穂乃果「ピーマンが入っているんだもん！」

穂乃果「穂乃果は、ピーマンが食べられないよ……」泣

ことり「そういえば穂乃果ちゃんは、ピーマンが苦手だったね」

海未「好き嫌いは、いけませんよ穂乃果！」

海未「せっかく穂乃果の母上が、穂乃果の健康を考えてお弁当を作ってくださったのですよ？」

海未「それに、このピーマンには穂乃果が食べやすいようにお肉が詰められています。ですから、頑張って食べてみてはどうでしょうか？」

穂乃果「ピーマンにお肉が詰められていても、ピーマンはピーマンじゃん！苦いの嫌だ～～～～！」泣

海未「そう言わず……、一口だけでも食べてみて下さい」

穂乃果「あっ！そうだ！」

海未「？」

穂乃果「ことりちゃん！この、ピーマンの肉詰めを穂乃果の代わりに食べて！」

ことり「あははは……」

海未「穂ー乃ー果～～～～!!」

穂乃果「ひいっ!!」

海未「さあ、ピーマンを食べなさい!!」

海未「これは貴方の健康を思って言っているのです！」

穂乃果「ううう……」ｳﾙｳﾙ

海未「さあ！」

穂乃果「やっぱり、ピーマンは嫌だ―ーーー!!!」ﾀﾀﾀ

海未「あっ！こら！待ちなさい！穂乃果―ー!!」ﾀﾀﾀ

ヤダヤダ！ ピーマンハ イヤダヨ―ーーー!!!!

ホノカァァァ！! マチナサイィィィィィ!!!

ことり「……」ﾎﾟﾂｰﾝ

ことり「……お弁当食べよう」

ことり「……」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

―ーー(次の日・お昼休み)学校・広場――ー

海未「今日は、私が穂乃果の分のお弁当を作ってきました！」

穂乃果「わ～～、ありがとう！海未ちゃん!!」

海未「さあ、食べてください！『ピーマンたっぷりラブアロー炒飯』お弁当を!!」

穂乃果「え!?」

ことり「うわ～～、炒飯の具には刻んだピーマンがたっぷりで……。」

ことり「そしておかずは……、『ピーマンサラダ』と『ピーマンの天ぷら』と『刻んだピーマンたっぷりの玉子焼き』……」

ことり「見事にピーマン尽くしだね……」汗

穂乃果「ヴ……」

ことり「穂乃果ちゃん？」

穂乃果「ヴエェェェェェ!!!」ﾀﾀﾀ

ことり「ハノケチェン!?」

海未「あっ！また逃げた！逃がしませんよ!!」ﾀﾀﾀ

ヤダヤダ！ ピーマンハ イヤダヨ―ーーー!!!!

ホノカァァァ！! マチナサイィィィィィ!!!

ことり「……」ﾎﾟﾂｰﾝ

ことり「……また、ことりは一人でお弁当を食べるんだね……」

ことり「……」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

―ーー(次の日)海未の家


穂乃果「いや～～、海未ちゃんが穂乃果の為に料理を振る舞ってくれるなんて嬉しいな～～♪」

海未「よし！出来ました♪」

穂乃果「わーい！待ってました～～♪」

海未「さあ、冷めないうちに食べて下さい！海未ちゃんの特製『ラブアローハンバーグ』を!!」

穂乃果「それじゃあ、いただきま～す♪」

海未「……」

穂乃果「ん～♪」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

海未「どうですか？お味の方は？」

穂乃果「うん♪とっても、おいし……あれ？」

海未「！」

穂乃果「このハンバーグ……、何だか後からピーマンっぽい味が……」

海未（まずい！）

穂乃果「何でピーマンの味が……」

穂乃果「このハンバーグ……、中はどうなっているの……」

海未「ほ、穂乃果……」ｵﾛｵﾛ

穂乃果「あーーっ!これ、ピーマン入ってるじゃん!!」

海未「くっ！バレましたか！」

穂乃果「酷いよ！穂乃果はピーマンが嫌いなのに、ハンバーグにピーマンを入れるだけじゃなく、入れた事も黙ってるなんて！」

海未「これも穂乃果の為なんです！さあ、ラブアローハンバーグを食べて下さい!!」

穂乃果「嫌だーーー!!」ﾀﾀﾀ

海未「あっ！逃がしませんよ！」ﾀﾀﾀ

ヤダヤダ！ ピーマンハ イヤダヨ―ーーー!!!!

ホノカァァァ！! マチナサイィィィィィ!!!

海未の母「海未さん楽しそうですね」

ーーー(次の日)にこの家――ー

にこ「ふーん……、穂乃果に何とかピーマンを食べさせたいのね？」

海未「はい……。料理上手なにこなら、何か良い方法を知っているかと思いまして……」

にこ「まあ、無くは無いけど……。でも、どうしてそこまで穂乃果にピーマンを食べさせたいのよ？」

海未「私と穂乃果が小さい時、穂乃果はいつも私を守ってくれました……」

海未「だから今度は、私が穂乃果を守りたいんです！ありとあらゆる悪から守るだけじゃなく、健康面でも守りたいんです!!」

にこ(海未の愛が重いにこぉ……)汗

にこ「う……うん、わかったわ……。あんたの穂乃果への想いはよ～～くわかったわ……。」汗

海未「そうですか……」

にこ「それじゃ早速、『穂乃果でも食べられるピーマン料理』の作り方を教えるにこ！」

海未「お願いします！」

ーーー(次の日)《昼休み》・学校・教室――ー

海未「穂乃果！」

穂乃果「ふえ？」

穂乃果「えっと……。何かな？海未ちゃん」

海未「にこから教えてもらった料理を作ってみたので、穂乃果に食べて欲しいのです」

穂乃果「にこちゃんに教えてもらった？」

海未「はい。この料理を穂乃果に食べて欲しいのです」

穂乃果「わあ～～、パンだ～～！」ｷﾗｷﾗ

穂乃果「何か少し緑っぽいけど、美味しそう！」

穂乃果「これ、穂乃果が全部食べて良いの？」

海未「はい。穂乃果の為に作った料理ですので」

穂乃果「わーい！やった～～！海未ちゃんありがとう～～！」

海未「さあ、食べて下さい！」

穂乃果「それじゃあ、いただきまーす♪」

穂乃果「う～～ん♪」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

海未「……ど、どうですか？味の方は？」

穂乃果「♪」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

穂乃果「ん～～♪」ｺﾞｯｸﾝ

海未「……」ｺﾞｸﾘ

穂乃果「いやー、今日もパンがうまいっ！」

海未「ほ、本当ですか!?穂乃果!!」

穂乃果「ふえ!?う、うん……。凄く美味しかったけど……」

海未「良かった～～。どうやら上手くいったみたいです！」

穂乃果「どゆこと？海未ちゃん？」

海未「実はですね……、そのパンには……」

海未「ピーマンが入っていたのですよ！」

穂乃果「えええっ!!パンの中にピーマンは入ってなかったよ!!」

海未「ピーマンは、フードプロセッサーで牛乳と一緒にピーマンの形が無くなるまで刻んで混ぜて、パン生地に練り込んだのですよ」

海未「後、生地にリンゴジュースも混ぜて、ピーマンの残りの苦味や臭みをとっています」

穂乃果「ふえ～、そうだったんだ……」

海未「穂乃果」

穂乃果「？」

海未「ピーマンも工夫して調理すれば、ピーマン嫌いの穂乃果でも美味しく食べられる料理になるのですよ？」

海未「だから、もう少しだけピーマンを食べるのを頑張ってみませんか？」

海未「私も、穂乃果が美味しく食べられるピーマン料理を作ります……」

海未「だから、一緒に頑張りましょう！」

穂乃果「……わかった」

海未「穂乃果！」ﾊﾟｱｧｧ

穂乃果「海未ちゃんが穂乃果の為に料理を作ってくれるんだもん！だから、穂乃果も頑張って海未ちゃんが作ってくれたピーマン料理を食べるよ！」

穂乃果「私やるよ！やるったらやる！」

海未「その意気ですよ穂乃果！」ﾓｯｷﾞｭｰ

穂乃果「えへへ♪」ﾓｯｷﾞｭｰ

穂乃果（嫌いなピーマンを食べるのは辛いけど……）

穂乃果（でも、穂乃果がピーマンを食べる事で海未ちゃんが喜んでくれるのなら、穂乃果は頑張れるよ）

穂乃果（だって穂乃果は海未ちゃんの笑顔が好き！海未ちゃんの事が大好きなんだもん♪）






おわり

読んでいただきありがとうございます！

終わってたか、乙やで