1: 2014/12/16(火) 21:07:21.67 ID:K8yklbVY.net
穂乃果「おやおや……おやおや?」ヒョコ
凛「あ、穂乃果ちゃん…」
穂乃果「迷える子羊かな? どうしたの、凛ちゃん」ピョンピョン
凛(うわぁ…テンション高いにゃあ…)
凛「うん、まぁね…いろいろ…」
穂乃果「よかったらお姉さんが聞いてあげようか? 子羊ちゃん」タタンタン
凛(うわ、タップ踏み出したにゃ…)
凛「あ、穂乃果ちゃん…」
穂乃果「迷える子羊かな? どうしたの、凛ちゃん」ピョンピョン
凛(うわぁ…テンション高いにゃあ…)
凛「うん、まぁね…いろいろ…」
穂乃果「よかったらお姉さんが聞いてあげようか? 子羊ちゃん」タタンタン
凛(うわ、タップ踏み出したにゃ…)
2: 2014/12/16(火) 21:12:09.05 ID:K8yklbVY.net
凛「いや、そういうテンションの悩みじゃないから…」
穂乃果「へ? あれれ? 凛ちゃん、元気ないなぁ~」ツンツン
凛「いや、ちょ…」
穂乃果「凛ちゃんらしくないなぁ~」ツンツン
凛「ちょ、や…ちょ、やめるにゃ…」
穂乃果「まぁまぁ…まぁまぁ…話してごらん? 楽になるよ?」
凛「でも…」
穂乃果「まぁまぁ…ほら、気軽にね? 話してみたら案外楽になるかもしれないよ?」モミモミ
凛(うわっ…急に背後に回られて肩揉まれたにゃ…)
穂乃果「へ? あれれ? 凛ちゃん、元気ないなぁ~」ツンツン
凛「いや、ちょ…」
穂乃果「凛ちゃんらしくないなぁ~」ツンツン
凛「ちょ、や…ちょ、やめるにゃ…」
穂乃果「まぁまぁ…まぁまぁ…話してごらん? 楽になるよ?」
凛「でも…」
穂乃果「まぁまぁ…ほら、気軽にね? 話してみたら案外楽になるかもしれないよ?」モミモミ
凛(うわっ…急に背後に回られて肩揉まれたにゃ…)
3: 2014/12/16(火) 21:18:49.34 ID:K8yklbVY.net
凛「う~ん…」
穂乃果「ほらほら、身も心もリラックスしよう?」モミモミ
凛「…穂乃果ちゃんはさ」
穂乃果「うんうん」
凛「……」
穂乃果「うん?」
凛(どうしよう…こんなこと言ったら、穂乃果ちゃん、きっとびっくりするよね…)
凛「穂乃果ちゃんは……」
凛「>>6」
穂乃果「ほらほら、身も心もリラックスしよう?」モミモミ
凛「…穂乃果ちゃんはさ」
穂乃果「うんうん」
凛「……」
穂乃果「うん?」
凛(どうしよう…こんなこと言ったら、穂乃果ちゃん、きっとびっくりするよね…)
凛「穂乃果ちゃんは……」
凛「>>6」
7: 2014/12/16(火) 21:40:28.98 ID:K8yklbVY.net
凛「穂乃果ちゃんは、氏体ってみたことある? 凛は…あるよ」
穂乃果「え?」ピタッ
凛「ねぇ、穂乃果ちゃん」
穂乃果「な、なにかな…」
凛「温かい氏体があるの、知ってる?」
穂乃果「ど、どうしたの凛ちゃん? 何だか変だよ?」
凛「変かもしれないにゃ。だから答えて、穂乃果ちゃん。
温かい氏体って、知ってるかにゃ?」
穂乃果「…え……っと、知ら、ない…」
凛「そう……そっか。温かい氏体っていうのはね。
氏んだばっかりの氏体のことを言うんだよ」
穂乃果「凛、ちゃん…?」
凛「あはは……当たり前のことだよね、これ」
穂乃果「え?」ピタッ
凛「ねぇ、穂乃果ちゃん」
穂乃果「な、なにかな…」
凛「温かい氏体があるの、知ってる?」
穂乃果「ど、どうしたの凛ちゃん? 何だか変だよ?」
凛「変かもしれないにゃ。だから答えて、穂乃果ちゃん。
温かい氏体って、知ってるかにゃ?」
穂乃果「…え……っと、知ら、ない…」
凛「そう……そっか。温かい氏体っていうのはね。
氏んだばっかりの氏体のことを言うんだよ」
穂乃果「凛、ちゃん…?」
凛「あはは……当たり前のことだよね、これ」
9: 2014/12/16(火) 21:50:27.90 ID:K8yklbVY.net
穂乃果「あはは…冗談かな? あ、あんまりそういうのはお姉さん感心しないなぁ~、なんて…」
凛「どういうこと?」
穂乃果「だっ…いや、その…だから、し…氏体とか…そういう言葉はあんまり…」
凛「だって凛、本当に見たから…氏体」
穂乃果「やめて、凛ちゃん……どうしたの?」
凛「あ、そういえば…」
穂乃果「…?」
凛「もう、冷たくなってるかもしれないにゃ」
穂乃果「っ…!」
凛「穂乃果ちゃん。一緒に、見にきてくれないかにゃ」
凛「どういうこと?」
穂乃果「だっ…いや、その…だから、し…氏体とか…そういう言葉はあんまり…」
凛「だって凛、本当に見たから…氏体」
穂乃果「やめて、凛ちゃん……どうしたの?」
凛「あ、そういえば…」
穂乃果「…?」
凛「もう、冷たくなってるかもしれないにゃ」
穂乃果「っ…!」
凛「穂乃果ちゃん。一緒に、見にきてくれないかにゃ」
11: 2014/12/16(火) 22:06:57.90 ID:K8yklbVY.net
───────
穂乃果「ね、ねぇ凛ちゃん? どこまで行くの?」
凛「……」
穂乃果(どうしよう…凛ちゃん、様子が変だよぅ……
音ノ木を出てからずっと黙ってるし…)
凛「ここ」ピタッ
穂乃果「え、ここ……公園?」
凛「うん…」
穂乃果「あ、待って凛ちゃん…!」
凛「…」テクテク
穂乃果「ど、どこまで行くの…?」
穂乃果(凛ちゃん、し…氏体なんて……冗談だよね…?)
凛「そこの、」
穂乃果「え?」
凛「そこの、遊具の後ろ」
穂乃果「ね、ねぇ凛ちゃん? どこまで行くの?」
凛「……」
穂乃果(どうしよう…凛ちゃん、様子が変だよぅ……
音ノ木を出てからずっと黙ってるし…)
凛「ここ」ピタッ
穂乃果「え、ここ……公園?」
凛「うん…」
穂乃果「あ、待って凛ちゃん…!」
凛「…」テクテク
穂乃果「ど、どこまで行くの…?」
穂乃果(凛ちゃん、し…氏体なんて……冗談だよね…?)
凛「そこの、」
穂乃果「え?」
凛「そこの、遊具の後ろ」
13: 2014/12/16(火) 22:28:43.04 ID:K8yklbVY.net
穂乃果「遊具の後ろ…って、えっと…」
凛「そこの遊具の後ろに、氏体があるんだにゃ」
穂乃果「やだ…うそ…凛ちゃん…?」
凛「行こ? 穂乃果ちゃん」ギュッ
穂乃果「え、え? 凛ちゃん、本当に…?」
凛「そこに氏体があるんだにゃ、穂乃果ちゃんにも見せたいんだ」
穂乃果「待って……待って凛ちゃん…!」ギュッ
凛「どうしたの?」
穂乃果「…」
凛「…」
凛「そこの遊具の後ろに、氏体があるんだにゃ」
穂乃果「やだ…うそ…凛ちゃん…?」
凛「行こ? 穂乃果ちゃん」ギュッ
穂乃果「え、え? 凛ちゃん、本当に…?」
凛「そこに氏体があるんだにゃ、穂乃果ちゃんにも見せたいんだ」
穂乃果「待って……待って凛ちゃん…!」ギュッ
凛「どうしたの?」
穂乃果「…」
凛「…」
16: 2014/12/16(火) 22:46:44.39 ID:K8yklbVY.net
凛「分かった。じゃあ凛だけ見てくるね」
穂乃果「あ…でも」
凛「待ってて」タッタッ
穂乃果「…」
穂乃果(どうしよう、どうしよう、どうしよう……)ドックンドックン
穂乃果「はぁ…! はぁ…!」
凛「穂乃果ちゃん」
穂乃果「ひっ!」ビクッ
凛「穂乃果ちゃん?」
穂乃果「あ、ど、ど…どうしたの!?」
凛「この猫ちゃんが、そうなんだけど」
穂乃果「え?」
穂乃果「あ…でも」
凛「待ってて」タッタッ
穂乃果「…」
穂乃果(どうしよう、どうしよう、どうしよう……)ドックンドックン
穂乃果「はぁ…! はぁ…!」
凛「穂乃果ちゃん」
穂乃果「ひっ!」ビクッ
凛「穂乃果ちゃん?」
穂乃果「あ、ど、ど…どうしたの!?」
凛「この猫ちゃんが、そうなんだけど」
穂乃果「え?」
21: 2014/12/17(水) 20:29:44.34 ID:Alm6+NvM.net
凛「猫ちゃん、今朝見つけたんだ。誰かに踏まれたら大変だから、ここに隠したの」
穂乃果「そ、そうなんだ…」
凛「ねぇ…穂乃果ちゃん」
穂乃果「なぁに?凛ちゃん」
凛「この猫、氏んでるんだよ」
穂乃果「う、うん…」
凛「何でだろう。どこも悪くないのに。すっごくきれいな顔してるのに…何で、動かないの……?」
穂乃果「凛ちゃん……」ピトッ
穂乃果(猫ちゃんの体が、冷たかった)
穂乃果「凛ちゃん」
凛「…」
穂乃果「一緒に、埋めてあげよっか」
穂乃果「そ、そうなんだ…」
凛「ねぇ…穂乃果ちゃん」
穂乃果「なぁに?凛ちゃん」
凛「この猫、氏んでるんだよ」
穂乃果「う、うん…」
凛「何でだろう。どこも悪くないのに。すっごくきれいな顔してるのに…何で、動かないの……?」
穂乃果「凛ちゃん……」ピトッ
穂乃果(猫ちゃんの体が、冷たかった)
穂乃果「凛ちゃん」
凛「…」
穂乃果「一緒に、埋めてあげよっか」
23: 2014/12/17(水) 20:36:31.65 ID:Alm6+NvM.net
凛「…」
穂乃果「ね?」
凛「でも、猫ちゃん…こんなに可愛い顔してるのに……」
穂乃果「…」
凛「可哀想だよ…」
穂乃果「うん。とっても可愛い顔してるよね、猫ちゃん。
でもね、きっと可哀想なんかじゃないよ」
凛「どういう、こと…?」
穂乃果「最期に、凛ちゃんからとびきりの優しさを貰ったから」
凛「え?」
穂乃果「凛ちゃん。今の時期はとっても寒いから、外にいる猫ちゃんは凍えちゃうよ。
だから、温かい土の中で眠らせてあげるの」
凛「でも…」
穂乃果「ね?」
凛「でも、猫ちゃん…こんなに可愛い顔してるのに……」
穂乃果「…」
凛「可哀想だよ…」
穂乃果「うん。とっても可愛い顔してるよね、猫ちゃん。
でもね、きっと可哀想なんかじゃないよ」
凛「どういう、こと…?」
穂乃果「最期に、凛ちゃんからとびきりの優しさを貰ったから」
凛「え?」
穂乃果「凛ちゃん。今の時期はとっても寒いから、外にいる猫ちゃんは凍えちゃうよ。
だから、温かい土の中で眠らせてあげるの」
凛「でも…」
24: 2014/12/17(水) 20:43:49.23 ID:Alm6+NvM.net
凛「でも…」ジワッ
穂乃果「お別れしなきゃ駄目なんだ。猫ちゃんのためにも」
凛「でも…でも…」ウルウル
穂乃果「凛ちゃん…」
凛「いやだよ…ぐすっ…別れたく、ないにゃあ…」
穂乃果「ごめんね、凛ちゃん」ギュッ
凛「うぅぅ…! いやだよぉ…ねこぢゃ…」
穂乃果「気付いてあげられなくてごめんね。つらいよね」
凛「うぅぅ…、うわあああん!穂乃果ちゃあああん!うええぇぇん!」
穂乃果「よしよし。きっと猫ちゃんも、凛ちゃんにありがとうって言ってる」
穂乃果「お別れしなきゃ駄目なんだ。猫ちゃんのためにも」
凛「でも…でも…」ウルウル
穂乃果「凛ちゃん…」
凛「いやだよ…ぐすっ…別れたく、ないにゃあ…」
穂乃果「ごめんね、凛ちゃん」ギュッ
凛「うぅぅ…! いやだよぉ…ねこぢゃ…」
穂乃果「気付いてあげられなくてごめんね。つらいよね」
凛「うぅぅ…、うわあああん!穂乃果ちゃあああん!うええぇぇん!」
穂乃果「よしよし。きっと猫ちゃんも、凛ちゃんにありがとうって言ってる」
25: 2014/12/17(水) 20:50:08.07 ID:Alm6+NvM.net
───────
穂乃果(それから…)
凛「ご、ごめんね…穂乃果ちゃん…恥かしいところ見せて」
穂乃果「ううん、いいよ」
凛「土はこれくらい掘ったら十分かな」
穂乃果「うん」
凛「猫ちゃんは、寂しくないかな」
穂乃果「うん。きっと大丈夫」
凛「あ、そうだ」ゴソゴソ
穂乃果「?」
穂乃果(それから…)
凛「ご、ごめんね…穂乃果ちゃん…恥かしいところ見せて」
穂乃果「ううん、いいよ」
凛「土はこれくらい掘ったら十分かな」
穂乃果「うん」
凛「猫ちゃんは、寂しくないかな」
穂乃果「うん。きっと大丈夫」
凛「あ、そうだ」ゴソゴソ
穂乃果「?」
27: 2014/12/17(水) 21:11:25.41 ID:Alm6+NvM.net
穂乃果「手帳?」
凛「寂しくないように、手紙も一緒に埋めようと思って」
穂乃果「そっか」
凛「……」
穂乃果「……」
凛「…っ」ジワッ
穂乃果「…凛ちゃん、お別れできる?」
凛「うん…うん…!」グスッ
穂乃果「手伝うよ」
凛「ばいばい…猫ちゃん…!」
凛「寂しくないように、手紙も一緒に埋めようと思って」
穂乃果「そっか」
凛「……」
穂乃果「……」
凛「…っ」ジワッ
穂乃果「…凛ちゃん、お別れできる?」
凛「うん…うん…!」グスッ
穂乃果「手伝うよ」
凛「ばいばい…猫ちゃん…!」
29: 2014/12/17(水) 21:26:00.23 ID:Alm6+NvM.net
『またね、ばいばい』
穂乃果(ちらりと見えた紙に、そんな文字が見えた)
凛「……」
穂乃果「……」
凛「行こっか」
穂乃果「もう、いいの?」
凛「うん。ここにいたら、また泣いちゃいそうだから」
穂乃果「そっか」
凛「ばいばい…」ニコッ
穂乃果「……」
穂乃果(凛ちゃんは、無理したように笑ってから)
凛「寒いね……」
穂乃果(そう言って、また泣いた)
穂乃果(ちらりと見えた紙に、そんな文字が見えた)
凛「……」
穂乃果「……」
凛「行こっか」
穂乃果「もう、いいの?」
凛「うん。ここにいたら、また泣いちゃいそうだから」
穂乃果「そっか」
凛「ばいばい…」ニコッ
穂乃果「……」
穂乃果(凛ちゃんは、無理したように笑ってから)
凛「寒いね……」
穂乃果(そう言って、また泣いた)
31: 2014/12/17(水) 21:40:22.09 ID:Alm6+NvM.net
───────
穂乃果(帰り道)
凛「ねぇ、穂乃果ちゃん」
穂乃果「なぁに、凛ちゃん?」
凛「凛ね、ずっと気になってたことがあるんだ」
穂乃果「うん」
凛「何でだろう、何でだろう…って、う~ん…って、悩んでたにゃ」
穂乃果「穂乃果も気になるなぁ。凛ちゃんはどんなことに悩んでるんだろう」
凛「言っていい?」
穂乃果「いいよ、凛ちゃん」
凛「何で、悲しいと泣いちゃうのかな」
穂乃果(帰り道)
凛「ねぇ、穂乃果ちゃん」
穂乃果「なぁに、凛ちゃん?」
凛「凛ね、ずっと気になってたことがあるんだ」
穂乃果「うん」
凛「何でだろう、何でだろう…って、う~ん…って、悩んでたにゃ」
穂乃果「穂乃果も気になるなぁ。凛ちゃんはどんなことに悩んでるんだろう」
凛「言っていい?」
穂乃果「いいよ、凛ちゃん」
凛「何で、悲しいと泣いちゃうのかな」
33: 2014/12/17(水) 21:55:29.26 ID:Alm6+NvM.net
穂乃果「え?」
凛「凛は泣き虫なんだよね。昔から、我慢できないんだにゃ。
それで、何で凛はこんなに泣けるんだろうって、不思議で仕方がないの」
穂乃果「そっか、何で悲しいと泣いちゃうか、ね……」
凛「穂乃果ちゃん、分かる?」
穂乃果「う~ん…む、難しい質問だなぁ…あはは…」ムムム
凛「やっぱり、そうだよね…」
穂乃果「あ、そういえば昔のことなんだけどね」
凛「うん」
凛「凛は泣き虫なんだよね。昔から、我慢できないんだにゃ。
それで、何で凛はこんなに泣けるんだろうって、不思議で仕方がないの」
穂乃果「そっか、何で悲しいと泣いちゃうか、ね……」
凛「穂乃果ちゃん、分かる?」
穂乃果「う~ん…む、難しい質問だなぁ…あはは…」ムムム
凛「やっぱり、そうだよね…」
穂乃果「あ、そういえば昔のことなんだけどね」
凛「うん」
35: 2014/12/17(水) 22:02:13.12 ID:Alm6+NvM.net
穂乃果「雪穂がブランコから落ちて、怪我しちゃったことがあってね」
凛「うん」
穂乃果「穂乃果は大泣きしたの。雪穂が氏んじゃう!って。お父さんに泣きついたんだ」
凛「雪穂ちゃんは大怪我だったの?」
穂乃果「ううん、かすり傷。
それでも……その頃の穂乃果には一大事で、とにかく必氏で」
凛「…」
穂乃果「そしたらね、お父さんが言ったの」
凛「うん」
穂乃果「穂乃果は大泣きしたの。雪穂が氏んじゃう!って。お父さんに泣きついたんだ」
凛「雪穂ちゃんは大怪我だったの?」
穂乃果「ううん、かすり傷。
それでも……その頃の穂乃果には一大事で、とにかく必氏で」
凛「…」
穂乃果「そしたらね、お父さんが言ったの」
36: 2014/12/17(水) 22:08:53.91 ID:Alm6+NvM.net
穂乃果「人は誰かのために泣くことは出来ないって」
凛「……え?」
穂乃果「あはは、酷いこというよね。
人は自分のためにしか泣けない。もし穂乃果が雪穂のことを思って泣いてるなら、
それは雪穂がいなくなる自分が可哀想だから泣いてるんだって」
凛「……ひどいにゃ」
穂乃果「う、うん…。だから自分勝手に泣くんじゃないって言われたんだよね」
凛「じゃあ、凛が泣くのも……自分が可哀想だから?」
穂乃果「どうだろうね。そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない」
凛「?」
凛「……え?」
穂乃果「あはは、酷いこというよね。
人は自分のためにしか泣けない。もし穂乃果が雪穂のことを思って泣いてるなら、
それは雪穂がいなくなる自分が可哀想だから泣いてるんだって」
凛「……ひどいにゃ」
穂乃果「う、うん…。だから自分勝手に泣くんじゃないって言われたんだよね」
凛「じゃあ、凛が泣くのも……自分が可哀想だから?」
穂乃果「どうだろうね。そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない」
凛「?」
37: 2014/12/17(水) 22:12:42.75 ID:Alm6+NvM.net
穂乃果「ただ、そのあとお父さんがね。言ったの」
凛「…」
穂乃果「人は自分のためにしか泣けないけど、誰かのために笑うことが出来るんだって」
凛「…!」
穂乃果「誰かが喜んでるから、幸せそうだから、自分も笑うことが出来るって」
凛「うん…」
穂乃果「泣くくらいなら、笑って雪穂を元気付けてやれって言われたの」
凛「……ひどくなかったにゃ」
穂乃果「ふふふ、子どもの頃の穂乃果には、意味がよく分からなかったけどね」
凛「…」
穂乃果「人は自分のためにしか泣けないけど、誰かのために笑うことが出来るんだって」
凛「…!」
穂乃果「誰かが喜んでるから、幸せそうだから、自分も笑うことが出来るって」
凛「うん…」
穂乃果「泣くくらいなら、笑って雪穂を元気付けてやれって言われたの」
凛「……ひどくなかったにゃ」
穂乃果「ふふふ、子どもの頃の穂乃果には、意味がよく分からなかったけどね」
39: 2014/12/17(水) 22:18:11.19 ID:Alm6+NvM.net
穂乃果「だから、凛ちゃんももっと笑おう」
凛「穂乃果ちゃん…」
穂乃果「悲しくて涙を流す理由は難しいけど、笑うのは簡単だから!」
凛「……う、うん!」
穂乃果「よし、走って帰ろっか!」ダッ
凛「あ、どこ行くの!?」
穂乃果「いや、穂乃果も凛ちゃんも、たぶん学校に鞄忘れちゃってるから、戻る!」
凛「あ、ほんとだ!」
穂乃果「もう夕方だし!急いで行かなくちゃ!いこっ!」
凛「今行くにゃ!」
凛「穂乃果ちゃん…」
穂乃果「悲しくて涙を流す理由は難しいけど、笑うのは簡単だから!」
凛「……う、うん!」
穂乃果「よし、走って帰ろっか!」ダッ
凛「あ、どこ行くの!?」
穂乃果「いや、穂乃果も凛ちゃんも、たぶん学校に鞄忘れちゃってるから、戻る!」
凛「あ、ほんとだ!」
穂乃果「もう夕方だし!急いで行かなくちゃ!いこっ!」
凛「今行くにゃ!」
40: 2014/12/17(水) 22:24:23.29 ID:Alm6+NvM.net
凛「の、前に!」キキーッ
穂乃果「凛ちゃん?」
凛「す────っ!」
凛「猫ちゃ───────ん!!!!」
穂乃果「わっ!」ビクッ
凛「助けてあげられなくて!!!!!ごめんね───────!!!!」
穂乃果「凛ちゃん…」
穂乃果(お腹の中に、ぐるぐる回ってた後悔の気持ちを吐き出すように、凛ちゃんは叫んだ)
穂乃果(目に涙を浮かべて、でも、最後には笑いながら)
凛「今度は遊ぼうね!元気な猫ちゃんの姿で!!!!また会いに来てね!!!!待ってるよ───!!!!」
穂乃果「くすっ……すぅぅ…!
穂乃果からもお願い!!!!また凛ちゃんに会ってあげてね────!!!!」
穂乃果「凛ちゃん?」
凛「す────っ!」
凛「猫ちゃ───────ん!!!!」
穂乃果「わっ!」ビクッ
凛「助けてあげられなくて!!!!!ごめんね───────!!!!」
穂乃果「凛ちゃん…」
穂乃果(お腹の中に、ぐるぐる回ってた後悔の気持ちを吐き出すように、凛ちゃんは叫んだ)
穂乃果(目に涙を浮かべて、でも、最後には笑いながら)
凛「今度は遊ぼうね!元気な猫ちゃんの姿で!!!!また会いに来てね!!!!待ってるよ───!!!!」
穂乃果「くすっ……すぅぅ…!
穂乃果からもお願い!!!!また凛ちゃんに会ってあげてね────!!!!」
41: 2014/12/17(水) 22:30:44.02 ID:Alm6+NvM.net
ばいばい!
穂乃果(凛ちゃんと穂乃果はそう言って、公園を後にした)
穂乃果(練習をサボってしまった穂乃果たちは、海未ちゃんにすごく叱られちゃった。トホホ…)
穂乃果(でも、凛ちゃんの悩みに付き添えた穂乃果は、後悔していません)
穂乃果(穂乃果はちゃんと、上級生としてしっかり凛ちゃんに答えられたかな?)
穂乃果(……)
穂乃果(ここだけの話、凛ちゃんの前ではお姉さんとして気丈に振る舞ってたけど、家に帰ったら泣いちゃった)
穂乃果(朝から凛ちゃんの様子が違うって思ってたけど、まさかあんな大事だとは思わなかったよ)
穂乃果(猫ちゃん。凛ちゃんの優しさは、ちゃんと伝わったよね!)
穂乃果(凛ちゃんと穂乃果はそう言って、公園を後にした)
穂乃果(練習をサボってしまった穂乃果たちは、海未ちゃんにすごく叱られちゃった。トホホ…)
穂乃果(でも、凛ちゃんの悩みに付き添えた穂乃果は、後悔していません)
穂乃果(穂乃果はちゃんと、上級生としてしっかり凛ちゃんに答えられたかな?)
穂乃果(……)
穂乃果(ここだけの話、凛ちゃんの前ではお姉さんとして気丈に振る舞ってたけど、家に帰ったら泣いちゃった)
穂乃果(朝から凛ちゃんの様子が違うって思ってたけど、まさかあんな大事だとは思わなかったよ)
穂乃果(猫ちゃん。凛ちゃんの優しさは、ちゃんと伝わったよね!)
52: 2014/12/18(木) 07:37:53.78 ID:Pe5R+SUL.net
───────
部室
凛「う~ん、気になるなぁ…気になるなぁ…」
穂乃果「ふぁ~……おはよー」ガチャ
凛「あ、おはよ、穂乃果ちゃん」
穂乃果「ああ凛ちゃん、おはよう」
凛「……ん~」
穂乃果「どうしたの?」
凛「え? あー…」チラッ
穂乃果「?」
凛「何でもないにゃ」
穂乃果「………」
凛「……」
穂乃果「いま、穂乃果の顔見て、頼りなさそうだからいいや、って思った?」
凛「…………お、思ってないよ?」ドキドキ
部室
凛「う~ん、気になるなぁ…気になるなぁ…」
穂乃果「ふぁ~……おはよー」ガチャ
凛「あ、おはよ、穂乃果ちゃん」
穂乃果「ああ凛ちゃん、おはよう」
凛「……ん~」
穂乃果「どうしたの?」
凛「え? あー…」チラッ
穂乃果「?」
凛「何でもないにゃ」
穂乃果「………」
凛「……」
穂乃果「いま、穂乃果の顔見て、頼りなさそうだからいいや、って思った?」
凛「…………お、思ってないよ?」ドキドキ
53: 2014/12/18(木) 07:42:27.28 ID:Pe5R+SUL.net
穂乃果「ほんと?」
凛「う、うん…」
穂乃果「………」ジー
凛「………」サッ
穂乃果(目線をそらされた…)
凛「……」ドキドキ
穂乃果「……」ジー
凛「……」キョロキョロ
穂乃果「……」ジロジロ
凛「……」チラッ
穂乃果「……」ジー
凛「!」サッ
穂乃果「いま目線そらした?」
凛「そらしてないにゃ」
凛「う、うん…」
穂乃果「………」ジー
凛「………」サッ
穂乃果(目線をそらされた…)
凛「……」ドキドキ
穂乃果「……」ジー
凛「……」キョロキョロ
穂乃果「……」ジロジロ
凛「……」チラッ
穂乃果「……」ジー
凛「!」サッ
穂乃果「いま目線そらした?」
凛「そらしてないにゃ」
54: 2014/12/18(木) 07:47:25.18 ID:Pe5R+SUL.net
穂乃果「いや凛ちゃん…絶対隠し事してるでしょ…」
凛「え!そっ…それは…その…」
穂乃果「穂乃果も、一応上級生だし…」
凛「えっと……」
穂乃果「穂乃果じゃ、頼りない?」
凛「そ、そんなことないにゃ!」
凛(ただ……こんなこと人に聞いていいのかって、思っただけで……)
穂乃果「凛ちゃん…」
凛「えと、その……実は」
凛(穂乃果ちゃんなら、いいよね…?)
穂乃果「うん」
凛「>>58」
凛「え!そっ…それは…その…」
穂乃果「穂乃果も、一応上級生だし…」
凛「えっと……」
穂乃果「穂乃果じゃ、頼りない?」
凛「そ、そんなことないにゃ!」
凛(ただ……こんなこと人に聞いていいのかって、思っただけで……)
穂乃果「凛ちゃん…」
凛「えと、その……実は」
凛(穂乃果ちゃんなら、いいよね…?)
穂乃果「うん」
凛「>>58」
58: 2014/12/18(木) 07:52:36.69 ID:P30T0jHa.net
穂乃果ちゃんのことが好きだにゃ
70: 2014/12/18(木) 19:00:51.63 ID:Pe5R+SUL.net
凛「穂乃果ちゃんのことが好きだにゃ」
穂乃果「えっ、ありがとう。穂乃果も凛ちゃんのこと好きだよ。
どうしたの急に? 」
凛「ずっと気になってることがあるんだにゃ」
穂乃果「うん」
凛「好きってどういうことなのかなぁって」
穂乃果「ほぇー……凛ちゃんもお年頃かな?」
凛「いや、そんなんじゃないけど」
穂乃果「そっかー……好きって気持ちが、不思議になっちゃったんだね」
凛「うん…」
穂乃果「ふふ、そっかぁ」
穂乃果「えっ、ありがとう。穂乃果も凛ちゃんのこと好きだよ。
どうしたの急に? 」
凛「ずっと気になってることがあるんだにゃ」
穂乃果「うん」
凛「好きってどういうことなのかなぁって」
穂乃果「ほぇー……凛ちゃんもお年頃かな?」
凛「いや、そんなんじゃないけど」
穂乃果「そっかー……好きって気持ちが、不思議になっちゃったんだね」
凛「うん…」
穂乃果「ふふ、そっかぁ」
71: 2014/12/18(木) 19:04:00.25 ID:Pe5R+SUL.net
凛「どうして笑うの?」
穂乃果「んー? ふふふ、そうだねー。
穂乃果も、同じ気持ちになったことがあるからかな」
凛「ほんと?穂乃果ちゃんも、凛と同じこと考えたことあるの?」
穂乃果「うん。穂乃果の場合は、つい最近なんだけどね」
凛「最近…」
穂乃果「えっとね、穂乃果ね」
穂乃果「んー? ふふふ、そうだねー。
穂乃果も、同じ気持ちになったことがあるからかな」
凛「ほんと?穂乃果ちゃんも、凛と同じこと考えたことあるの?」
穂乃果「うん。穂乃果の場合は、つい最近なんだけどね」
凛「最近…」
穂乃果「えっとね、穂乃果ね」
74: 2014/12/18(木) 19:23:46.36 ID:Pe5R+SUL.net
穂乃果「スクールアイドルを初めて、みんなと一緒に頑張って。
みんなと一緒に過ごしててね、思ったの」
凛「……」
穂乃果「ことりちゃんや海未ちゃん。絵里ちゃんに希ちゃんに、にこちゃん。
花陽ちゃん、真姫ちゃん」
穂乃果「それから凛ちゃんのことが、穂乃果は大好きなんだって」
凛「穂乃果ちゃん…」
穂乃果「みんなのことが好きで、好きで、どうしようもないくらい、大切なんだって」
凛「凛も……凛も同じだにゃ」
穂乃果「くすっ♪ きっと、みんなもそうなんじゃないかな」
凛「そうなの……?」
穂乃果「きっと」
凛「そっか。えへへ」
みんなと一緒に過ごしててね、思ったの」
凛「……」
穂乃果「ことりちゃんや海未ちゃん。絵里ちゃんに希ちゃんに、にこちゃん。
花陽ちゃん、真姫ちゃん」
穂乃果「それから凛ちゃんのことが、穂乃果は大好きなんだって」
凛「穂乃果ちゃん…」
穂乃果「みんなのことが好きで、好きで、どうしようもないくらい、大切なんだって」
凛「凛も……凛も同じだにゃ」
穂乃果「くすっ♪ きっと、みんなもそうなんじゃないかな」
凛「そうなの……?」
穂乃果「きっと」
凛「そっか。えへへ」
77: 2014/12/18(木) 19:40:47.54 ID:Pe5R+SUL.net
凛「えへへ。それって、何だかすっごく、嬉しいにゃあ…」ニヘラ
穂乃果「だよねー…凛ちゃんも嬉しいよねー」ナデナデ
凛「ふにゃあ…」
穂乃果「でも、みんなのことが大好きって気持ちがあまりにも当たり前すぎて、
たまに何でだろうってなっちゃうんだよね?」ナデナデ
凛「うん。そうなんだ…
凛は何でみんなのこと、こんなに好きなんだろう。
好きって、なんなんだろう」
穂乃果「難しいよね」
凛「うん…」
穂乃果「一緒に考えてみよっか?」
凛「うん!」
穂乃果「だよねー…凛ちゃんも嬉しいよねー」ナデナデ
凛「ふにゃあ…」
穂乃果「でも、みんなのことが大好きって気持ちがあまりにも当たり前すぎて、
たまに何でだろうってなっちゃうんだよね?」ナデナデ
凛「うん。そうなんだ…
凛は何でみんなのこと、こんなに好きなんだろう。
好きって、なんなんだろう」
穂乃果「難しいよね」
凛「うん…」
穂乃果「一緒に考えてみよっか?」
凛「うん!」
78: 2014/12/18(木) 20:02:07.27 ID:Pe5R+SUL.net
───────
穂乃果(というわけで、練習終わりの午後)
穂乃果「なに注文しよっか」
凛「凛はコーラ飲むにゃ」
穂乃果「穂乃果は、いちごオーレにしようかな。
すみませーん」
凛「他にデザートとか食べる?」
穂乃果「うーん……太っちゃうから、いいや」
凛「じゃ、凛はショートケーキ頼むね」
穂乃果「……」
凛「……」
穂乃果「ほ、穂乃果も頼む」
凛「えっ」
穂乃果(というわけで、練習終わりの午後)
穂乃果「なに注文しよっか」
凛「凛はコーラ飲むにゃ」
穂乃果「穂乃果は、いちごオーレにしようかな。
すみませーん」
凛「他にデザートとか食べる?」
穂乃果「うーん……太っちゃうから、いいや」
凛「じゃ、凛はショートケーキ頼むね」
穂乃果「……」
凛「……」
穂乃果「ほ、穂乃果も頼む」
凛「えっ」
79: 2014/12/18(木) 20:13:42.82 ID:Pe5R+SUL.net
───────
凛「穂乃果ちゃん」
穂乃果「ん?」
凛「えっと、さっきの話だけど」
穂乃果「うん。好きだっていう気持ちについてだね」
凛「凛考えたんだ。好きってなんなのか」
穂乃果「わっ、ホントに? 聞かせてほしいな」
凛「……」
穂乃果「?」
凛「は、恥ずかしいんだけどね?」
穂乃果「うん」
凛「凛はね…」
凛「穂乃果ちゃん」
穂乃果「ん?」
凛「えっと、さっきの話だけど」
穂乃果「うん。好きだっていう気持ちについてだね」
凛「凛考えたんだ。好きってなんなのか」
穂乃果「わっ、ホントに? 聞かせてほしいな」
凛「……」
穂乃果「?」
凛「は、恥ずかしいんだけどね?」
穂乃果「うん」
凛「凛はね…」
80: 2014/12/18(木) 20:30:21.33 ID:Pe5R+SUL.net
凛「凛にとって必要な人たちのことが好きなんだと思う」
穂乃果「それは、どういうこと?」
凛「何ていうか…大好きな人たちが凛から離れていくっていう想像をするとね?
凛は泣きたくなるんだにゃ」
穂乃果「ふむふむ」
凛「その人たちがいなくなったら、凛は凛じゃなくなっちゃう気がして…
だから、その人たちは凛にとって必要不可欠なんだ」
穂乃果「そっか……分かるよ。
穂乃果も、たまにお母さんと雪穂がいなくなっちゃう夢見て、泣いちゃうことあるし」
凛「それに、凛は好きな人たちに必要とされたいにゃ」
穂乃果「……」
凛「好きな人に頼りたいと思うし、頼られたいって、思うんだ」
穂乃果「それは、どういうこと?」
凛「何ていうか…大好きな人たちが凛から離れていくっていう想像をするとね?
凛は泣きたくなるんだにゃ」
穂乃果「ふむふむ」
凛「その人たちがいなくなったら、凛は凛じゃなくなっちゃう気がして…
だから、その人たちは凛にとって必要不可欠なんだ」
穂乃果「そっか……分かるよ。
穂乃果も、たまにお母さんと雪穂がいなくなっちゃう夢見て、泣いちゃうことあるし」
凛「それに、凛は好きな人たちに必要とされたいにゃ」
穂乃果「……」
凛「好きな人に頼りたいと思うし、頼られたいって、思うんだ」
82: 2014/12/18(木) 20:35:05.28 ID:Pe5R+SUL.net
凛「ねぇ穂乃果ちゃん」
穂乃果「ん?」
凛「穂乃果ちゃんにとって、一番頼りになる人って、誰?」
穂乃果「頼りになる、かぁ……そうだなぁ」
凛「…」
穂乃果「お父さんかなぁ」
凛「!」
穂乃果「やっぱり、頼りになる人って言ったら、お父さんを思い浮かべるかな」
凛「確かにそうだにゃ……凛、μ'sの中でしか考えてなかったにゃ」
穂乃果「あ、μ'sなら、そうだね。
絵里ちゃんに、希ちゃんに、にこちゃんかなー」
凛「三年生だね」
穂乃果「うん…やっぱり、何だかんだすっごく頼りになるもん。絵里ちゃんたち」
穂乃果「ん?」
凛「穂乃果ちゃんにとって、一番頼りになる人って、誰?」
穂乃果「頼りになる、かぁ……そうだなぁ」
凛「…」
穂乃果「お父さんかなぁ」
凛「!」
穂乃果「やっぱり、頼りになる人って言ったら、お父さんを思い浮かべるかな」
凛「確かにそうだにゃ……凛、μ'sの中でしか考えてなかったにゃ」
穂乃果「あ、μ'sなら、そうだね。
絵里ちゃんに、希ちゃんに、にこちゃんかなー」
凛「三年生だね」
穂乃果「うん…やっぱり、何だかんだすっごく頼りになるもん。絵里ちゃんたち」
83: 2014/12/18(木) 20:41:47.57 ID:Pe5R+SUL.net
凛「そっかー…」パクッ
凛「あ、美味しい」
穂乃果「穂乃果も食べよ」パクッ
穂乃果「ん~…!」
凛「凛はかよちんがそうだにゃ」
穂乃果「何が?」
凛「えっ」
穂乃果「あ、ああ!た、頼りになる人だね!
ごめんこのケーキがあまりに美味しすぎて…」アタフタ
凛「ケーキでそこまで幸せそうになるなんて、羨ましいにゃー」
穂乃果「そ、それで…花陽ちゃんがそうだって?」
凛「うん!かよちんはすっごく頼りになるんだ!」
穂乃果「へー」
凛「あ、美味しい」
穂乃果「穂乃果も食べよ」パクッ
穂乃果「ん~…!」
凛「凛はかよちんがそうだにゃ」
穂乃果「何が?」
凛「えっ」
穂乃果「あ、ああ!た、頼りになる人だね!
ごめんこのケーキがあまりに美味しすぎて…」アタフタ
凛「ケーキでそこまで幸せそうになるなんて、羨ましいにゃー」
穂乃果「そ、それで…花陽ちゃんがそうだって?」
凛「うん!かよちんはすっごく頼りになるんだ!」
穂乃果「へー」
85: 2014/12/18(木) 20:51:08.48 ID:Pe5R+SUL.net
凛「あのねあのね、かよちんって、ホントに頼りになるんだよね!」
穂乃果「例えば、どういうとき?」
凛「凛が何か失くしたとき、かよちんの方が先に見つけるし、忘れ物したら貸してくれるし!」
穂乃果「あ、あぁ…うん」
凛「凛がどんなに落ち込んでても、かよちんは慰めてくれて、元気付けてくれるんだ!」
穂乃果「そっか…二人は仲が良いもんね」
凛「うん! それにかよちんも凛を頼ってくれるし!」
穂乃果「ほぉ~。ということは、凛ちゃんにとって花陽ちゃんが一番、好きな人ってことかな?」ニシシ
凛「そ、それは…!」
穂乃果「例えば、どういうとき?」
凛「凛が何か失くしたとき、かよちんの方が先に見つけるし、忘れ物したら貸してくれるし!」
穂乃果「あ、あぁ…うん」
凛「凛がどんなに落ち込んでても、かよちんは慰めてくれて、元気付けてくれるんだ!」
穂乃果「そっか…二人は仲が良いもんね」
凛「うん! それにかよちんも凛を頼ってくれるし!」
穂乃果「ほぉ~。ということは、凛ちゃんにとって花陽ちゃんが一番、好きな人ってことかな?」ニシシ
凛「そ、それは…!」
86: 2014/12/18(木) 20:59:32.03 ID:Pe5R+SUL.net
穂乃果「え~? 穂乃果は凛ちゃんのこと大好きなのにな、凛ちゃんは違うんだ…しくしく」
凛「ち、違うよ!? 凛も穂乃果ちゃんのこと大好きだし…えっと…!」アタフタ
穂乃果「ふふふ、ホントかなぁ~?」ニヤニヤ
凛「もう!穂乃果ちゃんのイジワル!いい加減にしないと怒るにゃー!」プンプン
穂乃果「あはは♪ ごめんごめん、やりすぎちゃった♪」
凛「も~」
穂乃果「でも、そっか。好きっていう気持ちと、必要として必要とされたいって気持ちは確かに一緒かもね」
凛「……」チュー
穂乃果「うーん、そうだなぁ…穂乃果は」
凛「いちごオーレ飲まないの?」
穂乃果「あ、飲もうかな」チュー
凛「ち、違うよ!? 凛も穂乃果ちゃんのこと大好きだし…えっと…!」アタフタ
穂乃果「ふふふ、ホントかなぁ~?」ニヤニヤ
凛「もう!穂乃果ちゃんのイジワル!いい加減にしないと怒るにゃー!」プンプン
穂乃果「あはは♪ ごめんごめん、やりすぎちゃった♪」
凛「も~」
穂乃果「でも、そっか。好きっていう気持ちと、必要として必要とされたいって気持ちは確かに一緒かもね」
凛「……」チュー
穂乃果「うーん、そうだなぁ…穂乃果は」
凛「いちごオーレ飲まないの?」
穂乃果「あ、飲もうかな」チュー
88: 2014/12/18(木) 21:31:20.23 ID:Pe5R+SUL.net
穂乃果「はぁ…おいちい」チュー
凛「コーラとケーキ合わないにゃ…」モグモグ
穂乃果「何で頼んだのっ?」
凛「好きなもの同士だったんだにゃ…」チュー
穂乃果「あはは…」
凛「じゃあ今度は穂乃果ちゃんの番ね」
穂乃果「穂乃果の番?」
凛「うん。穂乃果ちゃん」
穂乃果「そうだね。穂乃果は……
というか、えへへ、実は穂乃果もよく分かってないんだけど」
凛「それは知ってるにゃ」
穂乃果「!?」
凛「コーラとケーキ合わないにゃ…」モグモグ
穂乃果「何で頼んだのっ?」
凛「好きなもの同士だったんだにゃ…」チュー
穂乃果「あはは…」
凛「じゃあ今度は穂乃果ちゃんの番ね」
穂乃果「穂乃果の番?」
凛「うん。穂乃果ちゃん」
穂乃果「そうだね。穂乃果は……
というか、えへへ、実は穂乃果もよく分かってないんだけど」
凛「それは知ってるにゃ」
穂乃果「!?」
89: 2014/12/18(木) 21:45:55.08 ID:Pe5R+SUL.net
凛「それでも、穂乃果ちゃんなりの考えを聞きたいんだよね」
穂乃果「うーん……あんまり、期待できるものじゃないけど」
凛「……」
穂乃果「まぁ、ほとんど一緒かな。必要として、されて、みたいな。
でも穂乃果はもう少し踏み込んだ感じかな」
凛「?」
穂乃果「好きな人にも、穂乃果のことも好きになってほしいって思う」
凛「わぁ…」
穂乃果「えへへ…穂乃果はわがままだから。
大好きな人たちも穂乃果のこと好きになってくれたら、すっご~く嬉しい!」
凛「穂乃果ちゃんらしいにゃあ…!」
穂乃果「うーん……あんまり、期待できるものじゃないけど」
凛「……」
穂乃果「まぁ、ほとんど一緒かな。必要として、されて、みたいな。
でも穂乃果はもう少し踏み込んだ感じかな」
凛「?」
穂乃果「好きな人にも、穂乃果のことも好きになってほしいって思う」
凛「わぁ…」
穂乃果「えへへ…穂乃果はわがままだから。
大好きな人たちも穂乃果のこと好きになってくれたら、すっご~く嬉しい!」
凛「穂乃果ちゃんらしいにゃあ…!」
91: 2014/12/18(木) 22:24:23.97 ID:Pe5R+SUL.net
穂乃果「好き」
凛「へ?」
穂乃果「穂乃果は凛ちゃんのこと好きだよ」
凛「ええ!? どっ、ど、どういう…」
穂乃果「凛ちゃんは、穂乃果のこと好き?」
凛「えぇ…えー……さ、さっきも言ったにゃ…」
穂乃果「もう一回、言って?」
凛「…………好き」
穂乃果「えへへ♡ 嬉しいなぁ」
凛「穂乃果ちゃん…」
凛「へ?」
穂乃果「穂乃果は凛ちゃんのこと好きだよ」
凛「ええ!? どっ、ど、どういう…」
穂乃果「凛ちゃんは、穂乃果のこと好き?」
凛「えぇ…えー……さ、さっきも言ったにゃ…」
穂乃果「もう一回、言って?」
凛「…………好き」
穂乃果「えへへ♡ 嬉しいなぁ」
凛「穂乃果ちゃん…」
92: 2014/12/18(木) 22:35:16.68 ID:Pe5R+SUL.net
凛「……穂乃果ちゃんは、好きって気持ちは、何だと思う?」
穂乃果「うーんと、分かんない」
凛「えぇ!?」
穂乃果「好きって何だろう」
凛「それが分からないから話してるんだにゃー!」
穂乃果「………でも」
凛「?」
穂乃果「分からなくても、いいんじゃないかな」
凛「え?」
穂乃果「誰かを好きになる理由、分からなくてもいいんじゃないかな?」
凛「そ、それを言ったら、お終いにゃ…」
穂乃果「うーんと、分かんない」
凛「えぇ!?」
穂乃果「好きって何だろう」
凛「それが分からないから話してるんだにゃー!」
穂乃果「………でも」
凛「?」
穂乃果「分からなくても、いいんじゃないかな」
凛「え?」
穂乃果「誰かを好きになる理由、分からなくてもいいんじゃないかな?」
凛「そ、それを言ったら、お終いにゃ…」
93: 2014/12/18(木) 22:43:35.87 ID:Pe5R+SUL.net
───────
穂乃果「美味しい!」
凛「ここのケーキは最高にゃ!」
穂乃果「も、もも、もう一個いっちゃう!?」
凛「い、いっちゃうの!?」
穂乃果「えーい!すみませーん!チーズケーキ一つ!」
凛「いっちゃったにゃ!えっと、えっと…!
凛はマカロンお願いします!」
穂乃果「これで何個目だっけ!?」
凛「忘れた!」
穂乃果「じゃあいいや!」
穂乃果「美味しい!」
凛「ここのケーキは最高にゃ!」
穂乃果「も、もも、もう一個いっちゃう!?」
凛「い、いっちゃうの!?」
穂乃果「えーい!すみませーん!チーズケーキ一つ!」
凛「いっちゃったにゃ!えっと、えっと…!
凛はマカロンお願いします!」
穂乃果「これで何個目だっけ!?」
凛「忘れた!」
穂乃果「じゃあいいや!」
95: 2014/12/18(木) 23:09:28.88 ID:Pe5R+SUL.net
穂乃果「よし、次のデサートを待つあいだ、何しよっか」
凛「いや、さっきの話の続きがしたいにゃ!」
穂乃果「続きか~。あ、そうだこの前さ、
新しいユニット組もうかって話があったよね」
凛「二人組でってやつだね」
穂乃果「うんうん。それでね、穂乃果」
凛「それ、最初の話に関係あるのかにゃ?」
穂乃果「あ、あるよぅ。えっとね、それでね?
穂乃果、密かに考えてた歌詞があってね」
凛「穂乃果ちゃんが?」
穂乃果「うん!スマホに書き溜めてるんだ~」
凛「いや、さっきの話の続きがしたいにゃ!」
穂乃果「続きか~。あ、そうだこの前さ、
新しいユニット組もうかって話があったよね」
凛「二人組でってやつだね」
穂乃果「うんうん。それでね、穂乃果」
凛「それ、最初の話に関係あるのかにゃ?」
穂乃果「あ、あるよぅ。えっとね、それでね?
穂乃果、密かに考えてた歌詞があってね」
凛「穂乃果ちゃんが?」
穂乃果「うん!スマホに書き溜めてるんだ~」
97: 2014/12/18(木) 23:16:39.31 ID:Pe5R+SUL.net
穂乃果「好きな人に、振り向いてもらいたいって感じの歌詞なんだよね」
凛「へ~」
穂乃果「これがそうなんだけどね」スッ
凛「へ~! 見せて見せて!」
穂乃果「あ、すみませーん!ケーキ追加で!」
凛「わあ!凄いにゃあ!歌詞っぽいにゃー!」
穂乃果「恥ずかしいけど、どうかな?」
凛「抱きしめられたいとか追いかけられたいとか、結構大胆な歌詞だにゃ!」
穂乃果「きゃー!恥ずかしい!」カアア
凛「でも、とっても元気が出そうな歌詞だね!」
穂乃果「うへへ…ありがとう♪」
凛「へ~」
穂乃果「これがそうなんだけどね」スッ
凛「へ~! 見せて見せて!」
穂乃果「あ、すみませーん!ケーキ追加で!」
凛「わあ!凄いにゃあ!歌詞っぽいにゃー!」
穂乃果「恥ずかしいけど、どうかな?」
凛「抱きしめられたいとか追いかけられたいとか、結構大胆な歌詞だにゃ!」
穂乃果「きゃー!恥ずかしい!」カアア
凛「でも、とっても元気が出そうな歌詞だね!」
穂乃果「うへへ…ありがとう♪」
99: 2014/12/18(木) 23:21:46.15 ID:Pe5R+SUL.net
凛「これだったら、すぐにでも歌にできそうだよ!」
穂乃果「いやいやー!それは無理だよぅ!」
凛「絶対大丈夫だよ!穂乃果ちゃん凄い!」
穂乃果「う~ん…でもでも、あと一つ、納得できないんだよね」
凛「そうなんだ。作詞って難しくて、凛には分からないや~
あ、このフルーツ甘くて美味しいにゃ」
穂乃果「うーん」
凛「ねぇ穂乃果ちゃん」
穂乃果「なぁに?」
凛「もし新ユニットができるなら、凛は穂乃果ちゃんと組みたいにゃ」
穂乃果「!」
穂乃果「いやいやー!それは無理だよぅ!」
凛「絶対大丈夫だよ!穂乃果ちゃん凄い!」
穂乃果「う~ん…でもでも、あと一つ、納得できないんだよね」
凛「そうなんだ。作詞って難しくて、凛には分からないや~
あ、このフルーツ甘くて美味しいにゃ」
穂乃果「うーん」
凛「ねぇ穂乃果ちゃん」
穂乃果「なぁに?」
凛「もし新ユニットができるなら、凛は穂乃果ちゃんと組みたいにゃ」
穂乃果「!」
100: 2014/12/18(木) 23:27:37.15 ID:Pe5R+SUL.net
凛「穂乃果ちゃんとだったら、きっと楽しく歌えると思うんだ!
その歌詞もすっごぉく良かったし!」
穂乃果「凛ちゃん! うん! 良いね! 穂乃果も凛ちゃんと組みたくなってきた!」
凛「ほんと!? やったー!」ギュー
穂乃果「うわぁ!て、テーブル越しに抱きついたら危ないよ!?」
凛「えへへー♡ 穂乃果ちゃんが支えてくれるから、平気だにゃ!」
穂乃果「……も、もー。仕方ないなぁ、凛ちゃんは。よしよし」ナデナデ
その歌詞もすっごぉく良かったし!」
穂乃果「凛ちゃん! うん! 良いね! 穂乃果も凛ちゃんと組みたくなってきた!」
凛「ほんと!? やったー!」ギュー
穂乃果「うわぁ!て、テーブル越しに抱きついたら危ないよ!?」
凛「えへへー♡ 穂乃果ちゃんが支えてくれるから、平気だにゃ!」
穂乃果「……も、もー。仕方ないなぁ、凛ちゃんは。よしよし」ナデナデ
102: 2014/12/18(木) 23:39:58.21 ID:Pe5R+SUL.net
───────
穂乃果(それから夕方くらいまで、凛ちゃんと楽しいお喋りをして。
ケーキを食べて、一緒に作詞をした)
穂乃果(………)
穂乃果(悲しくて泣いちゃうのは何でだろう。
愛しくて幸せに感じるのは何でだろう)
穂乃果(凛ちゃんはいつも、そんな風に、何かに疑問を持つ、好奇心旺盛な女の子!)
穂乃果「じゃあ凛ちゃん、また明日!」
凛「うん!またね、穂乃果ちゃん!」
穂乃果(凛ちゃんは元気いっぱいに手を振ってから、走っていく)
凛「……っ!」ピタッ!
穂乃果(って、おや……? 凛ちゃんが止まっちゃったよ?
どうしたんだろう?)
凛「う~ん、気になるなぁ…何でかな?」
穂乃果「!」
穂乃果(どうやら、まだまだ凛ちゃんの悩みが尽きることは無いみたいだね!)
穂乃果「おーい!凛ちゃーん!」
お わ り
穂乃果(それから夕方くらいまで、凛ちゃんと楽しいお喋りをして。
ケーキを食べて、一緒に作詞をした)
穂乃果(………)
穂乃果(悲しくて泣いちゃうのは何でだろう。
愛しくて幸せに感じるのは何でだろう)
穂乃果(凛ちゃんはいつも、そんな風に、何かに疑問を持つ、好奇心旺盛な女の子!)
穂乃果「じゃあ凛ちゃん、また明日!」
凛「うん!またね、穂乃果ちゃん!」
穂乃果(凛ちゃんは元気いっぱいに手を振ってから、走っていく)
凛「……っ!」ピタッ!
穂乃果(って、おや……? 凛ちゃんが止まっちゃったよ?
どうしたんだろう?)
凛「う~ん、気になるなぁ…何でかな?」
穂乃果「!」
穂乃果(どうやら、まだまだ凛ちゃんの悩みが尽きることは無いみたいだね!)
穂乃果「おーい!凛ちゃーん!」
お わ り
105: 2014/12/18(木) 23:53:30.46 ID:nuRgdmlh.net
乙
おもしろかった
おもしろかった
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