キョン「だといいが......で、なんかネタは考えてあんのか？」

ハルヒ「あるはずないじゃない！」

キョン「そんな事をばっさり言うな。てっきり俺は起氏回生の一発があると思ったぞ」

ハルヒ「そんなのあったらあんたにグチらずにさっさとやってるわよ」

ハルヒ「ん～～...あっ！ 有希はなんかアイディアない？」

長門「ない」

ハルヒ「ぶーー」

キョン「もうあがくのはやめようぜ。もう俺たちは出涸らしのお茶より粗末な物体の集合体みたいなもんだ」

ハルヒ「しょうもない例えで片付けようとしないでちょうだいっ！」

ハルヒ「みくるちゃんはなんかない？」

みくる「えっ！？ わたしですかぁ...ん～と、え～と...」

ハルヒ「つぎっ！ 古泉くん！」

みくる「......。」

古泉「よくぞ聞いてくださいました。 僕には今。 名案が浮かんでいます」

古泉「涼宮さんが渇望する起氏回生の一発がね......」

ハルヒ「さすがは古泉くんっ！ 副団長なだけはあるわ！」

古泉「んふっ」

ハルヒ「わくわく」

キョン「もったいぶらずにさっさと言え、本当にそんなもんがあるならな」

古泉「まぁそう焦らないでください、僕には今２つの案が浮かんでいます」

古泉「まずは一つ目です......」

古泉「長門さん...最近部室にあまり顔を出しませんが忙しいんですか？」

長門「......」

古泉「もしかしてバイトでもされてるんでしょうか？」

長門「......していない」

古泉「しらばっくれても無駄ですよ長門さん、貴方が僕達を誘った3分アニメ......これ、本当は30分アニメですよね？」

古泉「貴方はこう言っていました、今からホワイトボードに箇条書きします」

1、3分アニメの放送が決まった。題名は涼宮ハルヒちゃんの消失である。

2、3分アニメだから撮影は長くても1分程度。だから主役の涼宮ハルヒもその程度である。

3、ギャラは一人当たり3千円である。

古泉「この発言がおかしいと思うのは僕だけでしょうか？」

古泉「たしかに。僕を含め大半の人物の撮影はすぐに終わります」

古泉「ある一部を除いてね......」

長門「 」ギクッ

古泉「で、その一部とはここにいるメンバーでいうと彼と長門さんの2人です」

古泉「長門は置いといてまずは彼に質問しましょうか、キョン君、正直に答えて下さい」

古泉「いつも貴方達二人だけ、なぜ撮影時間が極端に長いのでしょうか？」

キョン「何言ってやがる。 俺の撮影なんざ30秒で終わるぞ。 残ってやってるのは俺の演技力向上のために長門がカメラマンやらに無理を言って自主練させてくれてるだけだ」

キョン「正直あまりのり気ではないが、長門が珍しく熱心に練習を進めてくるから断り切れずにやってるがな」

古泉「ほほう......」

古泉(彼はおそらくウソをついているつもりはない)

長門「そう、自主的な練習..........」

古泉(ただしそれが真実であるとは僕には思えませんがね)

古泉(しかし。頭の回る彼女から真実を引き出すのは至難の業...、多少不本意ですが目には目を、嘘には嘘を)

古泉「長門さん...先に謝らせて下さい。 とある筋から貴方の通帳を入手しました」

古泉「最近、700万の振り込みがあった様ですが、この大金はなんでしょうか？」

長門「株の売却益」

古泉(まだシラを切るつもりですか...)

長門(このクソガキが...！！！)

長門「お金の話の以前に他人の通帳を盗み見るのは人としての常識を疑わざるを得ない...!」

古泉「それについては先に謝罪しました」

古泉(やはり僕の長門さんの給与試算は当たっていた...、それに僕は偶然ですが見たんですよ...！)

古泉(貴方の給与袋だけ「給与袋」ではなく「給与明細」と書かれていたことを...！)

なんでこいつらライアーゲーム始めてんだよ

古泉(だいたい僕は貴方の通帳なんて見ていませんがね...)

古泉「では次の質問です」

古泉「該当の振り込み欄の備考にはなんて書かれてあったでしょうか？」

長門「ッ～～～！！！」


古泉「んふっ。 答えにくければこの質問には回答しなくてもいいですよ」

古泉「ただし次の最後の質問にだけは答えてください。 でなければ黙秘は偽りの証と認識します」


古泉「それでは最後の質問です」


古泉(金に卑しい雌豚に天罰を)

古泉「支払い元の会社の株式は100%親族のみg

長門「ごめんなさい」

古泉「素直が一番です」ニコッ

古泉「それでは話してください。 偽りの舞台裏を」

長門は言った

プロデューサーと結託し長門以外の給料は一律3千円にし、余剰となった人件費の内5割を自分の懐に入れていたと。

俺達は踊らされていたんだ。

長門の手の平の上で。

この男だけを除いて。

古泉「さて長門さん、まずは僕達にネコババしていたギャラを払ってください。 詐欺を働いた分を考えて、長門さんのギャラを入れた合計額を均等配分しましょう」

長門「それはあまりに...！」

古泉「ほう...口答えするんですね」

長門「ごめんなさいはらいます」

古泉「話を戻します。僕はこの現状を打開する案が２つあると言いました」

古泉「それをこの金を使って実行しましょう」

古泉「まずは最初の案」

古泉「まず最初の案は、いつの時代でも定番として人気の高いバトル物に着眼点を置いてみました。 名付けて別作品から人気キャラを呼んでバトル物作戦」

ハルヒ「お～～！ さすがは古泉くんね！」

長門(この中で戦えるの私だけじゃ...怪我するの私だけじゃ？)

古泉「次。 長門有希ちゃんの消失といったスピンオフ人気に期待して、古泉一樹くんの日常...でどうでしょう」

キョン「お前の日常なんざ興味ない却下だ」

ハルヒ「そんな事ない、楽しそうじゃない！ イケメンの日常なんてフジョシが食いつく事間違いナシよっ！」

んふっ

ネタ切れです！ 落としてください！ 読んでくれた人、ありがとうございました！

うひーおつかれもったいねえ