セシリア「･･･」ﾎﾟﾔｰ

　　　一夏『セシリアの飛び方が一番綺麗だよな』

　　　一夏「セシリアが一番綺麗だよな』

　　　一夏『セシリア綺麗だよ』

セシリア（一夏さんが私を綺麗って！きゃー！）///

鈴「…セシリア？」

セシリア「…はっ！？」

セシリア「ま、まあ、イギリス代表候補生、セシリア・オルコットですから！」

鈴「いや意味わかんないから」

セシリア「い、一夏さん？　参考までに、私のどういう所が綺麗と！？」

シャル「飛び方の話だよ？」

セシリア「へ…？　飛び方…？」

ラウラ「都合のいいところだけ聞こえる耳か。　便利だな」

シャル「いやぁ、不便じゃないかなぁ」

セシリア「飛び…。　また私、早合点を…」ｽﾞｰﾝ

一夏「俺、試験以外じゃまともに見たISってセシリアが初めてなんだよな」

箒「そうだったな。　たしか”男がISに乗るなんて！”とか言って勝負をふっかけてきたんだったな」

セシリア「そ、そのことは忘れてくださいまし！」

一夏「あの時見たブルー・ティアーズ。　青い機体が流れるようにひらひら飛んでさ」

一夏「セシリアの金髪が日光を透かせてきらきら光って、本当に綺麗だった」

シャル「べた褒めだねぇ」

箒「…なんだこの不愉快さは」ｲﾗｲﾗ

セシリア「」///ﾏｯｶｯｶｰ

ラウラ「ふん、敵に太陽を背負わせるとは、氏んだも同然ではないか」

鈴「いやその解釈はどうなのよ」

一夏「まぁ確かに俺とセシリアじゃ、戦法が違いすぎるな」

鈴「違うっていうか、真逆よね。　エルメスとギャンみたいな？」

一夏「あれはいいものだ」

ラウラ「ふむ」ﾋﾟｺｰﾝ

ラウラ「遠距離タイプの動きも知っておいて損はなかろう。　視界を共有してもらえ」

シャル「あ、いいね。　うーん…、どうせなら、セシリアに乗せてもらえば？」

セシリア「一夏さんが私に乗る…？」

ﾓﾔﾝﾓﾔｰﾝ（妄想スタート）

－真夜中の校庭－

一夏『馬に乗るのは貴族の嗜みって言ってたけど』

セシリア『…』ﾌｩｰ　ﾌｩｰ

一夏『馬に”なる”のはどんな気分だ？セシリア」

セシリア『…』ﾌｩｰ　ﾌｩｰ

一夏『…黙ってちゃわからんぞ」ﾋﾟｼｨ!

セシリア『ひぅっ』ﾋﾞｸｯ

一夏『おっと、鞭が強すぎたか？　…ああ、轡があると喋れないのか」ｶﾁｬｶﾁｬ

セシリア『も…もう、許してください…』

一夏『許す？　何を許すんだ？』

セシリア『こ、こんな…外で、裸で、馬のように…」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

セシリア『は、恥ずかしくて氏にそうですわ…！　も、もう許して…」

一夏『…』

セシリア『…いち、か、さん…？』

一夏『…！』ﾋﾟｼｨ!　ﾋﾟｼｨ!　ﾋﾟｼｨ！

セシリア『ああっ！　ああっ！　ああん！』

一夏『お前をどうするかは、俺が決める』

セシリア『…は、はい…一夏…様』

一夏『忘れるな。　お前の全ては、俺のものだ』

セシリア「いいですわ！」ｸﾜｯ

一箒鈴シラ「「！？」」ﾋﾞｸｸｯ

セシリア（もう～一夏さんたら強引で♪）ﾆﾔﾆﾔ

セシリア（そんなところもいいんですけどっ！）ｷｬｰ

ラウラ「一夏を乗せるというだけで一体何を想像したんだ？」

シャル「すっごい笑顔だね」

鈴「どうせロクなことじゃないわよ！」ｲﾗｲﾗ

セシリア「一夏さん、行きましょう！　私が乗せてさしあげますわ♪」ﾆｯｺﾆｺ

一夏「お、おう」

セシリア「そ、それでは一夏さん」ｶﾞｼｬｺﾝ

セシリア「ど、どうぞお乗りになってください…」

一夏「」

セシリア「い、一夏さん？　…どうかなさいましたか？」

一夏「ど、どうしてセシリアは四つん這いになってるんだ！？」

セシリア「え、だって一夏さんが”馬になれ”って…」ﾎﾟｯ

一夏「いいい言ってないー！」ｶﾞﾋﾞｰﾝ

セシリア「しっかり捕まってくださいね」

一夏「よし」ｷﾞｭｰ

セシリア（う、後ろから力強く抱きしめられて…。　い、いいものですわね）ﾓｼﾞﾓｼﾞ

セシリア「そ、それでは行きますわよ」

一夏「おう」

セシリア「…」

一夏「…」

一夏「…？」

一夏「セシリア？」

セシリア「…鞭は下さいませんの…？」ﾎﾟｯ

一夏「いやさっきからなんの話！？」ｶﾞﾋﾞｰﾝ

一夏「おおおー…　すげえーー」

セシリア「どうですか？　実際に一緒に飛んでみて」

一夏「やっぱり全然俺と違うな！　俺はぎゅーっと飛んでどわーっと突っ込むからな！」

セシリア「そ、その表現はよくわかりませんけど」

一夏「セシリアの飛び方は、俺と違って綺麗だって言ってんだよ！」


　　　『俺と違って綺麗だって』

　　　『って綺麗だって』

　　　『綺麗だ』


セシリア（ま、また綺麗って言われましたわ！　はぁぁ…幸せですわ…！）ﾊﾟｧｧ

一夏「はー、気持ちいいなー」ﾜｸﾜｸ

セシリア（…それにしても、ここまで私と密着していて何も感じないのでしょうか…？）

セシリア（少し、意地悪をしちゃってもいいですわよね）

セシリア「戦闘機動を行いますわよ」

一夏「へっ？」

セシリア「行きます！」ｷﾞｭｰｰﾝ

一夏「おっ？　おぉっ！　おぉぉおお！」ｷﾞｭｰ

セシリア「まだまだ！」ｷﾞｭﾙﾙﾙ

一夏「おぉおぉおおぉおお！？」ｷﾞｭｰ!

一夏「～～～！？」ｷﾞｭｰ　ﾑﾆｭ

セシリア「い、い、一夏さん！？　胸を掴んで…！」

一夏「～～～！！」ﾑﾆｭ　ﾑﾆｭｳｩｩ

セシリア「は、離して…！」ｸﾞﾗﾘ

セシリア（しまった…！　姿勢制御が…！）

セシリア「い、一夏さん、ほんとに離して…！」ｶﾞｸｶﾞｸ

一夏「おっ、落ちる！　離せない！」ﾑﾆｭﾆｭﾆｭﾙﾓﾆｭﾘｰﾝ

セシリア「～～～！？」ﾋｭｰﾝ…

鈴「ねぇ、あれおかしくない？」

シャル「ほんとだ、なんかふらふらしてる」

ラウラ「何を言ってる」

ラウラ「あれは落ちるぞ」

箒鈴シ「「えーー！？」」

鈴「一夏！　何してんの！」

一夏「お、落ち、落ちる！」

シャル「セシリア！どうしたの！？」

セシリア「～～～！」

シャル「だめだ、二人ともパニックになってる！」

ラウラ「ふむ、まずいな。　セシリアはともかく、一夏が心配だ」

シャル「どっちも心配だよ！」

箒「い、一夏…」

箒「しっかりしろ！　一夏！　お前は皆を守るんだろう！」

一夏「！」

箒「お前しかいないんだぞ！　お前がやるんだ！」

一夏「箒！」

箒「お前の言ったことだぞ！　私に見せてみろ！」




一夏「来い！　白式！」

ｷｭｲｰｰｰﾝ

セシリア「…私…？」

一夏「お、気が付いたか？」

セシリア（私…一夏さんにむ、胸を掴まれて…。　姿勢制御を誤って墜落を…）

セシリア（それがどうして、お、お姫様だっこされてるんでしょうか！？）

一夏「ごめんな、セシリア。　おれもパニクって邪魔しちゃって」

セシリア「い、いえ、私ことミスを…。　それより、ここは？」

一夏「白式で全力で真上に飛んだんだ。　高度は３０００ｍってところだな」

セシリア「が、学園のシールドは…」

一夏「つい…切り裂いた。　警報鳴ってた…気が…する」

セシリア「…そうでしたの」

一夏「ごめんな、学園に戻ったらちｈ…織斑先生に絞られるな」ｼｮﾎﾞｰﾝ

セシリア「ふふっ…、そんな顔しないでください。私は助けていただいたんですのよ？」ﾆｺｯ

セシリア「それにしても、シールドを切り裂いて飛び出すなんて…。　悪い騎士にさらわれたお姫様の気分ですわ」

一夏「す、すまん」

セシリア（でも…その騎士とお姫様が愛し合っていれば…、そのお話はハッピーエンドですわね）

一夏「日が沈むな」

セシリア「…私、日本にきてからこんな気持ちで夕陽を見たのは初めてですわ」

一夏「どうだ？　日本の夕陽は」

セシリア「きれい…」

セシリア（独りで見ていれば、きっとこんな気持ちにはならなかったのでしょうけど）

一夏「気に入ってもらえてよかったよ。　ここは俺の住んでる街だからな」

セシリア「ふふっ、そうでしたわね。　でも、今は私も住んでますわよ？」

一夏「そうだったな」

セシリア「今度は、イギリスの夕陽を見に来ませんか？　私の生まれた街の」

一夏「イギリスかー」

セシリア「そ、その時は、是非両親にも会って…」ｺﾞﾆｮｺﾞﾆｮ

一夏「ん？何か言ったか？」

セシリア「な、何でも…、はっ」ｷｭﾋﾟｰﾝ

セシリア「式はどっちの国でするかって相談ですわ！」

一夏「ねぇ何の話！？」

一夏「そ、そろそろ帰ろうか」

セシリア「もう少し…見ていたいですわ」

一夏「俺はいいんだが…、複数の火器に白式がロックオンされてるんだよ」

セシリア「えっ」

一夏「白式が言うには、離脱は不可能だそうだ。　…ここはおとなしく帰るとしよう」

セシリア「そ、そうですわね」

ラウラ「３０秒で帰って来い、尋問を行う。　３０秒以上かかったら拷問だ。　逃げても拷問だ。　おとなしく尋問を受けるなら、軽い拷問で済ませてやる」

一夏「どう転んでも拷問な気がするんだが…」

鈴「とっとと帰ってこいって言ってんのよバカ！」

一夏「…やれやれ」

一夏「また、乗せてくれよな」

セシリア「えぇ構いませんわよ」

セシリア「でも次は」

セシリア「ベッドの上で、私に乗ってみます？」



おわり

乙

おやすみ

おわりました

セシリアといえば、妄想からの叩き落し！と思い、書いてみました

４話のお見舞いに来るセシリアさんが可愛い過ぎて大好きです

一応乙