1: 2017/05/09(火) 20:54:38.21ID:qqsi1cS7.net
ダイヤ「えー、じゃありませんわ!」

善子「なんで内緒にしなきゃいけないのよ」ブーブー

ダイヤ「なんでって、前も言ったでしょう?」

ダイヤ「わたくしとあなたは同性同士、つまり禁断の愛なのです」

善子「禁断の愛、惹かれる言葉ね……!」

ダイヤ「今でこそLGBT問題が取り上げられそういうことに理解のある人も増えてきたとは思いますわ」

ダイヤ「しかし、やはり公にしてしまうと奇異の目に晒されるという恐れもありますし――」

善子「あー、もー! 難しいことばっかり言わないでよ!」

4: 2017/05/09(火) 20:57:32.11ID:qqsi1cS7.net
善子「つまり何? ヨハネと付き合ってるのが恥ずかしいってこと!?」

ダイヤ「そうは言っていないでしょう!?」

善子「そう聞こえるの!」

ダイヤ「あなたと付き合っていることを内緒にしたいのではなく女性同士で付き合っているということを内緒にしたいのです」

ダイヤ「本当は、わたくしだって言ってまわりたいですわよ」

ダイヤ「わたくしの恋人はこんなにかわいい、って」

善子「なっ……!」カアアアアアアア

5: 2017/05/09(火) 20:59:32.45ID:qqsi1cS7.net
善子「……ヨハネと付き合ってるのは恥ずかしくないのね?」

ダイヤ「もちろん! むしろ、あなたと交際できるとなったときは天にも昇るような気持ちだったというか……」

善子「じゃあ、証拠見せなさいよ」

ダイヤ「証拠、ですの……?」キョトン

善子「んっ」

ダイヤ「目を瞑ってどうしました?」

善子「好きならキスくらいできるでしょ?」

ダイヤ「きっ――せ、接吻ですの!?」カアアアアアアアアア

善子「やっぱりできないのね……」シュンッ

6: 2017/05/09(火) 21:04:01.27ID:qqsi1cS7.net
ダイヤ「わ、わたくしたちには少し早いといいますか」アセアセ

善子「ヨハネはしたいのに」

善子「やっぱりダイヤの気持ちとヨハネの気持ちはちょっと違うみたいね」

ダイヤ「……できますわよ!」

ダイヤ「わっ! わたくしだって善子さんのことを愛しているのですから!」

ダイヤ「愛し合ってる以上いずれはすること、それに早いも遅いもありませんわ……」ブツブツ

善子「……ダイヤ?」

7: 2017/05/09(火) 21:07:06.22ID:qqsi1cS7.net
ダイヤ「善子さん、いきますわよ」スッ

善子「ん……」ツムリッ

ダイヤ「世界で一番愛していますわ」

ダイヤ「んっ、ちぅっ♡」

善子「んっ……♡」

ダイヤ「これで、いいですか?」

善子「……。もっと」

ダイヤ「もう一回だけですわよ?」

ダイヤ「んぅっ♡」チュッ

善子「んちゅっ♡」

8: 2017/05/09(火) 21:09:37.94ID:qqsi1cS7.net
善子「もう一回……♡」

ダイヤ「もうしませんわよ」

善子「えー、ケチ」

ダイヤ「ケチで結構ですわ」

善子「……じゃあヨハネからいく! ちゅっ♡」

ダイヤ「んぅ♡ ちょ、ちょっと善子さん!」

善子「もう一回――」

鞠莉「シャイニー☆」バァン

ダイよし「っ!」ビクッ

9: 2017/05/09(火) 21:11:37.76ID:qqsi1cS7.net
鞠莉「ん? どうかした?」

ダイヤ「い、いえ別に何も」ササッ

善子「ダイヤと2人で気まずかったのよ」ササッ

鞠莉「ふーん」ニヤニヤ

鞠莉(取って付けたように距離をとってるけど、さっきまでキスしてたのバレバレだよ、ダイヤ、ヨハネ)クスクス

鞠莉(ガラス張りなんだからそういうところももうちょっと気にしないとだよ?)

11: 2017/05/09(火) 21:14:19.03ID:qqsi1cS7.net
――

ダイヤ「では2人組ないしは3人組になってストレッチをしてください」

善子「ダイ――」

梨子「よっちゃんやろっか」

善子「え、ヨハネはダイy」

ダイヤ「んんっ! 花丸さん、組みますわよ」

花丸「え? う、うん」

ダイヤ(ここでわたくしとあなたが組んだら不自然でしょう!?)メクバセ

善子(なんかにらまれてる……。ヨハネ悪いことしたかな……?)シュン

梨子「……あー」

13: 2017/05/09(火) 21:17:09.54ID:qqsi1cS7.net
梨子「ごめんね、よっちゃん。他の人と組みたかった?」

善子「あ! リリーが嫌とかじゃないの!」

善子「ただ――」チラッ

ダイヤ(ですから、そんなにこっちを見たら不自然で感づかれるでしょう!?)ワナワナ

花丸「あ、あの、ダイヤさん」

ダイヤ「なんですの?」

花丸「善子ちゃんと組みたいずら?」

ダイヤ「なっ、なんであの堕天使とわたくしが!?」アセアセ

14: 2017/05/09(火) 21:20:19.48ID:qqsi1cS7.net
花丸「だって善子ちゃんの方見てるし」

ダイヤ「善子さんがこっちの方を見てるから気になって」

花丸「ん? 確かに見てるずら」

ダイヤ「ちょっと失礼、文句を言ってきますわ」

花丸「う、うん」

梨子「あっ、ダイヤさんがこっちくる」

善子「えっ?」パアアアアアア

15: 2017/05/09(火) 21:22:28.76ID:qqsi1cS7.net
ダイヤ「善子さん」

善子「な、何よ、ヨハネと組みたいの?」ソワソワ

ダイヤ「チラチラこっちを見ないで下さる? 気が散りますわ」

善子「え……?」

ダイヤ(わたくしとあなたが組んだら不自然でしょう?)ヒソヒソ

ダイヤ(わたくしも組みたいですけど我慢しているんですから)ヒソヒソ

善子「う、うん……」

16: 2017/05/09(火) 21:24:19.55ID:qqsi1cS7.net
ダイヤ「さ、花丸さん。やりますわよ」グッグッ

花丸「いたた! いきなり押しすぎずらぁ!」

善子「……」ムスーッ

善子「リリーやりましょう」グイーッ

梨子「わっ、いきなり持ち上げないでよ」

ダイヤ「……」イライラ

花丸(組みたいなら素直に組めば良いのに)

梨子(ここまで露骨に距離とろうとすると逆に怪しいよ……)

20: 2017/05/09(火) 21:29:18.39ID:qqsi1cS7.net
――

曜「ヨーシコー! 一緒に帰ろっか」

善子「くっくっくっ、ヨハネと共に帰ることを許可するわ!」

曜「あ、あはは……」

千歌「あ、千歌も途中までだけど一緒に帰る!」

曜「あ、千歌ちゃん! いいよ、一緒に帰ろう」

21: 2017/05/09(火) 21:30:27.29ID:qqsi1cS7.net
ダイヤ「……善子さん」

善子「あ、ダイヤ!」パアアアアアアア

曜「……ん?」

ダイヤ「少しお話があるので生徒会室に来てくださります?」

善子「っ! うんっ!」

善子「ごめんなさい、先帰ってて!」

千歌「あれ? 善子ちゃん、生徒会室に呼び出し?」

曜「なんというか呼び出しって雰囲気じゃなかったけど……」

24: 2017/05/09(火) 21:33:01.34ID:qqsi1cS7.net
ダイヤ「……なんで呼び出したか、わかりますわね?」

善子「2人きりになるため?」

ダイヤ「違いますわよ!」

ダイヤ「まぁ、それもありますけど」ボソッ

善子「? じゃあなんで?」

ダイヤ「あなたわたくしたちが交際していることを内緒にする気ありますの!?」

善子「ダイヤが隠せっていうんだから隠してるけど」

25: 2017/05/09(火) 21:35:33.35ID:qqsi1cS7.net
ダイヤ「どこがですの!?」

ダイヤ「ストレッチの時に真っ先に組もうとしたり、休憩の時にはわたくしの隣に来たり――」

ダイヤ「それにわたくしが声をかけるとうれしそうな顔をして」

善子「だってうれしいし」

ダイヤ「だからってそうも露骨にすると――」

善子「気にしすぎるのも怪しいと思うけど?」

ダイヤ「ま、まあ確かにそれも一理ありますけど……」

26: 2017/05/09(火) 21:37:32.60ID:qqsi1cS7.net
善子「それに普通は仲が良くても付き合ってるとは思わないでしょ」

善子「何かあって仲良くなったんだなって程度じゃない?」

ダイヤ「ま、まあ確かに……」

善子「っていうことは別に人前で仲良くしててもいいんじゃない?」

ダイヤ「しかし、少しでも疑われでもしたら……」

善子「……ダイヤってほんと心配性ね」

ダイヤ「もし両親にあなたと交際していることがばれて引き離されでもしたらと思うと――」

27: 2017/05/09(火) 21:40:07.56ID:qqsi1cS7.net
善子「つまりダイヤはヨハネと一緒にいたいから内緒にするってこと?」

ダイヤ「最初からそういっているでしょう?」

善子「ふーん、ヨハネのことそんなに好きなんだ」ニヤニヤ

ダイヤ「……大好きですわよ」

善子「え……?」カアアアアアアアア

ダイヤ「なんですのその反応」

善子「だ、だってダイヤがそんなに素直にヨハネのこと好きって言うなんて思わなくて!」

28: 2017/05/09(火) 21:43:56.11ID:qqsi1cS7.net
ダイヤ「2人きりの時くらい素直になりますわ」

ダイヤ「会えない時はあなたのことを想い胸を焦がすくらいあなたのことが好きなんですから」

善子「ヨハネだって、ダイヤのこと想うと胸が苦しくなるんだから!」

ダイヤ「皆さんの前では閉じ込めておく分、2人きりの時は――」

ダイヤ「2人きりでいられる環境の時は、目いっぱい好きを伝えますわ」

善子「……ヨハネもみんなの前では少し抑えるようにする」

善子「ダイヤと離れ離れになっても嫌だし……」

ダイヤ「善子さん……!」

29: 2017/05/09(火) 21:46:27.55ID:qqsi1cS7.net
ダイヤ「その、善子さん」

善子「ん? 何?」

ダイヤ「その、接吻しましょう……?」モジモジ

善子「へ?」

ダイヤ「で、ですから接吻を――!」

善子「い、いや聞こえてるんだけど、え?」

ダイヤ「したくありませんの……?」ウルウル

善子「したいけど! ダイヤから誘ってくるなんて思わなかったから……」

30: 2017/05/09(火) 21:49:46.08ID:qqsi1cS7.net
ダイヤ「言ったでしょう? 2人きりの時は目いっぱい好きを伝えると」

ダイヤ「ですから――」

善子「ダイヤもしかして練習前のではまっちゃった?」クスクス

ダイヤ「なっ……!」カアアアアアアアア

善子「お堅い人ほどはまっちゃうものよね」ニヤニヤ

ダイヤ「そ、そうですわよ! 善子さんの柔らかい唇の感触が忘れられませんの!」

ダイヤ「ですから! チュウしますわよ!?」ガシッ

善子「ひゃっ!?」

ダイヤ「あ、ご、ごめんなさい」アセアセ

善子「ううん、強引なダイヤも素敵よ……♡」ツムリッ

ダイヤ「っ!」キュンッ

31: 2017/05/09(火) 21:52:25.65ID:qqsi1cS7.net
ダイヤ「善子さん、愛していますわ、んっ♡」チュッ

善子「……もっと」

ダイヤ「んちゅぅっ♡」

善子「もっと」

ダイヤ「いくらでもしてあげますわ、ちゅうっ♡」

善子「もっと、もっとダイヤがほしぃっ♡ ちゅぷっ♡」

ダイヤ「っ! よしこさっ♡ どうして舌をからめまひゅの!?」

善子「もっと、んちゅうっ♡ ダイヤがほしいのっ、れろっ♡」

ダイヤ「んぅっ♡ ちゅぷぅ♡ ちゅぅっ♡」

32: 2017/05/09(火) 21:56:27.10ID:qqsi1cS7.net
善子「ダイヤの、ちゅぷっ♡ ほくろ、すきぃ、ぺろっ♡」

ダイヤ「ひゃうっ♡ くすぐったい、にゅちゅっ、れすわぁ♡ ちゅぱっ♡」

善子「ダイヤ、よだれちょうだい?」アーン

ダイヤ「は?」

善子「ダイヤの飲みたいの♡」

ダイヤ「え、えっと……」

善子「好きな人のなら飲みたいと思うでしょ?」

ダイヤ「……まあ確かに善子さんのならば」

33: 2017/05/09(火) 21:58:33.70ID:qqsi1cS7.net
善子「だから、垂らして?」アーン

ダイヤ「こ、こうですの……?」タラッ

善子「んっ♡ おいしっ♡」ニコッ

善子「ダイヤも、口開けて?」

ダイヤ「は、はい」ドキドキ

善子「じゃあ、んちゅっ」タラーッ

ダイヤ「んぅ♡ んくっ……♡」

善子「どう?」

ダイヤ「これが善子さんの味ですのね……♡」ニコッ

34: 2017/05/09(火) 22:00:45.03ID:qqsi1cS7.net
――

ダイヤ「そろそろ帰りましょう」

善子「えー、折角2人きりなのに……」

ダイヤ「名残惜しいですけれど、あんまり遅いと両親が心配しますわよ?」

善子「……帰ったら通話」

ダイヤ「はいはい」

善子「ビデオ通話ね」

ダイヤ「わかりましたわ」

ダイヤ「わたくしも善子さんの顔が見れたほうがいいですし……」ボソッ

善子「……ふふ」クスッ

35: 2017/05/09(火) 22:03:03.15ID:qqsi1cS7.net
ダイヤ「な、なぜ笑いますの!?」

善子「ダイヤかわいいなーって」

ダイヤ「なっ、聞こえましたの!?」カアアアアアア

善子「堕天使の聴力をなめないことね!」フフン

ダイヤ「無駄にハイスペックですわよね、あなた」

善子「堕天使なんだから当然よ!」

ダイヤ「……なんでわたくしはこんなのを好きになってしまったのでしょう」ハァ

善子「何よ、文句ある?」ムスッ

ダイヤ「まあ、そういうところも含めてあなただから好きになったんですけど……」

37: 2017/05/09(火) 22:04:20.33ID:qqsi1cS7.net
善子「よ、ヨハネだって、ダイヤだから好きになったんだから!」

善子「帰るわよ!」ギュッ

ダイヤ「あっ、ちょっと! 手なんて繋いだら――」

善子「いいでしょ、どうせこんな時間じゃ誰も残ってないし」

ダイヤ「……学校を出るまでですわよ?」ギュッ

善子「うん!」カラメッ

ダイヤ「なぁっ……!? 指を絡めて良いとは一言も――」

善子「こっちの方がダイヤを感じられるし……だめ?」

ダイヤ「っ!」

39: 2017/05/09(火) 22:06:50.26ID:qqsi1cS7.net
ダイヤ「こ、今回だけですわよ?」ギュゥッ

善子「やった!」

善子「ね、ね、ダイヤ。今度デートしましょ!」

ダイヤ「デートなんてしたらばれるでしょう?」

善子「むぅ、ダイヤと映画とか行きたかったのに……」

ダイヤ「映画……。まあそれくらいなら」

善子「ほんとっ!?」

ダイヤ「映画でしたら友人同士でも行きますし」

40: 2017/05/09(火) 22:08:48.98ID:qqsi1cS7.net
善子「やったっ!」

善子「じゃあ今度の日曜にでも!」

ダイヤ「そんなに喜ぶことですの?」ガチャッ

千歌「あ、出てきた」

曜「善子ちゃん、ダイヤさん、一緒に――え?」

ダイヤ「……へ?」

善子「あー……」ギュッ

41: 2017/05/09(火) 22:10:39.94ID:qqsi1cS7.net
ダイヤ「あ、あなたたちどうしてここに?」アセアセ

曜「え、えっと、善子ちゃんと一緒に帰ろうと思ってて」チラッ

千歌「千歌も一緒に待ってたんだけど――」チラッ

ダイヤ「こ、これは違いますの!」

曜「えっと、仲良いんだね……?」

ダイヤ「で、ですからこれは……!」

善子「ダイヤが慰めててくれたのよ」

千歌「慰めて?」

42: 2017/05/09(火) 22:12:34.54ID:qqsi1cS7.net
善子「ヨハネ、ちょっと泣いちゃって」

善子「だから手を握って慰めてくれてたのよ。ね? ダイヤ」

ダイヤ「あ、えぇ、そうですわ」

千歌「ふーん、そうだったんだー」

曜「……」

曜(いや、恋人繋ぎしててそれはどうだろう)ヒソヒソ

千歌(まぁ、隠してるみたいだし、ね?)ヒソヒソ

43: 2017/05/09(火) 22:15:09.90ID:qqsi1cS7.net
ダイヤ「もう落ち着きました?」

善子「うん、もう離してだいじょb――」

千歌「もうちょっと繋いでたら?」

ダイヤ「え?」

曜「その方が善子ちゃんも落ち着くでしょ?」

善子「ん、じゃあもうちょっと」ギュッ

45: 2017/05/09(火) 22:18:59.02ID:qqsi1cS7.net
ダイヤ「では、行きましょうか」

善子「ん」ギュッ

ダイヤ(はあ、なんとかごまかせましたわ……)

善子「えへへ」ギュゥッ

千歌(善子ちゃん本当にダイヤさんのこと好きなんだなー)チラッ

曜(ダイヤさんも満更でもなさそうだし)チラッ

ダイヤ「? なんですの?」

千歌「んーん、なんでも」

曜「ダイヤさんと善子ちゃんってなんだか姉妹みたいだなーって」

ダイヤ「し、姉妹ですの!?」

46: 2017/05/09(火) 22:22:43.46ID:qqsi1cS7.net
――

善子『ダイヤ、見えてる?』

ダイヤ「あ、うつりましたわ」

善子『こっちもうつった!』

ダイヤ「……なんですのその格好」

善子『え? いつも通りだけど』

ダイヤ「真っ黒で暑そうですわね」

善子『どう? 似合ってるでしょ?』

ダイヤ「……まあ」

47: 2017/05/09(火) 22:25:49.52ID:qqsi1cS7.net
善子『まあ、ってどっちよ!?』

ダイヤ「か、かわいいですわよ」

ダイヤ「その角も背中の羽も似合ってますし――」

善子『ん、ありがと……』

ダイヤ「な、何照れてますの!?」

善子『だって、ダイヤにそんな素直にほめられると思ってなかったから!』

ダイヤ「わたくしだって2人きりの時は素直になるって言ったでしょう!?」

48: 2017/05/09(火) 22:29:03.39ID:qqsi1cS7.net
ダイヤ「で、ビデオ通話をしたは良いですけれど、何をすればよいのでしょう……」

善子『なにって普通に話してれば――』

善子『あ、じゃあチュウしましょう!』

ダイヤ「……はい?」

善子『画面越しにちゅーって』

ダイヤ「カメラにむかって?」

善子『うん、こうやって――』チュッ

ダイヤ「い、意外とドキドキしますわね」

善子『ほら、ダイヤも』

ダイヤ「こ、こうですの?」チュッ

善子『んー、これもいいけど、ちょっと違うかも』

ダイヤ「違うとは?」

49: 2017/05/09(火) 22:31:48.59ID:qqsi1cS7.net
善子『口元しか見えなくなるからもったいないなって』

善子『あっ! ダイヤ、投げキッスしてみて』

ダイヤ「投げキッス、海未さんの伝家の宝刀ですわね」

ダイヤ「こ、こうですか……?」チュッ

善子『んー、それもいいけどちょっと違うわ』

善子『こう、ウインクしながら――』パチッ

善子『愛してるわ、ダイヤ♡』チュッ

ダイヤ「っ!」ドキッ

善子『こんな感じで』

50: 2017/05/09(火) 22:35:38.62ID:qqsi1cS7.net
ダイヤ「え、えっと――」

ダイヤ「あ、愛していますわ、善子さん」チュッ

善子『ヨハネ』

ダイヤ「そう呼ぶのはさすがに恥ずかしいですわ……」

善子『じゃあ百歩譲って善子!』

ダイヤ「よ、呼び捨てですの!?」

善子『いいでしょ、ダイヤお姉ちゃん♡』

ダイヤ「うっ……」キュンッ

51: 2017/05/09(火) 22:38:40.72ID:qqsi1cS7.net
ダイヤ「ん、では、こほん。愛してますわ、よしこ♡」チュッ

善子『ヨハネもすk――あ』

ダイヤ「どうかしました?」

善子『うしろ』

ダイヤ「うしろ?」クルッ

ルビィ「……」ジーッ

ダイヤ「る、るる、ルビィ!?」

ルビィ「えっと、ごめんね、邪魔しちゃって」

ダイヤ「ルビィ、違いますのよ!」

52: 2017/05/09(火) 22:41:29.54ID:qqsi1cS7.net
ルビィ「で、でも今愛してるって――」

ダイヤ「い、今のは演技の練習ですわ!」

ダイヤ「ほら、いつそういう機会があるかもわかりませんし」

ルビィ「あ、そ、そうなんだ!」

ルビィ(絶対演技じゃなかったと思うんだけど――)

ルビィ(まあ、隠してるみたいだし、詮索はしないほうがいっか……)

53: 2017/05/09(火) 22:44:00.02ID:qqsi1cS7.net
善子『じゃ、じゃあヨハネそろそろ寝るから!』アセアセ

ダイヤ「あ、はい。おやすみなさい善子さん」

ルビィ(というかそもそも夜にビデオ通話してる時点で怪しいよね)

ルビィ「善子おねえちゃんかー」

ダイヤ「っ! で、ですから善子さんとわたくしはそういう関係ではなくて!」

ルビィ「そういうってどういう?」

ダイヤ「ですから交際をしているとか――」

ルビィ「ルビィは善子ちゃんがお姉ちゃんだったらどうなのかなって思っただけだよ?」

ダイヤ「っ……!」

55: 2017/05/09(火) 22:46:54.60ID:qqsi1cS7.net
ダイヤ「そ、そういえばなんの用事ですの!? 部屋にまで来て――」

ルビィ「あ、えっと、話し声が聞こえたから誰かいるのかなって」

ルビィ「ノックはしたんだけど返事がなかったから――」

ダイヤ「……まぁ、それはわたくしがイヤホンをしていたのが悪いですわね」

ダイヤ「何も用事がないのならもう寝なさい。明日も学校ですわよ?」

ルビィ「はーい、おやすみなさい」

ルビィ「あ、お姉ちゃん」

ダイヤ「なんですの?」

ルビィ「ルビィは善子ちゃんがおねえちゃんになってもいいよ?」

ダイヤ「ですからそういうんじゃありませんわ!」

57: 2017/05/09(火) 22:49:18.93ID:qqsi1cS7.net
――
翌朝

果南「はっ、はっ。やっぱり朝早くのジョギングは気持ち良いなあ」

果南「空気もおいしいし――あれ?」

善子「ふんふふーん♪」ギュッ

ダイヤ「ちょ、ちょっと善子さん」

果南「善子とダイヤが仲よさそうに歩いてる」

果南「手まで繋いじゃってなんか怪しいなあ、なんて」

60: 2017/05/09(火) 22:53:23.00ID:qqsi1cS7.net
善子「朝も早いし誰もいないって」

ダイヤ「で、ですが――」

善子「一緒に歩くくらいいいじゃない」

善子「ほら、浜辺を手を繋いで歩くのってよくない?」

ダイヤ「ま、まあ否定はしませんけど」

果南(……あの2人付き合ってるのかな)

果南(いやいや、女同士だしそんなわけないか)

61: 2017/05/09(火) 22:54:59.63ID:qqsi1cS7.net
ダイヤ「……」キョロキョロ

果南(周りを確認して、どうしたんだろ)

ダイヤ「誰もいませんわよね……」

善子「? どうしたのよ」

ダイヤ「……」カラメッ

善子「だ、ダイヤ……?」

果南(こ、恋人繋ぎ!?)

ダイヤ「誰も見ていませんしこれくらい――」チラッ

果南(あ、やばい)

63: 2017/05/09(火) 22:59:10.28ID:qqsi1cS7.net
ダイヤ「…………」スッ

果南(繋いでた手を離した)

善子「ダイヤ? なんで手離すの?」

ダイヤ「よ、善子さん、足元に気をつけないと先ほどのように躓きますわよ?」チラッ

善子「え? あっ!」

果南(善子もこっち見た)

善子「さ、支えてくれてありがとうダイヤ!」

果南(あー、躓いたから支えてた感じにしようとしてるんだ)

果南(隠そうとしてるし手繋いでたことに気付いてないふりして話しかけよう)

果南「あ、ダイヤに善子、奇遇だね」

ダイヤ「果南さんおはようございます。トレーニング中ですの?」

果南「ま、まあそんなところ」

64: 2017/05/09(火) 23:02:14.66ID:qqsi1cS7.net
果南「ダイヤと善子は? こんな朝早くからどうしたの?」

善子「ちょ、ちょっと相談に乗ってもらってたのよ、ね?」

ダイヤ「誰にも聞かれたくないということでこの時間に――」

果南「そ、そうなんだ」

果南(さすがにそれは苦しいよ、善子……)

果南「じゃあ、ジョギングに戻るね。また学校で」

ダイヤ「はい、また」

善子「じゃ、じゃあね」

果南(あそこまで隠すって事はやっぱり付き合ってるのかなあ……)

65: 2017/05/09(火) 23:05:24.57ID:qqsi1cS7.net
――

ダイヤ「……」ソワソワ

善子「………」チラチラッ

梨子(あ、あのさ)ヒソヒソ

曜(あの2人のこと?)ヒソヒソ

果南(っ! 私もそれ気になってるんだけど)ヒソヒソ

千歌(というか、みんな気になってるというか……)ヒソヒソ

花丸(あぁも露骨に避けてると逆に怪しいというか……)ヒソヒソ

ルビィ(やっぱりお付き合いしてるのかな……?)ヒソヒソ

鞠莉(まあ、キスしてたし)ヒソヒソ

((((((!?)))))

66: 2017/05/09(火) 23:09:17.70ID:qqsi1cS7.net
梨子(き、キスしてたってあの2人が!?)

鞠莉(うん、昨日練習前に部室で)

曜(そういえば昨日練習後生徒会室でも甘い声が漏れてて――)

千歌(あれももしかしてキスしてたとか!?)

ルビィ(夜ビデオ通話で投げキッスもしてたし……)

果南(今朝は2人で浜辺歩いてたし……)

花丸(あれで隠してるつもりずら?)

曜(多分本人たちは)

67: 2017/05/09(火) 23:11:02.15ID:qqsi1cS7.net
善子「……」ギュッ

ダイヤ「よ、善子さん……! みなさんがいるのにそんな――」ヒソヒソ

鞠莉(ぷっ……!)クスクス

花丸(机の下で恋人繋ぎしてるけど、丸見えずら)

曜(っていうかダイヤさんもひそひそ声にしては声大きいし……)アハハ...

果南(まあ、本人たちは隠したいみたいだし気付かないふりしてあげよ)

千歌(うん、陰ながら応援しよう)

梨子(そうね)

ルビィ(善子お義姉ちゃんかぁ……)

おわり

68: 2017/05/09(火) 23:12:17.17ID:iSRlNPCA.net
おつ

引用元: ダイヤ「わたくしとあなたが交際していることは内緒ですわよ?」善子「えー」