1:◆YEtLYl4h6fE5 2014/11/24(月) 00:03:46.34 ID:wZ99R4RpO
今日は11月の23日、勤労感謝の日だ。
今年の勤労感謝の日は日曜日だから月曜日に代休がある……らしい。
自営業にはあまり関係のない話だ。
関係があるといえば、休みで多少客が増えるくらい。
と言っても、うちは社会人が休みだから、
と来るような店でもないのでそこまで大変になるわけではない。
それでも去年までは穂乃果と雪穂が手伝ってくれていた。
穂乃果は
「勤労感謝の日なのに働くなんておかしい!」
なんて言ったりしていたが、その度に雪穂が
「そもそもお姉ちゃん働いてないでしょ」
と突っ込みを入れるのだった。
今年の勤労感謝の日は日曜日だから月曜日に代休がある……らしい。
自営業にはあまり関係のない話だ。
関係があるといえば、休みで多少客が増えるくらい。
と言っても、うちは社会人が休みだから、
と来るような店でもないのでそこまで大変になるわけではない。
それでも去年までは穂乃果と雪穂が手伝ってくれていた。
穂乃果は
「勤労感謝の日なのに働くなんておかしい!」
なんて言ったりしていたが、その度に雪穂が
「そもそもお姉ちゃん働いてないでしょ」
と突っ込みを入れるのだった。
2: 2014/11/24(月) 00:06:03.25 ID:wZ99R4RpO
しかし今年雪穂は受験生なので手伝わせるわけにはいかない。
音ノ木坂の廃校が穂乃果達によって阻止されたとはいえ、それは一時的なものだ。
いつ、また廃校が決まってもおかしくはない。
一応UTX学園も受けさせておきたい、というのが親心だ。
伝統や歴史、地元を尊んでくれることは親としても、
また、職人としても嬉しいことではあるが……娘の将来を考えればUTXも悪くはない。
もちろんそれは雪穂が決めることだが、
選ぼうと思った時には片方しか道がなかった、
などということにはならないようにしっかりと勉強をしてほしい。
まぁ、穂乃果を反面教師にして勉強はちゃんとしていることだろう……
音ノ木坂の廃校が穂乃果達によって阻止されたとはいえ、それは一時的なものだ。
いつ、また廃校が決まってもおかしくはない。
一応UTX学園も受けさせておきたい、というのが親心だ。
伝統や歴史、地元を尊んでくれることは親としても、
また、職人としても嬉しいことではあるが……娘の将来を考えればUTXも悪くはない。
もちろんそれは雪穂が決めることだが、
選ぼうと思った時には片方しか道がなかった、
などということにはならないようにしっかりと勉強をしてほしい。
まぁ、穂乃果を反面教師にして勉強はちゃんとしていることだろう……
3: 2014/11/24(月) 00:06:45.79 ID:wZ99R4RpO
そしてその穂乃果はスクールアイドルの練習があるらしい。
始めたばかりの頃こそ鼻で笑い飛ばしていたが、実績を上げ、本当に廃校を阻止してしまった。
娘がこの地域を救った……そう思うと親として誇らしい気持ち、
地元民として感謝の念……それと同時に、娘がどこか遠くへ行ってしまったような寂しさも覚えた。
前までは元気だけが取り柄の、でも、特に何をするでもなく……
店の手伝いはしていたが、とかく遊んでいるだけの普通の女の子だった。
将来は穂むらを継ぐつもりであったようだし、俺もそれで良いと思っていた。
始めたばかりの頃こそ鼻で笑い飛ばしていたが、実績を上げ、本当に廃校を阻止してしまった。
娘がこの地域を救った……そう思うと親として誇らしい気持ち、
地元民として感謝の念……それと同時に、娘がどこか遠くへ行ってしまったような寂しさも覚えた。
前までは元気だけが取り柄の、でも、特に何をするでもなく……
店の手伝いはしていたが、とかく遊んでいるだけの普通の女の子だった。
将来は穂むらを継ぐつもりであったようだし、俺もそれで良いと思っていた。
4: 2014/11/24(月) 00:10:14.21 ID:wZ99R4RpO
しかし、スクールアイドルを始めてからというもの、
あの遊んでばかりだった穂乃果が別人のように練習に励んでいた。
それも、とても楽しいそうに。
穂乃果は、自分の進むべき道を見つけた、穂むらを継ぐことはない。
そう感じていた。
あの遊んでばかりだった穂乃果が別人のように練習に励んでいた。
それも、とても楽しいそうに。
穂乃果は、自分の進むべき道を見つけた、穂むらを継ぐことはない。
そう感じていた。
5: 2014/11/24(月) 00:23:58.01 ID:wZ99R4RpO
「ねぇ、おとーさん」
ん、なんだ?
「今日、本当に手伝わなくて良いの?毎年手伝ってたのに。雪穂も居ないんだよ?」
ちょっと心配したような表情で聞いてくる。
お前たちが生まれた頃から母さんと二人でやってたんだぞ?大丈夫だよ。
「でも……」
俯いてしまった。結構信用がないらしい。
小さい頃から手伝わせていたからだろうか。
はっはっはっ。さては穂乃果、お前自分が一人前だとでも思ってるんじゃないか?
「えっ?」
言っておくがな、俺は何もお前達に助けて欲しくて手伝わせてたわけじゃないぞ?
「どういうこと?」
何を言ってるのかわからない、という顔。
お前達が将来、この穂むらを継ぐ時の為に手伝わせてたんだ。
言わば修行の一環ってやつだな。
「そ、そうだったの!?」
「ああ、そうとも。だから本当はお前達が居なくても大丈夫なのさ」
「そ、そう……なんだ……」
また少し、俯いてしまった。
……ま、もちろんお前達が居て助かってるけどな。
「ほ、ほんとに?」
顔を上げる。いつもの穂乃果の元気な顔だ。
だから、安心して行ってこい。次の大会に向けて練習しなきゃいけないんだろう?
「……うん。ありがとう、お父さん。じゃあ、行ってきます!」
おう!行ってこい!
……感謝するのはこっちの方だよ。
いつも手伝ってくれてありがとう。穂乃果、雪穂。
ん、なんだ?
「今日、本当に手伝わなくて良いの?毎年手伝ってたのに。雪穂も居ないんだよ?」
ちょっと心配したような表情で聞いてくる。
お前たちが生まれた頃から母さんと二人でやってたんだぞ?大丈夫だよ。
「でも……」
俯いてしまった。結構信用がないらしい。
小さい頃から手伝わせていたからだろうか。
はっはっはっ。さては穂乃果、お前自分が一人前だとでも思ってるんじゃないか?
「えっ?」
言っておくがな、俺は何もお前達に助けて欲しくて手伝わせてたわけじゃないぞ?
「どういうこと?」
何を言ってるのかわからない、という顔。
お前達が将来、この穂むらを継ぐ時の為に手伝わせてたんだ。
言わば修行の一環ってやつだな。
「そ、そうだったの!?」
「ああ、そうとも。だから本当はお前達が居なくても大丈夫なのさ」
「そ、そう……なんだ……」
また少し、俯いてしまった。
……ま、もちろんお前達が居て助かってるけどな。
「ほ、ほんとに?」
顔を上げる。いつもの穂乃果の元気な顔だ。
だから、安心して行ってこい。次の大会に向けて練習しなきゃいけないんだろう?
「……うん。ありがとう、お父さん。じゃあ、行ってきます!」
おう!行ってこい!
……感謝するのはこっちの方だよ。
いつも手伝ってくれてありがとう。穂乃果、雪穂。
7: 2014/11/24(月) 00:26:15.18 ID:wZ99R4RpO
おしまい
新たな穂乃果父表現の可能性を学んで来ました
師に感謝を
新たな穂乃果父表現の可能性を学んで来ました
師に感謝を
引用元: 穂乃果父(今日は勤労感謝の日か……)
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