女「…でさぁ、そのときのアルパカがまたすんごいの！」

いじめられっこ俺「(あぁ…女さんかわいいなぁ…なんて幸せなんだろな俺)」

いじめられっこ俺「(でもどうして俺なんかと一緒に帰ってくれてるんだろう…)」

女「そしたらシマウマとライオンが…俺君？」

いじめられっこ俺「はっ、ごめんぼーっとして！」

女「何か考えごとー？」

いじめられっこ俺「ううん、なんでもないんだ！ほんとにごめんね！」

女「そっか！なんか悩んでたらいつでも相談乗るからね、それじゃ私家こっちだから！」

いじめられっこ俺「う、うん！またね！」

女「うん、また明日っ！」

それからしばらく、女さんは俺と一緒に帰ってくれた。

女「俺君っ！かーえろ！」

いじめられっこ俺「う、うん！」


女「でね、そのカナブンがライオンをね！」

いじめられっこ俺「(毎日一緒に帰ってくれるのは嬉しいけど…このままじゃきっといつか女さんにも危害が加わっちゃう！それだけは避けないと…)」

女「…俺君？」

いじめられっこ俺「はっ！ごめん！」

女「大丈夫？最近考えごと多いみたいだけど」

いじめられっこ俺「…女さんはさ、どうしてこんな僕なんかと一緒に帰ってくれるの？その、僕と一緒にいてもメリットがないというか…」

女「だって、俺君と一緒にいると楽しいもん！」

いじめられっこ俺「…え？」

女「みんなは俺君とあんまり話したがらないけど、私は全然そんなことないし！それに、もっともっといっぱいお話しして俺君のこといろいろ知りたいんだ！」

いじめられっこ俺「女さん…」

女「だから、明日も学校休まないでよね！それじゃ、また明日っ！」

いじめられっこ俺「う、うん！また明日！」

～自宅～

いじめられっこ俺「なんだか最近楽しいなぁ…」

いじめられっこ俺「相変わらずカツアゲやパシリは続いてるけど、帰り道のことを考えれば屁でもないや」

いじめられっこ俺「願わくばこの仮初の幸せが、少しでも長く…」

スマホ「ﾋﾟｺﾋﾟｺ」

いじめられっこ俺「あ、LINEだ」

女『やっほ！元気？明日ちょっと買い物に付き合ってほしいんだけど、いいかな？場所は○○公園に10時集合で！』

いじめられっこ俺「ｳｵｩｳｵｩ└┌(:з ┐ )┘三└( ┌ ε:)┐ｳｵｩｳｵｩ」

いじめられっこ俺「女さんと買い物…これはもしや、でででデートというやつでは！」

いじめられっこ俺「全然大丈夫だよ、了解っと」

いじめられっこ俺「休日なのに女さんと会えるなんて！何着ていけばいいかなあ！｣ﾜｸﾜｸ

～○○公園 am9:00～

いじめられっこ俺「楽しみすぎて1時間も早く着いてしまったorz」

いじめられっこ俺「しばらくアプリでもしながら待ってr

女「俺く～ん！」

いじめられっこ俺「お、女さん！？」

女「えへへ、思ったより早く起きちゃって」

女「俺君も早起き～？ｗ」

いじめられっこ俺「う、うんそうなんだ！(楽しみすぎて早く着いたなんて言えない…)

女「急に呼び出しちゃったのにごめんね！じゃいこっか！」

いじめられっこ俺「うん！」

女「美味しかったね～！一回行ってみたかったんだあのパンケーキ屋さん！」

いじめられっこ俺「うん、美味しかったね！(実際は女さんに見惚れてほとんど味なんてわからなかったけど…)」

女「ごめん俺君、ちょっとトイレ行ってくるからここで待ってて！」

いじめられっこ俺「あ、うんわかった！」


いじめられっこ俺「幸せだなぁ～…」

？？？「そーかそーか、幸せなのか～」

いじめられっこ俺「！？」

DQN「憧れの女さんとのデートは楽しいか？ｗｗｗｗ」

いじめられっこ俺「お前！女さんに何をした！」

DQN「んな怖い顔すんなよ～ｗｗｗ」

いじめられっこ俺「女さんを返せ！」

DQN「わーたわーた、ついて来いよ、いいもん見せてやるよ」

いじめられっこ俺「女さんに手出したら、俺が許さないからな！」

DQN「おー怖い怖い、気をつけなきゃなぁｗｗｗ」

DQN「着いたぜ、ここでおもしれーもんが見れる」

いじめられっこ俺「なんだ？暗くてよく見えな…女さん！」

女「俺君！助けて！｣ｼﾊﾞﾗﾚ

いじめられっこ俺「待っててね女さん、今助けに行k

DQN「おっと、そうは問屋が卸さないってなｗｗｗｗ」

いじめられっこ俺「ぐ、離せ！」

DQN「言ったろ？面白いもんみせてやるってｗｗｗｗ」

DQN「お前ら～！やれ！」

DQN2「おーおーｗｗｗこりゃまた上玉じゃねーのｗｗｗｗｗ」

DQN3「うぇｗｗｗｗｗｗｗうぇｗｗｗｗｗｗ」

いじめられっこ俺「何をする気だ、やめろ！｣ｼﾞﾀﾊﾞﾀ

DQN「暴れんなよ、これから憧れの女さんのあられもない姿が見られるんだからよーｗｗｗｗｗｗ」

DQN「お前ら、脱がしちまえ」

DQN2「よっしゃー！ｗｗｗｗｗ」

DQN3「うぇｗｗｗｗｗｗうぇｗｗｗｗｗｗｗ」

女「やめてっ！うぅ～｣ｼﾞﾀﾊﾞﾀ

DQN「見ろよ俺ｗｗｗｗｗあの女さんが丸裸だぜｗｗｗｗｗｗｗ」

いじめられっこ俺「…やめろ」

DQN「…あ？」

いじめられっこ俺「やめろっつってんだろこのクソ野郎！！！！！」

DQN「あったまきた、おいお前ら！まずはこいつからやんぞ」

DQN「お前ら遠慮はいらねー、ボコボコにしちまえ！」

DQN2「よっしゃー！」

DQN3「うぇｗｗｗｗｗｗうぇｗｗｗｗｗｗ」

女「俺君、逃げてっ！」

DQN2「食らえ、渾身の右ストレートぉ！」


ドガッ

DQN「ぐはっ！！」

DQN2「あれ、なんで俺じゃなくDQNを殴って、つか俺はどこ行った！？」

DQN「いてぇな馬鹿野郎、ちきしょうたしかにしっかり押さえてたはずだが…」

DQN3「うぇうぇ～！｣ﾊﾞﾀﾝ

DQN2「DQN3！！」

いじめられっこ俺「…まずは1人」

DQN2「くそっ今度こそ！食らえ、渾身の右ストレートぉ！」

いじめられっこ俺「避けるまでもないな｣ﾊﾟｼ

DQN2「なっ受け止めただと！」

いじめられっこ俺「『いじめられっこアーム』ずっと荷物持ちをさせられていた俺の腕は、いかなる負荷も受け止める、そして」

DQN2「ぐぁあああああっ！！｣ｼﾞﾀﾊﾞﾀ

いじめられっこ俺「『いじめられっこハンド』いじめられる度に悔しくて拳を握り続けた俺の握力は、今やコンクリートだろうと容易く握り潰す｣ﾒﾘﾒﾘ

DQN2「ざっけんなぁああああ｣ﾄﾞｺﾞｫ

DQN「今度はまともに食らった！あいつはゲーセンのパンチングマシンで毎回新記録を塗り替えるほどのパンチ力だ！それをモロで食らったとなりゃひとたまりも」

いじめられっこ俺「効かない」

DQN・DQN2「なん…だと」

いじめられっこ俺「『いじめられっこボディ』度重なる腹パンによって超回復を繰り返した俺の腹筋は、どんな衝撃だろうと受け止める」

DQN2「う、うわぁああああああ！｣ﾄﾞﾀﾄﾞﾀ

いじめられっこ俺「逃げたか、賢明だな」

いじめられっこ俺「あとはお前だけだな、DQN」

DQN「お前なんかに、負けてたまるかちきしょー！」

スカッ

DQN「あれ、たしかに俺の攻撃は奴を捕らえて…ぐはっ！」

いじめられっこ俺「『いじめられっこフット』パシリで走らされ続けた俺の脚力は、最早肉眼で捉えられるそれを遥かに超えている」

DQN「やめろ…来るな…」

いじめられっこ俺「『スーパーいじめられっこ

女「やめてっ！！」

いじめられっこ俺「女さん…？」

女「もうやめて俺君…！｣ｸﾞｽｯ

いじめられっこ俺「女さん、どうして泣いて…」

女「だって、こんなの俺君じゃないよ…！」

いじめられっこ俺「女さん…俺はただ、女さんを守りたくて」

女「それでも、それでも昔の俺君ならこんな方法はとらなかったはずだよ！」

女「私、優しい頃の俺君が好きだよ…」

いじめられっこ俺「女さん…！」

DQN「オラァ！｣ﾃﾂﾊﾟｲﾌﾟﾄﾞｺﾞｫ

いじめられっこ俺「うっ！｣ﾊﾞﾀﾝ

女「そんな、俺君っ！」

DQN「助かったぜ女ァ…！上手く俺の野郎を丸め込んでくれてよ！」

女「俺君、お願いおきて俺君…！」

DQN「そんじゃ、1人優雅に頂くとしますかな！」

女「俺君～～～っ！！！！！」

カッ

DQN「そんな、どうして…！」

いじめられっこ俺「言ったろ？女さんに手出したら、俺が許さないって」

女「俺君…！」

DQN「頼む、許してくr

いじめられっこ俺「そうは問屋が卸さないってなぁ！｣ﾄﾞｺﾞｫ

DQN「ぐはぁ！！｣ﾊﾞﾀﾝ

女「俺君…怖かったよぉ！」

いじめられっこ俺「大丈夫、もう大丈夫だよ女さん」

女「ごめんね、私が変なこと言ったばっかりに俺君に痛い思いさせちゃって…」

いじめられっこ俺「いいんだ、女さんが無事ならそれで」

女「俺君…伝えたいことがあるの」

いじめられっこ俺「ん？」

女「私ね、俺君のことが


ジリリリリリリリリリリリリリリ

いじめられっこ俺「うるせぇ！｣ﾊﾞｺﾝ

チュンチュンチュン

いじめられっこ俺「…夢か…」

いじめられっこ俺「…さて、学校行くかな」

いじめられっこ俺「しかしなんで今頃あんな夢｣ｶﾞﾁｬ

女「俺君、おはよっ！」

いじめられっこ俺「…おはよ、女！」


終わり

なんで呼び捨てに？まあ乙