【ファーストコンタクト】


麗花「まあまあ、そうカリカリしないで」

茜「カリカリもするよ……！！まったく……」

茜「……」

茜「いまの誰！？！？！？」

【代打・俺】


陸「ええっ！？僕と二階堂さんにもショーに出ろって！？」

二階堂「ああ、バイト二人が怪我をしてしまった上に気絶している」

千鶴「それバイトのお二方は大丈夫なんですの！？」

二階堂「ああ。だが、もしこの世界がラブコメだったらあの二人は性格が入れ替わってしまう……！」

千鶴「なんの心配してるんですの！？」

>>114
【大事なとこ訂正】


陸「ええっ！？僕と博士にもショーに出ろって！？」

二階堂「ああ、バイト二人が怪我をしてしまった上に気絶している」

千鶴「それバイトのお二方は大丈夫なんですの！？」

二階堂「ああ。だが、もしこの世界がラブコメだったらあの二人は性格が入れ替わってしまう……！」

千鶴「なんの心配してるんですの！？」

【代打！！】


茜「これじゃあショーは出来ない……バイト代も出なくなる……」

星梨花「なんとか出来ないんでしょうか」

百合子「怪我しちゃったのは仕方ないというか事故というか、だし……」

「心配しなくても大丈夫！！」

翼「あれ！？さっきの着ぐるみ……？もう怪我治ったの！？」

海美「ご、ごめんなさい！私気が動転してたみたいで！！」

陸「僕です。怪我は治りませんので、代わりに僕が着ぐるみに入ります！」

陸「幸いショーの内容は概ね記憶しています！なんとかしますよ！」

【帰ってきたあの男】


千鶴「ということはお兄様も！？」

陸「はい、博士にも着ぐるみを着てもらい出て貰います！博士ー！」

パピヨンマスクの男「待たせたな」

陸「何やってるんですか！？！？！？」

パピ「ええい！変装するなら私はこれがいい！悪の総帥みたいでいいだろう！？」

陸「なにふざけているんですか博士！！真面目にやってください！！」

パピ「私はいたって真面目だ！！！」

茜「　どこが！？！？！？　」

【パピヨンよ、私は帰ってきた】


パピ「顔を隠しショーを遂行する！なんと容易いことか。このマスクでも意味は同じ！」

茜「馬鹿なの！？この人！？」

千鶴「……」

百合子「……」

陸「……」

茜「誰も目を合わせない……」

【常識人】


百合子「諦めてください。あれでもあの人、
　　　　　うちの事務所はそれなりに常識のある人だから」

茜「あれで！？嘘でしょ！？」

千鶴「いえ、全くないですわよ……」

茜「意見割れてるけど！？」

翼「お兄ちゃんが一番常識も顔もいいからね」

茜「関係ない第三勢力も出てきたけど！？だれそれ！？」

【謝ってすんだら警察はいらない】


茜「くぅ、そうやっているうちに時間が過ぎていく……
　　こうなったらもう

海美「腹くくるしかないよ！」

茜「誰のせいでこうなったと思ってるの！！？」

海美「ごめん！！　どう謝ったらいいか分からないけど、ごめん」

海美「そうだ！こういう時、武士は切腹するよね……よし」

茜「だぁーーー！わかったわかった！もういいから準備して！」

【姉の直感】


りく「お姉ちゃんと久しぶりにおでかけできて嬉しいな」

志保「ふふ、そうね。私もたまの休日のおでかけもいいわね。邪魔なうどんが居なくて」

りく「あ、見て！ヒーローショーだって！見ようよお姉ちゃん！」

志保「でもああいうのは野蛮だし……りっくんには綺麗なままで居てほしいのだけど」

りく「じゃあぼくいってくるね！」

志保「あ、待って……ん？　出演、七尾百合子、伊吹翼、高坂海美……」

志保「……」

志保「りっくんほんとに待って！！嫌な予感がするの！！」

【さあさあ、よってらっしゃいみてらっしゃい！】


志保「ハァハァ……りっくんあんなに脚早かったかしら……」


『ブ──────』

志保「開演のブザーかしら……りっくんはどこに」

志保「げえっ、最前……！！」

志保「私は後方から見守るしか無いか……」

【怪人・ハサミ婦人！！】


千鶴「オーホッホッホ！オボッゲホゲホッ。オッホン」

千鶴「わたくしの名はハサミ婦人……！このハサミで悪い子たちを
　　　チョキチョキしてさしあげますわ！！」

千鶴「おや？　おやおや、こんなところに子供たちがたくさんいるじゃ、
　　　　そこのぼく、お席に座ってちょうだいね～　子どもたちがたくさんいるじゃありませんこと」

千鶴「後ろで見ていらっしゃるお母さんお父さんも子供の動きには注意してくださいね～」

千鶴「あら、そこの僕、もう始まってますけど、焦らなくて大丈夫ですわ～」

千鶴「ゆっくり空いてるお席に座ってくださいね。ちょっとそこ通してあげてくださいね～」

千鶴「みなさんちゃんとお席につけたら始めますからね～」


志保「人柄が出てる……！！！悪役なのに！！」

【極悪なやり口】


千鶴「ね～、はい。遅れてきてもちゃんとお席につけるまでね」

千鶴「待ちますからね～。はい、それじゃあ始めていきますけどね」

千鶴「みなさん、遅刻する人ってどう思います？　人としてどうかと思いません？」


志保「まさかの精神攻撃……！！！」

【背筋ピーン】


星梨花「何をしているのです……ハサミ婦人」

千鶴「これはこれは、怪人・イヌスキーさん」

星梨花「ここには人質をとって、正義のアイドルヒーローズをおびき出す作戦でしょう？」

千鶴「そうでしたわ。それじゃあ、どこの子供を人質にしてしまいましょうか～」

りく「……はい」ﾋﾟｯｯｼｨ──



志保「めちゃめちゃ凛々しい挙手……！！！！背筋も腕もまっすぐ……！なにあれ！？なんなの！？」

【少年りっくん大暴走】


千鶴「あ、えっと～……えっと～」

志保「あ～ほらもう最前であんなんだから
　　　無視できなくて困ってるじゃない……りっくんてば」

りく「みんな！ぼくのかわりにはやくにげて！」

志保「あ゛～！ステージ勝手にあがりだした！！」

星梨花「なんですかあなたは。こういうの図々しいっていうんです。学校で習いました」

志保「りっくんになんてこと言うのあのクソガキャ！！」

【ノリノリのりっくん】


千鶴「ま、まあいいですわ！この子を人質にしますわ！！」

りく「やっｔ……いけないいけない。うわぁー！しまったぁー！」

千鶴「なんでこの子さっきからこんなノリノリなんですの！！」

星梨花「話が進みやすくて助かりますね！」

千鶴「こちらの事情は口にしなくていいんですわよ～」

【頑張れ志保、茜が来るまで君がツッコミだ】


千鶴「さあ、ヒーローズに伝えなさい！
　　　　振り込みはゆうちょ銀行からお願いしますわ」

志保（口座を指定するな！！捕まりたいんか！）

星梨花「お金とチョコビを持ってこなければ、この子がどうなるか分かっているんでしょうね～」

志保（クレヨンしんちゃんか！！）

千鶴「寝る前にポテチを食べさせますわ！！」

志保（悪さの基準値が低い！！）

【みんなで助けを呼ぼう！！】


『大変、悪の軍団にお友達が捕まっちゃった！
　みんな、ヒーローズって大きな声で叫んで！助けを呼んで！！』

志保「こういうナレーションで処理するんだ……」

『さあ、大きな声でヒーローズってみんなで呼ぼう！』

『せーのっ』

助けてバインドウィップ！

【>>130】



「助けてバインドウィップ！」



朋花「はーい、助けにきましたよー！」

百合子「あれ！？今日の仕事にはいなかったはず……？？」

陸「それはだめだ！！」

陸「未来が変わってしまう！！」

陸「タイムパラドックスだ！！」



──GAME OVER──

【みんなで助けを呼ぼう！！テイク２】


『大変、悪の軍団にお友達が捕まっちゃった！
　みんな、ヒーローズって大きな声で叫んで！助けを呼んで！！』

志保「こういうナレーションで処理するんだ……ってあれなんか違和感……」

『さあ、大きな声でヒーローズってみんなで呼ぼう！』

『せーのっ』

【ていうか未来変えに来たんちゃうんか】


「ヒーローズー！！」


百合子「待てー！」

翼「やぁー！！」

百合子「痛ぁぁい！！なにすんの！！」

翼「間違えた！！」

海美「二人とも、喧嘩はそこまで！見て！子供が人質に！！」



志保「良かった、やっと本格的に始まった！」

【絶対正義】


千鶴「やっと来ましたわねヒーローズ！」

星梨花「骨まで残らないと思ってください！！」

海美「上等……！！貴様ラを片づけたらそのあとは三親等まで皆頃しにしてやるからな！！」

千鶴「なんですのあいつ！！怖っ！！」

【社会問題にも切り込みたいヒーローズ】


百合子「人質を助けなくちゃ！」

千鶴「おっと、動かないでくださいね！そうですわ！こちらにはこの人質がいますのよ！」

翼「くっ、卑怯な～！」

海美「その程度の怪人に捕まるなど、大方興味本位で事件現場をうろついた愚かな野次馬よ……」

海美「いま！多くの人民は人身事故などの事件で人がする行為は携帯を向けること……！！」

海美「そいつのような現場荒らしの命など、ひとつくらいくれてやる！！」

海美「だが、忘れるな！！人に手を出せば貴様等は骨も残らんとな！！」


千鶴「あいつなんなんですの！？！？めちゃめちゃ怖いんですけど！！」

【人質返し】


千鶴「ふん！こうなったら私たちが直接叩きのめして差し上げますわ！！」

翼「おっと！動くな！」

翼「こいつがどうなってもいいんですか！！」

百合子「いや私ーーー！？無理だよ無理無理！！」

千鶴「ど、どうなってもいいですわよそいつなら……」

翼「人質の価値も無い……か」

百合子「無駄に傷つけられた」

【ガシャにりっくんおる……？】


りく「お姉ちゃん！」

志保「りっくん、お帰り」

志保「でもりっくん、あんまり勝手に色々やったらだめよ？」

りく「うん！　ごめんなさい！えへへ」

志保「さあ、それじゃあバレンタインのチョコ買いに行きましょうか」

りく「うん！！」

【ショーはまだ続く】


千鶴「やってしまいなさい！」

茜「きえー！」

陸「いー！」

二階堂「フゥーーハハハハッ！！」

百合子「明らかに幹部みたいな高笑いするやつ出てきたけど！？！？」