789: 2018/09/29(土) 21:09:35 ID:IY2zZypo

790: 2018/09/29(土) 21:13:50 ID:IY2zZypo
武内P「確か、椅子にかけていたはず……」



美嘉「どうすんの!? どうすんの、凛!」ヒソヒソ!

凛「美嘉こそ、どうして隠れたの!?」ヒソヒソ!

美嘉「凛だって、とっさに隠れたじゃん!」ヒソヒソ!

凛「待って! とりあえず、これで落ち着こう!」ヒソヒソ!


凛・美嘉「すぅぅぅっ……!」


凛・美嘉「……はぁ」

凛・美嘉「なんか、この上着の匂い……落ち着く」ボソッ

791: 2018/09/29(土) 21:17:35 ID:IY2zZypo
武内P「落ちて、しまったのだろうか」



美嘉「……落ち着いたケド、ヤバくない?」ヒソヒソ

凛「隠れて、驚かせようとしたとか……どうかな?」ヒソヒソ

美嘉「アタシ達のキャラ的に、ちょっときついカモ」ヒソヒソ

凛「まあ、そうだよね……うん、わかってた」ヒソヒソ


凛・美嘉「すぅぅぅっ……!」


凛・美嘉「……はぁ」

凛・美嘉「……どうしよう」ボソッ

792: 2018/09/29(土) 21:21:01 ID:IY2zZypo
武内P「……」



美嘉「椅子の上に上着を置いて、囮にする★」ヒソヒソ

凛「そして、気づかれないように脱出……か」ヒソヒソ

美嘉「現実的に考えて、それっきゃ無いっしょ」ヒソヒソ

凛「そう……だね。うん、でも……」ヒソヒソ


凛・美嘉「すぅぅぅっ……!」


凛・美嘉「……はぁ」

凛・美嘉「もうちょっと……もうちょっとだけ……」ボソッ

793: 2018/09/29(土) 21:23:45 ID:IY2zZypo
武内P「あの……そこに、誰か居るのですか?」



凛・美嘉「っ!?」ビクッ!

美嘉「ヤバイ……チョーヤバイって!」ヒソヒソ!

凛「なんで……!? 姿が、見えてないのに!」ヒソヒソ!


凛・美嘉「居るって、わかっちゃうなんて……!///」ヒソヒソ!


凛・美嘉「すぅぅぅっ……!」


凛・美嘉「……はぁ」

凛・美嘉「――って、言ってる場合じゃない!」ヒソヒソ!

794: 2018/09/29(土) 21:30:31 ID:IY2zZypo
武内P「……」



美嘉「ねえ、凛! 何か、良い方法無いの!?」ヒソヒソ!

凛「誰か居るって思ってるみたいだから……」ヒソヒソ!

美嘉「幸い、まだアタシ達だってバレてないケド……!」ヒソヒソ!

凛「っ! だったら、方法はある――!」ヒソヒソ!


凛「にょわ~っ! 杏ちゃん、シ~ッ、だゆ!」

凛「もうちょっとでPちゃんをビックリさせちゃうんだからにぃ☆」



武内P「……諸星さんに……双葉さん?」



美嘉「……ヤバ。ヤバヤバヤバヤバーイ! チョーうまくない!?」ヒソヒソ!

凛「いざと言う時のために、練習しておいた甲斐があったかな」ヒソヒソ

795: 2018/09/29(土) 21:36:21 ID:IY2zZypo
美嘉「これで、アタシ達が疑われるコトはない!★」ヒソヒソ!

凛「あの二人には悪いけど……今は、これが精一杯」ヒソヒソ!



武内P「お二人は……」

武内P「今日は、『あんきランキング』の収録で居ないはず」



美嘉「りいいいぃぃぃん!? 状況、悪化したケド!?」ヒソヒソ!

凛「しょうがないでしょ!? 知らなかったんだから!」ヒソヒソ!


凛・美嘉「すぅぅぅっ……!」


凛・美嘉「……はぁ」

凛・美嘉「まずい……まずいまずいまずい……!」ヒソヒソ!

796: 2018/09/29(土) 21:41:21 ID:IY2zZypo
武内P「そこに居るのは……誰ですか?」



美嘉「今の責任取って、凛が自首してよ!」ヒソヒソ!

凛「はあっ!? こういう場合、連帯責任でしょ!」ヒソヒソ!

美嘉「そもそも、最初の時点で顔出せば良かったジャン!」ヒソヒソ!

凛「ふざけないでよ! 今更、それを言うの!?」ヒソヒソ!


凛・美嘉「すぅぅぅっ……!」


凛・美嘉「……はぁ」

凛・美嘉「まずい……上着の匂いが薄れてきた……!」ヒソヒソ!

797: 2018/09/29(土) 21:46:29 ID:IY2zZypo
武内P「……」



美嘉「もうムリだって……! 諦めよう!?」ヒソヒソ!

凛「それこそ無理! 絶対に、バレたくない!」ヒソヒソ!

美嘉「なんで!? 上着の匂い嗅いでたとか、バレてないし!」ヒソヒソ!

凛「きらりの物真似をする、ひょうきんな子だって思われたくない!」ヒソヒソ!


凛・美嘉「すぅぅぅっ……!」


凛・美嘉「……はぁ」

美嘉「確かに、今後見る目変わるっぽいよね」ヒソヒソ

凛「でしょ。私、そんなの絶対に嫌」ヒソヒソ

798: 2018/09/29(土) 21:52:31 ID:IY2zZypo
武内P「出てきて……くださいますか」



美嘉「じゃあ……なんとか、バレずに脱出するしか無い、か」ヒソヒソ

凛「出来る? プロデューサー、警戒してるみたいだけど」ヒソヒソ

美嘉「凛? アタシを誰だと思ってんの★」ヒソヒソ

凛「そりゃあ、カリスマJKアイドル、城ヶ崎美嘉……」ヒソヒソ


美嘉「ううん、ちがうよー★」ヒソヒソ

…スルスルッ

凛「!? 美嘉!? パンツを脱いで、何してるの!?」ヒソヒソ!

美嘉「アタシの名前は……こう、こう……ホラ!」ヒソヒソ!

キュキュッ!

凛「? サインペンで、何を書いて――」ヒソヒソ


『本田未央』


凛「……!」

799: 2018/09/29(土) 21:59:27 ID:IY2zZypo
美嘉「アイツなら、アタシのパンツからカリスマを感じるかもじゃん?」ヒソヒソ

美嘉「でも、こうして名前を書いておけば大丈夫ってワケ★」ヒソヒソ

凛「何が大丈夫なの!? 納得の行く説明を聞かせて!」ヒソヒソ!


美嘉「パンツを投げつけて、注意をひきつけておいて――」ヒソヒソ

美嘉「――ダンスレッスンで鍛えたステップで、脱出する★」ヒソヒソ


凛「美嘉……あんたって……」ヒソヒソ

…スルスルッ

凛「本当、やっぱり……」ヒソヒソ

キュキュッ!


『アナスタシア』


凛「カリスマアイドルだね」ヒソヒソ

美嘉「まあねー★」ヒソヒソ

801: 2018/09/29(土) 22:09:03 ID:IY2zZypo
武内P「……」


美嘉「良い? それじゃ、せーの、で投げつけるよ?」ヒソヒソ

凛「うん、せーの、だね。カウント、よろしく」ヒソヒソ

美嘉「オッケ。……3……2……1……」ヒソヒソ


凛・美嘉「せーの!」ヒソッ!


凛・美嘉「……」


美嘉「ちょっと、凛!? どうして投げないの!?」ヒソヒソ!

凛「それを言うなら、美嘉だって投げてない!」ヒソヒソ!


美嘉「他の人の名前書いたって、結局アタシのパンツだし!」ヒソヒソ!


凛「私だって、自分のパンツ投げたくないよ! 当たり前でしょ!」ヒソヒソ!


美嘉・凛「一枚で十分かなって思ったら、手が止まったの!」ヒソヒソ!

802: 2018/09/29(土) 22:18:29 ID:IY2zZypo
武内P「……確認、させていただきますね」



凛・美嘉「っ!?」

美嘉「チョーヤバイってえええ! アタシ達、ノーパンじゃん!」ヒソヒソ!

凛「穿く!? 投げる!?……被る! マスクみたいに!」ヒソヒソ!

美嘉「アタシらの髪型だったら、一発でバレるでしょ!?」ヒソヒソ!


凛「……ふーん!」ヒソッ!

ポイッ!


美嘉「ちょっ!? あ……あ、あああ……!」ヒソヒソ!


…ファサッ


武内P「? あれは……一体……?」



美嘉「アタシのパンツ――ッ!」ヒソヒソ!

804: 2018/09/29(土) 22:24:31 ID:IY2zZypo
凛「美嘉! ほら、注意が逸れた!」ヒソヒソ!

美嘉「……だね★ 今のうちに、ここから脱出――」ヒソヒソ


美嘉「――スリャアア――ッ!」ヒソヒソ!

ポイッ!


凛「んなっ!? 何……な、なん、なん……!」ヒソヒソ!


…ファサリッ


武内P「? 頭の上に、何か降って……」



美嘉「イィィ……エスッ!」ヒソッ!

凛「何てことするの! ちょっ、本当何なの!?」ヒソヒソ!

805: 2018/09/29(土) 22:35:51 ID:IY2zZypo
美嘉「アイツが、凛のパンツに気を取られてる内に……」ヒソヒソ!

美嘉「アタシは、自分のパンツを回収しつつ脱出!」ヒソヒソ!

美嘉「チョーカンペキ★」ヒソッ!

凛「ふっ……ざけないでよ! どこが完璧……」ヒソヒソ!



武内P「これは……一体……?」



凛「ふううううんんんん無理無理無理無理!///」ヒソヒソ!

凛「アーニャの名前を書いたけど、本当に無理だから!///」ヒソヒソ!

凛「さっきはゴメン美嘉! 助けてお願いシンデレラ!」ヒソヒソ!


凛「……」


凛「もう居なくなってる……!」ボソボソッ!

806: 2018/09/29(土) 22:43:07 ID:IY2zZypo
武内P「っ!? こ、これは……!?」

武内P「あのっ! 本当に、誰ですか!?」


凛「っ……!///」

凛(もう、パンツは諦めるしかない……!)

凛(今は、何とかここから逃げないと!)


武内P「そこに居るの――」

バサッ!

武内P「――はっ、ぷっ!?」

武内P「っ……こ、これは……私の上着……?」


武内P「……」


武内P「誰も……居ない……?」

807: 2018/09/29(土) 22:53:52 ID:IY2zZypo
  ・  ・  ・

武内P「――と、いう事件があったのですが」

凛「……」

武内P「渋谷さん」

凛「……何」


武内P「これは、貴女の下着ですね?」

…スッ


凛「……なんで、そう思うの」


武内P「捜査の方法につきましては、お答え出来ません」

武内P「今後、この様な事があった場合に備えて」


凛「……」

808: 2018/09/29(土) 23:02:42 ID:IY2zZypo
武内P「渋谷さん」

凛「っ……!」


武内P「大変、申し訳ありませんでした……!」


凛「っ……!」

凛「……」

凛「えっ?」


武内P「渋谷さんの下着を盗んだ犯人は、まだ特定出来ていません……!」

武内P「あまつさえ、アナスタシアさんの名前を書き……」

武内P「……捕まりそうになったら、投げつけてきて……はい」

武内P「あの時、捕まえることが出来れば良かったのですが……」


凛「……」

凛「うん!!!!! そうだね!!!!!」

809: 2018/09/29(土) 23:14:09 ID:IY2zZypo
武内P「……本当に、申し訳ありません……!」

凛「ううん! 全然、全然! 大丈夫だから!」

武内P「いえ、ですが……!」

凛「プロデューサーは、気にしなくていいから!」

武内P「渋谷さん……」


凛「本当に……本っっっ……当に! 焦ったけど!」

凛「ダンスレッスン後に、替えた後のがさ!」

凛「家に帰ったら見つからなくて! うん!……うん!!」


武内P「は……はあ」


凛「思わず、独り言出たから! 見てて! こんな感じで!」



凛「私の下着が……無い?」



おわり