1: 2014/11/12(水) 00:09:30.76 ID:Ve7Tt2Rp0.net
男「ニートかと思ったらただの金持ちだったのか」

男「『この金で妹の面倒を頼む』か……」

男「しかしここで一つ問題がある」

男「俺は一人っ子なはずなんだ」

男「だが遺書には妹の存在がしっかり書き記されている」

男「まさかとは思ったが親父……」

男「今日はそんな見ず知らずの妹と対面することになっている」

男「一体どんな妹が来るんだ……?」

ガチャ

どんな妹が来た?
>>3

3: 2014/11/12(水) 00:10:44.65 ID:+KMF0F6m0.net
おじさんみたいな妹




7: 2014/11/12(水) 00:15:36.80 ID:Ve7Tt2Rp0.net
おじ妹「よう、お前さんが俺の兄貴ってのか」プハー

男(うわっ、なんか焼酎片手にタバコ吸いながらやってきた)

おじ妹「あんちゃんも大変だねえ、一気に妹が増えてさあ」ケラケラ

男(妹っていうか言動は晩年の親父そっくりなんだが……っておいおい!)

男「一気にってどういうことだ!?」

おじ妹「聞いてねえのか? 俺は年齢的に一番上の妹だが下にはあと>>10人の妹がいるんだぜ?」カーッペッ

男「」

12: 2014/11/12(水) 00:22:24.09 ID:Ve7Tt2Rp0.net
男「えっ」

男「 え っ 」

男「今なんて?」

おじ妹「なんだよ耳糞でも詰まってんのか? 巨人だって巨人」グビッ

男「それは巨人ファンとかいうことじゃ……」

おじ妹「ねえな、残念ながら」

男(親父……アンタは一体……?)

おじ妹「家に入れないから外で待ってるぜ」

男「お、おう」

13: 2014/11/12(水) 00:30:48.35 ID:Ve7Tt2Rp0.net
巨妹「あっ、もしかしてあなたがお兄ちゃん? やっほー!」

男「ああ、妹だ、理想通りの妹だ、50m級でなければ」

巨妹「えへへ……ここはなんだかビルが多くて歩きにくいね!」ズシンズシン

男「とてつもなく帰りたい」

おじ妹「それであんちゃんよぉ、コレがたんまり入ったんだろ?」ゼニマーク

男「ま、まあな」

おじ妹「俺らはあんちゃんのとこ行けばオヤジの遺産のおこぼれがもらえるって聞いたんだけどよぉ」

巨妹「お兄ちゃん、私おなかすいちゃったよ! この家食べていい?」

男(まあ今は金ならいくらでもあるし――いや待てよ?)

男(これは工口漫画的な展開なのでは?)

男「それもやぶさかでないが条件がある!」

おじ妹「なんだよ」

男「>>16」

16: 2014/11/12(水) 00:36:14.13 ID:ZZ8R0Dli0.net
>>1からやり直させてくれ

17: 2014/11/12(水) 00:39:55.64 ID:Ve7Tt2Rp0.net
男「>>1からやり直させてくれ」

男「頼む……やっぱりさ、おじさんとか巨人とか、ちょっと無理あるじゃん?」

男「どんな性癖だよ、とてもじゃないけどムフフな展開があっても興奮できねえよ……」

おじ妹「俺達じゃ不満ってか」ハナホジ

おじ妹「だとさ、どうする巨妹俺はどっちでもいいぜ」

巨妹「>>19」

19: 2014/11/12(水) 00:47:25.69 ID:H7p7W6yE0.net
ままままーん(笑)ままままーん(笑)

ままままん(笑)ままままん(笑)ままままん(笑)ままままん(笑)

まん(笑)まーん(笑)まーん(笑)ままん(笑)まん(笑)まん(笑)まん(笑)
まーん(笑)まーん(笑)ままままーん(笑)

21: 2014/11/12(水) 00:52:09.94 ID:Ve7Tt2Rp0.net
巨妹「ままま(ry」

おじ妹「あーあ、あんちゃんに酷いこと言われてショックでおかしくなっちまったよ」

男「ええ……」

おじ妹「まったく、見た目は巨人でも中身は妹なんだぜ? ちょっとは考えてやれよ」

おじ妹「これだから近頃の若いのは……」ヨシヨシ

男「わ、わかったよ……俺が悪かったごめんな巨妹」

巨妹「お兄ちゃんはもう私を捨てようとしたりしない?」

男「ああ、約束だ」

巨妹「えへへ」

おじ妹「よーし仲直りも済んだところで、今日から俺達ここに住むから」

おじ妹「まっ、よろしく頼むわ」

男「……は?」

22: 2014/11/12(水) 00:56:17.71 ID:Ve7Tt2Rp0.net
男「いやさすがにそれは無理でしょ、お金あげるから帰って」

巨妹「ふぇっ……!」ウルウル

男「ごめん嘘冗談だから泣かないで」

男「しかしおじ妹はともかく巨妹は物理的に厳しいというか……」

おじ妹「じゃあ>>24すればいいじゃねえか」

24: 2014/11/12(水) 01:01:06.01 ID:aE6JpCp00.net
巨妹の体に住む

25: 2014/11/12(水) 01:07:53.22 ID:Ve7Tt2Rp0.net
男「そんなことできるのか?」

おじ妹「ああ、こいつの体内は一種の異次元空間になっている」

おじ妹「食べた無機物などから街一つを再現することも可能だ」

おじ妹「そもそも巨妹はただの巨人じゃなくてタイタンやダイダラボッチ等の創造神の末裔なんだよ」

男「よくわからないけどすげえ」

巨妹「うふふ」テレテレ

おじ妹「さあ早速入っちまおうぜ、頼むわ巨妹」

巨妹「はーい」ヒョイパク

男「次は俺か」

巨妹「なんだかお兄ちゃんを食べちゃうのってドキドキしちゃうね///」パクッ

男(あっなんかに目覚めそう)

26: 2014/11/12(水) 01:12:08.16 ID:Ve7Tt2Rp0.net
ズルン

男「おわっ、ヌルヌルする……」

おじ妹「やっと来たか」

おじ妹「ようこそ、ここが俺達の新居だよ」

男「すげえ……」

巨妹の体内、そこはどんな所?
>>28

28: 2014/11/12(水) 01:16:38.60 ID:H7p7W6yE0.net
ゴ  ゴ  ゴ  ゴ  ゴ  ゴ  ・  ・  ・ 
                            ,,-''ヽ、
                        ,, -''"     \
                      _,-'"         \
                    /\            \
               __   //\\            \
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                (⌒ヽ、_,ノ⌒Y"    Y     .....⌒)

29: 2014/11/12(水) 01:21:55.15 ID:Ve7Tt2Rp0.net
男「街、だな完全に」

おじ妹「ああ、今はシンプルな感じにしてあるが巨妹の意志次第でどんな形にもできる」

おじ妹「あんちゃんはどんな家に住みてぇんだ?」

男「いや、普通でいいよ普通で……」

おじ妹「夢のねえこった、これが所謂さとり世代ってやつかい?」

男「(お前は一体いくつなんだ!?)……ところで巨妹は?」

巨妹『私はちゃんといるよー!』

男「うおっ声だけ」

巨妹『ここは私の体の中だからねー』

男「巨人すげえ」

おじ妹「あーところで>>31だけは絶対するなよ?」

31: 2014/11/12(水) 01:27:52.85 ID:H7p7W6yE0.net
えのき

33: 2014/11/12(水) 01:28:52.78 ID:Ve7Tt2Rp0.net
男「えのき」

おじ妹「巨妹はえのきが嫌いだからな」

男「えのきを持ち込んだらどうなるんだ」

おじ妹「最悪消化される」

男「それは嫌だ」

34: 2014/11/12(水) 01:32:37.94 ID:Ve7Tt2Rp0.net
男「そうだ、俺の方からも言いたいことがある」

おじ妹「なんだい」シュボッ

男「煙草と酒禁止」ヒョイ

おじ妹「あっ、てめこのやろっ」

男「一応女の子なんだから、さ」

おじ妹「!」

おじ妹「て、てやんでぇ……」

男(やべちょっと可愛いかも)

35: 2014/11/12(水) 01:39:58.82 ID:Ve7Tt2Rp0.net
ズシン……ドシン……

男「おっと、なんだ地震か?」

おじ妹「……始まったか」

男「始まった? 何がだ?」

おじ妹「巨妹の暴走が、だ」

男「な、なんだって?」

36: 2014/11/12(水) 01:44:26.45 ID:Ve7Tt2Rp0.net
男「どういうことだ! 説明してくれ!」

おじ妹「簡単な事だ、創造神の血は、半人の身には強すぎた」

おじ妹「創造神とはそれすなわち、内在する世界を外側に創りだす存在」

おじ妹「しかし巨妹は内側にしか世界を創れない」

おじ妹「だから外界を食いつぶして巨妹の内なる世界を創造しているんだよ」

男「じゃ、じゃあ……!」

おじ妹「ああ、今頃外は大変なことになっているだろうな」

おじ妹「最悪、もう街一つなくなっているんじゃないか?」

男「そん、な……」

37: 2014/11/12(水) 01:48:36.87 ID:Ve7Tt2Rp0.net
男「でもどうして今になって……?」

おじ妹「思い出せ、最近起きた大きな出来事は――何だ?」

男「! 親父の……氏」

おじ妹「そう、今までオヤジは巨妹に流れる創造神の血を封じていた」

おじ妹「しかしオヤジが氏に、それが解けてしまったんだ」

男「くっ……」

おじ妹「見てみるか、今外がとうなっているか」

おじ妹「この窓を通して巨妹が見ている景色を俺達も見ることができる」

男「外は、一体どうなって……」ゴクリ

39: 2014/11/12(水) 01:54:26.57 ID:Ve7Tt2Rp0.net
巨妹「ままままままままままま!!!!!」グシャボリ

J( 'ー`)し「たかしいいいい!」

自衛隊員「奥さん、危険です!」

J( 'ー`)し「だって! まだあの家にはたかしが!!!!」

巨妹「ままままままままま!!!!!!」ドゴオオン

男「こんな……ことって……!」ペタン

おじ妹「恐らく一週間もしないでこの国は食いつくされるだろうな」

男「なあ、なんとか止める方法はないのか? 巨妹、あんなに苦しそうに――」

おじ妹「ねえよ」

男「ッ!」

おじ妹「ねえから巨妹は俺とあんちゃんをこの世界に取り込んだんだ」

おじ妹「大事な家族を、傷つけないために……」

男「巨妹……」

40: 2014/11/12(水) 01:59:51.00 ID:Ve7Tt2Rp0.net
おじ妹「さあ分かっただろ、もう俺達にはどうしようもねえ」

おじ妹「なぁに、ここはある意味理想郷だ、ほしいと思ったものがほしい時に出てくる」

おじ妹「気楽にこの状況を享受しようや」

おじ妹「――それが、せめて俺達に出来る巨妹への慰めだ」

男「……るな……」

おじ妹「?」

男「ふざけるな!」

男「苦しんでいる妹を放っておいてのうのうとしていられるか……」

男「妹を助けてやれなくて――何が兄貴だ!」

おじ妹「ッ! でもあんちゃんにできることは!」

男「あるッ! 俺にもできること――>>42が!」

41: 2014/11/12(水) 02:01:24.49 ID:PyOI+NNq0.net
>>1からやり直すこと

43: 2014/11/12(水) 02:07:39.67 ID:Ve7Tt2Rp0.net
男「親父は時間を操る魔術師だった」

男「ならば俺にも――その力が受け継がれているはずだ!」

男「>>1の時点まで遡り、惨劇を回避する!」

おじ妹「そんな馬鹿な! それは時間律に対する冒涜だ!」

おじ妹「あんちゃんは、世界を歪ませるつもりか!?」

男「冒涜だろうが世界を歪ませる行為だろうとなんだっていい」

男「苦しんでいる妹を救うためなら俺は……なんだってできるんだ!」カッ

おじ妹「うっ――」

ピカアアアアアア……

45: 2014/11/12(水) 02:12:46.28 ID:Ve7Tt2Rp0.net
男「……ここは俺の家、か」

おじ妹「本当に時間を巻き戻すなんてな」

男「おじ妹!? どうしてここに!?」

おじ妹「どうやらあんちゃんの時間遡行に巻き込まれちまったみてえだ」

男「とにかく、もうそろそろ妹がやってくる時間だ」

おじ妹「何か策はあるのか?」

男「>>47」

47: 2014/11/12(水) 02:15:03.48 ID:0AvvoeqM0.net
泰山府君祭

48: 2014/11/12(水) 02:23:34.97 ID:Ve7Tt2Rp0.net
男「泰山府君祭」

おじ妹「!?」

男「親父はただ子種をばら撒いていただけじゃなかった」

男「霊験あらたかな血脈を絶えさせないようにしていたんだな」

男「しかしまさか、お前があの大陰陽師安倍晴明の子孫だったとは夢にも思わなかったよ」

おじ妹「……よく見破ったな」

男「時間遡行の魔術を使った際に”世界の記憶(アカシックレコード)”に触れた」

男「そこからおじ妹、お前の情報を得たんだ」

49: 2014/11/12(水) 02:24:32.95 ID:Ve7Tt2Rp0.net
おじ妹「そうか……いかにも、俺は安倍晴明の血を引く陰陽師だ」

おじ妹「秘術継承のために先代の記憶を受け取るせいでこんな性格だがな」

おじ妹「そして泰山府君祭、といったな、あんちゃんよ」

男「ああ、お前ならその術を成功させることができるはずだ」

男「親父が生き返れば巨妹を止める方法もわかる……!」

おじ妹「ふっ、確かにそうだ……だがあの術は大きな代償を必要とするぞ?」

男「その代償とは……?」

おじ妹「>>51、だ」

50: 2014/11/12(水) 02:26:11.10 ID:v+zSURzJp.net
おじ妹がjc妹に心が若返ってしまう

52: 2014/11/12(水) 02:33:22.08 ID:Ve7Tt2Rp0.net
男「なんだ、若返るなら別にいいじゃないか!」

おじ妹「そう、だな」

おじ妹「それでは術式の準備に取り掛かるとすっか」ガチャガチャ

おじ妹「式神!」パッヒュンヒュン

シュインシュイン

おじ妹「さあこれで準備は整った……あとは祭を発動するだけだ」

男「頼んだぞ、全てはお前にかかっているんだ」

おじ妹「……ああ」

おじ妹「なあ、その前によぉあんちゃん」

おじ妹「俺は、あんちゃんの妹で良かったと思うぜ」

男「お、おう、しかし何故今それを?」

おじ妹「ふっ、それじゃあな、巨妹と俺のこと頼んだわ」

おじ妹「オンコロコロセンダリマトウギソワカ――」ポウッ

男「――まさか!」

54: 2014/11/12(水) 02:39:37.39 ID:Ve7Tt2Rp0.net
男「心が若返るって――」

おじ妹「ああそうだよ、陰陽師として受け継いだ記憶を全て放棄するってことさ」

おじ妹「それすなわち、この”俺”という人格の氏……」

男「馬鹿野郎! 巨妹のためにお前が氏んじまったら――」バッ

おじ妹「止めるな!」ギッ

男「ッ!」

おじ妹「あんちゃんを見て気がついたんだ、俺は妹である以上に――」

おじ妹「――巨妹の、姉貴なんだよ」

男「おじ、妹……」

おじ妹「安心しろよ、俺が自体がいなくなるわけじゃねえ」

おじ妹「この身体と、歳相応の心が残る」

おじ妹「だから……心配すんな」

男「くっ……!」

おじ妹「ああ、誰かに心配されるってのは……悪い気はしねえな」

おじ妹「――破ッ!」カッ

56: 2014/11/12(水) 02:43:28.03 ID:Ve7Tt2Rp0.net
おじ妹「」フラッパタ

男「おじ妹!」ダッ

男「――ッ!」

「ったくよぉ……」

父「妹達のことは任せるっつったのに早々生きかえらせるたぁ」

父「まだ親離れすら出来ないんですかねえ、このドラ息子は」ムクッ

男「親父……!」

57: 2014/11/12(水) 02:46:27.28 ID:Ve7Tt2Rp0.net
父「状況は把握している、巨妹ちゃんのことだろう」

男「ああそうだ! 親父ならなんとかする方法を知っているんだろう!?」

父「……ふむ、残念ながら半分、といったところだな」

男「半分……? 半分ってどういうことだよ!」

父「落ち着け、半分というのはなつまり」

父「方法はわかるが、手段がわからないってことなんだ」

60: 2014/11/12(水) 02:49:54.49 ID:Ve7Tt2Rp0.net
父「まず俺が生き返ったところで巨妹ちゃんを再び封印することは不可能だ」

父「それは何故か、俺が氏んだから封印が解けたわけじゃなく、封印が解けたから俺が氏んだからだ」

男「え……俺にもわかるように説明してくれよ」

父「だから、あの子を封印するのに俺の持ちうる全てのエネルギーを使っていたってことだ」

父「俺はこうして生き返っていたがもうエネルギーの貯蓄はない」

父「だから巨妹ちゃんを封印することはおろか、彼女を抑えつけることも出来ないだろう」

父「ここまでは理解できたか?」

男「ああ、それで方法と手段、ってのはどういうことだ?」

61: 2014/11/12(水) 02:56:03.93 ID:Ve7Tt2Rp0.net
父「それについてだが……その様子だとある程度巨妹ちゃんについて聞いているようだな」

男「おう、内側の世界がどうとかいう話だろ?」

父「そうだ、巨妹ちゃんが外界を侵食するのは内なる世界にしか創造の力を働かせられていないからだ」

父「しかし巨妹ちゃんは外界に創造の力を働かせること自体は不可能ではないんだよ」

男「はあ? じゃあなんて……」

父「単純な話だ、純粋にやり方がわからない、もしくはそうするのを躊躇っている、あるいはその両方だな」

父「末裔とはいえ創造神の血族、その力をコントロールすることは構造上できないことはないはず」

父「まああの子は昔から引っ込み思案だからな」

62: 2014/11/12(水) 03:00:25.01 ID:Ve7Tt2Rp0.net
父「と、ここまでが”方法”の話だ」

男「それじゃあ巨妹が普通に創造神としての力を使えるようになればいいってことか」

男「しかしそうさせる”手段”がわからない……と」

父「ご名答、流石は俺の息子だ」

男「相変わらず都合のいいことを……」

父「俺にはそれを見出すことが出来なかった……お前になら、出来るか?」

男「……策がないわけではないさ、それが上手くいくかどうか別としてな」

父「それなら――」

グラグラッ!

男「くっ! もう始まったか!」

64: 2014/11/12(水) 03:04:53.68 ID:Ve7Tt2Rp0.net
巨妹「ままままままままま!!!!!!」ドカンバコン

J( 'ー`)し「たかしいいいいいいいい!」

父「ちっ――”時間停止(タイムアウト)”」

カチッ

父「――っと」タンッ

('A`)「うわあああああああ……あれ? 俺家の中にいたはずじゃ……?」

J( 'ー`)し「たかし! よかった、よかったよぉ……」

('A`)「うぅ……カーチャン、こわかったよぅ……」グスグス

父「俺が被害を最低限に食い止める、お前はお前の言う策とやらを!」

男「わかった!」

65: 2014/11/12(水) 03:11:13.23 ID:Ve7Tt2Rp0.net
男「やい巨妹!」

巨妹「まままま?」ゴゴゴゴゴ

男「この時間軸で初めましてだっけか? まあそんなことはどうでもいい」

男「俺がお前のお兄ちゃんだ! そして今日は――お前と初めての兄妹喧嘩をしにきた!」

巨妹「ままままー!!」ズシン

66: 2014/11/12(水) 03:15:00.02 ID:Ve7Tt2Rp0.net
男「いい加減目ェ覚ませよ! こんなことお前だってしたくないんだろ!?」

男「何があったか知らないが、自分の内側に閉じこもってんじゃねえ!」

巨妹「ま、ま、ままままままままま!!!!!!」ガリガリガリ

男(! ビルを一口で――!)

巨妹「まままままぁ……!」フシュー

男「ああそうかい、俺もハナから話し合いで済むなんて期待しちゃいねえよ……!」

男「そっちがそう来るなら、こっちだって考えがあるんだぜ!」

67: 2014/11/12(水) 03:22:38.62 ID:Ve7Tt2Rp0.net
男「やーいやーいデカ女! お前のかーちゃんゴージーラー!」

巨妹「ま゛っ!?」

男「巨人のくせにスカートなんか履きやがって! 下から丸見えなんだよ!」

巨妹「ままっ!?///」カクシカクシ

男「自分の能力を制御できない挙句暴走しちゃう出来損ないダイダラボッチ!」

巨妹「ま……ま……ま……」フルフル

父(マズイ! これでは巨妹ちゃんの神経を逆撫でするだけだ!)

父(何考えてやがるんですかあのバカ息子はよぉ……!)

巨妹「ままままままままま!!!!!!!」グワシッ

ドゴオオオオオオン!!

男「ぐっ――」

父「チクショウ、言わんこっちゃねえ!」

68: 2014/11/12(水) 03:28:09.25 ID:Ve7Tt2Rp0.net
父(男のやつ、巨妹ちゃんに捕まったか、このままじゃマズイな)

巨妹「ままま」ニギリツブシギュッ

男「ぐおっ!?」ベキベキベキッ

男「げほっ、はぁはぁ……なんて握力だよ……背骨……折れたんじゃねえか……?」

巨妹「まままぁ……」カパッアーン

男「俺も喰い頃すつもりか……いいぜ、来いよ」

男「デカ女だろうが出来損ないだろうが、構わないさ」

男「お前がどうあろうと、お前は俺の、妹だからな――」

巨妹「まままぁ」アーン

男「それと、最後にいいことを教えてやるよ」ニヤッ

69: 2014/11/12(水) 03:31:25.61 ID:Ve7Tt2Rp0.net
男「切り札は最後までとっておくもんなんだ、ぜ!」ポイッ

巨妹「!?」ゴクン

巨妹「ま、ま……ままままままままままままままああうあああああああ!!!!!」

巨妹「まままままままままままぁ!!!!!」ジタバタ

男「」ヒュルルル

父「よっと」キャッチ

男「つつっ……」

父「巨妹ちゃんが暴れている……お前何をした?」

男「へへっ、ただ”大好物”をお見舞いしてやっただけだよ」

70: 2014/11/12(水) 03:38:28.94 ID:Ve7Tt2Rp0.net
巨妹「まままま、ま、うぷっ」ウプッ

男「そのまま、そのまま吐き出しちまえ巨妹」ヨロッ

男「自分の中に溜め込むことなんかない……どんなお前だって俺が、お兄ちゃんが受け止めてやる!」

巨妹「ま、ま、おげえええええええ!」オボロロロロロ

父「なっ!? 街が、壊されていた街が元に戻っていく……」

父「これが、創造神の力……」

巨妹「」ドサァァァァ

男「はぁ、はぁ」ドサッ

巨妹「もう酷いよお兄ちゃん、私の嫌いなえのきを食べさせるなんて」

男「俺の惨状を見ろよ、お互い様だ」

巨妹「ふふっ、初めての兄妹喧嘩は引き分けだねお兄ちゃん」

男「そういうことに……しておいて……やる……よ……」カク

巨妹「……ありがとう、お兄ちゃん」

72: 2014/11/12(水) 03:45:45.58 ID:Ve7Tt2Rp0.net
かくして、俺と俺の家族を取り巻く騒動は一件落着した

あれから巨妹が暴走したことはない

それもそのはずだ、あれ以来創造神の力をコントロールできるようになったのだから

時たま、そこら辺の地形を弄って遊んでいるらしいから迷惑なものだ

おじ妹は彼女が言っていた通り、かつての人格は綺麗さっぱり消え、歳相応の、JCらしい妹に生まれ変わっていた

それでもこれだけは断言できる

俺はこれからもおじ妹を溺愛し続けるだろう

どんな性格であったとしても彼女が俺の妹であり、そして恩人であることには変わりない

それだけで、十分だ

親父は復活後も相も変わらずニート生活を続けている

それはそれで問題なのだがあれだけ格好の良いところを見せつけられてしまっては生前のように文句は言えない

74: 2014/11/12(水) 03:48:59.61 ID:Ve7Tt2Rp0.net
しかしあの事件は俺にとって始まりに過ぎない

何しろ時間魔術師である親父が生き返り、新たに元陰陽師の妹を巨人の妹を迎えてしまった以上

これからも俺の周りには常軌を逸した問題が度々起きるだろう

それでも俺は今の生活に不満はない

何と言っても、妹というのは可愛いものだから


75: 2014/11/12(水) 03:50:08.93 ID:Ve7Tt2Rp0.net
後半好き勝手やってしまった
本当は義理の妹とイチャイチャする話を書きたかったのは秘密


76: 2014/11/12(水) 03:53:45.40 ID:iMCM6GQ1E.net

引用元: 男「親父が莫大な遺産を残して死んだ」