1: 2011/10/30(日) 08:32:09.32 ID:5s/CSFJGO
部長「署の創立百周年事業の一環でな…究極のメニューづくりを始めることなった その担当者に不本意ながらお前が選ばれた」


中川「何故警察署がそんなことをするんです…?」


麗子「いくらなんでも無理があると思うわ」


両津「いいでがしょ あっしに任せてください」

2: 2011/10/30(日) 08:37:22.28 ID:5s/CSFJGO
部長「やってくれるか両津」


両津「究極のメニューだかお灸のメニューだか知りませんが要は美味そうなものを集めればいいんでしょ そんなこと猿でもできますよ」


中川「ちょ…ちょっと先輩!あまり安請け合いしない方が…」


麗子「そうよ両ちゃん 簡単なことじゃないのよ」

3: 2011/10/30(日) 08:41:57.84 ID:5s/CSFJGO
両津「心配するな わしは下町のうまい店をいっぱい知っている 3日もあれば完成するぞ」


中川「3日なんて…東西新聞は完成に三十年以上かかって経費のかかりすぎで潰れちゃったんですよ」


麗子「そうよ!それに対戦相手の海原雄山氏は恐ろしい人物なのよ…」


両津「なんだその偉そうな名前の親父は…」

4: 2011/10/30(日) 08:48:56.52 ID:5s/CSFJGO
中川「美食で有名な人物です とにかく気難しい人物でこの間も料亭で大暴れしてました」


部長「そういえばTVで「冷やし中華など中華じゃない」と怒鳴っていたな…」


麗子「レストランでわさび醤油を配ってていたわ ショックでシェフが泣いてたわよ」


両津「なんと!とんでもない親父だ」

7: 2011/10/30(日) 08:55:32.24 ID:5s/CSFJGO
中川「彼に再起不能に追いこまれた人間は沢山います 彼の息子は蒸発しました」


両津「自分の息子まで手にかけるとは…鬼か?そいつ」


部長「うぅむ…思ったよりも大変な仕事になりそうだな…やめておくか両津?」

両津「男が一度引き受けた仕事を投げ出せるわけないでしょう 必ず完成させてみせますよ 見ていてください部長」


部長「両津…」ジーン

8: 2011/10/30(日) 09:00:08.48 ID:5s/CSFJGO
麗子「でも両ちゃん 究極のメニュー入りするような料理に心当たりはあるの?」


中川「そんなものが下町にあるとは思えないけどなぁ…」


両津「あわれな連中だ 身近すぎて気付いておらんのだな 宇宙一うまいものがすぐ近くにあるというのに…」


部長「なんだそれは」


両津「出前のラーメンです」ズコッ

10: 2011/10/30(日) 09:04:16.73 ID:5s/CSFJGO
中川「先輩!正気ですか!?」


両津「わしはいたって真面目だ…あんなうまいものわしなら十年食い続けても飽きんぞ」


麗子「それって単に両ちゃんが味音痴なだけなんじゃない?」


両津「なんだと!麗子てめぇ!!」

11: 2011/10/30(日) 09:08:07.36 ID:5s/CSFJGO
部長「こら両津!やめんか!」


両津「麗子が悪いんですよ!私(わたくし)のことを犬以下の味覚だとぬかしましたよ!」


部長「事実だろうが…しかし両津 わしもラーメンはないと思うぞ」


両津「皆さんはラーメンをあなどっている!!」

14: 2011/10/30(日) 09:15:12.87 ID:5s/CSFJGO
両津「ラーメンこそが究極の料理なのです!わしなど産湯がラーメンの汁だったほどの男ですよ!!」


部長「0.05秒でバレる嘘をつくな」


中川「わ…分かりましたよ先輩…しかしラーメンだけじゃ…」


両津「ならば大マケして餃子もつけてやろう」


中川「そういう問題じゃ…」

16: 2011/10/30(日) 09:25:43.02 ID:5s/CSFJGO
麗子「やはりラーメンは本物のラーメンを用意するのよね」

両津「なんだその本物のラーメンってのは…」


中川「一流の材料を使って一流の料理人が一流の調理法でつくった一流のラーメンのことです」


両津「一流一流と頭が痛くなるな…近所のラーメン屋じゃいかんのか」


中川「一瞬で敗北ですよそれじゃあ…」

17: 2011/10/30(日) 09:30:05.74 ID:5s/CSFJGO
両津「まったく…大体現代人は贅沢が過ぎるぞ 震災がきたらバッタでも平気で食べるくせに」


部長「それはお前だけだと思うぞ…」


麗子「両ちゃんなら髪の毛一本で1ヶ月生き延びると思うわ」


両津「わしはゴキブリじゃないんだぞ…」ピクピクッ

19: 2011/10/30(日) 09:33:21.15 ID:5s/CSFJGO
中川「見てください先輩 これが至高のメニューです」


両津「ほぅ…雑誌で紹介されているのか…なになに…卵の味噌漬け…なんだこれ?うまいのか」


中川「さぁ…ぼくらもよく分かりませんが…やはり美味しいんじゃないんですか」


両津「こんなものわしの夜食と大してかわらんぞ」

20: 2011/10/30(日) 09:37:36.30 ID:5s/CSFJGO
部長「お前の夜食って…この間つくっていたあの不気味なやつのことか…」


両津「そうです あれはうまかった 冷蔵庫の残り物を全てぶちこんだ私(わたくし)の素晴らしい創作料理です」


中川「靴を焼いて食べてましたよね…」

両津「あれは合成靴だったから失敗した 本皮ならおそらく舌がとろけるほどうまい」

23: 2011/10/30(日) 09:41:13.01 ID:5s/CSFJGO
両津「決まった わしの究極のメニューは靴の丸焼きと裏の公園の雑草のサラダだ」


麗子「本気なの両ちゃん…?」


両津「わしはいたって真面目だぞ 豪華すぎて涙が出そうだろう」


中川「別の意味で涙が出そうですが…」

26: 2011/10/30(日) 09:49:39.50 ID:5s/CSFJGO
部長「ちょっと気分が…」


麗子「あっ!部長さん!?」


中川「先輩!部長が寝込んじゃいましたよ!どうするんです!?」


両津「心配するな中川…部長の老体には刺激が強すぎたかもしれんが感動しているだけだ」


中川「絶対違うと思う…」

29: 2011/10/30(日) 09:53:40.76 ID:5s/CSFJGO
中川「まったく…じゃあデザートを決めましょうか」


両津「なにデザート?そんなもの欲しがるのは肥え太った女子供だけだろ…」


麗子「失礼なこといわないでよ!!」


両津「事実だろうが!なにがデザートは入るところが違うだ!同じに決まっておるだろうが!」

30: 2011/10/30(日) 09:57:17.43 ID:5s/CSFJGO
両津「仕方ない…寛大なこの両さんがデザートを入れてやろう…馴染みの人形焼き屋でいいかな」


中川「デザートに人形焼きはちょっと重い気が…」


両津「甘いものなど専門外だ かりんとうと犬のうんこの区別もつかん」


中川「それは…ひどすぎますよ…」

31: 2011/10/30(日) 10:00:41.05 ID:5s/CSFJGO
両津「デザートは砂糖をそのまま出そう シンプルでいい」

中川「まるで蟻だ…」


両津「出来たぞ中川!これが両津式究極のメニューだ」


・ラーメン
・餃子
・靴の丸焼き
・雑草のサラダ
・砂糖


中川「」ピクピクッ

33: 2011/10/30(日) 10:04:53.23 ID:5s/CSFJGO
中川「これを…どうしようというんです…?」


両津「だからこれで至高のメニューと対決するんだろう 寝惚けてんのかお前?」


麗子「寝惚けてるのは両ちゃんでしょ…」


両津「ドリンクはもちろん酒だ みんなで浴びるように飲みながら食べるのだ 楽しいぞ」

35: 2011/10/30(日) 10:09:20.17 ID:5s/CSFJGO
両津「さぁ対決だ!海原雄山をギャフンと言わせてやるぞっ!!」


中川「先輩は本気であのメニューをだす気かな…?」


麗子「彼の目は本気よ…誰にもとめられないわ」


キッ


本田「先輩大変です!近所のハンバーガーショップに海原雄山がきています!!」

37: 2011/10/30(日) 10:13:03.06 ID:5s/CSFJGO
両津「なんと!なぜ美食家の親父がハンバーガーなど食べるんだ?」


本田「さぁ…よく分かりませんがとにかくいます」


中川「味覚の砂漠のアメリカのものを食べるとは…」


両津「ちょうどいい 宣戦布告だ!ゆくぞ中川!」


中川「あっ?先輩!!」

39: 2011/10/30(日) 10:16:10.86 ID:5s/CSFJGO
雄山「わぁっはっはっ!!わぁっはっは!!」


両津「あれが海原雄山か…なにを笑っておるんだ?」


中川「海原雄山はとにかく笑うことでも有名です 特に理由はないようですが…」


両津「笑い袋みたいな親父だな…」

40: 2011/10/30(日) 10:19:03.18 ID:5s/CSFJGO
雄山「ハンバーガーなど食い物ではないっ!こんなものもまともにつくれんとは人間をやめろっ!氏ねっ!わたしの前から消えろっ!」


宇田「ひぃ…ひぃ…」ボロボロ


両津「むちゃくちゃ言っとるぞあの親父…」


中川「確かに…あんまりですね」

41: 2011/10/30(日) 10:22:22.26 ID:5s/CSFJGO
宇田「ひぃ~!!」

中川「あっ!店主がどこかに行ってしまった!!」


両津「思いつめた顔をしとったぞ…自頃するんじゃないかあの男」


雄山「見ろっ!手が汚れてしまった!あさましい食い物だ!そうだろうっ!?」

中川じゃない中川「ははっ!」

43: 2011/10/30(日) 10:26:57.95 ID:5s/CSFJGO
両津「お前が海原雄山か!」


雄山「ん?なんだこの肉が固そうな男は…こういう奴はよく揉んでやわらかくしないといかん」

両津「料理屋の店主だからといって無理矢理料理にちなんだことを言わんでもよいっ!!わしはお前に宣戦布告にきたのだ!!」


中川「ぼくらは究極のメニュー担当者のものです」

45: 2011/10/30(日) 10:29:52.75 ID:5s/CSFJGO
中川とは違う中川「えっ!?究極のメニュー担当者!?」


雄山「ほぅ…士郎の後釜というわけか…奴がどうなったか知ってるだろう…?」

両津「どうなったんだっけ?」


中川「家族で蒸発しました なんでも今は双子の兄弟は外国に売られて奥さんはソOプで働いてるそうです」

46: 2011/10/30(日) 10:32:47.13 ID:5s/CSFJGO
雄山「わぁっはっは!!のら犬にはお似合いの末路だ!!」

両津「自分の息子にそこまでするとは…畜生以下だなコイツ」


中川「えぇ、許せませんね」


両津「海原雄山!これを見ろっ!!」ビシッ

50: 2011/10/30(日) 10:35:15.82 ID:5s/CSFJGO
雄山「なに…靴の丸焼きに砂糖…なんだこれは 戦時中の食事か?」


両津「わしが考えた究極のメニューだ」

海原雄山「貴様…料理をバカにしてるのか…?」プルプル

51: 2011/10/30(日) 10:39:50.57 ID:5s/CSFJGO
両津「わしは必ず貴様を打ち負かすぞ!!見ておれよっ!!人間として許せんっ!!」


雄山「わぁっはっはっは!!なんとあまっちょろい男だ!!チクロより甘いぞっ!!貴様なぞ前菜だけでノックアウトだ!!」


中川「先輩、落ち着いて…」


中川だけど中川じゃない中川「先生…おだやかに…」

52: 2011/10/30(日) 10:43:18.42 ID:5s/CSFJGO
雄山「帰るぞ中川っ!!バカどもに車をあたえるなっ!!わぁっはっはっはっは…」


中川「最後まで訳がわからないことを叫びながら帰ってしまった…」


両津「脳に有害物質がたまってるんじゃないのか あの親父…」

54: 2011/10/30(日) 10:46:48.04 ID:5s/CSFJGO
中川「しかし先輩、いよいよ負けられませんよ」


両津「そうだな…さすがにわしも不安になってきたよ やはりこのメニューでは少し心もとないかも知れん」


麗子「どうする気両ちゃん?」


両津「うぅむ…」

55: 2011/10/30(日) 10:49:55.00 ID:5s/CSFJGO
両津「わからん なにも思い付かん 即興の限界」


中川「そんな無責任な…」


両津「心配するな中川、わしはこのSSの作者の気持ちを代弁しただけだ わし自身には素晴らしいアイディアがある」


麗子「状況は全然かわらないと思うけど…」

58: 2011/10/30(日) 11:00:29.38 ID:5s/CSFJGO
中川「こうなれば安価に頼りますか…」

両津「うぅむ、しかし鬼畜安価に当たった時がこわいからな…」


麗子「氏ねと言われたら終わりですものね…」


両津「爆発しろだのオXXーしろだの面白がってワケのわからん安価を出す奴がいるがとんでもない話だ 考える方は大変なんだぞ」


中川「じゃあどうするんです…?1レス無駄にしちゃいましたよ」

59: 2011/10/30(日) 11:04:31.49 ID:5s/CSFJGO
両津「仕方ない、このメニューで至高のメニューにぶつかろう!」


麗子「えっ?両ちゃん正気!?」


中川「ネタが思いつかず気が変になってしまった…」


両津「バカ者!わしはいたって正常だ!今度はちゃんと完結させてやるぞ!!」

中川「昨日立てたのび太くんのスレはひどかったですからね…」

62: 2011/10/30(日) 11:13:09.90 ID:5s/CSFJGO
料亭


部長「おい両津…大丈夫なのか」


両津「大丈夫です、あっしに任せて 大船に乗った気でいてください」


部長「泥船という気もするが…」


「それではこれより究極のメニュー対至高のメニューの対決をはじめます」

65: 2011/10/30(日) 11:19:55.29 ID:5s/CSFJGO
雄山「わたしが用意したのは最高の材料を最高の調理法で最高の料理人につくらせた最高のメニューだ」


富井「ひぇえええ!うまい!これはうまいですよっ!」ガツガツ


両津「なんだあの汚いのは…」


中川「なんでも元東西新聞の副部長だったとか…今は駅のホームで寝ているそうです」


両津「悲惨な話だ…」

66: 2011/10/30(日) 11:24:32.84 ID:5s/CSFJGO
雄山「わぁっはっはっは!!わたしの勝ちだ!!」


両津「たわけ者!私(わたくし)の料理を見なさいっ!!これこそが究極のメニューだ!!」


雄山「げっ!!」


団「な…なんだこのゴミの山は…」

67: 2011/10/30(日) 11:28:16.45 ID:5s/CSFJGO
両津「皆さん!!私(わたくし)は悟りましたっ!!この究極のメニュー作りに携わり丸1日 その長い期間でついに開眼したのですっ!!究極のメニューとはなにか…その答えはこの料理を見てくだされば分かるでしょう!!」


唐人「全然わからん…」


京極「一体なにを言いたいんや…?」

68: 2011/10/30(日) 11:32:05.86 ID:5s/CSFJGO
両津「まずはこのラーメンをすすって頂きたい!このラーメンはわしがよく勤務中に出前しているものです!最高にうまいっ!!」


ブラック「化学調味料の味しかしない…」


岡星「最低のラーメンだ…」


中川「先輩!この餃子中国産ですよ!!」

69: 2011/10/30(日) 11:37:24.81 ID:5s/CSFJGO
両津「さらにこのサラダを口いっぱいにほおばって下さい!独特の苦味がクセになるでしょう?」


夏子「なんだか吐き気がしてきたわ…」

ジェフ「ボクモウソコクニカエリタイヨ」


中松「なにか変な匂いがするぞ…」クンクン


両津「犬のおしっこがほどよいアクセントになっているはずです!!」

71: 2011/10/30(日) 11:42:36.36 ID:5s/CSFJGO
両津「しめはデザートです、この砂糖を舐めてください!」

まり子「まともなのが砂糖だけとは…」

近城「史上最悪のメニューだ…」


両津「部長、これは勝ちましたね みんな言葉を失っておりますよ」


部長「私はもっと大事なものを失った気がするよ…」

72: 2011/10/30(日) 11:46:29.64 ID:5s/CSFJGO
「至高のメニューの勝ち!!」


両津「なんとっ!」ガンッ


両津「インチキだ!策謀だ!わしは認めんぞ!抗議してやる!そうだろう中川!?」


中川「まったく公正な判断だと思いますが…」


部長「お前の敗けだ あきらめろ両津」

73: 2011/10/30(日) 11:50:11.19 ID:5s/CSFJGO
両津「ぬぉおお!!わしは諦めんぞ!!」やっぴ~


海原「ぎょええええ!!なにをするか!!」


両津「うるせぇ!つい出しそびれていた靴の丸焼きを喰らいやがれっ!!」


中川「先輩!やめてください!!」


部長「結局こんなことになってしまった…」

74: 2011/10/30(日) 11:53:54.84 ID:5s/CSFJGO
次の日

麗子「あら?両ちゃんは?」


部長「本人のたっての希望でな…すもぐりでアンコウのキモをとりにいったよ わしとしてはあいつの肝を鮫にでも喰わせてやりたいがな…」


中川「海の藻屑になってしまった…」



おわり


すべておれが悪かった

75: 2011/10/30(日) 12:01:01.48 ID:41VgRNO4O

クスッときた

76: 2011/10/30(日) 12:04:11.11 ID:cDP3KqeC0
さっきも書いたが、こち亀だった

おつかれ

引用元: 両津「えっ?私(わたくし)が至高のメニューと対決するんですか」