1: 2015/01/25(日) 00:55:09.08 ID:r6rpKAcRO
3: 2015/01/25(日) 00:57:37.04 ID:r6rpKAcRO
彼の元がボクの元を去ったのは、突然だった
ボクより2つ上で、それなのに頼りない男の子
そんな彼が突然、提督に任命された
あの日涙が出なかったのは悲しくなかったわけではなくて、現実を見たくなかったのだと思う
ボクより2つ上で、それなのに頼りない男の子
そんな彼が突然、提督に任命された
あの日涙が出なかったのは悲しくなかったわけではなくて、現実を見たくなかったのだと思う
4: 2015/01/25(日) 00:59:38.50 ID:r6rpKAcRO
だからボクの所にも通達が来た時、運命を感じた
お国のためとか、そんな高尚なものでは全くなくて、ただ彼の元に、居たい一心で、ボクは時雨になった
お国のためとか、そんな高尚なものでは全くなくて、ただ彼の元に、居たい一心で、ボクは時雨になった
5: 2015/01/25(日) 01:05:31.99 ID:r6rpKAcRO
提督になっても彼は相変わらずで、変わったことと言えばボクとの立場の差ぐらいなもので
気楽に会話出来ないことに気を揉んだ彼が、名立たる戦艦や空母を冠した人たちを差し置いてボクを秘書に選んだ時は、流石のボクも苦笑いを隠せなかった
気楽に会話出来ないことに気を揉んだ彼が、名立たる戦艦や空母を冠した人たちを差し置いてボクを秘書に選んだ時は、流石のボクも苦笑いを隠せなかった
6: 2015/01/25(日) 01:08:26.13 ID:r6rpKAcRO
初めて敵を倒した時、嬉しさよりも恐怖で震えるボクの隣で、彼はずっと座っていた
いつの間にか並んでいた背は見上げるようになり、前線で指揮を取る背中に見惚れることも多くなってきたことに気付く頃には、配属されていた人員は約半数ほどになっていた
いつの間にか並んでいた背は見上げるようになり、前線で指揮を取る背中に見惚れることも多くなってきたことに気付く頃には、配属されていた人員は約半数ほどになっていた
7: 2015/01/25(日) 01:11:15.78 ID:r6rpKAcRO
誰かが沈むたびに、彼は謝罪しながら涙を堪えていた
そんな彼を励ましながら、ボクが沈んだ時どう思うのか、なんて不謹慎なことを考えていたボクを許して欲しい
そんな彼を励ましながら、ボクが沈んだ時どう思うのか、なんて不謹慎なことを考えていたボクを許して欲しい
8: 2015/01/25(日) 01:14:56.25 ID:r6rpKAcRO
これを見てるキミは、何を思っているのだろうか
キミは時雨のために泣くのだろうか、それとも……
あぁ、雨の音が遠ざかっていく
叶うならもう一度、キミの顔が見たかった
キミは時雨のために泣くのだろうか、それとも……
あぁ、雨の音が遠ざかっていく
叶うならもう一度、キミの顔が見たかった
9: 2015/01/25(日) 01:17:34.10 ID:r6rpKAcRO
きみのとなりにたつしぐれは、もうぼくじゃない
それでもぼくは、きみにあいたかった
さよならはいえないから、せめてきみのてで
ありがとう、ていとく
それでもぼくは、きみにあいたかった
さよならはいえないから、せめてきみのてで
ありがとう、ていとく
10: 2015/01/25(日) 01:19:07.60 ID:r6rpKAcRO
おわり
11: 2015/01/25(日) 02:31:46.87 ID:Tq3y4EM80
乙!!!!!
14: 2015/01/25(日) 23:45:24.48 ID:BG6h3fVQO
遺書か…
なんかこうぐっと来るわ…
なんかこうぐっと来るわ…
引用元: 【艦これ】ボクが時雨になった理由
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