1: 2023/04/15(土) 00:36:53.74 ID:Fsy82sLw
かのん「じゃあ?」

恋「あ、いえ。知りません」

かのん「ふふーん。やっぱり~w」

恋「どんな食べ物なのでしょうか?」

かのん「えー、どうしよっかな~、言葉で説明するのは簡単なんだけどね~」

恋「ハンバー……グに関係あるものでしょうか?」

かのん「おっ、恋ちゃんさすが鋭いね~!ハンバーグを……どうすると思う?」

恋「………だめです、想像もつきません」

かのん「だよねだよね~www」

2: 2023/04/15(土) 00:38:42.81 ID:Fsy82sLw
かのん「ねぇねぇ、今日この後さ、時間ある?」

恋「ええ、ありますよ」

かのん「ウチ寄ってかない?ハンバーガーが何か教えてあげるからさ!」

恋「本当ですか?楽しみです。ではサヤさんに遅くなると連絡しておきますね」

かのん「うんうん」

恋「そういえばかのんさんのお家のカフェはご自分のところでパンを焼いていると聞いたことがありますが」

かのん「うん!そうなんだよ~、お母さんが凝り性でさぁ」

恋「楽しみです」

4: 2023/04/15(土) 00:41:00.51 ID:Fsy82sLw
千砂都「ねーねー恋ちゃん!今川焼きって知ってる?」

恋「知りません。今川義元……に関係があるのでしょうか?」

千砂都「えへへ。それはどうかなー、じゃあね、大判焼き、回転焼き、太鼓焼き、天輪焼き、どてら焼きっていうのは?」

恋「えっ。そ、それらはどれも違うものなのですか……?」

千砂都「えへへ~!実はどれも同じなんだよ」

恋「それなのに違う名前をいくつも持ってるんですか?すごいです!」

千砂都「だよねぇ~、ロマンがあるよね~」

5: 2023/04/15(土) 00:42:16.02 ID:Fsy82sLw
千砂都「あとねー御座候、福福饅頭、蜂楽饅頭、人工衛星饅頭なんて呼び名もあるんだよ」

恋「人工衛星は初耳ですね」

千砂都「え?」

恋「いえ。よくわかりませんが、もしかして丸いものなのでしょうか?」

千砂都「えっ、わかる!?」

恋「はい、何となく。千砂都さんと相性がよさそうだなと感じてしまったので」

千砂都「え~!え~!やっぱりそうなのかなぁ、わかっちゃうものなんだ!えへへ……」

恋「ふふっ」

千砂都「……ねえ、今日このあと時間ある?」

恋「あります」

千砂都「じゃあ、うちに寄ってってよ。実物を作るところから見てて欲しいんだ!」

恋「はい、ぜひ。ではサヤさんに連絡してきますね」

7: 2023/04/15(土) 00:46:20.05 ID:Fsy82sLw
すみれ「ねえ、恋。りんご飴って知ってる?」

恋「知りません。放課後はヒマですよ」

すみれ「ぅおっ、そうなの?それならちょうど良かったわ。この後うちに寄っていかない?」

恋「ぜひ」

すみれ「それでりんご飴なんだけどね」

恋「りんご……?」

すみれ「え、りんご知らないの!?」

恋「たしかに。りんごは知っています」

すみれ「そ、そうよね。りんご飴っていうのは縁日の屋台で出す食べ物なんだけど……」

恋「ふむふむ」

すみれ「うちの妹がこの間のお祭りで食べ損ねたーってギャーギャーうるさくって」

恋「あ~わかります」

すみれ「仕方ないから自作することにしたのよ。それで、よかったら恋にもって」

恋「ありがとうございます」

すみれ「庶民向けのお菓子だけど逆にあなたみたいな子には物珍しいんじゃないかしら」

恋「楽しみです」

9: 2023/04/15(土) 00:49:25.10 ID:Fsy82sLw
すみれ「やっぱり恋みたいなお嬢様は縁日なんて来ないでしょうしね」

恋「という風潮のようで」

すみれ「風潮?」

恋「いえ。他に縁日ではどのような食べ物があるのですか?」

すみれ「そうねぇ……ソース焼きそばにお好み焼きとか……」

恋「もう一声」

すみれ「え!?んん~~かき氷とか……あとわたあめとか」

恋「わぁっ。すごいです。聞いているだけでわくわくします」

すみれ「めちゃくちゃ食いついてくるじゃない!」

恋「そういう食べ物にこれまで触れたことがなかったので……つい興奮してしまいました」

すみれ「さすが箱入り娘ね……うぅ、どうしよう……」

恋「うるうる」

すみれ「……だーもー!そんな目で見ないでったら見ないで!」

すみれ「私の作れるものなら作ってあげるから今日はうちでご飯食べてきなさい!」

恋「っしゃ!」

すみれ「しゃ?」

恋「サヤさんに連絡してきますね」

10: 2023/04/15(土) 00:53:00.51 ID:Fsy82sLw
可可「ねえレンレン、お聞きしたいことがあるのですがいいですカ?」

恋「待ってました」

可可「あぇ?」

恋「いえ。それで何の食べ物についてですか?」

可可「はい。天津飯……というのを知っていますか?」

恋「いえ、知りません」

可可「ソウデスカ……」

恋「?」

可可「??」

可可「じゃあ、中華丼、担々麺、あとエビチリ……というのは?」

恋「いいですねぇ。知りません」

可可「ソウデスカ……」

恋「??」

可可「???」

14: 2023/04/15(土) 00:58:48.79 ID:Fsy82sLw
可可「レンレンでもわからないなら仕方ないことです、ありがとうございました」

恋「あ、あの。可可さん」

可可「はい?」

恋「えっと、なぜ私にその話を聞きに来たのですか?」

可可「んぇ……」

可可「日本のアニメを観てると中華料理が出てくるのがよくあります」

恋「はい」

可可「でもそれが何の料理かよくわからないのがあるのです」

恋「はい」

可可「ククは中国人なのに恥ずかしいのことです」

可可「ククはもっと日本のこともスクゥルアイドルのことも知りたいですが自分の母国のこともよくわかってないのかもしれません」

恋「………」

可可「変なことを聞いてすみませんでシタ」ペコリ

恋「………」スゥー

15: 2023/04/15(土) 01:05:04.95 ID:Fsy82sLw
恋「てん……」

可可「あぇ?」

恋「天津飯とは──お米の上に溶き卵とカニで作った中華風オムレツであるところの芙蓉蛋(フーユンダン)を乗せ、とろみをつけた餡(リウ)をかけた食べ物です」

可可「おぉ……?」

恋「中華丼はひらたく言えば八宝菜(パーパオツァイ)をご飯にかけたものですが具材にハムや白菜、うずらの卵などを入れるのが一般的です」

可可「おぉぉ……!」

恋「エビチリというのは四川料理の乾焼蝦仁(カンシャオシャーレン)に起源を持ちますが豆板醤(トウバンジャン)ではなくケチャップと卵黄ベースのタレを絡めて作り、近年ではマヨネーズベースのタレを使うなど従来の“赤い”エビチリというイメージからはかけ離れたアレンジも目立ちます」

可可「おぉぉー……!!」

恋「これらの料理に共通しているのは中華料理というカテゴリーの内にありながら、日本人の舌の好みに合うよう日本で生まれたものであるという点です。独自の進化を遂げた中華料理という意味では今や国民食とも称されるラーメンに共通する部分があるでしょうか。もともとは中華料理固有のスパイスや漢方臭が受け入れづらい時代に苦肉の策で編み出されたレシピであったり、日本国内で入手しづらい食材を省いて他のもので補ったりした事に端を発するようですが、本格的な中華料理店が珍しくなくなった今日においても根強い人気を誇る事からもはや代用ではなく日本風中華のレパートリーとして定着した品々であると考えられ、日本人の独創性もさることながら異文化圏における大胆なアレンジをも取り込むことのできる中華料理の懐の深さを窺わせる料理であるとも言えます」

可可「おぉぉお~!!」

16: 2023/04/15(土) 01:06:43.63 ID:ICWzy7kz
まさかのクゥレンスレなのか!?

18: 2023/04/15(土) 01:12:00.59 ID:Fsy82sLw
可可「さすがレンレンです、物知りです、すごいです!」

恋「それほどでも」

可可「ありがとうです!さっそく姐姐に教えてあげマス!」

恋「お役に立てて何よりです」

可可「再?(ゼーウェイ)、レンレン!」ブンブン

恋「ふふっ、焦って転ばないように気をつけてくださいね」

恋「………」

恋「………ふぅ」

恋「あっ、もしもしサヤさん?今日はふつうにご飯食べます」

恋「はい。大盛りでー」

19: 2023/04/15(土) 01:13:03.18 ID:Fsy82sLw
ʃt(c◜・ᴗ・)おしまいです

20: 2023/04/15(土) 01:15:29.83 ID:aO665cd5
食いしん坊レンレンかわいい

21: 2023/04/15(土) 01:19:16.46 ID:tzKWAekE
レンレンすき

26: 2023/04/15(土) 01:34:58.90 ID:YOAhH8HJ
坦々麺「遺憾の意」

27: 2023/04/15(土) 01:42:15.09 ID:fs/BnW7u
こういうのでいいんだよ

29: 2023/04/15(土) 09:37:47.50 ID:7XR+dvmP
>恋「りんご……?」

>すみれ「え、りんご知らないの!?」

>恋「たしかに。りんごは知っています」

ここ草
面白かった

30: 2023/04/15(土) 09:53:41.06 ID:dy4DnB1X
あわよくばりんごも食べようとしてるの草

引用元: かのん「ねーねー恋ちゃんっ!ハンバーガーって知ってる?」 恋「じゃあ知らないです」