1:◆S7kBMP34DU 2016/03/12(土) 23:56:36.86 ID:GXVaqgAR0
モバマス堀裕子ちゃんの誕生日を祝いたかったSSです
キャラ崩壊・捏造設定アリ



2: 2016/03/12(土) 23:58:35.62 ID:GXVaqgAR0
-3月12日、某プロダクション第1女子寮、堀裕子の部屋-

裕子「はぁ…今日のお仕事大変でした…」バフッ

裕子「しかしなんなんですかあの番組…!」ゴロゴロ

裕子「あの扱いじゃまるで私が本物のおバカさんみたいじゃないですか!」ゴロゴロ

裕子「キャラでやってるんですよ!キャラで!」ボスボス

裕子「…もう日付変わりそうですね…このまま寝ちゃおう…」

裕子「宿題とかは後で…」

\ピロン♪/

裕子「? LI○E…プロデューサーから…」

3: 2016/03/13(日) 00:00:11.08 ID:86jwiQf40
P『誕生日おめでとう』00:00

裕子「!…そう言えば…忙しくてすっかり忘れてた!」

\ピロン♪/\ピロン♪/\ピロン♪/\ピロン♪/\ピロン♪/\ピロン♪/

裕子「わわ!どんどん…えへへ…」

   『みなさんありがとうございます!
    エスパーユッコの誕生日です!
00:03 きっと何かミラクルが起きますよ!』

裕子「テレパシー送信…っと」

裕子「うへへ…」ゴロゴロ

裕子「……………」ピタッ

4: 2016/03/13(日) 00:04:34.44 ID:86jwiQf40

裕子(…みんなこうしてお祝いしてくれてるけど…)

裕子(…本当は私の事どう思ってるんだろう…?)

裕子(実はこれ、ただの社交辞令で…)

裕子(ホントはみんな、内心私の事バカにしてないかな…?)

裕子「…って、ダメですね…こんな事考えて、失礼すぎます…」フルフル

裕子「あんな番組に出たからって、ナイーブになっちゃってますね…」

裕子「…もう寝よう………でも…」

裕子「みんなのきもち…しりたい…な…」ウトウト

裕子「………………………zzz」

5: 2016/03/13(日) 00:24:07.20 ID:86jwiQf40

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
-なぞのばしょ-

???「その願い、叶えましょう」

裕子「え!?なに!?どこココ!?」

???「安心してください。ここは裕子ちゃんの夢です」

裕子「ちひろさん!?」

???「いいえ。千川ちひろではありません。私は課金女神」

裕子「課金女神!?」

課金女神「ええ。それで」

裕子「随分思い切ったコスプレしてますね!」

課金女神「今日一日限りですが」

裕子「布足りてなくないですか?えっそんなギリギリまでスリット入れて…」

課金女神「裕子ちゃんの願いを」

裕子「うわー!えOち過ぎます!そんな恰好で私の夢に出ないで!」

課金女神「聞けよ」クワッ

裕子「あっはいすいません…」

課金女神「…ゴホン。それでは、貴女の『みんなの気持ちを知りたい』…と言う願い。聞き届けてあげましょう」

裕子「ホントですか!いくら取る気ですか!?」

課金女神「お代は取りません。誕生日プレゼントとでも思ってください」

裕子「頭でも打ったんですか?」

課金女神「そろそろ目覚めの時です。目が覚めたら、貴女の望む能力が手に入っていますよ…」

ホワンホワンホワンホワン…
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

7: 2016/03/13(日) 00:41:03.21 ID:86jwiQf40
-3月13日、堀裕子の部屋-

\インヴェェェェェェイド!!!!/(アラーム)

裕子「むぐっ…朝…」パチリ

\ヒャッハァァァァァァ!!!!/

裕子「何やら変な夢見たような…」カチッ

\マッsh…………/

裕子「…今日はレッスンと打ち合わせでしたね…」ムクリ

裕子「朝ごはん食べて支度しましょう…」モソモソ

8: 2016/03/13(日) 00:50:15.43 ID:86jwiQf40

-女子寮食堂-

及川雫「あっユッコちゃん!おはようございますー」

十時愛梨「おはようございます~」

裕子「おはようございます…二人だけですか?」

雫「そうですねー。みなさん今日は早めに出たみたいですー」

裕子「そうなんですか」

愛梨「その代わり今夜は女子寮で…っとと、コレまだ言っちゃダメなんでした~」

裕子「?」

9: 2016/03/13(日) 00:51:01.72 ID:86jwiQf40

雫「ところでユッコちゃん、お誕生日おめでとうございますー」

愛梨「お祝いの…じゃなくて。お祝いとは別に、コレあげますね~」

裕子「牛乳プリン!いいんですか!」

雫「どうぞ召し上がれー♪」ニコニコ

裕子「では!取出だしたりますこのスプーンで!」キラーン

愛梨「まっすぐなスプーンだね~」

裕子「ハムッ…ん、んまぁぁぁーー!」カッ!

シュバッ ゴォォォォォ!

雫・愛梨「「!?」」

10: 2016/03/13(日) 00:51:50.27 ID:86jwiQf40

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
-女子寮キッチン-

雫『ユッコちゃんの誕生日なのでー、女子寮の皆でサプライズパーティしましょー』

愛梨『おー♪私たちは、おやつ係ですね~』

雫『お手伝いしますー。バレンタインのお仕事の成果、見せますねー』

愛梨『使うのはもちろん、おいかわ牧場の乳製品!』

雫『ご愛顧ありがとうございますー♪』

愛梨『えへへ♪まずはプリンから!喜んでくれるかな~?』テキパキ

雫『別人みたいな手際ですねー』

愛梨『よく言われる♪…あっ』ドボドボドボ

雫『あっ…だ、大丈夫ですよー?材料はいっぱいありますから、嵩増ししてー』

愛梨『そ、そうだね!こんなにいっぱい食べきれるかはともかく!』

雫『み、みなさんに、お裾分けしましょー!』

ホワンホワンホワンホワン…

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

11: 2016/03/13(日) 00:52:29.53 ID:86jwiQf40

…ッコチャン…ユッコチャン…

愛梨「ユッコちゃん?」

裕子「ハッ!?今の光景は…?」

雫「大丈夫ですかー?なんだか上の空でしたよー?」

裕子「ここは…?いえ、大丈夫です…」

雫「それにしても身体中が光ってすごかったですー。新しい超能力ですかー?」

裕子「え?何の話…いや…」

裕子「ええ!これぞサイキック・全身ライトです!」

愛梨「凄いです~。まるでステージライトみたいでした~」

裕子「ふっふっふ…それほどでも…って!」

裕子「いつの間にかこんな時間じゃないですか!ご飯食べてる暇がない!」ガーン

裕子「テレポート!テレポートしないと!」イソイソ

裕子「プリンとっても美味しかったです!今夜は楽しみにしてますね!」バタバタ

愛梨「はーい行ってらっしゃーい。………………今夜?」

雫「あれ?バレちゃってましたかー?」

14: 2016/03/13(日) 08:02:10.32 ID:86jwiQf40

-プロダクション-

裕子「はあ…なんとか間に合いました…」\グー/

裕子「うう…お腹空いてます…やっぱりこのままじゃ…」

「「お困りのようですね!!!!」」

裕子「その声は!?」

日野茜「朝ごはんを抜いちゃったんですか!それはいけません!いけませんよ!」

大原みちる「朝ごパンは一日の活力の源ですフゴフゴ!」

茜「そう言うわけで!!!ほかほかご飯を差し上げます!!!!!」ホカホカ

裕子「どこから取り出したんですか!?」

みちる「いえパンです!朝食にはパン!バケットをどうぞ!」ズルズル

裕子「どう見ても袋に収まりきらないサイズですよねソレ!」

「「さあ!どうぞ召し上がれ!!!!」グイグイ

裕子「待って同時はムリ…アツッ…むぐっ…!?」カッ!

シュバッ ゴォォォォォ!

茜・みちる「「!?」」

15: 2016/03/13(日) 08:03:03.19 ID:86jwiQf40

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

裕子『はぐはぐはぐはぐはぐはぐ(ご飯を掻きこむ)』カツカツカツカツカツカツ

茜『良い食べっぷりです!私も負けてられませんよー!』カチャカチャカチャカチャ

裕子『ふごふごふごふごふごふご(パンを飲みこむ)』モグモグモグモグ

みちる『おお…まるでパンは飲み物と言わんばかりの!』バリバリバリバリ

裕子『美味しい!美味しいです!美味しい朝ごはんで元気が出ます!』ムシャムシャムシャムシャ

茜『そうです!そうなんです!今日も一緒に頑張りましょう!』バクバクバクバク

みちる『さあまだまだありますよ!今日は大盤振る舞い…いえ!大パン振る舞いです!』メリメリメリメリ


ホワンホワンホワンホワン…
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

16: 2016/03/13(日) 08:03:40.65 ID:86jwiQf40

裕子「そんなにいっぱい食べられません!!!!」クワッ

みちる「ふごっ!?」

茜「今の光…まさか爆発するんですか!ボンバーですか!?」

裕子「え?」

茜「うおおおおお!負けてられません!私も爆発してきます!ボンバー――――!!!」ダッシュ

裕子「あっ茜ちゃん!?…助かった…」クルッ

みちる「フゴ?フゴゴゴ、フゴゴ?(今回はご飯派の途中棄権ですね。さあパンをどうぞ)」

裕子「いえ…食べ過ぎるとレッスンに支障が出るので…」タジタジ

みちる「ゴクン…そうですか。ではこれは後で食べて下さい。誕生日プレゼントです」ドッサリ

裕子「重っ…ありがとうございます…」

17: 2016/03/13(日) 08:14:33.28 ID:86jwiQf40
裕子「…さっきの光景はなんだったのでしょうか…食堂でも…」ブツブツ

裕子「…!まさか…思い出した…あの変なちひろさんの夢…あれが本当なら…」ブツブツ

裕子「私に新しい能力が!?しかし一体どんな…」ブツブツ

片桐早苗「なーにブツブツ言ってんのユッコちゃん?」ツツー

裕子「ひょわぁ!?」

早苗「良いリアクションするわねー」ケタケタ

裕子「早苗さん!いきなり背中をくすぐらないで…」

早苗「はい、コレ」

裕子「? なんですかこれ?」

早苗「何って誕生日プレゼントよ。私の誕生日のお返しも兼ねてね」

裕子「…ホントですか!ありがとうございます…!」カッ

シュバッ ゴォォォォォ!

早苗「えっなにこれは」

18: 2016/03/13(日) 08:15:12.15 ID:86jwiQf40

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
-百貨店-

早苗『…誕生日ねー。普段ならプレゼントなんてわざわざ用意しないんだけど…』

早苗『まあ可愛い妹分みたいなもんだし?お返しもしなくちゃだし?』

早苗『…しかしわからないわ…あの年頃の子って何あげれば喜ぶのかしら…』

早苗『趣味は…サイキックトレーニングだったかしら?ハハッ何それ全然わかんない』

早苗『成人してたらちょっと良いお酒とかでいいのにね…あっこの服…』バブリー

早苗『ちょっとお高いけど…なかなか私好みのデザインだわ…ついでに雫ちゃんにも…』

デモサイズアウカシラ…ユッコチャンハトモカク…

ホワンホワンホワンホワン…
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

19: 2016/03/13(日) 08:15:39.94 ID:86jwiQf40

裕子(まさかこれをお揃いで着るつもりですか!?)

早苗「ビックリしたわ。どういうトリック?取り調べかと思ったわよ」ポスポス

裕子「ひゃわんっ!?」ビクッ

早苗「ボディチェックの結果、異常なし…凄いわねぇ、なかなかやるじゃない」

裕子「あの…もしかして私、なんか発光とかしてます?」

早苗「まーたとぼけちゃってー♪」バシッ

裕子「あたっ!?」

早苗「さ、確か今日はレッスンだったでしょ?頑張ってらっしゃい」

裕子「あっ…はい!そうでした!じゃあちょっと急ぎますので!」

早苗「なんなら早速それレッスン着にしてもいいわよ」

裕子「いえ、もう少しその、大事に扱おうかと…」

20: 2016/03/13(日) 08:19:45.29 ID:86jwiQf40

-レッスンルーム-

裕子「おはようございます!」

水木聖來「あっ裕子ちゃん!おはよう!」

裕子「おはようございます水木さん!今日はレッスン一緒でしたか」

聖來「そうだよ!よろしくね…あぁそうだ!」ゴソゴソ

聖來「今日誕生日だったよね!じゃあコレあげる!」

裕子「ドッグカフェの割引券…?いいですね!今度行ってみます!」カッ

シュバッ ゴォォォォォ!

聖來「うおっまぶしっ」

21: 2016/03/13(日) 08:20:18.54 ID:86jwiQf40

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
-ドッグカフェ-

聖來『ほーら♪みんなおいでー!』

犬①『ワン!!』

犬②『バウワウ!』

アッキー『クゥン…』

ハナコ『キャン!』

わんこ『わふっ!』

ゆっこ『さいきっく!』

聖來『よーしよしよし!みんなイイ子だ!ほらお手!お座り!ご褒美あげちゃう…』


ホワンホワンホワンホワン…
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

22: 2016/03/13(日) 08:20:46.24 ID:86jwiQf40

聖來「裕子ちゃん?大丈夫?もうマストレさん来てるよ?」ヒソヒソ

裕子「犬と同列!?」ガーン

聖來「わっ!?びっくりしたぁ!」

裕子「どういう事なんですか!どういう事なんですか!?」

聖來「ちょ、ちょっと落ち着いて…」ナデナデ

裕子「あっ…」(とろん)

聖來(やっぱり犬っぽくて可愛いなぁこの子…)

裕子「はっ!いえ誤魔化されません!どういう…」

聖來「あの、裕子ちゃん!だからもうレッスン…」

裕子「…えっ?」クルッ

マストレ「……………………」ゴゴゴゴゴゴ

裕子「」

マストレ「ぼんやり突っ立ってると思えば、急に叫び出して」スッ

スペトレ「いい度胸だな堀」ランクアップ

裕子「」

23: 2016/03/13(日) 08:28:11.11 ID:86jwiQf40

裕子「うう…エラい扱かれました…」ヘトヘト

裕子「しかしこの能力…ひょっとして、プレゼントを貰うと発動する能力なのでしょうか」

裕子「私に何かをくれた人の、記憶や思いを読み取る…サイコメトリー的な」

裕子「…これで私もマジモンのエスパー!いえ元々本物ですけど!」

<ピピーーー!!!

裕子「ひょえっ!?」

24: 2016/03/13(日) 08:29:02.96 ID:86jwiQf40

冴島清美「そこ!廊下で大声を出さない!」ピピー

安斎都「清美ちゃんも相当ですけどね!!」ババーン!

裕子「都ちゃんも相当です!!!」

清美「静粛に!…ところで」

都「ところで堀裕子さん。調査したところ、あなたは今日誕生日だそうじゃないですか…」

清美「だからって高額なプレゼントの遣り取りはいけませんよ?風紀が乱れます」

裕子「えっ」ギクリ

都「むむっ?その反応…怪しいですねぇ~」

裕子「そっ、ソンナコトアリマセンヨ」

清美「ゴホン…つまり、高価でなければいいと言う事です」

都「詭弁っぽいですが!私たちからです!」

裕子「え?あっ…ありがとうございます!カッ

シュバッ ゴォォォォォ!

清美・都「「何の光!?」」

25: 2016/03/13(日) 08:29:52.56 ID:86jwiQf40

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
-百貨店-

都『調査の結果、腕時計をプレゼントする人はいないみたいなのですが…』

清美『ぐぐっ…むむむむ…』

都『…それはちょっと、私たちじゃあ…手が届きませんねぇ…』

清美『ですが…友好の証としては…金額は誠意とちひろさんも言ってましたし…』

都『それを真に受けるのは、流石にどうかと…』

清美『しかしムムムン…』

都『されどムムムン…』


裕子(…それから長い事悩んで、選んでくれたみたいです…)

裕子(そこまで高価じゃありません。でも、値千金だと思います)

ホワンホワンホワンホワン…
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

26: 2016/03/13(日) 08:30:37.34 ID:86jwiQf40

都「なんですか今の光は!?これは調査の必要がありますね!」ワクテカ

清美「事務所内での発光は風紀を乱します!自分でも何言ってるかわかりません!」アタフタ

裕子「…ありがとうございます。とっても嬉しいです」

都・清美「「!」」

裕子「この腕時計、可愛いです。大事にしますね!」

清美「そ、そうですか!喜んで頂けたなら、まあ、良かったです!」

都「調査の甲斐があったというモノ!」

都「それでは私たちは次の現場に向かいますので!また!」

裕子「ええ!ありがとうございます!…私もそろそろ、打ち合わせの時間ですね」


27: 2016/03/13(日) 08:40:03.29 ID:86jwiQf40

-事務室-

裕子「…おはようございまーす…アレ?誰もいませんかね」

輝子「…ここにいるぞ…」

裕子「わっ!?」

輝子「フヒ…やっぱり、存在感、ない…」

裕子「あっ…いえ!そんな事はありません!透視能力でとっくに気付いていましたとも!」

輝子「そうか…そんな優しいヤツには、これあげる…」

裕子「キノコですか?…いえ、キノコ型クッションですね」カッ

輝子「た、誕生日プレゼントとか、リア充っぽくて、なんか…フ、フヒ、フフフフ」

シュバッ ゴォォォォォ!

輝子「ヒィィィャッハー!なんだこの光ィィィィ!」

28: 2016/03/13(日) 08:40:37.27 ID:86jwiQf40

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
-どこかの山中-

輝子『きーのこ♪きーのこ♪』

裕子『きーのこ♪きーのこ♪』

P・ちひろ『きーのこ♪きーのこ♪』

愛梨・茜・藍子『きーのこ♪きーのこ♪』

小梅・幸子・乃々・美玲・まゆ『きーのこ♪きーのこ♪』

トモダチ『きーのこ♪きーのこ♪』『きーのこ♪きーのこ♪』『きーのこ♪きーのこ♪』

\きーのこ♪きーのこ♪/\きーのこ♪きーのこ♪/\きーのこ♪きーのこ♪/\きーのこ♪きーのこ♪/

輝子『フヒ…トモダチいっぱい…もっと広がれ、菌糸の輪…』

ホワンホワンホワンホワン…
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

29: 2016/03/13(日) 08:41:06.01 ID:86jwiQf40

裕子「ゲシュタルト崩壊します!」ガバッ

輝子「おぉぉうぅ前が、ヤコウタケかぁぁあああ!!?」

裕子「テンション高っ!?」

輝子「マイフレェェェンド!キノコはみんな、アタシのトモダチだぁーーーー!!」

裕子「いえ別にキノコじゃないですけど!輝子ちゃんとは友達です!」

輝子「そ、そうか…照れる…フヒッ…」

裕子「テンション低っ…ところでプロデューサー知りませんか?そろそろ打ち合わせの時間なんですが」

輝子「し、親友なら、急用ができたとかで…予定表に、何か書いていったぞ…」

裕子「…打ち合わせは午後に変更?もう、そういう事ならテレパシーで教えてくれれば…」


30: 2016/03/13(日) 08:44:52.96 ID:86jwiQf40

<ガチャ

白坂小梅「輝子ちゃん…あんまり騒ぐと、そこの子たちが泣いちゃう…」

裕子「え?」

輝子「フヒ…すまん…やっぱり机の下で、大人しくしてる…」ゴソゴソ

小梅「うん…ごめんね?その子たちも、そのうち慣れてくれるといいんだけど…」

裕子「え?」

小梅「ううん…なんでもない、よ?」ニタァ

裕子「」ゾッ

31: 2016/03/13(日) 08:45:28.26 ID:86jwiQf40

小梅「えへへ…それでね…裕子さんに、誕生日プレゼント…」

裕子(どう見てもそういうDVDなんですが)ホラァァァー

小梅「スゴクおすすめだから…感想聞かせてくれると、嬉しいな…」

裕子「う…あ、ありがとうございます…」カッ

シュバッ ゴォォォォォ!

輝子「トモダチたちが、眩しそう…カバーかけとこう…」バサッ

小梅「もう…裕子さんにあんまりイタズラしちゃ…え?違う?」

32: 2016/03/13(日) 08:46:11.28 ID:86jwiQf40

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
-TSUT○YA-

<コレトカイインジャナイカナ

小梅『それは…外れだったよ…パッケージだけ…』

/ジャアコッチハ\

小梅『それは前、一緒に見たことあるの…』

\コレトカドウ?ウフフ/

小梅『え、えOちなのは、ダメ…!』ブンブン

『ボクハコレガオススメカナ』

小梅『あっ…いいかも…ところで、初めまして…かな?』

首を吊った青年『ソウダヨ。ヨロシクネ。アトコレトコレモオススメカナ』

小梅『なかなかわかってる、ね…!』

ホワンホワンホワンホワン…
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

33: 2016/03/13(日) 08:46:41.37 ID:86jwiQf40

裕子「ひょわぁぁぁぁああああ!」ダッ

<バタン!!

輝子「フヒ…急にどうしたんだ…?」

小梅「…まるでヒトダマみたいだったね…え?…」

小梅「…そう…見ちゃったんだ…」

小梅「…………………えへぇ」ニタァ

34: 2016/03/13(日) 08:52:04.75 ID:86jwiQf40

氏家むつみ「あっ裕子さん…どうしたんですか、そんなに息を切らして」

裕子「むつみちゃん…いえちょっと…」ゼェハァ

むつみ「まさか冒険ですか!」ズィッ

裕子「冒険とかじゃないですけど…顔近いです」

むつみ「そうですか…残念です。ところで今日誕生日の裕子さんに」ゴソゴソ

むつみ「私オススメの冒険小説です。ぜひ読んでください」スッ

裕子「私小説はあんまり…」

むつみ「超能力者とか出ますよ?この機会に是非活字に親しんで」ズズズズイッ

裕子「近い近い…わかりました、空いた時間にでも読んでみます」カッ

シュバッ ゴォォォォォ!

むつみ「この光…冒険の扉が開くんですか!?」ワクワク

35: 2016/03/13(日) 08:52:54.14 ID:86jwiQf40

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
-なんかファンタジー的な荒野-

ユウコ『…もう水も食料も僅か…』

ムツミ『町がどっちかもわかりません…こうなれば、ユウコさん』

ユウコ『…なんですか?』

ムツミ『テレポートを、使ってください』

ユウコ『! しかしアレは…アレを使うくらいならこのまま歩いていた方がよっぽど…』

ムツミ『ユウコさん。自信を取り戻してください』

ユウコ『自信…』

ムツミ『そうです。一度のミスで自分を疑うなんて、ユウコさんらしくありません』

ユウコ『でも私は…私は!』

ムツミ『…私は、ユウコさんを信じています。だから、私と一緒に冒険してくれませんか?』


ホワンホワンホワンホワン…
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

36: 2016/03/13(日) 08:53:21.84 ID:86jwiQf40

むつみ「むー!ぐむむー!」ムギュー

裕子「ハッ!?…どうして抱きついているんですか、むつみちゃん?」

むつみ「あっ…光が消えちゃいました…」

むつみ「残念です。異世界の扉が開いたのかと思ったのに」

裕子「何をトンチキな事を」

むつみ「それはブーメランですよ、裕子さん…」

裕子「…むつみちゃん」

むつみ「はい?」

裕子「今度のアマゾン川ロケ、よろしくお願いしますね」

むつみ「…あんまり乗り気じゃなかったのに…?」

裕子「そうですね。…でも私とむつみちゃんと、あと幸子ちゃんを信じれば!きっと何とかなります!」

むつみ「おお…!そうです!一緒に冒険しましょう!まずはポロロッカに乗って遡上します!」

裕子「ちょっとまって」

37: 2016/03/13(日) 08:58:48.43 ID:86jwiQf40

-カフェテリア-

裕子「炭水化物は…いりませんね。むしろお肉と野菜を…」

宮本フレデリカ「ユッコちゃん!ご機嫌シルブプレー?」

裕子「わっビックリした!…珍しい顔ぶれですね。皆さんもお昼ご飯ですか?」

フレデリカ「そうだよー♪合同レッスン明けなの。ユッコちゃんも一緒にボナペティ!」

佐久間まゆ「炭水化物ダイエットですか?あんまり体によくないそうですけど…」

裕子「…いえ、むしろ逆と言うか…」

北条加蓮「そうらしいね。そう言うわけで余ったポテトあげ…」

渋谷凛「自分で全部食べなよ」

加蓮「うう…凛がイジワルする…奈緒…奈緒は…」

神谷奈緒「アタシだっていらないよ。だから程々にしとけって」

小早川紗枝「なんや随分賑やかやなぁ」

裕子「あっごめんなさい…」

紗枝「かましまへんえ?」ニッコリ

38: 2016/03/13(日) 08:59:43.00 ID:86jwiQf40

フレデリカ「ところで!ボン・アニヴェルセール・ユッコちゃん!」

裕子「ボン…なんです?」

凛「誕生日おめでとうって事。私たちからも、ささやかだけど」

加蓮「プレゼント、持ってきたんだよ♪」

奈緒「ま、まあ、気に入らなかったら、別に返却しても…」

紗枝「もう…そういう事言うたらあきまへんえ?素直な気持ちが大事なんどす」

裕子「気持ち…!そうですね!みなさんの心がこもったプレゼント、嬉しいです!」カッ

シュバッ ゴォォォォォ!

まゆ「目がチカチカしますよぉ!?」(直撃)

39: 2016/03/13(日) 09:00:22.28 ID:86jwiQf40

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
フレデリカ『ユッコちゃん意外とお洒落さんだからなー。何がいっかなー♪』

まゆ『この服とか似合うんじゃないでしょうか。意外にお洒落さんですし、今度コーディネートの相談も』

奈緒『あいつ意外にお洒落だからな…何プレゼントすればいいんだ!?助けて!凛!加蓮!』

加蓮『このネイルとか付けてあげよっか。意外とお洒落してるし、気に入ってくれるかも』

凛『意外とお洒落に気を遣ってるみたいなんだよね…どうしようか。チョーカーでも…』

紗枝『意外と和装も似合うとったし、ほんなら…』

ホワンホワンホワンホワン…
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

40: 2016/03/13(日) 09:01:00.55 ID:86jwiQf40

紗枝「なんやえろう光って…送り火みたいやなぁ」

裕子「意外ってなんですか!?私だって女の子ですよ!?女子高生ですよ!?」クワッ

まゆ「ひう!?」

奈緒「急にどうした!?」

裕子「ハッ…いえ、なんでもありません…プレゼント嬉しいです。ありがとうございます」

フレデリカ「そ、そう…」(引き気味)

加蓮「それじゃあ早速ネイルしてみる?エステルーム借りて」

裕子「ああいえ、この後打ち合わせがあるので、また後でお願いします!」

加蓮「そう?じゃあ都合良い時教えてね」

凛「……………」スッ

裕子「ええ…凛ちゃん?なにをして」

凛「いや、試しにチョーカー付けてあげようかと…」キュッ

(やっぱり犬っぽい…)(犬だ)(ワンちゃんだね)(犬さんやなぁ)(目が眩んで良く見えません…)

裕子「…今犬っぽいって思いませんでした?」

凛「そんなことないよ。似合う似合う」

41: 2016/03/13(日) 09:04:48.51 ID:86jwiQf40

裕子(食事を済ませた皆さんは、それぞれ解散して行きました…)

裕子「うう…意外って…意外って…」

安部菜々「ユッコちゃん!お誕生日おめでとうございます!」

裕子「菜々ちゃん…」

菜々「あれあれ?なんだか元気がないようですね?」

裕子「い、いえ、そんなことは…」

菜々「そんな裕子ちゃんには、今ウサミン星で最先端のファッションアイテムに!」

菜々「ウサミンエナジーをたっぷり込めてプレゼントしちゃいますよ!キャハッ☆」

裕子「菜々ちゃん…ありがとうございます!」カッ

シュバッ ゴォォォォォ!

菜々「えっウサミンエナジー?マジで?」

42: 2016/03/13(日) 09:05:34.51 ID:86jwiQf40

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
-ウサミン星-

菜々『…だいぶ暖かくなってきたとはいえ、まだまだ肌寒い季節…』チクチク

菜々『季節の変わり目こそが、一番体調に気を付けなくちゃいけません』チクチク

菜々『特にお腹冷やしたら辛いですからね…』チクチク

菜々『ユッコちゃんには、これを付けて元気に過ごして欲しいです』チクチク

菜々『…完成です!』パンパカー

”ウサミン腹巻!!!!!”

ホワンホワンホワンホワン…
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

43: 2016/03/13(日) 09:06:14.12 ID:86jwiQf40

裕子「おかあさん…」ホロリ

菜々「えっ」

裕子「菜々ちゃん、まるでお母さんみたいです…」

菜々「そそそそそそんな!お母さんなんてトシじゃありません!ラブリー17歳です!」

裕子「暖かい…暖かいです…何故か故郷のお母さんやお婆ちゃんを思い出します…」

菜々「おばっ!?」ガーン


44: 2016/03/13(日) 09:12:06.66 ID:86jwiQf40

菜々「おば…おばあ…」フルフル

浅野風香「あのー、菜々さん…?大丈夫ですか…?」

裕子「風香ちゃん!それに…」

小室千奈美「ハァイ、裕子♪誕生日おめでとう」

浜川愛結奈「ワタシたちから、食後のデザートをお届けするわ」

裕子「…まさかその箱の中身は…!?いえ!皆まで言わないで!透視します!」グググ

千奈美「透視するほどの事かしら…」

45: 2016/03/13(日) 09:12:44.24 ID:86jwiQf40

裕子「…ムムムン!ずばり!ケーキですね!?それも手作りの!」

風香「ふふっ…凄いです!大正解です!」

千奈美「まあ面子見れば予想つく事だけど。皆で食べましょう?菜々さんもどうぞ」

愛結奈「流石に今回はあそこまで極端な材料調達したわけじゃないけどね?」

裕子「ではでは…早速いただきます…」ゴソゴソ

裕子「ん!…んまぁぁぁぁぁい!」カッ

シュバッ ゴォォォォォ!

3人「「「!?」」」

菜々「味皇様みたいですねぇ」

3人「「「え?」」」

菜々「ん゛ンッ…いえなんでも…」

46: 2016/03/13(日) 09:13:34.21 ID:86jwiQf40

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
-事務所内キッチン-

千奈美「しかしなんでもあるわね、この事務所」

愛結奈「ええ…何故か文香がイチゴをくれたわ。食べきれないとかなんとか」

風香「小麦粉はみちるちゃんと法子ちゃんがくれましたし」

千奈美「牛乳は雫がくれたわ…しかし」チラッ

風香「?」ポヨン

愛結奈「?」バイン

千奈美「…んんっ。なんでもないわ…そっちが規格外なだけ…」

風香「…?…卵もいっぱい備蓄されてますから…」

愛結奈「材料費が掛からない分、手間暇かけましょう…それこそ究極にね♪」

ホワンホワンホワンホワン…
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

47: 2016/03/13(日) 09:14:15.82 ID:86jwiQf40

裕子「その気持ち、わかりますよ、千奈美さん」グッ

裕子「私も最近大きい人たちに挟まれてますからね」

千奈美「…なんの話…?」


裕子(それからケーキを平らげるまで、お喋りを楽しみました)

裕子(あの番組の思い出話から、これからのお仕事の事。それぞれの趣味の事)

裕子(改めて話すと、私たちの個性はまるでバラバラでした)

裕子(そんな私たちがこうしてまた集まってケーキを食べてます)

裕子(これって凄いミラクルですよね!)

48: 2016/03/13(日) 09:17:46.11 ID:86jwiQf40

裕子(…それから打ち合わせの時間になるまでにも、私は何度かプレゼントを貰って発光しました)


上条春菜「まあまあ眼鏡どうぞ」シュバッ ゴォォォォォ!
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
『この眼鏡にはユッコちゃんが…じゃない、ユッコちゃんにはこの眼鏡が似合いそうですね!』
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
春菜「眼鏡ビーム…私にもまだ出来ない大技を…!?」フルフル


浜口あやめ「ニンッ!ユッコ殿もこれを使えば、立派なさいきっく忍者に」シュバッ ゴォォォォォ!
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
『超能力と忍術の融合…これほどとはな…やはり天才か…』
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
あやめ「アイェェェ!?」


藤居朋「ラッキーアイテム…はちょっと高価だったから!手作りしてきたわよ!」シュバッ ゴォォォォォ!
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
『あたっ…また指刺しちゃった…』

『でもユッコちゃんのラッキーカラーは赤!一刺しごとに運気が…流石にそりゃないか』
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
朋「えっ何?パワースポット?パワースポットなの?」


桐生つかさ「おう。まあ同郷のよしみってことで。これを機会に…」シュバッ ゴォォォォォ!
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
『…(無心で糠床をかき回す)』ガッポガッポヌチュッヌチュッ
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
つかさ「アイドルが発光ってなんだよ(哲学)」


49: 2016/03/13(日) 09:18:19.54 ID:86jwiQf40

アナスタシア「С днём рождения…誕生日、おめでとう、ユウコ」シュバッ ゴォォォォォ!
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
※ロシア語の為解読不能だが、心温まる風景
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
アナスタシア「まるでсверхновая звезда…アー、超新星、です」


棟方愛海「うひひ。アタシから胸がいっぱいになるようなプレゼントだよ」シュバッ ゴォォォォォ!
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
※お見せできません
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愛海「ねーなんで逃げるのー?」


白菊ほたる「私なんかからでよければ、受け取って貰えますか…?」シュバッ ゴォォォォォ!
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
※聞くも涙、語るも涙の道のりを経てプレゼントを調達
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ほたる「綺麗な光…まるで…。あれ?裕子さん、どうして泣いて…」


裕子(プレゼントと一緒に、皆さんの気持ちを受け取りました)

裕子(…みなさんの気持ちは、私にとって好意的なものが多くて…)

裕子(昨日の夜抱いた疑念が、恥ずかしくなるくらいでした)

50: 2016/03/13(日) 09:20:42.84 ID:86jwiQf40

-事務室-

裕子「失礼しまーす…プロデューサー?」

P「ああ裕子、来てくれたか。急に時間変えちゃって悪かったな」

裕子「いえいえ、全然大丈夫ですよ!テレパシーで見抜いていました!」

P「そうか?…では、こちらへ」

裕子「はいっ…え?なんですかこの山」

P「裕子へのお祝いの手紙だな。ファンや仕事先から」

裕子「こんなにですか!?」

P「そうだ。それだけ君が認められてるって事だ」

裕子「えへへ…嬉しいです。今読んでいいですか?」

P「もちろんだとも。今日の打ち合わせは殆どソレが目的だから」

裕子「じゃあ早速…」シュバッ ゴォォォォォ!

P「何故光っているのか」

51: 2016/03/13(日) 09:21:45.51 ID:86jwiQf40

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
裕子(えへへ…私の歌を聞くと元気になるですって!)

裕子(こっちは…字は読めませんけど!今日は伝わります…)

裕子(こんな小さな子が、応援してくれてるんですね)

裕子(それからこっちは…キャー!結婚してくれだって!キャー!)

裕子(それからそれから…)

52: 2016/03/13(日) 09:22:48.04 ID:86jwiQf40
裕子(………………………え?)

裕子(……………………何、コレ)

裕子(…………………こんな、こんな事)フルフル

…コ

裕子(ひどい、ひどいです…やめて!そんな事ないです!)

…ウコ

裕子(どうして私がそんな…!)

…ユウコ?

裕子(やだやだやだやだ、嫌です…!助けて、プ…)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

53: 2016/03/13(日) 09:23:54.65 ID:86jwiQf40

P「裕子!?」

裕子「…!」ハッ

P「どうした…急に発光したかと思えば、そんなに青褪めて…まさか」バッ

裕子「ぷろ、でゅー、さー…」

P「…チッ。すまない、一通り検閲はしたハズだったんだが…紛れ込ませやがったか」

裕子「あっ…」

P「抗議する。少なくともこの女とは二度と仕事をしないし、断じてお前に近づけない。約束する」

裕子「…いえ…大丈夫です」

P「…折角の日に水を差して悪かった。何かお詫びでもさせて欲しい」

裕子「大丈夫ですよ!…ほら、こっちの子!私の歌をカラオケで毎回歌ってくれてるって!」

P「そうか…?…ちゃんとテレパシー、通じてるんだな」

裕子「そうです!流石プロデューサー!わかってますね!」

54: 2016/03/13(日) 09:24:50.04 ID:86jwiQf40

P「…他には特に、変な手紙はなさそうだな…」トントン

裕子「大丈夫ですってば!心配症ですねぇ」

P「あんなに青褪めた顔されてはな…まあ、元気ならそれでいいんだ」

裕子「…これ、読み切れないので持って帰っていいですか?」

P「…さっきの今だぞ?この量だとまだ見逃しがあるかも…」

裕子「大丈夫ですって!なんかプロデューサーそのままだと全部燃やしちゃいそうですし!」

P「流石にそこまでは…いや、うん」

裕子「やっぱり…パイロキネシスは危険ですからみだりに使っちゃいけませんよ」

P「そんな大仰な…ああ、ところで」

裕子「なんですか!」ガサゴソツメツメ

P「頑張ってる裕子に、俺からもプレゼントだ」スッ

裕子「え…」

55: 2016/03/13(日) 09:25:36.12 ID:86jwiQf40

P「まあ随分大荷物みたいだから、無理に持っていく事もないんだけど」

裕子「……………」

P「女子高生の好みとかはよくわからんが、それなりに頭悩ませて選んだんだ…」

裕子「……………」

P「できれば受け取って欲し…」

裕子「…………ッ!」ダッ

P「裕子!?」

裕子「ごめんなさいっ!」

<バタン!!!

P「裕子…?」

56: 2016/03/13(日) 09:26:16.55 ID:86jwiQf40

裕子(どうして私は逃げているんでしょう?)

裕子(プロデューサーからのプレゼント。とっても嬉しいのに)

裕子(プロデューサーの気持ちなんて、一番知りたい事のハズなのに)

裕子(頭が自分の事を把握できていません。まるで勝手に体が動くみたいです)

裕子(誰かの念力の糸が絡まって、私の手足が振り回されてます)

57: 2016/03/13(日) 09:26:47.22 ID:86jwiQf40

裕子(…嘘です。手足を動かしてるのは、やっぱり私の頭なんです)

裕子(私は怖いんです。怖いから逃げてるんです)

裕子(人の気持ちが覗けるようになったからって、何も変わりません)

裕子(プロデューサーの本当の気持ちが知りたくて、知りたくなくて)

裕子(結局私は、肝心な事を聞けない。伝えられないんです…)

58: 2016/03/13(日) 09:28:19.68 ID:86jwiQf40

高森藍子「きゃっ!?」ドシン

裕子「わっ!?」ドシン

本田未央「おおっ!?」ドシン

裕子「いたた…すみません…二人とも、怪我はありませんか?」

藍子「いえ、大丈夫です…裕子ちゃんも、大丈夫?」

未央「ないけど…廊下を走ったら危ないですぞー?」

裕子「すみません…」

59: 2016/03/13(日) 09:29:22.71 ID:86jwiQf40

未央「まあみんな怪我ないしいいよね!…そうだ!今日誕生日だったよね!今時間ある!?」

藍子「でも急いでたみたいだけど…」

未央「あっそっか…」

裕子「いえ、特に用事とかはないです!大丈夫です!」

未央「そう?じゃあちょっと遊びに行こう!それとこれ!プレゼント!」スッ

裕子「えっ……」

藍子「今はどこか走って行っちゃってますけど、茜ちゃんと3人で手作りしたんです♪」

裕子「…………………」

未央「…どしたの?」

藍子「やっぱりどこかぶつけたんじゃ…?」

裕子「いっいえ!ありがとう、ございます…!」シュバッ ゴォォォォォ!

未央・藍子「「ええ!?」」

60: 2016/03/13(日) 09:31:10.14 ID:86jwiQf40

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
-工作室-

茜『ムムムム…こういう細かい作業は苦手です!だから私は!応援します!』

未央『はやいな!?』

藍子『あはは…』

茜『フレー!フレー!みーおーちゃん!』

藍子『…とりあえずデザインを考えましょうか?』

未央『むむー…やっぱり星は入れたいよね。なんかサインにも入ってるし』

茜『美味しそうですよね!!』

藍子『そうですかね…?じゃあデザイン…こんな感じで…』サラサラ

未央『おおーー!いいじゃん!あーちゃん!これ採用で!』

茜『ファイトー!ファイトー!あーいーこ!』

藍子『ふふっ…頑張ります♪』

未央『お?しまむーの物真似かな?』

茜『私も頑張りますよぉーー!!』

茜『頑張れー!頑張れー!ゆーうーこ!!』

アカネチンチョットボリュームオトシテ
イエマダマダ!モエテイキマス!!!
アハハ…

ホワンホワンホワンホワン…
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

61: 2016/03/13(日) 09:31:47.54 ID:86jwiQf40

裕子「…………」ピカァァァ

未央「えっなんなの?なんで発光してるの」

裕子「…3人とも、凄く楽しそうです」ピカァァァ

藍子「え?」

裕子「ハッ………………いえ、なんでもありません」シュゥゥゥ…

藍子「戻った…不思議ですね…」

未央「まあ…何か今更感あるし、あんまり気にしないことにしよう」

未央「その通り!これ準備する時、すっごく楽しかった!見てきたみたいに言うね!」

裕子「ぎくっ…いえいえ、タダの想像です…さいきっくイマジネーションです!」

62: 2016/03/13(日) 09:32:17.65 ID:86jwiQf40

裕子(…………想像?…………)

裕子(…プロデューサーはプレゼントを選ぶ時、どんな気持ちだったんでしょう…)

裕子(今見たみたいに、楽しく笑顔で…私へのプレゼントを考えていたんでしょうか?)

裕子(…私が背を向けた時、どんな顔をしていたんでしょうか?)

裕子(………想像しちゃうと、胸がキュッって、締め付けられるみたいで…)

63: 2016/03/13(日) 09:33:08.10 ID:86jwiQf40

藍子「…裕子ちゃん?ボーっとして…どうしたの?」

裕子「…!…いえ!なんでも…」

未央「よーっし、じゃあ茜ちんも呼んで、とりあえずカラオケにでも…」

藍子「…鼓膜、もつかな…」

裕子「あっ…いえ、未央ちゃん、藍子ちゃん、その…」

未央・藍子「「?」」

64: 2016/03/13(日) 09:33:53.30 ID:86jwiQf40

裕子(折角のお誘い…何故か断ってしまいました)

裕子(何故か…?いいえ。プロデューサーとちゃんとお話しがしたい。謝りたい。それだけ)

裕子(だけど踏ん切りがつかず…後ろ姿を見つけては、逃げ出して…)

裕子(『いっそムリヤリ捕まえてくれればいいのに。』)

裕子(そんな勝手なコトを思いながら、事務所をうろついていました)


65: 2016/03/13(日) 09:34:51.29 ID:86jwiQf40

クラリス「裕子さん?」

裕子「うわぁっ!?く、クラリスさん…!?」

クラリス「ああ…すみません。驚かせてしまったようで…」

裕子「い、いえ、大丈夫です…何かご用ですか?そちらの二人も…」

成宮由愛「その…今日、お誕生日なんですよね?」

関裕美「…私たちもプレゼント作ったから、受け取って欲しいな」

裕子「…!」

裕美「あ…気に入らなかった…かな?」

裕子「いえ!そんな事はありません!ありがとうございます!」シュバッ ゴォォォォォ!

裕美「えっ!?」ペカー(反射)

由愛「まぶしっ!?」(Wアタック)

クラリス「まあ…まるで奇跡のようですわ…」

66: 2016/03/13(日) 09:36:38.98 ID:86jwiQf40

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
クラリス『まあ…お二人とも、素晴らしいプレゼントですね』

由愛『……………』

裕美『……………』

クラリス『…? どうか、なさいましたか?』

裕美『…変だって、思われないかな』

クラリス『?…変な事などありませんわ…』

クラリス『由愛さんの絵は、スペインでのお仕事の場面を描いたものですね』

クラリス『そして裕美さんのアクセサリは、その時の赤いバラをモチーフにしたもの』

クラリス『どちらもよく出来ていますし、何より思い出のこもった温かみのある物です』

クラリス『どこに出しても、恥じる事などありません。私はそう思います』

裕美『…ううん。そうじゃなくて…』

クラリス『?』

由愛『…私たち、スペインのお仕事以来、あんまり裕子さんと接点が無くて…』

裕美『…なのにいきなりこんなプレゼントして、変だと思われないかな?』

67: 2016/03/13(日) 09:37:14.30 ID:86jwiQf40
クラリス『…なるほど、そういう事ですか…』

クラリス『確かにそうですね。プレゼントは贈る側にも、少し勇気がいりますわ』

由愛『…勇気…』

クラリス『怪訝な顔をされては寂しい、恥ずかしいですし、拒絶されたら悲しいですもの』

裕美『うん…』

クラリス『…そんな時は、相手の笑顔を思い浮かべてください』

クラリス『写真があれば便利ですね。ビデオやイラストでも、もちろん構いません』

由愛『…笑顔…』

クラリス『…由愛さんの絵の中の裕子さんは、素晴らしい笑顔を浮かべていますね?』

裕美『あはっ…ホントだ』

クラリス『ふふっ…その笑顔が、私達も笑顔にしてくれます』

クラリス『私達の中の裕子さんが、ちょっぴりの勇気を与えてくれますわ』


ホワンホワンホワンホワン…
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

68: 2016/03/13(日) 09:38:08.82 ID:86jwiQf40

裕子(この子たちも、プロデューサーも、他の皆も…勇気を出してくれてたんでしょうか)

裕子(だったら私は…笑顔じゃなきゃ。みんなの勇気に、笑って答えたい)


由愛「…裕子さん?大丈夫ですか…?」

裕美「どうして光ってるんだろう…?」

裕子「裕美ちゃん!!!!!」グルンッ

裕美「えぇっ!?」ビクッ

裕子「この薔薇のアクセサリ!とっても可愛いです!」クワッ

裕子「私と言ったら情熱の赤みたいな所ありますからね!」クワワッ

裕子「絶対似合います!スゴク嬉しいです!」クワワワッ

裕美「そ、そう…喜んでくれたなら、よかった…」ヒクッ

クラリス「……………………」スッ

69: 2016/03/13(日) 09:38:45.99 ID:86jwiQf40

裕子「そして由愛ちゃん!!!!!」クルッ

由愛「ぴゃいっ!?」ビクッ

裕子「未だ記憶に新しい、スペインの街並み!」ニカッ

裕子「それを背景に華麗に踊る謎の美少女サイキッカー!」ニカカッ

裕子「流石の完成度です。このまま、どこかに大きく貼り出して、よろしいですか」ニカカカッ

由愛「で、できたらひっそり飾ってもらえると…」ビクビク

裕子(あっやっちゃいましたねコレ)

裕子「く、クラリスさん…さいきっく助け舟を…あれ?どこへ…」

70: 2016/03/13(日) 09:39:19.09 ID:86jwiQf40

由愛「そ、それじゃ私たちは、レッスンがあるので…」

裕子「あっ…そうですか…こ、今度一緒に遊びにでも!」ニタァァ

裕美「うっ…うん、またね…」

裕子(ああっ…顔が引き攣ってます…)

裕子(…なんてことでしょう。チャームポイントの笑顔も錆びついて…)

裕子(折角勇気を出してくれた二人を安心させることもできずに…何がサイキッカーか!)

裕子(私のサイキックスマイルを、取り戻さなきゃ!この絵の美少女に、負けていられるものか!)ムーン

71: 2016/03/13(日) 09:40:59.21 ID:86jwiQf40

裕子「クラリスさんのチョコレート…美味しい…」ポリポリ…

裕子「お礼、言いそびれちゃいましたね…今度会ったら…」

裕子「でも今日、糖分摂り過ぎな気が…」

裕子「…あれっ…あそこにいるのは…」

結城晴「おっ見つけた!」

的場梨沙「探したわ!まったく、携帯でも使って呼び出しゃいいってのに…」

二宮飛鳥「安易に文明の利器に頼るのは簡単さ。
     だが彼女との縁を信じて探し回る。
     たまにはそういうのも悪くないんじゃないかな」

飛鳥「縁…そう、彼女のコトバを借りるなら、テレパシーやらテレポート、第六感。
   …全部まとめてサイキックパワー。彼女と出遭うには、相応しいじゃないか」フッ

梨沙「相変わらず何言ってんのかわかんないわね」

晴「オレはちょっとわかるぜ」フフン

梨沙「だから何よ!」フシャー

裕子「みなさん…」

72: 2016/03/13(日) 09:42:01.82 ID:86jwiQf40

栗原ネネ「…どうしました?裕子さん。少し元気がないようですが」

裕子「い、いえ、そんなことはありま千里眼!」ニゴリッ

梨沙「顔カタッ」

晴「なんかキャラが行方不明だな。らしくないぜ」

飛鳥「らしくない…いいじゃないか。既成のキャラクタからの脱却…それはある意味、セカイへの反逆さ」フッ

梨沙「だから何言ってんの?」

ネネ「そんな裕子さんに、元気の出る贈り物です♪よければ貰って」

裕子「…! ありがとうございます!」ニヘラァッ

シュバッ ゴォォォォォ!

飛鳥「ひゃあっ!?」ビクッ

73: 2016/03/13(日) 09:43:26.99 ID:86jwiQf40

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

裕子(みんな、まるっきり別々です。プレゼントの中身も、選んだ場所も)

裕子(でも、選ぶ時の気持ちはひとつでした)

裕子(みんな、あのオーストラリアでの事を一つ一つ、思い出しながら…)

74: 2016/03/13(日) 09:44:49.36 ID:86jwiQf40

-シドニー-

裕子『ムムーン…ムムムムーン…』

晴『そんなに悩む事ないだろ…ただでさえオレ達、出遅れ組なんだから…』

裕子『いえ…ですが…プロデューサーへのプレゼント…どうしたものやら…』

晴『なんかその辺で買った奴でいいだろ…ハンバーガーとかチョコとか』

裕子『いえ、ですがこういうお仕事だと、手作りの料理を用意するのが通例だそうで』

晴『…そうなのか…?ちなみに料理とかは』

裕子『さいきっく黙秘』

晴『だろうな…あ、これとかカンタンそうじゃないか?フェアリーブレッドだってよ』

裕子『むむっ…なかなかいいチョイスですよ晴ちゃん!早速作りましょう!時間は有限です!』グイグイ

晴『引っ張るなよ!?っていうか、オレも作るのか!?』


裕子(四苦八苦しながら、晴ちゃんとプレゼントを買ったり作ったり)

裕子(ちょっと意味わかんないくらい沢山用意しちゃいましたが)

裕子(プロデューサーは喜んで受け取ってくれました。…ちゃんと消費できたんでしょうか)

75: 2016/03/13(日) 09:46:19.99 ID:86jwiQf40

-サファリ-

裕子『あわわわわ!?なんか凄い寄って来てます!?』

ネネ『凄いです、裕子さん…こんなにカンガルーに懐かれて…』

裕子『ムムッ…なんだかあの子、跳び方が変わってますね』

ネネ『あっ本当です…ふふ、なんだか可愛い♪』

裕子『気に入りました。ガル夫君と名付けましょう』

ネネ『ふふっ…なんでそんな日本風なんですか…っ』クスクス

裕子『そしてアッチの子はガルちゃん』

ネネ『ふふふ…もうちょっと、レパートリーを…』プルプル


裕子(その後ネネちゃんと一緒にはしゃぎ倒しました)

裕子(カンガルーの真似してぴょんぴょん跳ねたりして…)

裕子(しっかり者のネネちゃんですけど、やっぱり年下の女の子で)

裕子(私もちゃんとしないと、って思いました)

76: 2016/03/13(日) 09:47:27.99 ID:86jwiQf40

-夜のジャングル-

梨沙『うぅ…パパ…パパ…』プルプル

裕子『…梨沙ちゃん?泣いてるんですか?』

梨沙『っ!?…裕子…泣いてなんか、ないわよっ!』ゴシゴシ

裕子『ははーん、さてはホームステイですね』

梨沙『ホームシックよ…アンタの英語、付け焼刃以前じゃないかしら…』

裕子『えーい!サイキックよしよし!』ムギュッ

梨沙『わふっ…いきなり何すんのよ!』

裕子『さあ、ここを第二の家だと思って!住めば都ちゃんです!』

梨沙『はぁ!?パパのいる家に比べたら、都どころか原生林よ!』


裕子(そう言いながらも、眠りに落ちるまで離れようとはしませんでした)

裕子(強気に振る舞ってましたが、やっぱり寂しかったんですよね)

裕子(その気持ち、わかりました。テレパシーを使わなくても)

77: 2016/03/13(日) 09:49:06.31 ID:86jwiQf40

-ウルル(エアーズロック)-

裕子『つまり全部まとめてサイキックパワーってことですね!!』ドン

飛鳥『違う。ただの一枚岩なのに想像力をかき立てられて凄いって話』

裕子『わかりやすい!ちゃんと話せるんじゃないですか!』

飛鳥『なかなか煽ってくるじゃないか』

裕子『でもただの一枚岩とは限りませんよ?』

裕子『噂では中が空洞になってるとか、UFOが目撃されるとか』

飛鳥『ウワサは自分の目でみないと信じない主義なんだ』

裕子『ひょっとしたら偽装された宇宙船の発着場なのかも…!』

飛鳥『やれやれ、そんなバカバカし…い…?』

裕子『地球侵略の拠点に!?そんな事はこの正義のエスパーユッコが許しません!…?』

裕子『ムムッ…ペンデュラムが反応…水脈が?…飛鳥ちゃん?』

飛鳥『…気のせいだろうか…?でもアレは…』

裕子『空を見上げてどうしたんです?水脈は上にはありませんよ』

飛鳥『いや…僕の知っているセカイが、全てじゃない』

飛鳥『ボクが思っているよりも、セカイは混沌(カオス)になっているのかもね』フッ


裕子(最初は何言ってんだろこの子、って思いました)

裕子(でも次第に、心の内では素直な驚きと感動でいっぱいなのがわかってきました)

裕子(きっと私たちは、沢山の思い出を共有できたんだと思います)

裕子(ところで結局飛鳥ちゃんは、何を見ていたのでしょうか…?)

ホワンホワンホワンホワン…
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

78: 2016/03/13(日) 09:50:26.04 ID:86jwiQf40

飛鳥「やれやれ…常軌を逸した言動と言い、常識を逸した現象と言い…」

飛鳥「キミには驚かされるね。だがこれはあくまで…」

梨沙「あらあら、ゴマカシちゃって♪ずいぶん可愛い声あげてたじゃない」ウププ

飛鳥「くっ…」

裕子「…楽しかったですねぇ」シュゥゥ

晴「あっ戻った…」

ネネ「大丈夫ですか?何か悪い物でも食べたんじゃ…」

晴「食い物のせいか?コレ」

裕子「楽しかったです。オーストラリア。またみんなと一緒に行きたい」ニコッ

梨沙「なんで今オーストラリア?関係ないじゃない」

ネネ「でも…いい笑顔、してますよ」

79: 2016/03/13(日) 09:51:18.35 ID:86jwiQf40

裕子「えっ?私…今、ちゃんと笑えてます?」ニコー

梨沙「そうね、いつものアホ面だわ」

裕子「アホとはなんですか!」プンプン

晴「なんか元気出たみたいだな…やっぱりそっちの方が、らしくていいと思うぜ!」

飛鳥「想い出にでも浸っていたのかい?過ぎ去った時なんて、虚ろな物でしかないけど…」

飛鳥「だが時として今を生きる活力に変わることもある。アイドルとして沢山の体験をして、学んだことさ」フッ

裕子「…つまり歴史の授業が苦手って事ですか?いっしょです!」

飛鳥「いや違う」

ネネ「今度教えてあげましょうか?」

飛鳥「だから違う」

80: 2016/03/13(日) 09:53:42.06 ID:86jwiQf40

裕子・イン・ザ・ミラー「」ニコー

裕子(確かに、ちゃんと笑えてますね)

裕子(楽しかった出来事を、思い出したから?)

裕子(またみんなで楽しい思い出を作りたいって思ったから?)

裕子(…思えば私、目の前の事で頭がいっぱいだったかも)

裕子(後ろめたくて、作り笑顔でやり過ごそうとして…)

裕子(…それじゃあちゃんと、笑えないよね)

裕子(…でも、今度こそは…!)

81: 2016/03/13(日) 09:54:18.90 ID:86jwiQf40

裕子(…いました。プロデューサーと…クラリスさん?)

P『…………………』

クラリス『~~~~~~』

P『…………………』ズーン

クラリス『~~~~~~』オロオロ

裕子(何か話してるみたいですが…ちょっと遠いですね)

裕子(でもなんだかプロデューサー、落ち込んでるみたい)

裕子(…私のせい、なんでしょうか)シュン…

裕子(ハッ!いけません…またネガティブになっちゃう)ブンブン

裕子(良い事を考えるんです。そう、思い出ボムです)

82: 2016/03/13(日) 09:55:51.58 ID:86jwiQf40

裕子(オーディションで初めて会った時…プロデューサーは面白可愛いって言ってくれました)

裕子(ちょっと苦笑いだったような気もしますけど)

裕子(初レッスンも初ライブも散々だったけど、プロデューサーは優しかった)

裕子(トレーニングの成果が出て、レッスンもライブも上手く行った時)

裕子(プロデューサーは沢山褒めてくれました)

裕子(お仕事でも、オフでも私と一緒にいてくれて、楽しそうでした)

裕子(CDデビューが決まった時、私より驚いて、大喜びしてました)

裕子(…大丈夫です。そんなプロデューサーが、私の事嫌いなわけないですよね)

裕子(むしろ好きなはずです。私はきっとプロデューサーを笑顔にできます!)

裕子(…ん!?)

裕子(…好き!?好きだなんてそんな…)カァァ

裕子(た、確かに私は美少女ですけど!でもなんかそう言うのじゃ!)

P『………………』トボトボ…

クラリス『………』シュン…

クラリス『……!』ハッ

83: 2016/03/13(日) 09:56:46.26 ID:86jwiQf40

裕子(でもなんだか最近、プロデューサーの視線が気になるような…)グルグル

裕子(いやいや、あのマジメなプロデューサーがそんな!でも…)グルグル

裕子(実は頭の中ではあんな事やこんな事を!?そ、そんな…)グルグル

裕子(私へのプレゼントを選びながら、渡した後は…)ドキドキ

裕子(わ、私をプレゼント、なんて…)ドキドキ

裕子(う、うわぁぁぁ!そんなイメージが流れてきたら、私達どうなっちゃうんですか!?)

裕子(ど、どうしましょう…!逆に受け取り辛く…)

クラリス「裕子さん?」

裕子「うっひょわぁぁぁ!?違います!変な事なんて考えてません!」ビグゥッ!

クラリス「は、はぁ…」

裕子「はっ…クラリスさん?」

クラリス「あの…またも驚かせてしまったようで…」

裕子「い、いえ、…あれ?プロデューサーは…」

クラリス「P様でしたら、仕事に戻られましたが…」

裕子「なんたること…!タイミングを逃してしまいました」

84: 2016/03/13(日) 09:57:18.92 ID:86jwiQf40

クラリス「…申し訳ありません」ペコリ

裕子「えっ!?いえ、クラリスさんが謝ることでは…」

クラリス「…そうではないのです。その、差し出がましい事をしてしまったと言うか」

裕子「…?」

クラリス「…その、先ほどお会いした時、どこか無理をしていた様子でしたので…」

裕子「うっ…ご心配お掛けしてすみません。でももう大丈夫です!」

クラリス「そうですか?それならよかったのですが…」

85: 2016/03/13(日) 09:58:44.02 ID:86jwiQf40

クラリス「…それで、P様なら何かご存じなのではないかと、相談したのですが…」

クラリス「その話をしたら、今度はP様も落ち込んでしまわれまして…」シュン

裕子「ううっ…バカな事考えてる場合じゃなかった…!?」

クラリス「裕子さんの悩みを解く助けになりたかったのですが…」

クラリス「むしろ一つの悩みを二つに増やしてしまったようで…」

裕子「い、いえ…気にしないでください!私たちが勝手にやってる事ですから!」

クラリス「やはり部外者が立ち入るべき事ではなかったのですね…」シュン

裕子「ああっ…落ち込まないでください…!」

86: 2016/03/13(日) 09:59:18.02 ID:86jwiQf40

裕子「そ、そうだ!クラリスさん!プレゼントありがとうございます!」

クラリス「…いえ、そんなに大したものでは…」

裕子「いえ!すっごく美味しかったです!ホラ私、こんなに元気に!」ニコー

クラリス「…ふふっ…いい笑顔ですわ。喜んで頂けたのなら、頑張った甲斐がありました」

裕子「ええ!…それでですね…よかったら、一つ相談させてください!」

クラリス「まあ…なんでしょうか。私でお役に立てるのでしたら」パァッ

87: 2016/03/13(日) 10:01:12.43 ID:86jwiQf40

裕子「そ、その…一度断ったプレゼントを、もう一度受け取る勇気が欲しいんですけど」

クラリス「…ああ…そういう事だったのですね。P様が落ち込んでいたのは」

裕子「はい…それだけでも、相当な面の皮なんですけど…」

裕子「…プレゼントを受け取ったら、私たちの関係が変わっちゃうかもしれなくて」

クラリス「……………?」

クラリス「……………!」

クラリス「まぁ。まぁまぁ。まぁまぁまぁまぁ」

クラリス「その…よろしければ、私のお世話になっている教会を、ご利用に…」

裕子「そこまで飛躍してません!」

クラリス「しかし、私ではその手の相談にはあまり…」

???「話は聞かせてもらったわ!」

裕子「…!そ、その声は…」

88: 2016/03/13(日) 10:02:22.30 ID:86jwiQf40

ヘレン「そう、私よ」バァァン

兵藤レナ「Pさんの一世一代のギャンブル…興味深いわね」

相馬夏美「ハネムーンは海外かしら?やっぱりスペインとかオーストラリアとか?」

裕子「で、ですからそこまで話を飛躍させないで…!」

ヘレン「まずはHappy Birthday,裕子。さぁ、受け取りなさい」スッ

裕子「こ、これは…」

ヘレン「大丈夫。コレを受け取ったからって、関係は変わらないわ」

ヘレン「変わらぬ友情の証よ。受け取るのに遠慮も勇気もいらないの」

レナ「もちろん私たちからもよ?…っていうか、みんなチョコなのね。手堅過ぎたかしら」

夏美「いいじゃない!あま~いチョコで、景気付けよ♪」

裕子「み、みなさん…!」シュバッ ゴォォォォォ!

夏美「!?」

ヘレン「受けて立つわ!」シュバッ ゴォォォォォ!

レナ「!?」

89: 2016/03/13(日) 10:03:14.54 ID:86jwiQf40

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

レナ『ギャンブルで大事なのは、決してチャンスを見逃さない事よ』

レナ『それが今なの。裕子ちゃんもPさんも、チャンスを掴み取るの!』

レナ『Pさんからの大勝負、受けて立たなきゃ女が廃るわよ!』


夏美『恋愛なんて、上手く行かないことの方が多いわ!』

夏美『自分に自信が持てなくて、結局何も伝えられない事だってある』

夏美『でもだからこそ、そこで怯えちゃ駄目!勇気を持って、飛び立つのが大事なの!』


裕子(だからまだ、そうと決まったわけじゃ…!)


ヘレン『ヘーイ!聞こえるかしら?裕子』

裕子(ヘレンさん!?どうやってこっちに語りかけて…)

ヘレン『これが世界レベルよ。そんな事より、聞きなさい裕子』

90: 2016/03/13(日) 10:03:58.31 ID:86jwiQf40

ヘレン『ひょっとしたら彼は、内心あなたの事を良く思っていないかもしれない』

ヘレン『それを確かめるのは、とても怖い事ね』

ヘレン『彼を信じる気持ちが、揺らいでしまうかもしれない』


ヘレン『ひょっとしたら彼は、あなたの事をなんとも思っていないかもしれない』

ヘレン『業務上だけの関係なのかも』

ヘレン『…正直自信を失うわね、これは』


ヘレン『ひょっとしたら彼は、あなたの事を深く愛しているのかもしれない』

ヘレン『そんな気持ちを知ってしまったら、これまでの関係ではいられないでしょう』

ヘレン『人との関係を変えてしまうのは、とても勇気のいることだわ』


裕子(……………………)

裕子(……はい。だからなかなか、踏ん切りがつかなくて…)

91: 2016/03/13(日) 10:04:40.40 ID:86jwiQf40

ヘレン『でも裕子。信じる気持ちも自信も勇気も、もうあなたの中にはあるのよ』

ヘレン『あとはあなたが気付いて、呼び覚ましてあげるだけ』

ヘレン『そう…目を閉じて、そっと念じてみなさい』

ヘレン『彼に届けたい想いが、心の底から溢れてくるわ…』


裕子(……………)スッ

裕子(………私は、プロデューサーに…)


ヘレン『そう、あなた自身が歌っていたように』

ヘレン『とっておきのエスパーで、想いを繋げるのよ』

ヘレン『THE IDOL M@STER CINDERELLA MASTER シリーズ』

ヘレン『No.30 堀裕子、ミラクルテレパシー』

ヘレン『定価667円(税別)で、好評発売中よ』


ホワンホワンホワンホワン…
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

92: 2016/03/13(日) 10:05:50.68 ID:86jwiQf40

裕子「………………」ピカァァァァ

レナ「ど、どうなってるのコレ…?」

ヘレン「…フッ。全く、世話の焼ける子ね」シュゥゥゥ

クラリス「…どうしてヘレンさんまで…収集がつかなく…」

ヘレン「これが世界レベルよ」ドン!

夏美「世界でも類を見ない怪現象なんだけど」

ヘレン「ならば宇宙レベルね。星のように輝くのよ…」スッ

ヘレン「それでこそディーヴァ!それでこそサイキッカー!」バァァン!!

ヘレン「つまり、そういうこと」フッ

レナ「さっぱりわからないわ」

裕子「…わかりました、ヘレンさん」シュゥゥ

夏美「わかっちゃったの!?」

93: 2016/03/13(日) 10:07:35.89 ID:86jwiQf40

裕子「レナさんも、夏美さんも、クラリスさんも…ありがとうございます」

クラリス「は、はぁ…?」

裕子「…私、ようやく決心がつきました!これからプロデューサーに会ってきます!」

裕子「この気持ち…テレパシーにして、ぶつけてきます!」ダダダッ

ヘレン「フッ…Good Luck.」グッ

レナ「待って、二人だけで分かりあわないで」

クラリス「…なにやら自己解決してしまわれたようですね…?」

夏美「これからお姉さんたちと恋愛相談とかの流れじゃなかったのー!?」

ヘレン「大丈夫。あなた達の気持ちも、しっかり彼女の力になっているわ」

レナ「まだロクに話もしてないんだけど…?」

ヘレン「…いいのよ。さて…見守りたい気持ちはあるけれど…」

ヘレン「…それは無粋ね。私たちは飲みにでも行きましょうか?」

ヘレン「私が認めた、世界レベルのバーに招待するわ」

ヘレン「クラリスも来なさい。ワインやノンアルだって充実しているのよ」

夏美「…オゴリ?」

ヘレン「ワリカンよ」

94: 2016/03/13(日) 10:09:52.05 ID:86jwiQf40

-屋上-

P「…何がマズかったのかなぁ…」ドヨンド

P「…やっぱりあの手紙の直後ってのが駄目だったか…?」

P「元気に振る舞ってたけど、やっぱり空元気で…」

P「その後にプレゼントなんて、デリカシーに欠けてたか…?」

P「いやそれ以前に、俺からの贈り物ってだけで気持ち悪がられて…」ズーン

裕子「プロデューサー!!!!」ボェェェェ!

P「うおおぉぉぉぉお!?」ビクゥッ

裕子「お話したい事が!少しお時間頂いてよろしいですか!?」

P「…!?…?…!………裕子…?」ドキドキ

P「あっ…ああ、別にいいぞ…今日の業務は片付いてるからな…」

95: 2016/03/13(日) 10:11:03.70 ID:86jwiQf40

P「…ゴホン。それでどうしたんだ、こんな時間まで残って…」

裕子「さっきは逃げ出しちゃって、すみませんでした!」

P「逃げっ…」グサッ

P「い、いや…別に気にしなくていいんだぞ?」

裕子「でもアレは別にプレゼントが嫌だったとかじゃなくてですね!」

P「…嫌…!」グフッ

裕子「ちょっと受け取り辛い事情があってですね!」

P「受け取るのが、辛い…!」グハッ

裕子「ですが今度は…プロデューサー?」

P「ふへっ…いいんだよう別に、気にしなくてもぉ」

P「へへっ…やってらんねっ」

裕子「プロデューサー!?なんかキャラが崩れてますよ!?」

P「このまま崩れて溶けてゆきたい」グデーン

裕子「ああっどうしてこんな…」

裕子「と、とにかく、私の話を聞いてください…!」

96: 2016/03/13(日) 10:11:55.89 ID:86jwiQf40

P「…プレゼントを貰うと、贈り主の気持ちがわかる…?」

裕子「プレゼントを用意してる場面とか、私に抱いてる印象とか」

裕子「私との思い出とか、…良い事も悪い事も、覗けちゃうんです」

P「………………………」

裕子「あの…いきなりこんな変な事言って、信じて貰えないかもしれませんけど…」

P「…いや。信じるよ」

裕子「!」

P「なんか光ってたしな。それに…そんな顔して言ってる事を、信じないわけにはいかない」

裕子「プロデューサー…」

97: 2016/03/13(日) 10:12:25.94 ID:86jwiQf40

P「そうか…あの手紙を読んで様子が変わったのは、そういう事だったのか」

P「…それじゃあなおの事、すまなかったな」

裕子「いえ、それはもういいんです…それよりこちらこそ、すみませんでした」

裕子「なんだかプロデューサーの気持ちを覗くのが怖くて、受け取り辛くなっちゃって」、

P「…そうだな。それ聞くとコッチもちょっと、渡しづらいかも」ハハッ

裕子「…えっ?」

P「…ん?……………」

P「………ああいやいや、変な事なんて考えてないぞ?」

P「後ろめたいことなんて微塵もない。天地神明に誓って」

98: 2016/03/13(日) 10:13:07.86 ID:86jwiQf40

裕子「…プロデューサー。今、プレゼント…持ってますか?」

P「…い、一応、持ってるけど…」

裕子「じゃあそれ、くれませんか?」

P「…処分しようかと思ってたんだけど」

裕子「ダメです!パイロキネシス禁止!」

P「屋上で物燃やしたりしません…」

P「…その、後日じゃ駄目?なんか能力は今日限りって言ってたよね」

裕子「ダメです。私は、プロデューサーの気持ちが知りたいんです」

P「え、えー…………」

裕子「一度逃げた癖に、勝手だって思います。でも…お願いします」

99: 2016/03/13(日) 10:15:28.67 ID:86jwiQf40

P「…恥ずかしいんだけど」

裕子「…私だって恥ずかしいです」

P「い、いいのかなー?ひょっとしたら、消えないトラウマが」

裕子「覚悟はあります」

P「あっあんな所にUFOが!」

裕子「そんな手は通じません」

P「…マジで?」

裕子「マジです」

P「………………………ぐ、ぐぅ…」

裕子「あ、あんまり、待たせないでください…!」

裕子「これでもなけなしの勇気、振り絞ってるんですから…!」

P「ぐっ…!こうなりゃヤケだ!心して受け取れよ!」スッ

裕子「はっ、はい…!」カッ

シュバッ ゴォォォォォ!

100: 2016/03/13(日) 10:15:56.64 ID:86jwiQf40

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

P「―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――!」

P「―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――!」

P「―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――!」

P「―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――!」

P「―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――!」

P「―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――!」

ホワンホワンホワンホワン…
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

101: 2016/03/13(日) 10:16:26.97 ID:86jwiQf40

裕子「……………………」シュゥゥゥゥ

P「ど、どうだ、裕子…?」

裕子「ぷ、プロデューサー…こんな、情熱的過ぎます…」グルグル

裕子「きゅう…」バタリ

P「た、倒れ…裕子!?裕子―――――!」


102: 2016/03/13(日) 10:16:56.64 ID:86jwiQf40

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
-なぞのばしょ-

課金女神『おお ゆうこ よ しんでしまうとは なさけない』

裕子『え!?私氏んじゃったんですか!?』

課金女神『冗談です。ちょっと熱暴走して気絶しただけですよ』

裕子『タチの悪い冗談はやめてください…』

課金女神『ところでどうでしたか?私からのプレゼントは』

裕子『…どうって………………………』

裕子『…私には、必要ないと思います』

課金女神『あら…お気に召しませんでしたか?』

103: 2016/03/13(日) 10:17:32.67 ID:86jwiQf40

裕子『…正直、すごかったです。私の知りたい事、全部見えました』

課金女神『ならいいじゃないですか』

裕子『でも…こんな能力に頼って人の気持ちを覗けても…』

裕子『私自身は、まるで何も変わりません。成長してません』

裕子『大事な気持ちを伝え合えない、臆病な女の子のままでした』

裕子『だから…私はもう、こんなのに頼りたくありません』

裕子『今度はちゃんと、正々堂々、気持ちを届けるんです!』

104: 2016/03/13(日) 10:18:07.15 ID:86jwiQf40

課金女神『…そうですか。でしたらお返し頂きますが、いいんですね?』

裕子『かまいません!…それでその、ちひろさん』

課金女神『千川ちひろでありません。私は課金女神』

裕子『その…ありがとうございました!お陰で大事な事に気付けたと思います!』

裕子『明日からもよろしくお願いします!』

課金女神『…そろそろ目覚めなさい。あなたを呼ぶ声が聞こえるでしょう?』

『…明日からもよろしくね、裕子ちゃん』

ホワンホワンホワンホワン…
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

105: 2016/03/13(日) 10:19:23.84 ID:86jwiQf40

裕子「…………………?」パチッ

諸星きらり「あっ起きた起きたー☆」ぬっ

裕子「にょわぁっ!?」

きらり「そうじゃないにぃ☆もっとこう、にょわー☆!」

双葉杏「んー…騒がしいなぁ…何?起きたの?」モゾモゾ

きらり「あんずちゃんもぉ、にょわー☆」

杏「はいはい、にょわーにょわー。…で?もう大丈夫なの」

裕子「えっ…あっ、はい…私は大丈夫です…」

106: 2016/03/13(日) 10:19:57.32 ID:86jwiQf40

裕子「アレ…ここ、仮眠室?どうしてこんな所に…?」

杏「プロデューサーが担ぎ込んで来たんだよ。屋上で倒れたとかなんとか」

杏「20分前くらいかな。大騒ぎして大変だったよ。折角気持ちよく寝てたのに」

裕子「…そうでしたか…それはご迷惑を…ところで、プロデューサーは?」

杏「清良さんを送って行ったよ。もう少ししたら戻ってくるんじゃないかな」

裕子「そ、そうですか…」

裕子(…………プロデューサー……)

裕子「~~~~~~~ッ!」バフッ

杏「うわっまた顔真っ赤…再発とか勘弁してよ…?」

きらり「Pちゃんがどうかしたのぉ?」

裕子「い、いえ…なんでもないんです、なんでも…!」ゴロゴロ

107: 2016/03/13(日) 10:20:45.31 ID:86jwiQf40

裕子「…ふう。落ち着きました。すみません、お見苦しい所を…」

杏「…まあ、別にいいんだけど。なんならもっとゴロゴロしようか?」ニヤリ

きらり「杏ちゃんはぁ、そろそろレッスンの時間だにぃ」

杏「あーききたくなーい、はたらきたくなーい」

きらり「サボっちゃダーメ!…それでユッコちゃん、きらり達いなくなるけど、だいじょぶぅ?」

裕子「大丈夫です!この通りピンピンしてます!」

きらり「ムリしちゃダメだよぉ?…あっそーだ!ちょっと待っててー☆」

裕子「………………?」

108: 2016/03/13(日) 10:21:44.45 ID:86jwiQf40

きらり「にゅんにゅんにゅ~ん♪」ゴソゴソ

きらり「はい!きらりからぁ、はぴはぴなバースデイプレゼントだよぉ☆」

杏「あー…そんなんあったねぇ…じゃあ杏からは、コレあげる」つ飴玉2個

きらり「むぇー?」

杏「いやいや、お気に入りのヤツだよ?結構身を切る思いだよ」

杏「…仕方ないなぁ。甘いの3個あげる。このいやしんぼめー」

きらり「そんな事言ってぇ、実は他に用意してたり!」

杏「ぎくっ…そんな事ないよー」

裕子「あはは…ありがとうございます」モゴモゴ

杏「…………?」

きらり「……………?」

裕子「……………?なんですか?」コロコロ

杏「いや、話に聞いてたのと違うって言うか」

きらり「ぴかーーってしないにぃ?」

裕子「え?…ああ、本当ですね」

109: 2016/03/13(日) 10:22:18.60 ID:86jwiQf40

杏「なーんだ。ちょっと期待してたのに」

裕子「そ、そうですか…?じゃあちょっと、頑張ってみます…!」ムムムーン

杏「絶対面白い絵面だから撮ろうと思ってたのに」●REC

裕子「やっぱりやめます」

杏「ちぇー」

きらり「うぇへへ…にょ?」チラッ

きらり「うきゃー!あんずちゃん、もうレッスンの時間だにぃ!」ガシッ

杏「ぐぇっ」

きらり「それじゃあユッコちゃん、お大事にぃ☆」ダダッ

<パタン…

<キラリン、ダーッシュ☆
<ハーナーセー

裕子「………………」

裕子「………能力、消えちゃったんですねぇ」

裕子「………でも、いいですよね」

110: 2016/03/13(日) 10:24:21.16 ID:86jwiQf40

<ドドドドドドドド

裕子「…ムムッ!」

裕子(来てます!来てますよ!バリバリ受信してます!)

裕子(私に会いたくて仕方ないって気持ちが、伝わってくるようです!)

裕子(変な能力も、糸電話も、テレパシーだって必要ないくらいに!)

裕子(そんな物なくたって、私たちの気持ちは繋げられるんですから!)

裕子(だから、今度こそ!エスパーじゃない、ただの美少女のユッコで…)

<バァン!!!

111: 2016/03/13(日) 10:24:54.16 ID:86jwiQf40


「ありがとう、プロデューサー!ずっと一緒です!」



112: 2016/03/13(日) 10:29:23.99 ID:86jwiQf40
以上になります。

改めて、堀裕子ちゃん誕生日おめでとうございます

HTML申請出してきます

113: 2016/03/13(日) 10:40:02.01 ID:86jwiQf40
『wonder』ト『wander』ガカケテアリマスネ
ダカラ『ドーダコーダ』言ウワケデハアリマセンガネ

構成がwanderな拙い文章ですがお祝いしたい気持ちが伝われば嬉しいです
お読み頂いた方、ありがとうございました
堀裕子ちゃんを何卒よろしくお願いいたします

114: 2016/03/13(日) 10:45:15.20 ID:SxlF2ZA+o
乙ダー

115: 2016/03/13(日) 14:56:14.68 ID:NxvpQUndo

テレパシーでCMする世界レベルよww

116: 2016/03/13(日) 16:47:55.82 ID:wen1A9EYo
やはり世界レベルは格が違った

引用元: 堀裕子のワンダープレゼント