1: 2015/01/18(日) 12:28:16.73 ID:dSw9SPWv.net
にこ「は?」

海未「お願いします」

にこ「いきなり何トチ狂ったこと言ってんの…」

海未「私は真剣ですが」

にこ「イミワカンナイ!」

3: 2015/01/18(日) 12:29:54.08 ID:dSw9SPWv.net
海未「私はにこを妹のように思っています」

にこ「思われても困るんだけど」

海未「それではこちらをご覧ください」

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海未「お分かりいただけたでしょうか?」

にこ「何が?」

海未「初対面の人に私が姉でにこが妹と紹介したら十中八九信じるでしょう」

にこ「…悔しいけど強く否定できない自分がいるわ」

海未「ということで、ここは一つ」

にこ「お断りよ!」

4: 2015/01/18(日) 12:33:13.24 ID:dSw9SPWv.net
海未「どうしてもお姉ちゃんは嫌ですか?」

にこ「嫌に決まってるでしょ!」

海未「これだけお願いしても?」

にこ「絶対嫌」

海未「仕方ないですね。ならばお姉様と」

にこ「そういう問題じゃないわよ!!」

12: 2015/01/18(日) 12:53:19.89 ID:dSw9SPWv.net
海未「お姉様もダメですか…」

にこ「当たり前でしょ!何なの?なんで妥協して『お姉様』なの?」

海未「私、実は結構モテるんですよ」

にこ「唐突に自慢?!」

海未「知らない後輩の女の子達から勝手にお姉様なんて呼ばれたりもします」

にこ「へぇー…」

海未「でもこれは私が求めていた妹とは何か違う、何か物足りないのです」

にこ「今日の海未こそ何か違うっていうか、変よ」

13: 2015/01/18(日) 12:55:55.54 ID:dSw9SPWv.net
にこ「大体そういう姉妹プレイがしたいなら凛か花陽に頼みなさいよ」

海未「ダメなんです。あの子達ではダメなんです…」

にこ「なんで?」

海未「私はちょっぴり生意気で自意識過剰な妹を手懐けたいんです!」

にこ「お?喧嘩売ってんのか?」

17: 2015/01/18(日) 13:00:19.57 ID:dSw9SPWv.net
海未「この一筋縄ではいかない感じ!まさしく私が求めていたものです!」

にこ「あんたねぇ…そんなに面倒くさい妹がお望みってんなら真姫ちゃんでいいじゃない」

海未「真姫は私と誕生日が1ヶ月くらいしか違わないのでイマイチ妹感がありません」

にこ「私に至ってはあんたの1コ上なんだけど?」

海未「それが何か?」

にこ「だああああからおかしいっつってんでしょうが!私先輩、つまり年上!そもそも年上が妹って変でしょ!?」

海未「にこ、少し落ち着いてください」

にこ「今のあんたにだけは言われたくないわ!」

19: 2015/01/18(日) 13:02:32.73 ID:dSw9SPWv.net
海未「例えば自分の弟が自分より年上の方と結婚した場合、その方は自分から見て義理の妹になりますよね?」

にこ「うん」


にこ「…それで?」

海未「年上の妹は理論上成り立ちます。変なことではありません」

にこ「なるほどね。でもその例えは今全然関係無いよね」

海未「はい」

にこ「はいじゃないが」

22: 2015/01/18(日) 13:05:38.81 ID:dSw9SPWv.net
海未「私は知っています。にこはとっても強い人だって」

にこ「な、何よ急に」

海未「孤独にもめげず、部を守り続けたあなたの信念…心から尊敬します」

にこ「今度は褒め頃しのつもり?」

海未「私なんて穂乃果やことりが居なければきっと何もできなかった…」

にこ「フン。当然でしょ!あんた達とスーパーアイドルにこにーとでは格が違うの」

海未「そうやって自ら進んでヨゴレキャラを演じてることも知っています」

にこ「…!」

24: 2015/01/18(日) 13:12:58.08 ID:dSw9SPWv.net
海未「でももう強がらなくていいんですよ。私たちは仲間なんですから」

にこ「海未…」

海未「さあ、私の胸に飛び込んで来て下さい!そして言うのです。お姉ちゃんと!」

にこ「言わない」

海未「遠慮は要りませんよ、さあ!!」

にこ「絶対言わない」

海未「…」

27: 2015/01/18(日) 13:15:50.24 ID:dSw9SPWv.net
海未「やりますねぇ。あと一歩だったのですが」

にこ「どこがよ!もうこうなったら意地でも言わないからね!」

海未「いいえ、必ず言わせてみせます」

にこ(なんなのよもう……お願いだから誰か早く来てー!この空気を変えてー!)

海未「誰も来ませんよ」

にこ「!?」ドキッ

29: 2015/01/18(日) 13:22:56.34 ID:dSw9SPWv.net
海未「さっきから扉の方をチラチラ見てるようですが、今日はみんな都合が悪いので練習はお休みになりました」

にこ「じゃあなんであんたはここにいるのよ?」

海未「にこにそれを直接伝えるためだけに来ました」

にこ「はあああ?!」

海未「伝えそびれてしまい申し訳ありません」

にこ「ったく…そういうことはもっと早く言いなさいよねぇ~ちゃんと待ってた私がバカみたいじゃない!」

海未「にこ」

にこ「なによ?」

海未「私の勝ちです」

にこ「あっ」

50: 2015/01/18(日) 15:57:40.47 ID:dSw9SPWv.net
にこ「ふ、ふざけんじゃないわよ!こんなの認められないわ!ノーカンよノーカン!」

海未「構いませんよ。私はお姉ちゃんですから妹の駄々も寛容な心で受け入れます」ニヤニヤ

にこ「これはこれでムカつくわね…」

海未「さ、続けましょうか」

にこ「帰る」プイッ

海未「…え?」

にこ「だって今日練習ないんでしょ。残ってても意味ないし帰るわ」

51: 2015/01/18(日) 16:03:40.36 ID:dSw9SPWv.net
海未「そんな!これから本番って時に何言ってるんですか!」

にこ「これ以上あんたのバカには付き合ってらんないわ」

海未「そうですか…なら別の妹と遊びます」スマホポチー

にこ「フン、勝手にしなさいよね」

プルルルル…



海未「あ、もしもしー、こころちゃん?海未ですよー^^」

にこ「!?」

53: 2015/01/18(日) 16:09:35.19 ID:dSw9SPWv.net
海未「ちゃんといい子にしてますかー?ハイ。そうですかー」

にこ「え?え!?」

海未「ハイ。また美味しいものをご馳走しますよ。ええ、だから…」

にこ「ちょ、ちょっと待ちなさい!!!」バッ

にこ「もしもしこころ!?もしもぉーーーし!」

こころ『お、お姉様!?どうして』

にこ「この人とは二度と電話しちゃダメ!いい?にこにーとの約束よ!!」

ピッ ツーツー…

海未「何するんですか!」

にこ「あんたこそ何してんのよ!!!」

55: 2015/01/18(日) 16:12:34.69 ID:dSw9SPWv.net
にこ「いつの間にうちの妹とゴハン食べに行く仲になったの?」

海未「バックダンサー事件の後ですかね。偶然会って、ちょっと誘ったらホイホイついてきました」

にこ「分かったわ。今度から海未を見たら防犯ブザー鳴らすように言っとく」

海未「そんな…人を犯罪者みたいに言わないでください」

にこ「やかわましいわ!」

57: 2015/01/18(日) 16:14:47.35 ID:dSw9SPWv.net
にこ「ていうか、あんた素直じゃない妹がお望みって言ったよね?」

海未「はい」

にこ「こころは系統的にあんた好みの妹じゃないハズよ」

海未「確かにそうなんですが、あの背伸びしてる感がたまらなくて、つい」

にこ「ケダモノォーーー!!」

60: 2015/01/18(日) 16:24:03.96 ID:dSw9SPWv.net
海未「まあ、代わりに妹をやってくれる人が居たらいいんですが…」チラッチラッ

にこ「バカ言ってんじゃないわよ!」

海未「簡単なことなんですよ?私にとって貴女の大事な妹を連れ出すなんて宅配ピザを頼むよりも簡単…」

にこ「くっ…!」

にこ(落ち着くのよ矢澤にこ…今日の海未はヤバい!相当ヤバい!冷静に最善策を導き出すの!慎重に、慎重に――……)




にこ「う、海未お姉ちゃーん!」

海未「はーい♪」

61: 2015/01/18(日) 16:33:13.64 ID:dSw9SPWv.net
にこ「にこは~お姉ちゃんのも・のニコッ☆」

海未「そうですよー」ナデナデ

にこ「お姉ちゃん大好きニコォ~☆」スリスリ

海未「うーん…」

にこ「どうしたニコ?」

海未「すみません。一旦とめてください」

にこ「ニコ?」

62: 2015/01/18(日) 16:34:54.46 ID:dSw9SPWv.net
海未「せっかくやる気になってくれたところ言いにくいのですが」

にこ「何ニコ?」

海未「そういう露骨に媚びを売るようなのはやめてくれませんか?」

にこ「な…!こっちだって好きでやってんじゃないわよ!!///」

海未「あ、それです。今の感じでお願いします」

74: 2015/01/18(日) 19:17:50.42 ID:dSw9SPWv.net
にこ「はぁ…ホント調子狂うわ~…」

海未「私は楽しいですよ」

にこ「そうね、人をおちょくるのはさぞ楽しいでしょうね」

海未「いえ、こうしてにこといっぱいお話できて楽しいです」

にこ「はいはい」

76: 2015/01/18(日) 19:20:34.64 ID:dSw9SPWv.net
海未「にこ、私達がこうして2人で話すのって珍しいと思いませんか?」

にこ「ん…?まぁ、学年もユニットも違うしね」

海未「絡みが少ないあまり、私は海未にこ不仲説が流れることを危惧しています」

にこ「それは今現実のものとなりつつあるけど」

海未「いいんですか?悟空とチャオズみたいな関係だねって揶揄されてしまいますよ?にこがチャオズですよ?」

にこ「誰がチャオズよ!」

77: 2015/01/18(日) 19:23:55.57 ID:dSw9SPWv.net
海未「冗談です。私はただ、にこと気軽に冗談を交わし合える関係になりたかっただけなんです」

にこ「海未…」

海未「でも今日は調子に乗ってからかい過ぎました。すみません」

にこ「バカね、何下らないこと気にしてんのよ」

海未「え?」

にこ「あんたさっき言ってたじゃない。私達、もう仲間でしょ?」

海未「!」

78: 2015/01/18(日) 19:25:04.10 ID:dSw9SPWv.net
にこ「ったく仲良くしたいならそう言いなさいよ!素直じゃないのはどっちなんだか…」

海未「にこ」

にこ「何?」

海未「お姉ちゃんって呼んでもいいですか?」

にこ「お断りよ!」




END

80: 2015/01/18(日) 19:29:46.95 ID:v7vDBGeV.net
おつ!


素晴らしかった

引用元: 海未「にこ、試しに私をお姉ちゃんと呼んでくれませんか?」