1: 2015/02/01(日) 02:16:15.43 ID:y90BoJNrE.net
カヲル「そうなのかい?」

シンジ「カヲル君はそういうこと、思ったりしないの?」

カヲル「いや。ただ、僕はまだ、皆のことをよく知らないから」

シンジ「そっか。綾波はさ、冷静で、頭もよくって、シャンとしてて、凄いと思うんだ」

カヲル「……ふうん」
ヱヴァンゲリヲン新劇場版 碇シンジ 浴衣Ver. 1/8スケール PVC製 塗装済み完成品フィギュア
3: 2015/02/01(日) 02:18:17.85 ID:y90BoJNrE.net
レイ「……」

ガチャ

レイ「……誰?」

カヲル「やあ。お邪魔するよ、綾波レイ」

レイ「……」

4: 2015/02/01(日) 02:21:31.07 ID:y90BoJNrE.net
レイ「何の用? フィフス」

カヲル「シンジ君から聞いたんだ」

レイ「碇君から?」

カヲル「そう。君はいつでも冷静で、理知的だとね。己を律することのできる人物として、シンジ君に尊敬されているようだよ」

レイ「…… ///」

カヲル「それで興味を持ってね。君の自制心というものを見てみたい」

レイ「そう。好きにすれば」

カヲル「いいのかい? 良かった、好きにさせてもらうよ」

ムニュンッ

レイ「!?」

6: 2015/02/01(日) 02:27:16.82 ID:y90BoJNrE.net
ムニッムニッムニッ

レイ「……なんのつもり?」

カヲル「なるほど。顔色ひとつ変えないんだね。冷静だ」

レイ「でも、気持ち悪いわ。離して」

カヲル「好きにしていいんだろう? 大丈夫、身体に傷をつけたりはしない」

7: 2015/02/01(日) 02:31:12.68 ID:y90BoJNrE.net
ムニッムニッムニッ

レイ「フィフス、もう―――」

むにゅんっ

レイ「……ン」ピク

レイ「……?」

カヲル「『触れ方』を少し変えさせてもらうよ、レイ」

ムニュッムニュッムニュンッ

レイ「ぁ、ン……っ、ぁ、くぅ」

10: 2015/02/01(日) 02:39:33.44 ID:y90BoJNrE.net
レイ「あ、ひぅ、ンぁ、や……ダメっ」

ドンッ

カヲル「おっと……酷いな、急に突き飛ばすなんて」

レイ「はぁ、はぁ……か、帰って……もう」

カヲル「それこそダメだよ。まだこれからなんだ」

レイ「フィフス、あなた……何を考えてるの……?」

カヲル「僕はただ、リリン達のことをもっと知りたいだけさ。僕よりずっとリリンに近づいた、君のこともね」

11: 2015/02/01(日) 02:46:36.57 ID:y90BoJNrE.net
カヲル「つまりこれは、実験なんだ」

カヲル「シンジ君に理性的だと評価される綾波レイ、君のその理性を確かめたい」

レイ「……帰って」

カヲル「その理性が持たないのなら、それはそれで、君の壊れ方を観察したい。それだけだよ」

レイ「私は、あなたの人形じゃない」

カヲル「もちろん。人形なら意味が無いからね」スッ

レイ「近づかないで」

カヲル「すまないが、君の命令に従う理由もない―――」

12: 2015/02/01(日) 02:56:37.92 ID:y90BoJNrE.net
レイ「んぁぁ! ンひっ、あぁ!」

カヲル「それは悲鳴かい? でも、甘い声だ。あれから10分も経っていないのに」

レイ(イヤ。なぜ。なぜ、こんなに―――)

サワッ

レイ「んっ! ン!」

ナデナデ

レイ「いひゃぅっ!」

レイ(触れられると、頭がっ白くなって……力、抜けてしまって……)

カヲル「不思議そうだね、レイ」

14: 2015/02/01(日) 03:17:20.26 ID:y90BoJNrE.net
カヲル「僕はアダムだ。それも君と違い、肉体そのものもほぼアダム自体から創られている」

カヲル「そして性への欲と快楽は、種の繁殖行為を促進させるための機能だ。リリンの女性は、同種の根源たる雄であるアダムを前にすれば、反応を抑えることができないのさ」

レイ「……!」

カヲル「そして、ほとんどリリンの女性と同様の身体を持つ今、リリスの分身である君も例外ではないんだ」

レイ「そんな……」

16: 2015/02/01(日) 03:24:26.23 ID:y90BoJNrE.net
カヲル「だからレイ。この行為で快楽を感じる、その事実を悲観することはないんだ」

ムニュンッ

レイ「くぁっふ!」

カヲル「むしろ確実な快楽があるからこそ、それに抗う、理性と呼べる心を測ることが―――」

ムニュッムニックニュンッ

レイ「あっ、あっ、ああっンふぁっ」

19: 2015/02/01(日) 03:57:28.86 ID:y90BoJNrE.net
カヲル「そう。まだ少し、実験に付き合ってくれるんだね。親切な綾波レイ」

レイ「ぇ……ええ、そうよ。じ、実験……だから」

カヲル「なら、キスをしよう」

レイ「キス……」

カヲル「リリンの女性にとって、時にそのものより重きが置かれることもあると聞いていたから、遠慮していたんだ」

レイ「あなたと、キス…………?」

カヲル「そうだよ」ニコリ

レイ「!」ドックン

カヲル「さあ、目を閉じて」

レイ「………あ……んっ」

23: 2015/02/01(日) 04:10:25.70 ID:y90BoJNrE.net
レイ「―――ファ……ヒヘ……ァ……♥」

カヲル「実を言うと、今日この場で君が流されることについては、予測の範疇だったんだ」

カヲル「だから本当に試してみたいのは、ここからの話なんだよ」

レイ「…………?♥」トローン

カヲル「綾波レイ。君は、次の土曜日、シンジ君の家に行くと約束をしているね」

レイ「……!!」

カヲル「その惚けた頭でも思い出せたかい?」

25: 2015/02/01(日) 04:17:47.20 ID:y90BoJNrE.net
カヲル「君はずっと料理の練習をしていたと聞いてる。その形跡は、今もあの台所に見えるよ」

カヲル「そして、ついにシンジ君の家で、シンジ君と並んで料理を作り、会食をする。そういう予定らしいね」

レイ「……ええ」

レイ(そう、やっと、碇君と一緒に……碇君と……)

カヲル「その日。朝から僕の部屋に来たなら、抱いてあげる」

レイ「……ぇ?」

26: 2015/02/01(日) 04:24:29.98 ID:y90BoJNrE.net
カヲル「愛撫やキスだけじゃない。本当にしてあげる」

レイ「!」

カヲル「今日を遥かに上回る快楽を、君に注ぎ続けてあげようと思う」

レイ(今日、より、キモチイイ……こと……?)

レイ「……はぁ、ぅ」モゾ

カヲル「何時間も。朝まで、ずっと」

レイ「あ、あ、ああ…………」

カヲル「ただし、僕は君個人にはなんの愛情も抱いてない。もしシンジ君との信頼を裏切って僕の元に来たなら、さらに軽蔑を付け加えるだろう。そして、君は後戻りできない」

カヲル「それでもいいなら、おいで。綾波レイ」

28: 2015/02/01(日) 04:27:55.57 ID:y90BoJNrE.net
土曜日

シンジ「綾波、遅いなぁ」

アスカ「すっぽかされたんじゃないのー?」

シンジ「綾波はそんなことしないよ。アスカじゃないんだから」

アスカ「しっつれいね。私がいつすっぽかしたのよ」

シンジ「例え話だよ」

アスカ「それが失礼だつってんのよ、このバカシンジ」

ピンポーン

シンジ「あ。来たみたいだ」

アスカ「……ちっ」

29: 2015/02/01(日) 04:32:26.49 ID:y90BoJNrE.net
シンジ「おはよう、綾波」

レイ「……お早う」

シンジ「待ってたよ。上がって」

レイ「……」

シンジ「綾波? どうかした?」

30: 2015/02/01(日) 04:37:08.23 ID:y90BoJNrE.net
レイ「ごめんなさい。急に……他に出かけないといけなくなったの」

シンジ「え!?」

レイ「もう、行かないと。なんとか朝のうちに、着かないといけないから」

シンジ「そ、そうなんだ……ネルフ絡み?」

レイ「……」

シンジ「とっとにかく、そういう事なら仕方ないね。残念だけど……ていうか、電話でも良かったのに」

レイ「……直接、言わないといけないと思ったから。碇君に」

シンジ「義理堅いんだね、綾波は。やっぱり、尊敬する」

レイ「……」

31: 2015/02/01(日) 04:45:01.65 ID:y90BoJNrE.net
シンジ「それじゃ、また。綾波と料理作るのは、今度の楽しみに取っとくよ」

レイ「……ありがとう」

でも、もう、ここには来ないかも知れない。
来たいと、そう思えなくなってしまうから。きっと。

レイ「さよなら」

シンジ「うん。さよなら」

32: 2015/02/01(日) 04:48:30.53 ID:y90BoJNrE.net
アスカ「あれ、あの女は?」

シンジ「今日は急用があるんだって」

アスカ「はぁ!? じゃあなんで来たのよ」

シンジ「だから、それを言いに」

アスカ「なにそれ! バッカじゃないの」

シンジ「いいじゃないか別に。綾波はアスカとは違うんだって」

アスカ「はいはい、どうせあいつはいい子で私は悪い子ですよーだ」



タッタッタッ

レイ「はっ、はっ、はっ、はっ」

レイ「はっ、はっ、はっ、はっ」

レイ(あのマンション。あそこに、あそこにいけば―――!)

33: 2015/02/01(日) 04:54:02.66 ID:y90BoJNrE.net
カヲル「―――お早う、レイ。ずいぶん息が上がっているね」

レイ「はぁ、はぁ、はぁ……フィフス……」

カヲル「……」

レイ「は、はぁ、フィフス、ぅ。き、来たわ」

カヲル「そうだね。でも酷い汗だ。シャワーを浴びてくるといい」

レイ「はぁ、はぁ。そうね……はぁ」

カヲル「服はここで脱いでいくんだ」

35: 2015/02/01(日) 05:04:33.56 ID:y90BoJNrE.net
レイ「う……」

カヲル「どうしたんだい? 君は、全裸を晒すことにほとんど抵抗がないと聞いてるけど」

レイ「え、ええ。でも……」

カヲル「命令だよ。僕の」

レイ「……」

プチ、プチ
ファサ…

カヲル「情けない有り様だね。思った以上に」

カヲル「その股間から垂れ続けているものも、汗だというわけではないよね?レイ」

レイ「ご……ごめんな、さい……」

カヲル「まだなにも触れてさえいないのに」

レイ「あの日から、フィフスの……カ、カヲルのこと……考える、だけで……こうなるの……」

カヲル「……」

レイ「……ここまで、走ってる間、ずっと……部屋に入ってからは、もっと……ぽかぽか、して」

カヲル「軽蔑するよ」

レイ「!」ビクッ

36: 2015/02/01(日) 05:12:02.33 ID:y90BoJNrE.net
レイ「い、いや……ぁ、お、お願い……です」

カヲル「何を願うんだい? 改めて願わなくても約束なら守るさ。犯してあげる」

レイ「……!」ホッ

カヲル「けど、その前に聞かせてくれ。君の心を。ありのままに」

カヲル「実験の結果を、僕に伝えてくれ」

レイ「…………私は」

38: 2015/02/01(日) 05:27:43.17 ID:y90BoJNrE.net

カヲル「……」

カヲル(綾波レイ。この子の自制心もこんなにも脆い……残念だ)

40: 2015/02/01(日) 05:31:38.54 ID:y90BoJNrE.net
シンジ「―――こないだ、アスカとケンカしてさ」

カヲル「またかい?」

シンジ「う。まあ、いつものことなんだけど……」

カヲル「彼女はよく怒るからね」

シンジ「うん。けど今回のは僕も悪かったんだ。綾波と違ってアスカはーとかで、からかいすぎちゃって」

カヲル「……」

シンジ「でも謝ったし、何日も経ったのに……やっぱり、カヲル君の言うとおり、怒りすぎなんだよな。アスカは」

41: 2015/02/01(日) 05:35:11.78 ID:y90BoJNrE.net
シンジ「特に自分がちょっとでもからかわれると酷いんだ。アスカの方は、いっつも僕とかのことからかうくせに」

カヲル「はは。仲が良いんだね」

シンジ「え。まあ……悪くはないと思うけど……」

カヲル「羨ましいよ。僕もシンジ君と一緒に住めればいいのに」

シンジ「僕もカヲル君と住んでみたいな。あ、でももしミサトさんが許しても、アスカがうるさいか」

カヲル「嫌われてるからね、僕は」

シンジ「あれはライバル視してるんだよ。とにかくアスカ、プライド高いから」

カヲル「プライド……」

シンジ「うん。何者にも屈してなるものか!って感じ。それがいいとこと言えばいいとこなんだけど―――」

カヲル「ふうん」

42: 2015/02/01(日) 05:37:34.45 ID:y90BoJNrE.net
カヲル「何者にも屈しない心、か」

カヲル「試してみたいな―――」

43: 2015/02/01(日) 05:38:23.77 ID:y90BoJNrE.net
とりあえずオワル

44: 2015/02/01(日) 05:52:21.33 ID:WU4cm9840.net

引用元: シンジ「綾波っていつでも理知的で、かっこいいよね」