1: 2016/09/19(月) 17:45:48.12 ID:RKMc3Xof0
<お昼過ぎ 鎮守府・屋外>


大淀「提督ー! どこに行ったんですかー!?」タッタッタッタッ

大淀「あ、木曾さん! 提督を見ませんでしたか?」

木曾「大淀か。どうしたんだ、そんなに慌てて」

大淀「また提督が仕事を放り出してどこかへ行ってしまったんです!」

木曾「そうか……秘書艦も大変だな。悪いが、見てない」

大淀「そうですか……では、私はこれで……見かけたら呼んでくださいねー!」


タッタッタッタッ……


木曾「……」

木曾「……行ったぞ」

植え込み「ガサガサッ」

提督「ふぅ……ありがとう木曾。助かった」アンブッシュ

艦隊これくしょん -艦これ- おねがい!鎮守府目安箱 7 (電撃コミックスNEXT)

3: 2016/09/19(月) 18:03:04.57 ID:RKMc3Xof0
木曾「全く……程々にしておけよ? 後に回しても結局はやらなきゃいけないんだからな」

提督「わかってるよ。でもいきなりあんな大量に書類持ち込まれたら逃げたくもなるわ!」

木曾「どんな大量かは知らないが……まぁ良い。後で怒られても弁護はしてやらないからな」

提督「構わんさ。自分で上手くやるよ」

木曾「フッ……そうかい……」スタスタ

4: 2016/09/19(月) 18:17:46.86 ID:RKMc3Xof0
提督「さて……抜け出したは良いが何しようか……今は工廠は大した事してないし、演習もない……」

提督「大淀からも隠れにゃならんし……サボるのもラクじゃないなぁ」テクテク

提督「お?」


間宮「営業中」


提督「間宮かぁ。そういえば最近は行ってなかったな。久々に……」スッ

間宮「――えぇ。来てないですね」

大淀「そうですか。本当にどこへ――」クル

提督「!!!」サッ!

5: 2016/09/19(月) 18:20:04.83 ID:RKMc3Xof0
大淀「後探してない所は……お風呂場を見たら戻りましょうか……執務室をずっと空けておく訳にもいきませんし……」

タッタッタッタッ……

スッ

提督「……っぶねー……ん? 咄嗟に隠れたが、これは……看板?」


看板『耳掃除始めました!』


提督「……ふむ」

6: 2016/09/19(月) 18:52:05.66 ID:RKMc3Xof0
<間宮>


間宮「いらっしゃいませー……あ、提督!」

提督「シーッ!」

間宮「……後で怒られますよ?」

提督「木曾にも言われたよ。俺は『たまたま通りかかっただけで、店内には入っていない』。良いな?」

間宮「この時間帯に"たまたま通りかかった"んですか? もぅ……」クスッ

提督「そんな事より……表の看板を見たんだが、やってるのか?」

間宮「耳掃除ですか? はい! ご希望ですか?」

提督「あぁ。頼めるかな」

間宮「では二階へどうぞ」

8: 2016/09/19(月) 19:05:28.72 ID:RKMc3Xof0
<間宮二階 和室>


提督「間宮の二階ってこうなってたのか……そういえば入った事なかったな」

間宮「ずっと物置部屋になってたんです。伊良湖さんが『せっかく部屋があるなら』と」

提督「それで耳掃除屋って事か」

間宮「候補としては他にもあったんですけどね。さぁ、どうぞ」ポンポン

提督「膝枕か。良いなぁ……」スッ

9: 2016/09/19(月) 19:29:15.12 ID:RKMc3Xof0
間宮「さてお耳の中は……」

提督「多分お世辞にも綺麗ではないと思うが……」

間宮「確かに……しかしこれは、また……随分と溜めましたね」

提督「確かにしばらく耳かきしてなかったが、そんなにか?」

間宮「そんなにです。何人かの艦娘にも耳かきはしましたけど、ここまで溜まってる子はいませんでしたよ」

提督「なんと……無理そうか?」

間宮「そんな事はありません。綺麗にしてみせますよ」

提督「頼もしいな」

10: 2016/09/19(月) 19:30:55.34 ID:RKMc3Xof0
間宮「ではまず穴の周りから……」

ツツツーッ……

提督「周りって耳たぶの内側か?」

間宮「結構溜まるものなんですよ?」

サリサリサリッ
ザリッ、ザリザリ

間宮「……ほら……」

提督「わぁ、本当だ……」

スーッスーッ
ズイズイ、ググッ

間宮「耳たぶの皺の中などは意外と忘れがちです。気を付けないとですよ」

提督「あぁ……」

11: 2016/09/19(月) 19:35:05.17 ID:RKMc3Xof0
ホカホカ

間宮「蒸しタオルです。これで耳たぶの内と裏を拭いて行きます」

グーッ……グーッ
ギュッギュッ

提督「おぉ、丁度いい温かさ……」

間宮「裏はよくほったらかしにされるので、これからはちゃんと洗ってくださいね?」

提督「あぁ、そうする……」

グイッグイッ
ギューッ、ギューッ……

提督「これ……これだけでも結構気持ち良いな……」

間宮「まだ耳の中に入ってもいないんですけどね」

ゴシゴシ
ギュッギュッ、ギュッ
グググ……

間宮「さぁ、耳の周りはお終いです。そろそろ中に入って行きます」

提督「いよいよか……」

間宮「最大限注意は払いますが、痛かったら言ってくださいね」

スーッ

提督「あぁ……」

12: 2016/09/19(月) 19:38:54.41 ID:RKMc3Xof0
ザッ……パリッ
ザリザリ……メリッ

提督「おおっ」

メリッ……パリッ
バリバリ、パリリッ

スーッ

提督「な、なんかいきなり結構なのが取れた感覚がしたが……」

間宮「これでも一番手前のを取っただけなんですよ? まだまだありますよー……」

メリメリメリッ
パリッ、ペリッ、パリッ

スーッ

ザリッ、ザリッ
ゾリリッ、ザリザリ

ズーッ

提督「うぉ……おぉぉ……これは……凄い……」

13: 2016/09/19(月) 19:44:11.73 ID:RKMc3Xof0
間宮「ふふふっ……気持ち良さそうですね。痛みはありますか?」

提督「気持ち良いばっかりだ……全然痛くない……」

カリカリカリ
ペリッ、ペリッ

間宮「それは良かったです……良いんですが……」

提督「どうした?」

カッカッ、コッコッ、コツッコツッ
……バリッ、パリパリパリッ

間宮「改めてこれ、相当溜めましたね……全然綺麗にならないですよ」

メリメリ、カリカリ
ズズズ、ズズズ

提督「……手間かけさせてすまんな」

間宮「いえいえ、良いんですよ」

カリッカリッ
コリリリッ、ペリッ

14: 2016/09/19(月) 19:51:59.19 ID:RKMc3Xof0
間宮「好きでやってるんですから。それに……」

コリュッ、コリュッ……
クッ、クリリリ……

間宮「これだけ溜まってるという事は……耳掃除する暇もないくらい忙しかった、提督の頑張りを証明するものです」

コリコリコリ、ガッ
カリカリ、カツッカツッ

提督「ものは言いようだな……」

カツカツ
コココッ、カカッ

間宮「とはいえ、あまり溜め過ぎると本当に病院にかかる事になりますからね」

提督「あぁ、気を付ける事にする……」

15: 2016/09/19(月) 19:57:35.73 ID:RKMc3Xof0
スーッ……

スリリリッ
ペロッ……ペリョッ

提督「うわわわ、これ大きい……! 大きいやつだろこれ!」

間宮「えぇ……中々ないサイズですが……」

カリュッ、カリュッ
コリュコリュ
クイッ……クイッ

間宮「壁に張り付いている訳ではないので……こう、すれば……!」

クリュッ……クリュッ……
コシュッ、コシュッ、コシュッ……
クイーッ

提督「お、おおお……ちょっとずつ、出て来てる感じがする……」

カサッ、カサカサッ
コソコソコソ……

ズルルッ……!

提督「うおぉぉっ……!」

間宮「い……よっと!」

コリュッ、コリュッ……
ズルルルルッ!

提督「おおおおおっ!」

16: 2016/09/19(月) 20:01:02.97 ID:RKMc3Xof0
ポトッ

間宮「お、大きい……」ゴクリ

提督「……何だこりゃ、我ながらよくもこんなのを入れてたな」

間宮「これはこれで相当な代物ですけど……」

提督「?」

間宮「……まだ大物が残ってるみたいなんですよねぇ……」

提督「マジかよ……」

カリカリカリ……
スーッ

ゴヅッ

間宮「……これです」

提督「もう音からして違うな……」

ガリッガリッ
ゴゴッ、ゴゴゴッ

間宮「しかも今度は……先程のと違ってかなりしつこく張り付いてますね……」

提督「量が多いばかりかそんなのまでこさえてたのか……」

ゴツゴツ
グリグリ

間宮「そしてかなり硬い……その上大分奥にあるので、ふとした拍子に突いてしまうかもしれません……絶対に動かないでくださいね」

提督「あ、あぁ……」

17: 2016/09/19(月) 20:06:57.49 ID:RKMc3Xof0
ゴッツ、ゴッツ……
ガッガッ

提督「全然剥がれないな……」

間宮「手前のとはしつこさが段違いです……!」

グリグリ
ゴリゴリゴリ

提督「あー、でも……その辺気持ち良い……」

間宮「鼓膜のすぐ側なので……ご自分では……やらない方が、賢明ですよ……」

ガリガリ
ゴリッ……ゴリッ……
ガッ……ツッ……ゴッ……ツッ……

提督「あぁ……その時は、また間宮に頼むさ……」

ゴゴッ……ゴゴッ……
ガヅッ……ゴヅッ……

提督(しかし間宮も口調に余裕が無い……そんな強敵なんだな……)

19: 2016/09/19(月) 20:10:33.68 ID:RKMc3Xof0
ゴコッ……ゴコココッ
グッ

間宮(かかった……!)

グッ……ググッ……
グイグイ……

提督「お、取れそうか……?」

間宮「はい……ここを……こうして……」

ガグッ……ゴゴゴッ
グググ……グリッ
……メリィッ

間宮「隙間が……できた……! ここから……」

メ゙リ゙メ゙リ゙メ゙リ゙……
グッ、ググググ

ゴゾッ

提督「ぅおっ……」

間宮「やっと剥がれた……今から取り出します」

ゴッ
メリッ……
パリリッ……

ズーッ

ボロッ

20: 2016/09/19(月) 20:14:38.43 ID:RKMc3Xof0
提督「ふぅい……出て来たな……」

間宮「大きさはさほどではありませんが……改めて見ると本当に硬そうですね……」

提督「確かに……だがそんな凄いのを掻き出してたって割には全然痛くなかったぞ」

間宮「良かったです……かなり力を入れてましたから……」

間宮「さぁ、仕上げです」

コショッ、コショッ
パリパリ、ペリッ
パリペリパリッ

コチョッコチョッ


ずずずずっ……

もふっ、もふもふもふっ
ふわっ、ふわっ
ぞふぞふぞふっ

くるくるくる……

ふわっふわっ……


ふーっ……

21: 2016/09/19(月) 20:18:44.72 ID:RKMc3Xof0
間宮「はい、これでこちら側は完了です」

提督「あぁ……気持ち良かったぁ……」

間宮「では反対側もするので、こちら側を向いてください」

提督「あぁ……」クルッ

間宮「それでは……」

カリッ……カリッ……


―――
――

22: 2016/09/19(月) 20:22:12.86 ID:RKMc3Xof0
――
―――


間宮「はい、これで全てお終いです。お疲れ様でした」

提督「おぁぁぁぁっ……耳の中がスッキリだぁ……」

間宮「やり過ぎは耳に悪いですけど、あまり溜め過ぎるのもいけませんよ?」

提督「これからはちょくちょく来させてもらうよ」



伊良湖『提督ですか? はい、上に……』

大淀『ありがとうございます……』



提督・間宮「!!!」

23: 2016/09/19(月) 20:28:09.17 ID:RKMc3Xof0
トットットットットッ……



提督「やっべ、気付かれたか!!」

間宮「あぁ、これは年貢の納め時ですね……」

提督「捕まってたまるかい! 間宮、ありがとうな! 代金ツケといて!」ダッ

間宮「え、どこに……ここ二階ですよ!?」

バァン!

提督「どっせぇぇい!」バッ!!

間宮「提督ぅぅぅぅぅ!!!?」

バァン!

大淀「提督!! くっ、逃げましたか!!」

間宮「え、えっと、あの……」

大淀「あぁ、提督なら多分無事です。今頃工廠にでも向かっている頃でしょう」

大淀「ではお騒がせしました!!」

ダダダダダッ……

間宮「……」ポカーン

24: 2016/09/19(月) 20:31:31.64 ID:RKMc3Xof0
間宮「……クスッ」

間宮「お仕事、頑張ってくださいね。提督」


伊良湖『間宮さーん! ちょっと手伝ってもらえませんかー!?』

間宮「はーい! 今行きますよー!」


―――
――






この後滅茶苦茶した

おしまい

25: 2016/09/19(月) 20:32:23.45 ID:RKMc3Xof0
間宮さんと耳かきSSのステマでした。
皆々様ありがとうございました。
間宮さんのキャラはアニメと公式4コマをベースにしましたが、キャラが違っていたら申し訳ありません。

供給過多みたいになってたのでしばらく空けましたが、その間にもいろんな事がありました……
そろそろ間宮さんも艦娘化しても良い頃合いではないでしょうか。



以下過去作のステマ
扶桑「耳かきを致しましょう」

足柄「耳かきしてあげる!」

名取「み、耳かきを、します!」

天龍「フフフ……耳かきしてやろう」【ウエット型向け】

古鷹「耳かきしましょうか?」

比叡「気合い! 入れて! 耳かきします!」

雲龍「耳かきしてあげる」

26: 2016/09/19(月) 20:33:52.62 ID:0fpTtIfU0
ふむ…よいぞ

引用元: 間宮「耳かき始めました」