852: 2018/10/01(月) 22:00:53 ID:L4TaDqn.

853: 2018/10/01(月) 22:07:26 ID:L4TaDqn.
ちひろ「はい……今日中に、終わらせておきたくて」

武内P「……」

ちひろ「んー……っ! よし! 頑張ろう!」

武内P「千川さん。私も、お手伝いします」

ちひろ「えっ?」


武内P「残業はなるべくしないように、と」

武内P「……そう、言われていますので」


ちひろ「……ふふっ!」

ちひろ「それ、私のいつもの台詞じゃないですか!」

854: 2018/10/01(月) 22:12:55 ID:L4TaDqn.
  ・  ・  ・

ちひろ「――この前の、お礼です」

武内P「いえ、本当に……お気になさらず」

ちひろ「ランチくらい、奢らせてください」

武内P「ですが……」


ちひろ「甘えさせて貰ったんですから」

ちひろ「お返ししないと、私の気が済みません」


武内P「……わかり、ました」

武内P「では、今日の昼休みで良いですか?」

ちひろ「はいっ♪」ニコッ!


CPアイドル達「……」

CPアイドル達「!」ティン!

855: 2018/10/01(月) 22:20:26 ID:L4TaDqn.
  ・  ・  ・

武内P「……」

ちひろ「? ボーッとして、どうしたんですか?」

武内P「……あ、いえ」

ちひろ「何か、考え事ですか?」

武内P「その……ですね」


武内P「近頃、皆さんに何かを頂く事が、ですね」

武内P「その……非常に、多くなっていまして」


ちひろ「……はあ」

856: 2018/10/01(月) 22:25:07 ID:L4TaDqn.
ちひろ「それが、何か問題でも?」

武内P「いえ、それが……」

ちひろ「?」


武内P「本当に……些細な事」

武内P「それに対してのお礼だ、と」

武内P「……そう、言われまして」

武内P「断るに……断れなく……はい」


ちひろ「……?」

857: 2018/10/01(月) 22:30:20 ID:L4TaDqn.
ちひろ「あの……プロデューサーさん?」

武内P「……」

ちひろ「何を貰ったんですか?」

武内P「……例えば、こちらです」

スッ…

ちひろ「……」


ちひろ「男性用の、Tバック下着!?」

ちひろ「プロデューサーさん、こういうの穿くんですか!?」


武内P「待ってください! 千川さん!」

武内P「決して、私の趣味ではありません!」

858: 2018/10/01(月) 22:39:06 ID:L4TaDqn.
武内P「これは、新田さんから頂いた物なのですが……」

武内P「本当に……はい、どうしたものかと……」

ちひろ「何をしたら、こんな物をお礼に贈るんですか!?」

武内P「いえ、それが……私にも、よく……」


武内P「ネタになってくれているから、と」

武内P「……そう、仰っていました」


ちひろ「……」


武内P「話のネタになっている、という事だと思うのですが」


ちひろ「……」

ちひろ「そうですね」

859: 2018/10/01(月) 22:46:15 ID:L4TaDqn.
ちひろ「美波ちゃんには、私から話をしておきます」

ちひろ「……程々に、って」

武内P「ええ、そうですね」

ちひろ「ほっ、他には!? 他にもあるんですよね!?」

武内P「えっ? ええ、まあ……」


武内P「……本当に」

武内P「どう、したものでしょうか……」


ちひろ「……」

860: 2018/10/01(月) 22:53:53 ID:L4TaDqn.
武内P「皆さんのお気持ちは、嬉しく思います」

武内P「ですが、あまり戴き物をする訳にはいきませんから」

ちひろ「そう、ですよね……」


ちひろ「――あっ! でしたら!」


武内P「?」

武内P「何か、いい考えでもあるのですか?」


ちひろ「……ふふっ!」

ちひろ「お礼をさせなければ良いんですよ♪」


武内P「?……はあ……?」

861: 2018/10/01(月) 23:01:35 ID:L4TaDqn.
  ・  ・  ・

李衣菜「あー……ちょっと、気になるロックバンドがあるんですよねー」チラッチラッ

武内P「そう、なのですか?」

李衣菜「だけど、なつきちは仕事だし……」チラッチラッ

武内P「……」

李衣菜「一人で行くのも……」チラッチラッ

武内P「……わかりました」


武内P「私で宜しければ、ご一緒させてください」


李衣菜「!」

李衣菜「じゃ、じゃあ! 甘えちゃおうかなー!」ソワソワ!

862: 2018/10/01(月) 23:07:50 ID:L4TaDqn.
李衣菜「それじゃあ、何かお礼をしないと……」ソワソワ!

武内P「いえ、その必要はありません」

李衣菜「えっ!? で、でも……!」


武内P「――多田さん」キリッ!


李衣菜「!? は、はい!」


武内P「貴女は、私の大切な担当アイドルです」


李衣菜「ふえっ!?///」ドキッ!


武内P「そんな貴女の笑顔のために、何かが出来る――」

武内P「――それだけで、私は十分です」ニコリ


李衣菜「っ……!///」キュキュウンッ!

863: 2018/10/01(月) 23:12:23 ID:L4TaDqn.
  ・  ・  ・

武内P「……」

ちひろ「……すみません」

武内P「……いえ、お気になさらず」

ちひろ「……」

武内P「……お礼は良い、と」

武内P「……そう、言ったにも関わらず……」


武内P「何故か、贈り物のグレードが上がるとは……」


ちひろ「……」

864: 2018/10/01(月) 23:23:38 ID:L4TaDqn.
ちひろ「そんなに……高額な物を?」


武内P「……こちらを見てください」

…スッ


ちひろ「この包みは……お弁当ですか?」


武内P「……」

…スッ


ちひろ「二個目……」


武内P「……」

…スッ


ちひろ「三個目……って! まっ、待ってください!」

ちひろ「待ってください、プロデューサーさん!」

865: 2018/10/01(月) 23:29:01 ID:L4TaDqn.
武内P「栄養価の高い物を……と」

武内P「……皆さん、そう仰っていました」

ちひろ「……!?」


武内P「頑張って作った、と……!」

武内P「指に、絆創膏を貼っている方も居ました……!」

武内P「私は……私は、一体どうすれば……!」


ちひろ「おっ、落ち着いてください!」

ちひろ「私も一緒に対策を考えますから、ねっ!?」


武内P「千川さん……ありがとう、ございます」


ちひろ「……」

866: 2018/10/01(月) 23:38:36 ID:L4TaDqn.
  ・  ・  ・

智絵里「……プロデューサー」

武内P「はい、何でしょうか?」

智絵里「あっ、あの……!」


智絵里「さっ、最近……そっけないと思うんです……!」

智絵里「お弁当も、受け取ってくれなくなったし……」

智絵里「わ、わたし……何か、悪いことしましたか……!?」


武内P「いえ、そんな事はありません」


智絵里「でっ、でも……!」

智絵里「でも……!」


武内P「……」

868: 2018/10/01(月) 23:45:48 ID:L4TaDqn.
武内P「お弁当の件に関しましては、ですね」

武内P「アイドルの方に負担をかけるわけにはいかない、と」

武内P「……そう、説明したと思いますが」


智絵里「わっ、わたし! 負担だなんて思ってないです!」

智絵里「だ、だから……だからっ……!」


武内P「……申し訳、ありません」


智絵里「……あっ……あっ……!」

智絵里「みっ、見捨てないでください! 見捨てないでください!」

智絵里「お願いします、プロデューサー!」

智絵里「わたしを見捨てないでください! プロデューサー!」

869: 2018/10/01(月) 23:51:43 ID:L4TaDqn.
  ・  ・  ・

武内P「……」

ちひろ「……」


武内P「少し……ほんの少し、距離を置いただけで……」

武内P「皆さんは、何故……あんなにも……!」

武内P「そして、こんなにも……!」

…ドサァッ!


ちひろ「……プロデューサーさんが居ない間に……」

ちひろ「デスクに置いていくようになりましたね……」


武内P「……私は、どうしたら……!?」


ちひろ「……」

870: 2018/10/02(火) 00:01:20 ID:TdRkbxVA
ちひろ「どうしようも……ないかも知れませんね」

武内P「っ!? ですが!」


武内P「本田さんは、髪の外ハネが無くなり!」

武内P「双葉さんは、真面目に仕事をするように!」

武内P「三村さんに至っては、間食が半分になりました!」


武内P「……は、良いとして」


武内P「このままではいけない、と」

武内P「……そう、思います」


ちひろ「……」

871: 2018/10/02(火) 00:09:14 ID:TdRkbxVA
ちひろ「プロデューサーさん」

武内P「……千川さん?」


ちひろ「しっかりしてください!」


武内P「っ!?」


ちひろ「あの子達のプロデューサーは、貴方なんですよ!」


武内P「っ……!」

武内P「ええ……そうですね」


武内P「私が、しっかりしなければ」


ちひろ「そうです、その調子です!」ニコッ!

873: 2018/10/02(火) 00:19:25 ID:TdRkbxVA
武内P「諦めずに解決策を探します」

ちひろ「う~ん……でも、どうしたら……」

武内P「……」


武内P「待ってください、千川さん」

武内P「この件に関しましては、今後は一人で考えよう、と」

武内P「……そう、思います」


ちひろ「えっ?」

ちひろ「わっ、私も! 私も、頑張って一緒に考えますから!」


武内P「……いえ、遠慮しておきます」


武内P「甘えは、ろくな結果を生まないので」



おわり

876: 2018/10/02(火) 08:08:16 ID:Iy/nJTa2
ちっひが捨てられた子犬のようにすがってくるのか……アリだな!

877: 2018/10/02(火) 08:56:20 ID:URk2bSJg
武内Pがいないと世界が危ない