399: ◆KZH78Pv7kI 2014/06/22(日) 16:05:40.86 ID:7pqM8Uet0
真姫「…………嘘」ガタ

穂乃果「…………」

真姫「何かの冗談よね?そんな、記憶喪失なんて……」

穂乃果「…………」

真姫「何とか言ってよ……ねぇ!」

穂乃果「…………」

真姫「ねぇ……嘘だって、いってよっ……!」グスッ

ガラッ

看護師「どうかしましたかー?…あ、高坂さん意識取り戻したんですね!先生呼んできます!」パタパタ

ガラッ パタン





【ラブライブ】穂乃果「君のメロディー」【前編】
398: 2014/06/22(日) 16:03:58.73 ID:7pqM8Uet0
要望多いのでBADで終わらせたはずの奴から続き始めます

完全に予定外のところなんでもともと低いクオリティがさらに劣化しますがご了承ください

400: 2014/06/22(日) 16:09:03.54 ID:7pqM8Uet0
真姫「…………」ストン

穂乃果「……ねぇ」

真姫「……なに?」

穂乃果「……君は、誰なの?」

真姫(これが、私の罪だというの?)

真姫(私が穂乃果を追い詰めてしまったから)

真姫(穂乃果は心も体も傷ついてしまった)

真姫(そうだというのなら……私は)

真姫(ううん、違う、私は諦めちゃいけない)

真姫(穂乃果は何があっても前に進んでいた)

真姫(私も、進まなくちゃ)

真姫(この罪を償うために)

401: 2014/06/22(日) 16:09:41.79 ID:7pqM8Uet0
真姫「私は……西木野真姫」

穂乃果「…そう」

穂乃果「悪いけど私、君のこと、知らないの」

真姫「えぇ、あなたのことみてればわかるわ。」

真姫「そうね…じゃあ、私と友達になってくれない?」

穂乃果「……考えとく」

真姫「そう。また来るわ。じゃあね」スクッ

穂乃果「……」

ガラッ

402: 2014/06/22(日) 16:10:34.58 ID:7pqM8Uet0
真姫(私は、私のできることをするだけ)

真姫(穂乃果を救ってみせる)

真姫(たとえどんな困難であるとしても)

真姫(みんなが大好きな穂乃果を取り戻してみせる)

真姫(まずは……)スッ

プルルルルルルル

真姫「……もしもし?今大丈夫?今からそっちに行こうと思うんだけど」

403: 2014/06/22(日) 16:11:49.81 ID:7pqM8Uet0
-南家-

真姫「お邪魔、します」

ことり「遠慮しないで、ほら」

真姫「……部屋、もっと荒れてると思ったけど」

ことり「昨日まで凄く酷かったんだよ?でも、今日お掃除したの」ニコニコ

ことり「お茶でいい?ちょっと待っててね」

真姫「あ、お構いなく」

真姫「…………」キョロキョロ

真姫(綺麗に整理しなおした部屋、部屋にトイレ用洗剤、やっぱり、今日やるつもりだったのね)

真姫(駄目よ、絶対止めてみせる)

真姫(あなたも穂乃果の大事な人なんだから)

404: 2014/06/22(日) 16:13:00.82 ID:7pqM8Uet0
真姫「じゃあ、電話でも言ったけど」

ことり「穂乃果ちゃん、意識取り戻したんだってね」

真姫「えぇ、けど私と同じようなことになっているわ」

ことり「記憶、喪失ってこと?」

真姫「えぇ」

ことり「それで、相談ってなに?」

真姫「ことり、私たちで穂乃果を救いましょう」

ことり「え?」

真姫「なによ、その顔……つづけるわね」

405: 2014/06/22(日) 16:13:37.37 ID:7pqM8Uet0
真姫「私は穂乃果に会って、穂乃果と一緒にいてここまで来た」

真姫「今度は、私たちが助ける番」

真姫「ことりは、私よりもずっと長い間穂乃果と接してきたんでしょう?」

ことり「……うん」

真姫「だったら、この先はわかるわね?」

真姫「みんなが大好きな穂乃果を取り戻す」

真姫「あなたにも協力してほしい」

ことり「……どうして」

真姫「え?」

406: 2014/06/22(日) 16:15:26.62 ID:7pqM8Uet0
ことり「どうしてそんなにも気丈でいられるの?」

真姫「どうしてって」

真姫「私にはそれしかできないからよ」

真姫「正直、今こうして冷静でいられるのが奇跡なくらい」

真姫「…私のせいで穂乃果がああなってしまったというのなら」

真姫「私は元に戻してあげることしかできない」

真姫「見て見ぬ振りも、傍観者にまわることだってできるかもしれない」

真姫「けど、それじゃいけない」

407: 2014/06/22(日) 16:26:59.59 ID:7pqM8Uet0
真姫「私が自分から動いて、自分で道を作らなきゃ、何も意味がないの」

真姫「それが、μ’sに入って学んだことだから」

ことり「……そっか」

ことり「強いんだね、真姫ちゃん」

真姫「な、なにいってんのよ!///」カアァ

ことり「すごいよ、真姫ちゃん。私には考えることさえできなかったもん」

ことり「昨日まで私のせいで、私があんなこと言わなければってずっと考えてた」

ことり「でも、そんなことばかり考えるのがばかばかしくなっちゃって」

ことり「だからぐちゃぐちゃの部屋を綺麗にしなおしたの」

ことり「おかげでスッキリしたよ!」

真姫(…………嘘ね。目が、笑ってない)

408: 2014/06/22(日) 16:28:19.08 ID:7pqM8Uet0
真姫「……無理もないと思うわ。私もあなたの立場だったらそうなっていたと思う」

真姫「……自殺も考えたかもね」チラッ

ことり「あっ……」

真姫「まったく、自分で氏のうなんて妙な考え起こさないでよね」

真姫「洗剤混ぜ合わせて中毒氏なんて、他人が見たら貴女以上に苦しむんだから」

ことり「ごめん……」

ことり(真姫ちゃんがこんなに穂乃果ちゃんの心配をしているのに、私は真姫ちゃんを殺そうとしていたなんて……)

真姫「別に怒ってるわけじゃないわ、言ったでしょ?あなたの立場だったらそうなってたって」クス

ことり「違うの!」

真姫「え?」

409: 2014/06/22(日) 16:29:13.41 ID:7pqM8Uet0
ことり「本当はね、真姫ちゃんも道連れにするつもりだった」

真姫「…………」

ことり「真姫ちゃんがいなければ、穂乃果ちゃんは傷つかなかったって」

ことり「最低だよ、こんなこと考えるなんて……」ポロポロ

真姫「……そう」スクッ

ダキッ

ことり「っ!」

真姫「本音が聞けて良かったわ、ことりのことだからまた一人で抱え込むんじゃないかって」

410: 2014/06/22(日) 16:32:13.38 ID:7pqM8Uet0
ことり「……どうして」

真姫「許してくれなんて言わない。元凶は私だから」スゥッ

真姫「これから先、ずっと恨んでくれて構わない、その気になれば命だって差し出してあげる」

真姫「けど、私は穂乃果の笑顔をもう一度見たい」

真姫「…………協力、してくれる?」スッ

ことり「……うん!」ギュッ

真姫「ありがとう、ことり」

ことり「ううん、こっちこそ、ありがとう、真姫ちゃん」

真姫「貴女を説得できてよかったわ」

真姫「早速、みんなにも伝えないとね」スッ ピッ

ことり「うん!」スッ

415: 2014/06/24(火) 01:21:29.35 ID:Gd8HUKtb0
絵里「そう、穂乃果まで記憶喪失なの……」

にこ「…辛いわね、穂乃果までなんて……」

海未「…………」グスッ

真姫「だから、私たちで穂乃果を支えるのよ!」

花陽「真姫ちゃん」

真姫「今まで穂乃果がいたからここまでこれたと思う」

真姫「今度は私たちの番」

真姫「私たちで、助けるのよ」

希「そうやね、穂乃果ちゃんからもらった元気、今度はウチらが穂乃果ちゃんにあげよ!」

真姫「希……」

416: 2014/06/24(火) 01:23:07.15 ID:Gd8HUKtb0
ことり「海未ちゃん、私のせいでこんなことになっちゃって、本当にごめんなさい」

海未「ことりのせいじゃ……ありません……」グスッ

凛「そうだよ、だれも悪くないにゃ!」

真姫「……そう、今は責任がどうとか後ろ向きなこと言っていられない」

真姫「今日はみんなの気持ちを一つにするために集まってもらったの」

真姫「海未、お願い、力を貸して」

海未「……はい、はい!」

真姫「よかった。みんなもいいわよね?」

にこ「あたりまえじゃない」

絵里「もちろんよ」

417: 2014/06/24(火) 01:23:33.13 ID:Gd8HUKtb0
凛「穂乃果ちゃん元気にするんだー!」

花陽「ちょっと、違うけど……」アハハ

真姫「ありがとう、みんな」

にこ「ていうか、真姫ちゃんなんか妙に張り切ってるわね」

真姫「べ、別に張り切ってなんかいないわよ!」

希「そりゃあ、愛しの穂乃果ちゃんのためやもんね」ニシシ

ことり「真姫ちゃん!」

海未「真姫!いけませんよ!」

真姫「そ、そんなんじゃないわよー!///」カァァ

418: 2014/06/24(火) 01:24:02.11 ID:Gd8HUKtb0
-病院-

医師「レントゲンの結果、骨や筋肉の健康状態に異常はありませんでした」

医師「ですが、歩ける状態でないということは記憶喪失に関連している事象であると言えます」

ほのママ「じゃあ、あの子は一生車椅子なんですか!?」

医師「いえ、一時的な喪失なので時間がたてばたてるようになります」

医師「ただ、記憶に関してはいつ戻るか、などはっきりとはわかりません」

ほのママ「そうですか……」

419: 2014/06/24(火) 01:24:35.54 ID:Gd8HUKtb0
ガラッ

ほのママ「……」

穂乃果「スー……スー……」

穂乃果「…んあ、おかえりなさい」

穂乃果「どうだった?足のこと」ムク

ほのママ「体に異常はないそうよ。けどあなたの足が動かないのは記憶喪失が関連してるんだって」

穂乃果「へぇ、そうなんだ」

ほのママ「ずいぶん、他人ごとなのね」

穂乃果「仕方ないじゃない。動かないんだもの」

ほのママ「……」グイッ

穂乃果「いたたたた、やめてよ」

420: 2014/06/24(火) 01:25:02.79 ID:Gd8HUKtb0
ほのママ「……やっぱり、忘れちゃってるだけなのね」

穂乃果「そう言ってるじゃん」

ほのママ「…それはそうと、明日から学校に行かせるわ」

ほのママ「車いすは病院が手配してくれるみたいだから、しばらくはそれで登校することになりそうよ」

穂乃果「…そう」

ほのママ「今日は一緒にいてあげるわ。制服の替えも持ってきてあるし」

穂乃果「別にいいよ、そういうの」

ほのママ「用があったら呼んで?トイレとか」

穂乃果「うん、そうする」ゴロン

421: 2014/06/24(火) 01:26:33.13 ID:Gd8HUKtb0
-帰り道-

凛「真姫ちゃんが元気になってよかったにゃー」

花陽「そうだね、ちょっと前までしょげてたのがうそみたい」

真姫「…………」

花陽「どうかした?」

真姫「…あ、ううん、なんでもない」

凛「なんかまた元気ないにゃー、大丈夫?」

真姫「……本当はね、不安なの」

真姫「穂乃果が戻ってこないんじゃないかって」

422: 2014/06/24(火) 01:29:09.90 ID:Gd8HUKtb0
真姫「私は、あの時のことを何も言えないままなんじゃないかって」

真姫「だから、みんなを頼って、縋って」

真姫「…初めてあなたは誰って言われた時、私、ほんとは怖かったの」

真姫「周りにみんないないし、私一人だけだったから」

真姫「でもね、こうなった時穂乃果ならどうするかって考えたら」

真姫「自然と、体が動いて」

花陽「……そっか」

凛「やっぱり真姫ちゃんは穂乃果ちゃんにぞっこんなんだにゃ~」

真姫「……///」コク

423: 2014/06/24(火) 01:30:50.93 ID:Gd8HUKtb0
-穂むら-

海未「おはようございます、穂乃……!?」

ことり「車いす……?」

ほのママ「ああ、これはね」

ほのママ「記憶喪失の影響ですって。でも、少ししたら歩けるようにはなるそうよ」

海未「そうですか……」ホッ

穂乃果「君たち、だれ?」

海未「……っ」ドキン

424: 2014/06/24(火) 01:31:43.34 ID:Gd8HUKtb0
ことり「……私は南ことり、ことりって呼んで」

海未「私は、……園田海未といいます」

穂乃果「…そ、よろしく」

海未「…………」

ことり「海未ちゃん」

海未「わかっています、ですが、ですが……」ジワッ

穂乃果「ねぇ、遅刻しちゃうんでしょ?早く行こうよ」

ことり「うん、行こう!」

ほのママ「いつも通りだと遠回りになっちゃうから、車に乗っていきなさい」

ことり「やったぁ♪ 行こう、海未ちゃん!」

海未「……え?あ、はい!」

425: 2014/06/24(火) 01:32:52.95 ID:Gd8HUKtb0
-音ノ木坂学院-

凛「おっはよ~!」

花陽「おはよう、穂乃果ちゃん、海未ちゃん、ことりちゃん」

ことり「おはよ~」

凛「って、車いす!?」

穂乃果「あぁ、これね、ちょっとの間だけだから気にしないでいいって」

凛「ほんとかにゃ?」

穂乃果「ほんとだって」

穂乃果「……あ、君」

真姫「おはよう、私のこと覚えてる?」

穂乃果「うんうん、覚えてるよ、西木野……まこだっけ?」

426: 2014/06/24(火) 01:33:21.04 ID:Gd8HUKtb0
真姫「まきよ、まき。もう」

穂乃果「わざとだよ、わざと。怒らないでよ」

穂乃果「……で、そこの二人は?」

花陽「あ、私は小泉花陽」

凛「星空凛だにゃ!」

穂乃果「そっか、よろしく」

海未「…………」

ことり「……海未ちゃん?」

海未「……あ、なんですか?」

ことり「さっきから難しい顔してるよ?どうかした?」

427: 2014/06/24(火) 01:33:54.76 ID:Gd8HUKtb0
海未「そんな顔してましたか?」

ことり「違うなら、いいけど……」

穂乃果「じゃあ私は保健室にいるから、なんかあったら呼んで」

ことり「じゃあ、ことりがつれていくね」

真姫「私も行くわ。話し相手くらいはしてあげる」

穂乃果「別にいいのに……」

花陽「じゃあ、またね」

凛「ばいばーい!」

穂乃果「ん」

428: 2014/06/24(火) 01:34:28.07 ID:Gd8HUKtb0
海未「花陽、凛」

花陽「ん?」

海未「穂乃果、だいぶ変わってしまいましたね」

凛「うん、サイドテールもしてないし」

花陽「話し方もなんか、他人事っぽくて」

海未「私は、あの穂乃果と向き合えるでしょうか……」

花陽「海未ちゃん……」

花陽「幼馴染だから辛いよね、私も凛ちゃんがあんな風になったらって思うと」

海未「私は、真姫のようにできる自信がありません……」

429: 2014/06/24(火) 01:35:29.18 ID:Gd8HUKtb0
凛「……海未ちゃん、真姫ちゃん言ってたよ」

海未「初めて会ったとき、怖かったって」

凛「その時の真姫ちゃん、穂乃果ちゃんならどうしたかって考えたら自然とできるようになったって」

凛「海未ちゃんだって、できるにゃ!」

海未「……そうですか…」

にこ「あら、3人でどうしたの?」

花陽「あ、にこちゃん」

海未「にこ、おはようございます」

にこ「おはよう、で、こんなところでなにしてんのよ?」

凛「穂乃果ちゃんが学校に来たんだけどね」

430: 2014/06/24(火) 01:36:09.97 ID:Gd8HUKtb0
にこ「本当?ならよかったじゃない」

海未「ええ、ですが……」

花陽「あの穂乃果ちゃんを見ていたらね」

にこ「何よ、真姫ちゃんの時と同じように接していけばいいじゃない」

海未「それができたら、どれだけ楽か!」

ザワザワ

海未「あ……」

にこ「立ち話していても仕方ないし、中に入りましょう」

海未「……はい」

431: 2014/06/24(火) 01:36:36.41 ID:Gd8HUKtb0
海未(どうすればいいのでしょう)

海未(私は、あの穂乃果とどう話せばいいのでしょうか」

海未(私は……)

                  貴女はわるくない

海未(私は…)

               西木野真姫が悪いのです

海未(私は)

              西木野真姫を消しましょう

海未「真姫を……消す」ボソ

海未(いけません、私はなんてことを……)

海未(…………)クス

436: 2014/06/24(火) 17:52:41.74 ID:Gd8HUKtb0
-保健室-

穂乃果「悪いね、ここまで押してもらって」

ことり「ううん、気にしないで」

穂乃果「先生は、いないんだね」

ことり「たぶん朝の会議だと思うよ」

真姫「それにしても不用心ね。まぁいいか」

真姫「それより、貴女は病人なんだから遠慮しちゃだめよ」

ことり「そうそう」

穂乃果「そうなの?遠慮したつもりはないけど、まぁそうさせてもらうよ」

437: 2014/06/24(火) 17:53:25.77 ID:Gd8HUKtb0
真姫「じゃあ、私は行くわ。ことりは?」

ことり「ことりも、海未ちゃんが気になるし」」

真姫「あぁ、そうよね。じゃあまた後でね」

穂乃果「あ、行く前に一つお願いしていい?」

ことり「なあに?」

穂乃果「足、しびれちゃってさ、できたらそこのベッドに移してほしいんだけど」

真姫「あぁ、そういうことなら任せなさい」

真姫「ここは私がやっておくから、ことりは行っていいわよ?」

ことり「一人より、二人のほうが早いでしょ?手伝うよ」

真姫「助かるわ、じゃあ早く終わらせちゃいましょう。ホームルームに遅れちゃう」

ことり「うん!」

438: 2014/06/24(火) 17:53:54.54 ID:Gd8HUKtb0
真姫「いい?持ち上げるわよ?」

穂乃果「うん」ギュッ

ことり「せーのっ」

穂乃果「わっ」

真姫「穂乃果って案外軽いのね」

穂乃果「そうなの?それはなによりだけど」

ことり「二人で持ち上げてるからね」

穂乃果「ほら、あと少しだよ」

真姫「偉そうね……はい」ストン

439: 2014/06/24(火) 17:54:30.03 ID:Gd8HUKtb0
穂乃果「どうもお疲れ様ー」

ことり「じゃあ私たちホームルーム行ってくるね!」タタッ

ガラッ

穂乃果「うん、いってらっしゃーい」フリフリ

真姫「あ、毛布……」

穂乃果「いいよ、ホームルーム遅れちゃうんでしょ?」

真姫「いいのよ、遠慮しないで」

穂乃果「案外強情なんだね」

真姫「…よく言われる」

440: 2014/06/24(火) 17:55:02.47 ID:Gd8HUKtb0
真姫「……はい」ファサ

穂乃果「…ありがと」

真姫「……」トクン

真姫(今目の前に穂乃果がいる……)トクン

真姫(もう少し近づけば、穂乃果と……)トクントクン

穂乃果「……ねぇ」

真姫(……ほのかぁ……)ドクン

穂乃果「ねえってば」トントン

真姫「……あ!ご、ごめん!私行くわ!///」タタタッ

穂乃果「あ…………」

441: 2014/06/24(火) 17:56:25.57 ID:Gd8HUKtb0
-一年教室-

ガラッ

真姫「…………///」スタスタ

花陽「あ、真姫ちゃん」

真姫「…………///」ガタッ スクッ ペタン

凛「ま、真姫ちゃん?どこか痛いの?」

真姫「……なんでもない」

花陽「保健室、行く?」

真姫「……なおさら、いけない///」

りんぱな「?」

真姫(ばかばかばか、何やってんのよ私は)

真姫(あれは穂乃果であって、穂乃果じゃないのに……)

真姫(穂乃果じゃ、ないのに……)

442: 2014/06/25(水) 00:16:23.03 ID:vzMjnick0
-三年教室-

希「……にこっち、どうかしたん?浮かない顔やで」

にこ「んー、海未のね、様子がおかしいのよ」

絵里「なにかあったの?」

にこ「穂乃果の前で妙に委縮してるっていうか」

絵里「無理もないわ、ああなってしまった経緯を一番見た人間だもの」

にこ「でも、ことりの家で集まった時はそんな様子無かったじゃない」

希「あの時は、再会した穂乃果ちゃんのこと、見とらんかったやん?」

にこ「それでも、あの様子はおかしいわよ、昼休みになったら様子を見に行きましょ」

絵里「いいわよ、行きましょう」

希「でも珍しいな、にこっちが海未ちゃんのことそこまで気にするなんて」

にこ「……私は、メンバーの暗い雰囲気をどうにかしたいだけよ」

443: 2014/06/25(水) 00:20:19.08 ID:vzMjnick0
-保健室-

穂乃果「はぁ、退屈……」

穂乃果「せっかく学校に来ているんだから授業受けたいなぁ」

穂乃果「ま、足が動かないんだから仕方ないか」

穂乃果「はぁ……」

先生「ため息ついてると、幸せ逃げますよ?」

穂乃果「こんなところで何もできないほうが幸せだと思いますかー?」

先生「先生も、たまにはゆっくり寝てみたいわ」

穂乃果「そうなんですか?」

先生「そうですよ~」

キーンコーンカーンコーン

穂乃果「お、お昼のチャイムだ」

穂乃果「……どうせ誰も来ないし、寝てよ」ゴロン

444: 2014/06/25(水) 00:21:41.00 ID:vzMjnick0
コンコン

先生「どうぞー」

凛「失礼しまーす」

花陽「失礼します」

先生「あら、お見舞い?」

りんぱな「そうでーす」

穂乃果「お、やっほー、暇してたんだー」フリフリ

花陽「こうしてみると、寝たきりの人みたいだね」

穂乃果「んー、そうだね」

凛「ほんとに動かないの?」

445: 2014/06/25(水) 00:23:10.46 ID:vzMjnick0
穂乃果「やってみてよ」

凛「うん。……えい」グイッ

穂乃果「おー」

凛「てい」ボスン

穂乃果「痛い」

凛「あはは、ごめん」

穂乃果「おもちゃじゃありませんよ~?」ジトー

凛「ごめんってば!」

穂乃果「ま、いいんだけどね」

446: 2014/06/25(水) 00:23:37.56 ID:vzMjnick0
穂乃果「ところでさ、まこちゃん、どこいったの?」

花陽「まこちゃん…?あぁ、真姫ちゃんのこと?」

穂乃果「そうそう、その子その子。で、どうしたの?」

凛「うーん、誘おうとしたら『行かない!』って顔真っ赤にしてどっかいっちゃったにゃ」

花陽「多分、音楽室だと思う」

穂乃果「ふーん……」

穂乃果「何で音楽室なの?」

凛「真姫ちゃんは音楽が好きで、ピアノをよく弾いてるからにゃー」

447: 2014/06/25(水) 00:24:05.72 ID:vzMjnick0
穂乃果「そんなうまいの?」

花陽「うん、とっても」

穂乃果「そっか、ちょっと聴いてみたいかも」

凛「じゃあ、行ってみるかにゃ?」

穂乃果「……んー、本人に直接頼むよ」

穂乃果「それよりもさ、君たちのこと、私のこと、いろいろ教えてよ」

花陽「うん、いいよ!」

凛「じゃあ凛から!」

448: 2014/06/25(水) 00:24:36.14 ID:vzMjnick0
-音楽室-

真姫「どうしたの、海未」

海未「いえ、少し真姫の音楽を聴いてみたいと思いまして」

真姫「珍しいわね、構わないわよ」

海未「……穂乃果のこと、どう思っていますか?」

真姫「な、藪から棒に何言ってるのよ!」

海未「教えてください。今の私には必要なことなのです」

真姫「……まだ、悩んでるのね」

真姫「いいわ。……私が穂乃果のことが好きだってことは覚えてる?」

海未「ええ」

449: 2014/06/25(水) 00:25:08.41 ID:vzMjnick0
真姫「私は気さくに呼んでくれるあの声や、心配そうに呼んでくれる声、甘えてくる声、全部好き」

真姫「何事にもひるまない勇気、笑顔が似合うのに時折寂しそうにするあの表情、すべてが愛しい」

真姫「私は、あの子を取り戻したい。だから頑張れる」

真姫「例え今はすぐにとは無理でも、絶対取り戻して見せる」

真姫「これが、私の穂乃果に対する気持ち。フラれたとはいっても、今も変わらないわ」

海未「……そうですか」

真姫「こんな恥ずかしい話、誰にも言わないでよ?///」

海未「ふふ、わかりました。……ところで」

真姫「なに?」

450: 2014/06/25(水) 00:25:36.25 ID:vzMjnick0
海未「どうして、穂乃果のいる保健室ではなく音楽室にいるのですか?」

真姫「……っ!///」ボンッ

海未「ま、真姫?どうしたんですか?急に真っ赤になって」

真姫「あ、え、いや!なんでもないのよ!///」カアァ

海未「本当ですか?」

真姫「何でもない、だから……!」ジワッ

海未「……わかりました、何も見なかったことにします」

海未「ほら、涙を拭いてください」スッ

真姫「うん、ありがと……」

451: 2014/06/25(水) 00:26:20.98 ID:vzMjnick0
海未「では私は教室に戻りますね」

真姫「うん、じゃあ放課後にね」

海未「では」ガラッ バタン

真姫「……あれ?何であんなこと聞いてきたんだろ……」

海未(……真姫は強いですね……私は)

海未(私は、まだわかりません……)

にこ「あ、いたいた」

海未「にこ、希、絵里」

絵里「本当に浮かない顔してるわね、どうかした?」

452: 2014/06/25(水) 00:27:17.95 ID:vzMjnick0
海未「絵里……なんでもありませんよ、私は元気です」ニコ

希「本当に?」

海未「信用できませんか?」

絵里「じゃあひとつだけ言っておくけど、あまり気を張りすぎないでね?」

海未「え?」

絵里「穂乃果がああなってから、どこかであなた、無理してる気がしたから」

海未「そう、なのでしょうか……」

にこ「気づいてなかったの?」

453: 2014/06/25(水) 00:27:51.64 ID:vzMjnick0
海未「ええ……まったく……」

希「少しは自分の心配せなあかんよ?ただでさえ大変な生活しとるんやし」

海未「反省します……」

絵里「話はそれだけよ、行きましょう、二人とも」

にこ「気をつけなさいよ、あんた、妙に気にするところあるから」

希「ほな~」

海未「三人とも、ありがとうございます……」

454: 2014/06/25(水) 00:28:19.84 ID:vzMjnick0
おやすみなさい

462: 2014/06/25(水) 21:34:12.23 ID:vzMjnick0
-保健室-

穂乃果「なるほど、私ってそんなに愉快な人なんだね」

花陽「んー、愉快っていうより楽しい人?」

穂乃果「それを愉快な人っていうんじゃない」

凛「穂乃果ちゃんの口から知的な言葉が……」

穂乃果「どういう意味?同じ体使ってるから、同じ思考パターンだと思った?」

凛「え、えと、そういう意味じゃ……」

穂乃果「別に怒ってないから気を遣わなくていーよ」ニコ

キーンコーンカーンコーン

花陽「わ、もうこんな時間」

463: 2014/06/25(水) 21:35:23.26 ID:vzMjnick0
穂乃果「楽しかったよ、いい暇つぶしになった」

穂乃果「いや、自分のことや君たちのことを知れてよかった、かな」

凛「穂乃果ちゃん……!」

花陽「よかったぁ。あ、そういえば練習の件も話したけど、どうするの?」

穂乃果「あぁ、ごめん。家の人が迎えに来るからさ。欠席になっちゃうね」

穂乃果「ほら、こんな足だし」ツンツン

凛「そっか……そうだよね」

穂乃果「でも大丈夫だって、今までだってそうやってこれたんでしょ?私がいなくても……」

花陽「そうじゃ、ない……」

穂乃果「え?」

464: 2014/06/25(水) 21:36:32.11 ID:vzMjnick0
花陽「穂乃果ちゃんはね、周りに人がいなくても、他人を呼ぶことができた」

花陽「そんなの、そうそうできることじゃないよ」

花陽「私には、できないもん……」

凛「かよちん……」

穂乃果「そういう意味じゃないよ」

穂乃果「私はね、本当に会いたいときには会えないけど、寂しいときはずっとそばにいるって思う」

花陽「え?」

凛「どういうこと?」

穂乃果「んー、その人との思い出があれば、寂しさなんて忘れちゃうと思うんだ」

花陽「あ……」

465: 2014/06/25(水) 21:38:30.99 ID:vzMjnick0
穂乃果「寂しいと思ってるうちはまだ大丈夫だよ、忘れてないってことだからさ」

穂乃果「だから、寂しいと思ったら楽しいこと思い出してスッキリしなよ」

凛「……!ありがとう、穂乃果ちゃん!」

穂乃果「今の私にはみんなを励ますことしかできないからね」

穂乃果「ほら、授業遅れちゃうから早く戻りなよ」

花陽「……うん!」グスッ

凛「いこ!かよちん!失礼しましたー!」タタッ

花陽「あ、待って凛ちゃーん!」

ガラッ バタン

466: 2014/06/25(水) 21:39:14.77 ID:vzMjnick0
穂乃果「……ふぅー。……ん?」

穂乃果「足が……動く?」

穂乃果「……ほっ」ぐい

穂乃果「……おぉー」

穂乃果「先生、ちょっとベッドから出ていいですか?」

先生「え?別にいいけど、どうかした?」

穂乃果「……ほっ。お、お、おぉ?」フラッ

穂乃果「わっ」コテン

先生「高坂さん、大丈夫?」

穂乃果「んー、やっぱ動くだけじゃダメか。ま、足が動くだけでもいっか」

穂乃果「先生、すまないついでにもう一回ベッドに乗るの手伝ってもらえますか?」

先生「え?あ、うん」

467: 2014/06/25(水) 21:39:55.85 ID:vzMjnick0
-一年教室-

ガラッ

真姫「遅かったじゃない二人とも」

凛「うん、ちょっと穂乃果ちゃんに元気づけてもらってたの」

真姫「穂乃果に?ていうか、あなたたちが元気づけに行くって……」

花陽「その筈だけだったんだけどね、逆に元気づけられちゃった」

凛「放課後に真姫ちゃんも一緒にいこー!」

真姫「わ、私はいいわよ……」

花陽「気になってたんだけど、穂乃果ちゃんと何かあったの?」

真姫「そっ!そんなことない!」

凛「怪しいにゃ~」ジトー

真姫「ほ、ほら!次移動教室だから早く行きましょ!」

花陽「あぁー!そうだった、急がなきゃ!」

468: 2014/06/25(水) 21:40:23.72 ID:vzMjnick0
-2年教室-

海未「……」

ことり「あ、海未ちゃん、探したんだよ?電話も出てくれないし……」

海未「あ、ごめんなさい、ことり。ちょっと真姫に励ましてもらっていたので……」

ことり「本当に?」ジー

海未「本当です!後で真姫にも聞いてみてください」

ことり「……なら、いいけど」

海未「最近、私に冷たくないですか?」

ことり「海未ちゃんの元気がないからだよ」

海未(皆、そういいますね……)

海未(私がそんなにおかしいのでしょうか……)

469: 2014/06/25(水) 21:41:27.74 ID:vzMjnick0
-放課後-

真姫「で、言い出しっぺが二人してなんでいないのよ……」

真姫「どうしよう、部室に行こうかな……」

真姫「……だめね、今日は帰ったほうがよさそう……」



真姫「あ」

穂乃果「お」

穂乃果「どーしたの?練習は?」

真姫「今日は……気乗りしなくて」カミノケクルクル

穂乃果「ふぅーん……」

470: 2014/06/25(水) 21:42:15.51 ID:vzMjnick0
穂乃果「あ、ねぇ聞いてよ」

穂乃果「私ね、足が動いたの」

真姫「……本当?」

穂乃果「うん、ほら、ほら!」ヒョイヒョイ

真姫「や、やめなさいよみっともない!」

穂乃果「ま、動いただけで立ったりすることもできないんだけどね」

真姫「そう……」

真姫「…ねぇ、私の家に来ない?」

穂乃果「なんで?」

真姫「明日は学校も休みだし」

471: 2014/06/25(水) 21:43:34.71 ID:vzMjnick0
真姫「その足だって少しでも歩けるようになりたいでしょ?」

真姫「明日から連休よ?連休中も歩けないなんて退屈じゃない」

穂乃果「そりゃあね、でもさ、親待たせてるし」

真姫「そこらへんの無理くらい通すわよ」

472: 2014/06/25(水) 21:44:07.45 ID:vzMjnick0
-部室-

にこ「真姫ちゃん、今日休むってさ」

絵里「珍しいわね、用事?」

にこ「さぁ?休む、明日の朝練は出るとしか書いて無いわ」

凛「真姫ちゃんのメールそっけないにゃ」

花陽「なんかあったのかな、今日ずっと様子おかしかったし」

海未「…………」

ことり「海未ちゃん?」

海未「ん、大丈夫ですよ?皆にこれ以上迷惑はかけていられないですから!」

473: 2014/06/25(水) 21:44:47.97 ID:vzMjnick0
にこ「そういうのがよくないのよ、別に迷惑だなんて思ってないし」

希「そうやで、むしろ悩みがあるならここで吐き出してみ?」

海未「実は……よくわからないんです」

ことり「わからないって?」

海未「なぜ私が悩んでいるのかとか、悩んでいる理由が何なのかとか、本当に」

にこ「あんたのことなのよ?わからないって……」

絵里「仕方ないわよ、海未にもわからないことくらいあるわ」

花陽「具体的にわからないと、どうすればいいのかもわかんないね……」

海未「すみません、せっかく話を聞いてもらえたのに」

絵里「いいのよ、気にしないで。じゃ、練習始めましょうか」

474: 2014/06/25(水) 21:49:37.16 ID:vzMjnick0
-西木野邸-

穂乃果「ほぇー、君の家ってでかいんだねぇ」

真姫「最近、そうなんだって知ったわ。さ、入るわよ」グッ

穂乃果「お邪魔しまーす」

真姫ママ「あら、お帰り……どうしたの?」

真姫「ああ、これ?ちょっとね」

真姫ママ「車いすって……なにがあったの?」

真姫「記憶喪失、らしいわ」

真姫「だから、うちに泊めたいんだけどってさっき連絡したでしょ?」

真姫ママ「それは別にいいんだけど」

真姫ママ「高坂さんのところに話はつけてあるの?」

穂乃果「あ、ご心配なく。もうつけてはありますので」

真姫ママ「そう……大変ね。高坂さん、無理しないようにね」

穂乃果「はい」

真姫ママ「あ、それと真姫ちゃん。明日から一週間くらい私も当直で家にいられないからよろしくね?」

真姫「わかった」

真姫ママ「今度来る研究機材のチェックやいろいろしなくてはいけないのよ」

真姫「そう、じゃあこっちは大丈夫だから、そっちに専念してね」

真姫ママ「ふふ、そうさせてもらうわ」

475: 2014/06/25(水) 21:57:22.99 ID:vzMjnick0
-真姫の部屋-

穂乃果「ほー、部屋も広い」

穂乃果(心なしか、まこちゃんのにおいがする)

真姫「褒めても何も出ないわよ?」

穂乃果「けなしたら何か出るのー?」

真姫「そういう意味じゃないわよ」

真姫「じゃ、早速立つ練習、してみましょうか」

穂乃果「ん、やってみよう」

真姫「私ができるだけ支えるから、まずは両足で立てるように頑張ってみましょう」

穂乃果「ほいほい」

真姫「まずはベッドに乗せるわ」

穂乃果「ほーい」

真姫「せーの」

穂乃果「おぉー」

穂乃果「やっぱりなんかこのふわっと浮く感覚慣れないなぁ」

真姫「だったら歩けるようになりなさい」

穂乃果「……努力しまーす」

476: 2014/06/25(水) 21:58:04.50 ID:vzMjnick0
-一時間後-

穂乃果「お、おぉ、うっ……」フラフラ

真姫「その調子よ!頑張って!」

穂乃果「うっ、お……あっ!」フラッ

真姫「穂乃果!」ガシッ

ボスン

ほのまき「…………」

穂乃果(朝も思ったけど、きれいな瞳……)

真姫「……大丈夫?痛いところない?」

穂乃果「うん、平気」

477: 2014/06/25(水) 21:58:57.44 ID:vzMjnick0
穂乃果「……ねぇ、朝、何考えてたの?」

真姫「……えっ!?」ドキン

穂乃果「君、なんか様子おかしかったでしょ?」

真姫「わ、私は別に!」

穂乃果「私に何か求めてるんでしょ?私は逃げないし、抵抗もしない」

真姫(……今なら、穂乃果を独り占めできる……?)トクン

真姫(穂乃果と一緒に、いられる……?)トクン

真姫(私は……あれ?)

真姫(私がほしいのは……穂乃果のなんだっけ?)

真姫「……ごめんなさい」スッ

478: 2014/06/25(水) 21:59:29.25 ID:vzMjnick0
穂乃果「どうしたの?」

真姫「私、あなたのなんだったか、忘れちゃった……」ポロポロ

穂乃果「ん?話がよくわからん……」

真姫「私ね、あなたが記憶を失う前のあなたのことが好きだったの」

真姫「でもね、ちょっと前にフラれちゃって」ポロポロ

真姫「そしたら、今のあなたが現れて」グスッ

真姫「私は、今のあなたで妥協しようとしたの」

真姫「最低よ……私……」ブワッ

穂乃果「……」スッ

ギュッ

479: 2014/06/25(水) 22:00:04.73 ID:vzMjnick0
真姫「っ!」ビクッ

穂乃果「でも、君はそうしなかった」

穂乃果「その気になれば今日だけで3回もあったのに」

穂乃果「一回もしなかったじゃない」

穂乃果「私、そういう一途なところ、好きだよ」

真姫「言わないでよ、その声で好きって言わないでぇ……」ポロポロ

穂乃果「ごめんね、この声でしか話せないから……」

真姫「いいの、私が悪いんだから……」グスッ

穂乃果「私といるときは、せめて、友達でいてよ?」

真姫「うん……、頑張る」ギュウッ

480: 2014/06/25(水) 22:00:52.64 ID:vzMjnick0
穂乃果「君が言ったんでしょ?友達になろうって」

真姫「うん、ふぅっ、うん……」モギュー

穂乃果「ほら、その綺麗な顔が台無しだよ、早く泣き止んで」

真姫「うん……」グスッ

穂乃果「よしよーし、穂乃果がいますよー」

真姫「ほのかぁ……」

穂乃果「よしよし」ナデナデ

穂乃果「……あ」

真姫「ふぇ?」

穂乃果「気づいたら……立ててる」

481: 2014/06/25(水) 22:01:36.95 ID:vzMjnick0
真姫「あ……、ふふっ、ほんとに」

穂乃果「トレーニングの賜物だねぇ」

真姫「そうね、ふふふ、よかった……」クスクス

穂乃果「じゃあ、お祝いしてもらおうかな」

真姫「え?」

穂乃果「うーん……あ、決めた!今度ピアノと歌聴かせてよ」

真姫「そんなので、いいの?」

穂乃果「駄目ならいいけど?」

真姫「いいわよ、それでいいなら、何回だって聴かせてあげる」

穂乃果「約束だよ?」

真姫「ええ、約束!」ニコ

482: 2014/06/25(水) 22:03:20.16 ID:vzMjnick0
-翌朝-

真姫「本当に大丈夫なの?」

穂乃果「まぁ、なんとかなるでしょ」

真姫「転んでも知らないわよ?」

穂乃果「その時はまこちゃんが助けてくれるでしょ?」

真姫「まきよ、もうわざとやってるでしょ、それ」ムスッ

穂乃果「うん、面白いから」ケラケラ

穂乃果「で、助けてくれるんでしょ?」

真姫「……うん」カミノケクルクル

穂乃果「ほらね、じゃ、いこっか」

483: 2014/06/25(水) 22:03:47.04 ID:vzMjnick0
真姫「待って、どこに行くか覚えてる?」

穂乃果「んー、ついていけばいいかなって」

真姫「もう、あなたのことなのよ?しっかりしてよ」

穂乃果「へーい」

真姫「まずは車いすをあなたの家に戻す。それから今日の朝練に行くわ」

穂乃果「ほうほう」

真姫「激しい運動は無理でも、μ’sがどんなものかって知ってもらうにはどんな風景なのか見てもらったほうが早いし」

穂乃果「なるほどなるほど」

484: 2014/06/25(水) 22:04:43.55 ID:vzMjnick0
真姫「……ほんとにわかってるの?」

穂乃果「もちろん、とりあえず家帰って練習見せてくれるってことでしょ?」

真姫「あ……」

穂乃果「君も私のこと馬鹿にするんだね、どんだけ前の私は抜けてたの?」

真姫「ごめんなさい、そういうわけじゃ」

穂乃果「いいよ、いこ」グイッ

真姫「う、うん……」

485: 2014/06/25(水) 22:05:16.22 ID:vzMjnick0
-穂むら-

穂乃果「ふぃー、やっと着いた……」

真姫「歩くのは久しぶりだから仕方ないわよ」

穂乃果「悪いね、車いすやら鞄やら持ってもらって」

真姫「いいのよ。遠慮するなって、言ったでしょ?」

穂乃果「ほぉ……言うね」

真姫「ほら、行ってきなさいよ」

穂乃果「ん、じゃ、ちょっと待っててね」

真姫「ええ」

486: 2014/06/25(水) 22:05:52.00 ID:vzMjnick0
穂乃果「ただいまー」

ほのママ「おかえ……あなた、車いすは!?ていうか、歩いてる!?」

穂乃果「んー、昨日頑張ったらできるようになったっていうか」

ほのママ「そう……で、車いすは?」

穂乃果「あぁ、まこちゃんが持ってる」

ほのママ「早く持ってきて!」

真姫「あ、すいません」ヒョコッ

真姫「私、うっかりしてて……」

487: 2014/06/25(水) 22:06:22.40 ID:vzMjnick0
ほのママ「あら、西木野さん。でもありがとうね。あなたのおかげで穂乃果が戻ってきた気がする」

真姫「私じゃないです。穂乃果ちゃんが頑張ったからです」

ほのママ「いいの、いいの!ほら、今日も練習あるんでしょ?ちゃっちゃと行っちゃいなさい!」

ほのママ「あ、そーだ!お菓子持ってく!?ううん、持っていきなさい!」

真姫「あ、いえ、そんな」

ほのママ「遠慮しないでもっていってー!」

真姫「はあ……」

488: 2014/06/25(水) 22:07:59.93 ID:vzMjnick0
穂乃果「うちのお母さんってあんな愉快な人なんだね」

真姫「あなたもなかなか愉快な人よ?」

穂乃果「そうなの?あ、昨日そんなこと言われたなぁ」

真姫「あ、そろそろ神田明神よ」

穂乃果「おぉ、この階段上れるかな」

真姫「回り道すれば坂があるけど?」

穂乃果「面倒だからこのまま直進しよう」

真姫「そ。不安なら一緒に上りましょうか?」スッ

穂乃果「ん」ギュッ

真姫(あ、穂乃果の手が……)ドキン

穂乃果「手すりもあるし、ゆっくりいけそうだね」

真姫「そ、そうね」

489: 2014/06/25(水) 22:09:41.19 ID:vzMjnick0
-数分後-

穂乃果「ほっ、ほっ、よしよし、もうちょい」プルプル

真姫「もうちょっとよ!」

穂乃果「あと一段……!おぉ~」

真姫「出来るじゃない、よかったわね」

穂乃果「うん、で、でもなんか足が笑っちゃって」ガクガク

真姫「あ、ちょっと」

ダキッ

真姫「もう、こんな階段から落ちたらシャレにならないわよ?」

穂乃果「んー、ごめん。でも助けてくれるって思ってたからさ」ニコニコ

真姫「何よ、それ……」クス






海未「…………!」

499: 2014/06/27(金) 00:32:25.26 ID:ifvulkvE0
ことり「おはよ~、穂乃果ちゃん、真姫ちゃん」

海未「…おはようございます」

穂乃果「ん、おはよう」

真姫「おはよう二人とも」

真姫「昨日はごめんなさい、どうしても気乗りしなくて」

海未「そのことはあとできっちり説教ですね」

真姫「この年になって説教?ありえないんだけど」

海未「いいですね?」

真姫「……わかったわよ」

絵里「あら、真姫。おはよう」

希「おはようさん」

真姫「おはよ」

500: 2014/06/27(金) 00:33:38.38 ID:ifvulkvE0
絵里「昨日はなにかあったの?」

真姫「なんもないわよ」

にこ「嘘おっしゃい、なんかあったんでしょ?」

海未「っ!」ピクッ

真姫「なんもないわよ、別に」

穂乃果「そうそう、特になんもないよ」

凛「ていうか穂乃果ちゃん、車いすは?」

穂乃果「歩けるようになったからおいてきました」

花陽「いいの?」

穂乃果「まぁなんとか」

501: 2014/06/27(金) 00:34:40.86 ID:ifvulkvE0
海未「……穂乃果、何故今日この練習に来ているのですか?」

穂乃果「え?」

海未「今のあなたはどこでやるかなどは知らないはずですよね?」

海未「なぜ……知っているのですか?」

真姫「……はぁ、参ったわ、降参」

真姫「昨日、帰りにたまたま穂乃果と会って、それで教えたのよ」

海未「車いすは?なにかあるのではないですか?」

ことり「ちょっと、海未ちゃん……」

502: 2014/06/27(金) 00:37:15.87 ID:ifvulkvE0
真姫「……そうよ、昨日立つ練習と歩く練習をしたの」

真姫「……私の、家で」

凛「なるほど、だから来なかったんだにゃ」

絵里「練習の代わりに穂乃果のフォローにまわっていたってわけね」

真姫「違うけど……そういうことにしておいて」

にこ「ということらしいわよ、海未、満足した?」

海未「……はい。さぁみんな!練習しましょう!」

真姫「…………ごめん穂乃果、面倒事に巻き込んじゃって」

穂乃果「自分のこと心配しなよ。なんか、嫌な予感する」

真姫「え……?ええ」

海未「真姫、後で私に付き合ってください」

真姫「ん……わかったわ」

503: 2014/06/27(金) 00:38:06.52 ID:ifvulkvE0
-夕刻-

絵里「はい、お疲れ様!また明日ね!」

7人「お疲れ様ー」

凛「穂乃果ちゃん、ラーメン食べに行かない!?」

穂乃果「お、おぉ?何でラーメン?」

凛「昨日の感謝のしるし!ねぇねぇいこーよ!」グイグイ

穂乃果「わかったわかった、いくいく」

絵里「私も同席していいかしら?」

凛「うん!行こう行こう!」

穂乃果「あ、そういや名前聞いてなかったや」

504: 2014/06/27(金) 00:38:35.65 ID:ifvulkvE0
絵里「あら、そういえばそうね。私は綾瀬絵里。で、こっちは」

希「東條希!よろしくな、穂乃果ちゃん」

穂乃果「ん、よろしく」

凛「みんなでラーメンいっくにゃー!」

花陽「うん!」

海未「ごめんなさい、私は欠席します」

凛「えぇー!海未ちゃんノリ悪いにゃー!」

真姫「ごめん、私も海未から説教受けなきゃいけないから」

凛「そんなの後でいいじゃーん!」

505: 2014/06/27(金) 00:39:19.66 ID:ifvulkvE0
希「まぁまぁ、メインキャストがおることやし、来れないのは仕方ないっておもっとこ?」

凛「むぅー……」

真姫「私たちのことはいいから、楽しんでらっしゃい」

凛「……わかった」

穂乃果「…………」

海未「では、行きましょうか。真姫」

真姫「ええ。……またね」

穂乃果「…………うん」

穂乃果(なんで、遠く聞こえるんだろう……)

506: 2014/06/27(金) 00:40:23.74 ID:ifvulkvE0
-ラーメン屋-

凛「ん~おいひいにゃ~」ズルズル

絵里「ちょっと凛、食べながら話さないの」

穂乃果「…………」

ことり「穂乃果ちゃん?」

穂乃果「うん、なんか嫌な予感してさ」

にこ「あんたも?」

穂乃果「うん。よくわからないけど、なんでだろう」

花陽「心配ないんじゃないかな、海未ちゃんしっかりしてるし」

穂乃果「そうなのかな……」

507: 2014/06/27(金) 00:41:43.10 ID:ifvulkvE0
凛「食べないならチャーシューいただくにゃ~」ヒョイ

穂乃果「いいよ、食べて」スッ

希「穂乃果ちゃん……」

絵里「穂乃果、心配なのはわかるけどみんなの気持ちも考えてあげてくれない?」

穂乃果「……うん、わかった」

穂乃果「じゃあ食べようかな、あれ?チャーシューがない……」

凛「ごちそうさまにゃ~」

穂乃果「あ、あらら……」

509: 2014/06/27(金) 00:44:24.07 ID:ifvulkvE0
ことり「じゃあことりのチャーシューあげるね」

穂乃果「ん、ありがと」

花陽「凛ちゃん、私のもあげるね」

凛「いいの!?」

店員「ご飯おまちどおさまでーす」ゴト

絵里「うわっ、花陽、そんなに食べるの?」

花陽「うんっ!」パアァ

穂乃果「はぇ~よく入るね……」

凛「かよちんはご飯大好きだからね~」

花陽「うん!白いご飯ってす、て、き……!」ウットリ

希「ふふ、恋する乙女の顔って感じやね」

510: 2014/06/27(金) 00:45:24.67 ID:ifvulkvE0
-園田家-

海未「どうぞ」コトン

真姫「……いただきます」ズズッ

海未「さて、なぜ嘘をついたのですか?」

真姫「……別に嘘をついていたわけじゃないんだけど」コトン

真姫「でも、ごめんなさい」

真姫「前にも言ったけど私は穂乃果が好き」

真姫「だから、少し、甘えたくなっちゃって」ズズッ

海未「…………」

511: 2014/06/27(金) 00:50:13.27 ID:ifvulkvE0
真姫「本当は、違うのにね……」コクッ

真姫「でも、穂乃果なのには……」フラッ

真姫「変わり……」ドサッ

真姫「……スー……スー……」

海未「…………ふふ」

海未「ふふふふ」ポロ

海未「あははははは!」

海未「あなたを穂乃果に触れさせはしない」ポロポロ

海未「あなたはずっと…………くふっ」

海未「いけませんね、なぜ泣いているのでしょう……」

海未「こんな佳き日には笑顔でないと!」パアァ

海未「さぁ、こうしてはいられないですね!」スクッ










海未「真姫……、









壊れるくらい、









愛してあげますからね」

522: 2014/06/27(金) 01:07:25.72 ID:ifvulkvE0
-どこか-

真姫「ん……」パチッ

真姫「私、海未の部屋で話をしてたら眠くなって……」ボー

真姫(か、体が、熱い……)ドクン ドクン

真姫「どこよ、ここ……」ジャラ

真姫「やだ、なに、これ……」

海未「おはようございます、真姫」

真姫「海未?あなたも……」

海未「まだよく覚えてないのですね」

真姫「……まさか、あんた」

523: 2014/06/27(金) 01:08:35.41 ID:ifvulkvE0
海未「そうです、今ここには私とあなたの二人きり」

海未「そして誰も来ることもない」

真姫「なんでこんなことを……!」ジャラジャラ

海未「そうですね…あなたのことが欲しくてたまらなかったから、でしょうか」

海未「さぁ、楽しみましょう」ニコニコ

海未「あなたが壊れていく様を!」

真姫「いや……いやぁ!」

         自分の心配しなよ?

真姫(そういう、ことだったんだ……)

海未「ふふ……おびえる姿、とてもかわいいですよ?」チュッ

524: 2014/06/27(金) 01:10:09.40 ID:ifvulkvE0
真姫「んっ……!」

海未「んふ……ちゅっ……れろ……」

真姫「ふぁっ、んん……やぁ……」

海未「ちゅぅ……ん……」スッ

真姫「はぁ、はぁ……んぁ」

海未「……どうして逃げないのですか?」

真姫「あなたが……こんなので逃げられないようにしたからじゃない」

海未「キスの話です。ですが今のではっきりしました」

海未「そう……責任を感じているんですね?」

真姫「っ!」

海未「大丈夫です、その苦しみから解き放ってあげますから」

541: 2014/06/28(土) 00:42:03.44 ID:wBN0CX7S0
-ラーメン屋前-

凛「ふぁー!ラーメン美味しかったにゃー!」ルンルン

花陽「ご飯ちょっと固かった……」シュン

希「まぁまぁ花陽ちゃん、そう気落ちしないの」ヨシヨシ

絵里「……丁度いいから穂乃果、聞いておきたいんだけど」

穂乃果「なに?」

絵里「あなた……記憶喪失から戻ろうとか、考えたことはある?」

穂乃果「いきなり変なこと聞くね」

にこ「私も気になってたの。どうなの?」

穂乃果「どうなのって言われても……」

542: 2014/06/28(土) 00:43:28.63 ID:wBN0CX7S0
穂乃果「……医者に言われた時も思ったんだけどさ」

穂乃果「あなたは記憶喪失ですって言われても、あ、そうなんですか、としか言えないよ」

穂乃果「そりゃ、起きたときは自分の名前すら知らなかったけど」

穂乃果「けど、今の私は間違いなく私だよ。覚えてることもあるし、歩けるようにだってなった」

穂乃果「私はここにいるし、いなくなる気もない」

穂乃果「それじゃ、ダメなの?」

絵里「……ごめんなさい、こういうこと言われたら、ショックよね」

穂乃果「いいよ、気にしてないから」

にこ「…えらく、他人ごとなのね」

穂乃果「いや、誰だって気になるものだと思うから」アハハ

ことり「穂乃果ちゃん……」

希「じゃあ湿っぽい話はこれくらいにしとこ、明日も早いんやし」

543: 2014/06/28(土) 00:44:22.07 ID:wBN0CX7S0
花陽「そうだね、明日は穂乃果ちゃん、どうするの?」

穂乃果「ん?できたら、練習に参加してみたいかなって」

穂乃果「そしたら、君たちの望むことだって起きるかもしれないし」

凛「ほんとに!?やったー!」

絵里「わかったわ、今日はこれにて解散!各自ゆっくり休むのよ」

6人「はーい」

にこ「先帰るわ、じゃね」

凛「かよちん、かーえろ!」

花陽「うん!」

絵里「穂乃果、今日は本当にごめんなさい」

穂乃果「いいって、明日教えてくれれば私はそれでいいから」

希「ほらほら、いつまでも引きずるの、えりちの悪い癖やで?帰るよー」グイグイ

絵里「あ!の、希!えっと、そういうことだから、また明日!」

穂乃果「ばいばーい」フリフリ

544: 2014/06/28(土) 00:45:42.23 ID:wBN0CX7S0
ことり「穂乃果ちゃん、帰ろ?」

穂乃果「ねぇ、みな……、ことりちゃん」

ことり「なあに?穂乃果ちゃん」

穂乃果「……海未ちゃんの家、どこにあるの?」

ことり「え?」

穂乃果「ラーメン食べてるあいだもずっと何か引っかかっててさ」

穂乃果「説教だけならすぐ終わるじゃん、どうして別行動したのかなって」

ことり「海未ちゃんを、疑ってるの?」

穂乃果「悪い?」

ことり「そうじゃ、ないけど……」

ことり(幼馴染なのに……)ズキン

穂乃果「ごめん、友達疑うなんてしたくないんだけどさ」

ことり「ううん、今の穂乃果ちゃんだから、できるんだよね」

穂乃果「……今の私だから、起きたことかもしれないけどね」

ことり「わかった、今から行くの?」

穂乃果「うん」

ことり「……いいよ、ついてきて」

545: 2014/06/28(土) 00:46:35.83 ID:wBN0CX7S0
-園田家旧倉庫-

真姫「はぁ、はぁ……」

真姫「もうやめてよ!今のあなたは海未じゃないわよ!」

海未「いいえ、私は園田海未その人ですよ」

真姫「ちがう、ちがうわよ、こんな、ひどいことする人じゃなかったでしょ!?」

海未「そうでしょうか?夏の合宿も随分ハードなスケジュールを組んで取り組んでいたはずですが……」

真姫「そうじゃないわ!あなたは人の尊厳を踏みにじるような……!」

海未「……」ギリッ

海未「あなたに何が分かるんですか!」ダンッ

真姫「っ!」ビクッ

海未「あなたが、あなたが穂乃果を追い詰めなければ、あなたさえ現れなければ……!」ジワッ

546: 2014/06/28(土) 00:47:34.90 ID:wBN0CX7S0
真姫「…………」

海未「あなたはもっと追い詰めて心を壊してから殺そうと思いましたが気が変わりました。いま、ここで!」

真姫「……そうよね」

真姫「ごめんなさい」

真姫「私が、穂乃果をあの時追いかけさえしなければ、穂乃果は自分を失うこともなかった」

真姫「だから、その責任はとるつもり」

真姫「いいわ、好きにして」

真姫「まだ16年ちょっとしか生きてないけど、充実した人生だったとは思う」

海未「………っ!」

海未「どうして、どうして……」

海未「どうして、何もかも受け入れるんですか……」ポロポロ

真姫「……海未?」

海未「わかり、ました、その意思を汲んで、一思いに……!」

547: 2014/06/28(土) 00:53:42.86 ID:wBN0CX7S0
ガラッ

穂乃果「やっぱり、ここにいたんだ」

海未「ほ、穂乃果!?ことり?!」

ことり「う、海未ちゃん……」

穂乃果「来たかいがあったよ。やっぱり、まこちゃんここにいたんだね」

海未「どうして……!」ワナワナ

穂乃果「だって、明らかにおかしかったもん、君の態度」

穂乃果「ことりちゃんも薄々気づいてたみたいだけど、聞き出せなくってさ」

ことり「ごめん、海未ちゃん。疑ったりして……」

真姫「え……?ほの、か……?」

穂乃果「やっほ、真姫ちゃん。来たよ」

真姫「まきよ……」

穂乃果「大丈夫、あってるよ」ニコッ

真姫「……!」ドキン

穂乃果「ことりちゃん、真姫ちゃんをお願い」

穂乃果「私は、海未ちゃんと話するから」

ことり「で、でも、心配だよ……」

穂乃果「へーきだって、信じてくれない?」

ことり「……わかったよ。真姫ちゃん、大丈夫?」

真姫「う、うん……一人で、たてるから」

海未「穂乃果……!」

穂乃果「場所、変えよう。公園とかでいい?」

海未「……わかりました」

海未「ことり、真姫、私の部屋で待っていてください」

ことり「うん……、行こう真姫ちゃん」

真姫「ええ……穂乃果」

穂乃果「なに?」

真姫「海未を……助けてあげて」

穂乃果(他人の心配ばっかりして……この子は……)ムス

穂乃果「大丈夫、そのつもりだから」

真姫「うん、お願……」フッ

ことり「ま、真姫ちゃん!」ガシッ

穂乃果「先に海未ちゃんの部屋に運んでからにしようか」

海未「……えぇ」

548: 2014/06/28(土) 00:54:51.53 ID:wBN0CX7S0
-公園-

穂乃果「はい、コーラ」スッ

海未「……すみません、私、炭酸はラムネしかのめないんです」

穂乃果「あ、そうなの」カシュッ ゴクッ

海未「……私を咎めますか?蔑みますか?」

穂乃果「そうしてほしいならするけど?」ゴクゴク

海未「私は……!」

穂乃果「げふっ。……それもいいけど、むしろそうなった理由を知りたいかな」

海未「…………」

穂乃果「……私かな?」

海未「っ!」ドキッ

549: 2014/06/28(土) 00:58:21.99 ID:wBN0CX7S0
穂乃果「…そっか、そうなんだ」

穂乃果「うん、ちょっと気になってたからね。前に花陽ちゃんや凛ちゃんからいろいろ聞いたんだ」

穂乃果「前の私って、すごい人間なんだね、太陽みたいだって思った」

穂乃果「いなくなっただけで、みんなの顔が少し暗くなってる」

穂乃果「初めてみんなと会ったとき、みんなどこか暗い顔してたからわかるよ」

穂乃果「でもね、真姫ちゃんだけは違った」

穂乃果「あの子は私が起きたときに初めて会った人なんだけど、やっぱり戸惑ってた」

穂乃果「そのあとすごく優しそうな顔してた」

穂乃果「どうしてそうだったのかは後でわかったけど、でもそうやって動かしていられるだけの心は、本当にすごいよね」

海未「…………」

穂乃果「だから、私から友達を奪うのは許さない」

550: 2014/06/28(土) 00:59:26.84 ID:wBN0CX7S0
海未「…………っ!」ズキン

海未(私は、穂乃果から逃げて、真姫を殺そうとして……)

海未(最低です、私は最低です……)

穂乃果「私は君の気持ちが分からないから怒ることもできないし、蔑むなんてとてもできないよ」

穂乃果「私が言うのもなんだけど、せめて、何もなかったことにしたい」

穂乃果「ううん、君とも友達のままでありたい」

海未「ほのか……」ジワッ

穂乃果「駄目かな?」

海未「ごめんなさい、穂乃果!私、なんということを……!」

穂乃果「いいよ、それより、ちゃんとまこちゃんに謝ってあげてよ?」

海未「はい……はい……!」ポロポロ

穂乃果「ふぃー、よかった。じゃあ、戻ろうか。ことりちゃんとまこちゃんが待ってる」

海未「ええ!」

552: 2014/06/28(土) 01:00:34.36 ID:wBN0CX7S0
-海未の部屋-

海未「この度は、申し訳ございませんでした」

真姫「いいのよ、もうしないんでしょ?」

海未「もちろんです、このような非道なことは、二度と」

真姫「ねぇ、どうして私を監禁したの?」

海未「少し前から、よくわからない気持ちがあったんです」

ことり「前言ってたこと?」

海未「ええ、でも、わかったんです」

海未「嫉妬……だったんです」

3人「…………」

海未「これまで穂乃果たちに感じたことすらなかったので、はっきりとは言えませんでした」

553: 2014/06/28(土) 01:01:57.26 ID:wBN0CX7S0
海未「ですが、神田明神で、穂乃果と真姫のやり取りを見て、確信しました」

海未「こんな気持ち、わからないままでいれば、こんな……」

ことり「海未ちゃん……」ヒシッ

海未「ことり……」

ことり「ごめんね海未ちゃん、ことり、自分のことしか考えてなくって」

ことり「寂しかったんだよね、苦しかったよね、一人にさせちゃってごめんね!」

海未「ことり……私のほうこそ、ことりが心配してくれていたのに」ギュウッ

穂乃果「ということらしいけど、どう?」

真姫「どうって……私にはどうすることもできないわ」

真姫「ただ、元通りにできるなら、したい」

海未「真姫……」

真姫「元をたどればすべての原因は私にあるわ」

真姫「だから、何も言わないけど、私は海未と仲直りがしたい」

554: 2014/06/28(土) 01:04:04.30 ID:wBN0CX7S0
真姫「こんな私で良ければ、だけど……」

海未「……少しだけ、時間をください」

海未「穂乃果には分かったとは言いましたが、私は真姫にしたことの整理がついていません」

海未「感情のままに動いて、真姫を辱めたことは許されるものではありませんから」

真姫「……わかった、けど練習はどうするの?」

海未「もちろん参加します。ですが……」

真姫「わかった、お互い少しだけ距離をとりましょう」

海未「ええ、少し、だけ」

真姫「私は、いつでも待ってるから」

海未「ええ、待っていてください」ニコ

ことり「海未ちゃん、真姫ちゃん……」

穂乃果「これ以上は何もなさそうだし、そろそろ帰ろっか」

真姫「そうね、私もシャワー浴びたいし」

ことり「ことりはもうちょっとだけ海未ちゃんといるね」

穂乃果「ん、じゃあ帰ろっか、まこちゃん」

真姫「ええ」

572: 2014/06/28(土) 13:27:39.28 ID:wBN0CX7S0
-帰り道-

穂乃果「いやぁ穏便に済んでよかったねぇ」

真姫「……そうね」

穂乃果「おや、気になることでもあった?」

真姫「……来てくれて、ありがと」

穂乃果「気にしないでよ、友達でしょ?」

真姫「……やっぱり、かなわないわね」

穂乃果「なにが?」

真姫「穂乃果は穂乃果ってことよ」

573: 2014/06/28(土) 13:28:14.97 ID:wBN0CX7S0
真姫「私は貴女みたいに頑張って解決しようとした」

真姫「でも出来なかった」

真姫「それどころか、逆に助けられて、迷惑かけて……」

真姫「私は、穂乃果みたいな太陽にはなれないのよね……」フッ

穂乃果「…………」ムカッ

穂乃果「ちょっとこっち向いて」

真姫「え?」

パァン

真姫「痛っ……なにするのよ!」

穂乃果「何でそんな簡単にあきらめちゃうの?」

574: 2014/06/28(土) 13:29:06.47 ID:wBN0CX7S0
穂乃果「一度失敗したから何さ、そうじゃないんじゃないの?」

真姫「う……」

穂乃果「大体さ、他人の心配するより自分の心配しろって言ったじゃん!」

穂乃果「私とことりちゃんが来た時にも自分のことよりも海未ちゃんのこと心配してさ」

真姫「うぅ……」

穂乃果「さっきのはそういうことする真姫ちゃんへのおしおき」

穂乃果「…もう、はたかせないでよね」

穂乃果「結構、きれいな顔してて羨ましんだからさ……」

真姫「……うん、ありがとう」

穂乃果「難しい顔してるけどまだなんかあるのー?」ムスー

真姫「……なんでもない!」ニコッ

575: 2014/06/28(土) 13:29:33.36 ID:wBN0CX7S0
真姫「……ん」ピク

穂乃果「ん?ほんとに大丈夫?」

真姫「だ、大丈夫だから……」

穂乃果「…………」

穂乃果「ねぇ、今日泊まっていっていい?」

真姫「……ごめん、今日はダメ」

穂乃果「なんで?」

真姫「ダメったら、ダメ。これじゃ不満?」

穂乃果「そう、強情だね」

真姫「ごめんなさい、気を遣ってくれてるのはわかってるけど」

真姫(今の私が何をするか、わからないから……)

576: 2014/06/28(土) 13:30:14.46 ID:wBN0CX7S0
穂乃果「わかったよ、今日は大人しく帰る」

穂乃果「けど、なんかあったら呼んで?まだ約束も済んでないんだから」

真姫「約束……?」

穂乃果「なに?忘れちゃったの?ひっどいなー、ピアノと歌のことだよ」

真姫「あぁ……」

穂乃果「ほんとに忘れてたんだね、まぁ無理もないかな」

穂乃果「まぁ期限とかも決めてないし、いつでもいいから頼むよ」

真姫「……ねぇ、もしかして」

穂乃果「ん?」

真姫「それだけのために、私を助けてくれたの……?」

577: 2014/06/28(土) 13:31:32.22 ID:wBN0CX7S0
穂乃果「んー、2割正解、8割はずれ」

真姫「え?」

穂乃果「まこちゃんが言ったとおり、今の約束があったからこうやって動いた」

穂乃果「けどね、もう8割は、君は『私』にとっての最初の友達だったから。友達心配するのに理由なんていらない」

真姫「あ……」ドキン

真姫(こんなこと言われたら……)ドキドキ

真姫(あ……)

真姫(……そっか、多分穂乃果は前の私にこんな気持ちを抱いてたんだ)

真姫(だから、思い出に浸りたかったんだ……)

真姫(寂しくなっちゃう……よね)

真姫「……ありがと、こんな私を友達って言ってくれて」

穂乃果「うむ、少しは元気になったかね?」

真姫「ええ、おかげさまで」クス

穂乃果「じゃあ心置きなく帰れるってもんだよ、じゃあねー」

真姫「ええ、また明日」

真姫「ありがとう、穂乃果……」

578: 2014/06/28(土) 13:33:22.94 ID:wBN0CX7S0
-翌日・西木野邸前-

真姫「おはよう、花陽、凛」

花陽「おはよう、真姫ちゃん!」

凛「おはようにゃ~」

真姫「昨日はごめんなさい、できたら合流するつもりだったんだけど」

凛「そんなに説教長かったの?」

真姫「最悪よ、最悪。最近の真姫はたるんでるだの穂乃果とくっつきすぎだのってガミガミ」クスクス

花陽「あはは、海未ちゃんなら言いそうだね」

凛「気にすることないにゃ~、今度は一緒に、みんなで行こうね!」

真姫「ええ」

花陽「うん!」

579: 2014/06/28(土) 13:37:13.57 ID:wBN0CX7S0
-同時刻・穂むら-

穂乃果「おはよう、ことりちゃん、海未ちゃん」

ことり「おはよ~」

海未「おはようございます、穂乃果」

穂乃果「迎えに来てくれてありがとね」

海未「いえ、私も昨日はありがとうございました。おかげで自分の気持ちに踏ん切りをつけることができました」

穂乃果「ん?どういうこと?」

ことり「それはね~」ニコニコ

海未「ことり」

ことり「あ、ごめんね」クスクス

穂乃果「?何が何だかわからん……」

海未「さ、さぁ行きましょう、二人とも!」

581: 2014/06/28(土) 16:22:00.11 ID:wBN0CX7S0
-音ノ木坂学院・屋上-

絵里「さぁみんな、今日から少しずつ穂乃果も参加するわ」

凛「いえーい!」パチパチパチ

穂乃果「なんか、照れるね、こういうの」

希「気にすることないよ、うちらのマネしてくれればええし」

穂乃果「……がんばる」

真姫「無理だと思ったらすぐに離れればいいわよ」

穂乃果「わかった」

海未「じゃあ穂乃果の配置はフェンスよりね、なんか変な感じするけど」

花陽「でも久しぶりだよね、また9人そろって練習できるって」

582: 2014/06/28(土) 16:22:25.17 ID:wBN0CX7S0
にこ「心配せずともこの私がいつでもセンターでいてあげるわよ!」

絵里「じゃあそういうことで、柔軟から始めましょう!」

7人「はーい」

にこ「ちょっと!なんでみんなスルーするのよ!」

真姫「……あ」

海未「……」フイッ

真姫「……」

ことり「海未ちゃん……」

花陽「真姫ちゃんと海未ちゃん、喧嘩でもしたの?」

真姫「そんなところよ、でもすぐ終わるから心配しないで」

凛「でもなんで?」

真姫「なんでもないわよ、この話はおしまい!」

583: 2014/06/28(土) 16:23:32.28 ID:wBN0CX7S0
-1時間後-

穂乃果「はぁ、はぁ……」ガクガク

真姫「ちょっと、無理しちゃだめって言ったじゃない、足も万全じゃないんでしょ?」

穂乃果「でもさ、こうやっていかないとダメなんだろうから……」

真姫(なんで、他人事みたいに言うのよ……)ムス

真姫「とりあえず少し休んでなさい、いい?無理しちゃいけないんだから」

穂乃果「わかったよ、もう、母親みたいなこと言うんだから」

真姫「なによ、不満?」

584: 2014/06/28(土) 16:23:59.57 ID:wBN0CX7S0
穂乃果「なんでもないです、なんもないです」

真姫「そ、じゃあいいわ」

絵里「穂乃果、大丈夫?」

穂乃果「んん、だいぶ無理したかも」

絵里「駄目よ?あなただけの体じゃないんだから」

穂乃果「うん、ごめん」

穂乃果(なんだろ、どうして)

穂乃果(私に言ってるって思えないんだろう)チクッ

585: 2014/06/28(土) 16:29:41.97 ID:wBN0CX7S0
-夕刻-

穂乃果「もうだめ、動けない……」グター

凛「大丈夫?穂乃果ちゃん」

穂乃果「みんななんで、立ってられるの……」

にこ「あんたが寝込んでいたのが悪いのよ」

穂乃果「へえぇ」

真姫「ほら、いつまでも寝込んでないで、帰るわよ」

穂乃果「ふぃ~」

真姫「……もう、肩かしなさい」グイッ

穂乃果「ふぁっ」

586: 2014/06/28(土) 16:30:07.69 ID:wBN0CX7S0
真姫「こうでもしないと動かないでしょ?」

穂乃果「ん~、ありがと、まこちゃん……」

花陽「ん~、やっぱりさ」

ことり「これ、必要だよね」スッ

穂乃果「へ?」

スルスル キュッ

ことり「はい、できた!」

希「やっぱりサイドテール似合うなぁ、穂乃果ちゃん」

穂乃果「そう?ありがと……」

穂乃果(…………)ズキン

真姫「…………ほら、着替えて帰るわよ」

穂乃果「……うん」

587: 2014/06/28(土) 16:30:35.48 ID:wBN0CX7S0
-帰り道-

穂乃果「…………」

真姫「…………ねぇ」

穂乃果「…なに?」

真姫「今日、うちにこない?」

穂乃果「昨日はダメだったのに、今日はいいんだ」

真姫「わがままだなって、怒る?」

穂乃果「今は怒る元気もないよ……行く」

真姫「そう。じゃあ家に連絡しておきなさい」

穂乃果「……うん」

588: 2014/06/28(土) 16:31:08.67 ID:wBN0CX7S0
-西木野邸ー

穂乃果「お邪魔しまーす」

真姫「お疲れ様、家に人いないから、好きにしていいわよ」

穂乃果「ちらかしてもいーの?」ボスッ

真姫「……ばか」ドスッ

穂乃果「いたい」

真姫「ほら、シャワーでも浴びてきなさいよ」

穂乃果「もうちょっとしたらね」コテン

真姫「早く着替えないと風邪ひくわよ?」

穂乃果「ごめん……」

穂乃果「スー……スー……」

真姫「わ、ちょっと!もう、本当にどうしようもないんだから」

589: 2014/06/28(土) 16:31:51.31 ID:wBN0CX7S0
穂乃果「んぁ……ふあぁ」パチッ

穂乃果「そっか、寝ちゃってたんだ」

穂乃果「真姫ちゃん、毛布かけてくれたんだね……」

穂乃果「……ん?」

           ポロン ポロロロ

穂乃果「ピアノの、音?」スクッ


真姫「だいすきだーばんざーい」

穂乃果「…………」

真姫「がんばれるーかーらー」

真姫「昨日に手を振って、ほら…前向いて……」

590: 2014/06/28(土) 16:33:23.48 ID:wBN0CX7S0
穂乃果「…………ほぇー」

真姫「……いるならいるって言いなさいよ」

穂乃果「ううん、演奏中に邪魔するのは無粋だし」

穂乃果「君のメロディー、本当に良かった」

穂乃果「なんか変な形だけど、これで約束は済んだね」

真姫「……そうね」

穂乃果「みんなが言ったとおり、だったね」

穂乃果「みんなが……」ポロ

真姫「穂乃果?」ガタ

穂乃果「うん、気にしないでよ」ゴシゴシ

真姫「気にしないわけにはいかないでしょ、やっぱり今日のこと気にしてるの?」

穂乃果「そうなのかな?」

591: 2014/06/28(土) 16:34:53.23 ID:wBN0CX7S0
真姫「…………!」

真姫「なんでよ、なんでそうやって自分のこと他人事みたいに言うのよ……」

真姫「自分のことなのよ!もっと自分を大事にしなさいよ!」

穂乃果「真姫ちゃんに言われても説得力ないなあ……」

真姫「……ばか」

穂乃果「……あのね、私、本当はいらないんじゃないかなって」

穂乃果「みんなは私を見てくれる。けど、『私』のことじゃない」

穂乃果「本当は私の以前の姿を求めてるって」

穂乃果「だから、胸がキュッと締め付けられて」

592: 2014/06/28(土) 16:36:56.40 ID:wBN0CX7S0
穂乃果「すごく寂しかった」

穂乃果「……あなたも、そうなんでしょ?真姫ちゃん」

真姫「…………」

穂乃果(お願い、否定して)

穂乃果(一人にしないで!)

真姫「ごめんなさい、否定はできないわ」

穂乃果(…………!)ドクン

穂乃果「うん、やっぱりそうなんだ」

真姫「けど!」

真姫「あなたはあなたよ!私を最初の友達だって言ってくれた高坂穂乃果よ!」

593: 2014/06/28(土) 16:45:34.44 ID:wBN0CX7S0
真姫「だから、自分を追い込まないでよ……」

穂乃果「ありがとう、まこちゃん」

穂乃果「まこちゃんがいなかったら、私はもっと屈折してたと思う」

真姫「それはいいんだけど、なんでわざと間違えてるの?」

穂乃果「すごい愛着わいたから」

真姫「人の名前間違え続けるとかありえないんじゃない?」

穂乃果「そうやって話の腰おらないでよー、最初は頭あんまり使えなかったけど、でもちゃんと呼ぶでしょ?」

真姫「…そうね」

594: 2014/06/28(土) 16:46:07.09 ID:wBN0CX7S0
穂乃果「……ありがとう、私と一緒にいてくれて」

穂乃果「決めたよ、私、記憶取り戻すようにする」

穂乃果「どうやればいいのかわからないけど、頑張る」

真姫「……そう」

穂乃果「手伝って、くれる?」

真姫「友達が困ってるなら助けるもの、でしょ?」

穂乃果「……うん!」

真姫「誘ってよかったわ、やっとあなたの本心を聞けたから」

穂乃果「そうなの?」

真姫「ええ。…自覚してなかったの?」

穂乃果「全然」

真姫「…そう」

穂乃果「あ、シャワー、借りるね」

真姫「ええ、着替えは用意してるからそれ使っていいわよ。ついてきなさい」

穂乃果「ほーい」

595: 2014/06/28(土) 16:47:35.45 ID:wBN0CX7S0
書き溜め尽きました

個人的に工口展開は唐突に出すとダメだと思うだけであって、もともとそういうの前提で動いてるならいいとは思ってます

あとメンヘラみてーな書置きしてすんませんでした

604: 2014/06/29(日) 02:42:40.80 ID:eWpQAivP0
-夜-

穂乃果「じゃあ、帰るね」

真姫「泊って行ってもいいのよ?」

穂乃果「そうしてもいいんだけどさ、明日から学校だしね」

真姫「…そう」シュン

穂乃果「あぁ、愛しの穂乃果ちゃんが離れて行ってしまうのが寂しんだ?」

真姫「ち、違っ!そういうわけじゃないわよ!///」

穂乃果「あれあれぇ?顔が赤くなってますよ~?」ニヤニヤ

真姫「ば、ばかっ!もう知らない!」プイッ

穂乃果(やっぱりこの子、ちょっと人に慣れてないんだ)

605: 2014/06/29(日) 02:43:42.75 ID:eWpQAivP0
穂乃果「…明日もよろしくね」ニコ

真姫「ぅえっ、急に何よ!?」

穂乃果「ほら、記憶のこと」

真姫「あ……うん」

穂乃果「みんなともっと仲良くしたいんだけど、あの目が怖くてさ」

穂乃果「戻れば、何もなかったことにできるけど」

真姫「……寂しいこと言わないでよ」

真姫「もし苦しくなったら、私のところに来なさい」

真姫「……私は貴女と一緒にいるから」

606: 2014/06/29(日) 02:44:32.73 ID:eWpQAivP0
穂乃果「……そうだね」

穂乃果「そうじゃないとまこちゃんも寂しいもんね!」ニシシ

真姫「あ、貴女ねぇ!せっかく元気づけてあげたのに!」

ギュウッ

穂乃果「大丈夫、もうたくさんもらったよ……」

真姫「あ……」ドキドキ

穂乃果「じゃあね!」バッ

真姫「う、うん、また、明日……」

607: 2014/06/29(日) 02:45:21.34 ID:eWpQAivP0
穂乃果「借りてる服、洗って返すからー!」タタッ

真姫「うん……」

真姫ママ「ただいまぁ……」フラフラ

真姫「あ、お帰りなさい、かなり疲れてるみたいだけど大丈夫?」

真姫ママ「大丈夫よ、ここ2日間くらいまともに寝てないだけだから……」

真姫「本当に?明日も仕事じゃないの?」

真姫ママ「へーき、よ……、脳への電流実験してただけだから……」

真姫「え……?」

真姫ママ「ごめん、もう無理……お休み……」

真姫(脳の実験……もしかしたら)

608: 2014/06/29(日) 02:46:56.05 ID:eWpQAivP0
-穂乃果の部屋-

穂乃果「はー、楽しかった」

穂乃果「…………」

穂乃果「なんか、この部屋にいるのって初めてなのに、そうじゃない気がする」

穂乃果「ここで、私は育ったんだね」

穂乃果「…………ん?」チラッ

穂乃果「なんだろ、このプリクラ」

穂乃果「私と、真姫ちゃんが写……ってる?」

穂乃果「この髪形、真姫ちゃんと私だよね」

穂乃果「なんで私たちはぬいぐるみで顔を隠してるんだろ……」

穂乃果「私は……何をしたんだろう」

穂乃果「…今度、聞いてみようかな」

609: 2014/06/29(日) 02:47:23.10 ID:eWpQAivP0
-翌日-

穂乃果「おはよう、海未ちゃん、ことりちゃん」

ことり「おはよ~」

海未「サイドテール、付けるようになったんですね」

穂乃果「お、これ?似合うでしょ?」クイクイ

ことり「うん!とっても似合うよ!」

海未(ただ、逆なんですね……)クス

穂乃果「ん?どーした?」

海未「いえ、なんでもありません」

610: 2014/06/29(日) 02:47:52.18 ID:eWpQAivP0
穂乃果「気になるなぁ……まぁいっか」

絵里「おはよう、穂乃…果」

希「おはようさん」

にこ「おはよう」

絵里(逆になってる……)

希(逆やん……)

にこ(逆……)

穂乃果「なに?なんでみんなそうやって私を変なものみたいに見るの?」

611: 2014/06/29(日) 02:48:36.98 ID:eWpQAivP0
絵里「ああいえ、別に何でもないのよ!」アタフタ

希「そうやね!ね、にこっち!」

にこ「え?ええ!そうよ!なんもないわよ!」

穂乃果「ふ~ん、そっか……」

花陽「おはよう、穂乃果ちゃん」

凛「おっはよー!」

花陽(穂乃果ちゃんのおさげ、逆だ……)

凛(逆にゃー…)

穂乃果「……」

穂乃果「やっぱりみんななんか思ってるでしょ!みんな同じ反応してるもん!」

真姫「遅くなっちゃってごめんなさい!……どうかしたの?」

612: 2014/06/29(日) 02:49:08.77 ID:eWpQAivP0
穂乃果「まーこーちゃーん!」ウワァーン

ヒシッ

真姫「な、なに!?どうしたの!?」

穂乃果「みんなが変なもの見る目で見てくるんだよぉ~」グスグス

真姫「そうなの?みんな」

絵里「そういうわけじゃないんだけど……」チラッ

真姫「なに?……ああ」

穂乃果「……」ウルウル

真姫「聞いて、穂乃果」

穂乃果「うん……」

613: 2014/06/29(日) 02:50:43.25 ID:eWpQAivP0
真姫「あのね、そのサイドテール」

穂乃果「うん」

真姫「逆なの」

穂乃果「へ?」

真姫「前の穂乃果は右側につけてたんだけど、あなた、左側につけてるから」

穂乃果「…………」

穂乃果「うわぁーん!左側につけててもいいじゃーん!」

真姫「うん、そうね、あなたはあなただもの……」ギュウッ

真姫「みんなもちょっとの違いくらいスルーしなさいよ!」バッ

614: 2014/06/29(日) 02:51:28.39 ID:eWpQAivP0
希「おおう、真姫ちゃんがお母さんみたいになっとる……」

真姫「大体みんな穂乃果がちょっと違うからって気にしすぎよ!」

凛「ま、真姫……ちゃん?」

花陽「ちょっとおちつこ?ね?」

ことり(穂乃果ちゃん、とめてとめて!)スッスッ

海未(あなたしか止められないです!)スッスッ

穂乃果(あ、あ……うん!)パチッ

真姫「みんなだってイメチェンでいろいろするでしょ?それだと思えば……」

615: 2014/06/29(日) 02:55:27.18 ID:eWpQAivP0
穂乃果「…………」チョイチョイ

真姫「なに?今あなたのために……」クルッ

穂乃果「……///」プルプル

真姫「あ、ごめんなさい、私、つい……///」カアァ

にこ「あんた、キャラ変わりすぎよ……」

真姫「あうぅ……///」ボンッ

穂乃果「でも、ありがとう、まこちゃん。私のために一生懸命になってくれて……」ギュウー

真姫「穂乃果……」モギュー

穂乃果「まこちゃん……」モッギュー

絵里「二人が百合の迷路に迷い込んでる……」

にこ「うえぇ、口の中が甘ったるくて私、無理……」オエー

希「まぁ、仲よしなのはええことやん?」

海未「少し、違う気もしますが……」

絵里「二人ともー、そろそろ朝練はじめないと遅刻するわよー?」

穂乃果「あ、そうだった。やろ、真姫ちゃん」

真姫「んぁ、そうね」

真姫(もう少し、抱きしめていたかったかも……)シュン

620: 2014/07/01(火) 02:28:22.26 ID:WeTW9JZ50
-屋上-

穂乃果「はぁっ、はぁっ……」

絵里「穂乃果、まだまだいけるでしょう?」

穂乃果「ちょっ、あ、足が……」

ドテッ

穂乃果「あうっ!」

ことり「穂乃果ちゃん!」

真姫「ほ、穂乃果!」タッ

真姫「大丈夫?」ヒシッ

穂乃果「う、うん大丈夫だよまこちゃん」ムクリ

海未「少し休憩にしましょうか。穂乃果の体も病み上がりで限界も早いですし」

絵里「…そうね、15分休憩しましょう」

真姫「本当に大丈夫?無理してない?

穂乃果「本当だって、あ、水とってくれる?」

ことり「はい、穂乃果ちゃん」スッ

穂乃果「ありがと、ことりちゃん」

真姫「無理だったらすぐに言うのよ?いい?」ズイッ

穂乃果「う、うん、そうする」

にこ「…………」

621: 2014/07/01(火) 02:28:53.89 ID:WeTW9JZ50
-練習後・喫茶店-

にこ「呼び出したりしてごめん」

真姫「別にいいわよ、で、どうしたの?」

にこ「最近、穂乃果に対して妙に近づきすぎなんじゃない?」

真姫「そ、そう?別に普通だと思うけど……」カミノケクルクル

にこ「私から見るとなんていうかね、あれは支えるっていうか」

にこ「あんたのほうが依存してるんじゃないかって思うわ」

真姫「っ!」ビクッ

真姫「そんなこと、ないわよ!」

真姫「穂乃果だって、私を必要としてくれているのよ!」

622: 2014/07/01(火) 02:29:29.27 ID:WeTW9JZ50
にこ「あんたからすればそうなのかもね」

にこ「でも、本当はどうなの?」ズイッ

にこ「今のあんたは前より少しおかしいわ」

にこ「そこまで駆り立てるものは何?」

真姫「…………」

真姫「穂乃果が」

真姫「穂乃果が、私を頼ってくれる」

真姫「私を希望にしてくれてる」

真姫「だから、私もそれを返してあげてるの」

にこ「……そう」

にこ「大切にするのと、大事に想うのとは、全然違う」

にこ「小さい頃に聞いたママの受け売りだけど、今ならわかる」

にこ「いまのあんたは穂乃果をモノ扱いしてる、穂乃果自体を見てないわよ」

真姫「そんなこと……!」

623: 2014/07/01(火) 02:30:16.78 ID:WeTW9JZ50
にこ「あるわよ、今日のあんたは穂乃果が泣いたとき私たちを責めたでしょ?」

にこ「そりゃあ、私たちにも非はあるわよ。むしろ誰か一人でも助けてあげるべきだった」

真姫「じゃあ……」ガタッ

にこ「それとこれとは話は別よ。穂乃果を追い詰めないようにしてたんだろうけど」

にこ「その姿が壊れ物を扱ってるみたいに見えたわ」

真姫「え……?」ストン

にこ「あんた、今の穂乃果に大事なもの、抜き取られてるんじゃないの?」

真姫「なによ、それ……」

真姫「じゃあどうすればいいのよ!」バンッ

ザワ…

真姫「あ……ごめん」

624: 2014/07/01(火) 02:30:53.60 ID:WeTW9JZ50
にこ「いいわよ、こっちは殴られる覚悟でこうやって話してるから」

にこ「話を戻すけど、とりあえず少し距離をとりなさい」

真姫「!」ビクッ

にこ「私たちもできる限り穂乃果がいられる空間を作るよう努力はする」

にこ「真姫ちゃんは少し休みなさい、十分頑張りすぎてるんだから」

真姫「…………」

にこ「話は終わり。今日は私が払うから。また明日ね」スッ

真姫「あっ……」ガタ

スタスタスタ

真姫「……どうすれば、いいのよ……」グス

625: 2014/07/01(火) 02:31:44.71 ID:WeTW9JZ50
-数日後-

真姫「……」

絵里「真姫!ステップ遅れてるわよ!」

真姫「あ、ごめん!」

穂乃果「まこちゃん、ファイトー」

真姫「…………」フイッ

穂乃果「ん」

花陽「どうしたんだろ、真姫ちゃん、このところ元気ないよね」

穂乃果「ね、どうしたんだろ」

にこ「私たちも言われないようにしましょ」

穂乃果「そうだね!」

ことり「こうしてみると穂乃果ちゃんって前とあんまり変わらないよね」

626: 2014/07/01(火) 02:32:11.54 ID:WeTW9JZ50
穂乃果「そうなの?」

海未「そうですね、他人事みたいに話すところは違いますが」

希「わしわししたらどんな反応するんかな~?」ワキワキ

穂乃果「え?な、なんか嫌な予感する……!」ゾクッ

希「かぁくごー!」

穂乃果(や、やられる!?)

海未「穂乃果はやらせません!」ベシッ

希「あうっ!」

海未「まったく、隙あらばいたずらしようとするんですから」

希「ちぇー、せっかく面白い反応見れると思ったのに~」プクー

627: 2014/07/01(火) 02:32:54.96 ID:WeTW9JZ50
穂乃果「おぉ、海未ちゃんつよい!助かったよ」パチパチ

海未「穂乃果も少しは抵抗してくださいね?」

穂乃果「がんばる」

真姫「ハァッ……ハァッ…」

真姫(穂乃果はみんなと楽しそうにしてる、私は……)

絵里「真姫!」

真姫「あぁ、ご、ごめんなさい!」

真姫(集中、しなきゃ……)

628: 2014/07/01(火) 02:34:01.38 ID:WeTW9JZ50
-練習後-

真姫「はぁ……」

花陽「大丈夫?ここの所元気ないみたいだけど……」

凛「何かあったのかにゃ?」

真姫「なにもないわよ、何もないけど……」

凛「もしかして、穂乃果ちゃんのこと?」

真姫「ちが!……わないけど」

花陽「喧嘩でもしたの?」

真姫「ううん、私の問題だから……」

629: 2014/07/01(火) 02:34:32.19 ID:WeTW9JZ50
凛「凛たちにも言えないことなの?」

花陽「そうだよ、話してみてよ」

真姫「……穂乃果との接し方が、わからないの」

花陽「え?」

真姫「にこちゃんに言われたの。依存してるって」

真姫「けど、どうしたらいいのかわからなくて」

凛「うーん、普通にしてたらいいんじゃないかにゃ」

真姫「その普通が分からないから悩んでるのよ……」

花陽「真姫ちゃん……私たちとのかかわり方と、穂乃果ちゃんとの接し方、違う?」

630: 2014/07/01(火) 02:35:13.85 ID:WeTW9JZ50
真姫「え?」

花陽「何か違うかな?」

真姫「う、ううん……」

花陽「そこを意識していけばいいんじゃないかな」

真姫「そっか……ありがと、花陽」

凛「どういたしましてにゃ~」

真姫「凛じゃないわよ」

真姫(……できる、かしら)

631: 2014/07/01(火) 02:35:58.31 ID:WeTW9JZ50
もうスクフェスなんてやらねぇ
おやすみなさい

634: 2014/07/01(火) 14:44:31.43 ID:WeTW9JZ50
-後日-

穂乃果「あ、まこちゃーん!」

真姫「…なに?」

穂乃果「このプリクラ、知ってる?」スッ

真姫「……ごめんなさい、知らないわ」

穂乃果「そっかぁ、ってなんで知らないの?」

真姫「……ごめんなさい」スッ

穂乃果「あ、まってよまこちゃん!」

真姫「なに?まだ何かあるの?」

穂乃果「うん、今度一緒に遊びに行きたいなって」

真姫「私と?」

635: 2014/07/01(火) 14:44:58.13 ID:WeTW9JZ50
穂乃果「うん、この暮らしにも慣れてきたし、いいかなって。どう?」

真姫「……別に、いいわよ」カミノケクルクル

穂乃果「あとさ、最近ちょっとそっけなくない?」

真姫「そう?気のせいよ」

穂乃果「そう?前より近づいてきてくれてないよね?」

真姫「みんなが仲良くしてくれてるからいいじゃない」

穂乃果「私は真姫ちゃんに言ってるの!」プクー

真姫「……用がないなら、行くわね」スッ

穂乃果「あっ……」

穂乃果(……どうしちゃったんだろ)ズキン

636: 2014/07/01(火) 14:45:23.67 ID:WeTW9JZ50
-西木野邸-

真姫ママ「ただいまぁ……」ヨロヨロ

真姫「お帰り……今日もお疲れね」

真姫ママ「ええ、マウスへの実験が予想より早く済んでね、第二段階のドナー探しに苦心してるのよ」

真姫「ドナー?」

真姫ママ「うん、脳に軽い障害を持った人体を利用して……」

真姫「!」ガタッ

真姫「ママ!あてならあるわよ!」

真姫ママ「え?」

真姫「高坂穂乃果!彼女なら……!」

637: 2014/07/01(火) 14:45:55.83 ID:WeTW9JZ50
真姫ママ「……」キッ

真姫ママ「真姫ちゃん、ちょっと来なさい」

真姫「え?」

バッシィーン

真姫「う、ぁ……?」

真姫ママ「なんてこと言うのよ、あなたは……!」

真姫「どう、して……?」ポロ

真姫ママ「自分の入ってることが分かっていないの!?」ガシッ

真姫「わ、わかんないわよ……」

真姫ママ「いい?これは治療じゃなくて、実験なの」

638: 2014/07/01(火) 14:46:23.80 ID:WeTW9JZ50
真姫ママ「実験ということはどれくらいの負荷がかかるかわからないのよ!」

真姫ママ「場合によっては頃すことになるかもしれないの」

真姫ママ「私たちは人体に対して何度も失敗して、成功を見つけなければならないの」

真姫ママ「そんなところにあなたの大事な友人を連れていけるはずがないでしょう?」

真姫「で、でも……!」

バシィ

真姫「ひぐっ!」

真姫ママ「あなたの言っていること、それはね」

639: 2014/07/01(火) 14:46:56.46 ID:WeTW9JZ50
真姫ママ「高坂さんを実験用のマウスにしてくれってことと同じなの」

真姫「っ!!!」ドクン

いまのあんたは穂乃果をモノ扱いしてる

              壊れ物を扱ってるみたい

穂乃果自体を見てないわよ

真姫「そっか……にこちゃんの言う通りだったんだ……」ポロポロ

真姫「私が、一番穂乃果を見てなかったんだ……」

真姫ママ「わかった?気持ちはわかるけど、そんなところに連れていくわけにはいかないわ」

真姫「うん……」フラッ

真姫「ごめん、今日はもう寝るね、おやすみなさい」フラフラ

真姫ママ「……すこし、強くしすぎたかしら……」

真姫ママ「あぁダメ、私も仕事のこと話してるあたり、相当ね……」ボスッ クカー...

640: 2014/07/01(火) 14:47:45.10 ID:WeTW9JZ50
-真姫の部屋-

ガチャッ バタン


真姫「…………」ドサッ

ドクン

私は最低だ

ドクンドクン

穂乃果をモノ扱いして

ドクンドクンドクン

穂乃果を、実験動物みたいに

真姫「いや……」

真姫「いやぁ、いやああぁぁぁぁ……」ポロポロ

真姫「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい……!」

真姫「私、もう穂乃果に会えないよぉ……!」

真姫「うわぁあぁぁあああああ…………」

641: 2014/07/01(火) 14:48:10.95 ID:WeTW9JZ50
-翌日-

にこ「あれ?真姫ちゃんは?」

絵里「それが、しばらくは休むって……」

にこ「なによそれ、なんかあったの?」

絵里「ただ、休むとしか書いてないからわからないわ」

にこ(少しプレッシャー与えすぎたかしら……)

花陽「にこちゃん……」

にこ「ええ、少し真姫ちゃんの家に行ってみましょう」

穂乃果「まこちゃんどうかしたの?」

にこ「……今日休むっていうから、お見舞いに行くのよ」

穂乃果「じゃあ私も行く。真姫ちゃん心配だし」

凛「凛もー!」

海未「ではみんなで行きましょう」

希「そうやね!」

ことり「おー!」

642: 2014/07/01(火) 14:48:42.43 ID:WeTW9JZ50
-西木野邸-

真姫「……」ポー

ピンポーン

真姫「っ!」ビクッ

真姫「いや、いや、いやぁ!」ガバッ

真姫「来ないで、誰も来ないでぇ!」ガタガタ


海未「……出ませんね」

ことり「もう一回押してみる?」

絵里「出かけてるのかもしれないわよ?」

643: 2014/07/01(火) 14:49:29.12 ID:WeTW9JZ50
にこ「じゃあ、呼び出してみましょうか」スッ

プルルルルルルル





ブーッブーッブーッ

真姫「っ!いやああああああ!」ガシッ ブンッ

ガンッ ゴトン

真姫「はぁ、はぁ、あぁああぁああ……」カタカタ


にこ「……だめね、つながらないわ」

希「ここは、出直すしかないみたいやね」

凛「んー、仕方ないにゃ」

花陽「真姫ちゃん、どうしたんだろうね……」

穂乃果「…………」

644: 2014/07/01(火) 14:50:26.02 ID:WeTW9JZ50
-穂むら-

ほのママ「穂乃果、今日もちょっとだけ店番お願いね、すぐ戻るから」

穂乃果「店の売上落ちるよー?」

ほのママ「大丈夫大丈夫!あなた看板娘だし!」

穂乃果「へーい……」



真姫ママ「あら、こんなところに和菓子屋が……」

真姫ママ「たまにはいいわよね、和菓子も」

ガラッ

穂乃果「いらっしゃいませー」

真姫ママ「あら、あなたは……」

穂乃果「あ、真姫ちゃんのお母さん?」

645: 2014/07/01(火) 14:50:53.97 ID:WeTW9JZ50
真姫ママ「覚えててくれたのね、嬉しいわ」

穂乃果「あんまりないですけど、おすすめはほむまんがいいですよー」

真姫ママ「そうなの、じゃあそれ全部いただこうかしら」

穂乃果「えぇ?全部!?」

真姫ママ「それと、あなた、時間あるかしら?」

穂乃果「……この通り店番をしているので少し、待っていただけますか?」

真姫ママ「ええ、じゃあゆっくり袋に詰めてもらえる?」

穂乃果「…はい」

646: 2014/07/01(火) 14:52:09.15 ID:WeTW9JZ50
-公園-

真姫ママ「ごめんなさいね、お手伝い中に抜けさせて」

穂乃果「いいんです、母もすぐ戻ってきたし」

真姫ママ「本当においしいのね、このおまんじゅう」モグモグ

穂乃果「気に入っていただけてよかったです」

真姫ママ「……あなたのことを呼び出したのは、真姫ちゃんのことなの」

穂乃果「……!」

穂乃果「真姫ちゃんはどうしたんですか?今日練習に来なくて……!」

真姫ママ「そう、やっぱり……」

穂乃果「え?」

647: 2014/07/01(火) 14:52:48.60 ID:WeTW9JZ50
真姫ママ「私もここ最近家に帰って来れないからわからなかったんだけど、ふさぎ込んでるのかしら」

穂乃果「……どうして」

穂乃果「どうしてなんですか?」

真姫ママ「そのことで話があってきたのよ」

真姫ママ「よく聞いてね。事の発端は私がうっかりあの子に仕事の内容を漏らしてしまったことが原因なの」

真姫ママ「我ながら情けないとは思うところなんだけど……」

真姫ママ「私は医者をしているんだけど、同時に医療研究もしているの」

真姫ママ「そこで脳に微弱な電流を与えて、記憶力や思考能力を操作する実験をしていたの」

穂乃果「……」

648: 2014/07/01(火) 14:53:36.16 ID:WeTW9JZ50
真姫ママ「実験用のマウスを使ってその実験はひとまず成果が表れたからそれはいいんだけど」

真姫ママ「問題はそのあとの人体実験の方」

真姫ママ「本来ならある手段で確保するんだけど、ここのところ世間ではそういうのが糾弾されるようになってね」

真姫ママ「それで被験者の確保に苦心していたところに、真姫ちゃんは貴女を推薦したの」

真姫ママ「私は反対したわ」

穂乃果「……どうしてですか?」

真姫ママ「さっき実験用のマウスの話はしたでしょう?」

真姫ママ「実験ということは、マウスから人に代わるだけ。マウスの役をあなたがやるのよ?」

穂乃果「でも、成功すればいいことづくめで……」

真姫ママ「……あなたは、身近で元気にしていた人が突然いなくなる寂しさを知ってる?」

649: 2014/07/01(火) 14:54:15.12 ID:WeTW9JZ50
穂乃果「……」

真姫ママ「実験っていうのは、成功する物じゃないの。失敗から学ぶものなのよ」

真姫ママ「その失敗というのが、たとえば植物人間になることや、最悪頃すことだってある」

穂乃果「……!」

真姫ママ「もう何匹も実験でラットを頃したわ」

真姫ママ「でも人になったら話は別。それもまだやってもいない実験だから氏亡率はぐんと上がるの」

真姫ママ「その役をさせるべきではないでしょう?」

穂乃果「……それでも」

穂乃果「私は記憶を取り戻したい」

穂乃果「真姫ちゃんと約束したから。取り戻すって」

650: 2014/07/01(火) 14:54:50.62 ID:WeTW9JZ50
真姫ママ「だめよ、あなた一人で決めていいことじゃない」

穂乃果「家族とは相談します。だから、やらせてください」

真姫ママ「…二度と、目を覚ませなくなるかもしれないのよ?」

穂乃果「後悔はしません」

穂乃果「何もしないままでいるよりは、進んでみないとわからないから」

穂乃果「実験って、そういうものなんでしょう?」

真姫ママ「……」

真姫ママ「わかったわ。けどしっかり相談しなさい。悔いが残らないように」

穂乃果「……はい」

651: 2014/07/01(火) 14:55:19.04 ID:WeTW9JZ50
-高坂家-

穂乃果「……というわけなの」

雪穂「だめだよ、お姉ちゃんが二度と目を覚まさなくなるかもしれないって!そんなのやだ!」

ほのママ「落ち着いて、雪穂」

雪穂「なんで!?なんでお母さんもお父さんもお姉ちゃんもそんなに冷静でいられるの!?おかしいよ!」

ほのママ「大事なことだからこそ、私たちはこうしていなきゃいけないのよ」

雪穂「なにそれ、わかんないよ……」ダッ

ほのママ「……本当に、いいの?あなたの判断が間違ってなかったって、言える?」

穂乃果「わからない」

穂乃果「けど、このままでこうしていていいかって言われたら、絶対違う」

652: 2014/07/01(火) 14:55:46.21 ID:WeTW9JZ50
穂乃果「私はみんなといたいから、最善だと思ったことをしたいの」

穂乃果「後悔はしないよ、失敗したらできないし」

ほのママ「……わかったわ」

ほのママ「やってみなさい、私たちは応援してるから」

ほのパパ「……」コク

穂乃果「……うん!ありがとう、お父さん、お母さん」

穂乃果「さて……」スクッ

ほのママ「どうしたの?」

穂乃果「雪…穂…と話してくる」

ほのママ「……」

穂乃果「大丈夫、悪いようにはしないから」

653: 2014/07/01(火) 14:56:30.34 ID:WeTW9JZ50
-雪穂の部屋-

穂乃果「雪穂、入るよー」

雪穂「やだ!絶対に入ってこないで!」

穂乃果「なんでさ」

雪穂「お姉ちゃんと話すことなんかないもん!」

穂乃果「…じゃあここから話すね」

穂乃果「雪穂、私が記憶喪失だってことは知ってるよね」

雪穂「なに……それがどうかしたの」

穂乃果「私はすべてを知りたい」

654: 2014/07/01(火) 14:56:56.86 ID:WeTW9JZ50
穂乃果「ずれたまま生きていても、私は一生後悔する」

穂乃果「私は、みんなが大好きな『高坂穂乃果』に戻るためにしたいの」

穂乃果「リスクを恐れてたら何もできないから」

雪穂「……」

穂乃果「これを最後の言葉になんてしないよ、必ず戻ってくる」

穂乃果「じゃあ、おやすみ」

雪穂「……おねえちゃんのばか」

雪穂「……信じるよ、お姉ちゃんのこと」

655: 2014/07/01(火) 14:57:27.57 ID:WeTW9JZ50
-翌日-

にこ「はぁ!?入院!?」

穂乃果「うん、最近頭痛がひどくなっちゃってさ」

凛「大丈夫なの?」

にこ「ていうか頭痛ごときで入院なわけないじゃない、話しなさい」

穂乃果「うん……私、記憶を戻すよ」

ことり「本当?」

海未「ですが、どうやって?」

絵里「……病院で入院しなければいけないほどのことなの?」

656: 2014/07/01(火) 14:57:57.56 ID:WeTW9JZ50
穂乃果「うん」

花陽「それって、手術するってことなの?」

穂乃果「う~ん、そうなるかな」

凛「じゃあ頭とか切っちゃうの!?こわいにゃ~!」

穂乃果「大丈夫だよ、そんなことしないから」

希「でも、入院するんやろ?お薬?」

穂乃果「そういうこと。だから言っておきたいの」

穂乃果「私は必ずみんなのところに戻ってくる」

穂乃果「それでここにいない真姫ちゃんも助けたいの」

657: 2014/07/01(火) 14:58:28.06 ID:WeTW9JZ50
絵里「……そう」

ことり「頑張ってね、穂乃果ちゃん!」

にこ「終わったらちゃんと来なさいよ」

花陽「待ってるからね!」

凛「ファイトにゃー!」

希「気ぃつけてね!」

海未「必ず、帰ってきてくださいね」ダキッ

穂乃果「海未ちゃん……みんな、ありがとう、頑張るよ!」

絵里「…………」

658: 2014/07/01(火) 14:59:08.41 ID:WeTW9JZ50
-練習後-

穂乃果「話って何?」

絵里「……座って」

穂乃果「ほい」スッ

絵里「私……本当はね、貴女をこのまま引き留めたい」

穂乃果「…………」

絵里「あなたの決意が揺るがないってことはわかってる。けど、心配で……」

穂乃果「どうして、そんな風に思ってるの?」

絵里「あなたがこのまま帰ってこないんじゃないかって思ったのよ」

絵里「話して。本当は薬でもないんでしょう?」

穂乃果「……ばれちゃってるんだね」

659: 2014/07/01(火) 15:00:05.63 ID:WeTW9JZ50
穂乃果「うん。実はね、実験台になるの」

絵里「それって、どういうこと?」

穂乃果「失敗したら、二度と戻ってこれないかもしれない」

絵里「そんな……駄目よ!絶対ダメ!」

穂乃果「……そういうと思ったから今まで隠してきたんだけどな」

絵里「じゃあなんでみんなの前で話したのよ……」グスッ

穂乃果「いきなりいなくなるよりかはいいかなって思って」

絵里「そんな……なんで」

穂乃果「でも、私は絶対帰ってくるよ。それだけは約束する」

絵里「…………いかないで」

穂乃果「それはできないよ」

絵里「……あなたが私を救ってくれたから、私も今があるの」

絵里「記憶がなくってもいいじゃない!私はいなくなられた方が、辛いのよ……!」

穂乃果「私は、一生大事なことを忘れたまま生きていく方がいや」

穂乃果「わがままなのはわかってる。けど自分を知らないままの人生に意味なんてない」

穂乃果「終わったら、たくさん練習して、たっくさん、遊ぼうね」スッ

絵里「…………」

660: 2014/07/01(火) 15:00:45.73 ID:WeTW9JZ50
-数日後-

真姫ママ「本当に許可とってくるなんてね……」

穂乃果「みんなのため、真姫ちゃんのためにできることが、これしかなかったから」

真姫ママ「……再度言っておくわね。私たちもまだ具体的な処方ができるかはわからないの」

真姫ママ「だから、私たちを信じてくれなんてとても言えない」

穂乃果「それでも、私は信じます。だから、自信持ってください」

真姫ママ「……ありがとう、その言葉だけで十分よ」

真姫ママ「これから全身麻酔を行うわ。次目が覚める時に会いましょう」

穂乃果「その前に、ひとつ聞かせてください」

真姫ママ「なにかしら?」

661: 2014/07/01(火) 15:01:12.49 ID:WeTW9JZ50
穂乃果「あれから、真姫ちゃんはどうなったんですか?」

真姫ママ「……部屋に閉じこもってるわ」

穂乃果「そう……ですか」

真姫ママ「……助けてあげて」

穂乃果「え?」

真姫ママ「親ではどうすることもできないこともあるの。だから……」

穂乃果「……はい」

医師「先生、麻酔の準備できました!」

真姫ママ「わかったわ。じゃあ……おやすみなさい」

カチッ ブーン……

穂乃果(あ、だんだん意識が・・・・)トロン

662: 2014/07/01(火) 15:02:15.92 ID:WeTW9JZ50
---
--
-

穂乃果「ひぐっ、ふっ、うう……」グスグス

ほのか「やっと見つけた。探したよ?」

穂乃果「うっ……ぐすっ、だあれ……?」

ほのか「君は私、私は君だよ」

穂乃果「…………」グスッ

ほのか「いつまでも泣いてないで、真姫ちゃんのところに行ってあげて?」

穂乃果「……どうかしたの?」

ほのか「今ね、真姫ちゃん一人で苦しんでる」

ほのか「悔しいけど『私』じゃあ、助けられないんだ」

663: 2014/07/01(火) 15:03:01.78 ID:WeTW9JZ50
ほのか「だからお願い。真姫ちゃんを、助けてあげて」

穂乃果「……無理だよ」

穂乃果「私は、真姫ちゃんを傷つけたんだよ?」

穂乃果「そんな私が、いまさら戻れると思う?」

ほのか「できるよ、私ができたんだから」

ほのか「私が、一緒にいてあげる。私の思い出、一緒に持って行って」

ダキッ

穂乃果「あ……」

穂乃果(真姫ちゃんや、みんなの思い出が……流れ込んでくる)ほのか「だからお願い。真姫ちゃんを、助けてあげて」

穂乃果「……無理だよ」

穂乃果「私は、真姫ちゃんを傷つけたんだよ?」

穂乃果「そんな私が、いまさら戻れると思う?」

ほのか「できるよ、私ができたんだから」

ほのか「私が、一緒にいてあげる。私の思い出、一緒に持って行って」

ダキッ

穂乃果「あ……」

穂乃果(真姫ちゃんや、みんなの思い出が……流れ込んでくる)

664: 2014/07/01(火) 15:03:34.74 ID:WeTW9JZ50
ほのか「私たちはいつまでも一緒。だって、私なんだもん」ギュウッ

穂乃果「……そうだね」ホロリ

穂乃果「ありがとう、私の代わりに頑張ってくれて」ギュ

穂乃果「私、やっぱり幸せなんだね。こんなにたくさんの人に支えてもらってたんだもん」

穂乃果「ありがとう、ありがとう……」ギュウ...

ほのか「うん、私も楽しかったよ。真姫ちゃんと会えて、よかった」ホロ

ほのか「あなたは、どう?」スウゥ...

穂乃果「私も、楽しかったよ……だから」

ほのか「そっか、ならよかった……」フッ




穂乃果「……終わらせないと、いけないんだよ」

---
--
-

665: 2014/07/01(火) 15:04:06.41 ID:WeTW9JZ50
ピッピッピッピッピ……

穂乃果「……んあ」パチッ

穂乃果「……うえぇ、頭痛い……」ズキズキ

真姫ママ「あら、おはよう」

穂乃果「あ……おはようございます」

真姫ママ「気分はどう?」

穂乃果「…頭が痛いです」

真姫ママ「それくらいで済んでよかったわ」

真姫ママ「モニターで確認してたけど、脳の普段使われていなかった部分が使われているのが確認できたわ」

666: 2014/07/01(火) 15:05:19.58 ID:WeTW9JZ50
真姫ママ「もしかして何か思い出したんじゃないかしら?」

穂乃果「……思い出しました。全部。私がしたこと、どうしてこうなったのか、今まで何があったのか」

医師「先生……!」

真姫ママ「ええ。でもこれはほんの一例でしかないわ。引き続き、この研究は続けていきましょう」

医師「はい!早速レポートを作成します」

タタッ

ガラッ バンッ

真姫ママ「……さて、体はどう?」

穂乃果「ん……」グッ パッ

穂乃果「むぅ……」ムクリ

667: 2014/07/01(火) 15:07:11.22 ID:WeTW9JZ50
真姫ママ「よかった、後遺症もないみたいね」スッ

カチャ

真姫ママ「この三日間、不休の成果があったわ」

真姫ママ「おかげですごい眠くて……ふあぁ」

真姫ママ「…本当なら経過観察のために1週間いてもらわなければならないんだけど」

真姫ママ「今日だけは特別よ。行ってあげて。これ、うちの鍵よ」スッ

穂乃果「…………」コク

真姫ママ「終わったら、戻ってきてね……」

668: 2014/07/01(火) 15:07:40.56 ID:WeTW9JZ50
-西木野邸-

真姫「…………」ポー

真姫(もうどれくらい時間がたったかな)

真姫(時計も見てないし、部屋も電気もつけないでシャッター閉めてまっくらだし)

真姫「……ほの」

真姫(駄目よ、その名前は私は呼んではいけないの)

真姫(どれほど傷つけたのか、わからないから)

真姫「でも、寂しい……」

669: 2014/07/01(火) 15:08:07.29 ID:WeTW9JZ50
コンコン

真姫「っ!」ビクン

穂乃果「まーきちゃん!」

真姫「え……?」

穂乃果「遊びに来たよ!ここ開けてくれないかな?」

真姫「ほんとに、穂乃果……?」

穂乃果「うん!」

真姫「……」

ガチャ

真姫「……入って」グイッ

穂乃果「わ、わわっ!」

670: 2014/07/01(火) 15:08:50.55 ID:WeTW9JZ50
穂乃果「うわぁ、ま、真っ暗だね!」

真姫「…………」

穂乃果「電気、付けていい?」

真姫「…………」ギュウ

穂乃果「……真姫ちゃん」

真姫「……ごめんなさい、私、貴女を傷つけて」

穂乃果「お互い様だよ、真姫ちゃん」ギュ

真姫「……もしかして、記憶が戻ったの?」

穂乃果「うん!もうばっちり!」

穂乃果「今まであったことも覚えてるよ。穂乃果のこと助けてくれて、本当にありがとう」

671: 2014/07/01(火) 15:09:33.07 ID:WeTW9JZ50
真姫「……ほのかぁ」ウルッ

穂乃果「……まきちゃん」

ボスッ

穂乃果「私たち、ずっと『友達』でいようね」

真姫「え……?」

穂乃果「私たちはいろんな気持ちを背負いすぎてたって思う」

穂乃果「だから、それは今日でおしまい」

穂乃果「明日からは、普通の友達」

真姫「そんな……無理よ」

穂乃果「大丈夫、今日はずっと一緒にいてあげる」

真姫「今日だけじゃいや、ずっと一緒にいてよぉ……」ポロ

672: 2014/07/01(火) 15:11:16.57 ID:WeTW9JZ50
穂乃果「すごく懐かしく感じるなぁ、うちに真姫ちゃんを泊めたときもこんな感じで真っ暗だった」

穂乃果「だから、明日が来る前に言っておきます」

穂乃果「真姫ちゃん、愛してます」

穂乃果「心からの言葉だよ。今日はずっと一緒にいようね」ギュウッ

真姫「……あ」

真姫「……うん」

真姫(さようなら、私の恋)

真姫「おかえりなさい、穂乃果」 チュッ

穂乃果「ん……ただいま、真姫ちゃん」

-おしまい-

673: 2014/07/01(火) 15:14:09.14 ID:WeTW9JZ50
はい、バッドの延長戦でございました

674: 2014/07/01(火) 15:23:44.72 ID:PKt1nF6eo
乙です

688: 2014/07/02(水) 20:28:40.61 ID:rIso+0U90
穂乃果「……っ!」ドクン

穂乃果「……いないよ、そんなの」

ことり「無理しなくていいんだよ」

穂乃果「してないよ!」

穂乃果「して、ない……」ポロポロ

ことり「無理しないで、もっと泣いて?」ギュ

穂乃果「してないから、大丈夫だよぉ……」

穂乃果「う、ふぅっ、うん……」ポロポロ

ことり「…………」

ことり「もっと、吐き出して?」

689: 2014/07/02(水) 20:29:26.01 ID:rIso+0U90
ことり「どうして戻ってきたとき、あんなに笑顔だったの?」

穂乃果「全部捨てるつもりで、何もかもやり直すつもりで……!」

ことり「また、嘘ついちゃったんだね」

穂乃果「寂しかったの、辛かったの!でも、でもぉ……」

ことり「でも、真姫ちゃん拒絶しちゃったんでしょ?」

穂乃果「…………!」ハッ

穂乃果「私、なんで……」

穂乃果「やだ、どうして……うそ」

ことり「真姫ちゃん、壊れそうだったよ」

穂乃果「あ、あ……」

690: 2014/07/02(水) 20:29:56.79 ID:rIso+0U90
ことり「穂乃果ちゃん。私は、穂乃果ちゃんのことが好き」

穂乃果「……いや、言わないで」

穂乃果(真姫ちゃんが……遠くなっちゃう)ズキン

ことり「真姫ちゃんも同じだと思う」

ことり「……穂乃果ちゃん、今からきついこと言うね」

穂乃果「え……?」

パァン

穂乃果「っ……!」

ことり「嘘をつく穂乃果ちゃんは、もちろん嫌い」

穂乃果「……」

ことり「それと後ろ向きな穂乃果ちゃんも、嫌い」

穂乃果「…………」

692: 2014/07/02(水) 20:30:35.03 ID:rIso+0U90
ことり「今のは、真姫ちゃんの痛みだよ」

ことり「ううん、真姫ちゃんはもっとつらいと思う」

ことり「勇気を振り絞って、想いを伝えて、救いたいと思った相手に拒絶されて」

穂乃果「あ……!」

ことり「ねぇ穂乃果ちゃん。私は穂乃果ちゃんの元気な姿を見ていたい」

ことり「穂乃果ちゃんは太陽なの」

ことり「だから、いつまでも輝いていてほしいの!」

ことり「それに、今の穂乃果ちゃんを見たら、あの真姫ちゃんはどう思うかな」

693: 2014/07/02(水) 20:31:38.48 ID:rIso+0U90
穂乃果「……うん」

穂乃果「……ありがとう、ことりちゃん」

穂乃果「いつまでもウジウジしてたら駄目だよね!」

穂乃果「そうだよ、こんな姿見られたら、怒られちゃう」グスッ

ことり「ううん、いいの。じゃあ、かえろっか!海未ちゃんも待ってるし」

穂乃果「え!?どこで?」

ことり「あれ?部室の外に……え?」

穂乃果「先にいっちゃったのかな?」

ことり「じゃあ追いかけよう!」

穂乃果「うん!」

694: 2014/07/02(水) 20:32:05.19 ID:rIso+0U90
-西木野邸前-

真姫「今日は楽しかったわ。久しぶりに思いっきり羽を伸ばしたって感じ」

凛「うんうん、楽しかったにゃ」

花陽「じゃあまた明日、朝練で……」

真姫「……ごめん、すっきりしたとは言ったけど、まだ正直なところ、穂乃果の顔を見れそうにないの」

花陽「あ……うん、そうだよね」

真姫「だから……少しだけ、心の整理する時間をちょうだい」

花陽「……うん。みんなにはそういっておくね」

695: 2014/07/02(水) 20:32:42.53 ID:rIso+0U90
真姫「ごめん。わがままだってのはわかってるけど」

凛「気にすることないにゃ~」

真姫「ありがとう、気を付けて帰りなさい。送ってくれてありがとう」

花陽「うん!また明日、学校で会おうね!」

凛「ばいばーい!」ブンブン

真姫「ばいばい、か……」

真姫「さ、勉強、勉強……」

696: 2014/07/02(水) 20:33:13.28 ID:rIso+0U90
---
--
-

マキ「あら、しばらくは来ないものだと思ってたわ」

マキ「…ふぅん、早速私が忠告したとおりになったわけね」

真姫「……うるさい」

マキ「堪えられなくなって、こんなところにノコノコ来たってわけ。アハハ、傑作」

真姫「別に、来たくて来たわけじゃ、ない」

マキ「分かってるわよ。で、なにしに来たの?」

真姫「あの子と話がしたい」

マキ「そうしたいけど無理ね、あなたが表に出た時点でお人形さんはきれいさっぱり消えてる」

697: 2014/07/02(水) 20:34:00.11 ID:rIso+0U90
真姫「それより気になったんだけど」

真姫「ずいぶん私に構ってくれるのね、もっと冷たいと思っていたわ」

マキ「勘違いしてるようだから言っておくけど」

マキ「貴女、氏にたがっていたんでしょう?」

マキ「私はあなたがおちゃらけていることには同意できないけど、氏ぬことはもっと嫌なの」

マキ「だから、手を貸すのよ」

真姫「そう、あなた案外優しいのね」

マキ「別に、貴女のためじゃないわよ」

マキ「私の夢のためよ」

698: 2014/07/02(水) 20:34:26.38 ID:rIso+0U90
真姫「それでも、今の私には天使のように見えるわ」

マキ「…私のありがたみが分かったところで、これからのことを考えましょう」

真姫「そうね。……しばらく穂乃果のことは考えないつもり」

真姫「ある意味依存症になるまでになってたわけだし、これからは一人の友人として接していくわ」

マキ「ふうん、そう。ま、また揺れたりしないようにね」

マキ「さて、朝も近いみたいだし私は眠るわ。せいぜい頑張りなさい」

真姫「ええ、お休みなさい」

マキ「もうしばらく来ないでよ、あんた鬱陶しいから」

真姫「言われなくてもそのつもりよ」

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--
-

699: 2014/07/02(水) 20:35:52.53 ID:rIso+0U90
-翌日・神田明神-

穂乃果「おはよー!」

絵里「おはよう穂乃果」

希「ふっきれたみたいやね、穂乃果ちゃん」

穂乃果「うん!ことりちゃんのおかげだよ!」

穂乃果「ことりちゃんが叱ってくれなかったら、気づけなかったと思う」

ことり「叱ったわけじゃないんだけど……」ポリポリ

穂乃果「でも、おかげで目が覚めたよ、ほんとにありがとう!」

穂乃果「…あ、そういえば少し気になったんだけど」

穂乃果「みんな、私が真姫ちゃんのこと好きなの、止めないの?」

700: 2014/07/02(水) 20:36:33.90 ID:rIso+0U90
にこ「ま、私は反対ね、女同士なんて」

希「うーん、愛に性別は関係ないゆうし」

絵里「私は幸せなのが一番本人にいいと思うのよ」

海未「な、何故ですか!」

海未「女同士で抱き合うんですよ!き、キスするんですよ!?破廉恥です!」

絵里「そこまで行っちゃう…?」

りんぱな「おはよう(にゃ)」

海未「花陽!凛!女同士の恋愛はありえますか!」ズイッ

花陽「え!?いきなり何!?」ビクッ

凛「もしかして、真姫ちゃんと穂乃果ちゃんのこと?」

海未「そうです!やめさせるべきだとは思いませんか!?二人とも!」ズズィッ

701: 2014/07/02(水) 20:37:03.91 ID:rIso+0U90
花陽「うーん……別に、いいとは思うな」

海未「は、花陽!あなたまで!」

凛「ていうか海未ちゃんちょっと気にしすぎじゃないかにゃ?」

海未「そ、そんなことは……」

絵里「海未のそういう態度見てると恋愛映画とか見れなさそうね」クスッ

海未「そ、そんなことありません!」

ことり「そういえば今まで恋愛映画って海未ちゃんといったことないね」

穂乃果「あ、そうだよね。今度行ってみよっか!」

海未「何故そうなるのですか!」

702: 2014/07/02(水) 20:37:42.76 ID:rIso+0U90
ことり「別に大丈夫でしょ?海未ちゃん」ニコニコ

海未「……わかりました、どうしてもというのなら行きます!」

穂乃果「やたっ!……ところで、真姫ちゃんは?」

花陽「それがね、真姫ちゃん、ちょっと気持ちの整理したいから練習お休みするって」

穂乃果「えっ……」

絵里「無理もないわね、あんなにひどい状態で戻ってきたくらいだから」

穂乃果「……どれだけひどかったの?」

にこ「凛のことをあんただと思い込んであんたの名前を呼びながら抱きしめていたぐらいには重症だったわよ」

穂乃果「……」

穂乃果(真姫ちゃんは、私以上に傷ついてたんだね)ズキン

703: 2014/07/02(水) 20:38:11.55 ID:rIso+0U90
穂乃果「…みんなは知ってたの?」

希「穂乃果ちゃん以外は全員知っとるよ」

穂乃果「えぇー!何で教えてくれなかったのさ!ひどいよ!」ウワーン

にこ「ひどいのは穂乃果の方でしょ、自分のことばっかりで、真姫ちゃんの気持ちを考えないで」

穂乃果「うっ……」

にこ「今更あんたを責めるつもりはないけど、真姫ちゃんをいつもの通りにするくらいのことはしなさい」

穂乃果「は、はいっ!」

絵里「そこで、穂乃果に指令よ」

穂乃果「……なぁに?」

絵里「一週間で真姫の心を開いてらっしゃい!」

穂乃果「……」

704: 2014/07/02(水) 20:40:33.36 ID:rIso+0U90
穂乃果「なーんだー!真姫ちゃんと話すの禁止とか言われるかと思ったよ!」

絵里「ただし!スキンシップや自分から会いに行くのは禁止よ!」

穂乃果「…えぇー!どうやれっていうの!?」

絵里「貴女の存在がどれだけ大きいかを真姫に示すのよ」

絵里「最終的に真姫の方から穂乃果に話しかけてきたらノルマ達成!」

絵里「やりかたは任せるわ、ルールに従っていればね」

穂乃果「むぅ…、頑張ってみる」

絵里「打ち合わせ通りことり、海未、穂乃果の監視、お願いね♪」

ことり「うん!」

海未「わかりました」

絵里「さ、朝練しましょうか」

穂乃果「あ、待って!お参りしてくる!」タタッ

穂乃果(真姫ちゃんと、仲直りできますように……)パンパン

705: 2014/07/02(水) 20:41:05.36 ID:rIso+0U90
-音ノ木坂学院・一年教室-

花陽「おはよう、真姫ちゃん」

真姫「うん、おはよう」

凛「元気そうでよかったにゃ」

真姫「昨日の今日よ?凛と違って浮き沈み激しいわけじゃないし」

凛「でも昨日は泣いたり笑ったり怒ったり忙しそうだったにゃー」

真姫「うっ……返す言葉もないわ」

花陽「あんなに取り乱してる真姫ちゃん、初めて見たよねって凛ちゃんと話してたんだ」

真姫「花陽まで……」

花陽「あ、一時間目移動教室だよね、遅れないように早く行こう!」

凛「うん!」

真姫「ええ」

706: 2014/07/02(水) 20:41:35.77 ID:rIso+0U90
凛「でねー、昨日ね、かよちん夜におなかすいたからってご飯食べようとしてー……」

花陽「りーんちゃーん、恥ずかしいからやめてよぉ……///」カァァ

真姫「ほんと、花陽って食いしん坊ね」クスクス

花陽「真姫ちゃんも言わないでよぉ……」

真姫「褒めてるのよ」

真姫「………あ」

真姫(早速現れたわね)

真姫(……穂乃果)キッ

穂乃果「あ、凛ちゃん、花陽ちゃん、おはよー!」ブンブン

真姫(……え?)

真姫(まぁ、そうよね…)

707: 2014/07/02(水) 20:42:09.46 ID:rIso+0U90
海未「おはようございます、3人とも」

ことり「おはよ~」

真姫「あぁ、うん。おはよう」

真姫(……落ち着きなさい、私も穂乃果のことは考えないのよ)

花陽「ことりちゃんたちも移動教室?」

ことり「うん、家庭科だからね」

凛「じゃあお裁縫?」

海未「えぇ、エプロンを作るんです」

花陽「じゃあことりちゃんの専売特許だね!」

ことり「今からどんなふうにしようか迷っちゃう~♪」ランラン

708: 2014/07/02(水) 20:42:54.64 ID:rIso+0U90
海未「ことりのは大体終わっているのであとは装飾だけなんです」

穂乃果「穂乃果にもその手先の器用さがほしいよ…」ヨヨヨ

ことり「ことりが手伝ってあげるから、がんばろ!」

真姫「じゃあ私たち行くわね、行きましょう、2人とも」

花陽「うん」

凛「まったねー!」

海未「ええ」

穂乃果「……ねぇ、ことりちゃん、海未ちゃん」

海未「どうかしましたか?」

穂乃果「いまみたいなの、どうすればいいのかな」タラタラ

709: 2014/07/02(水) 20:45:27.35 ID:rIso+0U90
海未「思いきり無視していましたね……」

ことり「真姫ちゃん一人ならなんとかできそうだけどね……」

穂乃果「どうしよーっ!」ウワーン

海未「いまの場合はあいさつ程度ならセーフにしましょうか」

ことり「そうだね、難しそうだし」

穂乃果「ほんと!?」

海未「ええ、ですが真姫が誰かといる場合だけですよ?」

穂乃果「うん!」



にこ「ねぇ絵里、ほんとにあの穂乃果があのルールを守ると思うの?」

絵里「無理でしょうね」

にこ「え……、じゃあなんであんなの言ったのよ」

絵里「恋は盲目……ってね」クス

にこ「なによそれ……」

絵里「それに、動くのは穂乃果だけじゃないと思うわ」

にこ「それって真姫ちゃんのこと?」

絵里「ええ。たぶん今の真姫はちょっと揺さぶられたらコロッといっちゃうんじゃないかしらね」

希「ああ見えてさびしんぼさんやからね」

希「カードもいい方に動くって言うとるよ。信じて待ってみよ」

にこ「……ふん」

710: 2014/07/02(水) 20:45:56.93 ID:rIso+0U90
-それから-

穂乃果「……」

真姫「…………」プイッ

穂乃果「あっ……!」ガーン


穂乃果「それでね~…あっ!」

真姫「…………」ツカツカツカ

穂乃果「あ…………」シュン

711: 2014/07/02(水) 20:46:43.73 ID:rIso+0U90
-あっという間に5日目-

穂乃果「駄目だぁ、真姫ちゃん全然こっちみてくれないよぉ」ズーン

雪穂「なに?真姫さんと喧嘩でもしたの?」

穂乃果「そんなところ~」

雪穂「どうせお姉ちゃんが余計なことして怒らせたんでしょ」

穂乃果「うっ……そうです」

穂乃果「でもさ、大体、話しかけちゃいけないって難しすぎるよ!」

雪穂「なんの話?」

穂乃果「絵里ちゃんにね、話しかけたりするなって言われたの」

雪穂「ふーん……」ペラ

712: 2014/07/02(水) 20:47:10.09 ID:rIso+0U90
穂乃果「雪穂も雑誌読んでないで頭かしてよー!」

雪穂「自分のことでしょー、自分で何とかしなよ」

穂乃果「むぅーっ!雪穂のケチー!」ブーブー

雪穂「お風呂いってくるねー」スクッ

穂乃果「無視しないでー!」

穂乃果「……はー、どうすればいいのかな……」ゴロン

穂乃果「……ん?」チラッ

穂乃果「よいしょっと……」ノソノソ

穂乃果「………………」パラパラ

穂乃果「これだぁーっ!」キラーン

713: 2014/07/02(水) 20:48:29.59 ID:rIso+0U90
-翌日-

穂乃果(あっ、真姫ちゃんだ、早速試してみよう)

真姫「…………」

真姫(今日も会っちゃうのね……)

真姫(同じ学校だから、仕方ないわよね……)

穂乃果「…!」パチッ

真姫「っ!」ドキン

真姫(な、なに!?誰かいたの!?)

キョロキョロ

真姫(誰もいない……)

真姫(ってことは私に向けてやったの!?///)カアァ

真姫(だ、駄目よ。穂乃果とは友達のままでいるって決めたんだから!)ブンブン

真姫(……駄目、なのに……)キュン

714: 2014/07/02(水) 20:49:25.97 ID:rIso+0U90
海未「穂乃果、さっきのは……」

穂乃果「うん、スキンシップも話しかけもしないで気を引く方法だよ!」ルンルン

海未「あぁ……」

穂乃果「雑誌にね、気になる人にアプローチする方法ってあったんだ!」

穂乃果「これなら真姫ちゃんもイチコロだよ!」グッ

ことり「だといいけど……あはは」

海未(なんとも胡散臭い……引っかかる人なんて……)クルッ

真姫「…………///」ポー

海未(ま、真姫、あなたは……)

715: 2014/07/02(水) 20:49:57.74 ID:rIso+0U90
真姫(うぅ、さっきの穂乃果がずっと頭のなかで浮かんでくる……)

真姫(でも、どういうことかしら、穂乃果は私を振ったのに)

真姫(私は拒絶されたはずなのに……)

真姫「はぁ……」

クラスメイト「真姫ちゃん、真姫ちゃん」チョイチョイ

真姫「……なに?」

クラスメイト「小テスト、終わっちゃったよ?」

真姫「え」

真姫「……あーっ!」

716: 2014/07/02(水) 20:50:47.00 ID:rIso+0U90
-昼休み-

真姫「…………」ムッスー

花陽「ま、真姫ちゃん、機嫌直して、ね?」

凛「そうそう、小テスト一個落としたくらいじゃ成績落ちないにゃ」

真姫「っ!」ギロッ

凛「ひぃっ!ご、ごめんなさい!」ビクビク

真姫「…ちょっと穂乃果のところにいってくるわ」ガタ

花陽「え?どうして?」

真姫「文句を言わなきゃ気がすまないのよ!」ズンズンズン

ガラッ ピシャンッ

717: 2014/07/02(水) 20:51:14.96 ID:rIso+0U90
凛「真姫ちゃん怖いにゃ~」

花陽「あはは、やっぱり無理だったみたいだね、我慢」

凛「真姫ちゃんに我慢は似合わないにゃ」

花陽「そうだね、苦しそうな真姫ちゃんより明るい真姫ちゃんのほうがいいよね」

凛「あ、真姫ちゃんのおかずもーらい!」ヒョイ パクッ

花陽「凛ちゃん、後で怒られるよ?」

凛「真姫ちゃんちのごはんおいひいにゃ~」モグモグ

718: 2014/07/02(水) 20:52:30.06 ID:rIso+0U90
-中庭-

真姫「見つけたわよ穂乃果!ちょっと来なさい!」ビシッ

穂乃果「ほぇ?」モグモグ

穂乃果「……んぐっ!?」

ことり「穂乃果ちゃん、お茶」

穂乃果「んー!んぐ、んぐ……ふぅ、ありがとうことりちゃん」

海未「真姫、どうしたのですか?」

真姫「私は穂乃果に用があるの!ちょっと借りるわよ!」グイッ

穂乃果「ちょ、ちょっと待ってー!」ジタバタ

真姫「いいから自分の足で歩きなさいよ!」

穂乃果「真姫ちゃんが引っ張るからだよー!」ズルズル

海未「……なんだったのでしょう……?」

ことり「あ、あはは……」

海未「でも、これでようやくいつも通りに戻れそうですね」

ことり「うん。でもちょっと、違うかもね」

719: 2014/07/02(水) 20:53:19.52 ID:rIso+0U90
-音楽室-

真姫「座って」

穂乃果「は、はい」スッ

真姫「私はいま猛烈に怒ってるの」

穂乃果「な、何故でしょう……」

真姫「…聞きたい?」ジロ

穂乃果「はい、まあ……」

真姫「それはね……」

真姫「あなたが私の心に入ってくるからよ!」ビシッ

穂乃果「………えっと……話が……」

720: 2014/07/02(水) 20:54:03.99 ID:rIso+0U90
真姫「…あぁもう!あなたのせいでせっかくの決心も鈍っちゃったのよ!」ガリガリ

真姫「ようやく友達のままでいられるって思ったのに……」

真姫「やっと踏ん切りがつけられるって、思ったのにっ……」グス

真姫「ずるいわよ、私がいてほしいときにはいなくなって」

真姫「諦めようとしたときに来るなんて……」ペタン

真姫「もう、やめてよぉ……」ポロ

真姫「……話は終わり、もう行って」

穂乃果「…………」スッ

真姫「もう行っていいわよ……」

721: 2014/07/02(水) 20:55:09.84 ID:rIso+0U90
穂乃果「やだ」

真姫「一人にしてよぉ……」グスッ

穂乃果「…真姫ちゃんが泣き止んだらね」

真姫「泣いて、なんか、ないわよ……」グスグス

穂乃果「うそ、絶対泣いてる」

真姫「泣いてないっていってるでしょ!」バッ


ギュッ


真姫「……え?」

穂乃果「ごめんね、困らせることばかりして」

穂乃果「私、やっとわかったよ」

穂乃果「いつまでも前のことにこだわってたら駄目だよね」

722: 2014/07/02(水) 20:57:08.57 ID:rIso+0U90
穂乃果「思い出は思い出のまま、心にしまっておくだけでよかった」

真姫「…………」

穂乃果「今は、今の真姫ちゃんが好き」

真姫「…………嘘」

穂乃果「ほんとだよ、今だから言える」

穂乃果「私は、真姫ちゃんがいてくれたからここまでこれた」

穂乃果「私のことを本気で心配してくれる真姫ちゃんのことが大好き」

穂乃果「音楽室で初めて会った時に声をかけてよかったって思ってる」

穂乃果「こんなに好きになったのは、多分初めてだから」

穂乃果「この気持ちをずっと守っていきたい」

723: 2014/07/02(水) 20:57:56.50 ID:rIso+0U90

真姫「……ばか」ボソッ

真姫「ばか、バカ!バカ!」ポカポカ

真姫「なんでそうやって先にいっちゃうのよ……!」ポカポカポカ

穂乃果「………駄目かな?」ニコ

真姫「……ばかぁ」ポス

真姫「ずっと待ってたんだから!」ギュッ

穂乃果「ごめんね、待たせてばかりで」

真姫「いいのよ、一人でいるより、ずっといいから……」ギュー

真姫「…………」ジッ

真姫「夢みたい……。諦めていたのに、こうしていられるなんて」

穂乃果「夢じゃないよ、だからずっと続けていこう?」スッ

真姫「……うん!」ニコッ

-おしまい-

725: 2014/07/02(水) 20:59:30.73 ID:rIso+0U90
おしまいです
今日しんどくて眠いんで明日依頼出してきます
おやすみなさい

726: 2014/07/02(水) 21:07:05.88 ID:se/kq2lCO
乙乙
面白かった

727: 2014/07/02(水) 21:10:41.42 ID:6x3Pyp5G0
長編乙
毎回楽しく見させてもらいました!

引用元: 穂乃果「君のメロディー」