2: 2017/05/13(土) 21:51:43.49ID:OrFAwew7.net
穂乃果「は、廃校!?」

ことり「そんなぁ....」

海未「これは一体....」

穂乃果「うぅん....」フラッ

ことうみ「「穂乃果」ちゃん!?」

ーーーーーーーーーーーーーーーー
穂乃果「それじゃあ、入学希望者が少なくて廃校になるの?」

ことり「うん、このままだと廃校になっちゃうみたい.....」

海未「今年になって一年生も一クラスしかありませんしね....」

穂乃果「そうだっ、じゃあ私たちが入学希望者を増やせばいいんだ!」

ことり「.....どうやって?」

穂乃果「そ、それは....」

海未「ただの思いつきでは解決しません、入学希望者を増やすという案は賛成ですがしっかりと考えて行きましょう」

穂乃果「うん.....」

3: 2017/05/13(土) 21:53:02.56ID:OrFAwew7.net
秋葉原駅前

穂乃果(どうすればいいんだろう....廃校なんて嫌だな....)

ジャーン!

穂乃果「ん?」

ツバサ「皆さんこんにちは、A-RIZEです!」

あんじゅ「私たちの最新シングルが明日配信されます」

英玲奈「ぜひ、皆さん聞いて見てください」

ツバサ「それではこれからその曲を演奏したいと思います、聞いてください!」

ジャーン!!

4: 2017/05/13(土) 21:54:59.42ID:OrFAwew7.net
穂乃果(何これ、バンド....?)

穂乃果「同じ高校生...だよね、凄いなあ」

???「......」

穂乃果(あっ、熱心に見てる.....ファンの人かな?)

穂乃果「あっ、すいません、彼女達って有名なんですか?」

???「はあ!?あんたあの子達を何も知らないで見に来たの!?」

???「A-RIZEよ、A-RIZE!!スクールバンドの最頂点とも言えるバンドね」

穂乃果「スクール.....バンド?」

???「そう、いわゆる学生バンドのこと、今大人気なのに知らないとかあんた損してるわよ!!」

穂乃果「は、はぁ....」

5: 2017/05/13(土) 21:56:18.57ID:OrFAwew7.net
高坂家
穂乃果「凄かったなあ....」

穂乃果「えっと...スクールバンドで検索して...」

穂乃果「何々...最近のネットブームから高校生達がライブや音源を配信し、学生だからこその熱量やオリジナル性からブームがつき、特に同年代の中高生の女子に高い人気を誇る....か」

穂乃果「雪穂ー、A-RIZEって知ってる?」

雪穂「そりゃ、知ってるよ、てか、今日ライブ映像流れたんだよね、行けば良かったー!!」

穂乃果「へえ、本当に人気なんだ」

6: 2017/05/13(土) 21:58:57.02ID:OrFAwew7.net
雪穂「お姉ちゃんA-RIZE知ってたっけ?」

穂乃果「今日、その駅前でその映像見たんだ」

雪穂「えー!?羨ましい!!どうだった?」

穂乃果「うーん、凄かったし何よりかっこ良かった!」

雪穂「でしょ!?A-RIZEがいるからってUTXに行こうとする子もいるくらいなんだから!」

穂乃果「雪穂、今なんて言ったの!?!?」

雪穂「へ?A-RIZEの人気でUTXに行こうとする子が増えてるって.....」

穂乃果「それだっ!!」

雪穂「?」

7: 2017/05/13(土) 22:01:49.36ID:OrFAwew7.net
次の日
穂乃果「バンドだよ、バンド!」

ことり「バンド?」

穂乃果「そうだよ!今は空前の学生バンドブーム!この流れに乗るっきゃない!!」

海未「.....穂乃果」

穂乃果「?」

海未「穂乃果は楽器の経験はありますか?」

穂乃果「えーっと....小学生の時にリコーダーは吹いてたよ」

海未「それはみんな同じです、それではなくギターなどの楽器経験は無いんですか」

穂乃果「う....うん」

海未「ハァ....穂乃果、私たちが今からバンドをやるというのは難しすぎます」

海未「バンド未経験の私たちが一定以上の技術を持つには大変な努力を必要とします」

海未「更にオリジナル曲を作るなんてこの一年の間になんて不可能です」

海未「思いつきでなんとかなるものではないのですよ?」

穂乃果「けど!」

海未「この話はもう終わりです、別の方法を考えましょう」

穂乃果「......うん」

8: 2017/05/13(土) 22:06:13.66ID:OrFAwew7.net
数日後
海未「全く穂乃果は....」

海未「第一、ライブに出るなんて恥ずかしすぎます!」

ーーーーーーーーーーーーーー
海未「みんなー、乗ってますかー!!」

海未「それじゃあ次の曲行きますよ~♪」

海未「皆のハート打ち抜くぞ~!!ばぁん♡」
ーーーーーーーーーーーーーー

海未「ダメです、恥ずかしすぎます!!」

ことり「あ、海未ちゃんいた!」

海未「ことり?」

ことり「ちょっとついてきて欲しいの♪」

海未「?」

9: 2017/05/13(土) 22:08:03.59ID:OrFAwew7.net
穂乃果「えーっと、これがCのコードで....」ジャッジャッ

海未「これは....」

ことり「ねえ、海未ちゃん、穂乃果ちゃんは本当に何も考えずにバンドやろうなんて言ったのかな?」

ことり「穂乃果ちゃんを信じてあげてもいいんじゃないかな?」

穂乃果「これがFコード....うーん、上手くいかないよー!!」

海未「.......」

穂乃果「うー、4月じゃまだ手が少し冷たいよぉ.....ん?」

海未「穂乃果......」

穂乃果「海未ちゃん!?」

海未「全く、ちゃんとメトロノームを使って練習してください」

穂乃果「メトロノーム?」

海未「リズムを刻んでくれるものです、ギターでもリズムをしっかりしななきゃ私たちリズム隊がリズムキープしてても意味ないですからね」

穂乃果「......それって!」

海未「穂乃果、一年間は意外と短いものです、やるからには頑張って行きましょう!」

穂乃果「うん!!」

11: 2017/05/13(土) 22:14:25.01ID:OrFAwew7.net
次の日...
海未「さて、私たちがバンドを初めて行くにあたって今、致命的に無いものがあります、何かわかりますか?」

穂乃果「えっ?それはもちろん演奏力だったり場数だったり.....」

海未「そういうものも大切ですが私たちに足りないもの....それはボーカルです!」

穂乃果「えっ、けどA-RIZEもスリーピースだし私たちの誰かがやれば....」

海未「では穂乃果、あなたはギターを弾きながら歌うことはできますか?」

穂乃果「う~ん.....」

海未「私たち初心者は演奏に集中した方がいいでしょう、そのためにもボーカルを私たち以外の誰かに頼まなければいけません」

海未「できればギター経験者であればギターボーカルもしてもらえて助かりますね」

穂乃果「そっかあ、じゃあクラスの子に聞いてみるよ」

海未「あと、もう一つ問題があります」

穂乃果「え、まだあるの?」

海未「練習をする場所がないです」

穂乃果「あ.....」

19: 2017/05/13(土) 22:31:37.77ID:OrFAwew7.net

『海未「みんなで音を合わせたり、アンプに繋げて演奏するにはちゃんとした部屋が必要ですからね」』

穂乃果「って、言われたけどどこ空いてるんだろう....」

穂乃果「やっぱり音楽室かな、しっかり防音もされてるだろうし」

穂乃果「あれ、ピアノの音....?」



愛してるばんざーい!
ここでよかった 私たちの今がここにある
愛してるばんざーい!
始まったばかり 明日もよろしくね まだ

真姫「ゴールじゃない♪」



真姫「ふぅ.....」

パチパチパチパチ

真姫「?」

穂乃果「すごーい!」

真姫「ヴェエ!?」

20: 2017/05/13(土) 22:33:51.19ID:OrFAwew7.net

穂乃果「歌、凄い上手だね!」

真姫「えっ、あっ、あなたは....?」

穂乃果「私は二年生の高坂穂乃果だよ!あなたは一年生?」

真姫「は、はい、一年生の西木野真姫です」

穂乃果「ねえねえ西木野さん、今の曲って何のアーティスト?」

真姫「......これは私が作った曲です」

穂乃果「えっ、作曲もできるんだ!!ギターとかも弾ける?」

真姫「アコギなら弾いたことありますけど...それが何か?」

穂乃果「うんうん、あなたしかいないよ!」

真姫「?」


穂乃果「ねえねえ、私たちのバンドに入らない?」

21: 2017/05/13(土) 22:38:06.68ID:OrFAwew7.net

真姫「ヴェエエ!!?」

穂乃果「あなたにギターボーカルとして私たちのバンドに入って欲しいんだ!」

真姫「お断りします!」

穂乃果「えー、何でー!?」

真姫「私、ロックになんて興味がないし、バンドなんて組みたくありません!」

穂乃果「えー、みんなで演奏したら絶対楽しいよー!」

真姫「私はここで1人でピアノ弾いてる方が楽しいですから!」

穂乃果「えー、ダメかなあ?」

真姫「ダメです!」

穂乃果「そこを何とか!」

真姫「あーっ、もうしつこいわね!!」

オネガイダヨマキチャン‼
ナンデモウナレナレシインデスカ‼?
エーイイジャン

........

12: 2017/05/13(土) 22:17:53.09ID:OrFAwew7.net
次の日
穂乃果「結局誘えなかったなあ....」

ことり「そんなに上手なの?」

穂乃果「うん、西木野さんって子なんだけれどすっごい歌もピアノも上手なんだ」

海未「穂乃果、それより....」

穂乃果「あっ、うん、それじゃあ行こう!」

穂乃果「創部届を出しに生徒会室に!」

海未「いいですか、学校を救うためにというのは伏せるんですからね」

穂乃果「うん、大丈夫!」

ことり「あっ、ここだよ生徒会室!」

穂乃果「普段ほとんど入らないからちょっとドキドキするね...」

13: 2017/05/13(土) 22:21:02.72ID:OrFAwew7.net
生徒会室
3人「失礼します」

絵里「あら、あなた達は....」

穂乃果「二年生の高坂穂乃果と言います、軽音楽部を作りたいので創部届を出しに来ました」

絵里「軽音楽部?」

希「そういえば音ノ木坂には軽音楽部無かったね」

絵里「でも、あなた達二年生でしょ?何で今になって軽音楽部を....?」

穂乃果「それは、スクールバンドを作るからです!」

絵里「スクールバンド?」

希「あっ、今話題の!」

穂乃果「はいっ、そうです!」

絵里「....どういうこと?」

希「今、学生バンドが流行っててその子らのことをスクールバンド、って呼ぶらしいんよ」

絵里「.........そう」

14: 2017/05/13(土) 22:23:09.68ID:OrFAwew7.net
希「あなた達もやっぱりスクールバンドが人気だから創部届を?」

穂乃果「はい、それで入学希望者が少しでも増えればいいと思って!」

ことうみ「「穂乃果」ちゃん!?」

穂乃果「.......あっ」


絵里「認められないわ」

穂乃果「えっ?」

絵里「つまりあなた達は、今流行りのスクールバンドを結成して学校の認知度を上げ、廃校を阻止しようとしたってことね」

穂乃果「........はい」

絵里「無駄なことだけど諦めなさい」

希「絵里ち、でもこの子らは学校を」

絵里「希は口を出さないで」

15: 2017/05/13(土) 22:24:09.86ID:OrFAwew7.net
絵里「廃校が決定するまでに人気バンドになって廃校を阻止するですって?」

絵里「夢を見るのも大概にした方がいいんじゃないかしら?」

ことり「そんな言い方!」

絵里「諦めなさい、そんなことより残りの学園生活を楽しみなさい」


穂乃果「諦めません」

穂乃果「諦めたくありません、それに私は....ことりちゃんや海未ちゃんと一緒にバンドがしたいです!」

ことうみ「「穂乃果」ちゃん....」


絵里「っ....第一、創部には5人以上の部員が必要なの、創部を認めるわけには」

希「じゃあ、新歓に出たらいいんやないかな?」

16: 2017/05/13(土) 22:25:11.51ID:OrFAwew7.net
穂乃果「新歓?」

希「毎年、部活勧誘会があるんや、そこでみんな入部届け出したりするんやけど....新設部の勧誘も大丈夫なんや」

希「もうほとんどの部活は申し込み終わってるから遅くなるけど、講堂で大々的にライブが出来るよ」

穂乃果「ほ、本当ですか!?」

絵里「希.....」

希「ウチも生徒会の一員や、新設の部に助け舟出してもええやろ?」

絵里「......勝手にしなさい」

17: 2017/05/13(土) 22:28:26.28ID:OrFAwew7.net
その日の夜...
高坂家
海未「それでは私たちのバンドの初めての作戦会議を行います」

ことり「穂乃果ちゃん、次の巻が見つからないよ?」

穂乃果「あっ、それは確かこっちに....」

海未「二人とも真面目にやってください!!」

穂乃果「ご、ごめん....」

海未「全く....初ライブが思っていたよりも早くなったんです、早め早めに動かないと初ライブで大失敗しますよ!」

ことり「けど何を決めるの、海未ちゃん?」

22: 2017/05/13(土) 22:43:07.97ID:OrFAwew7.net

海未「穂乃果が言っていた一年生の勧誘や練習場所の確保など問題はありますが今決めるべきは....」

海未「私たちが演奏する曲です!!」

海未「もう他の曲を練習している暇はありません、一曲に絞って練習しましょう」

穂乃果「曲かあ、う~ん....」

ことり「最近の曲の方がいいのかな?」

海未「最近の曲でなくても有名な曲であれば知っている人が足を止めるかもしれません」

穂乃果「あっ、サイサイは?ガールズバンドだし!」

海未「キーボードできる人がいないじゃないですか」

穂乃果「そっかあ、私がギター、海未ちゃんがベース、ことりちゃんがドラムだもんね」

海未「一年生も入ってくれるかわかりませんしキーボードという選択肢は外した方がいいと思いますね」

ことり「えーっとじゃあ....」

24: 2017/05/13(土) 22:45:32.31ID:OrFAwew7.net
ことり「決まらないよぉ~」グッタリ

海未「こうも曲が決まらないとは....」グッタリ

穂乃果「もう疲れたよー」ボフッ

海未「こら、穂乃果、寝てはいけませんよ」

穂乃果「でももう頭働かないよぉ.....あっ!!」

ことうみ「?」


穂乃果「今日星空凄い綺麗!!」

ことり「えっ....あっ本当だ♪」

海未「今日は雲が全くないので星が良く見えますね」




穂乃果「.........そうだ!!」

25: 2017/05/13(土) 22:47:04.35ID:OrFAwew7.net
海未「なるほど、この曲ですか!」

ことり「けど、けっこう昔の曲だよ?」

穂乃果「けど、音楽好きならみんな知ってるバンドだよ!!」

海未「意外と知名度は低いですが、学生バンドとしては鉄板ではありますね」

穂乃果「でしょ!?じゃあこの曲にしようよ!!」

海未「ええ、私も賛成です」

ことり「うん、私も!!」


穂乃果「よ~し、それじゃあ新歓まで頑張ろう!!」


「「「おーっ!!!」」」

27: 2017/05/13(土) 22:48:58.27ID:OrFAwew7.net
次の日
真姫「ヴェェ....またいる...」

穂乃果「ねえねえ真姫ちゃん、私たちのバンドに入らないかな?」

真姫「この前もお断りしますって言ったじゃないですか!」

穂乃果「えー、そこをなんとかっ、お願い!!」

真姫「嫌です!本当に怒りますよ!?」

穂乃果「うーん、嫌われたくないし、じゃあまた今度誘うとするよ」

真姫「そうしてください...」ハァ

穂乃果「......あっ、けど今日はもう一つお願いがあるんだ」

真姫「.......?」

28: 2017/05/13(土) 22:50:51.82ID:OrFAwew7.net
真姫「音楽室を?」

穂乃果「そう、私たちにも音楽室を使わせて欲しいんだ」

穂乃果「真姫ちゃん、部活動でここ使ってるわけじゃないでしょ?だからまだ部活になってない私たちも一緒に使わせて欲しいんだ」

穂乃果「別に曜日で分けてもいいんだけど....ダメ?」

真姫「.........」

真姫「わかりました、別に私も勝手に使ってただけですし」

穂乃果「やったあ、ありがとう!!」ギュッ

真姫「ちょっ!?抱きつかないで!!」ジタバタ

29: 2017/05/13(土) 22:52:23.05ID:OrFAwew7.net
そして....

ことり「穂乃果ちゃん、セッティング終了したよ!」

穂乃果「うん、こっちも!」

海未「私もです、西木野さん、ありがとうございます」

真姫「別に....私は何も.....」

穂乃果「よーし、それじゃあ一回合わせてみようよ!」

ことり「うん、じゃあいくよ!!」

ことり「ワン、ツー!」カンッカンッ


ドンドン
ギューンギューン
ベンベン


真姫「っ......」

真姫(ぜ、全然まとまってない....)ガクリ

30: 2017/05/13(土) 22:54:47.74ID:OrFAwew7.net
.......
真姫(何か....だんだんまとまってきたかも)

穂乃果「やっぱり1人でやってた時と全然違うね!!」

海未「はい、私も何回も間違えてしまいました.....」

ことり「ことりもモタついちゃったりするよ~」

穂乃果「うーん....今日は最初の歌詞に入るまでを何回も合わせて練習する?」

海未「ええ、闇雲にやるよりはその方がいいでしょう」

ことり「それじゃあ、もう一回行くよー、ワン、ツー!」

ギャギャ

穂乃果「ごめーん!!」

ことり「思いっきり間違えてたね」クスクス

海未「最初は穂乃果だけなのでそこで間違えたらシャレになりませんよ?」

穂乃果「もー、ことりちゃん笑わないでよー!!もっと練習するからあ!」

ワーワー


真姫(......楽しそう)

31: 2017/05/13(土) 22:58:32.02ID:OrFAwew7.net
その日の夜....
西木野家

ドサッ

真姫「えっと、確かここに.....」

真姫「あったわ、私のアコギ....」

真姫「これを弾くのも久しぶりね.....」

ギャギャーン

真姫「きゃっ、チューニング狂いまくりじゃない....」

真姫「えっと、チューナーは」

......
真姫「....よし」

33: 2017/05/13(土) 22:59:31.01ID:OrFAwew7.net
真姫(いつも私は1人で演奏をしていた)

真姫(ピアノを弾く時も、アコギを弾いてる時も)

真姫(1人で弾くのは気が楽で楽しい....誰も気にせず好きな曲を弾くの....)

ジャカジャカ

真姫「~♪」

真姫(そんな世界が自分が大好き)

真姫(.......けど)




真姫「仲間と一緒に演奏するのも、楽しかったりするのかな.....」ボソッ

34: 2017/05/13(土) 23:01:55.52ID:OrFAwew7.net
数日後
ジャーン

真姫(.....最初の頃よりずっとまとまってきてる.....けど)

穂乃果「今のちょっと上手く行ったよね!!」

海未「ええ、ミスもありませんでした!」

ことり「ことりも今のはよく出来たと思うよ!」

真姫「.........ねぇ」

穂乃果「?」

真姫「毎回聴いてて思ったんだけど....この歌って歌詞無いんですか?」

穂乃果「えっ、あるよ?」

真姫「じゃあ、何で誰も歌わないんですか?」

穂乃果「えっと....私たちの演奏見てればわかるかもだけど、私たち演奏するだけで手一杯なんだよね」

真姫「えっ、じゃあ、歌は....」

穂乃果「今探してるけど、いなかったら誰か適当な友達に頼むしかないかなあ....」


真姫「そんなのもったいない!」

35: 2017/05/13(土) 23:03:30.53ID:OrFAwew7.net
穂乃果「えっ?」

真姫「あっ......」

穂乃果「真姫ちゃん、私はこの歌を真姫ちゃんに歌ってもらいたいな」

真姫「そんな....私は」

ことり「ことりからもお願いしたいな」

海未「ええ、一度あなたの歌を聴きましたが素晴らしかったですよ?」

真姫「でも.....私は1人で弾いてる方が!」

穂乃果「一緒に演奏しようよ!!」


穂乃果「だって私はそっちの方が絶対楽しいもん!」

穂乃果「私がギター弾いて、海未ちゃんがベースを弾いて、ことりちゃんがドラムを叩いて」

穂乃果「それで、真姫ちゃんが歌ってくれたら、私はすっっっごく楽しい!!」

36: 2017/05/13(土) 23:04:40.40ID:OrFAwew7.net
真姫「わっ、私は......」

穂乃果「じゃあ、試しに歌ってみてる?」

真姫「えっ?」

穂乃果「ほら、これ楽譜!」

穂乃果「あっ、一回原曲流した方がいいよね!」

ポチッ

真姫「あっ、原曲は男の人の声なんですね......」

穂乃果「とってもいい曲でしょ!!」


真姫「.......はいっ」

37: 2017/05/13(土) 23:05:29.65ID:OrFAwew7.net
.....
穂乃果「よ~し、何回か流したし、歌ってみよう!」

海未「はい、これマイクです」

真姫「あ、ありがとうございます....」

ことり「よ~し、行くよー、ワン、ツー!」カンッカンッ

~♪

真姫(あっ、何回も聴いた高坂先輩のギターのフレーズ)

~♪

真姫(ここでベースとドラムが入って....)

真姫(ここで歌が入る!)



真姫「~♪」

38: 2017/05/13(土) 23:06:27.98ID:OrFAwew7.net
ジャーン
穂乃果「やったー、二回連続成功!!」

海未「やっぱり、歌が入るとまた変わりますね!」

ことり「うんうん、歌も良かったよ!ってあれ?」


真姫「っ......」

真姫(なんだろう.....歌い終わったのに凄いドキドキしてる)

真姫(凄く身体が熱いけど、けど嫌じゃない....)


穂乃果「真姫ちゃん?」

真姫「わぁっ!?」

39: 2017/05/13(土) 23:07:57.42ID:OrFAwew7.net
穂乃果「どうだった?」

真姫「.........凄い」

真姫「凄く、楽しかったです」

真姫「もう一度......」


真姫「もう一度、歌いたいです!」

3人「!!!」

真姫「もっとたくさん、歌いたいです!!」

穂乃果「よし、やろう!」

海未「ええ、何回でもやりましょう!」

ことり「私も、まだ何回でも叩きたい!」



真姫「私、このバンドで歌いたいです!!!」

42: 2017/05/13(土) 23:10:42.71ID:OrFAwew7.net
数日後....

凛「かーよちん!」

花陽「凛ちゃん?」

凛「もう部活は決めたの?」

花陽「うぅん....まだだよ」

凛「じゃあ凛と一緒に陸上部に入ろうよ!!」

花陽「でも、私足遅いし....」

凛「大丈夫だよ、練習したら足も早くなるよ!!」

凛「それに陸上と言っても走るだけじゃないんだよ!」

花陽「でも.....わたし....」

凛「もー、かよちんはもっと勇気を出して一歩踏み込んでみることが大事だよ?」

花陽「......うん」

43: 2017/05/13(土) 23:12:15.25ID:OrFAwew7.net
凛「まあ、凛としては陸上部に入ってくれた方が嬉しいけど、違う部活でもかよちんが頑張れるなら凛は応援するよ!」

凛「そうだ、今度部活の新歓があるからそこで決めようよ!」

花陽「うん、ありがとう凛ちゃん」

~♪

凛「ん、何の音かにゃ?」

花陽「音楽室の方からだね」

凛「ちょっと行ってみる?」

44: 2017/05/13(土) 23:13:48.90ID:OrFAwew7.net
~♪

花陽「わあ、まさかあの曲を生で聴けるなんて.....!!」

凛「凛は知らないなあ....有名なの?」

花陽「うん、けどこのバンドはもうほぼ解散みたいなものだから生で聴けるのは貴重かも!」

凛「へえ~、かよちんは凛が知らないバンドたくさん知ってるもんね」

花陽「今度凛ちゃんにも聴く?」

凛「えー、凛は音楽とかよくわからないし.....かよちん、軽音学部は?」

花陽「う~ん、聴いたりライブに行ったりするのは好きだけど、私楽器はからっきしで....」

ガラッ

穂乃果「あれっ、どうしたの?」

45: 2017/05/13(土) 23:15:10.76ID:OrFAwew7.net
花陽「ぴゃあっ!?」

凛「わっ、すいませんにゃっ!!」

穂乃果「にゃー?見たことないけど一年生かな?」

凛「あ、はい....一年の星空凛っていいます」

穂乃果「へー、星空ちゃん!向こうの子は?」

花陽「わっ、私は小泉花陽ってい、いいますっ!」

穂乃果「どうしたの?」

花陽「あっ、えっと.....」

凛「演奏が聴こえてきたんで覗いてみたんです、邪魔をしてしまったようならごめんなさい...」

穂乃果「いいよ~、別に、私たちの演奏なんて素人レベルだし」

花陽「け、けど凄かったです!」

穂乃果「本当っ!?ありがとう!!」

穂乃果「そうだ、あなたたちバンドに興味ない!?」

46: 2017/05/13(土) 23:18:17.88ID:OrFAwew7.net
凛「えっとすみません、凛はこういうのよくわからないし陸上部に興味があって」

花陽「私はまだ....」

穂乃果「本当!?じゃあ一緒にバンドやってみない!?」

花陽「え、えぇ!?」

穂乃果「あと一人で部活として承認されるんだ!!どうかな?」

花陽「わ、わわ私は聴いてる方が好きなので.....」

穂乃果「そっかあ.....」

凛「かよちんはバンドやアイドルだっり色んな物が好きだよね!」

花陽「う、うん....でも実際にやるのは苦手で.....」

穂乃果「そっかぁ、うーん.....じゃあライブだけでも見に来てよ!!」

48: 2017/05/13(土) 23:19:30.50ID:OrFAwew7.net
花陽「ら、ライブ!?」キラキラ

穂乃果「そう!今度の新歓でやるんだ~、どうかな?」

花陽「ぜ、是非っ!!」

穂乃果「やったあ!!」

花陽「え、えっとそれで先輩達はいつ....?」

穂乃果「あー、けっこう遅めなんだよね、大丈夫?」

花陽「それは大丈夫です、あと....」

穂乃果「?」



花陽「先輩達のバンド名って何ていう名前なんですか?」

49: 2017/05/13(土) 23:22:08.58ID:OrFAwew7.net
......
穂乃果「バンド名を決めよう!」

海未「いきなりですね....」

穂乃果「だって、バンド名だよ!?私たちの看板なんだよ!?」

ことり「確かにみんなに覚えてもらうためには重要だよね」

穂乃果「そう!有名になってもバンド名がダサかったらダメダメだよ!!」

真姫「先輩....その有名になるための練習が今の私たちには足りてな」

穂乃果「もー、真姫ちゃん!!」

真姫「ヴェッ!?」

穂乃果「私たちはバンドメンバーなんだから変に敬語にしたり先輩呼びは止めようって言ったでしょ?」

真姫「けど....」

穂乃果「真姫ちゃんに『穂乃果』って呼んでもらいたいな~」チラッ

真姫「......んもうっ!!」

真姫「穂乃果っ!これでいいでしょう!!」

穂乃果「うん、真姫ちゃん!!」

50: 2017/05/13(土) 23:24:35.66ID:OrFAwew7.net
数十分後...
ことり「海未ちゃんは何か思い付いた?」

海未「バンド名ですか、ふむ.....」


海未「ラブアロー....あっ、やっぱりダメです」

ことり「?」


穂乃果「もー、何も思い付かないよー!!」

真姫「そんなのもう適当でいいじゃない」

穂乃果「良くないよー!!むむむ、こうなったら....」

52: 2017/05/13(土) 23:33:22.51ID:OrFAwew7.net
次の日....

ことり「結局あのまま昨日はお開きになっちゃったっけど....」

海未「この時間に私たちを呼び出したということは何かいい名前が浮かんだのでしょうか?」

真姫「嫌な予感がするわ....」

タッタッ....

穂乃果「ごめん、お待たせ!」

ことり「穂乃果ちゃん!」

海未「その手に持ってる箱は....?」

真姫「目安箱?」

穂乃果「違うよ、ほらっ!」

『バンド名募集中!!』

穂乃果「これでいいやつないかなって」

海未「他力本願じゃないですか....」

真姫「第一こんなのに入れてくれる人なんて....」

穂乃果「あっ、1枚あった!!」

真姫「ヴェッ!?」

53: 2017/05/13(土) 23:39:08.84ID:OrFAwew7.net
穂乃果「えっと....名前は書いてないみたい」

ことり「それでバンド名は?」

穂乃果「うーん....」

『μ's』

穂乃果「ユーズ?」

海未「たぶん、ミューズじゃないかと」

穂乃果「あー、石鹸?」

真姫「違うわよ」

真姫「たぶん、神話に出てくる女神からつけたんじゃないかしら」

穂乃果「へー」

ことり「いいと思う!私は好きだな」

穂乃果「ミューズ…うん!今日から私たちは、μ'sだ!」


穂乃果(これでみんな揃った!!)

穂乃果「ライブまであともう少し....頑張ろう!!」

「「「「おーっ!!!」」」」

54: 2017/05/13(土) 23:42:05.57ID:OrFAwew7.net
そしてライブ当日....

ヒデコ「機材ここに置いとくね」

穂乃果「うん、ありがとう機材運ぶの手伝ってもらって」

海未「それにPAまでやってもらうなんて...」

ヒデコ「大丈夫大丈夫、私だってこの学校無くなるのは嫌だからさ」

ヒデコ「もうちょっとでビラ配ってたミカ達も戻るからそれまでに音出して音量調節しようよ」

穂乃果「うんっ!」

55: 2017/05/13(土) 23:45:27.49ID:OrFAwew7.net
......
穂乃果「ふぅ....」

真姫「そろそろ始まるわね」

ことり「ねえ、こういう始まる前って何かやった方がいいのかな?」

海未「えっと....円陣とかですか?」

真姫「そういえば何も考えてなかったわね」

穂乃果「うーん....そうだ、こういうときには番号を言うんだよ!!」

真姫「それじゃあ運動部みたいじゃない....」

ことり「まあまあ♪」

56: 2017/05/13(土) 23:46:28.26ID:OrFAwew7.net
穂乃果「じゃあ行くよ、1!」

ことり「2!」

海未「3!」

真姫「4!」

穂乃果「行こう!」

タッ

穂乃果(そして、私たちがステージで目にしたのは....)





穂乃果(誰もいない観客席だった....)

57: 2017/05/13(土) 23:48:47.63ID:OrFAwew7.net
ことり「嘘....」

海未「そんな....」

真姫「こんなことって....」

フミコ「ごめん....ギリギリまで粘ってみたんだけど....」

穂乃果「っ......」

海未ことり真姫「穂乃果」ちゃん....」

穂乃果「うあああああ!!!」


ギャアアアアアン!!!


真姫「穂乃果っ!?」

穂乃果(私は、コードとか覚えたリフとか、そんなのお構い無しにガムシャラにギターを掻き鳴らす!)

穂乃果「うおおおおおおおおおおお!!!」


ギュワアア....


穂乃果「...ハァ...ハァ」

ことり「穂乃果、ちゃん...」


穂乃果「そりゃそうだ、世の中そんなに甘くない!!」

58: 2017/05/13(土) 23:50:32.34ID:OrFAwew7.net
ハァ....ハァ....

花陽「ピャア!」

4人「!!」

花陽「あ、あれ....ライブは?」

穂乃果「っ.....演ろう、全力で!そのためにやってきたんだから!!」

3人「.......!!」コクリ


穂乃果「聴いてください!」






穂乃果「『スターフィッシュ』!!」

59: 2017/05/13(土) 23:52:27.51ID:OrFAwew7.net
おとぎ話の続きを見たくて
すぐ側のものは見えなかった
平気になった媚びた笑いも
まとめて全部剥がれ落ちるような

綺麗なものを見つけたから
また見えなくなる前に

こんな星の夜は
全てを投げ出したって
どうしても君に会いたいと思った
こんな星の夜は
君がいてくれたなら
何を話そう

真姫「とか♪」

......

ジャアアアン....

花陽「っっっ!」パチパチパチ

穂乃果「ハァ......ハァ.....」


ガラッ

絵里「......」

穂乃果「っ、生徒会長....」

60: 2017/05/13(土) 23:54:36.20ID:OrFAwew7.net
絵里「どうするつもり?」

穂乃果「続けます!」

絵里「なぜ?これ以上続けても意味があるとは思えないけど...」

穂乃果「やりたいからです!」

穂乃果「私もっともっと演奏したいって思ってます、だって.......今私、手が震えてるんですよほら」プルプル

絵里「.....」

穂乃果「あんなに練習したのに、本番通りには全然行かなくって、悔しさもたくさんあるけれど...」



穂乃果「それよりも、ドキドキしたんです」

61: 2017/05/13(土) 23:58:23.41ID:OrFAwew7.net
穂乃果「私のギターが、ことりちゃんのドラムが、海未ちゃんのベースが、真姫ちゃんの歌声がはっきりとこの講堂で鳴り響いて、共鳴して....一つになった感覚がはっきりしたんです」

穂乃果「....きっと海未ちゃんもことりちゃんも真姫ちゃんも何かを感じたと思っています」

穂乃果「こんな感覚、初めてなんです。もっと演奏したい、ライブしたい、そう思うんです....」

絵里「っ....」

穂乃果「このまま誰も見向きもしてくれないかもしれない。応援なんて全然もらえないかもしれない。」

穂乃果「でも、一生懸命頑張って、私たちがとにかく頑張って届けたい。今、私たちがここにいる、この想いを!」


穂乃果「いつか、いつか私たち必ず、ここを満員にしてみせます!」


絵里「.....勝手にしなさい、ただし私は認めないわよ」

穂乃果「認めさせてみせます!」


穂乃果(いつか....絶対に!!)

続く

62: 2017/05/14(日) 00:03:21.51ID:qb7/aoIf.net
続くと書きましたが続きません
一応頭の中で考えてはいますがそれやってるとずっと書き始めなさそうなので....(実際前回それでエタったので)
またモチベが出たら書きたいです、ありがとうございました

(´8`)(星って言われたらバンドだったらきらきら星じゃなくてスターフィッシュなんだよちゅんなあ....)

63: 2017/05/14(日) 00:15:17.37ID:jsCMR4LH.net
いいから続きはよ

引用元: 穂乃果「スクールバンドプロジェクト?」