1: 2013/05/02(木) 11:51:49.21 ID:3+/L7r7C0

貰ったお題でSSを書きます。
長くても5レスぐらいでさくさく書いていきます。

書き方は色々なのでご注意下さい。

【クラリスのごはん丼】
【アイドルたちのケンミンショー】
【異常に高い結婚願望を持つ和久井さん】

から書いていきます。
お題を募集した際はアイドルの名前とシチュをお願いします!


【新装版】アイドルマスター シンデレラガールズ U149(13) (サイコミ×裏少年サンデーコミックス)

2: 2013/05/02(木) 12:00:51.01 ID:3+/L7r7C0

【クラリスのごはん丼】

俺はクラリスに夕食の席へ招待されていた。
都内某所の教会…その裏にある小さなキッチンに俺は居た。

「もうすぐ出来ますから、あと少しだけお待ちください」

『ああ、別に大丈夫だ…楽しみにしてるから』

「ありがとうございます、腕によりをかけますので」

そう言って彼女は笑った。
その微笑みには神秘さを添えて。
そして、40分程経過してから…だろうか。

「できました…今、持ってゆきますので」

俺はその声を聞いて小さな木造のテーブルの上をそっと撫でた。
買い換えれば…そうは思うが、彼女は清貧を重んじている。
さて、そんな彼女だが…どのような料理なのだろうか。

「ご飯です」

ご飯だ。確かにご飯だ。
どうみてもご飯以外には見えない。

「ええと…こっちが、こしひかりです」

米の種類を尋ねてはいないが、こしひかりらしい。
一粒一粒が大きく、白く輝く光を放っていた。

「これは、釜で炊いたあきたこまちです」

米ばかりではないか。だがとても美味そうだ。
こしひかりをおかずにあきたこまちを食べるのだろうか。
たまにはそういう経験もいいかもしれない。彼女にならってみよう。

「では、いただきましょうか」

『いただきます』

どの米も美味い。テーブルに置いてある塩をかけると、なお。
ああ、そういえば…俺の米の銘柄は、何なのだろう。
俺はそれを尋ねると…頬を赤らめて、言った。

「…ひとめぼれ、です」

                     おわり


3: 2013/05/02(木) 12:01:47.06 ID:3+/L7r7C0

即興なのでこの程度の質ですがこんな感じに書いていきます。
次は【アイドルたちのケンミンショー】を書きます。


6: 2013/05/02(木) 12:08:47.56 ID:3+/L7r7C0

【アイドルたちのケンミンショー】

このプロダクションには様々な地方からのアイドルが集まっている。

それを知ってか、某有名番組からのオファーが来た。
海外組は、海外ロケが来るが、国内組の大きな仕事はこれが初だ。
もんたに感謝せざるを得ない。俺は、アイドルを大部屋に全員を呼び出した。

「みんな集まってるな?今回はみなに仕事が来てるぞ!」

やった。頑張ろう。嬉しそうな声が部屋に響く。
確認のため、出演予定のアイドルの名前を呼んでいく。
はい。はい。フェイフェイダヨー!彼女は海外組であろうに。

ひと通り呼び終えると、1人のアイドルが俺の元へ来た。

『あ、あの!その。プロデューサー、呼ばれてないんですが…』

「…それは、だって…」

『できることなら、なんでもやりますから!』

「………」

『お願いします!』

「わかった」





「ウサミン星って…どこにあるんだ」

『東京』

出演決定だ。

                       おわり


7: 2013/05/02(木) 12:10:47.48 ID:3+/L7r7C0

次は【異常に高い結婚願望を持つ和久井さん】を書きます。
あ、支援ありがとうございます。筆が遅いので申し訳ありません。


8: 2013/05/02(木) 12:18:41.20 ID:3+/L7r7C0

和久井留美。職業、アイドル。

元秘書という異例の前歴の持ち主だ。
時折予定表を彼女に調節してもらっている。

冷静沈着、クール…そういうイメージを持ちがちだ。
けれど、彼女の違う一面も、ファンには指示されているのだ。

ある日、とある営業の電話からそれははじまった。

「はい。はい!わかりました。和久井留美…ええ。では、折り返し電話を」

『…私のこと、呼んだかしら』

「ああ、留美さん。えっと、仕事が来たんだけど…いいかな」

『ええ、私は構わないけれど』

彼女とガラステーブルを挟んで応接用のソファに腰掛ける。
FAXで転送されてきた資料を受け取り、並べる。
今度は…ウェディングモデルなのだ。

『…これ、私でなくてはダメなのかしら』

「俺は…留美さんにやってほしい、と思ってる」

「それに、よく似合うだろうし…ウェディングドレス」

『………』

『そう、なら…いいわ。引き受けましょう』

「ありがとう」


9: 2013/05/02(木) 12:28:52.49 ID:3+/L7r7C0

その日から、何やら留美さんの様子がおかしい。

産婦人科のパンフレットがバッグから露出している。
事務所の雑誌の占い…留美さんの結婚運に全て円が描かれている。
婚期、結婚、指輪、子供…そんなワードにぴくり、と肩を震わせているのだ。

そして、雑誌取材に家事が趣味、と答えたり。
料理をはじめたのか、指に小さな傷を作っていた。

「留美さん…最近、悩んでること、あるんですか」

『………』

『ええ』

「俺で力になれるなら、何でも相談して下さい」

『その…仕事の事、なのだけれど』

『結婚、いえ…その前に、男性との交際もないから、そういうのがわからなくて』

『それに…結婚前にウェディングドレスは、婚期を逃すんだ、って知ったの』

『けれど、仕事は完璧にこなしたいと思うから、心情を理解しようと思って』

「…留美さんなら、すぐにでも結婚できると思うんですが」

俺の正直な気持ちだった。それは、もう1つの意味もあって。
それに気付いたのか…彼女は、朱に染まった表情で言った。
ありがとう、そして…頑張るから。そう言って、笑った。

彼女は以前より…ずっと自然な笑顔で笑ってくれるようになった。

その笑顔に惹かれて、俺は。
そして、仕事の当日。

緊張していた。


10: 2013/05/02(木) 12:40:09.98 ID:3+/L7r7C0

本番さながら、と言ったセットに俺は驚いていた。

メイクを終え、それを完璧に着こなした彼女がそこにいた。
言葉も、息を呑むのも忘れ、俺の視線は奪われた。

「…すごく、素敵です」

『…ありがとう』

何だか、照れくさい気分になって、振り払うように俺は言った。
ああ、そして…彼女も同じのようだった。

「では、行きましょうか」

『ええ』

彼女は俺の腕に手を回し、俺もゆっくりと歩き出した。
結婚とは、このような幸せに溢れているのか。
彼女は耳元で、俺にそっと呟いた。

『ファンレターで「るみちゃん結婚して」ですって。小さな男の子からよ』

「あはは。俺も負けていられません」

『………』

『それって…』

俺は何も言わず、彼女に向かって、ただ、笑いかけた。
意味を察してくれたかどうかは…定かではないが。
彼女は俺にだけ聞こえる声で、続けて言った。

「ちゃんと…ちゃんと横にいて欲しいの。お願い」

その手は微かに震えていた。
俺も同じだ。それ以上に緊張している。
長く続く道を終え、祝福の花束が舞い上がっていた。

「私…和久井留美はずっと貴方のそばにいると誓うわ」

「それがプロデューサーとアイドルの関係でも、それ以上でも…」

『…俺も、留美さんのそばに…ずっと、そばにいることを誓います』

俺たちは、誰にも聞こえない声で囁きあって。

誓いの言葉を述べて、薄いレースの先には、彼女の端正な顔立ちがあった。
これからも長く続く道の先。そして、仮初の舞台の上で。

俺たちは、真実の愛を誓った。

                            おわり


12: 2013/05/02(木) 12:42:08.05 ID:3+/L7r7C0

コレジャナイ!感あったら本当に申し訳ありませんでした。
とりあえず最初にいただいた3つのテーマを書き終えました。

よろしければお題を投下していただけると幸いです。
アドバイス等々もいただけると幸いです。

では、次のお題をお願いします!

安価 >>13 >>14 >>15

19: 2013/05/02(木) 12:53:12.45 ID:3+/L7r7C0

では、

【怒られて(失敗して?)しゅんとしてる柚ちゃんを慰める】
【アイドルにアンケート「初めてのデートはどこに行きたい?」】
【幸子の前で他のアイドルに可愛いと言い続けてみる】

を書きます。少々お待ちください。
間違っていた場合指摘していただければ。


20: 2013/05/02(木) 13:01:35.57 ID:3+/L7r7C0

俺は頭を下げていた。

すみません。申し訳ありません。
苦言を呈されるのは俺だけでいい。
彼女に…喜多見柚に、何の罪もない。

「ごめん、なさい…アタシ、失敗しちゃった」

事務所へと続く道程を走る車の中、彼女はぽつりと呟いた。
いつもの活発な彼女の姿は、そこにはなかった。

『気にしないでいいよ。あれは…俺のミスでもあったんだ』

『ちゃんと、仕事の趣旨を確認出来てなかったから』

『ほら、すぐに次の仕事取ってくるからさ。頑張ろう!』

「…うん」

俺は彼女を慰めようと、気分を切り替えたが、失敗に終わった。
きっと…俺への責任を感じているのだろう。
そんな顔はさせたくない。

『………』

『あ、俺…用事があるんだった。柚、付き合ってくれ』

「いい、よ」

このまま帰っても、俺は残業をするだけだ。
それに、彼女を放ってはおけない。

俺の睡眠時間を削って、彼女が笑ってくれるなら…この程度、安いものだ。


22: 2013/05/02(木) 13:16:12.56 ID:3+/L7r7C0

車を停め、俺は柚の少し前を歩き出した。

相変わらず、彼女は俯いたままだった。
いい方法、など分からない。けれど、俺は。

『俺、お腹空いてきたんだ。何か食べに行こう』

精一杯の笑顔を向けて、柚に言った。
彼女からの返事はない。それでも、いい。

『好きなもの頼んでいいからな、遠慮しなくていいよ』

「…そっか。なら…アタシは、何か甘いものでも頼もっかな」

俺は腹が減った、という言葉と裏腹に軽食だった。
それに反して彼女はいくつかの甘味を頼んでいた。
そして、フォークがかちゃりと音を立て、同時に、彼女は言った。

『今日…ごめんなさい。で…その。ありがとう』

『お腹、空いてないでしょ?』

「………」

『その…さ。アタシ、これからも失敗することって、あると思うんだよね』

『でも、頑張るから。だから…』

「ちゃんと、見てるから」

「何かあれば、俺が支える。プロデューサーだから」

「そして、1人の男として…って、何か変なこと言っちゃったな」

『ううん、ありがとう。アタシ、思ってるんだ』

『Pサンに声かけてもらって良かったな…とか!』

『女の子なんて星の数ほどいるでしょ?』

『でもアタシの事、人込みの中で見つけ出してくれたのは…Pサンだけなんだよっ!』

ようやく笑ってくれた、彼女の顔には、夕焼けかどうかも定かでない朱が差していた。
それに加え、慌てたように俺の口へフォークに乗せたケーキを運んだ。
少し照れくさかったが、ありがたくいただくことにした。

『じゃ…食べ終わったし、帰ろっか!』

『Pサン、アタシ今後も頑張るから…見ててねっ?』

店を出て、俺の少し前を歩き出した彼女の顔は見えない。
けれど…きっと、笑顔で居てくれるだろう。

俺の口の中のケーキに、さらに甘みが差した気がした。

                         おわり


23: 2013/05/02(木) 13:17:22.52 ID:3+/L7r7C0

【怒られて(失敗して?)しゅんとしてる柚ちゃんを慰める】でした。
柚ちゃんはじめてだったのでコレジャナイでしたらすみませんでした。

次は【アイドルにアンケート「初めてのデートはどこに行きたい?」】 を書きます。
少々お待ちください。


25: 2013/05/02(木) 13:27:21.12 ID:3+/L7r7C0

【アイドルにアンケート「初めてのデートはどこに行きたい?」】

俺は雑誌の取材内容の確認をしていた。

やっと経営も軌道に乗り出し、アイドルにスポットライトが当てられる。
ファンはアイドルの一言一句、一挙一動にも目を向けてくれている。
その期待に答えるためにも、俺は努力を惜しまなかったのだ。

そして、今回の取材対象…渋谷凛、佐久間まゆ、城ヶ崎美嘉を呼び出した。

「ええと、みなに雑誌の取材が来てるんだ…各自コラムは書いてると思うけど」

インタビュー記事では、アイドルの直筆のコラムが掲載される。
それと当時に、雑誌社側のインタビューも当時掲載される。

2つの側面からアイドルを知ることができる、と好評だった。

うん。大丈夫だよ、と凛。
問題ありません、とまゆ。
楽勝だねっ★、と美嘉。

さすが俺の自慢のアイドルたちだ。仕事が早い。
ああ、共通の質問を聞くのを忘れていた。
これは俺の仕事だというのに。

「共通の質問だけど…初めてのデートはどこに行きたい?」

『プロデューサーの家かな』

『ですねぇ』

『うんっ★』

質問を変えてもらうことを決意した。

                      おわり


26: 2013/05/02(木) 13:27:58.34 ID:3+/L7r7C0

【幸子の前で他のアイドルに可愛いと言い続けてみる】 を書きます。
少々お待ちください!申し訳ありません。


30: 2013/05/02(木) 13:40:28.73 ID:3+/L7r7C0

【幸子の前で他のアイドルに可愛いと言い続けてみる】

輿水幸子。

接頭語に自称・カワイイ、自称・天使などが着く。
一人称はボク、と言った感じに可愛らしいアイドルである。

ただ…芸能界では少々謙虚さが必要になってくる。
確かに文句のつけどころのない美しさだが。
そして、俺は考えてみたのだが。

幸子の前で他のアイドルに可愛いと言い続ければ…どのような反応をするのだろうか。

早速やってみようと思いたち、アイドルたちに事情を話した。
なるほど…確かに。なんだか納得していた。
きっと興味があるのだろう。

幸子は事務所のソファで雑誌を読んでいる。
そのふしぶしに、ボクには似合いすぎます、との呟きが聞こえる。
ふう。深呼吸を終え、アイコンタクトで開始の合図を出し、俺は大きな声で言った。

『可愛いな』

ぴくり。
幸子の肩が震える。
俺は目線を逸らしている。

すごく見てる。
誰のこと?という視線で。
そしてまた雑誌に視線を落としていた。

『…可愛いな』

ぴくりぴくり。
明らかにこちらを見ている。
だが俺は見ない。決して見ないぞ。うん。

『ああ、可愛い。撫でさせてくれ』

アイドルの頭を撫でていく。
俺の方を向いているアイドルは吹き出しそうであった。
誰もが肩を震わせているが、幸子の目にはどう映っているのであろうか。

よし、行ってくれ、と目で合図し、アイドルたちは行ってしまった。
そしてすぐに幸子がこちらに来る。早い。早すぎる。
俺の顔を正面からじっと見つめ、言った。

「んっ!」

『………』

頭を突き出す幸子。つむじが見える。指でつついた。

「違います!んっ!んっ!」

意味が分からない。つむじを披露して何があるのか。

「………」

「ボクには…言ってくれないんですか、カワイイ…って」

落胆していた。なんだか可哀想になってしまった。もうやめよう。
幸子の頭に手をやり、優しく撫でて謝った。ごめんな、と。
そして、心を込めて幸子に可愛いことを告げた。

『…幸子は、可愛いよ』

彼女は嬉しそうに目を細め、にっこり笑って言った。

「ええ」

「ボク、カワイイですよねぇ…」

スカイダイビングの刑に処することにした。

                     おわり


32: 2013/05/02(木) 13:42:35.61 ID:3+/L7r7C0

これで、

【怒られて(失敗して?)しゅんとしてる柚ちゃんを慰める】
【アイドルにアンケート「初めてのデートはどこに行きたい?」】
【幸子の前で他のアイドルに可愛いと言い続けてみる】

の3本を終わります!ありがとうございました。
こんな性格じゃないよ!ということでしたらすみません。

よろしければ次もお題をいただければ幸いです。

安価 >>+2 >>+3 >>+4 でお願いします!


37: 2013/05/02(木) 13:49:34.21 ID:3+/L7r7C0

では、

【乃々と組ませた茜が「むーりぃー」状態に】
【お金より大事なもの 亜子ちゃんで】
【イブ、水着ロケでポ口リアクシデント】

の3本を書きます。少々お待ちください。


39: 2013/05/02(木) 14:00:51.64 ID:3+/L7r7C0

【乃々と組ませた茜が「むーりぃー」状態に】

俺は思案していた。
森久保乃々…彼女についてだ。
あまりアイドルに乗り気ではないのだろうか。

彼女はあれだけの資質を持っているというのに。
だが…無理強いはよくない。これは…最後の賭けだ。

俺は日野茜と森久保乃々を呼び出した。

「今日から1週間、2人でレッスンを行ってほしい」

『わかりました!頑張ります!』

茜は相変わらずやる気に満ちている。嬉しい限りだ。
そしてそれに反して、乃々はあまり、だった。

『えぇ…べ、別にいいんですけど…』

「…乃々、俺の…最後の頼みだ。これが嫌なら、そうしよう」

「アイドルも…手を引いてくれて構わない。けど、これが最後だ」

「お願いします」

俺は乃々に頭を下げた。可能性を埋もれさせたくない。
それを見て、乃々は恐る恐るといった様子で俺に言った。

『プロデューサーさんを困らせるのはダメだから…少しだけ頑張る…』

「…ありがとう」

『で、でも…できるだけ、ですけど』

「うん。それで十分だ。茜も乃々と頼むな」

『はい!じゃ、レッスン行ってきまーす!』

ぱたん、と閉じられたドアの向こうから、茜の元気な声が聞こえる。
俺は茜に…全てを託す他なかった。乃々が、楽しさに気付いてくれれば。

1週間後、事務所に乃々がやってきた。

「おはようございます、仕事行きたいんですけど…」

なんということだ。茜はやってくれたのだ。
嬉しくて涙が出そうだ。そうだ。茜はどこだ。

『茜!ありがとうな、乃々もよく頑張ってくれた』

「はい…早く、仕事行きたいんですけど…」

『うん。決まってるから、すぐに行こう。茜も準備してくれ!』

「………」

「むーりぃー」

嘘だろ。

                     おわり


40: 2013/05/02(木) 14:02:54.01 ID:3+/L7r7C0

>>39 修正です!

[×]

「おはようございます、仕事行きたいんですけど…」

なんということだ。茜はやってくれたのだ。
嬉しくて涙が出そうだ。そうだ。茜はどこだ。

『茜!ありがとうな、乃々もよく頑張ってくれた』

「はい…早く、仕事行きたいんですけど…」

『うん。決まってるから、すぐに行こう。茜も準備してくれ!』

「………」

「むーりぃー」

[○]

『おはようございます、仕事行きたいんですけど…』

なんということだ。茜はやってくれたのだ。
嬉しくて涙が出そうだ。そうだ。茜はどこだ。

「茜!ありがとうな、乃々もよく頑張ってくれた」

『はい…早く、仕事行きたいんですけど…』

「うん。決まってるから、すぐに行こう。茜も準備してくれ!」

『………』

『むーりぃー』

としてお読み下さい。またかっこ間違えました…すみませんでした。
次は【お金より大事なもの 亜子ちゃんで】 を書きます。

少々お待ちください。



43: 2013/05/02(木) 14:18:06.23 ID:3+/L7r7C0

【お金より大事なもの 亜子ちゃんで】

土屋亜子。

俺は土屋亜子の手腕に驚嘆せざるを得なかった。
異常なまでのリスクとリターンの計算力。
金銭が絡むと彼女の右には並べない。

彼女は貯金と食事を愛し、その貯金でレストランを予約したりする。

その彼女にお金より大事なものがあるのだろうか。
ある種ちひろさんと並んでみてしまう。
レアメダルにされそうだった。

「亜子、亜子にはお金より大事なもの…って、あるか?」

俺は何やら作業をしている亜子と背中越しに会話をはじめた。
彼女はううん、と唸ったあと、言葉を選ぶように言った。

『世の中銭よ!…あー、でも、無いわけでもないね』

「………」

失礼な話だが、少し驚いていた。
気になってしまって、彼女の答えを待った。

『ほら、幸せ?とか、お金で買えないから』

「…そっか。そうだよな」

お金より大事なものなど無数にある。
友情、愛情、幸せ…それは、当然のことだ。
彼女も疲れているだろう。飲み物を入れてあげよう。

俺は彼女に感動を覚え、丁寧にコーヒーをいれていた。
作業お疲れさま、と彼女の背中に声をかけ、振り向いた。

『あ…』

彼女は札束を見て笑っていた。
先ほどまでの感動の秘話はどこへ。
焦ったように彼女は、続けて俺に言った。

『………』

『お金で幸せは買えなくても、無いよりあった方がいいじゃない?』

俺の涙を返してくれ。

                     おわり


44: 2013/05/02(木) 14:19:58.38 ID:3+/L7r7C0

【お金より大事なもの 亜子ちゃんで】でした。
ご期待に添えなければすみません…では、次です。

【イブ、水着ロケでポ口リアクシデント】を書きます。少々お待ちください。


46: 2013/05/02(木) 14:28:46.18 ID:3+/L7r7C0

【イブ、水着ロケでポ口リアクシデント】

真夏の海は、やはりいい。

俺はイヴ・サンタクロースと撮影に来ていた。
名前に反して、彼女はとても嬉しそうに仕事に励んでいた。

『刺激的な夏になりそうです~☆』

確かにとっても刺激的だ。その胸はサンタさんからの贈り物かな。
俺も何故か水着姿で、イヴを見て前屈みになっていた。
というか、男性陣はみなそうである。

そして…俺は、期待していることがあった。
それは俺だけのことではない。ポ口リだ。アクシデント!
俺は脳内で流暢にそれを発音していた。アクシデ…アクシデンツッ!

『もう、Pさん、あんまりジロジロ見ないでください~☆』

そうは行かない。ならばそのお胸を揺らさないでいただきたい。
俺の煙突に侵入してはくれませんか。くれませんでした。
サンタクロースも人を選ぶということである。

『一肌脱いじゃいますよ~☆』

何だと。水着姿から一肌脱げば…それは、つまり。
なんということだ。スタッフが止めに入る。やめろ。
だが…それは間に合うことはなかった。神よ、ああ…。

カメラに映るピンク色の突起。下は何も着けていない。
恥ずかしそうに四つん這いになっていた。
そろそろ止めに入らないと。

「ほら、もう服を着るんだ」





「ブリッツェン!」

                    おわり


47: 2013/05/02(木) 14:30:20.27 ID:3+/L7r7C0

以上で

【乃々と組ませた茜が「むーりぃー」状態に】
【お金より大事なもの 亜子ちゃんで】
【イブ、水着ロケでポ口リアクシデント】

の3本を終わります!ありがとうございました!
よろしければ次もお題をいただければ幸いです。

次のお題をお願いします!

>>+1 >>+2 >>+3


51: 2013/05/02(木) 14:33:27.53 ID:3+/L7r7C0

お題ありがとうございます。感謝です。

【他の子と話してるのを見てもやもやするけど態度にうまく出せない千秋】
【妹ヶ崎とデートしてる最中に姉ヶ崎とばったり会う】
【棟方師匠VS早苗さん】

の3本を書きます。引き続き少々お待ちください。

52: 2013/05/02(木) 14:43:33.36 ID:3+/L7r7C0

【他の子と話してるのを見てもやもやするけど態度にうまく出せない千秋】

「ああ、ええと…この資料の、ここについてだったら」

俺はアイドルたちと次の企画の話し合いをしていた。
そこで俺は気付いたことがあった。
黒川千秋のことだ。

なんだか遠くからこっちをちらちら見ている。
用事があったのだろうか。

「千秋?どうかしたか」

気づかれていないつもりだったのか、慌てて俺から視線を逸らす。
どうしたというのだろうか。千秋は言った。

『え?え、ええと…別に。別に、なんでもないわ』

「…そう、か」

待たせてすまない、と声をかけ、再び資料に目を落とす。
すると、また千秋がこちらをみて、何が言いたげな顔をする。
10分ほどである程度話のまとまりができ、俺は仕事を終えていた。

『その…ちょっと、いいかしら』

「うん、いいぞ」

『…よかった。なら、あちらに座りましょう』

千秋は慣れた手付きで俺にコーヒーを入れてくれた。
ソファに腰掛け、その距離はかなり近い。
というか隣に座っているのだが。

「その…今日。千秋…どうしたんだ」

『べ、別になんでも…その』

『あ、あなたが…他のアイドルと話していると、えっと』

『…自分でも、分からないの』


53: 2013/05/02(木) 14:50:26.48 ID:3+/L7r7C0

…自意識過剰でないことを祈るばかりだが、これは。

そんなことがあるだろうか?
黒川千秋だぞ。クールビューティだ。
彼女が…まさか、俺に…嫉妬をしている、のか。

「…千秋は、今日…レッスン終わってから、時間あるかな」

『あるけれど。どうかしたのかしら?』

そわそわしている。膝の上の握りこぶしが震えている。
頬も赤い。息遣いも間近で聞こえるほどだ。
背の関係で俺に上目遣いの状態だ。

そして…なんだか、その瞳は潤んでいた。

俺。俺はどうなんだ。千秋を…その。
ああ、こんなことを考えていても仕方が無い。
たまに、そう。たまにはちょっと誘ってみるだけだ。

「千秋…帰り、どこか寄って行かないか」

『い、いいの?いいえ、そうではなくて。わかった』

『時間!時間は…』

「今から行こう、俺も仕事…終わったからさ」

『え、ええ。なら、準備があるから…10分後に下で』

ぱたぱたと忙しなく駆けていく千秋が愛らしく思えた。
その姿を見ていたアイドルは笑っていた。
何か深い意味があるかのように。

何もしないよ。本当だよ。ご飯食べるだけだよ。

『…お待たせ』

さっきより格段にメイクに手が入っており、髪も整っている。
バッグに両手を添え、非常に女の娘らしいではないか。

「行こう、か」

『…うん』

先を歩く俺の服の裾を、そっと掴み、俺たちは歩き出した。
そう。これは、たまに…ごくたまに、あることだ。
こんな日も、あっていいと思うのだ。

さて、今日はどこへ行こうか。

                        おわり


54: 2013/05/02(木) 14:51:54.41 ID:3+/L7r7C0

【他の子と話してるのを見てもやもやするけど態度にうまく出せない千秋】でした。
【妹ヶ崎とデートしてる最中に姉ヶ崎とばったり会う】 を書きます。

少々お待ちください!


55: 2013/05/02(木) 15:00:59.13 ID:3+/L7r7C0

【妹ヶ崎とデートしてる最中に姉ヶ崎とばったり会う】

俺は決して変態ではない。
女子中学生に恋心など抱いてないよ。
俺の手から4枚の100円玉が投入されていた。

カメラに向かってポースをキメて!

城ヶ崎莉嘉のポーズはキマっていた。
変顔ブームなのか、変なものがキマっていないだろうか。
プロデューサーとしても、1人の男性としても心配で仕方がなかったのだ。

『よーし、これでバッチリ☆』

携帯に貼って、と促され、貼るよ、と苦笑いをして答えた。
アイドルと撮ったプリクラはとても貼れない。
貼りたい気持ちはあるのだが。

『JCのアタシに色々とやりたい放題なPくんは幸せモノなんだよ!?』

こらこらこらこら。店内でなんてことを。割と声が大きい。
店外に出た俺を待っていたのは冷たい視線だった。
おまわりさん俺じゃありません。

「…それで、これからどうするんだ?」

『お姉ちゃんにメールしよ~っと』

『えへへ、こんなトコお姉ちゃんに見つかったら大変だ』

確かに大変だ。困ってしまう。
メールを送信し終えて、俺の質問に悩んでいた。
そして、そのときのことだった。後ろから着信音が聞こえていた。

困った。


56: 2013/05/02(木) 15:11:06.82 ID:3+/L7r7C0

『プロデューサー…な、何…してるの』

それはもちろん、城ヶ崎莉嘉と遊んでいただけだよ。
それを口にできる勇気はなかった。

「あ…お姉ちゃん」

『莉嘉、約束したじゃん』

「こ、これはその…遊び、というか」

『遊びの関係…なの?』

待って。もっと適切に話をして下さい。
道行くお母さんが俺を見てる。
どうにかなりそうだ。

「あっ!お姉ちゃん、もしかしてヤキモチ?」

『え!?べ、別にそんなこと…あ…ある、けど…』

『そ、そんなことより!前、プロデューサー、アタシと約束したじゃん!』

『どこか連れて行ってやるからな、って』

『嘘…だったの』

「え…Pくん、お姉ちゃんとも…?」

なんだこの流れ。明らかに矛先が俺に来ている。
そのうち間違いなくおまわりさんが来る。
その前にこれを収束させないと…

『冗談だよ★プロデューサー、焦りすぎ』

「さっきお姉ちゃんとメールで驚かせようって決めてたんだー☆」

なんだ、そうだったのか。
この場で捕まるかと思ってしまった。
ああ、よかった。俺は2人に声をかけ、歩き出した。

『あー、でも…』

美嘉の表情は見えない。
嬉々とした声音で話し始める。

『連れてって、って言ってたのに…』

こっちを向いた美嘉の目はすわっていた。
ヤバイ。これは本当にまずい。

「連れて行く!行かせて下さい、お願いします」

『よろしいっ★』

…どうにも、この姉妹には、敵いそうにない。

                        おわり


57: 2013/05/02(木) 15:11:55.91 ID:3+/L7r7C0

【妹ヶ崎とデートしてる最中に姉ヶ崎とばったり会う】でした。
【棟方師匠VS早苗さん】を書きます。少々お待ちください!


60: 2013/05/02(木) 15:24:54.59 ID:3+/L7r7C0

【棟方師匠VS早苗さん】

俺は棟方愛海とある協定を結んでいた。

彼女は生粋の変…イタズラ好きだ。
だからちょっと彼女は気になってしまうのだ。
所属している美しいアイドル…その胸が。谷間が。膨らみが。

俺はそれに感銘を受け、とあるミッションを行うことになっていた。

相手は片桐早苗。元警官。あらゆる武術をこなしている。
一般人では到底太刀打ちが出来ない。そして俺がやれば連行だ。
ならば…そこに棟方愛海という協力者を得て、それは実現されるのだ。

早苗さんのバストに顔を埋める。それが俺の夢なのだ。
性格にはバスツというべきか。俺と愛海で片乳ずつ。それでバスツだ。

『こちら、プロデューサー。そちらの状況はどうだ』

「こちら、棟方愛海。異常なし。異常な膨らみを発見」

俺も彼女もノリノリであった。トランシーバーまで買った。
結構高かっただが、夢を実現するには安い。
俺はわくわくしていたのだ。

『いいか、俺が右乳を攻める…愛海は左だ、可能なら両乳を補足しろ』

「了解。うひひひ、はじめるよ!」

合図と共に俺は狭い事務所を駆け抜けた。隣には棟方愛海。
異常を察知したのか早苗さんは戦闘態勢に入った。
まずは俺の右ストレートが右乳へ飛んだ。

『甘い!』

素手で軽く受け止められ、乳への進撃は食い止められた。
俺の股間は立体軌道しているというのに。
俺は叫んだ。心のままに。

「あたしは夢を…鷲掴み!」

隣から出てきた愛海に気づかなかった早苗さん。
その腕はシャツの隙間に穴を開け、彼女の侵入を許した。
黒いブラが露出する。俺の巨人は14cm級巨人に変化していたのだ。

無論殴られた。

『…で、どうしてこんなことをしたの』

「夢を掴みたかったからです」

彼女は正直だった。俺も同様に答えた。
ふう。なるほど。早苗さんは溜息をついた。
ああ、許してくれるのか。なんと優しいのだ!

連行された。

                  おわり



69: 2013/05/02(木) 15:29:48.01 ID:3+/L7r7C0

【拓海と仁奈と薫】これはシチュエーションが>>1任せですがご了承下さい。
【Pとちひろの結婚披露宴でのアイドルたち】
【Pさん大好き藍子ちゃんのゆるふわデイズ】

の3本を書きます。引き続き少々お待ちください。
アドバイスをいただければ幸いです。


71: 2013/05/02(木) 15:42:52.73 ID:3+/L7r7C0

【拓海と仁奈と薫】

アタシ…ええと、向井拓海だ。

アタシは今、レッスンを終えて近くの銭湯の方へ歩いてる。
アイツはアタシに年少組の世話まで押し付けやがった。
…ま、ガキの世話にも慣れてきちゃいるんだが。

市原仁奈に龍崎薫。似たもの同士って感じだ。

それに仲間でもあるし、交流もたまにはいいかもしれない。
裸の付き合いって言葉もある。そうだ。

「銭湯が見えてきやがりました!」

言葉の使い方を教えるべきだろうか。
可愛らしいんだが、これでいいのか。

「あー!かおるお風呂はじめてだから楽しみー!」

「分かったから落ち着け。逃げやしねえよ」

薫は銭湯の暖簾に夢中だった。ま、最近こんなとこも少ない。
しかも都内だ。昔ながらの、ってのがあまりない。
はしゃぐ気持ちもわからなくはない。

仁奈は銭湯の煙突を物珍しそうに眺めていた。
煙突って言えば、工業地帯とかにしかねえからな。

「よーし、お前らじっとしてろよ。金払ってくるからな」

「はーい」

ま、たまにはいいだろう。


72: 2013/05/02(木) 15:48:45.45 ID:3+/L7r7C0

金を払い終えて、行くぞと声をかけていた。

薫が男風呂の方に行こうとしたのを慌てて止めた。
女は女風呂に入るべきが相場なのだ。

「ほら、お前らとっとと服脱げ。入るぞ」

アタシは隠すこともなく普通に服を脱いでいった。

薫もいそいそと服を脱ぎ、できたよーと笑っていた。
くそ。なんでアタシは慌ててんだよ。普通に可愛いな。

「仁奈、まだか?ああ、きぐるみ脱げねえのか…手伝ってやるよ、背中出せ」

「だ、大丈夫でやがりますよ」

「いいって。別にとって食うわけじゃねえよ。ほら」

アタシは仁奈に背中を向けさせてチャックに手をかけた。
ああ、薫が先に入ろうとしてる。待て。
開けようとしたときだった。

「構うな」

低い声がきぐるみの隙間から聞こえた。
アタシは開けるのをやめた。
触ってはいけない。

「あ…アタシら、先に入ってるからな、自分で脱げよ、任せたぞ」

「仁奈に任せやがってください!」

アタシは一足先に風呂へと足を伸ばした。


73: 2013/05/02(木) 15:52:51.63 ID:3+/L7r7C0

やっぱ広い風呂はいい。

年少組の2人はアタシの胸を眺めてた。
そのうち成長するだろうからつつくな。触るな。

薫の頭を洗ってやって、仁奈の身体を洗ってやった。

…なんだか、こうしてるとマジで姉さんって感じだ。
姐さん…そっちじゃねえ。姉さんのほうだ。

長い時間湯に使って、アタシたちはロビーでコーヒー牛乳を飲んでいた。

「…っ、やっぱ風呂あがりはこれだな」

「うめえですよ!」

「おいしー!」

「もうそろそろ暗くなってきたし帰るぞ」

アタシはそれだけを告げて、先に歩き出した。
それにはちょっとした理由があった。

ガキは苦手だ。そう言っていたアタシだったけど。
口元が緩むのを、抑えられなかったからだ。

…また、来てやってもいいかもしれない。

                   おわり



75: 2013/05/02(木) 15:55:10.47 ID:3+/L7r7C0

【拓海と仁奈と薫】でした。
ご期待に添えなければすみませんでした。

【Pとちひろの結婚披露宴でのアイドルたち】を書きます。
少々お待ちくださいませ。

>>70 さん
適当に飽きるまで続ける予定です。
練習させていただく機会もあまりないので。


77: 2013/05/02(木) 16:01:40.56 ID:3+/L7r7C0

【Pとちひろの結婚披露宴でのアイドルたち】

俺はちひろさんと婚約を果たした。
そして…今日、盛大な晴れ姿を見せるのだ。
人生に1度の結婚式。きっとみなも応援してくれるだろう。

そうであってほしい。

「プロデューサーさん。ドレス…似合いますか」

『ええ。とてもよく似合っています』

「ふふっ…そう言っていただけると、嬉しいです」

『そろそろ時間ですから、行きましょうか』

これから披露宴なのだ。パーティに俺たちは顔を出す。
みなはどんな反応をしてくれるだろうか。
楽しみで仕方がなかった。

会場に入ると、みなの視線を俺たちが奪った。

この視線も、今となっては嬉しいものに限る。
多くのアイドルが、俺たちを祝福する。

たくさんのシュウメイギクが俺とちひろさんにかけられる。

その中を1歩1歩を踏みしめて、壇上に登って、スピーチをするのだ。
俺たちはそっと登りきり、席につき、先のスピーチを待った。
ええと、確か…最初のスピーチは、小梅だったか。

さて、はじまるのを待とう。


78: 2013/05/02(木) 16:07:52.99 ID:3+/L7r7C0

『え…えっと、断裁分離のクライムエッジ…』

『い、以上…です』

なんでそんな切って切られて別れるアニメなの。
今ここでいう必要があったのだろうか?
次は凛の花束の贈呈だった。

『プロデューサー、おめでとう』

『…幸せに、応援してるから』

『これ…ダリア。きれいでしょう』

「凛ちゃん、ありがとう。大切にするから」

嬉しそうに凛は階段を降りていった。
ダリア。ダリア?凛は花屋さんだよ。おかしいよ。
結婚披露宴パーティでダリアを送るのはおかしいよ。そうだよ。

ひと通りスピーチを終え、アイドルたちは血の涙を流して喜んでくれた。

結婚披露宴も上手く終了し、新婚生活がはじまった。
そして、最近、違和感に気づいたのだ。
最近、まゆが来ていない。

そして…屋根裏から、うふふ…と、笑い声がするのだ。

今度、確かめてみなければ。

                       おわり


79: 2013/05/02(木) 16:09:43.56 ID:3+/L7r7C0

【Pとちひろの結婚披露宴でのアイドルたち】でした。
【Pさん大好き藍子ちゃんのゆるふわデイズ】を書きます。

少々お待ちください。


82: 2013/05/02(木) 16:25:51.80 ID:3+/L7r7C0

【Pさん大好き藍子ちゃんのゆるふわデイズ】

俺は高森藍子と席を共にしていた。

昼食を共に、と彼女に誘われていたのだ。
こうして顔を合わせるのは珍しくない。
最近増えてきているくらいである。

『今日も、いい陽ざしですね…お散歩とか、気持ちよさそう』

「うん。そうだな」

夏を前に、からっとした涼しい風が吹き抜ける。
それと同時に店の周りの木々も楽しそうに揺れていた。
少し錆びたドアベルの音も、俺の心を落ち着かせてくれる。

『この時間が終わったら、お仕事です…楽しみです』

彼女はくるくるとパスタを巻き、上品に口に運んでいく。
俺は手元のサンドイッチに口をつけ、冷たいコーヒーを流し込む。
熱いそれとは違って、口の中で香りが広がっていくのだ。ああ、この雰囲気。

最近…彼女、高森藍子と過ごす、この昼食の時間が…待ち遠しいのだ。

彼女の持つ独特の雰囲気。誰もを癒すかのような声。
このような落ち着いた開放感のあるカフェには、彼女の姿が似合う。
そこに言葉は無くて、けれど…気まずい間ではなくて。それが、俺には楽しかったのだ。

『あ。とっても美味しそうなお菓子が並んでます。買っていっちゃいましょうか』

「うん。みなで食べるのも良さそうだな…俺が買っていくよ」

『え?あ、そんな…でも、甘えちゃいます』

「あはは、そうしてくれ」

俺と藍子は席をたち、いくつか藍子のセンスでお菓子を選んだ。
彼女はお菓子作りにハマっているようで、その腕は確かだった。

『では、行きましょうか』

「ああ」

店に軽く響くドアベルの音を背に、俺たちは木陰を歩き出した。
もう、夏はすぐそこだ。それを告げるように、風が吹く。

『風が吹くと、気持ちいいですね』

ああ。彼女に笑顔を返すと、また、にっこりと笑ってくれた。
だから、俺はこの時間が楽しみなのだ。
そして、続けて言った。

『Pさんの笑顔を見たら、疲れも吹っ飛んじゃいます!』

俺と彼女は、頬を染めながら笑いあった。
そして…彼女は、さらに続けた。

『Pさんにこんなこと言ったらアイドル失格かもしれませんけど』

『私…やっぱりあなたの笑顔が大好きですからっ!』

「………」

「ありがとう」

そう。事務所に帰る間だけ。たった、数十分だけだ。
そんな彼女との日々を…大切にしたいと思っている。

俺と彼女は、誰にも見られないように指を絡ませ、事務所へと歩を進めた。

                            おわり


84: 2013/05/02(木) 16:28:34.06 ID:3+/L7r7C0

【拓海と仁奈と薫】
【Pとちひろの結婚披露宴でのアイドルたち】
【Pさん大好き藍子ちゃんのゆるふわデイズ】

の、3本は以上です。ありがとうございました。
次の安価で最後にしたいと思います。

では、お題を募集したいと思います。
>>+1 >>+2 >>+3

よろしくお願いします!


89: 2013/05/02(木) 16:31:26.21 ID:3+/L7r7C0

【Cuヤンデレ四天王達によるP包囲網】
【酔って意識が朦朧としてる甘えたがる茄子さん】
【仲良くけんかするレイナンジョー】

の3本を書きたいと思います。
また、申し訳ありませんが、【Cuヤンデレ四天王達によるP包囲網】の安価を取った方は、
その4名のアイドル名を記載していただければ幸いです。

ということで、すみませんが、茄子さんから書いていきます。
ごめんなさい!少々お待ちください。


91: 2013/05/02(木) 16:41:19.00 ID:3+/L7r7C0

【酔って意識が朦朧としてる甘えたがる茄子さん】

1月1日の今日、俺は鷹富士茄子に誘われていた。

彼女は今日で20歳になる。立派な成人の仲間入りだ。
大晦日の深夜から、神社には多くの参拝客が訪れていた。

『プロデューサー、こっちですよ』

その声に誰もが俺に目を向ける。無理もない。
このような美人の視線を独り占めしているのだから。

「ああ、茄子。やっと見つけた」

『人、多いですから』

『…ふふっ、一緒に初詣なんて、何だかデートみたいですね』

「………」

「そ、そうだな」

俺はそのまっすぐな視線に照れていた。
おみくじを引きましょうか、と彼女に手を引かれた。
彼女は異常なまでに運がいい。運の塊と呼ぶべきなほどには。

『あ。大吉でしたー!プロデューサーはどうですか?』

「…末吉、だった」

末広がりを期待しよう。にしても、少し腹が減った。
茄子、茄子。呼んでみても返事がない。
俺が後ろを振り返ったときだ。

『…お酒、甘酒…ですか』

「お酒…飲んでみたいのか?」

『いえ。ええと、その。ちょっと気になる…という程度で』

「なら、俺が買ってくるよ。成人のお祝い、ってことでさ」

俺は素早く人をかき分け、2人分の甘酒を手に入れた。
アルコールは微量だろう。大丈夫だ。
そして、20分後だ。

『あ~れ~、お代官さまぁ~』

やはりこうなったか。


92: 2013/05/02(木) 16:48:26.60 ID:3+/L7r7C0

立っても居られなくなったようで、神社の前の石段に座り込んでいた。

「…茄子。大丈夫か?」

『ナスじゃなくてカコですよ~』

知っている。自分のアイドルなのだから。
完璧に酔っているのだろうか。

『500マニー拾っちゃいましたー。運営の人に返しておきますねっ』

何を言っているんだ。消されたいのか。
日本の通貨は円であってマニーではないのだ。

身体が暖かく疲れてしまったのか、俺の肩に頭を乗せていた。
俺の首を掴み、肩に頬を擦りつけている。
そして、顔をあげて、彼女は。

もう唇に吐息がかかる、そんな至近距離まで彼女は近づいていた。

『…っ、ふふ…ふ、ふふ…プロデューサー』

彼女は俺の膝枕で、長い時間を過ごした。
彼女に酒はよくないのだろうか。

『…あ。プロデューサー…私』

「ああ。もう、大丈夫か?よかった」

『もうすぐ、日の出です…行きましょうか』

そう言って先を進む彼女の顔は…少しだけ、赤かった。
それが酒のせいなのか、それとも。

そして、眺めのいい高台へと足を踏み入れた。


93: 2013/05/02(木) 16:56:27.00 ID:3+/L7r7C0

地平線の向こうから、少しずつ明るくなってくる。

それと同時に、彼女は俺の方を振り返った。
少しふらついているようだが、まだ…どうなのか。

『プロデューサー』

『この…たくさんの人の中から、私を見つけてくれて…ありがとうございます』

『ほら。こんな2人のときくらいしか、言う機会がなくて』

「うん」

『私を見つけてくれたお礼に、プロデューサーのこと』

『…きっと、幸せにしてあげますからっ』

そう言って、影に隠れた表情のまま、俺の胸に飛び込んできた。
俺の胸の中で深呼吸したあと、顔を上げて、えへへ、と笑った。

最近は仕事ばかりで、あまりこういう機会がなかった。
このくらいは、目を瞑ることにしよう。

『今年も来年も再来年も、ず~っと私のプロデューサーでいてくださいね、Pさん♪』

『…ふふふっ』

そう言って、彼女はふいに。
俺を両手いっぱいに、ぎゅっと抱きしめて。
俺の顔、俺の唇に向かって、そっと、けれど、精一杯に、背伸びした。

俺の運は、ここで使い果たしてしまったのだろうか。


                              おわり


94: 2013/05/02(木) 16:57:55.36 ID:3+/L7r7C0

【酔って意識が朦朧としてる甘えたがる茄子さん】でした。
【Cuヤンデレ四天王達によるP包囲網】 を書きます。>>90 さん、ありがとうございます。

それでは、引き続き少々お待ちください。



95: 2013/05/02(木) 17:09:11.81 ID:3+/L7r7C0

【Cuヤンデレ四天王達によるP包囲網】

うちのアイドルたちは、とても家庭的で世話焼きなのだ。
俺が今…こうなってしまったのは、以前の一言が原因だった。

「やっぱり、家庭的な女性は魅力的だと思うんです」

ちひろさんと、雑談をしていたときに出た一言だ。
これに特定の意味はないつもりだった。
けれど…口は災いのもと。

それを痛感した。

『プロデューサー!デスク、掃除しておきました!』

五十嵐響子。なんとも家庭的さを描いたようなアイドルだ。
誰もが妻にほしい、と思うところだろう。

『あ!今日、お昼はどうするつもりなんですか?』

「ええと、俺は今日、弁当買って…」

『………』

「…ないんだ」

『そうなんですか!えと、私!お弁当作ってきたんです!よかったら』

「…ありがとう、美味しくいただくよ」

弁当の蓋を開ける。からあげ、だし巻き、コロッケ。
俺の好きなものばかりじゃないか。教えたこともないのだが。
なぜ…彼女は、俺の好みを把握しているのだろうか。不思議で仕方ない。

箸はどんどん進んでいく。確かに美味しい。
…あれ。だし巻きがなんだか、変わった味がする。
視線で彼女に答えを求めると、薄く笑って、こう言った。

『…愛情が、入ってます、から…ふふ。も、もちろん…食べて、くれます…よね』

焦点があっていない目で言われて、俺は恐怖を覚えた。
何が入っているというのだ。俺は何を食べるのだ。
視線に押され、俺は箸を進めていて、見えた。

…彼女の指に、絆創膏が貼ってあるのを。


96: 2013/05/02(木) 17:17:49.75 ID:3+/L7r7C0

俺は出来る限りの笑顔と感謝を彼女に伝え、響子はレッスンに戻った。

とはいえ、確かに品目は美味だったのだ。ありがたい。
そして、腹も膨れれば、眠くもなる。仮眠を取ろうと思っていた。
おはようございます…その声と共に、事務所のドアはゆっくりと開かれていた。

『あ…プロデューサーさん。今から、仮眠ですか』

水本ゆかりが笑顔でやってきた。
何故俺の思考はこうも読まれてしまうのか。
そんなにわかりやすい性格や表情なのだというのか。

「えっと…俺は、仮眠しようと思って」

本日の仕事は既に終えている。少しの間寝ようと思っていただけだ。
けれど…俺は、言葉を紡ぎだすのに慎重さを覚えていた。

『そう、ですか…なら』

彼女は嬉々とした表情で俺に告げる。

『私の膝枕とか…どう、でしょうか』

「膝枕…」

『いやなんですか?』

「い、嫌なんかじゃないよ。ゆかりは、いいのかな…って」

『え?ふふ…ふ、ふふ。面白いこと、聞くんですね…いいに、決まってますよ』

『プロデューサーさん。ほら…早く、使って下さい…』

『ほら』

ありがたいのだが、その気迫に押される他ない。
彼女の表情に影が差すのは俺としても嫌なので、頭を乗せた。
女性特有の丸みを帯びた身体は、しっとりと俺の頭を包んでくれた。

メガネを外し、頭を撫でられ、俺はゆっくりとまどろみの中に落ちていく。

『………』

『…わ』

『……わたし…わたし』

『…わたし、だけの…』

『私、だけの…』

『プロデューサーさん』

意識はなかった。


97: 2013/05/02(木) 17:25:22.29 ID:3+/L7r7C0

俺が目を覚ましたときには、既に水本ゆかりの姿はなかった。

代わりに、唇に少しの潤いと、首元に変な後が残っていた。
寝方が悪かったのだろうか。それとも…。

考えるべきではない。そろそろ、帰る時間だ。
社長とちひろさんに労いの意を伝え、事務所の階段を降りた。
その先には…緒方智絵里、彼女がにっこりと笑って、そこにいたのだった。

「智絵里、どうしたんだ?」

『ぷ、プロデューサー…そ、その…一緒に、帰りませんか』

「うん?ああ、いいよ。行こうか」

『手…手、繋いでも…いいですか』

「もちろん」

俺は彼女の手を取って歩き出す。
にぎやかな街の中…そこに会話はなかった。
耳を澄ましていると、彼女の方から呟きが聞こえる。

話しかけてくれていたのだろうか。そう思って振り向いた。

彼女はびっくりしたように驚き、俺の手を握りしめた。
その小さく細い、華奢な身体の…どこに、そんな力が。

『あ!え、えっと…ごめんなさい』

「あ、ああ…いいよ。びっくりさせてごめん」

『プロデューサー』

『あの…見捨てないでくださいね…?』

「え?うん。当たり前だろ」

そっと頭を撫でてやった。


98: 2013/05/02(木) 17:31:18.01 ID:3+/L7r7C0

『見捨てないでください』

彼女は帰る途中、何度そう呟いただろうか。
彼女が躓き、足を取られ、俺も転びそうになったとき。

何が…何が、彼女にそうまでさせるというのだろうか。
見捨てないで下さい。見捨てないで下さい。
俺はそんなことはしない。

俺は智絵里を駅まで送り、別れようとしたときもだ。
彼女は虚ろな目で、じっと俺を見つめていた。
それに不安を覚え家まで送ることにした。

『プロデューサー…さようなら』

「ああ、また、明日な」

『はい。さようなら』

『さようなら』

「それじゃ」

俺は、家に向かって歩き出した。
…また明日、ではないのだろうか。
さようなら…別れの挨拶ではないか。

少々遠回りになったが、電車に乗って俺は家に戻った。
深夜12時を過ぎてしまい、早めにシャワーを浴びたかった。
…コンビニで缶ビールを買い、歩きながら呑んで、家に戻っていた。

玄関の電気のスイッチを入れ、誰も居ない部屋にただいまを告げた。

『ずっと、待ってたんですよ…プロデューサーさん…うふふ』










『おかえりなさい』

家の中から声がした。

                        おわり


99: 2013/05/02(木) 17:32:56.86 ID:3+/L7r7C0

【Cuヤンデレ四天王達によるP包囲網】でした。
短レスでヤンデレ書くのは腕がいるな、と感じました…すみません。

【仲良くけんかするレイナンジョー】で最後です。
もう少々お待ちください。


101: 2013/05/02(木) 17:48:37.73 ID:3+/L7r7C0

【仲良くけんかするレイナンジョー】

日曜の朝。

とある事務所でのワンシーンを俺は回想していた。
事務所の別室で仕事を終えると、麗奈と光が遊んでいた。

「ザコはザコらしくしてなさい!」

『正義の味方は負けない!』

おお、少年漫画の熱い展開ではないか。
俺は扉の隙間からじっと覗いていた。

『今日も世界の平和はアタシが守る!』

「何ができるって言うのよ」

割とリアルな質問だ。やめなさい麗奈。
具体的には事務所の平和の守護神なのだ。

『え…えーっと…悪から事務所を守る!』

「悪?このレイナサマが悪だっていうの?」

「アタシこそ正義!というか、勝者が正義なのよッ!」

だから現実を突きつけるのはやめなさい。
子供は見ちゃいけないよ。ダメだよ。

そろそろ夢から覚まさせないと。ゆっくりと身を乗り出した。
麗奈、光。仕事行くぞ、と声をかけると、テレビから声がした。

スーパー・ヒーロータイム!

「ちょ、ちょっと待ってくれ、Pさん!今から…その」

『そ、そうよ!アンタ下僕でしょ、ちょっとぐらい待ちなさいよ!』

そう言って彼女らはテレビの前から離れない。
仲良くけんかした結果がこれである。

相変わらずのレイナンジョーだった。

                         おわり


102: 2013/05/02(木) 17:49:49.99 ID:3+/L7r7C0

以上です!ありがとうございました。
お題というかネタの提供、どうもでした!

6時間書き続けた…お疲れさまでした。


103: 2013/05/02(木) 17:52:02.27 ID:aiAZRywf0
乙乙乙
安価取れなかったのが残念だった

104: 2013/05/02(木) 17:53:49.85 ID:kxGPg7hw0

ままゆ達もみんな可愛くてよかったよ

引用元: モバP「お題でSS」