1: 2014/08/28(木)20:50:15 ID:UzHzAiKfK
両腕の無い不良娘「てめーも復讐に来たのか?」

両腕の無い不良娘「良いよ、抵抗しないから、なるべく痛くないようにしてくれよ」



江戸前エルフ(8) (少年マガジンエッジコミックス)
6: 2014/08/28(木)20:59:30 ID:UzHzAiKfK
両腕の無い不良娘「……おい、何してんだ?」

両腕の無い不良娘「……てめー、泣いてんのかよ」

両腕の無い不良娘「お前、確か昔俺がパシリに使ってた奴だよな」

両腕の無い不良娘「こんな身体になっちまったんだぞ?復讐出来るチャンスだとか思わねえのか?」

両腕の無い不良娘「それ、同情か?おい、テメェ、こら」

両腕の無い不良娘「えっ……な、ちょ、離、離せっ!何勝手に抱きしめっ……!」

両腕の無い不良娘「……もうちょっと強く抱きしめてくれ」

両腕の無い不良娘「んっ……な、泣いて……いいっ、か……ひっ……ひっく……」

両腕の無い不良娘「うわぁ~ん!わ~ん!」

7: 2014/08/28(木)21:06:36 ID:UzHzAiKfK
両腕の無い不良娘「……おい、ポケットにハンカチ入ってるから、顔拭いてくれ」

両腕の無い不良娘「ずず……おい、私が泣いたとか言いふらすなよ」

両腕の無い不良娘「……うん、ありがとう」

両腕の無い不良娘「大丈夫、1人で帰れるさ、心配してくれて嬉しいよ」

10: 2014/08/28(木)21:14:14 ID:UzHzAiKfK
両腕の無い不良娘「……あいつ、泣いてくれた……ずっと虐めてたのに……」

両腕の無い不良娘「……いくらくらい奢らせたんだっけ……少しでも返さなきゃ」

両腕の無い不良娘「む、むぐ!?むー、むー!!」

ガチャン!

ワンボックスカー「ブロロロ」

16: 2014/08/28(木)21:25:16 ID:UzHzAiKfK
だるま不良娘「……」

だるま不良娘「……あぁ、お前か。」

だるま不良娘「酷い身体だろ?もう歩く事さえ出来なくなっちまったよ」

だるま不良娘「それと、子宮がもうダメになっちまったらしい。私はもう子供を産めないんだ」

だるま不良娘「1人じゃ何も出来ず、子供も産めない……私はもう人間以下の何かになっちまった」

だるま不良娘「なあ、これが私への罰なのか?人を虐めて来た私への……」

だるま不良娘「……お前は、こんな私にも優しいんだな」

だるま不良娘「なあ、首……締めてくれないか?私、お前に殺されたいよ」

だるま不良娘「……ぐっ、げっ!かっ……がっ……」

だるま不良娘「ぷはぁっ!はーっ、はーっ……ど、どうしてやめるんだよぉ……うぅ……」

だるま不良娘「……クソ、てめーが半端な事するから、濡れちゃっただろ……なんとかしてくれよ、自分じゃどうにも出来ないんだよ……」スリスリ

25: 2014/08/29(金)11:54:23 ID:b1MqYF9Ym
だるま不良娘「お前、ここにメシ食いにきたのか」

だるま不良娘「いいなぁ…自分でメシが食えて」

だるま不良娘「俺が言える立場じゃないけど…っておい!」

だるま不良娘「…これ、俺の分なのか?お前が作ったのか?」

だるま不良娘「…自分じゃ食えないから食べさせてくれ。たまごやきが食べたい」

だるま不良娘「おい、焦げてるじゃねえか!」

だるま不良娘「… でも、この塩っ辛い味付け…ババアの味に似て…うっ…」

だるま不良娘「ふん…ぐすっ…なかなか美味いじゃねえか…」ぽろぽろ

27: 2014/08/29(金)12:09:52 ID:b1MqYF9Ym
だるま不良娘「見てくれよ、先生に鉛筆貰ったんだ」

だるま不良娘「手がないってのに、嫌がらせかよ…ったく」

だるま不良娘「口で絵…?」

だるま不良娘「たしかにあん時からお前絵上手かったよな…」

だるま不良娘「お前が教えてくれるのか?」

だるま不良娘「この前から世話になりっぱなしじゃないか…わりぃよ」

だるま不良娘「確かにやることはないけど…」

だるま不良娘「お前がいいなら、まぁ…やってやるよ…
アニメとかわかんねぇけど…その…ドラ○もんくらいなら、描けるから…」

だるま不良娘「そ、その前に!弁当、食わせてくれよ」

30: 2014/08/29(金)12:30:47 ID:b1MqYF9Ym
だるま不良娘「なぁ、これ…」

だるま不良娘「せっかくお前に教わったし…書いてみた」

だるま不良娘「まずは、字からって言ってたし」

だるま不良娘「…ここで読んだら、傷ついて泣いちまうかもしれないから、帰ってから読めよ!」

だるま不良娘「じゃあ、またな…」(ぷいっ

「マジでありがとう これからも ヨロシク」

33: 2014/08/29(金)13:03:29 ID:b1MqYF9Ym
だるま不良娘「お前がいない時、先生が字教えてくれたんだ」

だるま不良娘「くくっ、お前より教えるの上手いんだぞ?」

だるま不良娘「でも…今度はお前と絵が描きたい…」

だるま不良娘「! …そうか、やっぱり忙しいよな」

だるま不良娘「わあったよ。しゃーないから待っておく」

だるま不良娘「俺と違って、将来のこともあるしな…」

だるま不良娘「じゃあ、また…な」(腕振り

37: 2014/08/29(金)13:28:33 ID:b1MqYF9Ym
だるま不良娘「(あんなにほぼ毎日来てたのに、ここ三ヶ月まったく見ない)」

だるま不良娘「(なぜか、毎日が物足りない気がする)」

だるま不良娘「(あの頃の“親友”だった奴らが離れた時、いくらでも替えがきくと思ってた)」

だるま不良娘「この不安な気持ちは、なんだ…」

40: 2014/08/29(金)13:42:42 ID:b1MqYF9Ym
だるま不良娘「…よしっ、と」

「人を探しています
細長くて 170センチくらいで ガリガリで めがねをかけています
名前 おまえ
年齢 ××さい

心当たりがありましたら、こちらまでおねがいします ×××-××××-×××
????」

だるま不良娘「先生、これで見つかるかな?」

だるま不良娘「…あっ! 本当だ!名前がお前になってるじゃねえか…俺のバカ!」

だるま不良娘「くくっ、なかなか最初の頃よりは上手くなってる。」

だるま不良娘「あいつが見たら、喜んでくれるかなぁ…」

42: 2014/08/29(金)13:54:13 ID:b1MqYF9Ym
だるま不良娘「うーん…うーん…まだ眠い…」

だるま不良娘「せんせー、あとごふ…ん…」

だるま不良娘「ん…?」

だるま不良娘「え!?面会!?」

だるま不良娘「しかも男!?」

だるま不良娘「(あの紙を書いてから2ヶ月…)」

だるま不良娘「(やっぱり俺の紙のおかげ!? へへっ)」

44: 2014/08/29(金)14:08:52 ID:b1MqYF9Ym
だるま不良娘「お、お前ーっ!」

だるま不良娘「何してたんだよ!」

だるま不良娘「出版社へのもちこみ…?漫画家…?」

だるま不良娘「お前、漫画家になったのか?」

だるま不良娘「ふーん… そのもちこみ、とやらを見せてみろ」

だるま不良娘「これって…!? 俺じゃないか!!」

だるま不良娘「…なんで俺に黙っていなくなったんだ。俺が怒ると思ったのか?」

だるま不良娘「…秘密だと?」

だるま不良娘「許さねえぞ!アホ!バカ!」

だるま不良娘「どれだけ…俺が…」

だるま不良娘「なんでもねぇ!」

だるま不良娘「…忙しくないなら、泊まってけよ。バカ」

47: 2014/08/29(金)14:17:07 ID:b1MqYF9Ym
だるま不良娘「(あれから毎日ではないけど、暇が少しでもある日は俺のところに来るようになった)」

だるま不良娘「(最近は絵を教えてくれるようにもなった。)」

だるま不良娘「(あの頃より確実に上手くなっていて、俺を描いてプレゼントしてくれる時もあった)」

だるま不良娘「(メシを食わせに昼時に来ることが多いから、看護婦に「お似合いね」なんてからかわれることもあるけど…)」

だるま不良娘「(悪い気は、しない。)」

50: 2014/08/29(金)14:25:40 ID:b1MqYF9Ym
だるま不良娘「…おい、起きろよ」

だるま不良娘「ベッド狭いんだぞ、ちっとは気使えないのか?」

だるま不良娘「(ちょ、ちょっと!抱きしめるな!!」

だるま不良娘「もうすぐで先生が来るんだっての!」(肩カミカミ

だるま不良娘「本当に起きないな…どんだけ疲れてるんだよ」

だるま不良娘「机見る限り、また遅くまで描いてたんだろうな…」(腕でなでなで

だるま不良娘「…まあタックルして離れさせるけど、なっ!」

51: 2014/08/29(金)14:34:03 ID:b1MqYF9Ym
だるま不良娘「ん…んーっ!」

だるま不良娘「あ、先生。おはようさん」

だるま不良娘「…こ、これは違うぞ?ただこいつがベッドに入り込んで来ただけで…俺はどうにも思ってないからな?」

だるま不良娘「あ、ああ…じゃあまた昼な。」

だるま不良娘「おい、お前、起きてるんだろ?」

だるま不良娘「ったく、寝たふりするなよ。変な目で見られたじゃねえか」

だるま不良娘「ところでさ…朝のことって、覚えてるか?」

だるま不良娘「そ、そうか。 覚えてないのか…」

だるま不良娘「は、早く朝飯買ってこい! 1人で食べるの恥ずかしいだろ!」

だるま不良娘「(無意識だったのか… なんか、嬉しいかも…)」

54: 2014/08/29(金)15:03:50 ID:b1MqYF9Ym
だるま不良娘「遅くまで描いてたのに原稿終わってないのかよ!」

だるま不良娘「しゃーないな。俺がなぞりはやっておくから、売店でプリン買ってこい」

だるま不良娘「もちろんミルクプリンだぞ!」


だるま不良娘「勢いでやるって言っちまったけど…」

だるま不良娘「はみ出したらおしまいじゃねえか!」

だるま不良娘「はぁ…一応やっておこう。上手くできたらあいつも喜んでくれるよな? ふふっ」

58: 2014/08/29(金)15:39:53 ID:b1MqYF9Ym
だるま不良娘「こうして…」

だるま不良娘「こうやって…」

だるま不良娘「よっしゃー!1コマ終わったぜ!」

だるま不良娘「…こ、ここってあいつが自分を描いたやつだよな?」

だるま不良娘「ぷ、プクッ…あいつ…なんでこんなイケメンに描いてるんだよ…ぐっは!」(頭フリフリ腕バンバン

だるま不良娘「・・・あ」


だるま不良娘「インクついたペン、原稿に叩きつけてた…」

63: 2014/08/29(金)15:55:07 ID:b1MqYF9Ym
だるま不良娘「・・・」(アセアセ

だるま不良娘「たしか、トーンっていうので修正できるって・・・」

コンコン!

だるま不良娘「あ・・おかえり・・・」

だるま不良娘「ご、ごめん!すまん!どど、どうしよう、コレ!?」

だるま不良娘「お前の原稿、汚しちまったよ・・・」(うるうる

だるま不良娘「ホ、ホワイトっていうので修正できるのか・・・?」

だるま不良娘「そ、そうか!すごいな、ホワイトというのは!(トーンというのを使ってたら、絶対怒られてたな・・・)」(涙目

だるま不良娘「あ、ありがとう!? 感謝されることなんて何も…それに、失敗しちまったし…」(もじもじ

だるま不良娘「ま、まぁ・・・こっちこそ、ありがと…」(ボソッ

だるま不良娘「ほ、ほら!プリン食うぞ!」

だるま不良娘「(あいつの奴、遅いと思ったらケーキ屋までいってたのかよ…)」

だるま不良娘「口でスプーン咥えないとやれねえけど・・・」

だるま不良娘「いつもお前がしてくれるから、お礼だっ!」 (あーん

65: 2014/08/29(金)16:10:19 ID:b1MqYF9Ym
だるま不良娘「よし、できたな!」

だるま不良娘「これで絶対賞取れるぜ! なんせ俺が描いたところもあるんだからな!」

だるま不良娘「お前の集大成なんだ、きっとお天道様も見てるよ」

だるま不良娘「俺が言っても説得力はないけどな!ははっ」

だるま不良娘「さあ、胸張っていってこい。俺は先生と待ってるから」

66: 2014/08/29(金)16:19:30 ID:b1MqYF9Ym
だるま不良娘「(それから何事もなかったかのように二人とも振舞っていたけど、心の中ではドキドキしていた)」

だるま不良娘「(これから新人賞の発表がある。先生が特別に外出許可を出してくれた。)」

だるま不良娘「こうやって長い間車いすに乗るなんて、久々だなー」

だるま不良娘「そういえば!ちゃんと弁当に唐揚げとタコさんウィンナーはいれたか?」

だるま不良娘「そうか、ならいい。味はわからんがな?」(ニヤニヤ

だるま不良娘「やっぱり人の目が気になるな…」

だるま不良娘「人目とお前と出かけられたことだったら、まぁ…出かけられる方が嬉しいけど」

だるま不良娘「そろそろ始まるぜ、お前の晴れ舞台!」

だるま不良娘「この場で発表されるからドキドキするな…」

72: 2014/08/29(金)16:38:45 ID:b1MqYF9Ym
だるま不良娘「あ、あの人!お前が言ってた奴だよな?」

だるま不良娘「お前ならサインなんて余裕でもらえるんじゃないか?」キラキラ

だるま不良娘「おっと、発表か」

だるま不良娘「・・・まだ呼ばれないな」

だるま不良娘「次は優秀賞と大賞か…」

77: 2014/08/29(金)16:51:36 ID:b1MqYF9Ym
だるま不良娘「ワソパソマソ、地球姉妹…」

だるま不良娘「・・・ん?」

だるま不良娘「お前、今なんて聞こえた?」

だるま不良娘「お前の漫画のタイトルだよな!?」

だるま不良娘「お、おい!ぼさっとしてないで早く舞台に行けって!!」


だるま不良娘「夢じゃないよな…?」

だるま不良娘「クソッ…他人ごとのはずなのに・・・うっ…うぅ…」

だるま不良娘「あいつが…うぐっ…俺を漫画の登場人物にしたことで、認められた気が…ヒグッ…してっ…!」

だるま不良娘「前の俺より、今の方が・・・」

だるま不良娘「ずっと心地いいんだ…心に・・・ヒグッ…穴が…空いていない気がするんだ…っ!」ぽろぽろ


82: 2014/08/29(金)17:01:36 ID:b1MqYF9Ym
だるま不良娘「…見てたぜ、お前が語ってたところ」

だるま不良娘「舞台の上で泣くなんてだっせぇよ、バカ」(涙目

だるま不良娘「優秀賞は、有名漫画家のアシスタントになれるんだろ?」

だるま不良娘「その…頑張れよ。俺は別にいいからさ」

だるま不良娘「これから本格的に漫画描けるな」(ニコ

だるま不良娘「…は?」

だるま不良娘「行かないだと?」

だるま不良娘「何言ってんだよ!?お前の努力で手にした賞だろ!?」

だるま不良娘「お前の将来だって…!んぐっ!?」


84: 2014/08/29(金)17:09:13 ID:b1MqYF9Ym
だるま不良娘「んむ…ちょ、!っ…ぁ…んうっ…」

だるま不良娘「いきなりチュウとか…お前、本当にふざけてるのか!!」

だるま不良娘「…もういい。」

だるま不良娘「病院まで1人で帰る。ついてくるな!」

だるま不良娘「お前がそんな…」

だるま不良娘「(この気持ちは…前にベッドで抱きしめられた時とは違う気持ちだ…)」

だるま不良娘「(ショックだけでは言い表せない。踏み躙られた気分だ…)」

だるま不良娘「跳ねれば進めるだろう」

だるま不良娘「先生になんて言おうか・・・」

86: 2014/08/29(金)17:15:11 ID:b1MqYF9Ym
だるま不良娘「…なかなか上手く進まないな」

だるま不良娘「クソッ!クソッ!」

だるま不良娘「歩いていく奴ら全員、俺がまるで何もできないという目で見やがって!!」



だるま不良娘「短いけどかなりかかったな…」

だるま不良娘「先生、ごめん。心配かけたな…」

だるま不良娘「部屋まで送ってくれるのか、サンキュ」

だるま不良娘「最近入った看護婦の運転が荒くて困ってたところなんだ。はは」

87: 2014/08/29(金)17:21:10 ID:b1MqYF9Ym
だるま不良娘「やっぱり部屋の居心地はいいな」

だるま不良娘「そろそろメシか…」ぐー

だるま不良娘「昼食ってねえから腹減ったぜ…」

コンコン

だるま不良娘「はーい」

だるま不良娘「お前…!」

だるま不良娘「なんだよ今更、口をきく気はない!」

だるま不良娘「弁当…?」

だるま不良娘「それくらいならいいが、食ったらすぐ帰れ」

だるま不良娘「何してるんだ、開けろよ」むすぅ

89: 2014/08/29(金)17:25:08 ID:b1MqYF9Ym
だるま不良娘「ん?なんだこれ… 弁当箱の中にまた箱?」

だるま不良娘「気になるだろ… いい加減にしねぇとキレるぞ」

だるま不良娘「自分で開けろだと?」

だるま不良娘「…」はむはむ

だるま不良娘「こ、これ…」

だるま不良娘「指輪・・・!!」

90: 2014/08/29(金)17:31:56 ID:b1MqYF9Ym
だるま不良娘「な、どうしたんだよこれ!」

だるま不良娘「優秀賞の賞金を使った!?」

だるま不良娘「なんで俺なんかに使うんだよ・・・」

だるま不良娘「う、うぇ~ん…ううっ…」

だるま不良娘「ま、また…ぐずっ…お前からかよぉ…ふぇ… 俺が悪かったんだよぉ…」

だるま不良娘「け、結婚って言ったって…!」

だるま不良娘「俺、子供だって産めないんだぞ?ご飯も作れない、洗濯だってできない…」

だるま不良娘「俺にはもったいねぇよぉ…」ぐずぐず


92: 2014/08/29(金)17:39:50 ID:b1MqYF9Ym
だるま不良娘「言い訳じゃなくて…!」

だるま不良娘「お前が、そんなに言うなら…」

だるま不良娘「結婚してやる…」ぽろぽろ

だるま不良娘「でも、指輪なんてつけられないから…御守りにしてずっと持っておくよ」

だるま不良娘「お前が旦那なんて心外だが…!」

だるま不良娘「…これから、いや・・・これからもよろしくな、旦那。」

だるま不良娘「・・・ちゅ」

96: 2014/08/29(金)17:48:59 ID:b1MqYF9Ym
それから後日

だるま不良娘「(ご両親に挨拶に行って、結婚が認められた)」

だるま不良娘「(ご両親はアイツ…いや、旦那に似て、優しかった。違うのは、料理がとても上手いということくらいだ)」

だるま不良娘「(そして今日は結婚式)」

だるま不良娘「(俺側が招待したのは先生だけ。だから手紙を読むのも先生)」

だるま不良娘「(俺はこれで十分だ)」

98: 2014/08/29(金)17:58:57 ID:b1MqYF9Ym
だるま不良娘「おーい!旦那!」

だるま不良娘「見てくれよ、ウェディングドレス着させてもらったぞ」

だるま不良娘「似合ってる?そうか?」照れ

だるま不良娘「あ、当たり前だろ! お前も…似合ってるよ」ニカッ

だるま不良娘「入場だぞ、車いすしっかり押せよ!」

だるま不良娘「(なんだか神聖な音楽が鳴り、俺たちの幸せの始まりを告げた)」

だるま不良娘「(旦那の奴、結構友達いたんだな…なんて考えながら、赤い道を進む)」

102: 2014/08/29(金)18:15:47 ID:b1MqYF9Ym
だるま不良娘「(お天道様は全てを見ている。悪い事をしたら、その何倍にもなって返ってくる)」

だるま不良娘「(手も脚も失って、これがよかったとは思わない)」

だるま不良娘「(でも、何も失っていなかったら、あのままずっといじめっ子で、社会の塵として生きていたんだろう)」

だるま不良娘「(お天道様は全てを見てる)」

おしまい

105: 2014/08/29(金)18:18:42 ID:rCgNAX10t
ちょっと涙出てきた

106: 2014/08/29(金)18:18:57 ID:MvuYyHqS4
乙だよ
俺もお天道様、意識して生きたいわ

107: 2014/08/29(金)18:21:02 ID:b1MqYF9Ym
イメージ曲は青柳舞の「ミュージック」です

ここでネタバレなんだが
俺は1じゃなくてふらっと参加した他人です
ごめんね1さん

書き溜めしてなかったので途中から変な展開にしてすまんやで
そして乙ありがとう

引用元: 両腕の無い不良娘「……あに見てんだよ」