747: 2018/08/09(木) 19:55:58.73 ID:q8R2bWTpo

748: 2018/08/09(木) 19:57:02.83 ID:q8R2bWTpo
アーニャ「ダー」

武内P「あの……何か、あったのでしょうか?」

アーニャ「ニェート、ありません」

武内P「では、何故……クローネを辞めたい、と?」


アーニャ「何もないから、です」


武内P「……」

武内P「えっ?」

749: 2018/08/09(木) 19:59:23.13 ID:q8R2bWTpo
武内P「クローネに……何もない、ですか?」

アーニャ「イズヴィニーチェ、すみません、少し、言い方が悪かったですね?」

武内P「……」

アーニャ「私は、クローネでソロ曲を発表しました」

武内P「はい。とても、素晴らしい出来だったと思います」

アーニャ「スパシーバ、ありがとう、ございます」


アーニャ「でも、ソロ曲、です」


武内P「……」

武内P「……なるほど」

750: 2018/08/09(木) 20:04:15.65 ID:q8R2bWTpo
武内P「クローネでの……ユニットがあると思っていた、と」

アーニャ「ダー」

アーニャ「クローネの皆と作るステージは、とっても楽しい、です」

アーニャ「リンは、トライアドで……とっても、輝いています」

アーニャ「でも……私は、ソロです」

アーニャ「シトー? シトシトー? どうして、ですか?」

武内P「あ、アナスタシアさん! 落ち着いてください!」

アーニャ「……プラスチーチェ……ごめんなさい」

武内P「……」

アーニャ「……」

751: 2018/08/09(木) 20:07:48.52 ID:q8R2bWTpo
  ・  ・  ・

武内P「――と言う訳で、来ていただいた次第です」


奏「……なるほど、そういう事ね」


武内P「クローネでの活動は、アナスタシアさんにとってプラスになります」

アーニャ「……プロデューサー」

武内P「ですが、私では目の届かない事も出てきてしまいます」

武内P「彼女の今回の悩みも、その一つです」

武内P「お手数だとは思いますが――」

奏「――良いわよ」

武内P「えっ?」


奏「チャーミングな貴方の頼みだもの、聞いてあげる」


アーニャ「……」

752: 2018/08/09(木) 20:11:20.99 ID:q8R2bWTpo
武内P「速水さん……ありがとう、ございます」

奏「それに関しては、私も思ってた事だしね」

奏「リーダーみたいな役をしてて、あまり気にする時間は無かったけど」

奏「……今なら余裕も出てきたし、ね」

武内P「それは……とても、頼もしい限りです」

奏「でも、そうねぇ……お願いを聞いてあげるんだから――」


奏「――ご褒美のキスは、貰えるのかな?」


武内P「は、速水さん!?」

奏「ふふっ、冗談よ! 本気にしてくれたなら、それはそれで構わないけど」ニコッ!

武内P「……」


アーニャ「……」

753: 2018/08/09(木) 20:17:13.15 ID:q8R2bWTpo
奏「そうねぇ……私と、ユニットを組んでみるとか?」

武内P「宜しいのですか?」

奏「ええ、勿論よ」

武内P「そうですね……それ関しては、専務に話しておく必要がありますね」

奏「あら、私は……個別ユニットのプロデューサーは――」

奏「貴方が担当してくれると思ってるんだけど」

武内P「私が……ですか?」

奏「ふふっ! そうすれば、貴方に会う機会が増えr」


アーニャ「クローネ、辞めます」


武内P・奏「!?」

755: 2018/08/09(木) 20:22:37.69 ID:q8R2bWTpo
武内P「あ、アナスタシアさん!?」

アーニャ「私が、カナデとユニットを組んだら、大変な事になります」

奏「あら、どうしてそう思うの?」

アーニャ「カナデは、とっても、色っぽい、です」

奏「ふふっ、褒めてくれて嬉しいわ」

アーニャ「プロデューサーは、とっても、可愛い、です」

武内P「えっ? あの、自分では……よく」


アーニャ「オネショタ、ですね?」


武内P・奏「……」


武内P「アナスタシアさん、待ってください!」

武内P「言葉の意味も、使い所も間違っています!」

756: 2018/08/09(木) 20:28:33.92 ID:q8R2bWTpo
奏「あ、アーニャ? 私の方が、断然年下なんだけど?」

アーニャ「カナデ、考えてみて、ください」

奏「えっ?」

アーニャ「カナデは、いつもご褒美のキスと言いますね?」

奏「いつもって程じゃないけど……まあ、言うわね」


アーニャ「プロデューサーは、アー、頑張り屋さん」

アーニャ「それで……とっても疲れてしまいます」

アーニャ「カナデは、ご褒美をあげたくなりませんか?」


奏「……」

奏「…………」

奏「………………ならないわよ?」


武内P「間が! 速水さん、間が!」

757: 2018/08/09(木) 20:35:01.23 ID:q8R2bWTpo
アーニャ「アー、なりませんか?」

奏「……ええ、ならないわ」

アーニャ「プロデューサーが、カナデのために、疲れていても、ですか?」

奏「…………ならない」

アーニャ「プロデューサーが、疲れてます。カナデは、ご褒美をあげ……?」

奏「………………ない」

アーニャ「ワン・トゥー?」


奏「キス・キス」


アーニャ「ニェ――ット! やっぱり、です!」


奏「…………」

奏「しないわよ?」


武内P「あ、あの! でしたら……その間は、一体!?」

758: 2018/08/09(木) 20:44:05.68 ID:q8R2bWTpo
奏「もう……言いがかりはやめてくれないかな?」

アーニャ「プロデューサー! これは、罠、です!」

奏「そんな事無いわよ。私は、アーニャのためを思って、ね?」

アーニャ「唇は、喋るためじゃなく?」

奏「キミのためにキスするために、咲いている」

アーニャ「プロデューサー! カナデは、アー、ヤバい、です!」


アーニャ「カナデ、色気、ムンムン! プロデューサー、いつも、モンモン!」

アーニャ「カナデ、グイグイ! プロデューサー、タジタジ!」

アーニャ「二人は、キスキス、です!」

アーニャ「ニェニェニェニェ――ット! いけません!」


奏「…………」

奏「……」チラッ


武内P「速水さん!? 何か言ってください、速水さん!?」

759: 2018/08/09(木) 20:50:41.51 ID:q8R2bWTpo
奏「うーん……でも、アーニャがクローネを辞めちゃうんでしょう?」

奏「私、それを止めるためにユニットを組もうかな、って提案しただけよ?」

アーニャ「……じゃあ、クローネは辞めません」

アーニャ「ソロでも、精一杯頑張って、挑戦します!」


奏「……」

…スッ

奏「……」ソレハ

スウッ…スッ

奏「……」オイトイテ


奏「とりあえず、どんなユニット名が良いかな?」ニコッ!


武内P「……!?」

アーニャ「組まない、です! ソロで、頑張ります!」

761: 2018/08/09(木) 20:59:13.14 ID:q8R2bWTpo
奏「うーん……でも、もうやる気になっちゃったんだけど」

奏「――アーニャの話を聞いて」

武内P「待ってください! 何に対してのやる気ですか!?」

アーニャ「プロデューサー! 危険が、危ない、です!」

奏「……そうかな?」


奏「私とユニットを組んで、この人がプロデューサーなら――」

奏「アーニャも、一緒の時間が増えるわよね?」


アーニャ「ダー! それは……そう、ですね?」


奏「アーニャは、私が危ないかも、って思ってるのよね」

奏「だったら……ずっと一緒に居て、見張ってないといけなくなるわね?」


アーニャ「プロデューサーに、ユニット名、決めて貰いましょう♪」


武内P「アナスタシアさん!?」

762: 2018/08/09(木) 21:08:30.31 ID:q8R2bWTpo
武内P「えっ……あのっ!?」

武内P「先程、ソロで頑張ると仰っていませんでしたか!?」


アーニャ・奏「……」

…スッ

アーニャ・奏「……」ソレハ

スウッ…スッ

アーニャ・奏「……」オイトイテ


武内P「お二人とも、息がピッタリですね!?」


アーニャ「ハラショー♪ 早速、褒められましたね♪」ニコッ!

奏「ふふっ! これから、とっても楽しくなりそうね」ニコッ!

パンッ!


武内P「……良い、笑顔です」

武内P「――ではなく! あの、ハイタッチをしないで頂けますか!?」

763: 2018/08/09(木) 21:15:33.40 ID:q8R2bWTpo
アーニャ「プロデューサー、ユニット名……ダヴァイ♪ ダヴァイ♪」

奏「そうね……早く決めて? ふふっ、プロデューサーさん?」

武内P「で、ですから――」


「――プリンセスブルー」


武内P・アーニャ・奏「っ!?」


凛「三人で――プリンセスブルーは、どう?」


アーニャ「プロデューサー、私とカナデのユニット名、決めてください♪」

奏「私とアーニャにピッタリの名前、つけて欲しいな」

武内P「えっ!? いえ、あの……」


凛「……」

凛「ちょっと! ねえ、ちょっと!」

764: 2018/08/09(木) 21:24:27.76 ID:q8R2bWTpo
凛「ねえ! 無視しないでくれない!?」

アーニャ・奏「……」フイッ

凛「目をそらさないで! ねえ、二人共!」

アーニャ「……イズヴィニーチェ、すみません、リン」

奏「ごめんなさいね……この企画、二人までなのよ」

凛「そんなはずない! そうでしょ!? ねえ!」

武内P「えっ!?……さ、さあ」

アーニャ「リン? プロデューサーを困らせては、いけませんね?」

奏「そうよ、凛。それに貴女、もうどっちもユニットを組んでるじゃない」


凛「……」

…スッ

凛「……」ソレハ

スウッ…スッ

凛「……」オイトイテ


凛「ふーん! アンタが私達! 三人の! プロデューサー!? ふーん! ふーん!」


武内P・アーニャ・奏「……」

765: 2018/08/09(木) 21:34:54.30 ID:q8R2bWTpo
武内P「……皆さんの要望は、わかりました」

武内P「専務に報告し、検討してみようと思います」


アーニャ・奏「!」

凛「わ、わたっ、私は!? ねえ!」


武内P「はい」

武内P「アナスタシアさんに、速水さん」

武内P「それに――渋谷さんを加えた、三人のユニットで、考えてみます」


凛「っ……ふ――んっ!」グッ!

奏「……まあ」

アーニャ「……仕方ない、です」


武内P「ユニット名に関しては……また、後日という事で、宜しいですか?」


三人「はいっ!」ニコッ!


武内P「……良い、笑顔です」

766: 2018/08/09(木) 21:42:36.91 ID:q8R2bWTpo
  ・  ・  ・

武内P「――と、言うわけなのですが」

武内P「専務、いかがなさいますか?」


専務「……ふむ、状況は理解しました」


武内P「専務、彼女達は……貴女が選んだお姫様達です」

専務「キミ、私はあまり打たれ強い方ではない」

武内P「……失礼しました」

専務「確かに、彼女達の実力は本物だ」

専務「彼女達三人のユニットを導いていく覚悟が……キミにはあるか?」


武内P「ありません」


専務「……」

767: 2018/08/09(木) 21:50:46.42 ID:q8R2bWTpo
専務「キミは、三人を導いていく覚悟が無いのか?」

武内P「はい、ありません」


専務「ふむ……ならば、四人ならどうだ?」


武内P「いえ、例え人数が減ったとしても――……待ってください」

武内P「あ、あの、専務! 今、何と!?」

武内P「人数が、増えていませんか!?」


専務「渋谷凛、アナスタシアに関してだが」

専務「シンデレラプロジェクト、プロジェクトクローネの両方に在籍する、いわばエース」


武内P「専務!? あの、専務! 話を!」

768: 2018/08/09(木) 21:58:56.29 ID:q8R2bWTpo
専務「そこに更に、クローネのリーダー的存在、速水奏」

専務「そして、シンデレラプロジェクトのリーダーである彼女が加わったら、どうなる?」

武内P「どうかしてしまいます! 私の頭が!」


専務「……」

…スッ

専務「……」ソレハ

スウッ…スッ

専務「……」オイトイテ


専務「ラブライカwith……というユニット名では、風情が無い」

専務「私はそう思うが……キミは、どう思う?」


武内P「……!?」

769: 2018/08/09(木) 22:11:35.95 ID:q8R2bWTpo
武内P「待ってください! それは、あまりに強引すぎます!」

武内P「何故、専務はそこまで乗り気なのですか!?」

専務「以前、キミが私に対立し、イラッとしたからだ」

武内P「お願いします! せめて、オブラートに!」


専務「何か問題が起こったら……わかっていますね?」ギロッ!


武内P「その場合は……専務も責任を問われますが」

専務「何?」

武内P「えっ、いえ……専務の命令で、という形になりますから」


専務「企画を白紙に戻す。これは、決定事項だ」


武内P「……わかりました」

武内P「彼女達には、専務の許可が降りなかっと、そう、伝えておきます」


専務「キミ、待ちなさい」


武内P「失礼します」


専務「待ちなさい……キミ、それは、待ちなさい!」

専務「それは、やめなさい!」



おわり

770: 2018/08/09(木) 22:44:52.61 ID:6J2kR0R20

このあと専務はどうなってしまうんだ・・・

771: 2018/08/10(金) 00:21:19.05 ID:y1BTQvmzo


誕生日だし、だだっ子じゃないしぶりんをお見せしてくださいまし

引用元: 武内P「『次はお前だ』」