1: 2015/01/30(金) 10:45:30.51 ID:S1LoN8zu.net
部室


ガラッ

にこ「にっこにっこに~♪」

花陽「あ、にこちゃん!」

凛「おはようにゃー!」

にこ「ん…、アンタ達だけなの?」

真姫「穂乃果達は生徒会で少し遅れるって。」

にこ「ふ~ん…」

花陽「絵里ちゃんたちは?」

にこ「掃除当番だったから、にこだけ先に来たの。」
にこ「もうすぐ来ると思うわ。」


凛「それじゃ、先に用意して屋上いこっか!」

真姫「そうね。」

2: 2015/01/30(金) 10:46:08.50 ID:S1LoN8zu.net
屋上



にこ「それじゃ、揃うまでにこにこにーの練習よ!」


凛「…ナニソレ。イミワカンナイ。」クルクル

真姫「…!ちょっと凛、それ誰の真似よ!」

花陽「凛ちゃん…」

にこ「いいから、やるわよ!!」

にこ「にっこに…」

ガチャッ

絵里「…あら、みんな早いわね。」

希「おまたせー。」

にこ「ちょっと!!せめて最後までやらせなさいよ!!」

希「…ん?どうかしたん、にこっち?」

3: 2015/01/30(金) 10:51:11.81 ID:S1LoN8zu.net
にこ「まったく、これからって時に…」
にこ「罰として、アンタ達も参加よ!」

にこ「せーのっ…」

にこ「にっこにっこ…」

ガチャッ

穂乃果「おっはよー!!」

海未「おはようございます。」

ことり「遅れてごめんねっ。」



にこ「…」ジィー

穂乃果「?どうしたのにこちゃ…!?」グィー

穂乃果「い、いひゃいよ、にほひゃん…」

にこ「穂乃果まで~…!!」

凛「にこちゃん、もう諦めるにゃー。」

にこ「ったく…」

5: 2015/01/30(金) 10:57:47.34 ID:S1LoN8zu.net
海未「何があったのかは分かりませんが…とりあえず、練習を始めましょう。」

花陽「はいっ。」

真姫「…ほら、にこちゃんもふくれてないで。」

にこ「…」プクー


花陽「あ、あとで一緒にやろうね、にこちゃん。」

希「ほら、にこっち。可愛い顔が台無しやん?」

にこ「…分かったわよ。」

真姫「だいたい、いつもしてるんだし…」

にこ「アイドルは日々鍛錬なのよ!」

絵里「ほらほら、お話は後。次のライブも近いし、練習しましょ?」

海未「では、2人組でストレッチ、そのあとステップの練習から行きましょう。」

6: 2015/01/30(金) 11:03:36.67 ID:S1LoN8zu.net
……………………


穂乃果「ふう~、今日も疲れたー。」

ことり「ふふっ。はい、穂乃果ちゃん。お水どうぞ♪」

穂乃果「ありがと、ことりちゃん。」

海未「穂乃果、少し動きが鈍くなってますよ。また太りましたか?」

穂乃果「うっ!?そ、そんなことないよ~…」アハハ


花陽「おつかれさま、凛ちゃん。」

凛「かよちんお疲れ~。」

花陽「すっごくおなかが減りました…」グゥー

凛「じゃあ、この間言ってたラーメン屋さん行こ?」

花陽「そ、それは流石に…太っちゃうよ…」

凛「大丈夫!なんとかなるにゃ!」

花陽「…真姫ちゃんはどうする?」

真姫「私は…今日は、遠慮しておくわ。」

花陽「そっかぁ…」

真姫「…次は、行くから///」

花陽「…!うんっ♪」

8: 2015/01/30(金) 11:10:21.44 ID:S1LoN8zu.net
にこ「ふう…。」

にこ(今日はママも早く帰ってくるし…どこか寄り道して帰ろうかな。)
にこ(そういえば、前に探してたグッズ、入荷してるかしら…?)

タッタッ

にこ「う~ん…」

ギュッ

にこ「ひゃあっ!?」

凛「にこちゃーん!一緒にラーメン食べに行くにゃ!」

にこ「り、凛!?」

凛「行くの?行かないの?」

にこ「分かったからとりあえず離して!」

凛「えー?なんでー?」

にこ「汗臭いじゃない!良いから、離れなさい。」

9: 2015/01/30(金) 11:11:05.84 ID:S1LoN8zu.net
凛「にこちゃん、全然汗臭くないよ?ほらっ。」ギューッ

にこ「!?ちょっ…やっ…におい嗅がないで…ッ」

凛「にこちゃん、いいにおいするにゃ~。」

にこ「いいから、は・な・し・な・さ・い!!」

花陽「り、凛ちゃん…にこちゃん、嫌がってるみたいだし…」

凛「むう~…」

にこ「…ほら、さっさとどいて。ラーメンは付きあってあげるから。」

凛「わーい!!」パッ

にこ「うわあ!?ちょっと急に…ッ!」グラッ

凛「にこちゃんっ!」

グイッ


ドサッ…






ちゅっ

11: 2015/01/30(金) 11:19:47.05 ID:S1LoN8zu.net
花陽「二人とも大丈夫!?」

凛「いたた…うん、凛は大丈夫。」

にこ「…」

凛「にこちゃん、大丈夫?…ごめんなさい。」

にこ「…」

花陽「?にこちゃん、どこか怪我しちゃった?」


にこ(…い、今のって…)

にこ(き…キス…)


にこ「え…?」


凛「…にこちゃん?」

にこ(凛…気付かなかったの?でも、あんな…)



にこの初めて…



にこ「…///」カァァ

12: 2015/01/30(金) 11:24:54.46 ID:S1LoN8zu.net
花陽「にこちゃん、顔真っ赤だよ?大丈夫?」

にこ「へっ!?あ、その、えと…」

にこ「きょ、今日は帰るわ!!」

凛「へ?」

にこ「悪いけど、また誘って?そ、それじゃ…!」バタバタッ

ガチャッ…バタン

花陽「にこちゃん、どうしちゃったんだろう…?」

凛「うう…嫌われちゃったのかな…?」

花陽「大丈夫、にこちゃんはそんな人じゃないよ。」

凛「うん。」

花陽「…ほら、凛ちゃん。ラーメン食べに行こう?」

凛「かよちん…!」

花陽「今日は、味玉凛ちゃんにあげる♪」

凛「えへへっ。かよちん、大好きにゃー!」

14: 2015/01/30(金) 11:39:22.03 ID:S1LoN8zu.net
…………………………


帰り道


にこ「…」

にこ「…」

にこ(まさか、凛と…)

プニプニ…

にこ「柔らかかったな…」

にこ「…!!!!!」ボフッ

にこ「ち、ちが…これは、えと…そう、事故よ、事故///」

にこ「全然、気にしてなんか…」

にこ「そもそも、アイドルは恋愛NGだし!?」

にこ「…」


にこ(なにテンパってるのよ…ただの事故じゃない…)


にこ「はあ…明日からどんな顔して会えばいいのよ…」

15: 2015/01/30(金) 11:42:34.33 ID:S1LoN8zu.net
翌日 部室


ガラッ

にこ「…」ソソクサ

花陽「あ、にこちゃん!」

にこ「!」ビクッ

花陽「にこちゃん?」

にこ「…花陽だけ?」

花陽「うん。二人は、もうすぐ来ると思うよ?」

にこ「そう…」フゥ…

花陽「昨日は、ごめんね?凛ちゃんも、反省してたみたいだから…」

にこ「へっ!?あ、うん、別に…」
にこ「にこも、急に帰っちゃったし…」

にこ(あ…昨日の、思い出して…///)

ガラッ

凛「おまたせー!!」

17: 2015/01/30(金) 12:12:26.83 ID:S1LoN8zu.net
にこ「り、凛…」

凛「あ、にこちゃん。」
凛「昨日は、ふざけてごめんね…?」

にこ「べ、別にいいのよ。私も、先に帰っちゃったし…悪かったわね。」

にこ(単なる事故なのに…凛がいると、意識しちゃって…///)

真姫「にこちゃん、顔赤いわよ?風邪?」

にこ「へっ?」

花陽「もしかして、昨日も体調わるかったんじゃ…?」

にこ「そ、そんなこと無いわよ!?至って元気…」

ピトッ

にこ「…えっ。」

凛「うーん、やっぱり少し熱いにゃ…」

にこ「ちょっ…凛…近い…///」

凛「かよちん、真姫ちゃん。凛、にこちゃんを保健室に連れて行ってくるね?」

にこ「か、風邪じゃないし…大丈夫よ。」

凛「いいから!ほらっ。」

にこ「ひ、引っ張らないでよ…!」

18: 2015/01/30(金) 12:14:49.54 ID:S1LoN8zu.net
保健室


凛「先生、いないね…」

にこ「まあ、放課後だしね。」

凛「大丈夫?頭いたくない?」

にこ「大丈夫って言ってるでしょ?心配しすぎなのよ…」

凛「だって…」

にこ「にこは風邪も引いてないし、昨日の事も気にしてないから。」

凛「…うん。」

にこ「まったく…」

ナデナデ

凛「…!」

にこ「アンタ、気分の落差が激しすぎでしょ…ほんと猫みたい。」

凛「…///」

にこ「…」ナデナデ

凛「…♪」

19: 2015/01/30(金) 12:21:33.56 ID:S1LoN8zu.net
にこ「…ほら、そろそろ行きましょ?」

凛「じゃあ、熱さまシートだけでも貼ろ?」

にこ「だから、大丈夫だって。」

凛「…ほんとに?」ズィッ

にこ「う…///」カァァ

凛「ほら、やっぱり顔赤い。」

にこ「そ、それは凛が近いから…///」

凛「にゃ?」

にこ「な、なんでも無いわよ!!」

凛「…それじゃ、おでこ出して?」

にこ「…はい。」

凛「…それっ。」

ピトッ

にこ「つめたっ…」

凛「はい、オッケーにゃ♪」ニコッ


にこ「…アリガト///」

20: 2015/01/30(金) 12:23:38.62 ID:S1LoN8zu.net
後日 昼休み

部室



ガラッ

にこ(今日は久々に、部室で食べようっと。)

ゴソゴソ

シュルッ

パカッ


にこ「…うん、我ながら上出来。」

にこ「いただき…」

ガラッ

凛「あ、にこちゃんいた!!」

にこ「凛…!?」

凛「凛も一緒にお弁当食べてもいい?」

にこ「いいけど…花陽たちは?」

凛「かよちんはアルパカのお世話で、真姫ちゃんは先生に呼ばれてるの。」
凛「一人で食べても良かったんだけど、誰かいるかな?って…」

21: 2015/01/30(金) 12:24:56.89 ID:S1LoN8zu.net
にこ「そう…いいわよ。一緒に食べましょ?」

凛「ホント!?」

にこ「…にこも、一人じゃ少し寂しかったし///」

凛「…!にこちゃん、大好きにゃー!!」ギューッ

にこ「あ、危ないでしょ!?」

凛「…あれ?にこちゃん、また顔熱いよ?」

にこ「へっ?き、気のせいよ、気のせい!!」

凛「…!卵焼きも~らいっ♪」パクッ

にこ「あ、ちょっと!」

凛「うん…甘くて美味しいにゃ…」

にこ「まったく…」

凛「でもこれ、凛の家のとは味が違うね。何か使ってるの?」

にこ「妹達がまだ小さいから、砂糖はあまり体に良くないのよ。」
にこ「だから、砂糖の代わりに蜂蜜で味付けをしてるの。」

凛「蜂蜜?」

にこ「ええ。殺菌効果もあるから風邪予防にもなるし、意外と重宝するのよ。」

22: 2015/01/30(金) 12:28:03.51 ID:S1LoN8zu.net
凛「へぇ~…」

にこ「ていうか、さらっと人の物を食べてるわね…」

凛「えへへ、だって美味しそうだったんだもん♪」

にこ「全く、しょうがないわねえ…」

スッ

にこ「…?」

凛「にこちゃん、はい。」

にこ「ん?なに?」

凛「なにって、凛の家の卵焼き。」
凛「にこちゃんの食べちゃったから、これあげる♪」

にこ「え、でも…」

にこ(こ、これって…///)

凛「ほら、口開けて?落としちゃうよ?」

にこ「じ、自分で取るから…!」

凛「もうとってるんだし…ほら、あーん。」

にこ「え…!?でも…///」

24: 2015/01/30(金) 12:35:24.11 ID:S1LoN8zu.net
凛「むぅ~…えいっ!」

にこ「むぐっ!?」

凛「美味しい?」

にこ「…」モグモグ

ゴクン

にこ「お、美味しいわよ…///」

凛「えへへ、よかった♪」


にこ(味なんて、分かる訳ないじゃない…///)


凛「ねえねえ、これは何?」

にこ「へ?ああ、これはピカタよ。」

凛「ピカタ?」

にこ「鶏肉に下味をつけて、小麦粉と卵でコーティングしたのをバターで焼いた物よ。」
にこ「手軽に作れて、冷めても美味しいの。」

凛「へぇ~。初めて見たにゃ!」

にこ「…食べてみる?」

凛「いいの?」

にこ「いいわよ、ほら。」

凛「…」アーン

にこ「…?」

25: 2015/01/30(金) 12:38:03.94 ID:S1LoN8zu.net
凛「…」アーン

にこ「…!し、しないわよ!?」

凛「えー?なんで?」

にこ「そ、それは…///」

凛「ピカタ食べたいにゃー!」

にこ「自分で食べれば良いじゃない!」

凛「えー。」

にこ「もう…ほらっ。」スッ

凛「あーん…」パクッ

モグモグ

凛「…美味しい。」

にこ「にこが作ったのよ?美味しくない訳無いじゃない♪」

凛「じゃあこれ、にこちゃんに。」
凛「肉巻きごぼうにゃ!」

にこ「だから自分で…」

凛「♪」

にこ「…分かったわよ。」

パクッ


にこ「…うん、美味しい。」

26: 2015/01/30(金) 12:42:43.60 ID:S1LoN8zu.net
にこ(それから、凛と一緒にご飯をたべた。)

にこ(最初こそ恥ずかしかったけど…)

にこ(でも、凛と食べるご飯はとても美味しかった。)

にこ(いつも食べてる自分のお弁当も、何かのスパイスがかかったみたいに。)

にこ(…でも、これはきっと一過性のもの。)

にこ(凛は、いつも通りだ。)

にこ(私だけが意識しちゃってる。)

にこ(だからこそ、そう長くは続かない。)


にこ(そう、思ってた…)

33: 2015/01/30(金) 13:43:48.49 ID:S1LoN8zu.net
にこ「…のに、どういうこと、これは。」

凛「にこちゃん!今日のお弁当は何!?」

にこ「…アンタ、花陽たちのとこで食べなくていいの?」

凛「だって、にこちゃんのお弁当美味しいんだもん!」

にこ「私だって、そんなに毎日新しいもの作れないわよ!」

にこ「今日はいつも通り、卵焼きと野菜炒めよ。」

凛「もう、この卵焼きがあれば凛は幸せだにゃ~♡」

にこ「はあ…花陽たちが寂しがるわよ?」

凛「でも、凛が帰っちゃったらにこちゃん寂しくない?」

にこ「別に?にこは慣れてるから。」

にこ「…て言うか、そんな理由で毎日来てたの?」

凛「それも少しはあるけど…何たって、この卵焼きのため!」

にこ「まったく、凛ってば…ほら。」

凛「あーんっ…んん~美味しいにゃ~。」

にこ「…ふふっ。」

34: 2015/01/30(金) 13:52:41.31 ID:S1LoN8zu.net
数日後 昼休み

部室


にこ「…今日は、来ないのかしら?」

にこ「全く、毎日来るからそれに慣れちゃったじゃない…」

シュルッ

パカッ

にこ「…この卵焼きも、あんなに喜んでくれるなんて…」クスッ

にこ(アイドルは恋愛禁止とか…なんかどうでも良くなっちゃった。)

にこ「別に、付き合いたいとか…」

にこ「そんな大それた事は考えてない。」

にこ(そもそも、私たち女の子同士だし…)

パクッ

にこ「うん、美味しい。」

にこ「また、作ってこよう。凛が、喜んでくれるように。」

35: 2015/01/30(金) 13:57:00.23 ID:S1LoN8zu.net
数日後


にこ「…今日は、どうなんだろ。」

にこ「いつも作ってるお弁当だもん。」

にこ「美味しいのは美味しい。」

にこ(…でも、何だろ。何かが足りないような、そんな感じ。)


にこ「… あ。」

にこ「食べ終わっちゃってた。」


にこ「…仕方ない、散歩でもしましょ。」

………………………

中庭


にこ「ふう、無駄に広いわね…」

にこ(こうして散歩すれば会えるかもと思ったけど…)

にこ「そんなわけない、かぁ…」クスッ



<チョットリン、トマトトラナイデ!!

36: 2015/01/30(金) 14:09:28.53 ID:S1LoN8zu.net
にこ「…ん?」


<ダッテオイシインダモン!!


にこ「あれは…」


真姫「さっきも取ったでしょ!」

凛「えへへ~。じゃあ真姫ちゃんにはこれ、ポテトサラダ!」

真姫「へっ?あ、チョット…」

凛「ほらほら、あーん!」

真姫「…///」パクッ

凛「どう?どう?」

真姫「お、美味しい…わよ。」

凛「えへへ~♪」

37: 2015/01/30(金) 14:14:45.80 ID:S1LoN8zu.net
真姫「だ、だいたい、凛の成果じゃないでしょ!?」

凛「凛は料理なんて出来なくても困らないもん!」

花陽「す、少しくらいは出来た方が…」


凛「あ、かよちん。これもーらいっ!」

花陽「ああっ!卵焼き!」

凛「えへへ~。かよちんのお母さんの卵焼き、大好きにゃー!」




にこ「…」


タッタッ

38: 2015/01/30(金) 14:17:24.86 ID:S1LoN8zu.net
体育館裏


タッタッタッ…

タッタッ…


にこ「はぁ…はぁ…」

トサッ


にこ「…はは。」

にこ「分かってた事じゃない…」

にこ「凛は、あれが普通なんだって。」

にこ「自分でも言ってたじゃない。そのうち終わるって。」

にこ「勝手に想って、期待して、喜んで…」


グスッ…


にこ「ばか…みたい…」


グスッ…ヒック…

44: 2015/01/30(金) 21:09:58.38 ID:S1LoN8zu.net
にこ(それから私は、凛と食べる事はなくなった。)

にこ(なんとなく雰囲気を察してか、希達が声をかけてくれたけど…)

にこ(あの二人といても、あんまり美味しく思えなくて。)



にこ(そしてにこは、誰も来ない屋上で一人食べるようになった。)

にこ(部室だと、凛に見つかっちゃいそうだし。)


にこ「…」パクッ

にこ「…」モグモグ


にこ「にこの卵焼き、こんな味だっけ…?」

45: 2015/01/30(金) 21:13:48.43 ID:S1LoN8zu.net
数日後 にこの家


にこ「…ごちそうさま。」

こころ「お姉様?」

にこ「ごめんね、おなかいっぱいで…」

こころ「昨日も、そう言ってほとんど食べなかったじゃないですか。」

ここあ「お姉ちゃん、大丈夫?」

にこ「…うん、平気。」

にこ「…」

にこ「ねえ、二人とも…」

こころあ「?」

にこ「にこのご飯、美味しい?」

こころ「…?はい、いつも通り、美味しいですよ?」

ここあ「うん、美味しいよ!」

にこ「そっか…ありがとね、二人とも。」ニコッ

にこ「お風呂、入ってくるね。」

こころ「お姉様…?」

46: 2015/01/30(金) 21:21:17.56 ID:S1LoN8zu.net
お風呂


にこ「…」

にこ「ふふっ。やっぱり、美味しいんだ。」

にこ「凛も、よく言ってたしね…」

にこ「…」

にこ「美味しいって、なんだろう…?」



にこ「何食べても、味なんてしないじゃない…」


チャプン…


ブクブク…

47: 2015/01/30(金) 21:28:25.33 ID:S1LoN8zu.net
翌日 屋上

にこ「…」

にこ「…いただきます。」

にこ(…ずっと、悩んでた。)

にこ(でも、結局それは私自身が勝手にうぬぼれたからだ。)

にこ(元に、戻っただけ。)

にこ(…もともと、にこはこうして生きてたんだから。)

にこ(何かの気まぐれで、凛とのご飯が始まっただけ。)

にこ(都合良く、解釈しすぎてたんだ。)

にこ(凛にとっても、あれが当たり前で。)

にこ(…あの子の性格考えたら分かりきってる事じゃない。)クスッ

にこ(年下の子に自分から振り回されて、それなのに勝手に傷ついて…)

にこ「…ほんと、無様ね。矢沢にこ。」ボソッ

48: 2015/01/30(金) 21:40:09.86 ID:S1LoN8zu.net
にこ「…」パクッ

にこ「…うん。」

にこ「元に、戻っただけ。にこも、凛も。」

にこ「この卵焼きも、元は妹達のためなんだから。」

にこ「…」パクッ

にこ「美味しい…んだと思う。」

にこ「きっと、最初からこんな味。」

にこ「…なにも変わらない、にこの毎日。」


にこ「…凛。」


にこ「…自分勝手な想いだったけど。」






にこ「好きだったわ。」

49: 2015/01/30(金) 21:48:40.80 ID:S1LoN8zu.net
にこ「…」

ポロッ

にこ「…グスッ。」


にこ「よし、もう後悔はしない!」

にこ「ライブも近いんだし、いつまでも辛気くさい顔してちゃみんなに迷惑だし!」

にこ「…」


にこ「頑張ろう。」



パタパタッ


ガチャッ…



にこ「誰…?」





凛「あ、にこちゃん!!」


にこ「凛…」

50: 2015/01/30(金) 22:00:43.59 ID:S1LoN8zu.net
にこ「…」ゴシゴシ

にこ「…何しに来たの?」


凛「お弁当っ!」


にこ「…!」

にこ「…花陽たちはいいの?」

凛「かよちん…?」

にこ「いつも、ご飯一緒にいるじゃない。」

にこ「二人、待ってるんじゃないの?」

凛「…一緒にたべちゃ、ダメ?」

にこ「…」


トコトコ…

トサッ…


凛「…」

にこ「…」

51: 2015/01/30(金) 22:15:09.83 ID:S1LoN8zu.net
凛「…」パクッ

にこ「…」モグモグ





凛「…」モグモグ

にこ「…」ゴクゴク




凛「…」

にこ「…」

スッ


凛「…!」

にこ「…」パクッ



凛「…」

凛「…」パクッ



凛「…やっぱり、にこちゃんの卵焼きは美味しいね。」

にこ「…そう。」

52: 2015/01/30(金) 22:19:20.63 ID:S1LoN8zu.net
凛「…」パクパク

にこ「…」モグモグ



凛「…」ゴクゴク

にこ「…」パクッ



凛「…ねえ、にこちゃん。」

にこ「…なに?」

凛「どうして、最近は部室に来なかったの?」

にこ「…別に、どこで食べようとにこの勝手でしょ?」

凛「…えへへ。それもそうだねっ!」

53: 2015/01/30(金) 22:23:08.33 ID:S1LoN8zu.net
にこ「…」

にこ「…凛こそ、どうして今日はここに来たの?」

凛「…」


凛「にこちゃんが、いるような気がしたから。」

にこ「わざわざ私と食べなくたって、花陽や真姫ちゃんがいるじゃない。」

凛「…うん、そうだね。」

にこ「…私を、気遣ってるの?」

凛「え…?」

にこ「たいした友達もいないし、いつも一人で食べてるから?」

にこ「だから、可哀想って?」

凛「ち、違うよ!!凛はただ…」

にこ「じゃあ、なんでにこと食べるのよ!」

にこ「こんな暗い雰囲気で食べて、美味しい訳ないじゃない!!!」

54: 2015/01/30(金) 22:23:59.33 ID:S1LoN8zu.net
凛「…」

にこ「…」

凛「にこちゃ…」

にこ「ごめん、言い過ぎた。」

にこ「それじゃ…にこ行くから。」


にこ「また、放課後にね…」


ガチャッ…


バタン


凛「にこちゃん…」

凛「凛…お節介だったのかな…」



凛「凛は…」グスッ

57: 2015/01/30(金) 22:46:09.52 ID:S1LoN8zu.net
三年教室


にこ「…」ドサッ


にこ(…やっちゃった。)

にこ(…嫌われちゃったかな。)


にこ「…でも、もう。」

にこ「…」


ペシイッ


にこ「いたっ!?」ガバッ

希「…」

にこ「…希?」


希「…にこっち、ちょっとええ?」

58: 2015/01/30(金) 22:49:46.22 ID:S1LoN8zu.net
廊下


にこ「…で、何?」

希「なんで呼び出されたんかわからんの?」

にこ「ええ、全くね。」


希「…凛ちゃん、泣いてたで?」

にこ「…!」



にこ「…にこには、関係ないわ。」


希「ホントに、それでいいん?」

にこ「もともと、一年生組みたいに仲がいい訳じゃないじゃない。」

にこ「私は、最初アンタ達を嫌ってたんだから。」

にこ「…変に、慣れすぎたのよ。」

59: 2015/01/30(金) 22:50:28.46 ID:S1LoN8zu.net
希「…本気で言っとるん?」

にこ「嘘を言って何になるのよ。」

希「ちゃうよ。」

希「にこっちは、このままでいいん?」

にこ「このままも何も、今まで通りよ。」

希「凛ちゃん、泣かせたままでいいん?」

希「誤解されたままでいいん?」

にこ「…誤解も何も、にこが勝手に浮かれてただけよ。」

希「凛ちゃんの気持ち、聞かずに終わって、それでいいん?」

にこ「凛の…気持ち?」


『ち、違うよ!!凛はただ…』


にこ「ただ…なんだって言うのよ…」

60: 2015/01/30(金) 23:19:22.89 ID:S1LoN8zu.net
希「…なあ、にこっち。」

希「にこっちがその気持ちを凛ちゃんに伝えないのは、別に良い。」

希「にこっちが、そう決めたんやったら。」

希「でも、凛ちゃんが伝えようとした思い。」

希「今まで凛ちゃんがして来た事を、無かった事にはせんといて。」

希「にこっちが感じてた楽しさは、凛ちゃんも同じなんよ?」

希「本気で、今までのが同情からの行動やと思うん?」

にこ「…」

『だって、にこちゃんのお弁当美味しいんだもん!』

『この卵焼きがあれば凛は幸せだにゃ~♡』



『にこちゃん、大好きにゃー!!』

61: 2015/01/30(金) 23:22:22.69 ID:S1LoN8zu.net
にこ「…ッ!!」

希「…」

にこ「…ごめん、希。」

希「ふふっ。気持ちは決まったみたいやね。」

希「そんなにこっちに、お客さんやで♪」チラッ


凛「…!」ビクッ


にこ「凛…」


希「それじゃ、ウチは行くな~♪」フリフリ


にこ「希のヤツ…」


凛「…」オドオド


にこ「…凛。」

凛「はっはい!」

62: 2015/01/30(金) 23:27:57.08 ID:S1LoN8zu.net
にこ「…ごめんなさい。」ペコッ

凛「に、にこちゃん!?」

にこ「…私が、間違ってた。」

凛「…」

にこ「あのね、凛。」

にこ「私は…」

凛「…ねえ、にこちゃん。」

にこ「…?」

凛「明日、予定あるかな?」

にこ「明日…?」

凛「うん。」

にこ「…無いわよ。」

凛「ホント?それじゃ、お昼に駅前の公園で待ってるね。」

にこ「え?でも…」

凛「や、約束だからね!!」

ダッ…!!


にこ「あ、凛…」


にこ「明日…か。」

63: 2015/01/30(金) 23:32:08.51 ID:S1LoN8zu.net
翌日

駅前公園


にこ「…ついた。」

にこ「凛は…」キョロキョロ


凛「…あ、にこちゃん!」

にこ「…おはよう、凛。」

凛「おはようにゃ!!」

にこ「えっと、その…」

凛「とりあえず、こっちに来て?」

にこ「え…?」

凛「いいから、いいから!」グイーッ

にこ「ちょっ、凛ってば…!」

64: 2015/01/30(金) 23:44:47.00 ID:S1LoN8zu.net
公園内 ベンチ


凛「さ、座って座って♪」

にこ「ちょ、ちょっと凛…」

凛「えへへ。無理に呼んでごめんね?」

にこ「それは別にいいんだけど…」

凛「…」

にこ「…」

凛「…ねえ、にこちゃん。」

にこ「…?」

凛「凛…お節介だったのかな…?」

にこ「…!」

凛「…」

にこ「…そんな事、ないわよ。」

凛「でも…」


にこ「…凛。ごめんなさい。」ペコッ

66: 2015/01/30(金) 23:47:38.27 ID:S1LoN8zu.net
凛「にこちゃん…」

にこ「あの時、私、どうしていいか分かんなくて…」

にこ「ひどく、傷つけた。」

にこ「…ごめんなさい。」

にこ「ろくに凛の話も聞かないで、まくしたてちゃって…」

にこ(…)

にこ「あのね、私…その…」


にこ「…」


にこ(駄目、言えない…)



凛「…今日はね、にこちゃんに見せたい物があって呼んだんだ。」

にこ「みせたい…もの?」

スッ

凛「開けてみて?」

にこ「これって…」

67: 2015/01/30(金) 23:53:42.45 ID:S1LoN8zu.net
パカッ


凛「…えへへ。にこちゃんみたいに、上手くは出来なかったよ。」

にこ「凛…アンタ、料理は…」

凛「…うん、これが初めて。」

凛「にこちゃんに、食べてほしいって思って、作ったの。」

凛「…何回も味見しちゃったから、もう分からなくなっちゃって…」

にこ「…」

凛「あのね、にこちゃん。」

凛「あのとき、凛が言えなかった事。それはね?」

凛「凛は…」







凛「にこちゃんと一緒に食べられることが、幸せだったの。」

70: 2015/01/31(土) 00:01:27.94 ID:CzPpI+gq.net
にこ「え…?」

凛「凛ね、確かに皆といる事が楽しいよ?」

凛「かよちんや真姫ちゃんとのご飯だってそう。」

凛「皆で楽しくしてるのが一番好き。」

凛「…でも、初めてにこちゃんと食べたお弁当。」

凛「食べさせてくれた卵焼き。」

凛「…今までで、一番美味しかったんだ。」

にこ「…」

凛「なんて言うんだろう…?」

凛「にこちゃんがいたから、美味しかったの。」

にこ「それは…」

凛「多分、間違いないんだ。」

凛「上手く言えないけど、本当。」

71: 2015/01/31(土) 00:10:37.01 ID:CzPpI+gq.net
凛「気持ちが、ふわふわってなって…」

凛「甘い卵焼きが、もっともっと甘くなるような、そんな気分。」

凛「希ちゃんが言ってた。」

凛「『それは、恋の味やで♪』って。」

にこ「恋の…味…」

凛「凛が感じたこの気持ち、にこちゃんにも感じてほしくて。」

凛「だから、お弁当作ってみたんだ。」

凛「上手には、出来なかったけど…」エヘヘ

にこ「…」

にこ「…食べてみても、いい?」

凛「…うん。」

72: 2015/01/31(土) 00:11:04.23 ID:CzPpI+gq.net
にこ「…」スッ

凛「…ごめんね。卵焼き、少し焦がしちゃった。」

にこ「…」

パクッ

凛「どう…かな?」

にこ「…」

にこ「…」グスッ

凛「にこちゃん!?」

凛「や、やっぱり美味しくなかった!?」

凛「ごめんね、こんなの食べさせちゃって…!」

にこ「…」ゴシゴシ

にこ「…ううん。」

にこ「美味しい…」グスッ


にこ「すごく…美味しい…」

凛「にこちゃん…」

73: 2015/01/31(土) 00:15:13.99 ID:CzPpI+gq.net
にこ「…」

凛「…」

にこ「…凛、聞いてくれる?」

凛「…うん。」

にこ「私も、同じ気持ち。」

にこ「凛といると楽しくて、美味しくて。」

にこ「自分の作ったご飯なのに、なんでこんなに美味しいんだろうって…そう、思ってた。」

凛「…うん。」

にこ「同じ味付けをしたはずなのに…」

にこ「一人で食べると、味気なくて。」

にこ「凛と食べなくなってから、何の味もしなくなった。」

凛「にこちゃん…」

にこ「ふふ、おかしいでしょ?」

にこ「…」

にこ「…それだけ、私の中では凛の存在が大きかったみたい。」

74: 2015/01/31(土) 00:19:26.16 ID:CzPpI+gq.net
凛「それって…」

ギュッ

凛「…!」

にこ「ごめんね、少し…このままでいさせて。」

凛「…」ギュッ

にこ「…ありがとう。」

にこ「…」

にこ「ずっと…ずっと、伝えたかった。」

にこ「でも、言葉にする勇気はなくて…」

にこ「そんな時に、凛が花陽たちと仲良くご飯食べてるの見ちゃって。」

にこ「…嫉妬、しちゃったの。」

にこ「…」グスッ

にこ「ばかよね…私は、凛の何でもないって言うのに…」

77: 2015/01/31(土) 00:25:14.90 ID:CzPpI+gq.net
にこ「…でも、耐えられなかったの。」

にこ「にことしたように、皆と食べさせ合いっこしてる凛を見るのも。」

にこ「そんな、嫉妬深い自分を知ったのも。」

にこ「…だから、屋上に逃げたの。」

にこ「自分の気持ちを、ごまかすために。」

にこ「…」

にこ「でも、無理だった。」

にこ「忘れなきゃって思えば思うほど、ご飯もおいしくなくなって…」

にこ「色褪せていくのを感じた。」

にこ「…だから、屋上に凛が来たのに驚いちゃって。つい、心にも無い事言っちゃった。」

にこ「同情して…なんて、凛の性格からじゃあり得ないのにね…」



にこ「だから…ごめんなさい。」

79: 2015/01/31(土) 00:29:49.12 ID:CzPpI+gq.net
凛「…ううん。もう、気にしてないよ。」

にこ「だから…」


にこ「…」


凛「…にこちゃん?」

にこ「…うの。」

凛「?」

にこ「違うのよ…」


にこ「こんな事を言いたいんじゃない…!」



ギュッ








にこ「好きなの!!」

80: 2015/01/31(土) 00:30:40.69 ID:CzPpI+gq.net
にこ「もう、どう思われたっていい!」

にこ「好き!!」

にこ「大好きなの!!」

にこ「凛に、そばにいてほしいの!!」

にこ「凛じゃなきゃ駄目なの!!」



にこ「大好きなのよ…凛…」


凛「…」


にこ「はぁ…はぁ…」


ギュッ


にこ「凛…」







凛「凛も、同じ気持ちだよ。」

凛「にこちゃんとのご飯、幸せだったから。」


にこ「~~~~~ッ!!!」

81: 2015/01/31(土) 00:43:57.76 ID:CzPpI+gq.net
………………………

凛「…」ナデナデ

にこ「…」

凛「…」

にこ「…」



凛「…にこちゃん。」

にこ「…」

凛「そろそろ、顔が見たいかにゃー…」

にこ「…」

凛「…」ナデナデ



にこ「…恥ずかしい///」

凛「見事な泣きっぷりだったにゃ。」


にこ「…どっちが先輩か、分かんないじゃない…」

凛「あんまりたいした問題じゃなかったにゃ。」

83: 2015/01/31(土) 00:45:08.80 ID:CzPpI+gq.net
………………………

にこ「…」

凛「…落ち着いた?」

にこ「…」コクッ

凛「それじゃ、ラーメン食べに行くにゃ!!」

にこ「なんでラーメンなのよ…」

凛「凛が食べたいから!!」

にこ「泣きはらした顔で、ラーメンなんて…」


凛「…!」


凛「あ、でも、ラーメンだと食べさせ合いっこできないや。」

にこ「なっ…!?」

にこ「べっ、別にしたい訳じゃ…///」

凛「…」ニヤニヤ

にこ「も、もう!行くわよ///」

スタスタ…

85: 2015/01/31(土) 00:49:08.44 ID:CzPpI+gq.net
凛「ま、待ってよ、にこちゃん!!」

にこ「…」


スタスタ…


ピタッ


凛「…?」


にこ「凛…大好きよ。」

にこ「これからも、おいしいご飯…一緒に食べましょ。」


凛「…」


タッタッタッ


ギューッ

にこ「わっ!?ちょっと!!」


凛「にこちゃん、だ~い好きにゃ!!!」




おわり

86: 2015/01/31(土) 00:49:35.04 ID:CzPpI+gq.net
さて、少し時間置いてからエピローグ行きます

91: 2015/01/31(土) 00:57:25.61 ID:CzPpI+gq.net
Epilogue



ガラッ


<アリガトウゴザイマシター


凛「ふぅ~…お腹いっぱい♡」

にこ「ホント、よく食べるわね…」

凛「ラーメンなら、いくらでも入るにゃ!」

凛「もちろん、にこちゃんと一緒なのもあるけど♪」

にこ「ったく…調子に乗るんじゃないわよ!」

ペシッ

凛「にゃっ!?」


にこ「…まあ、にこも美味しかったけど。」

凛「…!」


凛「~♪」

92: 2015/01/31(土) 00:58:09.41 ID:CzPpI+gq.net
にこ「恋の味…かぁ。」

凛「…どうしたの?」

にこ「別に?」

にこ「なにもご飯だけが、恋の味って訳じゃないな…って。」

凛「…?」

にこ「別に、凛は知らなくていい話よ。」

凛「えー、教えてよー!」

にこ「…だめよ、恥ずかしいんだから。」


凛「…」

凛「…!」





凛「もしかして、屋上でキスしたときの事かにゃ?」


にこ「!?!?!?!?」

93: 2015/01/31(土) 01:06:44.87 ID:CzPpI+gq.net
にこ「な…な…」ワナワナ


凛「…なるほど。」

凛「あれが凛たちの、初恋の味ってことかにゃ?」


にこ「アンタ、気付いてなかったんじゃ…!」

凛「流石に凛もそこまでニブくはないにゃ。」

にこ「な、ならなんであんなに普通に…!」



凛「えへへ~♪」

にこ「ちょっ、照れてないでおしえなさ…」



ちゅっ



凛「…どうかにゃ?凛たちの、恋の味は。」


にこ「…」









にこ「…にんにく味。」







ほんとにおわり

94: 2015/01/31(土) 01:08:14.16 ID:CzPpI+gq.net
どうも、1日お付き合いありがとうございました。

久しぶりのSSだったので、時間がかかってしまって…
呼んでくれたみんな、ありがとう!

95: 2015/01/31(土) 01:15:49.57 ID:ozf0Oa8d.net
よかった
ほんとよかった

引用元: にこ「初恋の味。」