339: 2018/09/15(土) 19:57:48 ID:SzkhpInY

340: 2018/09/15(土) 20:00:34 ID:SzkhpInY
まゆP「おいおい、なんだお前! えっ、知らなかったの!?」

武内P「初耳、ですね」

まゆP「っかー! 何やってんだよ! ええ、やる気あんの!?」

まゆP「アイドルなんかマスターしてる場合じゃないよ!」

まゆP「マスターするなら、やっぱりキャーバークーラー!」

まゆP「ねっ、部長!」


部長「――今日は、私も久々に本気を出そうじゃないか」


まゆP「いよっ! さっすが部長、キャバクラマスター!」

武内P「……」

369: 2018/09/15(土) 23:27:02 ID:Vl2S0W4c
結局誰がリークしたんですかねぇ…

341: 2018/09/15(土) 20:05:44 ID:SzkhpInY
武内P「……しかし、ですね」

まゆP「おら、行くぞ! 良い店知ってんだ、なっ!」

武内P「そういう問題では……!」


部長「……キャバ嬢は、接客の――笑顔で接客をするプロだ」

部長「ネオン輝く夜の街を飛ぶ、美しい蝶達」

部長「君は……そんな彼女達から、何も学ぶものが無い、と」

部長「……そう、思うのかい?」


武内P「……!」

342: 2018/09/15(土) 20:11:04 ID:SzkhpInY
武内P「し……しかし」


まゆP「かっ、勘違いしないでよね!」

まゆP「お前がキャバに行った時、どんな感じなのかなーとか」

まゆP「ぜーんぜん! これっぽっちも気にしてないからね!」

まゆP「面白そうだって盛り上がったりなんかしてないんだから!」


部長「結果的に、アイドル達のためになる、と」

部長「……そう、思ったんだがねぇ」

部長「君が、個人的な感情を優先するとしたら、それもやむなし、だ」

部長「うん、それもまた、プロデュースだ」


武内P「……!」

343: 2018/09/15(土) 20:18:26 ID:SzkhpInY
武内P「……お話は、わかりました」


まゆP・部長「……それで?」


武内P「キャバクラへ、私もお供させてください」


部長「……はっはっは! そうかそうか! 行くか!」

まゆP「そうだよ、それで良いんだよ! 笑顔のためだもんな!」

まゆP「予定の店、結構ゆったりしてて良いぞ! GIGAっつーんだけどよ!」

部長「せっかくだ! 君も大いに楽しみなさい!」

部長「……いよぉし! 今日は、私の奢りだ!」

まゆP「うおおおっ、マジすか! さすが部長! いや、社長!」


部長・まゆP「はっはっはっはっは!」


武内P「……」

344: 2018/09/15(土) 20:21:52 ID:SzkhpInY
  ・  ・  ・

武内P「……昨日は……少し、飲みすぎたか」


ガチャッ


ちひろ「――おはようございます♪」ニコニコ!


武内P「千川さん」

武内P「おはよう、ございます」


ちひろ「――今日は、一名様ですか?」ニコニコ!


武内P「……」

武内P「えっ?」

345: 2018/09/15(土) 20:26:05 ID:SzkhpInY
武内P「あ、あの……千川さん?」


ちひろ「――お連れの方はいらっしゃいますか?」ニコニコ!


武内P「い、いえ……一人、ですが」

武内P「千川さん? あの、様子が……」


ちひろ「――このプロジェクトルームは、初めてでしょうか?」ニコニコ!


武内P「ま、待ってください! 千川さん!?」

武内P「あの……何を仰っているのですか!?」


ちひろ「――さあ、何でしょうね?」ニコニコ!


武内P「……!?」

346: 2018/09/15(土) 20:30:07 ID:SzkhpInY
ちひろ「――当プロジェクトルームの、料金について」ニコニコ!

ちひろ「説明は……ふふっ、いりませんよね♪」ニコニコ!


武内P「え、ええ……はい」


ちひろ「――それでは、お席の方にご案内します」ニコニコ!

ちひろ「……」…スッ

ちひろ「――あそこです、座ってください」


武内P「それは、わかっていますが……千川さん!?」


ちひろ「――あそこです、座ってください」


武内P「……!?」

347: 2018/09/15(土) 20:35:19 ID:SzkhpInY
武内P「……!?……!?」


ちひろ「――はい、スタミナドリンクです♪」ニコニコ!


武内P「あ……ありがとう、ございます」


ちひろ「良いんですよ、プロデューサーさん」ニコニコ!

ちひろ「このスタドリは、料金に含まれてますから♪」ニコニコ!


武内P「えっ?」


ちひろ「――昨日のお店も、そうでしたよね?」ニコッ!


武内P「……」

武内P「……!?」

348: 2018/09/15(土) 20:41:41 ID:SzkhpInY
武内P「待ってください! 千川さん、待ってください!」

武内P「あの……何故、それを!?」


ちひろ「プロデューサーさんの、好みのタイプの子は居ますか?」ニコニコ!

ちひろ「キュート? クール? それともパッションですか?」ニコニコ!


武内P「お願いします、千川さん!」

武内P「話を……話を聞いてください!」


ちひろ「それじゃあ、各タイプから一人ずつにしますね♪」

ちひろ「そのまま、少しの間待っててください♪」ニコニコ!


武内P「いえっ、あの――」


ちひろ「失礼します」

ガチャッ…バタンッ!!!


武内P「……!?」

349: 2018/09/15(土) 20:46:12 ID:SzkhpInY
武内P「……さ、昨夜の事が知られている……!?」

武内P「何故……どうして……!?」

武内P「っ! 二人に、連絡を――」


ガチャッ!


武内P「っ!?」


まゆ「――うふ、失礼しますね」ニコッ!

美嘉「――ヤッホー★」ニコッ!

凛「…………」


武内P「……!」

350: 2018/09/15(土) 20:55:07 ID:SzkhpInY
武内P「お……おはよう、ございます」


まゆ「佐久間まゆ、16歳です。元読モの、アイドルです」ニコッ!

美嘉「アタシは、カリスマJKアイドル、城ヶ崎美嘉★ ヨロシクね★」ニコッ!

凛「…………」


武内P「い、いえ……それは、知っていますが……」

武内P「皆さん、どうして此処へ……?」


凛「……は? どうして? ねえ、今、そう言った?」

凛「ふーん、本当にわからないの? ねえ、どうなの?」

凛「……」

凛「――そんな事もわからないの!? ちょっと、ねえ!」


武内P「しっ、渋谷さん……!?」

351: 2018/09/15(土) 21:02:28 ID:SzkhpInY
まゆ「今日は、よろしくお願いしますねぇ」ニコッ!

美嘉「スタドリ飲み終わったら、何にする?」ニコッ!

武内P「い、いえ……あの……!?」


凛「何なの!? ふざけないでよ! ふざけないでよ!!」

凛「ねえ……ねえ! ねえねえねえ! ねえ! ねえ!!」

凛「私に、それを言わせる気!? 言わせる気なの!!?」

凛「言われなきゃわからないの!? ねえってば!!」


まゆ「うふ、最近は涼しい日が増えましたね」ニコッ!

美嘉「うんうん! だけどアタシ、ヘソ出しはやめられないなー★」ニコッ!


武内P「……!?」

352: 2018/09/15(土) 21:06:54 ID:SzkhpInY
まゆ「――綺麗な大人のお姉ちゃんに囲まれて、幸せ」

まゆ「――涼しいと人肌恋しくなっちゃう」


まゆ「……うふ、うふふっ」


まゆ「――そういう事を言ったって、本当ですか?」ニコッ!


武内P「……」

武内P「…………」


武内P「はい、言っていました」

353: 2018/09/15(土) 21:14:24 ID:SzkhpInY
まゆ「――あっ、すみません」

まゆ「ちょっと……呼ばれちゃいました」


武内P「い、いえ……どうぞ!」

武内P「私に構わず、行ってきてください!」


まゆ「……うふふっ、また――」


まゆ「――何かあったら」


まゆ「お話、聞かせてくださいねぇ」

まゆ「……失礼します」


ガチャッ…バタンッ


武内P「……」

355: 2018/09/15(土) 21:18:53 ID:SzkhpInY
武内P「……もう、ご存知なのですね」


美嘉「えー? 何の話か、わかんないなー★」

凛「良かったね! 昨日は、楽し――」

美嘉「凛」

凛「っ! でも!」

美嘉「凛、自己紹介、忘れてるよ」

凛「……」


凛「……渋谷凛、15歳」


武内P「……」

356: 2018/09/15(土) 21:25:33 ID:SzkhpInY
武内P「あの……も、申し訳ありませんでした」


美嘉「ヤダもー、何ー? 謝るとか、イミわかんないしー★」ニコニコ!

凛「っ……! 謝るくらいなら――」


美嘉「……凛」

美嘉「これ以上は、アタシも怒るよ」

美嘉「言ってるイミがわかんないなら、出ていきな」


凛「……ごめん」

美嘉「うん、オッケ! ホラホラ、笑顔笑顔★」

凛「それは……ちょっと、難しいかな」


武内P「……!」

357: 2018/09/15(土) 21:33:39 ID:SzkhpInY
美嘉「お待たせー★ ゴメンね、待たせちゃって★」ニコニコ!

武内P「い……いえ」

美嘉「あっ、そうだ! アタシ達も何か飲んで良い?」ニコニコ!

武内P「ど……どうぞ、ご自由に」

美嘉「アリガトーっ★ ご自由になんて、チョー気前良いジャン★」ニコニコ!


美嘉「――お仕事とか、何してるの?」


武内P「……げ、芸能プロダクションで……プロデューサーを……!」


美嘉「えー、マジ!? 凄いじゃん!」ニコッ!


美嘉「――昨日の夜は、葬儀屋だったのに」


武内P「……もう……!」

武内P「もう、勘弁してください……!」

358: 2018/09/15(土) 21:44:26 ID:SzkhpInY
美嘉「葬儀屋の、トップ営業マンじゃなかったんだー!★」ニコニコ!

美嘉「上司と同僚も一目置いてる、って話だったよね!」ニコニコ!

美嘉「……アハッ★ チョーウケるんですケドー!」ニコニコ!


武内P「待ってください!」

武内P「何故、そこまで詳細にご存知なのですか!?」


美嘉「えー? それよりさ、もっと違う話しよっ★」ニコニコ!

凛「……そうだね」


凛「――仕事で、困った、時の、話とか、どう?」ニコッ!

凛「……」

凛「――部下に、怒られて、怖かった、とか、さ」ギロッ!


武内P「……」

武内P「土下座で、宜しいでしょうか?」

359: 2018/09/15(土) 21:56:37 ID:SzkhpInY
美嘉「ウソッ、マジ!? ‘お兄さん’、その見た目でー!?」ニコニコ!

美嘉「ヤダー! チョーギャップー★ カワイイじゃーん★」ニコニコ!

美嘉「カワイイっ★ カーワーイーイー★」ニコニコ!


武内P「……」


凛「ふっ、ふーん、今日、はっ……照れない、んだっ?」

凛「きっ、ききっ、昨日っ、は!……昨日は!」

凛「貴女の笑顔の方が可愛らしいですって!」

凛「そんな事言ってたのに! ふざけないでよ!」


武内P「……」

361: 2018/09/15(土) 22:04:24 ID:SzkhpInY
  ・  ・  ・

美嘉「――良い? アタシ達の言いたいコト、わかった?」

凛「――次に、キャバクラなんて行ったら、承知しないから」


ガチャッ…バタンッ!!!


武内P「……」

武内P「……何故」


武内P「どうして、こんな目に……!」


ガチャッ!


「「「――失礼します」」」


武内P「……」

武内P「えっ!?」

363: 2018/09/15(土) 22:09:18 ID:SzkhpInY
武内P「あの……まさかとは、思いますが」

武内P「城ヶ崎さんと、渋谷さんが退室されたのは……」


武内P「ローテーション、ですか?」


三人「はい」ニコッ!


武内P「……そう、ですか」

武内P「あと、何人の方が……控えているのでしょうか?」


三人「……」スッ


武内P「あと、三人……ですか」


三人「あと、三セットです」ニコッ!


武内P「……」

武内P「はい」

364: 2018/09/15(土) 22:15:11 ID:SzkhpInY
  ・  ・  ・

まゆP「――ふっざけんじゃねえぞ! クソッタレ!」

まゆP「キャバクラくらい自由に行かせろってんだ! なあ!?」

武内P「いえ、ですが……彼女達の言い分にも、一理あります」

まゆP「あぁん!? なんでえなんでえ、マジで言ってんのか!?」

まゆP「キャバクラで綺麗なお姉ちゃんに囲まれる自由くらいあるだろ!」

武内P「しかし、アイドルの方が嫌がられるのであれば……!」

まゆP「部長! この石頭に、何か言ってやってくださいよ!」

部長「……そうだねぇ」


部長「――ガールズバーは……セーフじゃないかな?」


まゆP「! ガールズ……」

武内P「……バー……!?」

365: 2018/09/15(土) 22:23:14 ID:SzkhpInY
まゆP「待ってくださいよ部長! あんなの、半分素人みたいなもんです!」

まゆP「当然、こっちも相応のトーク力が必要になります!」

まゆP「そんなガールズバーに、コイツを連れてこうってんですか!?」


武内P「えっ!?」


部長「いいや、キャバクラでの彼の立ち回りを見て、確信したよ」

部長「無口な車輪と思いきや、それで女の子達は逆に大盛り上がりだ」

部長「ああ……良い、夜遊びだった」

部長「――違うかね?」


武内P「いえ、あのっ!?」

366: 2018/09/15(土) 22:30:27 ID:SzkhpInY
まゆP「……部長ォォォォォ!」

がしっ!

部長「はっは! やはり、君もそう思ったか!」


武内P「ガールズバーでも、怒られるのでは!?」


まゆP「怒られないかも知れねえだろうが! 多分!」

部長「……君のその慎重さは、臆病からくるものだね」

部長「確かに、危険を冒さないのは、大いに結構だ」

部長「……だが――」


部長「――怖気づいた者に」

部長「彼女達の――アイドルの手を引く資格があるのかね?」


武内P「っ!?」

367: 2018/09/15(土) 22:38:16 ID:SzkhpInY
部長「そう思うのなら、ガールズバーへは私と彼だけで行こう」

武内P「……」

まゆP「……」

ぽんっ!

武内P「!」

まゆP「……!」コクリ!

武内P「……」


武内P「――笑顔です」


武内P「彼女達の――アイドルの、皆さんのために……」


武内P「ガールズバーへ、私もお供させてください」ニコッ


部長・まゆP「……良い、笑顔だ」



おわり

371: 2018/09/15(土) 23:50:40 ID:l5ZYMjOs
やっぱりドリームクラブ連想するよね