宗介「そういえばリサ、耕一今日帰ってくるはずなのにまだ帰って来ないんだね」

リサ「確かにいくらなんでも遅いよね」


プルルルルル、プルルルルル

ポニョ「はーい、ポニョです。耕一？…リサに代わるね」

ポニョ「リサ、耕一だよ」

宗介「嫌な予感」

リサ「耕一？…え?帰れなくなった?明日は宗介とポニョの入学式なのに??」

ポニョ&宗介「」

リサ「いいわよ入学式は私が行くから??もう知らない??」

宗介「リサあの頃から変わってないよね」

ポニョ「リサポニョのハムあげるから元気出して」

宗介「耕一にモールス信号送っとくからね」

ポニョ「ポニョもやる！」

ポニョ「リサ落ち込んでたね」

宗介「大丈夫だよ。こんなのしょっちゅうあることじゃん」

ポニョ「耕一は仕事熱心すぎると思うの」

宗介「船乗りも大変なんだよ。そういや今さらだけどフジモトさんって普段何してる人なの？あの時は悪い魔法使いだってポニョ言ってたけど」

ポニョ「うーん…なんかよくわからないけど薬作ったり魔法使ったりしてた」

宗介「フジモトさんって元人間だったんだよね。なんで人間やめたんだろうね」

ポニョ「聞いたことあるんだけど大人の事情だって教えてくれなかったの」

宗介「フジモトさんって深いなぁ」

ポニョ「ポニョそろそろお風呂入ってくるー」

宗介「うん」

ポニョ「…宗介も久しぶりに一緒に入る？」

宗介「え？」

ポニョ「昔よく一緒に入ったよね！
洗いっこしたよね」

宗介「いや、あれは小さい頃だし…」

ポニョ「…冗談だよーw今度こそ入ってくるねー」


宗介「ポニョいろいろ成長してるよなぁ…」

宗介「…てかフジモトさん、いるのわかってるから出てきなよ」

フジモト「えっ?なんで私がいることに気づいたんだ」

宗介「気配消すの下手くそなんだよ…ポニョは気づかなかったみたいだけど」

フジモト「ポニョはバカだからなぁ」

宗介「おい実の親」

フジモト「それよりさっきの会話は何なんだ…??ポニョはいつの間にあんな破廉恥な発言を…??」

宗介「多分小さい頃のノリで言ってるんだよ。あの発言さっきのが初めてじゃないし」

フジモト「で、一緒に風呂入ったのか」

宗介「入ったわけないだろ…さすがにリサも止めるよ」

宗介「寝るときもたまに一緒に寝よーってくる時あるけど小学校高学年から一緒に寝てないよ」

宗介「今同じベッドで寝てしまったら絶対理性保てないし」

フジモト「あいつ保健の授業聞いてないのか…？」

宗介「テストではある程度点数とれてるけど終わったら綺麗さっぱり忘れるタイプだからなぁ」

フジモト「やっぱりあいつはバカだ」

フジモト「そんなことで高校生活大丈夫なのだろうか」

宗介「大丈夫だよ。ポニョは意外にしっかりしてるし、僕がついてるからね」

フジモト「今は君がついてることが不安だよ」

宗介「なんでだよ?」

フジモト「ポニョが性知識に疎いことをいいことにポニョに手を出す恐れがある」

宗介「そんなのやっていいことと悪いことの区別くらいついてるからしないよ。フジモトさんあの時から僕への信頼なかったの？」

フジモト「君も一人の男だ。君の理性は誰にも縛ることはできない」

宗介「そもそも僕がポニョが嫌がることとかポニョの為にならないことするわけないだろ…まず僕たちまだ15歳だし前まで中学生だったんだからAまでしか進んでないし」

フジモト「そうか…ついこないだまで中学生だったもんな。進んでAまでか…ってキスしたのか宗介くん??」

宗介「てか5歳の時にポニョを人間にするためにキスしたよ」

フジモト「それはやむを得なかったとして、その後だよ！最近の中学生はそんなにませてるのか??」



ポニョ「そーすけ??上がったよー！」

宗介「ポニョ」

ポニョ「お風呂入っていいよー」

宗介「リサは？まだ不貞腐れてるの？」

ポニョ「ソファで寝てた」
宗介「まあ明日になったら機嫌直ってるだろ」

宗介「そういやフジモトさん来てるよ」

フジモト「なんで言っちゃうんだ??」

宗介「逆になんで言ったらダメなんだよ。父娘の再会じゃん」

ポニョ「フジモト何しに来たの？」

フジモト「実の父を呼び捨てするんじゃない。ポニョ…お前って奴は…宗介くんとキスしたって本当か?」

ポニョ「え？だってそれは人間になる時に」

フジモト「そこはノーカンだ！それ以外！」

ポニョ「おやすみのチューは毎日してるよね♪宗介！」

宗介&フジモト「」

フジモト「宗介くん今夜は二人でゆっくり話し合おうか」

宗介「え、なんでそうなるんだよ?無理やりしたわけじゃないしそもそもポニョも同意だしてかポニョからがほとんどだし！」

宗介「てか僕たち付き合ってるから！キスくらい普通だよ」

ポニョ「そうだよー」

フジモト「」

フジモト「…Cまでいくのは時間の問題ということか」

宗介「ポニョの同意なしでヤらないから安心してください」

ポニョ「Cって何？」

フジモト&宗介「お前はまだ知らなくていい」

ポニョ「てゆうか帰ってよ。いつもそうやって説教するんだから」

フジモト「いつもってお前…！最後にお前と話したの5ヶ月前だぞ！」

宗介「本当は毎晩来てるけどね」ボソッ


ポニョ「ねぇフジモトが人間やめた理由そろそろ教えてよ」

宗介「なぜ今の話の流れでその話を」

フジモト「だから父親を呼び捨てにするのはやめなさい！お父さんと呼べないのか！お父さんがイヤならパパでもいいぞ？お、パパ悪くないな。ほらパパって呼んでみなさい！」

ポニョ「もっとイヤなんですけど」

ポニョ「宗介も実の親を呼び捨てにしてるし別にいいじゃない」

フジモト「そうだ宗介くん、君は両親を呼び捨てにしてるのは私もずいぶん前から気になってたんだ」

宗介「今さら指摘されるとは盲点だったよ」

宗介「てか僕風呂入ってきていい？今何時だと思ってる？夜中の2時だよ。明日高校の入学式なんだよ」

ポニョ「もうそんな時間？9時までに美肌パックしようと思ってたのに！」

フジモト「そんなことしなくたってポニョは美肌だろ！」

ポニョ&宗介「もう帰れや」

ポニョ「フジモトやっと帰ったね」

宗介「僕もう風呂いいかな」

ポニョ「ダメだよ、汚いじゃん」

宗介「明日朝シャワー浴びたら問題ないよ」

ポニョ「そっか。じゃあおやすみー」

宗介「おやすみ、ポニョ」

パタパタパタ


宗介「あれから10年も経つのか…」

宗介「早いものだなぁ…」

ー次の日の朝。

ポニョ「そーすけ??」

宗介「ポニョ、おはよ」

ポニョ「おはよー??」

宗介「あの、僕の上から下りてくれない？起きるに起きれないんだけど」

宗介「リサは？」

リサ「宗介、ポニョ、おはよ…」

ポニョ「おはよー！」

宗介「リサおはよう。いろいろ大丈夫？」

リサ「吐きそう…頭痛い」

宗介「ヤケ酒なんかするからだよ」

ポニョ「そうだよ、たまにはマッコリとかにしてバランスとらないから」
宗介「そういう問題じゃないよポニョ」

宗介「で、どうするの」

リサ「ごめん、水飲んだら少しマシになったから入学式行くわ」

宗介「くれぐれも吐かないでね」

リサ「わかってるわよ」

ポニョ「はい、リサ！」

リサ「ポニョ、それは…？」

ポニョ「エチケット袋！」

リサ「ああ、吐くならここに吐けということね。なるほど、これなら人様に迷惑かけないわねありがとう」

ポニョ「じゃあポニョ達もそろそろ行こ！」

宗介「そうだね。んじゃいってきます」

リサ「んじゃ後でねー」


宗介「リサ大丈夫かな」

ポニョ「お酒って怖いね」

宗介「リサは普段あまり飲まないクセに嫌なことあったらたくさん飲むからああなるんだよ」

ポニョ「ポニョのお母さんはお酒飲まないけどフジモトもお酒飲むよ」

宗介「えっフジモトさん飲むんだ」

ポニョ「飲んですぐ吐いてる」

宗介「弱いんだね」

ー高校入学式後。

宗介「リサ大丈夫そうだったね」

ポニョ「そうだねー」

ポニョ「あ！そーすけ??そーすけと同じクラスだよ??」

宗介「本当?やったねポニョ！」

久美子「そーすけ??」

ポニョ「ゲッ…」

宗介「クミコちゃん」

クミコ「宗介私と同じクラスよ！とっても嬉しいわ！」

クミコ「あら、貴女も同じなのポニョ？宗介のガールフレンドは私一人で間に合ってるからね」

ポニョ「黙れクソビXチ」

クミコ「誰がビXチよ！宗介と同棲してるからって調子のってんじゃないわよ！」

ポニョ「同棲って言っちゃう辺りがビXチだわ」

クミコ「なんですってぇぇぇ?」

宗介「二人は昔から反りが合わないね…」

クミコ「もーなんなの??あんな奴刺身になればいいのよ??」

宗介「クミコちゃんポニョは10年前に人間になったの忘れたの？」

ポニョ「ポニョと宗介付き合ってるって何度言えばわかるの?ホントありえない！」

宗介「久美子ちゃん昔から頑固だからなぁ…」

ポニョ「宗介浮気とかしないでよ？」

宗介「しないよ」

宗介「僕にはポニョ以外考えられないし」

ポニョ「宗介…！」

ポニョ「ポニョ、宗介す「はい席についてくださーい」

担任「今から最初のホームルームを始めます」

ポニョ&宗介「」

宗介「久しぶりにひまわりの家に行こう」

ポニョ「行こう行こう！」

ポニョ「トキさんの5回忌以来行ってなかったもんね」

宗介「トキさん口はきつかったけど優しい人だったよね」

ポニョ「ポニョのこと人面魚って言ってたよね」

宗介「まだ根に持ってたのか…」

宗介「ま、まあトキさんポニョが人間になった後はよくしてくれてたし」

ポニョ「うん、トキさんのこと嫌いではなかったよ」

ヨシエ「あら、宗介ちゃんとポニョの声がする」

カヨ「あそこにいるのそうじゃない？」

ヨシエ「宗介ちゃーん！ポニョー！」

宗介「ヨシエさんカヨさん」

ポニョ「今日高校の入学式だったの」

カヨ「二人はもう高校生なのねぇ」

ヨシエ「早いものねぇ」

ヨシエ「トキさん、二人は今日高校生になったんですって」

宗介「トキさんは喜んでくれてるかな」

カヨ「もちろんよ。トキさん、なんだかんだ言ってあなた達のことが大好きなんだから」

ポニョ「トキさんにお弁当お供えするね」

ヨシエ&カヨ「お弁当？」

ポニョ「トキさん、ポニョ今日初めて自分でお弁当作ったんだよ」

ポニョ「食べてね」

宗介「ポニョ今日早起きして作ったみたい」

ヨシエ「トキさんきっと喜ぶわ」

カヨ「中身が全部ハムなのが気になるけど」



リサ「宗介！ポニョ！来てたの？」

ポニョ「リサ！」

宗介「リサこそ出勤してたの？二日酔い大丈夫？」

宗介「ひまわりの家で吐かないでよ」

リサ「心配するとこそこかい」

ポニョ「エチケット袋渡したから大丈夫だよね！」

リサ「え、ああ、うんそうね」

ヨシエ「リサさん、私たち今からスポッチャ行ってくるからその間に休んだらどう？」

カヨ「そうよぉ。吐かれても困るしね」

ヨシエ「ボーリングしたくなったから行ってくるわね」

カヨ「私はロデオしたいわ」

リサ「そんなの気ィ使わないでよ。飲みすぎた私が悪いんだから」

ヨシエ「気ィ使ってないから行ってくるわね」

リサ「え、ケガには気をつけてね！ロデオとローラースケートする時はヘルメットちゃんとしてね！」

ヨシエ&カヨ「わかってるわよー」

ヨシエ「じゃあ私たちスポッチャ行ってくるわね」

宗介「ヨシエさん達元気だなぁ…」

ポニョ「みんな元気でよかったね！」

ポニョ「もう夕方だねー」

宗介「夕日でてるね」

ポニョ「綺麗だねー」

宗介「(夕日綺麗とかなっててもポニョといたらロマンチックな雰囲気になかなかならないのはなんでだろうか)」

フジモト「二人ともおかえり！」

宗介「え、フジモトさん」

ポニョ「え、あ、ただいま」

宗介「今日はずいぶん早いお出ましで」

宗介「フジモトさんやっぱりそれリサの言うとおり自分の周りに除草剤蒔いてるとしか思えないんだけど」

フジモト「仕方ないだろ、乾燥防がなきゃヤバいんだから。ちょっと相談があるんだよポニョ」

ポニョ「何？」

フジモト「お前の妹達が人間になりたいと言い出したんだよ」

ポニョ&宗介「え?」

ポニョ「なんでまた」

フジモト「おねぇちゃんみたいになりたいんだとさ」

ポニョ「憧れだけでなりたいなんて浅はかだよ」

宗介「ポニョが正論言ってる」

ポニョ「ポニョは宗介が好きだからお魚をやめたの。フジモトだってそれなりの自分の信念があって人間をやめたんでしょ？憧れを果たしてもその先が見えなかったら意味はないと思うの」

フジモト「…妹達にそのように話せばいいだろうか」

ポニョ「ポニョはそう思うの。てかしっかりしなよ、父親でしょ」

宗介「ポニョの言うとおりだね」

フジモト「そうだ、ポニョの言うとおりだ。ありがとう」

フジモト「立派になったなぁ…グスッ」

フジモト「ポニョももう赤ちゃんじゃないんだな」

フジモト「子離れできなかったのは私の方だな…」

グランマンマーレ「そうね、あなたは過保護すぎたみたいね」

フジモト「そ、その声は…！あの人だ」

グランマンマーレ「ポニョは5歳の頃より確実に成長しているわ。私たちが思っているより遥かに」

グランマンマーレ「ポニョと宗介さんがあんなに成長しているのだから私もあなたも親として成長しなきゃね」

フジモト「そうだな…もう15歳なんだからな…」






fin.

乙です(´・ω・｀)

短くてオチが弱くて申し訳ないです
初めて書いたssなもんで
もしかしたら10年後の崖の上のポニョ書くかもなのでその時はよろしくお願いします
ご覧いただきありがとうございました