2: 2023/03/09(木) 00:01:19.64 ID:pm6eu4d+.net
可可「やっと……やっと、ラブライブ優勝デス……」
可可「(ここまで来れたのも、かのん達のお陰デス)」
可可「(絶対に、来年も優勝してやるデス!)」
可可「……けほっ……」
可可「ありぇ、風邪デショウか…?」
可可「体調管理を怠っていたら、すみれに揶揄われてしまいマスっ、気を付けないと!」
可可「(ここまで来れたのも、かのん達のお陰デス)」
可可「(絶対に、来年も優勝してやるデス!)」
可可「……けほっ……」
可可「ありぇ、風邪デショウか…?」
可可「体調管理を怠っていたら、すみれに揶揄われてしまいマスっ、気を付けないと!」
3: 2023/03/09(木) 00:02:15.45 ID:pm6eu4d+.net
---
--
-
これはラブライブで優勝したとあるグループの、優勝してから春休みを終えるまでの短いお話。
可可「はーっ、今日も良い天気デスっ!練習日和デスね!」
可可「……ん、……なんだか熱っぽいデショウか……?」
可可「きっと気の所為デスね、お布団でぽかぽかし過ぎてしまいマシタ」
可可「さっ、早く練習に行くデスっ」
--
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これはラブライブで優勝したとあるグループの、優勝してから春休みを終えるまでの短いお話。
可可「はーっ、今日も良い天気デスっ!練習日和デスね!」
可可「……ん、……なんだか熱っぽいデショウか……?」
可可「きっと気の所為デスね、お布団でぽかぽかし過ぎてしまいマシタ」
可可「さっ、早く練習に行くデスっ」
4: 2023/03/09(木) 00:03:24.25 ID:pm6eu4d+.net
--
すみれ「おはよ、可可」
可可「おはようございマス、随分と早いのデスね」
すみれ「そりゃそうでしょ、朝練遅刻したら千砂都がカンカンに……って可可、あんた……」
可可「……?」ハッ ハッ
すみれ「息上がってるけど、走って来たの?」
可可「はぁ?可可は余裕を持って家から出てきたノデ、走ってなんかいマセンが?」
すみれ「は、はあ……」
可可「ほら、なーにトロトロしているのデスか。早く着替えて屋上に向かいマスよ」
可可「!……げほっ、……ごほっ……」
すみれ「ちょっと大丈夫?風邪でも引いてるんじゃないの?」
可可「……平気デス」
すみれ「(……それにしたって顔は赤いし、やっぱり息は上がってるし…具合が悪いとか……?)」
すみれ「(とにかく今日一日はちゃんと見ててあげなくっちゃ。この子、すぐ倒れるんだから)」
すみれ「……分かったわよ、ほら行きましょ」
すみれ「おはよ、可可」
可可「おはようございマス、随分と早いのデスね」
すみれ「そりゃそうでしょ、朝練遅刻したら千砂都がカンカンに……って可可、あんた……」
可可「……?」ハッ ハッ
すみれ「息上がってるけど、走って来たの?」
可可「はぁ?可可は余裕を持って家から出てきたノデ、走ってなんかいマセンが?」
すみれ「は、はあ……」
可可「ほら、なーにトロトロしているのデスか。早く着替えて屋上に向かいマスよ」
可可「!……げほっ、……ごほっ……」
すみれ「ちょっと大丈夫?風邪でも引いてるんじゃないの?」
可可「……平気デス」
すみれ「(……それにしたって顔は赤いし、やっぱり息は上がってるし…具合が悪いとか……?)」
すみれ「(とにかく今日一日はちゃんと見ててあげなくっちゃ。この子、すぐ倒れるんだから)」
すみれ「……分かったわよ、ほら行きましょ」
5: 2023/03/09(木) 00:04:03.40 ID:pm6eu4d+.net
--
可可「……はぁっ、はぁ……な、なんか今日キツくないデス……?」ゼェ ゼェ
千砂都「え?そうかなぁ……いつもと同じだよ?」
可可「そ、そんなバカな……」
きな子「可可先輩がばてるなんて珍しいっす……」
かのん「夜更かしでもしたのかなぁ……?」
メイ「新しくライブするにしても、殆ど可可先輩一人で衣装作ってたりするし、大変なのかもしれねぇな……」
恋「…………」
恋「(……まさか、可可さん……)」
恋「(いえ、有り得ないですね。いつも元気な可可さんに限ってそんなこと)」
恋「(……何故でしょうか。亡くなる前のお母様を思い出してしまいます……。)」
千砂都「さっ、練習再開するよー」
可可「ひ、ひいぃ〜……千砂都の鬼ぃ……」
可可「……はぁっ、はぁ……な、なんか今日キツくないデス……?」ゼェ ゼェ
千砂都「え?そうかなぁ……いつもと同じだよ?」
可可「そ、そんなバカな……」
きな子「可可先輩がばてるなんて珍しいっす……」
かのん「夜更かしでもしたのかなぁ……?」
メイ「新しくライブするにしても、殆ど可可先輩一人で衣装作ってたりするし、大変なのかもしれねぇな……」
恋「…………」
恋「(……まさか、可可さん……)」
恋「(いえ、有り得ないですね。いつも元気な可可さんに限ってそんなこと)」
恋「(……何故でしょうか。亡くなる前のお母様を思い出してしまいます……。)」
千砂都「さっ、練習再開するよー」
可可「ひ、ひいぃ〜……千砂都の鬼ぃ……」
6: 2023/03/09(木) 00:04:47.97 ID:pm6eu4d+.net
--
可可「……ふぅ、……っ、ふ……」ハァ ハァ
可可「んん……」モゾ
可可「(頭、くらくらします……うつ伏せで寝ていれば治まると思ったのに……)」
可可「(こうしていると逆に息が苦しくなってきマス……保健室、行かなきゃ……)」
可可「……はっ、……はぁ……っ、」ガタッ
可可「(立て、ない……かのん、かのん……気が付いて……)」トントン
かのん「ん、可可ちゃん?どうし……っ!?」ガタッ
かのん「え!?く、可可ちゃん!?顔真っ赤だし、凄い息上がってるけど大丈夫!?」アワアワ
すみれ「……!」
すみれ「先生、唐さんが具合悪いみたいです」ガタッ
千砂都「!」ガタッ
かのん「だ、大丈夫?立てる?」オロオロ
可可「……っ、ぅ……」フルフル
可可「(苦しい、息が、出来ない……)」ハッ ハッ
可可「……ふぅ、……っ、ふ……」ハァ ハァ
可可「んん……」モゾ
可可「(頭、くらくらします……うつ伏せで寝ていれば治まると思ったのに……)」
可可「(こうしていると逆に息が苦しくなってきマス……保健室、行かなきゃ……)」
可可「……はっ、……はぁ……っ、」ガタッ
可可「(立て、ない……かのん、かのん……気が付いて……)」トントン
かのん「ん、可可ちゃん?どうし……っ!?」ガタッ
かのん「え!?く、可可ちゃん!?顔真っ赤だし、凄い息上がってるけど大丈夫!?」アワアワ
すみれ「……!」
すみれ「先生、唐さんが具合悪いみたいです」ガタッ
千砂都「!」ガタッ
かのん「だ、大丈夫?立てる?」オロオロ
可可「……っ、ぅ……」フルフル
可可「(苦しい、息が、出来ない……)」ハッ ハッ
7: 2023/03/09(木) 00:05:19.74 ID:pm6eu4d+.net
千砂都「っ、!」バッ
すみれ「なっ!?何してんのよ!口元を手で押えて!」
かのん「や、やめてちぃちゃん!可可ちゃんが氏んじゃうよ!!」
千砂都「……過呼吸になった時は一度息を止めるのもいいって、教えてもらったから……」パッ
可可「はぁ……っ、はぁ……」
千砂都「……これで呼吸は落ち着いたね。でも立てないみたいだし……先生、担架持ってきて貰ってもいいですか?」
先生「え、ええ。唐さんのこと少し見ててもらえる?先生、保健室の先生呼んでくるわ」
千砂都「はい、お願いします」
可可「……ぁ、ぅ……」
千砂都「大丈夫、大丈夫……先生達、すぐ来るからね」サスサス…
千砂都「…………っ、」ギリッ
すみれ「…………」
すみれ「(私が、早く気付いてれば……)」
かのん「ちぃちゃん……すみれちゃん……?」
すみれ「なっ!?何してんのよ!口元を手で押えて!」
かのん「や、やめてちぃちゃん!可可ちゃんが氏んじゃうよ!!」
千砂都「……過呼吸になった時は一度息を止めるのもいいって、教えてもらったから……」パッ
可可「はぁ……っ、はぁ……」
千砂都「……これで呼吸は落ち着いたね。でも立てないみたいだし……先生、担架持ってきて貰ってもいいですか?」
先生「え、ええ。唐さんのこと少し見ててもらえる?先生、保健室の先生呼んでくるわ」
千砂都「はい、お願いします」
可可「……ぁ、ぅ……」
千砂都「大丈夫、大丈夫……先生達、すぐ来るからね」サスサス…
千砂都「…………っ、」ギリッ
すみれ「…………」
すみれ「(私が、早く気付いてれば……)」
かのん「ちぃちゃん……すみれちゃん……?」
8: 2023/03/09(木) 00:06:14.51 ID:pm6eu4d+.net
--
きな子「すみませんっ、遅れたっす〜!」
夏美「なぁんで今日に限って掃除当番ですの!ゴミ出しに行かなくちゃいけないから絶対今日は嫌でしたの!」
メイ「あ、お前ら……」
四季「掃除お疲れ様」
千砂都「…………」
すみれ「…………」
夏美「な、なんですの?この空気……お通夜か何かですの?」
かのん「ご、ごめんねぇ。恋ちゃんが日直から帰って来たら話すみたいだから」アワアワ
きな子「もしかして喧嘩っすか?」
メイ「んなわけねぇだろ。先輩達は喧嘩ごときでこんな険悪な雰囲気にしねぇっつーの」
夏美「そうは思えないですけど……」
きな子「すみませんっ、遅れたっす〜!」
夏美「なぁんで今日に限って掃除当番ですの!ゴミ出しに行かなくちゃいけないから絶対今日は嫌でしたの!」
メイ「あ、お前ら……」
四季「掃除お疲れ様」
千砂都「…………」
すみれ「…………」
夏美「な、なんですの?この空気……お通夜か何かですの?」
かのん「ご、ごめんねぇ。恋ちゃんが日直から帰って来たら話すみたいだから」アワアワ
きな子「もしかして喧嘩っすか?」
メイ「んなわけねぇだろ。先輩達は喧嘩ごときでこんな険悪な雰囲気にしねぇっつーの」
夏美「そうは思えないですけど……」
9: 2023/03/09(木) 00:06:41.32 ID:pm6eu4d+.net
恋「すみません、お待たせしました」ガララッ
恋「……って、可可さんはどうしたのですか?」
きな子「お手洗いっすかね?」
メイ「掃除当番か?」
四季「日直、または委員会の可能性も……」
すみれ「早退したわよ」
2期生+恋「「「「「そ、早退!?」」」」」
きな子「可可先輩具合悪かったんすか!?」
四季「……そういえば朝、ばててた」
夏美「いつもより顔色良くなかったですの」
メイ「心配だな……もしかしてその事についてか?」
千砂都「皆、体調は大丈夫?」
千砂都「もしも具合が悪かったら無理せず私に伝えて」
かのん「ちぃちゃん……?」
恋「……って、可可さんはどうしたのですか?」
きな子「お手洗いっすかね?」
メイ「掃除当番か?」
四季「日直、または委員会の可能性も……」
すみれ「早退したわよ」
2期生+恋「「「「「そ、早退!?」」」」」
きな子「可可先輩具合悪かったんすか!?」
四季「……そういえば朝、ばててた」
夏美「いつもより顔色良くなかったですの」
メイ「心配だな……もしかしてその事についてか?」
千砂都「皆、体調は大丈夫?」
千砂都「もしも具合が悪かったら無理せず私に伝えて」
かのん「ちぃちゃん……?」
10: 2023/03/09(木) 00:07:05.47 ID:pm6eu4d+.net
千砂都「皆も可可ちゃんみたいに無理して練習に参加して、その後具合悪くなっちゃって早退……とかは困るでしょ?」
千砂都「その為にも、皆には自分の体調と素直に向き合って私に申告して欲しいの」
千砂都「練習に参加するなとは言わないけど……」
恋「千砂都さん……」
千砂都「チェックシート、作ってきたんだ。練習が始まる前は全員これを書いて私に提出して欲しい。それを見ながらその子の練習メニューを決めるから」
きな子「わ、分かったっす」
夏美「……可可先輩、そんなに悪いんですの?」コソッ
メイ「んいや、何にも知らねぇ。四季は知ってるか?」コソッ
四季「私は知らない。……でも、」チラッ
千砂都「…………」
すみれ「…………」
四季「あの二人は、何かある気がする」コソッ
恋「(可可さん……)」
千砂都「その為にも、皆には自分の体調と素直に向き合って私に申告して欲しいの」
千砂都「練習に参加するなとは言わないけど……」
恋「千砂都さん……」
千砂都「チェックシート、作ってきたんだ。練習が始まる前は全員これを書いて私に提出して欲しい。それを見ながらその子の練習メニューを決めるから」
きな子「わ、分かったっす」
夏美「……可可先輩、そんなに悪いんですの?」コソッ
メイ「んいや、何にも知らねぇ。四季は知ってるか?」コソッ
四季「私は知らない。……でも、」チラッ
千砂都「…………」
すみれ「…………」
四季「あの二人は、何かある気がする」コソッ
恋「(可可さん……)」
11: 2023/03/09(木) 00:08:04.20 ID:pm6eu4d+.net
--
きな子「お疲れ様でしたっす〜!」
しきメイなつ「「「お疲れ様でした〜」」」
かのん「うんっ、じゃあね〜。また明日〜!」
千砂都「……恋ちゃん、少しいいかな?」
恋「?、どうしたのですか?」
千砂都「可可ちゃんの事で、二年生だけで話したいことがあって……」
恋「……わかりました」
すみれ「……ごめん、私、朝練の時から可可の体調に異変を感じていたのに……」
千砂都「私こそ、気が付かなかった……」
恋「すみれさん……千砂都さん……」
かのん「……可可ちゃんね、今日過呼吸起こしたの」
恋「!」
恋「……そ、そんな……」
きな子「お疲れ様でしたっす〜!」
しきメイなつ「「「お疲れ様でした〜」」」
かのん「うんっ、じゃあね〜。また明日〜!」
千砂都「……恋ちゃん、少しいいかな?」
恋「?、どうしたのですか?」
千砂都「可可ちゃんの事で、二年生だけで話したいことがあって……」
恋「……わかりました」
すみれ「……ごめん、私、朝練の時から可可の体調に異変を感じていたのに……」
千砂都「私こそ、気が付かなかった……」
恋「すみれさん……千砂都さん……」
かのん「……可可ちゃんね、今日過呼吸起こしたの」
恋「!」
恋「……そ、そんな……」
12: 2023/03/09(木) 00:08:33.45 ID:pm6eu4d+.net
かのん「……今まで見た事ないくらい顔色悪くて、……呼吸も荒くて……私、大袈裟だけど可可ちゃんが氏んじゃうんじゃないかって思った」
千砂都「体力もついてきたと思っていたけど、最近の可可ちゃんを思い返してみると、あんまり動きが良くなかったり、……ばてるのが早かったりしてて」
かのん「一体どうしちゃったんだろう……」
すみれ「やっぱり、衣装とかの負担が大き過ぎたとか……?」
千砂都「でも長期的に続くかな?……しかも、あんな……過呼吸になるほどって……」
恋「…………」
ピコンッ
すみれ「あ、可可から……」
可可『今日は早退してしまってすみませんでした。千砂都達のお陰で無事にお家で休むことが出来ました、ありがとうございます。明日は元気に練習するので待っててくださいねー!』
かのん「……元気そう、だね」
すみれ「全く、迷惑かけんじゃないわよ」ホッ
千砂都「考え過ぎだったのかな……」
すみれ「ええ。でもまた無理するかもしれないし、ここ一週間くらいは気遣って見ててあげましょ」
かのん「そうだね、可可ちゃん素直に休んでくれなさそうだし……またこうなっちゃう可能性もありそうだもんね」
千砂都「それじゃ帰ろっか。皆残っててくれてありがとうっ」
千砂都「体力もついてきたと思っていたけど、最近の可可ちゃんを思い返してみると、あんまり動きが良くなかったり、……ばてるのが早かったりしてて」
かのん「一体どうしちゃったんだろう……」
すみれ「やっぱり、衣装とかの負担が大き過ぎたとか……?」
千砂都「でも長期的に続くかな?……しかも、あんな……過呼吸になるほどって……」
恋「…………」
ピコンッ
すみれ「あ、可可から……」
可可『今日は早退してしまってすみませんでした。千砂都達のお陰で無事にお家で休むことが出来ました、ありがとうございます。明日は元気に練習するので待っててくださいねー!』
かのん「……元気そう、だね」
すみれ「全く、迷惑かけんじゃないわよ」ホッ
千砂都「考え過ぎだったのかな……」
すみれ「ええ。でもまた無理するかもしれないし、ここ一週間くらいは気遣って見ててあげましょ」
かのん「そうだね、可可ちゃん素直に休んでくれなさそうだし……またこうなっちゃう可能性もありそうだもんね」
千砂都「それじゃ帰ろっか。皆残っててくれてありがとうっ」
13: 2023/03/09(木) 00:09:04.81 ID:pm6eu4d+.net
--
ザザッ…
四季「……可可先輩……」
夏美「どうでしたの?」
四季「……うん、今日過呼吸を起こしたみたい」
きな子「か、過呼吸!?可可先輩大丈夫なんすか!?」
四季「LINEを見る限り、千砂都先輩達が対処したお陰で大事には至らなかったみたいだけど……」
メイ「……取り敢えず様子見だな。無理しないよう私らでも見ておこうぜ」
しききななつ「……」コクリ
四季「…………」チラッ
恋『…………可可、さん……』ギュッ
四季「(恋先輩が、震えているのは気の所為……?)」
ザザッ…
四季「……可可先輩……」
夏美「どうでしたの?」
四季「……うん、今日過呼吸を起こしたみたい」
きな子「か、過呼吸!?可可先輩大丈夫なんすか!?」
四季「LINEを見る限り、千砂都先輩達が対処したお陰で大事には至らなかったみたいだけど……」
メイ「……取り敢えず様子見だな。無理しないよう私らでも見ておこうぜ」
しききななつ「……」コクリ
四季「…………」チラッ
恋『…………可可、さん……』ギュッ
四季「(恋先輩が、震えているのは気の所為……?)」
14: 2023/03/09(木) 00:09:52.37 ID:pm6eu4d+.net
---
--
-
きな子「んーっ、今日も良い天気っすねぇ」
四季「練習日和……」
かのん「ごめん、ちょっと寝坊しちゃって……」ガチャッ
千砂都「あ、かのんちゃんおはよ」
かのん「可可ちゃんは?」
すみれ「まだ来てないわよ。全く、しょうがないわね……電話してみるから──」
可可「お待たせシマシタ!」バッ
千砂都「……」サッ ピタッ…
可可「な、なんデス!?おでこに手を当てて……」
千砂都「熱は無いみたいだね、体調はもう平気?」
可可「ハイ!バッチリデス!」ムンッ
--
-
きな子「んーっ、今日も良い天気っすねぇ」
四季「練習日和……」
かのん「ごめん、ちょっと寝坊しちゃって……」ガチャッ
千砂都「あ、かのんちゃんおはよ」
かのん「可可ちゃんは?」
すみれ「まだ来てないわよ。全く、しょうがないわね……電話してみるから──」
可可「お待たせシマシタ!」バッ
千砂都「……」サッ ピタッ…
可可「な、なんデス!?おでこに手を当てて……」
千砂都「熱は無いみたいだね、体調はもう平気?」
可可「ハイ!バッチリデス!」ムンッ
15: 2023/03/09(木) 00:10:29.12 ID:pm6eu4d+.net
すみれ「ったく、心配掛けんじゃないわよ」
メイ「元気になったみたいで良かったな」
夏美「ええ、安心ですの」
四季「…………」チラッ
恋「…………」ギュッ
すみれ「?」
すみれ「なに、どうかしたの?」
四季「……いえ、何でも」
すみれ「……そう?」
千砂都「よーっし、ほら皆チェックシート提出してー。練習始めるよー」
「「「「「「「「はーい」」」」」」」」
千砂都「可可ちゃんは私と柔軟しよっか」
可可「はいっ!千砂都と柔軟は久しぶりデスね〜♪」
千砂都「……うん、そうだね。ほら、脚開いて」
メイ「元気になったみたいで良かったな」
夏美「ええ、安心ですの」
四季「…………」チラッ
恋「…………」ギュッ
すみれ「?」
すみれ「なに、どうかしたの?」
四季「……いえ、何でも」
すみれ「……そう?」
千砂都「よーっし、ほら皆チェックシート提出してー。練習始めるよー」
「「「「「「「「はーい」」」」」」」」
千砂都「可可ちゃんは私と柔軟しよっか」
可可「はいっ!千砂都と柔軟は久しぶりデスね〜♪」
千砂都「……うん、そうだね。ほら、脚開いて」
17: 2023/03/09(木) 00:10:54.80 ID:pm6eu4d+.net
メイ「……いつも通りだな」
四季「可可先輩は、だけど……」グッ
メイ「い、痛てぇよ四季。あんまり強く押すな」
四季「……メイ、」
メイ「あ?なんだよ……」チラッ
四季「……恋先輩、おかしくない?」
メイ「え?恋先輩?」パッ
恋「…………っ、」
メイ「……恋先輩……」
メイ「(どうして、可可先輩に怯えたような視線を……?)」
四季「……分からないけど、何か事情があるのかもしれない」
メイ「……事情、な……」
四季「可可先輩は、だけど……」グッ
メイ「い、痛てぇよ四季。あんまり強く押すな」
四季「……メイ、」
メイ「あ?なんだよ……」チラッ
四季「……恋先輩、おかしくない?」
メイ「え?恋先輩?」パッ
恋「…………っ、」
メイ「……恋先輩……」
メイ「(どうして、可可先輩に怯えたような視線を……?)」
四季「……分からないけど、何か事情があるのかもしれない」
メイ「……事情、な……」
18: 2023/03/09(木) 00:11:25.25 ID:pm6eu4d+.net
夏美「なーに二人でコソコソしてるんですの」ヒョコッ
メイ「声デケェよ、少し黙っとけ」ガシッ
四季「……恋先輩、昨日からおかしくない?」
きな子「そうっすか?……確かに、元気は無いっすけど……」
夏美「可可先輩と同じで具合悪かったりするんじゃないですの」
四季「そう、だといいんだけど……」
メイ「声デケェよ、少し黙っとけ」ガシッ
四季「……恋先輩、昨日からおかしくない?」
きな子「そうっすか?……確かに、元気は無いっすけど……」
夏美「可可先輩と同じで具合悪かったりするんじゃないですの」
四季「そう、だといいんだけど……」
20: 2023/03/09(木) 00:11:53.48 ID:pm6eu4d+.net
-
千砂都「……」グッ グッ
可可「千砂都っ、クゥクゥ身体柔らかくなったデショウ?」
可可「つま先にまで手が届くようになったんデスよ〜!」ニパッ
千砂都「……」グッ
可可「あぇ……千砂都?」コテリ
千砂都「ぁ、ごめん。少しぼーっとしちゃってた」
可可「珍しいデスね?……あっ、次可可が押しマスよ!」
千砂都「……あのね、可可ちゃん」ギュッ
可可「千砂都……?」キョトン
千砂都「……」グッ グッ
可可「千砂都っ、クゥクゥ身体柔らかくなったデショウ?」
可可「つま先にまで手が届くようになったんデスよ〜!」ニパッ
千砂都「……」グッ
可可「あぇ……千砂都?」コテリ
千砂都「ぁ、ごめん。少しぼーっとしちゃってた」
可可「珍しいデスね?……あっ、次可可が押しマスよ!」
千砂都「……あのね、可可ちゃん」ギュッ
可可「千砂都……?」キョトン
21: 2023/03/09(木) 00:12:28.22 ID:pm6eu4d+.net
千砂都「……昨日、無理させちゃったよね、私。可可ちゃんが具合悪かったこと知らずに……ばててた時に止めてあげられたら、可可ちゃん、倒れずに済んだかもしれないのに……」
千砂都「……可可ちゃんが倒れたのは私の責任。……本当にごめん、可可ちゃん」
可可「千砂都……」
可可「何を言っているのデスか。千砂都は悪くないデスよ。それに可可、氏んでしまった訳ではありまセン!」
可可「気にしないでクダサイっ、ね?」
千砂都「……うん、ありがとう」
千砂都「それじゃあ、練習再開しよっか」
可可「はいデス!」
すみれ「……」
千砂都「……可可ちゃんが倒れたのは私の責任。……本当にごめん、可可ちゃん」
可可「千砂都……」
可可「何を言っているのデスか。千砂都は悪くないデスよ。それに可可、氏んでしまった訳ではありまセン!」
可可「気にしないでクダサイっ、ね?」
千砂都「……うん、ありがとう」
千砂都「それじゃあ、練習再開しよっか」
可可「はいデス!」
すみれ「……」
22: 2023/03/09(木) 00:12:55.17 ID:pm6eu4d+.net
すみれ「(千砂都が可可と組みたがってた理由はこれね。可可に謝りたかったから……)」
すみれ「(……私も、謝った方がいいわよね……)」
かのん「どうしたの?怖い顔しちゃって」
すみれ「え、ゃ……何でもないわよ」
すみれ「ただ、少し考え事を──
かのん「可可ちゃんのこと?」
すみれ「……え、」
かのん「顔に書いてあるよ。ちぃちゃんもすみれちゃんも恋ちゃんも」
すみれ「(……私も、謝った方がいいわよね……)」
かのん「どうしたの?怖い顔しちゃって」
すみれ「え、ゃ……何でもないわよ」
すみれ「ただ、少し考え事を──
かのん「可可ちゃんのこと?」
すみれ「……え、」
かのん「顔に書いてあるよ。ちぃちゃんもすみれちゃんも恋ちゃんも」
23: 2023/03/09(木) 00:13:18.89 ID:pm6eu4d+.net
かのん「心配なのは分かるけど……、でもほら元気そうだし。昨日は本当に体調悪かったんだと思うけど、今日は大丈夫そうだよ」
かのん「いつまで気にしてても、可可ちゃんが申し訳なくなっちゃうだけだと思うんだ」
すみれ「……ったく、あんたに言われたかないわよ」
すみれ「そんなの分かってるわ」
すみれ「次ステップの練習だって、早くポジション着きましょっ」
かのん「うんっ」
かのん「いつまで気にしてても、可可ちゃんが申し訳なくなっちゃうだけだと思うんだ」
すみれ「……ったく、あんたに言われたかないわよ」
すみれ「そんなの分かってるわ」
すみれ「次ステップの練習だって、早くポジション着きましょっ」
かのん「うんっ」
24: 2023/03/09(木) 00:13:49.43 ID:pm6eu4d+.net
--
千砂都「よーっし、今日の放課後練習はここまでにしよっか」
きな子「き、キツいっす……」グデッ
メイ「相変わらずスパルタだな、千砂都先輩……」
可可「……っふ、……ふ……」ハァ ハァ…
千砂都「……」チラッ
すみれ「病み上がりで運動なんてするから息上がってんじゃないの。ほら、水飲んで」
可可「……ありがとう、ございマス……」
千砂都「(やっぱり……、まだキツそう……倒れてはいないけど、昨日と同じ感じがする……)」
恋「(可可さん……)」
千砂都「よーっし、今日の放課後練習はここまでにしよっか」
きな子「き、キツいっす……」グデッ
メイ「相変わらずスパルタだな、千砂都先輩……」
可可「……っふ、……ふ……」ハァ ハァ…
千砂都「……」チラッ
すみれ「病み上がりで運動なんてするから息上がってんじゃないの。ほら、水飲んで」
可可「……ありがとう、ございマス……」
千砂都「(やっぱり……、まだキツそう……倒れてはいないけど、昨日と同じ感じがする……)」
恋「(可可さん……)」
25: 2023/03/09(木) 00:14:21.81 ID:pm6eu4d+.net
かのん「大丈夫?家まで送ろうか?」
可可「イエ!可可は元気いっぱいデスのでご安心を!」バッ
夏美「ホントですの〜?顔色悪いですのよ」
可可「そデスか?ピンピンデスよ!」
恋「……いえ、」
恋「今日は念の為、かのんさんに付き添って帰ってもらって下さい。何かあっては困るので」
かのん「恋ちゃん……?」
すみれ「私も同じこと思っていたわ。この子の事だもの、どうせ無理して帰り道倒れるかもしれないしね」
千砂都「私もそれがいいと思ってた。ありがとう、恋ちゃん」
恋「いえ、私はただ──」チラッ
可可「……?」コテリ
恋「……なんでもありません。暖かくなってきたとはいえ、夕方になるとまだ冷えるので、日が落ちる前に帰りましょう」
恋「今日も練習、お疲れ様でした」
可可「イエ!可可は元気いっぱいデスのでご安心を!」バッ
夏美「ホントですの〜?顔色悪いですのよ」
可可「そデスか?ピンピンデスよ!」
恋「……いえ、」
恋「今日は念の為、かのんさんに付き添って帰ってもらって下さい。何かあっては困るので」
かのん「恋ちゃん……?」
すみれ「私も同じこと思っていたわ。この子の事だもの、どうせ無理して帰り道倒れるかもしれないしね」
千砂都「私もそれがいいと思ってた。ありがとう、恋ちゃん」
恋「いえ、私はただ──」チラッ
可可「……?」コテリ
恋「……なんでもありません。暖かくなってきたとはいえ、夕方になるとまだ冷えるので、日が落ちる前に帰りましょう」
恋「今日も練習、お疲れ様でした」
26: 2023/03/09(木) 00:15:00.53 ID:pm6eu4d+.net
-
--
---
かのん「じゃあ、また明日。具合悪かったら無理しないでね」
可可「ハイ、また明日。おやすみなさい」
かのん「うんっ、おやすみ」
パタンッ
可可「…………」
可可「……っはぁ、……はぁ……っ」ドッ
--
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かのん「じゃあ、また明日。具合悪かったら無理しないでね」
可可「ハイ、また明日。おやすみなさい」
かのん「うんっ、おやすみ」
パタンッ
可可「…………」
可可「……っはぁ、……はぁ……っ」ドッ
27: 2023/03/09(木) 00:15:29.14 ID:pm6eu4d+.net
可可「げほっ、……ごほっ……!」
可可「(く、るしいっ……動悸が凄い……っ)」ゴホゴホ
可可「(それに手の震えが止まらない……なんで?病み上がりで練習したのが悪かった?)」ハッ ハッ
可可「!」ハッ ハッ
可可「(か、過呼吸……っ、どうしよう……どうしようどうしよう……可可、このまま氏んじゃう……っ!)」ヒュー ヒュー
可可「!……ごほっ…げほ……っ!」
可可「(……え?)」ヒュー ヒュー
可可「(え、……な、なんで?なんで、なんで……)」ヒュー ヒュー
可可「(なんで、血、──)」クラッ
可可「(く、るしいっ……動悸が凄い……っ)」ゴホゴホ
可可「(それに手の震えが止まらない……なんで?病み上がりで練習したのが悪かった?)」ハッ ハッ
可可「!」ハッ ハッ
可可「(か、過呼吸……っ、どうしよう……どうしようどうしよう……可可、このまま氏んじゃう……っ!)」ヒュー ヒュー
可可「!……ごほっ…げほ……っ!」
可可「(……え?)」ヒュー ヒュー
可可「(え、……な、なんで?なんで、なんで……)」ヒュー ヒュー
可可「(なんで、血、──)」クラッ
28: 2023/03/09(木) 00:16:16.39 ID:pm6eu4d+.net
--
かのん「可可ちゃん、大丈夫だったかなぁ……」
かのん「……ああやって無理してるけど、実際本当に具合悪いとかだったら、どうしよう……」ピタッ
かのん「心配、だな……」チラッ
ガタンッ
かのん「え、何の音……?可可ちゃん家から……?」バッ
かのん「ちょっと大丈夫!?凄い音したけど──」ガチャッ
可可「……ぅ、……っ」
かのん「〜〜〜っ!!可可ちゃん!!!」
かのん「可可ちゃん、大丈夫だったかなぁ……」
かのん「……ああやって無理してるけど、実際本当に具合悪いとかだったら、どうしよう……」ピタッ
かのん「心配、だな……」チラッ
ガタンッ
かのん「え、何の音……?可可ちゃん家から……?」バッ
かのん「ちょっと大丈夫!?凄い音したけど──」ガチャッ
可可「……ぅ、……っ」
かのん「〜〜〜っ!!可可ちゃん!!!」
29: 2023/03/09(木) 00:16:52.53 ID:pm6eu4d+.net
---
--
-
かのん「入院、するんだって」
すみれ「……そんな、倒れるまで悪かったなんて……」
千砂都「…………」
恋「……っ、……」カタカタ
恋「(や、やはり……私が、私がすぐ皆さんに伝えないから……!)」
かのん「……あの、さ……」
かのん「……倒れてる可可ちゃん、見つけた時……見ちゃったの……」
かのん「可可ちゃんの、掌……血、付いてたんだよね……」
すみれんちぃ「「「!!」」」
--
-
かのん「入院、するんだって」
すみれ「……そんな、倒れるまで悪かったなんて……」
千砂都「…………」
恋「……っ、……」カタカタ
恋「(や、やはり……私が、私がすぐ皆さんに伝えないから……!)」
かのん「……あの、さ……」
かのん「……倒れてる可可ちゃん、見つけた時……見ちゃったの……」
かのん「可可ちゃんの、掌……血、付いてたんだよね……」
すみれんちぃ「「「!!」」」
30: 2023/03/09(木) 00:17:13.45 ID:pm6eu4d+.net
かのん「多分……血、吐いたんだと思う……」
かのん「掌にベッタリついてて……口許にも、血が……ついてて……」
かのん「ど、どうしよう……私が傍に居てあげられたら……っ、可可ちゃん……あんなことには……っ!」ガタガタ
千砂都「かのんちゃん!」ギュッ
千砂都「違う……違うよ。かのんちゃんは悪くない……悪いのは、可可ちゃんのこと気が付かずに練習させちゃった私が……」
すみれ「違うっ、私が……あの時から……気付いてたら……止めてあげられてたら──」
恋「もう辞めてください!!」
かのん「掌にベッタリついてて……口許にも、血が……ついてて……」
かのん「ど、どうしよう……私が傍に居てあげられたら……っ、可可ちゃん……あんなことには……っ!」ガタガタ
千砂都「かのんちゃん!」ギュッ
千砂都「違う……違うよ。かのんちゃんは悪くない……悪いのは、可可ちゃんのこと気が付かずに練習させちゃった私が……」
すみれ「違うっ、私が……あの時から……気付いてたら……止めてあげられてたら──」
恋「もう辞めてください!!」
31: 2023/03/09(木) 00:17:45.38 ID:pm6eu4d+.net
恋「誰の所為とか、どこが悪かったとか……そうじゃないです……っ、それに……可可さんは亡くなっていません……」
恋「私の大切な友人を、勝手に殺さないで下さい……」ポロポロ
すみれ「だって、最初に気が付いたのは私なのよ!なら私が!」
すみれ「……私が、私が……っ、」ジワッ
すみれ「これ以上、私の隣から居なくなろうとしないでよ、可可……っ、」ポロポロ
千砂都「(悔しい、悔しい悔しい……)」
千砂都「(自分の無力さに、消えたくなる。氏にたくなる )」
千砂都「……ごめんなさい、可可ちゃん……」
かのん「……皆……」
恋「私の大切な友人を、勝手に殺さないで下さい……」ポロポロ
すみれ「だって、最初に気が付いたのは私なのよ!なら私が!」
すみれ「……私が、私が……っ、」ジワッ
すみれ「これ以上、私の隣から居なくなろうとしないでよ、可可……っ、」ポロポロ
千砂都「(悔しい、悔しい悔しい……)」
千砂都「(自分の無力さに、消えたくなる。氏にたくなる )」
千砂都「……ごめんなさい、可可ちゃん……」
かのん「……皆……」
32: 2023/03/09(木) 00:18:15.66 ID:pm6eu4d+.net
--
ザザッ…
きな子「そ、そんな……」
メイ「こんなことって、あるのかよ……」
四季「…………っ、」
夏美「……いつまで部室の前に佇んでいるのですの。早く帰りますのよ」
きな子「……だって、だって……可可先輩が氏んじゃうかもしれないっすよ……!!」
メイ「お前は……っ、心配じゃねぇのかよ!」
夏美「心配に決まってますの!!!」
ザザッ…
きな子「そ、そんな……」
メイ「こんなことって、あるのかよ……」
四季「…………っ、」
夏美「……いつまで部室の前に佇んでいるのですの。早く帰りますのよ」
きな子「……だって、だって……可可先輩が氏んじゃうかもしれないっすよ……!!」
メイ「お前は……っ、心配じゃねぇのかよ!」
夏美「心配に決まってますの!!!」
33: 2023/03/09(木) 00:18:42.12 ID:pm6eu4d+.net
夏美「当たり前でしょう?一年間一緒に頑張ってきた仲間ですの、ライバルですの、……大切な、夏美の先輩ですの」
夏美「当選居なくなられるのは嫌ですの。でも……っ!」
夏美「私は可可先輩を治せない!お医者さんでは無いんですの!三人にも分かるでしょう!?」
四季「……夏美ちゃん」
夏美「…………私はこれからマニーを稼がないといけないですの。……可可先輩の為にも」
きな子「待って!」
夏美「当選居なくなられるのは嫌ですの。でも……っ!」
夏美「私は可可先輩を治せない!お医者さんでは無いんですの!三人にも分かるでしょう!?」
四季「……夏美ちゃん」
夏美「…………私はこれからマニーを稼がないといけないですの。……可可先輩の為にも」
きな子「待って!」
34: 2023/03/09(木) 00:19:15.83 ID:pm6eu4d+.net
きな子「……それなら……っ、きな子も……きな子も、可可先輩の為にお金稼ぐっす!」
メイ「……私も、私もバイト、始めてみるよ」
四季「……私は……人付き合いが、苦手……だから、」
四季「可可先輩の体調の原因、調べてみる」
夏美「……決まりですの、ほら、早く行きますのよ」
夏美「一番泣きたいのは、可可先輩だと思うので……私達が泣いてる暇は無いんですの」
メイ「……私も、私もバイト、始めてみるよ」
四季「……私は……人付き合いが、苦手……だから、」
四季「可可先輩の体調の原因、調べてみる」
夏美「……決まりですの、ほら、早く行きますのよ」
夏美「一番泣きたいのは、可可先輩だと思うので……私達が泣いてる暇は無いんですの」
35: 2023/03/09(木) 00:20:23.50 ID:pm6eu4d+.net
-
--
---
千砂都「(可可ちゃんが倒れた日から一週間が経った。可可ちゃんは三日前にやっと意識が戻ったみたいで、面会が出来るようになったの)」
千砂都「(部活はあれから一度も無くて、と言うより、皆、可可ちゃんとの面会を優先したくて、自然と部活は無くなってた)」
千砂都「(一年生は、一度も面会に来てないけど……でも、当たり前だと思う。私達の口からは、何も言えなかったから)」
千砂都「(可可ちゃんが倒れたこと、可可ちゃんが入院したこと、可可ちゃんが血を吐いていたこと。何も、言えなかった)」
千砂都「(もしかしたら四季ちゃんの道具か何かで盗み聞きされちゃっていたのかもしれないけど……でも、面会に来ないのは、何か理由があるんだと思う)」
千砂都「(少なくとも私は、そう思いたかった)」
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千砂都「(可可ちゃんが倒れた日から一週間が経った。可可ちゃんは三日前にやっと意識が戻ったみたいで、面会が出来るようになったの)」
千砂都「(部活はあれから一度も無くて、と言うより、皆、可可ちゃんとの面会を優先したくて、自然と部活は無くなってた)」
千砂都「(一年生は、一度も面会に来てないけど……でも、当たり前だと思う。私達の口からは、何も言えなかったから)」
千砂都「(可可ちゃんが倒れたこと、可可ちゃんが入院したこと、可可ちゃんが血を吐いていたこと。何も、言えなかった)」
千砂都「(もしかしたら四季ちゃんの道具か何かで盗み聞きされちゃっていたのかもしれないけど……でも、面会に来ないのは、何か理由があるんだと思う)」
千砂都「(少なくとも私は、そう思いたかった)」
36: 2023/03/09(木) 00:21:41.82 ID:pm6eu4d+.net
可可「んーっ、美味しいデス!このプリン!」
可可「さっすがレンレン!最高デス!」
恋「ふふ、ありがとうございます。可可さんが美味しそうに食べてくれるので、私も嬉しくなってしまいます」
可可「レンレンの笑顔を見ると、可可も元気になりマスよ!!」
すみれ「ちょっと騒ぐんじゃないわよ。また倒れるわよ」
可可「……ぅぐ、……ご、ごもっともデス……」
千砂都「それじゃあ、そろそろ帰ろっか」
可可「……え、もう帰っちゃうデスか……?」
千砂都「あんまり無理させる訳にはいかないしね。ほら、準備して」
かのん「はぁい……またね、可可ちゃん。元気な顔見られて良かったよ」
可可「可可も皆さんに会えて、嬉しいデスっ……また、明日」
恋「可可さん、お大事に」
千砂都「またね、可可ちゃん」
可可「さっすがレンレン!最高デス!」
恋「ふふ、ありがとうございます。可可さんが美味しそうに食べてくれるので、私も嬉しくなってしまいます」
可可「レンレンの笑顔を見ると、可可も元気になりマスよ!!」
すみれ「ちょっと騒ぐんじゃないわよ。また倒れるわよ」
可可「……ぅぐ、……ご、ごもっともデス……」
千砂都「それじゃあ、そろそろ帰ろっか」
可可「……え、もう帰っちゃうデスか……?」
千砂都「あんまり無理させる訳にはいかないしね。ほら、準備して」
かのん「はぁい……またね、可可ちゃん。元気な顔見られて良かったよ」
可可「可可も皆さんに会えて、嬉しいデスっ……また、明日」
恋「可可さん、お大事に」
千砂都「またね、可可ちゃん」
37: 2023/03/09(木) 00:23:24.43 ID:pm6eu4d+.net
ガララッ パタンッ
すみれ「……それじゃあ、私もそろそろ……」
可可「待って」
すみれ「……え?」
可可「…………伝えたいことが、あるんデス」
可可「すみれだけは、ここに居て……」ギュッ
すみれ「可可……」
すみれ「……分かった。どうしたの?」ギュッ
可可「……あの──」
すみれ「……それじゃあ、私もそろそろ……」
可可「待って」
すみれ「……え?」
可可「…………伝えたいことが、あるんデス」
可可「すみれだけは、ここに居て……」ギュッ
すみれ「可可……」
すみれ「……分かった。どうしたの?」ギュッ
可可「……あの──」
38: 2023/03/09(木) 00:24:55.01 ID:pm6eu4d+.net
--
恋「(…………)」トボトボ
恋「(どうしても、可可さんとお母様を重ねてしまいます)」
恋「(お母様が亡くなる直前、あんな風に無理をしていました)」
恋「(違う。可可さんは無理などしていません、お母様のように潰れてしまうほど、無理は──)」
きな子「恋先輩っ!」
恋「……っ!は、はい!」
恋「……って、きな子さんではないですか」
きな子「奇遇っすね。きな子もバイトの帰りなっすよ」
恋「バイト……アルバイトしているのですね」
きな子「り、理事長には内緒っすよ。……その、可可先輩の為に……」
恋「!……成程、だから面会に……」
きな子「こ、これも内緒っす。……実は、先輩達が部室で話してるの、聞いちゃって……ずっと考えてたっす……可可先輩は元気そうっすか?」
恋「ええ、とても元気でしたよ。まだ様子を見ないといけないそうなので、退院は出来ないそうですが……」
きな子「そうっすか……それより、恋先輩」
きな子「ずっとぼーっとしてるっすけど、何かあったんすか?」
恋「いえ、少し考え事を……」
きな子「……っ、」ギュッ
きな子「何かあったっすか?話、聞くっすよ!」
きな子「恋先輩はきな子の大事な先輩っす!悩んでいるなら、考え事があるなら、きな子を頼って欲しいっす!」
恋「きな子さん……」
恋「(…………)」トボトボ
恋「(どうしても、可可さんとお母様を重ねてしまいます)」
恋「(お母様が亡くなる直前、あんな風に無理をしていました)」
恋「(違う。可可さんは無理などしていません、お母様のように潰れてしまうほど、無理は──)」
きな子「恋先輩っ!」
恋「……っ!は、はい!」
恋「……って、きな子さんではないですか」
きな子「奇遇っすね。きな子もバイトの帰りなっすよ」
恋「バイト……アルバイトしているのですね」
きな子「り、理事長には内緒っすよ。……その、可可先輩の為に……」
恋「!……成程、だから面会に……」
きな子「こ、これも内緒っす。……実は、先輩達が部室で話してるの、聞いちゃって……ずっと考えてたっす……可可先輩は元気そうっすか?」
恋「ええ、とても元気でしたよ。まだ様子を見ないといけないそうなので、退院は出来ないそうですが……」
きな子「そうっすか……それより、恋先輩」
きな子「ずっとぼーっとしてるっすけど、何かあったんすか?」
恋「いえ、少し考え事を……」
きな子「……っ、」ギュッ
きな子「何かあったっすか?話、聞くっすよ!」
きな子「恋先輩はきな子の大事な先輩っす!悩んでいるなら、考え事があるなら、きな子を頼って欲しいっす!」
恋「きな子さん……」
39: 2023/03/09(木) 00:25:31.34 ID:pm6eu4d+.net
恋「……この後、私の家に来れますでしょうか」
恋「……そこに居る、皆さんと一緒に」
「「「!」」」コソッ
メイ「……なんだ、バレてたのかよ」
夏美「意外と勘が鋭いですの」
四季「機械以外の盗み聞きは、得意じゃない……」
恋「全部お話します、私の、お母様のことも」
恋「……そこに居る、皆さんと一緒に」
「「「!」」」コソッ
メイ「……なんだ、バレてたのかよ」
夏美「意外と勘が鋭いですの」
四季「機械以外の盗み聞きは、得意じゃない……」
恋「全部お話します、私の、お母様のことも」
40: 2023/03/09(木) 00:26:05.22 ID:pm6eu4d+.net
---
四季「……恋先輩のお母さん……」
メイ「亡くなってたんだな……」
夏美「……」
きな子「それで……、今の可可先輩、似てるんすよね……その、お母さんに……」
恋「……ええ、何故だか分かりませんが、……ずっと亡くなった母が脳裏に……」
四季「…………」
四季「私、可可先輩のこと、調べてみた」
四季「可可先輩は、多分、元々身体が弱かった。違いますか?」
恋「……いえ、去年の夏休み辺りまではしょっちゅう倒れていたと聞いています。東京大会の当日にも一時的な気絶、のようなものも見られましたし……」
四季「……恋先輩のお母さん……」
メイ「亡くなってたんだな……」
夏美「……」
きな子「それで……、今の可可先輩、似てるんすよね……その、お母さんに……」
恋「……ええ、何故だか分かりませんが、……ずっと亡くなった母が脳裏に……」
四季「…………」
四季「私、可可先輩のこと、調べてみた」
四季「可可先輩は、多分、元々身体が弱かった。違いますか?」
恋「……いえ、去年の夏休み辺りまではしょっちゅう倒れていたと聞いています。東京大会の当日にも一時的な気絶、のようなものも見られましたし……」
41: 2023/03/09(木) 00:26:32.47 ID:pm6eu4d+.net
きな子「でも、可可先輩、きな子達が入ってからは体力いっぱいだったっすよね?それは……」
四季「それは、多分、微量だけどアドレナリンが関係している」
四季「可可先輩は今年何がなんでも勝たなくてはいけなかった。帰国されられない為にも、今年がラストチャンスだった」
四季「今年に全て賭けていたからこそ、アドレナリンが溢れ出していて、体力の消耗や体調不良に気が付いていなかっただけだと思う」
四季「それに、可可先輩には弱みを見せられなかったもうひとつの理由がある」
四季「それは、多分、微量だけどアドレナリンが関係している」
四季「可可先輩は今年何がなんでも勝たなくてはいけなかった。帰国されられない為にも、今年がラストチャンスだった」
四季「今年に全て賭けていたからこそ、アドレナリンが溢れ出していて、体力の消耗や体調不良に気が付いていなかっただけだと思う」
四季「それに、可可先輩には弱みを見せられなかったもうひとつの理由がある」
42: 2023/03/09(木) 00:27:40.11 ID:pm6eu4d+.net
夏美「私達、後輩の前……」
四季「そう。可可先輩のようなタイプは、絶対に私達後輩の前ではボロを出したくない。かっこ悪いところを見せないようにしている」
四季「だからこそ、体調不良の時も言い出せなかった」
恋「な、ならば私達の前だったら……!」
四季「……恋先輩は、可可先輩がラブライブで負けたら帰国させられること、知っていた?」
恋「……っ、いえ……」
四季「つまりはそういうこと。可可先輩は、自分を気にして、スクールアイドルをやって欲しくなかった」
四季「恐らく可可先輩が何処かでボロを出したことで、すみれ先輩に知られてしまっただけで、元々すみれ先輩も気が付かなかった」
四季「可可先輩は、隠し事が下手なようで物凄く上手いの」
四季「可可先輩は頭が良い。だから隠し方も知っていたし、もしボロを出したとしても、早い頭の回転で切り抜けることが出来きたのだと思う」
四季「そう。可可先輩のようなタイプは、絶対に私達後輩の前ではボロを出したくない。かっこ悪いところを見せないようにしている」
四季「だからこそ、体調不良の時も言い出せなかった」
恋「な、ならば私達の前だったら……!」
四季「……恋先輩は、可可先輩がラブライブで負けたら帰国させられること、知っていた?」
恋「……っ、いえ……」
四季「つまりはそういうこと。可可先輩は、自分を気にして、スクールアイドルをやって欲しくなかった」
四季「恐らく可可先輩が何処かでボロを出したことで、すみれ先輩に知られてしまっただけで、元々すみれ先輩も気が付かなかった」
四季「可可先輩は、隠し事が下手なようで物凄く上手いの」
四季「可可先輩は頭が良い。だから隠し方も知っていたし、もしボロを出したとしても、早い頭の回転で切り抜けることが出来きたのだと思う」
43: 2023/03/09(木) 00:28:05.41 ID:pm6eu4d+.net
メイ「じゃあ、私ら……ずっと騙されてたのかよ……っ」
夏美「違いますの、可可先輩はただ──」
メイ「でもそういうことなんだろ!」
四季「…………メイ」
メイ「分かってる、分かってるんだ……可可先輩は悪くない。誰も、悪くない……」
恋「……もう、暗くなります。送っていきますよ」
夏美「違いますの、可可先輩はただ──」
メイ「でもそういうことなんだろ!」
四季「…………メイ」
メイ「分かってる、分かってるんだ……可可先輩は悪くない。誰も、悪くない……」
恋「……もう、暗くなります。送っていきますよ」
44: 2023/03/09(木) 00:28:41.76 ID:pm6eu4d+.net
---
--
-
ガララッ
きな子「可可先輩っ!」
可可「……っあ!きなきな達!久しぶりデスね!」パアァッ
メイ「体調はもう平気なのかよ?」
可可「ハイ!バッチリデスよ!元気いっぱいデス!」
四季「……退院は?」
可可「ぅぐっ……さ、さあ?……クゥクゥ、ニホンゴワカラナイデスー」
夏美「……良くならないんですの?」
可可「……まだ、回復は見込めないそうで……暫く入院デス。春休みが終わる頃にはきっと!」
きな子「今日、きな子達がここに来たのは、可可先輩に渡したい物があったからっす」
夏美「……これ、」ガサッ
可可「分厚い封筒……これは?」
--
-
ガララッ
きな子「可可先輩っ!」
可可「……っあ!きなきな達!久しぶりデスね!」パアァッ
メイ「体調はもう平気なのかよ?」
可可「ハイ!バッチリデスよ!元気いっぱいデス!」
四季「……退院は?」
可可「ぅぐっ……さ、さあ?……クゥクゥ、ニホンゴワカラナイデスー」
夏美「……良くならないんですの?」
可可「……まだ、回復は見込めないそうで……暫く入院デス。春休みが終わる頃にはきっと!」
きな子「今日、きな子達がここに来たのは、可可先輩に渡したい物があったからっす」
夏美「……これ、」ガサッ
可可「分厚い封筒……これは?」
45: 2023/03/09(木) 00:29:05.76 ID:pm6eu4d+.net
メイ「私らが一週間毎日働いて稼いだ金だよ。アルバイトだったし、あんまり、入ってねぇんだけど……」
可可「こ、こんなの受け取れないデス!初めてのお給料は自分で使うのが──」
夏美「それじゃダメなんですの」
夏美「私達は、可可先輩の力になりたくてアルバイトを始めたんですの」
夏美「……このお金で、可可先輩は治りませんの?」
可可「…………っ、」
可可「こ、こんなの受け取れないデス!初めてのお給料は自分で使うのが──」
夏美「それじゃダメなんですの」
夏美「私達は、可可先輩の力になりたくてアルバイトを始めたんですの」
夏美「……このお金で、可可先輩は治りませんの?」
可可「…………っ、」
46: 2023/03/09(木) 00:29:32.34 ID:pm6eu4d+.net
メイ「可可先輩……」
可可「……クゥクゥの、身体は……一番自分が分かってマス」ギュッ
きな子「じゃあ……」
四季「可可先輩っ、」
四季「だったら、どうしたらいいですか。私が可可先輩の為に研究します。薬を作ります」
四季「身体、何処か痛いなら痛まないようにします、だから……」
四季「…………だから、そんな顔、しないで下さい……」
可可「……!」ハッ
可可「……」ゴシッ
可可「……申し訳ないデスが、今日は帰って貰えまセンか……」
可可「……クゥクゥの、身体は……一番自分が分かってマス」ギュッ
きな子「じゃあ……」
四季「可可先輩っ、」
四季「だったら、どうしたらいいですか。私が可可先輩の為に研究します。薬を作ります」
四季「身体、何処か痛いなら痛まないようにします、だから……」
四季「…………だから、そんな顔、しないで下さい……」
可可「……!」ハッ
可可「……」ゴシッ
可可「……申し訳ないデスが、今日は帰って貰えまセンか……」
47: 2023/03/09(木) 00:29:59.36 ID:pm6eu4d+.net
きな子「可可先輩……」
夏美「これは……」
可可「お金は一旦、預かっておきマス、……でも、使う気は無いデス。この気持ちは変わりマセン」
メイ「……そんな……」
可可「当然デス。可愛い後輩が可可の為に、頑張って来たお金なんデス。……使えないデスよ、とても勿体無くて……」
四季「……すみません……」
きな子「それじゃ、失礼するっすね……」
メイ「これ、スクールアイドルのDVDだ。暇潰しにはなると思うから、置いておくな」
可可「メーメー!ありがとうデス!」
夏美「それでは、また」
可可「ハイッ、気をつけて」
ガララッ パタンッ
可可「…………」
夏美「これは……」
可可「お金は一旦、預かっておきマス、……でも、使う気は無いデス。この気持ちは変わりマセン」
メイ「……そんな……」
可可「当然デス。可愛い後輩が可可の為に、頑張って来たお金なんデス。……使えないデスよ、とても勿体無くて……」
四季「……すみません……」
きな子「それじゃ、失礼するっすね……」
メイ「これ、スクールアイドルのDVDだ。暇潰しにはなると思うから、置いておくな」
可可「メーメー!ありがとうデス!」
夏美「それでは、また」
可可「ハイッ、気をつけて」
ガララッ パタンッ
可可「…………」
48: 2023/03/09(木) 00:30:45.04 ID:pm6eu4d+.net
可可「…………ごほっ、ごほ!」
可可「…はぁ、っ……はやく、戻って……今年も優勝するんデス……っ、」
可可「……っふ……、は、ぁ……くるし、っ……」ハッ ハッ
可可「…………っっ、」ボフッ
可可「(過呼吸、なったら……息、止めるのが……)」ギューッ
ガララッ
すみれ「さっききな子達に会ったけど、あの子達ちゃんとお見舞い来てたの──」
可可「……はぁっ……!ごほっ、……っふ、ぅ……」ギューッ
すみれ「可可!」バッ
すみれ「(枕に顔押し付けて……)」
すみれ「!……発作ね、ナースコール……」
すみれ「大丈夫、大丈夫……ここに居るから」ギュッ
可可「……っ、……はぁ……はっ……」
可可「…はぁ、っ……はやく、戻って……今年も優勝するんデス……っ、」
可可「……っふ……、は、ぁ……くるし、っ……」ハッ ハッ
可可「…………っっ、」ボフッ
可可「(過呼吸、なったら……息、止めるのが……)」ギューッ
ガララッ
すみれ「さっききな子達に会ったけど、あの子達ちゃんとお見舞い来てたの──」
可可「……はぁっ……!ごほっ、……っふ、ぅ……」ギューッ
すみれ「可可!」バッ
すみれ「(枕に顔押し付けて……)」
すみれ「!……発作ね、ナースコール……」
すみれ「大丈夫、大丈夫……ここに居るから」ギュッ
可可「……っ、……はぁ……はっ……」
49: 2023/03/09(木) 00:31:07.43 ID:pm6eu4d+.net
すみれ「……落ち着いた?」
可可「……ばか……何でここに居るのデスか……」
すみれ「……あんなこと言われちゃ、放っておけないでしょ。私は毎日でも来るから」
可可「本当に、ばかデスね……あなた……」
可可「…………」スゥ…
すみれ「(……寝ちゃった)」
すみれ「(馬鹿なのは、どっちよ)」
可可「……ばか……何でここに居るのデスか……」
すみれ「……あんなこと言われちゃ、放っておけないでしょ。私は毎日でも来るから」
可可「本当に、ばかデスね……あなた……」
可可「…………」スゥ…
すみれ「(……寝ちゃった)」
すみれ「(馬鹿なのは、どっちよ)」
50: 2023/03/09(木) 00:32:00.91 ID:pm6eu4d+.net
--
可可『もし、可可が氏んだら、……これ、皆に渡して欲しいんデス』
すみれ『……は?』
すみれ『ちょ、ちょっと、なんの冗談?』
すみれ『全然笑えないんだけど、何、もしかして……』
可可『…………』
すみれ『本気で、言ってるの……?』
すみれ『だってこれ、遺書、よね?』
すみれ『何で……?そんなに良くないの?氏んじゃうかもしれないくらい?』
可可『すみれ……可可は、』
すみれ『……嫌だ』
可可『もし、可可が氏んだら、……これ、皆に渡して欲しいんデス』
すみれ『……は?』
すみれ『ちょ、ちょっと、なんの冗談?』
すみれ『全然笑えないんだけど、何、もしかして……』
可可『…………』
すみれ『本気で、言ってるの……?』
すみれ『だってこれ、遺書、よね?』
すみれ『何で……?そんなに良くないの?氏んじゃうかもしれないくらい?』
可可『すみれ……可可は、』
すみれ『……嫌だ』
51: 2023/03/09(木) 00:32:28.83 ID:pm6eu4d+.net
すみれ『聞きたく、ない……』ジワッ
可可『なんで泣くデスか』
すみれ『だって、だってぇ……』ポロポロ
可可『……じゃあ、言いまセン。とにかく、……っ、ごほ!』
可可『ごほ……っ、かは……っ!』
すみれ『やだ……っ、可可……!』バッ
可可『……ふっ、……ぅ……』
すみれ『〜っ、それ……血……?』
可可『ね、すみれ、可可は……もう、長くないデス』
可可『ごほ、っ……毎日眠くて眠くて……起きているのも辛くて……発作が出たらいつも血を吐いていて……苦しいんデス』
可可『だから、頼みマシタよ』
すみれ『……っ、やだ……やだ……』ポロポロ
可可『なんで泣くデスか』
すみれ『だって、だってぇ……』ポロポロ
可可『……じゃあ、言いまセン。とにかく、……っ、ごほ!』
可可『ごほ……っ、かは……っ!』
すみれ『やだ……っ、可可……!』バッ
可可『……ふっ、……ぅ……』
すみれ『〜っ、それ……血……?』
可可『ね、すみれ、可可は……もう、長くないデス』
可可『ごほ、っ……毎日眠くて眠くて……起きているのも辛くて……発作が出たらいつも血を吐いていて……苦しいんデス』
可可『だから、頼みマシタよ』
すみれ『……っ、やだ……やだ……』ポロポロ
52: 2023/03/09(木) 00:32:56.38 ID:pm6eu4d+.net
---
すみれ「……」クシャッ…
すみれ「渡したくない、なんて……我儘よね」
すみれ「……」クシャッ…
すみれ「渡したくない、なんて……我儘よね」
53: 2023/03/09(木) 00:33:25.97 ID:pm6eu4d+.net
-
--
---
恋「可可さん……ずっと寝ていますね……」
かのん「眠いのかなぁ……」
千砂都「(氏期が近いと寝る時間が長くなるって、あれ本当なのかな……)」チラッ
千砂都「……可可ちゃん、だいぶ痩せちゃったね……」
すみれ「ご飯、あんまり食べれてないみたいよ」
千砂都「そうだよねぇ」
--
---
恋「可可さん……ずっと寝ていますね……」
かのん「眠いのかなぁ……」
千砂都「(氏期が近いと寝る時間が長くなるって、あれ本当なのかな……)」チラッ
千砂都「……可可ちゃん、だいぶ痩せちゃったね……」
すみれ「ご飯、あんまり食べれてないみたいよ」
千砂都「そうだよねぇ」
54: 2023/03/09(木) 00:33:53.36 ID:pm6eu4d+.net
千砂都「……可可ちゃん、私、寂しいよ」ツンツン
可可「……すぅ、……くぅ……」
かのん「いつもみたいに笑いかけて欲しいな」
かのん「かのんって、名前。呼んで欲しいな」
恋「大好きって、抱き着いて欲しいです」
千砂都「……一緒に、練習……したいよ……」
すみれ「…………」
可可「んん……」キュッ
可可「……すぅ、……くぅ……」
かのん「いつもみたいに笑いかけて欲しいな」
かのん「かのんって、名前。呼んで欲しいな」
恋「大好きって、抱き着いて欲しいです」
千砂都「……一緒に、練習……したいよ……」
すみれ「…………」
可可「んん……」キュッ
55: 2023/03/09(木) 00:34:25.57 ID:pm6eu4d+.net
可可「……あぇ……皆サンお揃いで……」ポケ
可可「可可の最期でも看取っていマシタか……?」
かのれんちぃ「「「可可ちゃん!/可可さん!」」」
すみれ「……っふ、縁起悪いわよ」
すみれ「おはよ、可可」
可可「ハイッ、おはようございます」ニパ
可可「外はすっかり桜が咲いているのデスね」
千砂都「綺麗だよねぇ、桜」
恋「今日は暖かいですし、いいお花見日和です」
可可「お花見!良いデスね!可可もしたいデス!」
すみれ「……外、出られないんでしょ」
可可「ぁ……はは……、そう、デシタ……」
可可「可可の最期でも看取っていマシタか……?」
かのれんちぃ「「「可可ちゃん!/可可さん!」」」
すみれ「……っふ、縁起悪いわよ」
すみれ「おはよ、可可」
可可「ハイッ、おはようございます」ニパ
可可「外はすっかり桜が咲いているのデスね」
千砂都「綺麗だよねぇ、桜」
恋「今日は暖かいですし、いいお花見日和です」
可可「お花見!良いデスね!可可もしたいデス!」
すみれ「……外、出られないんでしょ」
可可「ぁ……はは……、そう、デシタ……」
56: 2023/03/09(木) 00:34:50.82 ID:pm6eu4d+.net
千砂都「可可ちゃん……」
かのん「じゃあ、私達が桜の花弁沢山拾ってくるよ」
かのん「それをさ、ベッドいっぱいに広げたらお花見出来そうじゃない?」
恋「そうですね、病室から桜はたくさん見れますし良い考えです」
千砂都「桜餅とかも持ってくるね、それでどうかな、可可ちゃん」
可可「……えと……」
千砂都「勿論、可可ちゃんが元気になったら一緒にするつもりっ!」
可可「!」パアァッ
可可「賛成!賛成デス!可可、絶対元気になりマスよ〜!!」
すみれ「…………」
かのん「じゃあ、私達が桜の花弁沢山拾ってくるよ」
かのん「それをさ、ベッドいっぱいに広げたらお花見出来そうじゃない?」
恋「そうですね、病室から桜はたくさん見れますし良い考えです」
千砂都「桜餅とかも持ってくるね、それでどうかな、可可ちゃん」
可可「……えと……」
千砂都「勿論、可可ちゃんが元気になったら一緒にするつもりっ!」
可可「!」パアァッ
可可「賛成!賛成デス!可可、絶対元気になりマスよ〜!!」
すみれ「…………」
57: 2023/03/09(木) 00:35:19.39 ID:pm6eu4d+.net
--
かのん「それじゃ、また明日」
可可「ハイッ、気を付けて〜!」ブンブン
パタンッ
千砂都「良かった、元気そうだったね」
恋「この調子だったら退院も近そうですね」
すみれ「…………あ、私忘れ物してきたみたい」
かのん「忘れ物?待っとこっか?」
すみれ「いや、先帰ってて」
千砂都「分かった、それじゃ、うぃっす〜」
恋「……すみれさん……?」
かのん「それじゃ、また明日」
可可「ハイッ、気を付けて〜!」ブンブン
パタンッ
千砂都「良かった、元気そうだったね」
恋「この調子だったら退院も近そうですね」
すみれ「…………あ、私忘れ物してきたみたい」
かのん「忘れ物?待っとこっか?」
すみれ「いや、先帰ってて」
千砂都「分かった、それじゃ、うぃっす〜」
恋「……すみれさん……?」
58: 2023/03/09(木) 00:35:50.28 ID:pm6eu4d+.net
--
可可「…っはぁ!……っぅ、は……ふっ……!」ゼェゼェ
可可「や、だ……っ、くぅくぅも……、氏にたく──」
ガララッ
すみれ「可可!」バッ
可可「……す、みれ……っ」
すみれ「やっぱり、発作、出てるじゃない。直ぐ看護師さん来るから、頑張って」サスサス…
可可「すみれ、すみれ……!」ハッ ハッ
可可「くぅくぅ、……氏にたく、ない……っ!」ポロポロ
すみれ「!」
すみれ「……っ、」グッ
すみれ「お願い、頑張って。お願い……氏なないで」ギューッ
可可「…っはぁ!……っぅ、は……ふっ……!」ゼェゼェ
可可「や、だ……っ、くぅくぅも……、氏にたく──」
ガララッ
すみれ「可可!」バッ
可可「……す、みれ……っ」
すみれ「やっぱり、発作、出てるじゃない。直ぐ看護師さん来るから、頑張って」サスサス…
可可「すみれ、すみれ……!」ハッ ハッ
可可「くぅくぅ、……氏にたく、ない……っ!」ポロポロ
すみれ「!」
すみれ「……っ、」グッ
すみれ「お願い、頑張って。お願い……氏なないで」ギューッ
60: 2023/03/09(木) 00:36:25.99 ID:pm6eu4d+.net
きな子「可可先輩!」
すみれ「き、きな子!?」
夏美「すみれ先輩がダッシュで病院に戻ったの見てたんですの!看護師さん呼んできたので退いて!」
メイ「可可先輩は大丈夫なのかよ!!」
四季「…………」
四季「(最後に可可先輩と話したのは、三日前。……でも、明らかに痩せてる。顔色も悪いし、動悸も……)」
四季「(そういえば、千砂都先輩が──)」ハッ
千砂都『ねぇ四季ちゃん、ずっと寝るようになったって……あんまり良くないよね』
四季『……ええ、氏期が近くなったとか言いますけど』
千砂都『可可ちゃん、ずっと寝てるんだよね』
四季「──そんな、こと……」
すみれ「き、きな子!?」
夏美「すみれ先輩がダッシュで病院に戻ったの見てたんですの!看護師さん呼んできたので退いて!」
メイ「可可先輩は大丈夫なのかよ!!」
四季「…………」
四季「(最後に可可先輩と話したのは、三日前。……でも、明らかに痩せてる。顔色も悪いし、動悸も……)」
四季「(そういえば、千砂都先輩が──)」ハッ
千砂都『ねぇ四季ちゃん、ずっと寝るようになったって……あんまり良くないよね』
四季『……ええ、氏期が近くなったとか言いますけど』
千砂都『可可ちゃん、ずっと寝てるんだよね』
四季「──そんな、こと……」
76: 2023/03/09(木) 23:47:56.23 ID:pm6eu4d+
可可「ごほっ、……かはっ……!」ハッ ハッ
夏美「!……可可先輩……っ、血が……」
可可「ぅ、あ……っ、あぁ……」ポロポロ
可可「た、すけて……っ、氏にたく……ない……っ!」ポロポロ
すみれ「〜っ!……クゥクゥ!」ギューッ
可可「……っふ、はぁ……ぁ……、すみれ……」スゥ…
メイ「ね、寝た、のか……?」
四季「違う、あれは……」
夏美「!……可可先輩……っ、血が……」
可可「ぅ、あ……っ、あぁ……」ポロポロ
可可「た、すけて……っ、氏にたく……ない……っ!」ポロポロ
すみれ「〜っ!……クゥクゥ!」ギューッ
可可「……っふ、はぁ……ぁ……、すみれ……」スゥ…
メイ「ね、寝た、のか……?」
四季「違う、あれは……」
78: 2023/03/09(木) 23:49:11.35 ID:pm6eu4d+
-
--
---
可可「お騒がせして申し訳無いデス……」ションボリ
すみれ「良いのよ、またあんたが無事に起きていられるなら私はそれだけで満足なんだから」
かのん「また倒れたって聞いた時は驚いたよ」
千砂都「でも可可ちゃんの可愛い笑顔見られたから、大満足だよっ!」
可可「かのん……千砂都……!」パアァッ
--
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可可「お騒がせして申し訳無いデス……」ションボリ
すみれ「良いのよ、またあんたが無事に起きていられるなら私はそれだけで満足なんだから」
かのん「また倒れたって聞いた時は驚いたよ」
千砂都「でも可可ちゃんの可愛い笑顔見られたから、大満足だよっ!」
可可「かのん……千砂都……!」パアァッ
79: 2023/03/09(木) 23:50:14.87 ID:oZKwpEY3
恋「……可可さんは、私達と話している時も、苦しいですか……?」
可可「……え?」
恋「すみれさんから聞きました。可可さんのお見舞いに行った直後に、毎回発作が出ていると……」
かのん「え、……そう、だったの?」
可可「ち、違いマス!あれはたまたま!」
千砂都「……可可ちゃん、」
千砂都「本当のこと、知りたいな」
可可「〜っ……」
可可「……え?」
恋「すみれさんから聞きました。可可さんのお見舞いに行った直後に、毎回発作が出ていると……」
かのん「え、……そう、だったの?」
可可「ち、違いマス!あれはたまたま!」
千砂都「……可可ちゃん、」
千砂都「本当のこと、知りたいな」
可可「〜っ……」
80: 2023/03/09(木) 23:50:39.46 ID:oZKwpEY3
可可「……ごめんなさい……実は、起きているのもやっとで……無理をしているのは事実デス……」
かのん「そんな……」
可可「発作が出る度、今日こそ氏んでしまうのではないかと思っていマス……毎日毎日不安で……怖くて……」
すみれ「……可可ね、もう自分で立ち上がれないのよ」
千砂都「……え……」
恋「そう、だったのですか……?」
可可「……はい……脚にも、力、入らなくて……」
かのん「────そんなの嘘だよ」
千砂都「かのんちゃん……」
かのん「そんな……」
可可「発作が出る度、今日こそ氏んでしまうのではないかと思っていマス……毎日毎日不安で……怖くて……」
すみれ「……可可ね、もう自分で立ち上がれないのよ」
千砂都「……え……」
恋「そう、だったのですか……?」
可可「……はい……脚にも、力、入らなくて……」
かのん「────そんなの嘘だよ」
千砂都「かのんちゃん……」
81: 2023/03/09(木) 23:51:03.79 ID:oZKwpEY3
かのん「どうして!?可可ちゃん何も悪いことしてないじゃん!どうして可可ちゃんがこんな目に遭わないといけないの!?」
かのん「一緒にラブライブで優勝するんじゃないの!?スクールアイドル誘ってくれたのは可可ちゃんじゃない!どうしてこんなところでずっと寝てるの!?」
すみれ「……かのん、ここ病室だから……」
かのん「分かってるよ!だけど、なんで……なんでっ!」ポロッ
かのん「なんで……こんな……」ポロポロ
可可「ごめん、なさい……」
千砂都「……かのんちゃん、可可ちゃん……」グッ
恋「やめてください……これ以上、何も言わないで……」ポロポロ
かのん「一緒にラブライブで優勝するんじゃないの!?スクールアイドル誘ってくれたのは可可ちゃんじゃない!どうしてこんなところでずっと寝てるの!?」
すみれ「……かのん、ここ病室だから……」
かのん「分かってるよ!だけど、なんで……なんでっ!」ポロッ
かのん「なんで……こんな……」ポロポロ
可可「ごめん、なさい……」
千砂都「……かのんちゃん、可可ちゃん……」グッ
恋「やめてください……これ以上、何も言わないで……」ポロポロ
82: 2023/03/09(木) 23:51:31.87 ID:oZKwpEY3
すみれ「……可可、」
可可「……あの、……可可、桜を、見に行きたいんデス」
千砂都「でも、外に出られないんじゃ……」
すみれ「……裏道は知ってるの」
すみれ「車椅子の場所も、分かってるから……その、」
かのん「……氏んじゃうかもしれないじゃん」
かのん「可可ちゃんが氏んじゃったら、私達で責任取れるの!?無理でしょ!?勝手なこと言わないでよ!」
すみれ「どうせ氏ぬのよこの子は!」
すみれ「……私達がどれだけ願っても、悪くなっていく一方じゃない……責任は私が取る。……可可の願い、叶えてあげたいの」
かのん「すみれちゃん……」
可可「……あの、……可可、桜を、見に行きたいんデス」
千砂都「でも、外に出られないんじゃ……」
すみれ「……裏道は知ってるの」
すみれ「車椅子の場所も、分かってるから……その、」
かのん「……氏んじゃうかもしれないじゃん」
かのん「可可ちゃんが氏んじゃったら、私達で責任取れるの!?無理でしょ!?勝手なこと言わないでよ!」
すみれ「どうせ氏ぬのよこの子は!」
すみれ「……私達がどれだけ願っても、悪くなっていく一方じゃない……責任は私が取る。……可可の願い、叶えてあげたいの」
かのん「すみれちゃん……」
83: 2023/03/09(木) 23:52:08.06 ID:oZKwpEY3
千砂都「可可ちゃんは、いいの?」
可可「ぇ……?」
千砂都「身体、今より悪くなっちゃうかもしれない。今度こそ、目を覚まさないかもしれない」
千砂都「それでも、良い?」
恋「可可さん……」
可可「…………はい、」
可可「可可が、決めたことなので」
千砂都「そっか」
千砂都「それじゃあ、また夜に来るね」
可可「ぇ……?」
千砂都「身体、今より悪くなっちゃうかもしれない。今度こそ、目を覚まさないかもしれない」
千砂都「それでも、良い?」
恋「可可さん……」
可可「…………はい、」
可可「可可が、決めたことなので」
千砂都「そっか」
千砂都「それじゃあ、また夜に来るね」
84: 2023/03/09(木) 23:52:40.59 ID:oZKwpEY3
千砂都「すみれちゃんは、脱出ルート、練っといて」
恋「本当に良いのでしょうか……」
千砂都「気にしちゃダメだよ。可可ちゃんがずっと寝たままよりは、何か行動してあげられる方がいいかもしれないしね」
恋「ですが……」
千砂都「かのんちゃんは、それで良い?」
かのん「……可可ちゃんが……言うなら……」
すみれ「決まりね」
可可「すみません、何から何まで……」
千砂都「可可ちゃんは気にしないことっ、したい事があれば何でも話して?」
可可「千砂都……ありがとうございマスっ」
恋「本当に良いのでしょうか……」
千砂都「気にしちゃダメだよ。可可ちゃんがずっと寝たままよりは、何か行動してあげられる方がいいかもしれないしね」
恋「ですが……」
千砂都「かのんちゃんは、それで良い?」
かのん「……可可ちゃんが……言うなら……」
すみれ「決まりね」
可可「すみません、何から何まで……」
千砂都「可可ちゃんは気にしないことっ、したい事があれば何でも話して?」
可可「千砂都……ありがとうございマスっ」
85: 2023/03/09(木) 23:53:11.23 ID:oZKwpEY3
---
かのん「可可ちゃん、このパーカー貸してあげるから、フード深く被っておいて」
可可「はいデスっ」
ガララッ
千砂都「おまたせっ、車椅子持ってきたよ」
かのん「問題はここからどうやって裏道に通るかだけど……」
可可「可可に、良い案がありマスっ」
かのん「可可ちゃん、このパーカー貸してあげるから、フード深く被っておいて」
可可「はいデスっ」
ガララッ
千砂都「おまたせっ、車椅子持ってきたよ」
かのん「問題はここからどうやって裏道に通るかだけど……」
可可「可可に、良い案がありマスっ」
86: 2023/03/09(木) 23:53:42.02 ID:oZKwpEY3
-
すみれ「遅かったじゃない」
かのん「車椅子って意外と押すの大変なんだってぇ……」
恋「本当に抜け出してくるとは……一体どうやったんですか?」
千砂都「可可ちゃんがね、看護師さんに少し病院内をお散歩したいから行ってきてもいいかーって聞いたら、あっさり」
すみれ「そりゃ誰も病院を抜け出すとは思わないわよね……」
可可「行きまショウ!夜桜を見に!」
かのん「うんっ」
すみれ「遅かったじゃない」
かのん「車椅子って意外と押すの大変なんだってぇ……」
恋「本当に抜け出してくるとは……一体どうやったんですか?」
千砂都「可可ちゃんがね、看護師さんに少し病院内をお散歩したいから行ってきてもいいかーって聞いたら、あっさり」
すみれ「そりゃ誰も病院を抜け出すとは思わないわよね……」
可可「行きまショウ!夜桜を見に!」
かのん「うんっ」
87: 2023/03/09(木) 23:54:03.76 ID:oZKwpEY3
ガチャッ
可可「わっ……暖かいデス!」パアァッ
千砂都「桜、散り始めてるね」
恋「でもまだ綺麗に咲いていますね、良かったです!」
すみれ「……かのん、あんたギター持ってきたの?」
かのん「うんっ、可可ちゃんに聞いてほしくて」
すみれ「……そう」
千砂都「じゃああの辺にしよっか。広いし皆で座れそうだよ」
可可「行くデス行くデス!かのんっ、レッツゴー!」ワイワイ
かのん「わわっ、暴れちゃダメだよ可可ちゃん、倒れちゃうから……」アワワ
可可「わっ……暖かいデス!」パアァッ
千砂都「桜、散り始めてるね」
恋「でもまだ綺麗に咲いていますね、良かったです!」
すみれ「……かのん、あんたギター持ってきたの?」
かのん「うんっ、可可ちゃんに聞いてほしくて」
すみれ「……そう」
千砂都「じゃああの辺にしよっか。広いし皆で座れそうだよ」
可可「行くデス行くデス!かのんっ、レッツゴー!」ワイワイ
かのん「わわっ、暴れちゃダメだよ可可ちゃん、倒れちゃうから……」アワワ
88: 2023/03/09(木) 23:54:42.08 ID:oZKwpEY3
恋「私は桜餅を買ってきたんです。……可可さん、食べられますか?」
可可「何がなんでも食べマス!」
千砂都「私はジュース!皆が好きなジュース買ってきたから乾杯しよっか」
すみれ「あ、私が注ぐわよ」
千砂都「ほんと?ありがとうすみれちゃん!はいこれ、コップね」
かのん「私はね、ギター持ってきたから可可ちゃんに歌ってあげようと思って」
可可「ほんとデスか?嬉しいデス!」
すみれ「はい、可可のミルクティーね。飲める?」
可可「はいっ、飲みマスよ〜!」
千砂都「それじゃあ乾杯しよっか!」
千砂都「可可ちゃんが、無事に退院出来ますように。かんぱーい!」
「「「「かんぱーい!」」」」
可可「何がなんでも食べマス!」
千砂都「私はジュース!皆が好きなジュース買ってきたから乾杯しよっか」
すみれ「あ、私が注ぐわよ」
千砂都「ほんと?ありがとうすみれちゃん!はいこれ、コップね」
かのん「私はね、ギター持ってきたから可可ちゃんに歌ってあげようと思って」
可可「ほんとデスか?嬉しいデス!」
すみれ「はい、可可のミルクティーね。飲める?」
可可「はいっ、飲みマスよ〜!」
千砂都「それじゃあ乾杯しよっか!」
千砂都「可可ちゃんが、無事に退院出来ますように。かんぱーい!」
「「「「かんぱーい!」」」」
89: 2023/03/09(木) 23:55:10.63 ID:oZKwpEY3
恋「可可さん、桜餅、食べますかっ?」
可可「食べマス!あ〜っ、」アーン
恋「あ、あ〜んっ」ソーッ
可可「ん〜♪とっても美味しいデス〜♪」モグモグ
千砂都「よく噛んで食べなきゃダメだよ〜?」
すみれ「かのん、演奏、してあげたら?」
かのん「……うんっ、あのね、私……さっき家に帰った時に色々考えたの」
可可「食べマス!あ〜っ、」アーン
恋「あ、あ〜んっ」ソーッ
可可「ん〜♪とっても美味しいデス〜♪」モグモグ
千砂都「よく噛んで食べなきゃダメだよ〜?」
すみれ「かのん、演奏、してあげたら?」
かのん「……うんっ、あのね、私……さっき家に帰った時に色々考えたの」
90: 2023/03/09(木) 23:55:37.46 ID:oZKwpEY3
かのん「最初スクールアイドル誘われた時、私は全く興味無くて……とにかく歌から離れたくて。腐ってた私に何で声を掛けたんだろうってずっと思ってた」
かのん「でも、可可ちゃんと二人でスクールアイドル始めて、色んな壁にぶつかって……」
かのん「楽しいことばっかじゃ無かった。悔しかったり、悲しかったり、……でも、私はそれが全部宝物なの」
かのん「歌えるようになったのは可可ちゃんのお陰、皆と出会えたのは可可ちゃんのお陰。……もっと歌を好きになれたのも、全部、全部可可ちゃんのお陰なの」
かのん「だから、そのありがとうの気持ちを込めて、歌うね」
かのん「♪駆け抜けるシューティングスター」
かのん「♪追いかけて星になる」
かのん「……」チラッ
可可「──!」
クーカー「「♪煌めけ!」」
かのん「でも、可可ちゃんと二人でスクールアイドル始めて、色んな壁にぶつかって……」
かのん「楽しいことばっかじゃ無かった。悔しかったり、悲しかったり、……でも、私はそれが全部宝物なの」
かのん「歌えるようになったのは可可ちゃんのお陰、皆と出会えたのは可可ちゃんのお陰。……もっと歌を好きになれたのも、全部、全部可可ちゃんのお陰なの」
かのん「だから、そのありがとうの気持ちを込めて、歌うね」
かのん「♪駆け抜けるシューティングスター」
かのん「♪追いかけて星になる」
かのん「……」チラッ
可可「──!」
クーカー「「♪煌めけ!」」
91: 2023/03/09(木) 23:56:23.03 ID:oZKwpEY3
-
可可「くしゅんっ!」
恋「だ、大丈夫ですか!?膝掛けありますよ」ソッ
可可「ありがとうございマス、レンレン」
千砂都「そろそろ帰らないとだね」
可可「ぇ……」
千砂都「春とはいえ夜はまだ寒いからね。それに、私達脱走してきてるんだしっ。今頃大騒ぎじゃないかな?」
かのん「そうだね……可可ちゃん、そろそろ──」
可可「……っ、くぅくぅ……!」バッ
すみれ「ちょ、ちょっと!?た、立ち上がって平気なの!?」
可可「くしゅんっ!」
恋「だ、大丈夫ですか!?膝掛けありますよ」ソッ
可可「ありがとうございマス、レンレン」
千砂都「そろそろ帰らないとだね」
可可「ぇ……」
千砂都「春とはいえ夜はまだ寒いからね。それに、私達脱走してきてるんだしっ。今頃大騒ぎじゃないかな?」
かのん「そうだね……可可ちゃん、そろそろ──」
可可「……っ、くぅくぅ……!」バッ
すみれ「ちょ、ちょっと!?た、立ち上がって平気なの!?」
92: 2023/03/09(木) 23:56:51.00 ID:oZKwpEY3
可可「クゥクゥ、こんな素敵な仲間と大好きなスクールアイドル出来て良かったデス!」
可可「クゥクゥは、世界で一番の幸せ者デス!」
すみれ「可可……」
かのん「可可ちゃん……」
可可「…………っはぁ、……はぁ……」ハァ ハァ
可可「……は、っ……ぁ……ふ、ぅ……」ハァ ハァ
恋「可可、さん?……様子がおかしくありませんか?」
千砂都「ねぇ、可可ちゃん大丈夫……?」
可可「(頭、ふわふわして──)」グラッ
可可「クゥクゥは、世界で一番の幸せ者デス!」
すみれ「可可……」
かのん「可可ちゃん……」
可可「…………っはぁ、……はぁ……」ハァ ハァ
可可「……は、っ……ぁ……ふ、ぅ……」ハァ ハァ
恋「可可、さん?……様子がおかしくありませんか?」
千砂都「ねぇ、可可ちゃん大丈夫……?」
可可「(頭、ふわふわして──)」グラッ
93: 2023/03/09(木) 23:57:28.24 ID:oZKwpEY3
---
メイ「……」トボトボ
きな子「一応まだ可可先輩の為にもバイトしてるっすけど……、可可先輩、受け取ってくれないっすよね……」トボトボ
夏美「私も同じ立場なら同じことを言ったはずですの。……仕方ないことではあるんですの」トボトボ
四季「……っ、見つけた……」ハァハァ
メイ「四季?可可先輩のお見舞いに行ったんじゃなかったのかよ?」
四季「…………かった……」ボソッ
夏美「よく聞こえませんの、もっと声張って──」
四季「可可先輩、居なかった……」
メイ「……は?」
メイ「……」トボトボ
きな子「一応まだ可可先輩の為にもバイトしてるっすけど……、可可先輩、受け取ってくれないっすよね……」トボトボ
夏美「私も同じ立場なら同じことを言ったはずですの。……仕方ないことではあるんですの」トボトボ
四季「……っ、見つけた……」ハァハァ
メイ「四季?可可先輩のお見舞いに行ったんじゃなかったのかよ?」
四季「…………かった……」ボソッ
夏美「よく聞こえませんの、もっと声張って──」
四季「可可先輩、居なかった……」
メイ「……は?」
94: 2023/03/09(木) 23:58:13.33 ID:oZKwpEY3
きな子「ど、どういうことっすか!?可可先輩が居ないって……まさか……」
四季「違う、荷物は置いてあったし、看護師さんに聞いたら顔真っ青にして探してた」
夏美「……脱走?」
メイ「んなわけねぇだろ!可可先輩がそんなことするわけない」
四季「それに、そんな体力残っていないように見えた」
きな子「と、とにかく探すっす!もしかしたら倒れてるかも……!」
メイ「……それもそうだな、急いで可可先輩を探しに行こう」
四季「違う、荷物は置いてあったし、看護師さんに聞いたら顔真っ青にして探してた」
夏美「……脱走?」
メイ「んなわけねぇだろ!可可先輩がそんなことするわけない」
四季「それに、そんな体力残っていないように見えた」
きな子「と、とにかく探すっす!もしかしたら倒れてるかも……!」
メイ「……それもそうだな、急いで可可先輩を探しに行こう」
95: 2023/03/09(木) 23:58:39.15 ID:oZKwpEY3
夏美「……ねぇ、可可先輩ひとりだけじゃ無理なら、加担した人が居るのかもしれないですの」
四季「……もしかして……」
メイ「位置情報だ!分かるか!?」
きな子「きな子が使ってたアプリはサービス終了しちゃって……」
四季「任せて、全員分の位置情報を割り出す」ポチポチ
メイ「出来るか?四季」
四季「……可可先輩の為。やってみる」ポチポチ
四季「──出た、この近くに居る。丁度あの公園辺りに」
夏美「早く行くんですの!」ダッ
きな子「可可先輩!」ダッ
四季「……もしかして……」
メイ「位置情報だ!分かるか!?」
きな子「きな子が使ってたアプリはサービス終了しちゃって……」
四季「任せて、全員分の位置情報を割り出す」ポチポチ
メイ「出来るか?四季」
四季「……可可先輩の為。やってみる」ポチポチ
四季「──出た、この近くに居る。丁度あの公園辺りに」
夏美「早く行くんですの!」ダッ
きな子「可可先輩!」ダッ
96: 2023/03/09(木) 23:59:05.90 ID:oZKwpEY3
--
メイ「見つけ──っ!!おい!早く来い!」ダッ
きな子「四季ちゃん急いで!」ダッ
夏美「可可先輩が倒れてますの!」ダッ
かのん「可可ちゃん!可可ちゃん!!」ユサユサ
四季「──!」ダッ
四季「病人は、揺らさないで」グッ
かのん「し、四季……ちゃん?」
四季「頭を打っているかもしれない……メイ、救急車をお願い」
メイ「言われなくたって今呼んでる!」
メイ「見つけ──っ!!おい!早く来い!」ダッ
きな子「四季ちゃん急いで!」ダッ
夏美「可可先輩が倒れてますの!」ダッ
かのん「可可ちゃん!可可ちゃん!!」ユサユサ
四季「──!」ダッ
四季「病人は、揺らさないで」グッ
かのん「し、四季……ちゃん?」
四季「頭を打っているかもしれない……メイ、救急車をお願い」
メイ「言われなくたって今呼んでる!」
97: 2023/03/09(木) 23:59:29.28 ID:oZKwpEY3
すみれ「ぁ、……あぁ……」ガクガク
すみれ「可可が、クゥクゥが……っ、」
夏美「落ち着くんですの!一体こんなところで何していたんですの!?」
きな子「病院を脱走なんて……そんなの!」
千砂都「違っ……私達はただ!」
恋「違います千砂都さん」
恋「──私達の、所為です……」
すみれ「可可が、クゥクゥが……っ、」
夏美「落ち着くんですの!一体こんなところで何していたんですの!?」
きな子「病院を脱走なんて……そんなの!」
千砂都「違っ……私達はただ!」
恋「違います千砂都さん」
恋「──私達の、所為です……」
98: 2023/03/09(木) 23:59:59.16 ID:oZKwpEY3
---
--
-
四季「(あの日から可可先輩は寝たきりになってしまった。栄養を得るために点滴が始まって、可可先輩の不規則な呼吸を整える為に酸素マスクを付け始めて──。)」
四季「(柔らかそうだったお腹も、今や骨が浮き出てきている。それでも、可可先輩はずっと寝ている。あの日から、意識を取り戻さない)」
きな子「…………可可、先輩……」
夏美「日に日に弱々しくなっていきますの……」
メイ「なぁ可可先輩……春休み、終わっちまうぞ」
可可「………………」スゥ スゥ…
四季「苦しんでいないように見えるのが、唯一の救い……」
--
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四季「(あの日から可可先輩は寝たきりになってしまった。栄養を得るために点滴が始まって、可可先輩の不規則な呼吸を整える為に酸素マスクを付け始めて──。)」
四季「(柔らかそうだったお腹も、今や骨が浮き出てきている。それでも、可可先輩はずっと寝ている。あの日から、意識を取り戻さない)」
きな子「…………可可、先輩……」
夏美「日に日に弱々しくなっていきますの……」
メイ「なぁ可可先輩……春休み、終わっちまうぞ」
可可「………………」スゥ スゥ…
四季「苦しんでいないように見えるのが、唯一の救い……」
99: 2023/03/10(金) 00:00:24.91 ID:ggI991jI
夏美「……私、許せないんですの」
夏美「例え可可先輩の為とはいえ、……病気で動けない可可先輩と病院を抜け出すなんて……っ」
夏美「考えてはいけないことは分かっていますの!……でもっ……!」
夏美「どうしても、先輩達の所為なんじゃないかって……思ってしまうんですの……」
きな子「夏美ちゃん……」
メイ「……夏美……」
夏美「……実は、これ……可可先輩から預かっていたんですの」
四季「これは、……衣装の、デザインノート?」
夏美「例え可可先輩の為とはいえ、……病気で動けない可可先輩と病院を抜け出すなんて……っ」
夏美「考えてはいけないことは分かっていますの!……でもっ……!」
夏美「どうしても、先輩達の所為なんじゃないかって……思ってしまうんですの……」
きな子「夏美ちゃん……」
メイ「……夏美……」
夏美「……実は、これ……可可先輩から預かっていたんですの」
四季「これは、……衣装の、デザインノート?」
100: 2023/03/10(金) 00:00:53.72 ID:ggI991jI
夏美「ええ。すみれ先輩には別のものを渡しているからと、これを……。前、可可先輩とすみれ先輩と私で衣装を作ったので、要領はわかるだろう、と」
夏美「……嫌だった……だって、これを受け取ったら、本当に可可先輩が居なくなってしまいそうで……」ポロッ
きな子「……見て、これ」パラッ
きな子「衣装のデザイン、9人分だけじゃないっす」
きな子「可可先輩、新しい一年生が入ってくることを考えて……」
メイ「……っ、……」バッ
四季「メイ、何処に行くの」
メイ「許せねぇんだ!一緒に頑張ってきた仲間だろ!何でこんなことすんだよ!可可先輩が、……っ、可可先輩の身体が悪くなるのを分かってて!」
メイ「ぜってぇ……一人残らずぶん殴ってやる……」ギリッ
きな子「そんなことしたって可可先輩が悲しむだけっす!」
メイ「だったら──!」
ガララッ
すみれ「!……あんた達……」
夏美「……嫌だった……だって、これを受け取ったら、本当に可可先輩が居なくなってしまいそうで……」ポロッ
きな子「……見て、これ」パラッ
きな子「衣装のデザイン、9人分だけじゃないっす」
きな子「可可先輩、新しい一年生が入ってくることを考えて……」
メイ「……っ、……」バッ
四季「メイ、何処に行くの」
メイ「許せねぇんだ!一緒に頑張ってきた仲間だろ!何でこんなことすんだよ!可可先輩が、……っ、可可先輩の身体が悪くなるのを分かってて!」
メイ「ぜってぇ……一人残らずぶん殴ってやる……」ギリッ
きな子「そんなことしたって可可先輩が悲しむだけっす!」
メイ「だったら──!」
ガララッ
すみれ「!……あんた達……」
101: 2023/03/10(金) 00:01:25.34 ID:ggI991jI
夏美「すみれ先輩……」
メイ「っ、いい加減にしろよ!よくのこのこと顔出せたな!可可先輩をこんなにして!ふざけんじゃねぇぞ!」グッ
四季「メイ……!」
すみれ「……っ、あんた達だって……」
すみれ「あんた達だって、きな子やメイ、四季、夏美が可可と同じ状況だったら私達と同じことをするでしょ!?」
すみれ「いい加減にしろ?……ふざけるな?……ふざけてんのはどっちよ!」
すみれ「突然大事な友達がこんな目に遭って、黙って氏を見届けろなんて出来ると思うの!?」
すみれ「無理に決まってんでしょ!」
すみれ「私はね、三年間スクールアイドルやり切りたい。可可と一緒に!可可が、私にとって初めてのスクールアイドルだったのよ!」グッ
すみれ「ねぇ?どうしてくれるの?……私達は、今年も優勝しないといけないんだってば。ねぇ!!」
きな子「辞めてくださいっす!」
メイ「っ、いい加減にしろよ!よくのこのこと顔出せたな!可可先輩をこんなにして!ふざけんじゃねぇぞ!」グッ
四季「メイ……!」
すみれ「……っ、あんた達だって……」
すみれ「あんた達だって、きな子やメイ、四季、夏美が可可と同じ状況だったら私達と同じことをするでしょ!?」
すみれ「いい加減にしろ?……ふざけるな?……ふざけてんのはどっちよ!」
すみれ「突然大事な友達がこんな目に遭って、黙って氏を見届けろなんて出来ると思うの!?」
すみれ「無理に決まってんでしょ!」
すみれ「私はね、三年間スクールアイドルやり切りたい。可可と一緒に!可可が、私にとって初めてのスクールアイドルだったのよ!」グッ
すみれ「ねぇ?どうしてくれるの?……私達は、今年も優勝しないといけないんだってば。ねぇ!!」
きな子「辞めてくださいっす!」
102: 2023/03/10(金) 00:02:00.49 ID:ggI991jI
きな子「どうして、どうして争うっすか!……誰も悪くないっす。誰も、悪くないのに……っ、」ポロッ
きな子「どうしてこうなっちゃうんすかっ……嫌なのに……誰も責めたくないのにっ……」ポロポロ
夏美「…………っ、」グッ
四季「……やめて、……やめて……」フルフル
メイ「──っ、……悪かった……」パッ
メイ「……可可先輩、かっこ悪いところ見せちまって、ごめん……」
四季「……メイ……」
メイ「悪い。一人にさせてくれないか」
四季「……分かった」
ガララッ パタンッ
きな子「どうしてこうなっちゃうんすかっ……嫌なのに……誰も責めたくないのにっ……」ポロポロ
夏美「…………っ、」グッ
四季「……やめて、……やめて……」フルフル
メイ「──っ、……悪かった……」パッ
メイ「……可可先輩、かっこ悪いところ見せちまって、ごめん……」
四季「……メイ……」
メイ「悪い。一人にさせてくれないか」
四季「……分かった」
ガララッ パタンッ
103: 2023/03/10(金) 00:02:28.83 ID:ggI991jI
すみれ「……私も、帰らないと」
夏美「すみれ先輩」
夏美「……これ、可可先輩から預かったノートですの。……すみれ先輩が、持ってて欲しいんですの」
すみれ「衣装、ノート……」
夏美「……私達が帰りますの。すみれ先輩はちゃんと可可先輩と向き合って欲しいんです。ちゃんと、……反省して欲しい」
夏美「夏美達の、大事な先輩なんですの。可可先輩も、すみれ先輩も」
夏美「……行こ、きな子、四季」
きな子「……っ、うん……」グスッ
四季「……」コクリ
夏美「先輩方全員で、可可先輩と話して欲しいんです」
すみれ「……分かったわ」
すみれ「ありがとう夏美、……その、変なところ、見せちゃったり……嫌な思いさせちゃったり……ホント、嫌な先輩よね、私って」
夏美「……っふふ、今更ですの」
夏美「それじゃあ、失礼しますの」ガララッ
パタンッ
夏美「すみれ先輩」
夏美「……これ、可可先輩から預かったノートですの。……すみれ先輩が、持ってて欲しいんですの」
すみれ「衣装、ノート……」
夏美「……私達が帰りますの。すみれ先輩はちゃんと可可先輩と向き合って欲しいんです。ちゃんと、……反省して欲しい」
夏美「夏美達の、大事な先輩なんですの。可可先輩も、すみれ先輩も」
夏美「……行こ、きな子、四季」
きな子「……っ、うん……」グスッ
四季「……」コクリ
夏美「先輩方全員で、可可先輩と話して欲しいんです」
すみれ「……分かったわ」
すみれ「ありがとう夏美、……その、変なところ、見せちゃったり……嫌な思いさせちゃったり……ホント、嫌な先輩よね、私って」
夏美「……っふふ、今更ですの」
夏美「それじゃあ、失礼しますの」ガララッ
パタンッ
104: 2023/03/10(金) 00:02:51.49 ID:ggI991jI
すみれ「……可可、」
可可「…………すぅ、…………すぅ……」スゥ スゥ
すみれ「ねぇ、目覚ましてよ」
可可「………………」スゥ スゥ
すみれ「ねぇってば!!」
すみれ「……ねぇ、氏なないで。私が、私が行こうって言ったからよね。……ごめんなさい……」ポロッ
すみれ「ごめんなさい……っ、可可……」ギュウゥ ポロポロ
可可「…………すぅ、…………すぅ……」スゥ スゥ
すみれ「ねぇ、目覚ましてよ」
可可「………………」スゥ スゥ
すみれ「ねぇってば!!」
すみれ「……ねぇ、氏なないで。私が、私が行こうって言ったからよね。……ごめんなさい……」ポロッ
すみれ「ごめんなさい……っ、可可……」ギュウゥ ポロポロ
105: 2023/03/10(金) 00:03:20.04 ID:ggI991jI
可可「…………まったく、うるさい、デスね……」
可可「勝手に可可を頃すなデス……」
すみれ「あ、ぇ……クゥクゥ……?」
可可「んん……あんまり記憶が無いのデスが……」
可可「よく寝た所為か、スッキリしてマスけど……って何デスか、このマスク……」
すみれ「──っ!!」ギュッッ
可可「んぁっ、重いデス!人が起き上がれないのを良いことに!」
すみれ「だって、だって……もう目を覚まさないかと思ったから……っ、氏んじゃうと思ったから……!」ギュウゥッ
可可「…………まだ氏んでマセン」
すみれ「まだじゃなくて絶対!絶対氏なないで……!」ギュウゥ
可可「勝手に可可を頃すなデス……」
すみれ「あ、ぇ……クゥクゥ……?」
可可「んん……あんまり記憶が無いのデスが……」
可可「よく寝た所為か、スッキリしてマスけど……って何デスか、このマスク……」
すみれ「──っ!!」ギュッッ
可可「んぁっ、重いデス!人が起き上がれないのを良いことに!」
すみれ「だって、だって……もう目を覚まさないかと思ったから……っ、氏んじゃうと思ったから……!」ギュウゥッ
可可「…………まだ氏んでマセン」
すみれ「まだじゃなくて絶対!絶対氏なないで……!」ギュウゥ
106: 2023/03/10(金) 00:03:48.72 ID:ggI991jI
ガララッ
恋「く、可可さん!」
千砂都「嘘、目が覚めたの!?」
可可「千砂都、レンレンっ……この人引き剥がしてくだサイ!重いデス!」
恋「……可可さん……っ!」バッ
恋「可可さん……!」ギューッ
千砂都「良かった!良かったよぉ!」ギューッッ
可可「重い重い!氏んじゃうデス!!」
すみれ「やだ氏なないでぇ!」ギューッ
可可「だったら一旦離れろデスよ!」
恋「く、可可さん!」
千砂都「嘘、目が覚めたの!?」
可可「千砂都、レンレンっ……この人引き剥がしてくだサイ!重いデス!」
恋「……可可さん……っ!」バッ
恋「可可さん……!」ギューッ
千砂都「良かった!良かったよぉ!」ギューッッ
可可「重い重い!氏んじゃうデス!!」
すみれ「やだ氏なないでぇ!」ギューッ
可可「だったら一旦離れろデスよ!」
107: 2023/03/10(金) 00:04:08.16 ID:ggI991jI
ガララッ
かのん「……可可、ちゃん……」
可可「!……かのんっ、この人達重いので引き剥がして……!」
かのん「可可ちゃん……!!」ギューッ
可可「ちょ、ちょっとホントに氏んでしまいマス〜!!」
かのん「……可可、ちゃん……」
可可「!……かのんっ、この人達重いので引き剥がして……!」
かのん「可可ちゃん……!!」ギューッ
可可「ちょ、ちょっとホントに氏んでしまいマス〜!!」
108: 2023/03/10(金) 00:04:39.77 ID:ggI991jI
--
可可「……全く氏ぬかと思いマシタ……」
千砂都「でも、本当に大丈夫なの……?身体……」
可可「ハイ!何故か分からないデスが、今はピンピンデス!」グッ
恋「良かったです……元気な可可さんと話せて……」
かのん「最初皆と抱き合ってる時はビックリしたけど……」
可可「抱き合ってなどいまセン!可可はホントに苦しかったのデスよ!?」
千砂都「すみれちゃん、可可ちゃんに泣きながら抱き着いてたもんね」
すみれ「なっ!?……あ、あれは!」カアァッ
すみれ「だって全然目を覚まさなかったし……見れば見る度、痛々しくなっていくから……」
かのん「……本当に、良かった」
可可「……全く氏ぬかと思いマシタ……」
千砂都「でも、本当に大丈夫なの……?身体……」
可可「ハイ!何故か分からないデスが、今はピンピンデス!」グッ
恋「良かったです……元気な可可さんと話せて……」
かのん「最初皆と抱き合ってる時はビックリしたけど……」
可可「抱き合ってなどいまセン!可可はホントに苦しかったのデスよ!?」
千砂都「すみれちゃん、可可ちゃんに泣きながら抱き着いてたもんね」
すみれ「なっ!?……あ、あれは!」カアァッ
すみれ「だって全然目を覚まさなかったし……見れば見る度、痛々しくなっていくから……」
かのん「……本当に、良かった」
109: 2023/03/10(金) 00:05:02.37 ID:ggI991jI
かのん「そうだっ!可可ちゃん、退院出来たらライブしようよ」
可可「ライブ!したいデス!」パアァッ
千砂都「その為にはたーくさん練習し治さないとだけどねっ、……体力、戻っちゃったみたいだし」
可可「大丈夫デスっ、可可は直ぐに追いつきマスよ!」
千砂都「じゃあ約束っ、また絶対9人でライブしよ」
可可「はいデスっ」ニパッ
ガララッ
メイ「……可可先輩に迷惑掛けちゃったし……果物でも置いて──」
メイ「──ぁ、」ピタッ
可可「ライブ!したいデス!」パアァッ
千砂都「その為にはたーくさん練習し治さないとだけどねっ、……体力、戻っちゃったみたいだし」
可可「大丈夫デスっ、可可は直ぐに追いつきマスよ!」
千砂都「じゃあ約束っ、また絶対9人でライブしよ」
可可「はいデスっ」ニパッ
ガララッ
メイ「……可可先輩に迷惑掛けちゃったし……果物でも置いて──」
メイ「──ぁ、」ピタッ
110: 2023/03/10(金) 00:05:41.42 ID:ggI991jI
可可「メーメー、おはようございマスっ」
メイ「あ……ああぁ……」ポロポロ
メイ「く、くぅくぅ……先輩……っ!」ギュッ
可可「ぐえっ!?め、メーメーもデスか!?」
きな子「可可先輩!目が覚めたっすか!」パアァッ
夏美「ほんとですの!それならそうと早く言って欲しいんですの!先輩方で独り占めなんて!」タッタッ
すみれ「あ、あんた達!?まだ帰ってなかったの!?」
四季「メイを待ってたのと……さっきのお詫びに……」
メイ「あ……ああぁ……」ポロポロ
メイ「く、くぅくぅ……先輩……っ!」ギュッ
可可「ぐえっ!?め、メーメーもデスか!?」
きな子「可可先輩!目が覚めたっすか!」パアァッ
夏美「ほんとですの!それならそうと早く言って欲しいんですの!先輩方で独り占めなんて!」タッタッ
すみれ「あ、あんた達!?まだ帰ってなかったの!?」
四季「メイを待ってたのと……さっきのお詫びに……」
111: 2023/03/10(金) 00:06:04.05 ID:ggI991jI
きな子「く”ぅ”く”ぅ”せ”ん”は”い”〜っ”!!!」ダーッ
きな子「元気になったっすねぇ……良かったぁ……良かったあぁ……」ポロポロ
夏美「なに泣いてるんですの……っ、先輩の前で恥ずかしい……」ギューッ ポロポロ
メイ「ぅあああんっ!氏んじゃうかと思った!可可先輩、氏んじゃうかと!」ギューッ ポロポロ
可可「く、苦しいデス〜!」
千砂都「愛されてるねぇ、可可ちゃん」
恋「当然ですっ、可可さんは皆さんに愛されている人なのです」
四季「(違う……あれは、恐らく『中治り現象』……良くなったんじゃない……可可先輩、もう……)」
きな子「元気になったっすねぇ……良かったぁ……良かったあぁ……」ポロポロ
夏美「なに泣いてるんですの……っ、先輩の前で恥ずかしい……」ギューッ ポロポロ
メイ「ぅあああんっ!氏んじゃうかと思った!可可先輩、氏んじゃうかと!」ギューッ ポロポロ
可可「く、苦しいデス〜!」
千砂都「愛されてるねぇ、可可ちゃん」
恋「当然ですっ、可可さんは皆さんに愛されている人なのです」
四季「(違う……あれは、恐らく『中治り現象』……良くなったんじゃない……可可先輩、もう……)」
116: 2023/03/10(金) 01:23:10.60 ID:ggI991jI
---
可可「可可は皆に愛されてて幸せ者デス〜♪」ルンルン
きな子「そんなに元気なら外出許可も出るんじゃないっすか?」
可可「ハッ!ナイスアイディアデス!」ハッ
メイ「またぶり返したら困るだろ……、でも、……私も、可可先輩と練習したい……」
可可「!!」
可可「絶対外出マスっ!」
夏美「今度はちゃんと許可取るんですのよ?脱出とかは絶対しないようにっ」ギロッ
一期生「「「「「……ご、ごめんなさい……」」」」」
可可「可可は皆に愛されてて幸せ者デス〜♪」ルンルン
きな子「そんなに元気なら外出許可も出るんじゃないっすか?」
可可「ハッ!ナイスアイディアデス!」ハッ
メイ「またぶり返したら困るだろ……、でも、……私も、可可先輩と練習したい……」
可可「!!」
可可「絶対外出マスっ!」
夏美「今度はちゃんと許可取るんですのよ?脱出とかは絶対しないようにっ」ギロッ
一期生「「「「「……ご、ごめんなさい……」」」」」
117: 2023/03/10(金) 01:24:23.87 ID:ggI991jI
かのん「あ、ごめん。私もう帰らないと……」
千砂都「ホントだ、外真っ暗!皆も早く帰ろうっ、怖い人に攫われちゃうよ〜っ」
きな子「きゃ〜っ!」
夏美「子供騙しですの」
可可「……っ、……」キュッ
かのん「……可可ちゃん、寂しい?」
可可「少し、だけ……」
千砂都「ねぇ、実はね。私達、可可ちゃんが居ない間に曲を作ったんだ」
千砂都「……明日、可可ちゃんに見せる為にMVを撮影するの」
千砂都「もし外出許可が降りたら、見に来てくれないかな」
千砂都「ホントだ、外真っ暗!皆も早く帰ろうっ、怖い人に攫われちゃうよ〜っ」
きな子「きゃ〜っ!」
夏美「子供騙しですの」
可可「……っ、……」キュッ
かのん「……可可ちゃん、寂しい?」
可可「少し、だけ……」
千砂都「ねぇ、実はね。私達、可可ちゃんが居ない間に曲を作ったんだ」
千砂都「……明日、可可ちゃんに見せる為にMVを撮影するの」
千砂都「もし外出許可が降りたら、見に来てくれないかな」
118: 2023/03/10(金) 01:24:54.12 ID:ggI991jI
可可「……曲?」
恋「はいっ、可可さんを元気にしようと皆で話していたんです」
メイ「練習はあんまり出来なかったんだけど……でも、ちゃんと恥ずかしくないようには踊れるはずだから」
すみれ「……皆、可可の為を思って言ってるのよ。どう?」
可可「……はいっ!見たい、デス!」
千砂都「ふふ、良かった。じゃあまた明日。楽しみにしててね」
可可「また明日、気を付けて!」フリフリ
ガララッ パタンッ …
恋「はいっ、可可さんを元気にしようと皆で話していたんです」
メイ「練習はあんまり出来なかったんだけど……でも、ちゃんと恥ずかしくないようには踊れるはずだから」
すみれ「……皆、可可の為を思って言ってるのよ。どう?」
可可「……はいっ!見たい、デス!」
千砂都「ふふ、良かった。じゃあまた明日。楽しみにしててね」
可可「また明日、気を付けて!」フリフリ
ガララッ パタンッ …
119: 2023/03/10(金) 01:25:14.44 ID:ggI991jI
四季「…………メイ、」
メイ「ん?何だよ、そんな深刻そうな顔して」
四季「きな子ちゃんも、夏美ちゃんも。聞いて欲しい」
きな子「なんすか?」
夏美「……もしかして……」
四季「……」コクリ
メイ「嘘だろ……っ、……此処にずっと居ると、先輩達に怪しまれる。向こうのファミレスに移動しよう」
きな子「……分かったっす」
メイ「ん?何だよ、そんな深刻そうな顔して」
四季「きな子ちゃんも、夏美ちゃんも。聞いて欲しい」
きな子「なんすか?」
夏美「……もしかして……」
四季「……」コクリ
メイ「嘘だろ……っ、……此処にずっと居ると、先輩達に怪しまれる。向こうのファミレスに移動しよう」
きな子「……分かったっす」
120: 2023/03/10(金) 01:25:44.29 ID:ggI991jI
--
四季「──可可先輩、多分、良くない」
きな子「な、なんでっすか!?あんなに元気じゃないっすか!」
夏美「……氏期が近いと、突然元気になったりもするんですの」
メイ「……なぁ、明日もし外出許可が出て、可可先輩が学校に来たら……」
四季「体力は、もたないと思う……」
きな子「どういうことっすか……?」
夏美「……今元気なのは一時的なものなんですの。いつまで続くか分からない。本人も、何故自分が元気なのか分かっていないはず」
四季「明日、突然氏んでしまうこともある」
メイ「その状況の中で無理して移動してきたら……、もう分かるだろ」
きな子「そんな……っ、」
四季「──可可先輩、多分、良くない」
きな子「な、なんでっすか!?あんなに元気じゃないっすか!」
夏美「……氏期が近いと、突然元気になったりもするんですの」
メイ「……なぁ、明日もし外出許可が出て、可可先輩が学校に来たら……」
四季「体力は、もたないと思う……」
きな子「どういうことっすか……?」
夏美「……今元気なのは一時的なものなんですの。いつまで続くか分からない。本人も、何故自分が元気なのか分かっていないはず」
四季「明日、突然氏んでしまうこともある」
メイ「その状況の中で無理して移動してきたら……、もう分かるだろ」
きな子「そんな……っ、」
121: 2023/03/10(金) 01:26:06.19 ID:ggI991jI
四季「……私、今から病室に戻ろうと思う」
メイ「なんて言うんだよ……お前はもうすぐ氏ぬぞって言いに行くのか?」
四季「……そうしないと、無理に来てしまう……」
夏美「四季の気持ちも分かりますが、可可先輩の気持ちも……」
きな子「先輩の気持ちを尊重したいっす……」
メイ「──皆で、行こう」
メイ「私も、可可先輩にはもう少し元気で居て欲しい。例えそれが短くても、私は可可先輩が元気で笑って居られる時間を……少しでも伸ばしたい」
きな子「……きな子も同じっす。可可先輩とはまだ……話したいことが沢山あるっす。だから、まだ、居なくならないで欲しいっす……」
四季「夏美ちゃんは……?」
夏美「……っふぅ、言ったでしょう。四季の気持ちも分かるって。……早く行きますのよ、面会時間が終わってしまいますの」
メイ「そう、だな……」
メイ「なんて言うんだよ……お前はもうすぐ氏ぬぞって言いに行くのか?」
四季「……そうしないと、無理に来てしまう……」
夏美「四季の気持ちも分かりますが、可可先輩の気持ちも……」
きな子「先輩の気持ちを尊重したいっす……」
メイ「──皆で、行こう」
メイ「私も、可可先輩にはもう少し元気で居て欲しい。例えそれが短くても、私は可可先輩が元気で笑って居られる時間を……少しでも伸ばしたい」
きな子「……きな子も同じっす。可可先輩とはまだ……話したいことが沢山あるっす。だから、まだ、居なくならないで欲しいっす……」
四季「夏美ちゃんは……?」
夏美「……っふぅ、言ったでしょう。四季の気持ちも分かるって。……早く行きますのよ、面会時間が終わってしまいますの」
メイ「そう、だな……」
122: 2023/03/10(金) 01:26:33.05 ID:ggI991jI
---
可可「んぁ、……きなきな達!忘れ物デスか?」モグモグ
メイ「何、食ってんだよ……」
可可「メーメーが持ってきてくれたリンゴデス!看護師さんが剥いてくれマシタ〜♪」
可可「それに、外出許可も降りたんデスよ!これで明日皆さんの新曲を──」
四季「そのことについて、話に来たの」
可可「……え?」
可可「んぁ、……きなきな達!忘れ物デスか?」モグモグ
メイ「何、食ってんだよ……」
可可「メーメーが持ってきてくれたリンゴデス!看護師さんが剥いてくれマシタ〜♪」
可可「それに、外出許可も降りたんデスよ!これで明日皆さんの新曲を──」
四季「そのことについて、話に来たの」
可可「……え?」
123: 2023/03/10(金) 01:26:55.70 ID:ggI991jI
きな子「可可先輩、……今、体調悪くないんすか……?」
夏美「元気そう、ですよね。その……異常に」
メイ「可可先輩の身体は、治ってきてるんじゃない。一時的な回復なんじゃないかって4人で話してきたんだ」
四季「明日、来ないで欲しい」
四季「先輩方には外出許可が降りなかったって、そう伝えて欲しい」
四季「お願い。明日来てしまうと、可可先輩はそのまま命を落とすかもしれない」
四季「私達は、可可先輩に長く生きて欲しい。だから──」
可可「もういいんデス」
四季「……え……?」
可可「もう、いいんデスよ」
夏美「元気そう、ですよね。その……異常に」
メイ「可可先輩の身体は、治ってきてるんじゃない。一時的な回復なんじゃないかって4人で話してきたんだ」
四季「明日、来ないで欲しい」
四季「先輩方には外出許可が降りなかったって、そう伝えて欲しい」
四季「お願い。明日来てしまうと、可可先輩はそのまま命を落とすかもしれない」
四季「私達は、可可先輩に長く生きて欲しい。だから──」
可可「もういいんデス」
四季「……え……?」
可可「もう、いいんデスよ」
124: 2023/03/10(金) 01:27:27.03 ID:ggI991jI
きな子「な、何言ってるっすか?もういいって、何が……」
可可「可可も、今日目が覚めた時驚きマシタ。……ずっと暗い所をさまよっていて、夢の中で何度も何度も泣いて、痛くて、苦しくて、……」
可可「可可も気が付かない内に、氏んでしまっているのではないかと、ずっと怖かった」
可可「だから、目が覚めて、すみれが泣きついているのを見た時……安心、よりも、違和感が勝ったんデス」
可可「あまりにも可笑しい。あんなに苦しかった動悸も、呼吸も。何にも無かったように元通りなんデス。……でも、起きた直後はまだ、起き上がることができなくて……」
可可「そこで気が付いたんデス。可可、もう、このまま氏んでしまうんだって」
可可「だから今日、沢山皆とお話しマシタ」
可可「沢山笑って、沢山話して……可可は、皆に愛されているんだって、これ以上にないくらい幸せで」
可可「だから、幸せなまま、終わりたい」ポタッ
メイ「く、可可先輩!血が──っ、発作、出てないのに──」
可可「ねぇ、約束してくれマスか?」
可可「この事、すみれ達には、言わないで欲しいんデス……」
可可「可可も、今日目が覚めた時驚きマシタ。……ずっと暗い所をさまよっていて、夢の中で何度も何度も泣いて、痛くて、苦しくて、……」
可可「可可も気が付かない内に、氏んでしまっているのではないかと、ずっと怖かった」
可可「だから、目が覚めて、すみれが泣きついているのを見た時……安心、よりも、違和感が勝ったんデス」
可可「あまりにも可笑しい。あんなに苦しかった動悸も、呼吸も。何にも無かったように元通りなんデス。……でも、起きた直後はまだ、起き上がることができなくて……」
可可「そこで気が付いたんデス。可可、もう、このまま氏んでしまうんだって」
可可「だから今日、沢山皆とお話しマシタ」
可可「沢山笑って、沢山話して……可可は、皆に愛されているんだって、これ以上にないくらい幸せで」
可可「だから、幸せなまま、終わりたい」ポタッ
メイ「く、可可先輩!血が──っ、発作、出てないのに──」
可可「ねぇ、約束してくれマスか?」
可可「この事、すみれ達には、言わないで欲しいんデス……」
125: 2023/03/10(金) 01:27:53.78 ID:ggI991jI
きな子「……っ、……可可先輩ぃ……」ギューッ
夏美「本当に……どうにもならないんですの……?」
可可「…………」コクリ
四季「……」ポロッ
四季「嫌、です……そんなの……」ポロポロ
メイ「四季……」
可可「(後輩にこんな顔させてしまうなんて、先輩失格デスね。……でも、)」
可可「お願い……っ、聞いてくれまセンか?」
メイ「……わかった」グスッ
メイ「約束だ」キュッ
可可「ありがとうございマス……」ホッ
夏美「本当に……どうにもならないんですの……?」
可可「…………」コクリ
四季「……」ポロッ
四季「嫌、です……そんなの……」ポロポロ
メイ「四季……」
可可「(後輩にこんな顔させてしまうなんて、先輩失格デスね。……でも、)」
可可「お願い……っ、聞いてくれまセンか?」
メイ「……わかった」グスッ
メイ「約束だ」キュッ
可可「ありがとうございマス……」ホッ
126: 2023/03/10(金) 01:28:13.68 ID:ggI991jI
きな子「……ねぇ、可可先輩」
きな子「今日は、ここに居てもいいっすか……?」
夏美「……私も」
四季「私も、居る……」グスッ
メイ「……私もだ」
可可「仕方ないデスねぇ、あんまり迷惑にならないようにするんデスよ」クスッ
きな子「今日は、ここに居てもいいっすか……?」
夏美「……私も」
四季「私も、居る……」グスッ
メイ「……私もだ」
可可「仕方ないデスねぇ、あんまり迷惑にならないようにするんデスよ」クスッ
127: 2023/03/10(金) 01:28:43.75 ID:ggI991jI
--
きな子「可可先輩は、生まれ変わったら何になりたいっすか?」
可可「へ?……うーん……星……」
メイ「星?」
可可「そうしたら皆のこと、ずぅーっと見ていられマス!」
夏美「夜だけですの」
可可「でもホラ!ライブとかしてる時に可可が流れ星として通れば……演出完璧!可可も出演デス!」グッ
きな子「確かに!良い考えっすねぇ!」
きな子「可可先輩は、生まれ変わったら何になりたいっすか?」
可可「へ?……うーん……星……」
メイ「星?」
可可「そうしたら皆のこと、ずぅーっと見ていられマス!」
夏美「夜だけですの」
可可「でもホラ!ライブとかしてる時に可可が流れ星として通れば……演出完璧!可可も出演デス!」グッ
きな子「確かに!良い考えっすねぇ!」
128: 2023/03/10(金) 01:29:09.52 ID:ggI991jI
きな子「じゃあ、きな子達がライブしてる時とか……流れ星として来てくださいっす!」
きな子「可可先輩だけの、素敵な花道を用意しとくっすから、そこを走ってくるといいっす!」
可可「良い考えデスねぇ〜♪」
四季「あの……」
メイ「どうした?浮かない顔して」
四季「いや……その、氏が迫っている中でどうしてこんな会話が出来るんだろうと不思議で……」
夏美「言われてみれば凄い不謹慎ですの」
きな子「き、きな子は何て質問を……!!」
メイ「気が付いて無かったのかよ……」
きな子「可可先輩だけの、素敵な花道を用意しとくっすから、そこを走ってくるといいっす!」
可可「良い考えデスねぇ〜♪」
四季「あの……」
メイ「どうした?浮かない顔して」
四季「いや……その、氏が迫っている中でどうしてこんな会話が出来るんだろうと不思議で……」
夏美「言われてみれば凄い不謹慎ですの」
きな子「き、きな子は何て質問を……!!」
メイ「気が付いて無かったのかよ……」
129: 2023/03/10(金) 01:29:33.89 ID:ggI991jI
可可「話せる内に話さないとデス!どんな些細でちっぽけな会話でも必ず意味があるんデス!」
可可「それに……生まれ変わってどんな姿になったか、皆に伝えられないノデ……今のうちに伝えておこうと!」
メイ「いや生まれ変われるかも分かんねぇだろ」
きな子「でも、可可先輩が流れ星になったら、きな子直ぐに分かる気がするっす」
夏美「同感ですの。執拗いくらい流れてそうですの」
メイ「ってそれ流れ星ってより流星群だろ……」
可可「それに……生まれ変わってどんな姿になったか、皆に伝えられないノデ……今のうちに伝えておこうと!」
メイ「いや生まれ変われるかも分かんねぇだろ」
きな子「でも、可可先輩が流れ星になったら、きな子直ぐに分かる気がするっす」
夏美「同感ですの。執拗いくらい流れてそうですの」
メイ「ってそれ流れ星ってより流星群だろ……」
130: 2023/03/10(金) 01:29:54.48 ID:ggI991jI
四季「……っふふ、」
可可「あ〜!今笑いマシタね〜?」ツン
四季「ち、違う……今のは──」
可可「笑顔が一番可愛いデスよ。可可達、スクールアイドルデスから!」ニパッ
四季「……はい、」コクリ
可可「……あっ、もうすぐ消灯時間デス……きなきな達、どうやって寝るんデスか?」
きな子「ゆ、床に座って可可先輩のベッドを枕に寝るっす!」
夏美「流石に5人も眠れるベッドじゃないですの……」
メイ「だな……可可先輩の為だ」
四季「Me,too」
可可「ふふっ、可可愛されてマスね」
可可「それじゃあ、おやすみなさい」
二期生「「「「おやすみなさい」」」」
可可「あ〜!今笑いマシタね〜?」ツン
四季「ち、違う……今のは──」
可可「笑顔が一番可愛いデスよ。可可達、スクールアイドルデスから!」ニパッ
四季「……はい、」コクリ
可可「……あっ、もうすぐ消灯時間デス……きなきな達、どうやって寝るんデスか?」
きな子「ゆ、床に座って可可先輩のベッドを枕に寝るっす!」
夏美「流石に5人も眠れるベッドじゃないですの……」
メイ「だな……可可先輩の為だ」
四季「Me,too」
可可「ふふっ、可可愛されてマスね」
可可「それじゃあ、おやすみなさい」
二期生「「「「おやすみなさい」」」」
137: 2023/03/11(土) 00:05:40.31 ID:/7g4NSz9
---
メイ「それじゃ、行ってくるな」
可可「随分と早いのデスね……?」
きな子「その……昨日お風呂入ってないっすから……先に銭湯とコインランドリーに……」
可可「ああ、成程……」
夏美「……さ、行くですの」
四季「……可可先輩、本当に今日来るんですか……?」
メイ「やっぱり、身体を大事に、……優先した方がいいんじゃねぇのか」
可可「…………っ、」グッ
メイ「それじゃ、行ってくるな」
可可「随分と早いのデスね……?」
きな子「その……昨日お風呂入ってないっすから……先に銭湯とコインランドリーに……」
可可「ああ、成程……」
夏美「……さ、行くですの」
四季「……可可先輩、本当に今日来るんですか……?」
メイ「やっぱり、身体を大事に、……優先した方がいいんじゃねぇのか」
可可「…………っ、」グッ
138: 2023/03/11(土) 00:06:20.19 ID:/7g4NSz9
きな子「……体調、悪いっすよね」
きな子「お願い……無理して学校に来ないで欲しいっす……きな子達は、可可先輩が一番大事なんす!」
きな子「……だから……」ジワッ
夏美「きな子」ポン
夏美「泣いちゃダメですの。そう決めたでしょ」
きな子「でも、……でもぉ……」グスッ
可可「きなきな……ナッツ……」
きな子「お願い……無理して学校に来ないで欲しいっす……きな子達は、可可先輩が一番大事なんす!」
きな子「……だから……」ジワッ
夏美「きな子」ポン
夏美「泣いちゃダメですの。そう決めたでしょ」
きな子「でも、……でもぉ……」グスッ
可可「きなきな……ナッツ……」
139: 2023/03/11(土) 00:06:50.12 ID:/7g4NSz9
可可「……多分、可可が元気で居られるのは今日で最後デス。病院のベッドで寝ているよりは、皆で汗かいて、毎日練習してきた屋上に行きたい」
可可「最後に、可可の足で、結ヶ丘に行きたい」
可可「それじゃ、ダメデスか……?」
メイ「……っ、だめ、じゃない……」ジワッ
四季「本当に、良いんですね……?」
可可「……はいっ、思い立ったが吉日!可可の大好きな言葉デス!」
四季「先輩……」ギュッ
きな子「くぅくぅせんぱい〜!!!」ギューッ
夏美「……っ、」ギュッ
メイ「うわあああんっ!嫌だ!嫌だぁ……」ギューッ
可可「最後に、可可の足で、結ヶ丘に行きたい」
可可「それじゃ、ダメデスか……?」
メイ「……っ、だめ、じゃない……」ジワッ
四季「本当に、良いんですね……?」
可可「……はいっ、思い立ったが吉日!可可の大好きな言葉デス!」
四季「先輩……」ギュッ
きな子「くぅくぅせんぱい〜!!!」ギューッ
夏美「……っ、」ギュッ
メイ「うわあああんっ!嫌だ!嫌だぁ……」ギューッ
140: 2023/03/11(土) 00:07:12.06 ID:/7g4NSz9
可可「わっ……もう、練習に遅れてしまいマスよ」
メイ「分かってる!分かってるけど……っ、離れたくない……」ギューッ
可可「必ず屋上まで見に行くノデ!大丈夫デス!……ねっ?」
四季「……約束、」スッ
可可「はいっ!約束デス!」キュッ
可可「さっ!早く行くデスよ〜!」ポンポン
きな子「うぅ……分かったっす……」グスッ
夏美「また、後で……」グスッ
可可「もーっ、笑顔デスよ!にこにこ笑顔!スクールアイドルデショウ?」
メイ「……っああ、」グシッ
メイ「それじゃあ、行ってくる」ニッ
可可「練習、頑張ってくだサイ!」ブンブン
メイ「分かってる!分かってるけど……っ、離れたくない……」ギューッ
可可「必ず屋上まで見に行くノデ!大丈夫デス!……ねっ?」
四季「……約束、」スッ
可可「はいっ!約束デス!」キュッ
可可「さっ!早く行くデスよ〜!」ポンポン
きな子「うぅ……分かったっす……」グスッ
夏美「また、後で……」グスッ
可可「もーっ、笑顔デスよ!にこにこ笑顔!スクールアイドルデショウ?」
メイ「……っああ、」グシッ
メイ「それじゃあ、行ってくる」ニッ
可可「練習、頑張ってくだサイ!」ブンブン
141: 2023/03/11(土) 00:07:31.80 ID:/7g4NSz9
パタンッ…
可可「……っはぁ……」ボフッ…
可可「……がんばって……大丈夫……くぅくぅは、……つよいから……」ハッ ハッ…
可可「……っはぁ……」ボフッ…
可可「……がんばって……大丈夫……くぅくぅは、……つよいから……」ハッ ハッ…
142: 2023/03/11(土) 00:07:56.27 ID:/7g4NSz9
--
-
可可「(ナッツから渡されたお金で、タクシーで学校に向かうように言われて……学校まで来たのデスが──)」
可可「この階段……登らないと、屋上……行けまセン、よね……」ゴクリ
可可「(タクシーを降りてから、校舎に入るまでの道のりで、こんなに息が上がっているのに、……屋上まで、登り切れるデショウか……)」
-
可可「(ナッツから渡されたお金で、タクシーで学校に向かうように言われて……学校まで来たのデスが──)」
可可「この階段……登らないと、屋上……行けまセン、よね……」ゴクリ
可可「(タクシーを降りてから、校舎に入るまでの道のりで、こんなに息が上がっているのに、……屋上まで、登り切れるデショウか……)」
143: 2023/03/11(土) 00:08:32.76 ID:/7g4NSz9
可可「はぁっ……はぁ……」
可可「く、ぅ……っ……なんで……」ペタリ
可可「(頭がふわふわして……脚に力が入らなくて……息が、上がる……)」ハァ ハァ
「!……どうしてこんなところに居るの!?」
可可「(……誰……?)」ハァ ハァ チラッ
マルガレーテ「貴女……入院中じゃなかったの!?待ってて、今理事長を──」
可可「……まっ、て……」
可可「屋上、……行かなきゃ……」
マルガレーテ「無茶よ!貴女自分の状況分かってるの!?」
可可「かは……っ、……はぁ……ふ、ぅ……」ガクッ
可可「(苦しい……息、出来ない……でも、でも可可は……っ、)」
可可「く、ぅ……っ……なんで……」ペタリ
可可「(頭がふわふわして……脚に力が入らなくて……息が、上がる……)」ハァ ハァ
「!……どうしてこんなところに居るの!?」
可可「(……誰……?)」ハァ ハァ チラッ
マルガレーテ「貴女……入院中じゃなかったの!?待ってて、今理事長を──」
可可「……まっ、て……」
可可「屋上、……行かなきゃ……」
マルガレーテ「無茶よ!貴女自分の状況分かってるの!?」
可可「かは……っ、……はぁ……ふ、ぅ……」ガクッ
可可「(苦しい……息、出来ない……でも、でも可可は……っ、)」
144: 2023/03/11(土) 00:09:13.98 ID:/7g4NSz9
可可「おねがい……っ、連れて……行って……」
マルガレーテ「……っ、」グッ
マルガレーテ「ああもう!どうなっても知らないから!」グイッ
可可「(お姫様、だっこ……重く、ないかな……)」
可可「(──あぁ、そっか……可可、ご飯……食べれてないから……)」チラッ
マルガレーテ「はっ……はっ……」タッタッ
可可「……ごめん、なさい……迷惑、掛けて……」ハッ ハッ
マルガレーテ「うるさい黙ってて、別に人助けしてるつもりは無いの」タッタッ
可可「……はい……」ハァ ハァ
マルガレーテ「(入院中とは聞いていたけど、こんなに弱々しくなっているなんて、思わなかった。この子相手に敵意なんて持てるわけないでしょう……)」タッタッ
マルガレーテ「(細い手足に、軽過ぎる身体……もう、この子──)」グッ
マルガレーテ「……っ、」グッ
マルガレーテ「ああもう!どうなっても知らないから!」グイッ
可可「(お姫様、だっこ……重く、ないかな……)」
可可「(──あぁ、そっか……可可、ご飯……食べれてないから……)」チラッ
マルガレーテ「はっ……はっ……」タッタッ
可可「……ごめん、なさい……迷惑、掛けて……」ハッ ハッ
マルガレーテ「うるさい黙ってて、別に人助けしてるつもりは無いの」タッタッ
可可「……はい……」ハァ ハァ
マルガレーテ「(入院中とは聞いていたけど、こんなに弱々しくなっているなんて、思わなかった。この子相手に敵意なんて持てるわけないでしょう……)」タッタッ
マルガレーテ「(細い手足に、軽過ぎる身体……もう、この子──)」グッ
145: 2023/03/11(土) 00:09:34.40 ID:/7g4NSz9
マルガレーテ「……、着いたわよ。……立てる?」
可可「……っはぁ……大丈夫、デス……」
マルガレーテ「……開けるわよ、」ガチャッ
可可「……っはぁ……大丈夫、デス……」
マルガレーテ「……開けるわよ、」ガチャッ
146: 2023/03/11(土) 00:10:09.50 ID:/7g4NSz9
かのん『も〜っ、可可ちゃん遅い!』
すみれ『あんたも人のこと言えないくらい怠けてんじゃないの?』
可可『え?……あぇ?え?』キョロキョロ
きな子『キョロキョロしてどうかしたっすか?』
夏美『寝ぼけてるんですのー?』
可可『あれ……可可……』
メイ『なんだ?変な夢でも見たんじゃねぇのか?』
四季『元気、無い……』
恋『珍しいですね……そんなに魘されていたのでしょうか……』
千砂都『ぜーんぶ夢だよ!ほら、練習始めよ!』
可可『なぁんだ、夢だったデスか!』
可可『それじゃあ早速練習を──』ヨロッ
可可『……ぁ、ありぇ…………?』
可可「(──違う、これは…………)」グラッ
可可「(……夢、かぁ……)」ドサッ
すみれ『あんたも人のこと言えないくらい怠けてんじゃないの?』
可可『え?……あぇ?え?』キョロキョロ
きな子『キョロキョロしてどうかしたっすか?』
夏美『寝ぼけてるんですのー?』
可可『あれ……可可……』
メイ『なんだ?変な夢でも見たんじゃねぇのか?』
四季『元気、無い……』
恋『珍しいですね……そんなに魘されていたのでしょうか……』
千砂都『ぜーんぶ夢だよ!ほら、練習始めよ!』
可可『なぁんだ、夢だったデスか!』
可可『それじゃあ早速練習を──』ヨロッ
可可『……ぁ、ありぇ…………?』
可可「(──違う、これは…………)」グラッ
可可「(……夢、かぁ……)」ドサッ
147: 2023/03/11(土) 00:10:41.37 ID:/7g4NSz9
可可「……っはぁ、……はぁ……」
かのん「可可ちゃん!!」バッ
恋「可可さん!しっかりして!」
すみれ「いや……氏なないで!可可!!」
可可「……っは、……ぁ……」
千砂都「私が……私が、来て、なんて……言うから……っ」
かのん「ねぇ!可可ちゃん!!可可ちゃん!!」
マルガレーテ「(──そんなに、悪かったのに……)」
かのん「可可ちゃん!!」バッ
恋「可可さん!しっかりして!」
すみれ「いや……氏なないで!可可!!」
可可「……っは、……ぁ……」
千砂都「私が……私が、来て、なんて……言うから……っ」
かのん「ねぇ!可可ちゃん!!可可ちゃん!!」
マルガレーテ「(──そんなに、悪かったのに……)」
148: 2023/03/11(土) 00:11:19.62 ID:/7g4NSz9
きな子「可可、先輩……可可先輩っ……」ポロポロ
メイ「……泣くなよ、……泣くなよきな子……」ポロポロ
夏美「分かってた、はずなのに……どうして、どうしてこんなに……」ポロポロ
四季「……苦しい、胸が、……苦しい……」ポロポロ
可可「ごほっ!……っはぁ……はぁっ……!」ガクッ
すみれ「可可!ねぇ、しっかりしてよ可可!」
恋「嫌……可可さん、……可可さん!!」
可可「(息、続かない……ずっと水の中に居るみたいで……なんでだろう……ふわふわして……)」ハッ ハッ
メイ「……泣くなよ、……泣くなよきな子……」ポロポロ
夏美「分かってた、はずなのに……どうして、どうしてこんなに……」ポロポロ
四季「……苦しい、胸が、……苦しい……」ポロポロ
可可「ごほっ!……っはぁ……はぁっ……!」ガクッ
すみれ「可可!ねぇ、しっかりしてよ可可!」
恋「嫌……可可さん、……可可さん!!」
可可「(息、続かない……ずっと水の中に居るみたいで……なんでだろう……ふわふわして……)」ハッ ハッ
149: 2023/03/11(土) 00:11:46.99 ID:/7g4NSz9
マルガレーテ「……っ、何しているの!早く救急車を──!」
可可「(マルガレーテ、さん……いきなりお願いしたのに、屋上まで連れて来てくれて、ありがとうございマシタ……貴女と一緒に、ステージに立ってみたかった……)」ハッ ハッ
夏美「可可先輩っ……やっぱり嫌ですの!あのお金使って治してくださいの!」
四季「私が……私が、可可先輩を治せる薬、作るから……だから……っ」
メイ「こんなの、あんまりだろ……っ!こんなの……!!」ギリッ
きな子「うわあああんっ!!嫌だっ……嫌っす……くぅくぅ先輩っ……きな子の、きな子の大事な先輩っ……!」ポロポロ
可可「(……泣かせてしまいマシタ……昨日、4人で夜もずっと泣いていマシタよね。……クゥクゥは、心細い夜に皆が居てくれて、嬉しかったんデスよ)」
可可「(マルガレーテ、さん……いきなりお願いしたのに、屋上まで連れて来てくれて、ありがとうございマシタ……貴女と一緒に、ステージに立ってみたかった……)」ハッ ハッ
夏美「可可先輩っ……やっぱり嫌ですの!あのお金使って治してくださいの!」
四季「私が……私が、可可先輩を治せる薬、作るから……だから……っ」
メイ「こんなの、あんまりだろ……っ!こんなの……!!」ギリッ
きな子「うわあああんっ!!嫌だっ……嫌っす……くぅくぅ先輩っ……きな子の、きな子の大事な先輩っ……!」ポロポロ
可可「(……泣かせてしまいマシタ……昨日、4人で夜もずっと泣いていマシタよね。……クゥクゥは、心細い夜に皆が居てくれて、嬉しかったんデスよ)」
150: 2023/03/11(土) 00:12:11.07 ID:/7g4NSz9
恋「嫌です……お母様に続いて大切な人が居なくなってしまうのは……もう……っ、」ポロポロ
可可「(……レンレン、辛い思いさせてしまって、ごめんなさい。これから、もっとLiellaを大きくして、結ヶ丘の名前を全国に轟かせてくだサイ。レンレンなら、きっと出来マス。もう、ひとりじゃありまセンから)」
千砂都「ごめんなさい……くぅくぅちゃん……ごめんなさい……」ポロポロ
可可「(クゥクゥは、千砂都のお陰でここまで成長することが出来マシタ。体力ゼロだったクゥクゥを、こんなに大きくしてくれたのは、千砂都なのデスよ。……お願い、泣かないで)」
可可「(……レンレン、辛い思いさせてしまって、ごめんなさい。これから、もっとLiellaを大きくして、結ヶ丘の名前を全国に轟かせてくだサイ。レンレンなら、きっと出来マス。もう、ひとりじゃありまセンから)」
千砂都「ごめんなさい……くぅくぅちゃん……ごめんなさい……」ポロポロ
可可「(クゥクゥは、千砂都のお陰でここまで成長することが出来マシタ。体力ゼロだったクゥクゥを、こんなに大きくしてくれたのは、千砂都なのデスよ。……お願い、泣かないで)」
151: 2023/03/11(土) 00:12:39.77 ID:/7g4NSz9
かのん「ねぇ!!可可ちゃん!!」ユサユサ
可可「(かのん……そんなに泣かないでくだサイ……かのんのお陰で、スクールアイドル出来て、クゥクゥは幸せデシタ)」ハッ… ハッ…
すみれ「嫌だ……嫌だ!可可!クゥクゥ!!」
可可「(……すみれ……そんな顔、させてしまってごめんなさい……貴女のこと、大好きデシタ。誰よりも……)」
可可「……っはぁ……ふ、ぅ……っ、」ヒュー ヒュー
可可「(……なんでかな……すごく、ねむい──)」スゥ…
可可「(かのん……そんなに泣かないでくだサイ……かのんのお陰で、スクールアイドル出来て、クゥクゥは幸せデシタ)」ハッ… ハッ…
すみれ「嫌だ……嫌だ!可可!クゥクゥ!!」
可可「(……すみれ……そんな顔、させてしまってごめんなさい……貴女のこと、大好きデシタ。誰よりも……)」
可可「……っはぁ……ふ、ぅ……っ、」ヒュー ヒュー
可可「(……なんでかな……すごく、ねむい──)」スゥ…
152: 2023/03/11(土) 00:13:10.45 ID:/7g4NSz9
-
--
---
恋「(運命というものは酷く残酷で、可可さんが病院に搬送された後、私達が駆け付けた頃には顔を蒼白させている理事長の姿がありました)」
恋「(その隣には、すやすやと、気持ち良さそうに眠っている様に見える可可さんがベッドに横たわっていて)」
恋「(私は、──私達は、その事実を分かっても受け入れたくなかった)」
--
---
恋「(運命というものは酷く残酷で、可可さんが病院に搬送された後、私達が駆け付けた頃には顔を蒼白させている理事長の姿がありました)」
恋「(その隣には、すやすやと、気持ち良さそうに眠っている様に見える可可さんがベッドに横たわっていて)」
恋「(私は、──私達は、その事実を分かっても受け入れたくなかった)」
153: 2023/03/11(土) 00:13:44.17 ID:/7g4NSz9
理事長「病院に着いた頃には処置をしても意味が無い状態で、そのまま……」
理事長「……ただ、最期は苦しまずに眠ったまま亡くなったって──」
かのん「──冗談、だよね?」ヨロッ
かのん「ねぇ?ドッキリか何かでしょ?可可ちゃん、いつもみたいに元気になるよね?」
かのん「可可ちゃん、実は起きてるんでしょ?」
かのん「ねぇ、可可ちゃん。凄いビックリしたよ、ドッキリ大成功だよ。だから──」ピタッ
かのん「〜っ!!!」ビクッ
かのん「(なんで、こんな──冷たいの?)」
理事長「……ただ、最期は苦しまずに眠ったまま亡くなったって──」
かのん「──冗談、だよね?」ヨロッ
かのん「ねぇ?ドッキリか何かでしょ?可可ちゃん、いつもみたいに元気になるよね?」
かのん「可可ちゃん、実は起きてるんでしょ?」
かのん「ねぇ、可可ちゃん。凄いビックリしたよ、ドッキリ大成功だよ。だから──」ピタッ
かのん「〜っ!!!」ビクッ
かのん「(なんで、こんな──冷たいの?)」
154: 2023/03/11(土) 00:14:08.93 ID:/7g4NSz9
かのん「冗談って、言ってよ……」
かのん「可可ちゃん、ねぇ……」
かのん「……本当に、氏んじゃったの……?」
かのん「だって、あんなに元気だったじゃない。皆で笑って、沢山お話して……それなのに、どうして──」
きな子「うわああああああんっっ!!!」
きな子「やだ、やだぁ……くぅくぅせんぱい……っ、やだああっ!」ポロポロ
恋「(その後は、もう散々で。声を出して泣き続けるきな子さんと、嗚咽を漏らして泣いている夏美さん、メイさん、四季さん)」
恋「(──それから、現実を受け止めることが出来ない私達が、病室に残されていました)」
かのん「可可ちゃん、ねぇ……」
かのん「……本当に、氏んじゃったの……?」
かのん「だって、あんなに元気だったじゃない。皆で笑って、沢山お話して……それなのに、どうして──」
きな子「うわああああああんっっ!!!」
きな子「やだ、やだぁ……くぅくぅせんぱい……っ、やだああっ!」ポロポロ
恋「(その後は、もう散々で。声を出して泣き続けるきな子さんと、嗚咽を漏らして泣いている夏美さん、メイさん、四季さん)」
恋「(──それから、現実を受け止めることが出来ない私達が、病室に残されていました)」
155: 2023/03/11(土) 00:14:39.50 ID:/7g4NSz9
---
--
-
夏美「(可可先輩が亡くなって翌日。あの後、皆で声を枯らすほど病室で泣きましたの)」
夏美「(……でも、私達は休んでる暇なんて無かった)」
夏美「(可可先輩との、もうひとつの約束を果たす為に)」
--
-
夏美「(可可先輩が亡くなって翌日。あの後、皆で声を枯らすほど病室で泣きましたの)」
夏美「(……でも、私達は休んでる暇なんて無かった)」
夏美「(可可先輩との、もうひとつの約束を果たす為に)」
156: 2023/03/11(土) 00:15:07.97 ID:/7g4NSz9
-
『『『『おやすみなさい』』』』
可可『──ねぇ、やっぱり、あとひとつだけ』
きな子『もーっ、どうかしたっすか?』
可可『これは、可可先輩からの命令デスっ、約束デス!』ビシッ
メイ『なんだよ、命令って……』
『『『『おやすみなさい』』』』
可可『──ねぇ、やっぱり、あとひとつだけ』
きな子『もーっ、どうかしたっすか?』
可可『これは、可可先輩からの命令デスっ、約束デス!』ビシッ
メイ『なんだよ、命令って……』
157: 2023/03/11(土) 00:15:33.12 ID:/7g4NSz9
可可『あの、デスね。可可が流れ星になってしまっても、きなきな達にはスクールアイドルを続けて欲しいんデス』
可可『多分、かのん達は暫く立ち直らないと思いマス……スクールアイドル、辞めてしまうかもしれまセン。だけど、』
可可『だけど、可可はまた流れ星としてLiellaのステージに立ちたい!』
可可『だから、抜け殻になってしまった先輩達を引っ張って行けるくらい、沢山練習して、またLiellaを大きくして欲しいんデス!』
可可『多分、かのん達は暫く立ち直らないと思いマス……スクールアイドル、辞めてしまうかもしれまセン。だけど、』
可可『だけど、可可はまた流れ星としてLiellaのステージに立ちたい!』
可可『だから、抜け殻になってしまった先輩達を引っ張って行けるくらい、沢山練習して、またLiellaを大きくして欲しいんデス!』
158: 2023/03/11(土) 00:15:54.48 ID:/7g4NSz9
きな子『……分かったっす』コクリ
メイ『……ああ、約束だ』
夏美『可可先輩は、それでいいんですの?』
可可『はいっ!』
四季『(真っ直ぐな目。可可先輩、もう氏を恐れていないんだ)』
四季『……分かった、約束』
夏美『……仕方ないですの、……夏美達だけでは無理なので、可可先輩も先輩方の背中押してあげてくださいの』
夏美『……気持ちは絶対、伝わると思うんですの』
可可『その通りデスねっ、……それじゃ、今度こそ、おやすみなさい』
メイ『……ああ、約束だ』
夏美『可可先輩は、それでいいんですの?』
可可『はいっ!』
四季『(真っ直ぐな目。可可先輩、もう氏を恐れていないんだ)』
四季『……分かった、約束』
夏美『……仕方ないですの、……夏美達だけでは無理なので、可可先輩も先輩方の背中押してあげてくださいの』
夏美『……気持ちは絶対、伝わると思うんですの』
可可『その通りデスねっ、……それじゃ、今度こそ、おやすみなさい』
159: 2023/03/11(土) 00:16:18.13 ID:/7g4NSz9
-
夏美「(春休みはあと3日。先輩方にはそれぞれ、私達が練習をしていること、可可先輩の為にも、もう一度ラブライブを目指したい、と。その旨を伝えるべくメッセージを送っているのですが、誰からも返事は来ませんの)」
四季「ストレッチが終わったら、このままランニングに行く」
夏美「分かったですの〜」
きな子「……来ないっすね、先輩達……」
メイ「当たり前だろ。そのくらい、可可先輩の存在は大きかったんだ……」
メイ「私、だって……」ジワッ
夏美「(春休みはあと3日。先輩方にはそれぞれ、私達が練習をしていること、可可先輩の為にも、もう一度ラブライブを目指したい、と。その旨を伝えるべくメッセージを送っているのですが、誰からも返事は来ませんの)」
四季「ストレッチが終わったら、このままランニングに行く」
夏美「分かったですの〜」
きな子「……来ないっすね、先輩達……」
メイ「当たり前だろ。そのくらい、可可先輩の存在は大きかったんだ……」
メイ「私、だって……」ジワッ
160: 2023/03/11(土) 00:16:48.60 ID:/7g4NSz9
ガチャッ…
千砂都「……あはは、来ちゃった……」
メイ「え、えぇ!?ち、千砂都先輩!」
千砂都「……私、やっぱり、スクールアイドル、続けようと思う」
千砂都「きっと、泣いてばかりで……ラブライブに出場しないっていうのは、可可ちゃんも納得しないと思うんだ」
千砂都「私も可可ちゃんと一緒に、もう一回ラブライブ優勝を目指したい」
きな子「千砂都先輩……!」
きな子「千砂都先輩〜!!」ギューッ
千砂都「わわっ!苦しいよ〜!」
千砂都「……あはは、来ちゃった……」
メイ「え、えぇ!?ち、千砂都先輩!」
千砂都「……私、やっぱり、スクールアイドル、続けようと思う」
千砂都「きっと、泣いてばかりで……ラブライブに出場しないっていうのは、可可ちゃんも納得しないと思うんだ」
千砂都「私も可可ちゃんと一緒に、もう一回ラブライブ優勝を目指したい」
きな子「千砂都先輩……!」
きな子「千砂都先輩〜!!」ギューッ
千砂都「わわっ!苦しいよ〜!」
162: 2023/03/11(土) 00:17:19.42 ID:/7g4NSz9
ガチャッ…
恋「──あの、私も……って千砂都さん!」
メイ「恋先輩まで!」
恋「はい……気持ちの整理が付かなくて、昨日は家に帰ったからずっと、泣いていることしかできませんでした。……ですが、」
恋「……昨日、可可さんに言われた気がしたんです。Liellaをもっと大きくして欲しい。結ヶ丘の名を、轟かせて欲しい、と」
千砂都「恋ちゃんも……?」
四季「ということは……」
夏美「千砂都先輩もですの?」
恋「──あの、私も……って千砂都さん!」
メイ「恋先輩まで!」
恋「はい……気持ちの整理が付かなくて、昨日は家に帰ったからずっと、泣いていることしかできませんでした。……ですが、」
恋「……昨日、可可さんに言われた気がしたんです。Liellaをもっと大きくして欲しい。結ヶ丘の名を、轟かせて欲しい、と」
千砂都「恋ちゃんも……?」
四季「ということは……」
夏美「千砂都先輩もですの?」
163: 2023/03/11(土) 00:17:45.07 ID:/7g4NSz9
千砂都「……うんっ、可可ちゃんにね、泣かないでって、言われたような気がしたの」
千砂都「だから、泣かない。泣かないで、前向きになろうって思って」
メイ「恋先輩……千砂都先輩……」
ピコンッ
きな子「わ、わっ!かのん先輩からメッセージっす!」
夏美「なになに……『始まりのステージ』?」
メイ「はぁ……?」ポカーン
四季「どういう、意味?」
千砂都「……っふふ、かのんちゃんらしいや」
千砂都「場所は分かる、よね」
恋「勿論ですっ」
メイ「ま、まさか……!!」
千砂都「うんっ、早く行こ!」タッ
千砂都「だから、泣かない。泣かないで、前向きになろうって思って」
メイ「恋先輩……千砂都先輩……」
ピコンッ
きな子「わ、わっ!かのん先輩からメッセージっす!」
夏美「なになに……『始まりのステージ』?」
メイ「はぁ……?」ポカーン
四季「どういう、意味?」
千砂都「……っふふ、かのんちゃんらしいや」
千砂都「場所は分かる、よね」
恋「勿論ですっ」
メイ「ま、まさか……!!」
千砂都「うんっ、早く行こ!」タッ
164: 2023/03/11(土) 00:18:41.90 ID:/7g4NSz9
--
きな子「ここって……」
千砂都「そうだよ、かのんちゃんと可可ちゃんが、スクールアイドルとして初めて歌ったステージ」
メイ「……クーカーの、Liellaの、『始まりのステージ』……」
夏美「あ!あそこに居ましたの!」ユビサシ
かのん「えへへ、見つかっちゃった」ヒョコッ
四季「眼鏡……」
かのん「あ、はは……実は、昨日ずっと泣いてたから目、浮腫んじゃって……って、」
かのん「皆も浮腫んでるじゃん……それは、そうだよね」
きな子「ここって……」
千砂都「そうだよ、かのんちゃんと可可ちゃんが、スクールアイドルとして初めて歌ったステージ」
メイ「……クーカーの、Liellaの、『始まりのステージ』……」
夏美「あ!あそこに居ましたの!」ユビサシ
かのん「えへへ、見つかっちゃった」ヒョコッ
四季「眼鏡……」
かのん「あ、はは……実は、昨日ずっと泣いてたから目、浮腫んじゃって……って、」
かのん「皆も浮腫んでるじゃん……それは、そうだよね」
165: 2023/03/11(土) 00:19:13.41 ID:/7g4NSz9
かのん「──私ね、歌えなかった時、本当にどうしようも無くて。ずっと悩んでた。なんで歌えないんだろうって」
かのん「歌、好きなのに。大事な時に歌えないのが凄い悔しくて──、でもね」
かのん「可可ちゃんが沢山サポートしてくれたから、初めてスクールアイドルとして立ったステージで歌うことが出来たし、やっぱり歌が好きだなって改めて思えたの」
かのん「その気持ち、忘れたくないんだ」
かのん「可可ちゃんから貰った、大事なものだから」
千砂都「かのんちゃん……」
かのん「すっごい悩んだよ。続けてもいいのかなって……でも、やっぱり可可ちゃんの想いを、届けたい」
かのん「歌、好きなのに。大事な時に歌えないのが凄い悔しくて──、でもね」
かのん「可可ちゃんが沢山サポートしてくれたから、初めてスクールアイドルとして立ったステージで歌うことが出来たし、やっぱり歌が好きだなって改めて思えたの」
かのん「その気持ち、忘れたくないんだ」
かのん「可可ちゃんから貰った、大事なものだから」
千砂都「かのんちゃん……」
かのん「すっごい悩んだよ。続けてもいいのかなって……でも、やっぱり可可ちゃんの想いを、届けたい」
166: 2023/03/11(土) 00:19:37.89 ID:/7g4NSz9
かのん「それじゃダメかな?」
恋「……いえ、私達も同じです」
四季「Me,too」
メイ「私らもかのん先輩と同じだ。可可先輩が、続けろって言うんだったら続けてやる」
きな子「可可先輩との約束でもあるっす!」
夏美「……さて、あとは、あの先輩だけですの」
かのん「じゃあ皆で行こ!」タッ
千砂都「あっ、待ってかのんちゃん!」タッ
かのん「早く早く〜!」
かのん「(可可ちゃんが昨日夢に出てきた時、言ってくれたよね。『すみれを、お願いしマス』って。大丈夫、すみれちゃんも、スクールアイドル続けてくれると思うんだ)」
かのん「(だから、可可ちゃん。見ててね)」
恋「……いえ、私達も同じです」
四季「Me,too」
メイ「私らもかのん先輩と同じだ。可可先輩が、続けろって言うんだったら続けてやる」
きな子「可可先輩との約束でもあるっす!」
夏美「……さて、あとは、あの先輩だけですの」
かのん「じゃあ皆で行こ!」タッ
千砂都「あっ、待ってかのんちゃん!」タッ
かのん「早く早く〜!」
かのん「(可可ちゃんが昨日夢に出てきた時、言ってくれたよね。『すみれを、お願いしマス』って。大丈夫、すみれちゃんも、スクールアイドル続けてくれると思うんだ)」
かのん「(だから、可可ちゃん。見ててね)」
167: 2023/03/11(土) 00:20:02.76 ID:/7g4NSz9
---
すみれ「(あの日以来、家から一歩も出られない。──というもの、身体が、重くて。そんな気にならなかった)」
すみれ「……」ガサッ
すみれ「……可可の、遺書……」
すみれ「(私だけが、託されてしまったもの)」
すみれ「(可可が、渡したもの……)」カサッ
すみれ「……可可……」ガサガサ
すみれ「(あの日以来、家から一歩も出られない。──というもの、身体が、重くて。そんな気にならなかった)」
すみれ「……」ガサッ
すみれ「……可可の、遺書……」
すみれ「(私だけが、託されてしまったもの)」
すみれ「(可可が、渡したもの……)」カサッ
すみれ「……可可……」ガサガサ
168: 2023/03/11(土) 00:20:44.11 ID:/7g4NSz9
すみれ「──なにこれ……遺書じゃ、なかったの……?」
すみれ「これは……歌詞?」
すみれ「タイトルは──」
すみれ「『星屑クルージング』……?」
すみれ「これは……歌詞?」
すみれ「タイトルは──」
すみれ「『星屑クルージング』……?」
169: 2023/03/11(土) 00:21:11.48 ID:/7g4NSz9
『星屑クルージング
ずっと一緒に ずっと居てよ
言うより先に 一歩前に出てる
モタモタできないのさ 時間がないよ
全部がシューティングスター 一瞬のときめき
見逃さないでいたいの そう君と
くるりと振り向いたら 目が合う夜よ続け
いつかは朝が来ると 知ってる 知ってる だけど
もうちょっとだけ一緒に居てよ
夢を見てる 星屑クルージング
きらめきに手を伸ばして
たまに君とキラリ ああ 星よ泳げ』
すみれ「──ばか……」ポロッ
ずっと一緒に ずっと居てよ
言うより先に 一歩前に出てる
モタモタできないのさ 時間がないよ
全部がシューティングスター 一瞬のときめき
見逃さないでいたいの そう君と
くるりと振り向いたら 目が合う夜よ続け
いつかは朝が来ると 知ってる 知ってる だけど
もうちょっとだけ一緒に居てよ
夢を見てる 星屑クルージング
きらめきに手を伸ばして
たまに君とキラリ ああ 星よ泳げ』
すみれ「──ばか……」ポロッ
170: 2023/03/11(土) 00:21:35.61 ID:/7g4NSz9
すみれ「ホント、馬鹿じゃないの……こんな、歌詞……っ、」ポロポロ
すみれ「だから……、あんたのこと、大嫌いだったのよ……」ポロポロ
すみれ「大嫌いだけど……大好きだった、可可のこと」ポロポロ
すみれ「なんで……っ、氏んじゃったのよ……」
「すみれちゃん!」
すみれ「……え?」クルッ
すみれ「だから……、あんたのこと、大嫌いだったのよ……」ポロポロ
すみれ「大嫌いだけど……大好きだった、可可のこと」ポロポロ
すみれ「なんで……っ、氏んじゃったのよ……」
「すみれちゃん!」
すみれ「……え?」クルッ
171: 2023/03/11(土) 00:22:00.74 ID:/7g4NSz9
かのん「また一緒にスクールアイドルやろう」
すみれ「かのん……」
すみれ「……私には、無理……夢を追い続けた可可が、こんな目に遭って……元々スクールアイドルに興味無かった私が、グループに居続けることなんて出来ない……」
すみれ「私、スクールアイドル辞め──」
きな子「可可先輩、言ってたっす!」
きな子「生まれ変わったら星になりたいって!だから、きな子達のステージに流れ星として来てくれるって!」
きな子「その為には、きな子達がスクールアイドルを続けないといけないっす!可可先輩と一緒に、ラブライブ目指さないといけないんす!」
すみれ「かのん……」
すみれ「……私には、無理……夢を追い続けた可可が、こんな目に遭って……元々スクールアイドルに興味無かった私が、グループに居続けることなんて出来ない……」
すみれ「私、スクールアイドル辞め──」
きな子「可可先輩、言ってたっす!」
きな子「生まれ変わったら星になりたいって!だから、きな子達のステージに流れ星として来てくれるって!」
きな子「その為には、きな子達がスクールアイドルを続けないといけないっす!可可先輩と一緒に、ラブライブ目指さないといけないんす!」
172: 2023/03/11(土) 00:22:25.06 ID:/7g4NSz9
千砂都「すみれちゃんはさ、可可ちゃんの声、聞こえなかった?」
すみれ「声……」
千砂都「私はね、ハッキリ聞こえた。泣かないでって」
恋「私もです。私も、可可さんの声が聞こえました」
かのん「皆、可可ちゃんのこと、大好きだから」
かのん「すみれちゃんもだよね。可可ちゃんのこと、大事なんでしょ。大好きなんでしょ」
かのん「だから、一緒に続けよう」
すみれ「声……」
千砂都「私はね、ハッキリ聞こえた。泣かないでって」
恋「私もです。私も、可可さんの声が聞こえました」
かのん「皆、可可ちゃんのこと、大好きだから」
かのん「すみれちゃんもだよね。可可ちゃんのこと、大事なんでしょ。大好きなんでしょ」
かのん「だから、一緒に続けよう」
173: 2023/03/11(土) 00:22:53.39 ID:/7g4NSz9
すみれ「……っ、……私……っ、」ポロポロ
四季「空、見てみて」
四季「あの星のどれか。きっと可可先輩」
メイ「ちゃんと可可先輩は見てると思うんだ。言葉が聞こえないだけで、しっかり伝わってる」
夏美「泣いてばかりのグソクムシ先輩のことも、きっと見られているんですの!」
かのん「そうだねっ」クスッ
かのん「可可ちゃんなら、こう言うんじゃないかな。『練習サボって泣いているなんて、とんだ泣き虫グソクムシデスね』って!」
四季「空、見てみて」
四季「あの星のどれか。きっと可可先輩」
メイ「ちゃんと可可先輩は見てると思うんだ。言葉が聞こえないだけで、しっかり伝わってる」
夏美「泣いてばかりのグソクムシ先輩のことも、きっと見られているんですの!」
かのん「そうだねっ」クスッ
かのん「可可ちゃんなら、こう言うんじゃないかな。『練習サボって泣いているなんて、とんだ泣き虫グソクムシデスね』って!」
174: 2023/03/11(土) 00:23:13.24 ID:/7g4NSz9
かのん「私達も、まだ立ち直れてない。辛いし、本当に…未だに嘘なんじゃないかなって思ってる」
かのん「でも、その悲しみを、バネにしていかないと」
すみれ「……っ、うん……」コクリ
すみれ「私……続ける……可可が、可可が目指したラブライブ二連覇を目ざして……っ、」ポロポロ
すみれ「可可に、大きなステージを見せてあげる為に」ポロポロ
かのん「でも、その悲しみを、バネにしていかないと」
すみれ「……っ、うん……」コクリ
すみれ「私……続ける……可可が、可可が目指したラブライブ二連覇を目ざして……っ、」ポロポロ
すみれ「可可に、大きなステージを見せてあげる為に」ポロポロ
175: 2023/03/11(土) 00:23:37.83 ID:/7g4NSz9
かのん「それじゃあ、可可ちゃんに向けて」スッ
千砂都「そうだね、私達の、新しい始まり!」
恋「泣いてばかりの今日を卒業です!」
きな子「可可先輩に、届くように!」
メイ「聞こえるように!」
四季「スクールアイドルは、笑顔が一番」
夏美「最っ高で最強のグループにしていきますの!」
すみれ「どっかの誰かさんに、バカに、されないようにもね」
かのん「結ヶ丘を──、Liella!をもっともっとも〜っと!大きなものにしていこう!」
「Song for me」
「Song for you」
「Song for all!!」
千砂都「そうだね、私達の、新しい始まり!」
恋「泣いてばかりの今日を卒業です!」
きな子「可可先輩に、届くように!」
メイ「聞こえるように!」
四季「スクールアイドルは、笑顔が一番」
夏美「最っ高で最強のグループにしていきますの!」
すみれ「どっかの誰かさんに、バカに、されないようにもね」
かのん「結ヶ丘を──、Liella!をもっともっとも〜っと!大きなものにしていこう!」
「Song for me」
「Song for you」
「Song for all!!」
176: 2023/03/11(土) 00:23:58.91 ID:/7g4NSz9
-
--
---
かのん「以上、私達っ」
「Liella!でした!ありがとうございました!」
かのん「(可可ちゃん、私達またラブライブ決勝まで来られたよ)」
かのん「(可可ちゃんが書き溜めててくれた衣装を、すみれちゃんと夏美ちゃんの二人が協力して作ってくれて)」
かのん「(可可ちゃんがきな子ちゃんにあげた強化メニューは、運動が苦手な一年生に受け継がれて)」
かのん「(それから──)」
--
---
かのん「以上、私達っ」
「Liella!でした!ありがとうございました!」
かのん「(可可ちゃん、私達またラブライブ決勝まで来られたよ)」
かのん「(可可ちゃんが書き溜めててくれた衣装を、すみれちゃんと夏美ちゃんの二人が協力して作ってくれて)」
かのん「(可可ちゃんがきな子ちゃんにあげた強化メニューは、運動が苦手な一年生に受け継がれて)」
かのん「(それから──)」
177: 2023/03/11(土) 00:24:25.57 ID:/7g4NSz9
きな子「かのん先輩っ」
きな子「いよいよ結果発表っすよ!」グッ
かのん「えっ!?も、もうそんな時間!?」
かのん「どうしよう……緊張するなぁ……」
「見て!かのん先輩!きなこ先輩!流れ星!」
きな子「……あっ!ほんとっす!」
きな子「──あれはきっと、」
かのん「……うんっ、」
『さぁ!今年のラブライブ、優勝グループの発表です!』
きな子「いよいよ結果発表っすよ!」グッ
かのん「えっ!?も、もうそんな時間!?」
かのん「どうしよう……緊張するなぁ……」
「見て!かのん先輩!きなこ先輩!流れ星!」
きな子「……あっ!ほんとっす!」
きな子「──あれはきっと、」
かのん「……うんっ、」
『さぁ!今年のラブライブ、優勝グループの発表です!』
178: 2023/03/11(土) 00:24:45.96 ID:/7g4NSz9
かのん「(──私がスクールアイドルが大好きな気持ち。これも、ずっと変わらないよ)」
かのん「(可可ちゃんが居たから、可可ちゃんが、……私の為に色んな言葉を掛けてくれたから)」
かのん「(私は、私達はここまで来られたよ)」
かのん「(ねぇ、可可ちゃん。見えてる?)」
かのん「(Liella!って、こんなに大きくなったんだよ)」
かのん「(私と可可ちゃんの二人で、星になってから、こんなに大きな星座になったよ)」
かのん「(だから、可可ちゃん。)」
かのん「(その一等星で、私達を照らしててね)」
お し ま い
かのん「(可可ちゃんが居たから、可可ちゃんが、……私の為に色んな言葉を掛けてくれたから)」
かのん「(私は、私達はここまで来られたよ)」
かのん「(ねぇ、可可ちゃん。見えてる?)」
かのん「(Liella!って、こんなに大きくなったんだよ)」
かのん「(私と可可ちゃんの二人で、星になってから、こんなに大きな星座になったよ)」
かのん「(だから、可可ちゃん。)」
かのん「(その一等星で、私達を照らしててね)」
お し ま い
179: 2023/03/11(土) 00:26:31.42 ID:/7g4NSz9
おしまいです。
1期前半の可可ちゃんは何かある度にぶっ倒れていたので、もしかして身体弱いんじゃ…?という思いから生まれたssでしたが、まさかこんな長くなるなんて自分でも思いませんでした。
投下する度に感想を頂けたりして、とても嬉しかったです。
閲覧ありがとうございました。
1期前半の可可ちゃんは何かある度にぶっ倒れていたので、もしかして身体弱いんじゃ…?という思いから生まれたssでしたが、まさかこんな長くなるなんて自分でも思いませんでした。
投下する度に感想を頂けたりして、とても嬉しかったです。
閲覧ありがとうございました。
180: 2023/03/11(土) 00:43:50.99 ID:ztQGteBB
素晴らしかった
乙
乙
引用元: 可可「星屑クルージング」
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