1: 2013/05/19(日) 19:19:20.72 ID:nZEOUbdNo
――仮眠室

P「うーさむさむ……夜は冷え込むなぁ、昼間あんな暑いのに」

P(もう5月も中旬だっていうのになぁ)

P(かといって暖房つけるのもアレだしなぁ……)

P(うーん……どうすっかなぁ)

P(……そうだ!智絵里を抱きしめよう)

P(まだ事務所にいたはずだし……智絵里を抱きしめるとふわふわで暖かいし落ち着くし幸せだし)

P(そうだそうしようそれがいい!)

P(そうと決まれば……)


アイドルマスター シンデレラガールズ シンデレラガールズ劇場(6) (電撃コミックスEX)

2: 2013/05/19(日) 19:20:14.43 ID:nZEOUbdNo
P「智絵里ー?いないかー?」

 しーん……

P「智絵里ー?ちーえーりーん?」

P「ちーえーりー!俺の智絵里ー!可愛い可愛い智絵里ちゃーん!ちょっと打ち合わせするぞー!」

 がちゃっ

智絵里「あ、あのプロデューサーさん……呼びました?」

P「お、来た来た」

P「呼んだよー呼んだ呼んだー超呼んだぜぇ」

智絵里「えと……なんでしょう?」

P「……んー。ちょっと打ち合わせしとこうと思ったからさ」

智絵里「打ち合わせ、ですか」

P「うん!」

智絵里「えっと……ここで、するんですか?」

P「はい!」

3: 2013/05/19(日) 19:21:05.68 ID:nZEOUbdNo
智絵里「でも……」

智絵里(プロデューサーさん普通にお布団の中入ってるし……打ち合わせするような空気じゃないような……)

P「どうかしたか?」

智絵里「い、いえっ!なんでもっ……」

P「そっかそっか、じゃあ座って座って」

智絵里「はい……それじゃあ……」

 とことこ ぽふん

P「……?なんでそんな離れて座るんだ?」

智絵里「え?だって……」

P「そんな離れちゃ打ち合わせし辛いだろう?もっとこっちおいで」

智絵里「は、はい……」

 とことこ

智絵里「えっと、ここらへん……?」

P「ダメだ!そこじゃまだ遠いだろう!もっとこっちへ!はよ!はよはよ!!」

智絵里「でも……」

P「はよはよ~♪」

智絵里「は、はいっ……」

4: 2013/05/19(日) 19:21:40.32 ID:nZEOUbdNo
 とことこ……

智絵里「あの……」

P「もっとこっちだ!!」

智絵里「はいっ……」

 とことこ……

智絵里「えっと――

P「つかまえたっ」

 がばぁっ!ぎゅっ

智絵里「ひゃあっ!?」

P「んっふっふ~」

智絵里「あ、え?」

P「うへへへへ……」

5: 2013/05/19(日) 19:22:10.12 ID:nZEOUbdNo
智絵里「え、あ、あれ……?」

P「ふぃ~あったかあったか……幸せだなぁ」

智絵里(わたし……今どうして……)

智絵里(プロデューサーさんに抱きしめられて……お布団の中に入ってて……)

P「はぁ~智絵里の匂い落ち着くわぁ」

智絵里「……ふぇっ!?」

智絵里「あ、あああの!ぷ、ぷぷ、ぷろりゅーひゃーひゃん!!何を!」

P「ぷろりゅーひゃーひゃん?」

智絵里「ぷ、プロデューサーさんですっ!い、一体何を……!」

P「何をって……智絵里を布団に引きずりこんで後ろから抱きしめてます」

智絵里「あ、あう……」

智絵里(口に出されると、余計恥ずかしい……)

6: 2013/05/19(日) 19:22:35.16 ID:nZEOUbdNo
智絵里「そうじゃなくて……なんでこんなこと……?」

P「寒いから」

智絵里「え……?」

P「寒いからね、ちかたないよね」

智絵里「え?え?でも……」

P「寒いからちかたないよ!」

智絵里「それなら暖房つければいいんじゃ……」

P「……」

智絵里「……」

7: 2013/05/19(日) 19:23:13.74 ID:nZEOUbdNo
P「……暖房かぁ」

P「俺暖房苦手なんだよ、頭がぼーっとするしさ。極力使いたくないっていうか……」

P「あ、勿論事務所の子が寒いっていうならつけるよ?でも一人の時とかはなるべくつけないようにしてるんだ」

智絵里「あ、そうだったんですか……」

P「そうそう。でも今日はちょっと寒いからさぁ、でも暖房はつけたくないしさぁ」

P「なら智絵里を抱きしめようと思って!」

智絵里「そ、そういう事なら……?」

P「ちかたないよね!!」

智絵里「仕方、ないですね……っておかしいですっ」

P「おーノリツッコミ。智絵里もこういうノリ、慣れてきたなぁ。よしよし」

 なでなで

智絵里「んっ……♪」

8: 2013/05/19(日) 19:24:05.68 ID:nZEOUbdNo
P「よしよし」

智絵里「えへへ……ってそ、そうじゃないですっ!」

P「ん?」

智絵里「寒いなら、毛布もう1枚増やしたり……もう1枚上に何か着たり……他に方法がありますっ」

P「まぁそうだけどさぁ……」

P「こう、なんていうの?身体的にも寒いんだけど」

P「精神的に寒いっていうか、人肌恋しかったというか心が寒いというか」

智絵里「……?」

9: 2013/05/19(日) 19:24:44.41 ID:nZEOUbdNo

P「……ここのところ、ちょっと忙しくて智絵里と話す時間が減ったからさ……寂しかったんだよ」

P「昔は……それこそデビュー直後なんてずっと智絵里と一緒にいたのにさ。最近全然話せなかっただろ?」

P「だから、智絵里とゆっくりしたいな、話したいなって思って、さ」

智絵里(……そ、そうだったかな?)

智絵里「えと、いつも通り毎朝お家まで迎えに来てもらって……」

智絵里「お仕事の時はもちろん、レッスンの時もずっと傍にいてもらって……」

P「……」

智絵里「お昼ご飯は毎日一緒に食べてますし……お仕事終わったらお家まで送ってもらって……」

智絵里「そのまま一緒にご飯食べたりもしてる気が……」

P「……」

智絵里「お休みの日はお買い物にも付き合ってもらってるし……」

智絵里「そんなに……いつもと変わらなかった気が……」

P「……」

智絵里「あの……」

P「晩飯……!」

智絵里「え?」

10: 2013/05/19(日) 19:25:15.17 ID:nZEOUbdNo
P「昨日、一昨日!一緒に晩飯食べれなかったじゃないか……!!」

智絵里「たまに食べれない時くらいは……」

P「やだやだ!やだー!!毎日一緒がいいのー!」

智絵里「え、えと……」

P「寂しかったんだぞ!事務所で仕事しながらカップラーメンって……!」

智絵里「でもプロデューサーさんがお仕事あるからって……」

P「うう……」

智絵里「あ、お母さんが明日ごちそうを作るからプロデューサーさんも呼んでって……」

P「おお、本当か!ありがたや……ありがたや……」

智絵里「わたしもお手伝いしますから……その、楽しみにしててくださいね?」

P「ああ!すっげぇ楽しみだ」

智絵里「えへへ……」

P「はっはっは……」

智絵里「……」

P「……」

11: 2013/05/19(日) 19:25:46.84 ID:nZEOUbdNo
智絵里「あの……」

P「ん?」

智絵里「それで……いつまでこの状態で……」

P「んー……もうちょっと」

智絵里「もう……」

P「はっはっは……嫌だったらやめるけど?」

智絵里「……」

P「嫌?」

智絵里「嫌じゃ、ないです……」

P「じゃあ、このままで……」

智絵里「はいっ」

P「~♪」

智絵里「んっ……」


12: 2013/05/19(日) 19:26:15.70 ID:nZEOUbdNo

P「ああ、そうだ。打ち合わせ先終わらせとくか」

智絵里「打ち合わせ……?あ、最初に言ってましたね……」

智絵里「えと……このままするんですか?」

P「いえすっ!」

P「バレンタインイベントが今年も大好評でな」

P「それを見てくださった○○出版社が今度単独で写真集を出してみないかって言ってくれて」

智絵里「た、単独ですか……」

P「ああ、最初から最後まで全部智絵里っ!智絵里だけの写真集だ!」

P「発売に合わせて記念イベントも行う予定でさ!日取りは――

13: 2013/05/19(日) 19:26:54.16 ID:nZEOUbdNo
P「――とまぁ、こんな感じで。これから忙しくなって大変だと思う」

智絵里「は、はい……」

P「俺も付きっきりでサポートするから、一緒に頑張ろう」

智絵里「付きっきり……ですか?」

P「ああ」

智絵里「なら……頑張れますっ」

P「ん。頑張ろうな」

智絵里「はいっ」

14: 2013/05/19(日) 19:27:29.92 ID:nZEOUbdNo
P「それでさ、その……終わって、落ち着いたら……休みも取れると思うから」

P「そしたら……二人で旅行にでも行かないか?」

智絵里「……!」

P「知り合いに温泉旅館を経営してる人がいるんだけど、以前から一度来てみないか?って誘われてて……」

P「行ってみたかったんだけど機会が無くてさ。一人で行くのもちょっと寂しいし……」

P「だから智絵里と行って、二人でゆっくり休みたいなと思って……どうかな?」

智絵里「い、行きます……!行きたいですっ」

P「そっか!よかった……じゃあ話通しておくよ、優先的に予約取れるようにしてくれるし」

智絵里「はいっ。その、楽しみに……してますね」

P「ああ、俺も楽しみにしてるよ。ご飯も美味しいらしいしさ。……ホントに、楽しみにしてる」

智絵里「はいっ」

P「って事で、旅行行けるようにお仕事頑張ろうな」

智絵里「が、がんばりますっ」

P「おう、がんばろうな」

 なでなで

智絵里「えへへ……」

P「あーもう智絵里は可愛いなぁ!!!可愛いなぁぁぁ!!!」

 なでなでなでなでなでなでなでなで

智絵里「んっ……えへへ」

15: 2013/05/19(日) 19:28:05.96 ID:nZEOUbdNo

――
―――

智絵里「……ん」

智絵里(あれ、わたし……寝ちゃってた?)

智絵里(今、何時かな……)

智絵里(ん……動けない……プロデューサーさんの腕が……)

智絵里「あの……プロデューサーさん?」

智絵里「……」

智絵里(……寝てる、のかな……ちょっと体勢を……よいしょっと)

 もぞもぞ

智絵里(わ、わわ……顔がすぐそこに……)

智絵里(プロデューサーさん寝てる……最近、忙しそうだったから疲れてるのかな……)

智絵里(起こさないほうが……いい、よね)

智絵里(……そーっと抜け出そう)

16: 2013/05/19(日) 19:28:38.24 ID:nZEOUbdNo
 もぞもぞ

P「……んん」

 ぎゅうっ!

智絵里(ひゃうっ!)

智絵里(ぁ……抱きしめられる力強くなって……余計動けない……)

智絵里「あ、あの……プロデューサーさん……?」

P「……うへへ」

智絵里(本当に寝てるのかな……)

智絵里(……やっぱり起こして……でも寝てたらかわいそう、だよね)

智絵里「……おやすみなさい、プロデューサーさん」

 ぎゅっ

智絵里「……えへへ」


17: 2013/05/19(日) 19:29:15.06 ID:nZEOUbdNo

――
―――

P「んあ……」

P(やば……あのまま寝てしまったのか……)

P(えっと時間時間っと……うお!もう朝じゃねーか)

P(と、とにかく起きないと……)

 ぎゅっ

P「ん?」

智絵里「すぅ……すぅ……」

P「……」

P「…………」

 つんつん

智絵里「んぅ……?」

P「……」

 ぷにぷに

智絵里「んみゅ……」

P「なんだ天使か」

18: 2013/05/19(日) 19:29:48.84 ID:nZEOUbdNo
P「って違う!いや違わないけど!!とにかく早く起きないとそろそろちひろさんが……!」

<オハヨウゴザイマース

P「言わんこっちゃない!智絵里ー!朝だぞー起きろー!」

智絵里「んんっ……すぅ……すぅ」

P「起きろー智絵里ー!起きるんだー!!」

智絵里「んっ……むにゅ……」

<アレ?プロデューサーサン イルンデスカー?

智絵里「すぅ……ぷろでゅーさーさん……」

P「くそ!可愛い寝顔しやがって……早く起きるんだ智絵里ー!ちひろさんが……」

 がちゃっ

ちひろ「プロデューサーさん、帰らなかったんですか――

P「あっ」

ちひろ「……」

P「あ、違うんです……違うんですよちひろさんこれは……」

19: 2013/05/19(日) 19:30:34.83 ID:nZEOUbdNo
智絵里「んぅ……んん……!ぷろでゅーさーさん……」

 ぎゅっ

P「……」

ちひろ「……」

P「あのですね……これは別に……」

ちひろ「プロデューサーさん」

P「あ、はい」


ちひろ「『スタミナドリンク』と『レアメダル』どっちがいいですか?」

20: 2013/05/19(日) 19:31:13.03 ID:nZEOUbdNo
おわり

21: 2013/05/19(日) 19:32:57.73 ID:Ozs/zQqTo


よーしここにままゆ呼んできて抱きしめてる現状実況してあげようぜー

22: 2013/05/19(日) 19:32:58.48 ID:QoxO4kPZo

最高だった

引用元: モバP「寒いから智絵里を抱きしめよう」