1: 2017/10/02(月) 23:21:25.57 ID:r65DZdBc.net
海未「私がことりの身体で一番好きな所は何処でしょう?」

ことり「……え?」

海未「聞こえませんでしたか?私がことりの身体――」

ことり「聞こえてるよ!」

海未「では、話は早いですね。お答え下さい」

ことり「……」

海未「……」

ことり「……海未ちゃん?」

海未「何でしょう?」

ことり「えいっ!」バシ-ン!

海未「へぶっ!?」

2: 2017/10/02(月) 23:23:03.60 ID:r65DZdBc.net
ことり「海未ちゃん、問題です」

海未「はい」ヒリヒリ

ことり「どうして海未ちゃんは今、ことりにぶたれたでしょう?」

海未「皆目検討もつきませんね……それより、私の問題にはお答え――」

ことり「てぇいっ!」バシ-ン!

海未「ぶっ!?」

ことり「海未ちゃん嫌い……」

海未「あの、ことり……痛いんですけど」ヒリヒリ

5: 2017/10/02(月) 23:26:16.83 ID:r65DZdBc.net
ことり「ことりも胸が痛いよ……」グスッ

海未「え?胸が痛いんですか!?それは大変です!直ちに治療をしなくては、まずは胸元のボタンを――」プチプチ

ことり「そういうことじゃないよぉ~!」ブンッ!

海未「三度目の正直です!」ガシッ

ことり「あっ!」

海未「ふぅ……全く、そう何度も同じ手は効きませんよ」

ことり「……」

海未「さて、胸が痛いのでしたよね?では治療の続きを……」

ことり「……ぅ」ジワッ

7: 2017/10/02(月) 23:29:22.82 ID:r65DZdBc.net
海未「えっ!?な、泣くほど痛いんですか!?」

ことり「……隙あり!」バシ-ン!

海未「卑怯ですよぉ!?」

ことり「卑怯じゃないよ。ことりの身を守るためだもん」

海未「まるで私が何か悪い事をしているように聞こえますね」

ことり「してないと思う?」

海未「思います!」グッ

ことり「その自身はどこから来るのかなぁ……」

海未「で、胸の痛みはもう大丈夫なんですか?」

ことり「あ、そこは普通に心配してくれるんだね。うん、大丈夫だよ」

8: 2017/10/02(月) 23:32:09.84 ID:r65DZdBc.net
海未「では、話を最初に戻しましょうか」

ことり「最初?」

海未「私がことりの身体の何処が一番好きかという問題です」

ことり「……ぶつよ?」ニコッ

海未「暴力反対です」

ことり「これは正当防衛だから暴力じゃありません」

海未「……まあそれならそれでいいです。私が勝手に話しますのでことりは静かに聞いていてください」

ことり「自分に対するセクハラ行為を黙って見ていろって言うの?」

9: 2017/10/02(月) 23:35:10.21 ID:r65DZdBc.net
海未「そう言ったつもりはありませんが、ことりがその様に捉えるのであればそうなりますね」

ことり「……ことり、帰るね?」

海未「駄目です、一緒にいて下さい」ガシッ

ことり「やだよ!下手したら襲われそうだもん」

海未「え!?なんでわかったんですか!?」

ことり「ふえぇ!?本当に襲われるのぉ!?」

海未「あ、今のは聞かなかったことにしておいて下さい。話を続けましょう」

ことり「海未ちゃん凄い……何でそんなに堂々としてられるの?」

海未「ことりの事が好きだからに決まっているではないですか」

ことり「世界で一番最低な告白をされた気がするのは気のせいかな?」

11: 2017/10/02(月) 23:36:45.87 ID:r65DZdBc.net
海未「安心して下さい、襲うのは最終手段ですから」

ことり「最終手段に襲うって選択肢がある時点で全く安心出来ないの分かる?」

海未「本当はもっとちゃんとした時にお伝えしたかったのですが……」

ことり「だからって今この瞬間を告白には使わないと思うの普通」

海未「あの、やはりサプライズな方が喜ばれるかと思いまして……」

ことり「告白以上のサプライズが既にあったから、その作戦は失敗かなぁ」

海未「そうでしたか……残念です」シュン

ことり「本気で残念がってる……もう、ことりには海未ちゃんが分からなくなってきたかも……」

12: 2017/10/02(月) 23:38:55.63 ID:r65DZdBc.net
海未「わ、私がことりの事を好きだというのは本当です!これだけは信じてください!」

ことり「うーん、そう言われても……」

海未「どうすれば信じて頂けますか!?」

ことり「取り敢えず、変態的な発言とセクハラを辞めてくれたら」

海未「無理です!私は不器用で口下手ですから、そうする事でしか想いを伝えることが出来ないんです!」

ことり「えぇ……そんな事ないよ、海未ちゃんならもっと然るべきタイミングに綺麗な言葉で伝えられるはずだよ?」

海未「ことりは私の事を評価しすぎです……」

ことり「大丈夫、今ことりの海未ちゃんに対する評価は地下深くに潜ってるから」

13: 2017/10/02(月) 23:42:01.98 ID:r65DZdBc.net
海未「それでも、こうしてまともに会話してくれています」

ことり「はたから見た時、果たしてこれがまともな会話かどうかは分からないけどね」

海未「ことりは……ことりは私がきちんと想いを伝えれば応えてくれるのでしょうか?」

ことり「そこは海未ちゃん次第……としか今は言えないかなぁ」

海未「そうですか……では、一先ずこれだけは聞いて下さい」

ことり「これ?」

海未「私がことりの身体で一番好きな所です」

ことり「もう、海未ちゃん……」ハァ…

14: 2017/10/02(月) 23:45:34.01 ID:r65DZdBc.net
海未「ち、違います!これは真面目な話です!」

ことり「信じられないよ?」

海未「お願いします、一度だけでいいので最後まで聞いて下さい!お叱りはその後にいくらでも受けますから」

ことり「……まあ、海未ちゃんがそこまで言うなら」

海未「ことり……!」

ことり「一回だけだよ?」

海未「分かっています。私がことりの身体で一番好きな所は……」

ことり「……」ゴクッ




海未「そ、その……膝、です」

15: 2017/10/02(月) 23:47:32.97 ID:r65DZdBc.net
ことり「太ももって事?」

海未「それも確かに魅力的ではありますが、違います!」

ことり「じゃあ何で膝?海未ちゃん特殊な性癖の持ち主?」

海未「酷い言われようですね。いえ、私が悪いので仕方ないんですけど」

海未「そういう事ではなくですね……ほら、ことり昔……」

ことり「昔……ああそっか、うん。でも、それがどう関係するの?」

海未「嬉しくなるんです、見ていると」

ことり「やっぱり海未ちゃん特殊な性癖の――」

16: 2017/10/02(月) 23:49:20.29 ID:r65DZdBc.net
海未「で、ですから違いますって!ことりがμ'sの練習の時などに元気に踊っているのを見ると嬉しくなるんです」

海未「服装だって短めのスカートを好んで着ていますし。これは私からすれば少し苦言を呈したいところではありますが」

ことり「だってずっと着たかったんだもん……」

海未「まあ、ただの私の戯言です。聞き流して下さい」

ことり「じゃあ海未ちゃんは最初から変な意味で言ってたわけじゃなかったの?」

海未「そ、そうですね」

ことり「ふぅん……ちょっとは変な意味もあったんだ」

海未「ほら、口下手で不器用ですから――」

ことり「それ、さっき聞いたよ」

18: 2017/10/02(月) 23:50:54.88 ID:r65DZdBc.net
海未「ですよね……すいません」

ことり「まあ、もうどうでもいいかな。海未ちゃん、今回だけは許してあげる」

海未「え?」

ことり「海未ちゃんが、今でもことりの膝の事を気にしてくれてたなんて知らなかったから……ちょっと……うん、ホントにちょっとだけ嬉しかった」フフッ

海未「心配しますよ……好きな人の事ですから」

ことり「そういえばそうだったね」クスッ

海未「ですが、こんな私の事なんて嫌いですよね……」ズ-ン

ことり「嫌いじゃないよ」

海未「本当ですか!?」

ことり「好きでもないけど♪」ニコッ

19: 2017/10/02(月) 23:54:44.05 ID:r65DZdBc.net
海未「」チ-ン

ことり「もうっ、最後までお話聞かなきゃダメだよ海未ちゃん?」

海未「振られました……ことりに、振られました……」ブツブツ

ことり「あはは……聞いてないかも……まあでも、いっか」

ことり「あのね海未ちゃん、今回の事は水に流してあげます。ことりは優しいので」

ことり「だからね?海未ちゃんがことりの事を本当に好きだって言うなら、今度はもっとことりが喜ぶ様なシチュエーションで格好いい告白をお願いします」

海未「そうすれば……ことりは応えてくれますか?」

ことり「あれ?聞いてたんだ。それはさっきも言ったよね?海未ちゃん次第だよ♡」

海未「私次第……が、頑張ります!」グッ

ことり「ふふっ、頑張ってね♪ことりはそれまで楽しみに待ってます♡」

20: 2017/10/02(月) 23:55:10.04 ID:r65DZdBc.net
終わり

23: 2017/10/03(火) 00:03:58.17 ID:9x2lqWcO.net
リ`^ヮ^) 乙だよっ!!

引用元: 海未「問題です」 ことり「なぁに?」