なぜ蹴飛ばす

豆腐を見ると蹴飛ばすしお子さあ…

どうして蹴る必要があるんですか

栞子「おや、また豆腐が落ちていますね」

栞子「蹴とばしましょう」

ｸﾞｯｼｬｱｱｱｱｱ

栞子「はは、ははは」

彼方「あ～！栞子ちゃんひど～い！」

彼方「彼方ちゃんと遥ちゃんの今晩の夕食が…」

栞子「フフフ。そう落ち込まないでください、彼方さん」

栞子「また今度、買ってあげますよ。絹ごしをね」

彼方「木綿の方が栄養価が高いのに…」

栞子「フフフフフ」ｽﾀｽﾀ

栞子「おや、またまた豆腐が落ちていますね」

栞子「蹴とばしましょう」

ﾊﾞｼｲｲｲﾝ！

しずく「いっ！？」ｼﾞ～ﾝ

栞子「しずくさん…やはりアナタでしたか」

しずく「いたた…完璧に擬態できたと思ったのに…」

栞子「大きなお尻が隠せていませんよ」

しずく「栞子さんのせいでもっと大きくなっちゃう」ﾋﾘﾋﾘ

栞子「デカ尻につける薬はありません」ｽﾀｽﾀ

栞子「おや、将来への不安が落ちていますね」

栞子「蹴とばしましょう」

ﾎﾟｰﾝ！

果林「あれ？なんだか急に心が軽くなってきたわ！」

エマ「私も！もう全部どうでもよくなってきちゃった！」

ミア「クソみたいな人生大いに結構じゃないか」

ミア「センズリだけが生きがい結構じゃないか」

ミア「熱々のハンバーガーをコーラで流し込んでハッピーになれ」

ミア「You are free」

果林エマミア「ワッハッハッハッハッハ！」

栞子「不安と期待は表裏一体、ということですか」

栞子「不安から目をそらすのではなく、不安を抱えながら強く生きていく…私もそんな勇気が欲しいです」ｽﾀｽﾀ

せつ菜「呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン！どうも優木です！！」

栞子「呼んでませんが」

せつ菜「ガーン！！私ったらまたやっちゃいました！？」

せつ菜「お詫びとしてコチラをどうぞ！！」

栞子「これは？」

せつ菜「家庭科の授業で作った豆腐です！！」

栞子「蹴とばしましょう」

ｶﾞﾂﾝ！

栞子「硬っ…これ…な…石！？」

せつ菜「隠し味としてコンクリートを入れてみました！！」

栞子「食えない人です…そして食えない豆腐です」ｽﾀｽﾀ

栞子「おや、サッカーボールが落ちていますね」

愛「あっ！しおってぃー！ちょうど良いとこに！」

栞子「愛さん」

愛「こっちに蹴りかえして！」

栞子「はい？」

栞子「廊下でサッカーって何考えてるんですか？高校生にもなってそれぐらいの分別もつかないのですか？」

栞子「見損ないましたよ、愛さん…サッカーボールは没収です」ｽｯ

璃奈「ピーッ！」

璃奈「栞子ちゃん、ハンド！レッドカード！退場！」

愛「とんでけー！」

ｶﾞｰﾝ！

栞子「蹴とばされました」

栞子「おや、侑さんが落ちていますね」

栞子「蹴とばしましょう」

ｶﾞﾂﾝ！

栞子「いっ！？」ｼﾞ～ﾝ…

栞子「硬っ…これ…な…石！？」

歩夢「あっ！私が美術の授業で作った侑ちゃんのオブジェ！」

栞子「つまらないもの作らないでください！ゆうぽむの悪いとこですよ！」

侑「タスケテ…タスケテ…」

歩夢「侑ちゃんの全身を石膏でコーティングしたんだ！」

栞子「そういうところですよ」ｽﾀｽﾀ

この学校怖いんだけど

栞子「おや、私が落ちていますね」

栞子「これは…私でも蹴とばせません」

栞子「もちろん私は私ですので、オブジェなのでしょうが…あまりに美しすぎる」

栞子「手触りもみておきましょう」さわっ…

栞子「！」

栞子(温かい！これはまさか…本物！？)

しずく「ジャーン！」

栞子「しずくさん！」

しずく「どう？私の擬態も捨てたものじゃないでしょ？」

しずく「大きなお尻だってこうやって本気で引き締めれば…」

栞子「蹴とばしましょう」

ﾎﾟｰﾝ！

しずく「ホ戦サ～！」

栞子「おや、かすみさんが落ちていますね」

栞子「蹴とばしましょう」

ｶﾞｷｲｲﾝ

栞子(蹴り足鋏頃し！！)

愚地克己「オ～ス…三船くん」

栞子「なるほど…かすみんではなくかつみんでしたか」

愚地克己「いい知らせがある」ﾍﾟﾗｯ

栞子「これは…招待状？」

栞子「！」

蹴とばし王トーナメント！！

克己「この大会…メンバーがすごい」

克己「俺、サワムラー、邪神ちゃん、ゴロザウルス…各界のキックの名手がそろい踏みさ」

栞子「そんな大会に…私が？」

克己「栞子…キミには資格がある」

克己「キミ風に言えば、適性があります…ってか？」ﾆﾔﾘ

栞子「わかりました。私は大会への参加を…」

栞子「蹴とばしましょう」ﾋﾞﾘﾘﾘﾘ

克己「オワ～！？」

栞子「たとえ私の適性が蹴とばしにあったとしても…今はスクールアイドルを楽しみたい！」

栞子「私はニジガクの三船栞子です！蹴とばし王トーナメント！なんて出なくていい！」

栞子「侑さんなら…きっとそう言ってくれます」

克己「やられたぜ。まさか大会への参加を蹴るとは……」

ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

鞠莉「優勝！」

善子「優勝！」

梨子「優勝…ｗ」

克己「だ、そうだ…チャンピオン」

克己「優勝賞品は何がいい？なんでも好きなものをくれてやるぜ」

栞子「そうですね…では……」

～近江家～

彼方「た～だいま～♪」

遥「お帰りお姉ちゃん！」

遥「！」

ｿﾞﾛｿﾞﾛｿﾞﾛｿﾞﾛ

ランジュ「遥！久しぶりね！」

歩夢「おじゃましま～す」

果林「ごめんなさいね、大勢で押しかけて…」

彼方「今日は栞子ちゃんの優勝のお祝いで、遥ちゃんとニジガクのみーんなで晩御飯だよ～♪」

遥「ええっ！？」

遥「でもお姉ちゃん、家にはもう食材が…」ｺｼｮｺｼｮ

栞子「え～…ゴホンゴホン」(咳払い)

栞子「おや、こんなところに豆腐が落ちていますね」

ドン！

遥「わあ！大きいお豆腐！！部屋より大きい！」

彼方「これなら13人で分けても、みんなお腹いっぱい食べられるでしょ～」

克己「ナルホドね…こういうことか」

遥「でも、こんなに大きいと、どうやって食べればいいのか…」

栞子「蹴とばしましょう」

ｸﾞｯｼｬｱｱｱｱｱｱｱｱ

せつ菜「おお！豆腐がちょうどいい大きさに砕け散りました！！」

愛「今夜は豆腐祭りだー！」

ミア「ほいよ。これ、アチアチ・豆腐ステーキね」

歩夢「どう？侑ちゃん…美味しい？」

全身を豆腐でコーティングされた侑「コロシテ…コロシテ…」

せつ菜「う～ん！やっぱり豆腐にはボタン電池が一番合いますね！」ﾎﾞﾘﾎﾞﾘ

ｶﾞﾔｶﾞﾔｶﾞﾔｶﾞﾔ

真姫「ハッピーエンドね」

栞子「蹴とばしましょう」

ﾊﾞﾁｲｲｲｲﾝ！

しずく「いっ！？」ｼﾞ～ﾝ

栞子「バレバレですよ…しずくさん」

しずく「くぅ～！デカ尻を隠すにはデカ尻と思ったのに～！」

栞子「デカ“ケツ”を“蹴っ”とばすという“結”末…」

栞子「私が望む遥かな世界はここにあったんですね」ﾆｯｺﾘ


おしまい

EMOTIONだったわ

おもしろかった（こなみかん）

栞子スレらしい作品だったな