1: 2011/04/20(水) 17:53:02.31 ID:cyaqpMFSo
まどか『ああ、さやかちゃんがあんな酷い目に!』
ほむら『自業自得よ。あなたが気にかける必要はないわ』
杏子『ありゃ仕方ねーわ。あんな目に遭うのも当然だ』
まどか『……そうなのかも。さやかちゃんには可哀想だけど、当然の末路なのかな』
ほむら『これが彼女の運命。さあ、ワルプルギスの夜と決着をつけに行きましょう』
ドギャーン
まどか『やった、杏子ちゃんが犠牲になったけどワルプルギスの夜をやっつけたよ!』
ほむら『氏んでいった人達の為にも、私達は幸せにならなければいけないわ』
まどか『そうだよね、ほむらちゃん……』
ほむら『まどか……』
カタカタ
ほむら「送信、と」
2: 2011/04/20(水) 17:54:38.78 ID:cyaqpMFSo
感想『さやかざまぁwwww恋愛脳の腐れビXチ氏ねwwww』
ほむら「まったくね、本当に氏ねばいいのに」
感想『最終話で一度も名前の出てこないマミさんェ……』
ほむら「そういえばいたわねそんなの。忘れてたわ」
感想『まともな氏に方したの杏子だけだなw』
ほむら「まあ、彼女は普通に氏んでも構わないわ。今のところは」
感想『ほむまど最高! それ以外のキャラは目に入んね』
ほむら「そう、その通りよ。この人は解かってるわね」
感想『擬音多すぎ。日本語勉強しろ』
ほむら「チッ こいつは多分さやか信者だわ…… 氏ねばいいのに」
カタカタ
マミ「あら、この小説…… 私の名前?」
3: 2011/04/20(水) 17:56:12.76 ID:cyaqpMFSo
キーンコーンカーンコーン
さやか「それでさー、杏子がさーw」
まどか「えーw」
仁美「おかしいですわw」
ほむら「……」イライラ
さやか「暁美、さっきからしかめっ面でどうしたの? 何かあるなら話してみなよー」
ほむら(あなたがウザいのよ…… あの小説みたいに氏ねばいいのに)
まどか「調子でも悪いの、ほむらちゃん?」
ほむら(まどかがそんな女と話してるから。気付いてよ……)
5: 2011/04/20(水) 17:57:56.70 ID:cyaqpMFSo
マミ「今日もいつもの顔ぶれね」
さやか「あ、マミさん!」
ほむら「チッ」
仁美「巴先輩、このクラスに何か御用事ですか?」
マミ「暁美さんにちょっと用事があってね」
ほむら「!?」ギクリ
ガラガラ
まどか「マミさんとほむらちゃんって、珍しい組み合わせだね」
仁美「これはまさか、禁断の恋の……」
さやか「あんたそればっかりだな!」
6: 2011/04/20(水) 17:59:23.39 ID:cyaqpMFSo
ほむら(何なのこの人…… 私はまどかと話していたいのに……)ドキドキ
マミ「いきなりだけど暁美さん、○○っていう小説投稿サイト知ってるかしら?」
ほむら「!?」ビクゥ
マミ「どう、知ってる?」
ほむら「……し、知りません。インターネット、あまりしないし……」ガクブル
マミ「そう。そこに……ちょっとおかしな小説が投稿されてるのよね」
ほむら「……!!」
マミ「登場人物が、鹿目まどかに暁美ほむら、美樹さやか……
不思議と、私の知ってる人の名前ばかりなの」
ほむら「……」ガクガクブルブル
7: 2011/04/20(水) 18:00:23.33 ID:cyaqpMFSo
マミ「……そんなに焦るぐらいなら始めから書かなかったらいいのに」
ほむら「わ、私が書いたんじゃ……!」
マミ「今さら誤魔化さなくてもいいわよ」
ほむら(何よ…… 私が書いたなんて証拠、どこにもないじゃない……!)
マミ「ネット小説に実名使うのもアレなんだけど、暁美さん……
私、何かあなたの気に障るようなこと、したかしら?」
ほむら「……!」
マミ「私だけじゃなくて美樹さんも、佐倉さんも。
単なるイタズラとして見過ごすには、ちょっと引っかかるわね」
ほむら「……」
マミ「何か言いたいことがあったら、何でも言ってくれて構わないのよ。
お話の中で復讐するよりはよっぽど健全だからね」
ほむら「……」
8: 2011/04/20(水) 18:01:38.60 ID:cyaqpMFSo
以前
マミ『暁美さん、もうちょっと人と喋ってみたらいいんじゃない?』
ほむら『え……』
マミ『あなた、皆の中で黙ってることが多いみたいだから。自分を主張するのが苦手なんじゃないかって』
ほむら『そ、それは……』
ほむら(私を人と話せない駄目な子みたいに扱った…… 絶対に許せない)ギリギリ
9: 2011/04/20(水) 18:03:08.98 ID:cyaqpMFSo
マミ「ほら、そうやって手を握り締めて、何も言わずに震えて。
あなたが何を思ってるのか他人には分からないわよ。私が言いたい放題でいいのかしら」
ほむら「……」
マミ「……ふぅ。この事がバレたら、鹿目さんも悲しむでしょうね」
ほむら「!」ギク
マミ「やっぱり彼女だけは特別視してるのね。
経緯は想像できるわ、一人でいたあなたを見かねて鹿目さんが話しかけてくれたんでしょう?」
ほむら「……」
マミ「鹿目さんだってあなたに皆と友達になって欲しい筈よ。
そんな風に誰とも打ち解けないまま、恨み辛みを抱えてほしいとは思ってないでしょうね」
ほむら(まどかは関係ないでしょう……! それにまた説教? 私を何だと思ってるの……!)
マミ「そろそろ授業が始まりそうだから、私は行くけど……
他の人にバレたらもっと面倒よ。あんな小説、はやく消した方がいいわよ」
ほむら「……」
10: 2011/04/20(水) 18:03:58.88 ID:cyaqpMFSo
ガラガラ
まどか「あ、ほむらちゃん」
ほむら(やっぱり嫌な女…… あんな奴に私の何が解かるって言うのよ……!)
まどか「マミさんと何の話してたの?」
ほむら「べ、別に…… 大した用事じゃなかったわ……」
11: 2011/04/20(水) 18:04:50.78 ID:cyaqpMFSo
キーンコーンカーンコーン
先生「みなさん、さようなら~」
まどか「ごめんね、今週わたし掃除当番だから……」
ほむら「! じ、じゃあ、私も待って……」ゴニョゴニョ
まどか「みんな、先にお店の方に行ってて」
ほむら「!?」
仁美「それでは、お先に失礼します」ペコリ
さやか「店で待ってるから。暁美も行こうよ」
ほむら「~~ッ!!」
12: 2011/04/20(水) 18:06:10.02 ID:cyaqpMFSo
テクテク
ほむら「……」
さやか「○区でまた昏睡事件だって」
仁美「怖いですわ……」
ほむら(さっきから下らない話ばっかり…… どうしてまどかはこんな奴と付き合っていられるの……?)イライラ
さやか「そうそう、暁美」
ほむら「!?」ギクゥ
さやか「前は休み時間ずっと本読んでたよね。あれって何の本だったの?」
ほむら「!」
13: 2011/04/20(水) 18:07:34.19 ID:cyaqpMFSo
まどか『ほむらちゃん、お話しよ?』
ほむら『あ、あの…… その……』
さやか『あんたずっと本ばっかり読んでるでしょ。
せっかく学校来てるんだから、そんなのより友達と話した方が楽しいじゃん』
ほむら『……!』
14: 2011/04/20(水) 18:08:35.17 ID:cyaqpMFSo
ほむら(私の大切な本をこんなの扱いして…… あの時からこの女は……!)
ほむら「ど、どうして……?」
さやか「いや、あたし最近マンガばっかりだからさ、何かまともな本でも読もうかと思って……」
ほむら(馬鹿丸出し…… こんな奴にあの話の良さが解かる筈がない)
「別に…… 大した本じゃないし……」
さやか「……そっか、ふ~ん」
仁美「……」
まどか「お待たせ~」
さやか「お~、まどか来た! こっちこっち!」
15: 2011/04/20(水) 18:09:34.65 ID:cyaqpMFSo
ガチャ
ほむら「ただいま」
暁美母「あら、お帰りなさい。今日もみんなと遊びに行ってたの?」
ほむら「……ええ」
暁美母「そう。今日の晩ご飯はとっておきだから、楽しみにしてて」
ほむら「ええ」
バタン
暁美母「前は授業が終わったらすぐ帰ってきたのに。友達が出来たみたいで、本当に良かったわ」
16: 2011/04/20(水) 18:10:57.11 ID:cyaqpMFSo
カタカタ
ほむら(バレた以上、仕方ない…… どうせ最終話だから、とりあえず更新の予定は無いし。
別のサイトで新作を書こう。キャラの名前は……そのまま。変えるとつまらない。
巴マミは頃す。上から目線で偉そうにして…… 皆の期待を裏切る様な形で、呆気なく頃す。
美樹さやかも頃す。いつも話してる上條とかいう男を絡めて……
裏切られ絶望し、誰からも見捨てられて……
私の書く話の中では、誰も私に逆らえない。全て思うがままに出来る。
まどか…… あなただけは、私の隣に立つ幸福を授けてあげる)
17: 2011/04/20(水) 18:12:25.12 ID:cyaqpMFSo
カタカタ
ミキ『あたし…… あんたのことが、好き』
サクラ『えっ…… そ、そんなこと言われても……』
ミキ『不思議だね。出会った時は敵同士だったのに……こんな気持ちになるなんて……』
サクラ『お、おい、やめ…… あっ……』
カタカタ
杏子「いやーはははこんな描写ばかり上手くなっちゃうなあたしえーおい!?」ニヤニヤ
「送信っと。お、何か新作来てるな。
……暁美ほむらに鹿目まどか? 確か、この前会ったさやかの友達……?」
18: 2011/04/20(水) 18:13:55.13 ID:cyaqpMFSo
後日
キーンコーンカーンコーン
さやか「まどか、掃除終わるまで待ってるから」
まどか「え、先に行ってくれてもいいのに」
さやか「いいからいいから」
まどか「ごめんね。じゃあ、食堂とかで待ってて」
仁美「わかりました」
ほむら「わ、私は、図書室の方に……」ソソクサ
19: 2011/04/20(水) 18:14:52.03 ID:cyaqpMFSo
さやか「あ~…… 仁美、ちょっと愚痴こぼしていいかな……」
仁美「どうしたんですの?」
さやか「暁美のことなんだけど……」
仁美「……」
さやか「まどかが話しかけてあたし達のグループに入って、そこそこ経つよね」
仁美「そうですわね」
さやか「……友達になれてるかな、あたし」
仁美「……と言うと?」
20: 2011/04/20(水) 18:16:08.94 ID:cyaqpMFSo
さやか「あたしなりに、色々とアプローチしてるつもりなんだけど…… いつも反応薄いんだよね」
仁美「……」
さやか「どんな話題ふっても、曖昧にしか答えないし…… 向こうから話しかけてもこないし……
正直、何考えてんのかわかんない」
仁美「……」
さやか「嫌われてるのかな、やっぱり」
仁美「……そんなことはないと思います」
さやか「そう?」
21: 2011/04/20(水) 18:17:05.65 ID:cyaqpMFSo
仁美「私の場合も、似たような感じですわ。
習い事がありますから、さやかさんほどお話しの機会は無いのですけれど……
暁美さんとは、話題が進まないのです。いつもこちらが一方的に話しかけている形になってしまって……
楽しんで貰えているのか、わからないのです」
さやか「そうなんだ、仁美も」
仁美「……でも、そんなことで嫌われているとは思いませんわ。さやかさんは暁美さんのことがお嫌いですか?」
さやか「いや……嫌い、て訳じゃないよ。でも何も話してくれないから……
好きとか嫌いになる以前に、よくわからない」
仁美「暁美さんも、今はまだ上手く話せないんだと思います。
私達は、お互いに知り合う途中の時期なのではないでしょうか?
現にまどかさんは仲良くしておられる様ですし。辛抱強く付き合っていきましょう」
さやか「……そうだね、そうしなきゃね。あ、噂をすれば」
まどか「さやかちゃん、仁美ちゃん、お待たせ!」
22: 2011/04/20(水) 18:17:57.53 ID:cyaqpMFSo
テクテク
さやか「その曲がかなり良くてさ~」
まどか「今度、そのCD貸してよ」
さやか「いや、もう恭介にあげちゃったんだけどね~」
仁美「残念ですわ」
ほむら「……」ムッツリ
~♪
さやか「あ、あたしのだ。……杏子?」
23: 2011/04/20(水) 18:18:55.09 ID:cyaqpMFSo
杏子『ようさやか、いま暇か?』
さやか「また前の店に行くところなんだけど」
杏子『そうか。その後でいいから、あたしんち来いよ』
さやか「え? 別にいいけど……」
杏子『絶対来いよ』
プツッ
さやか「……???」
まどか「どうしたの、さやかちゃん?」
さやか「杏子。ほら、前会ったあたしの友達。後で来いって言ってるんだけど、何だろ?」
24: 2011/04/20(水) 18:19:49.69 ID:cyaqpMFSo
杏子「よう、さやか」
さやか「や、あんたの部屋に来るのも久しぶりだね。何の用なの?」
杏子「ああ…… こんなことで呼ぶのもアレなんだけどな。お前、これ知ってんのか?」
カタカタ
さやか「これって…… え、あたしの名前?」
さやか「……」
さやか「なに、これ」
25: 2011/04/20(水) 18:21:15.48 ID:cyaqpMFSo
キーンコーンカーンコーン
ほむら(SS書くと熱中してしまう…… 最近、眠いわ)
さやか「暁美」
ほむら「!」ビクッ
(こいつ一人? まどか、まどかは……)キョロキョロ
さやか「ちょっと用事があるんだけど。付き合ってくれない?」
ほむら「……!」
(何こいつ…… 目が笑ってない……)ガクブル
まどか「あれ、さやかちゃんとほむらちゃんは?」
仁美「さきほど、先生に呼ばれたと仰って出て行かれましたが……」
まどか「そうなんだ」
26: 2011/04/20(水) 18:22:18.01 ID:cyaqpMFSo
さやか「暁美、あたしってネットとかそんなに詳しくないんだけどさ」
ほむら「……」ビクビク
さやか「確か××っていう、小説書いて載せてくれるホームページがあるみたいなんだ」
ほむら(やっぱり、バレてる……!)
さやか「そこにさ、あたしとあんたが出てくる小説が載ってるんだ。
他にまどか、仁美、マミさんに杏子も出てくる。恭介までね」
ほむら「……」
さやか「あれ書いたの…… あんた?」
ほむら「ち、違う……」
さやか「違うの?」
ほむら「何のことだか…… 分からないわ……」
さやか「……」
27: 2011/04/20(水) 18:23:36.86 ID:cyaqpMFSo
杏子『やっぱり知らなかったか』
さやか『……いや…… その、誰が書いてるのかわかんないけど。こんなの、ちょっとしたイタズラじゃ……』
杏子『そうだな。ネットで名前晒してるってとこを除けば、まあ作文にリア友の名前使うなんて、チンケな話さ。
でもこれより前の日付で、別のサイトにも似たような小説が投稿されてる。
そっちでもお前とあたしとマミは氏に役で、暁美ほむらと鹿目まどかだけがハッピーエンドだ』
さやか『……』
杏子『あたしが気に入らないのは本人に許可も取らねえで、こんなもんをコソコソ公開してやがるってことだ。
あたしらに何か恨みでもあるんならハッキリ言えばいい。
てめえの小説の中で復讐してる様なウジウジ野郎とは付き合いたかないね』
28: 2011/04/20(水) 18:25:11.66 ID:cyaqpMFSo
さやか「……そう。でも変なんだよね、その小説に出てくるの、あたし達の交友関係の名前だけなのよ」
ほむら(それだけじゃ、私が書いたっていう証拠にならないじゃない……!)
さやか「マミさんは怪物に頭齧られて氏んじゃって。あたしは恭介にフラれるか何かしてさ。
一方であんたは凄い能力をもったヒーローなの」
ほむら(私達の名前を知ってて、あなたや巴マミを嫌いな人が書いたのかも知れないじゃない!
きっと大勢いるわ…… 志筑とかも疑いなさいよ!)
さやか「あたしだけならともかく、マミさんや杏子まで、何の恨みがあってあんなこと書くんだろうね? ほんとワケ分かんない」
ほむら(恨みなんていくらでもあるわよ! 今も証拠も無いのに私を疑って…… 性悪女、どこまで腐ってるの!)
29: 2011/04/20(水) 18:26:24.04 ID:cyaqpMFSo
さやか「もう一回聞くけど、本当にあんたが書いたんじゃないよね?」
ほむら「違う…… 私、そんなの知らない……!」
さやか「……そっか、暁美じゃなかったんだ。ごめんね、疑って。
あんたとまともに話したことないから、どんな性格なのか分かんなかったの」
ほむら(今度はイヤミ? あなたと話すことなんて無いわ!)
さやか「こんど奢るから勘弁して。教室戻ろっか」
ほむら(ようやく解放される…… これだから面倒臭い奴は嫌なのよ……)
まどか「あ、さやかちゃん、ほむらちゃん!」
ほむら(美樹はウザいし志筑は何考えてるか分からない。
巴は嫌な奴だし、佐倉と上條は美樹の知り合いってだけで知れる。まともな人はまどかだけね……)
30: 2011/04/20(水) 18:27:18.29 ID:cyaqpMFSo
カタカタ
ほむら(もう一つ書き始めよう…… 美樹も巴も氏に役を定番にして……
いいえ、いっそ他のキャラもみんな頃して、私とまどかだけ……)
??「張り切ってるね、暁美ほむら」
ほむら「!? だ、誰!」キョロキョロ
??「ここだよ、ここ」
ほむら「! な、なに…… これ……」ガタガタ
??「そう怖がることはないよ。僕の名前はキュゥべえ。きみたち人間が"悪魔"と呼んでいるものさ」
ほむら「悪魔……!?」
31: 2011/04/20(水) 18:28:31.92 ID:cyaqpMFSo
QB「怯えないで、君に危害を加えるつもりは全くない。むしろ君にとっていい話を持って来たんだ」
ほむら「あ、悪魔が…… どうして……」
QB「どうだい、暁美ほむら。僕と契約して魔法少女になってみないかい?」
ほむら「な、な……」
QB「魔法少女になると、色々なことが出来る。個々人が持つ魔翌力の量次第だけど……
そうだね、君がいま望んでることは部分的にも実現できるんじゃないかな」
ほむら「わ、私の……望むこと……?」
QB「邪魔な人間を消したり、ね」
ほむら「!」
32: 2011/04/20(水) 18:29:30.65 ID:cyaqpMFSo
QB「誰にもバレず、警察にも辿られない様に人を頃すなんて簡単になる。
逮捕や刑罰といったリスクさえなければ法律なんて気にすることもないね」
ほむら「……」ゴクリ
QB「興味湧いたって顔に書いてあるよ」
ほむら「で、でも…… 悪魔との取引なんて…… 魂か何かを取られるんじゃ…… 魔女と戦えとか……」
QB「それは、そこの棚に並んでる本から得た知識かい? ライトノベルに、やや偏り気味なサブカルチャー……」
ほむら「……っ!」カァァ
33: 2011/04/20(水) 18:30:39.98 ID:cyaqpMFSo
QB「大丈夫だよ。僕が契約で貰うのは、君の残り寿命の70パーセントだけさ」
ほむら「な、70……!?」
QB「これでも昔と比べてリーズナブルになったんだよ。君の場合、契約してもあと20年近くは生きられる計算になる。
今までの人生の倍以上、30半ばまでだね。その時が来れば君はゆっくりと眠るように意識を失い、そのまま氏ぬ。
氏後地獄に落ちるとかそういったリスクも無い。全ての人間が迎える最期と何ら変わらないよ」
ほむら「……」
QB「比較的平和なこの国でも、もっと早く、やりたい事も出来ないまま不本意に氏んでいく人間は多いんだ。
でも君は魔法という特別な力を手に入れ、思いのまま生きることが出来る。
あと20年の人生は常人より濃密なものになるだろうね」
ほむら「……り……」
QB「え?」
ほむら「リスクは、それだけ……なの……?」
34: 2011/04/20(水) 18:32:34.48 ID:cyaqpMFSo
チャポン
さやか「ふぅ……」
さやか(あれを書いたのが暁美じゃないとしたら…… 他に誰がいるの?
あたしと恭介の関係を知ってて、別の学校にいる杏子まで出てる以上、クラス名簿が見られるってだけじゃあの内容は書けない。
同じ作者が書いたっぽい二作で、あたしとマミさんと杏子は必ず氏んでる。
仁美や恭介はほとんど脇役。最後はまどかと暁美で二人きりのハッピーエンドか……
さやか(やっぱり……誰も疑えない。暁美ぐらいしか、思いつかない…… あたしの、偏見なのかな……)
35: 2011/04/20(水) 18:33:29.15 ID:cyaqpMFSo
バタン
??「美樹さやか」
さやか「え…… うわ、暁美!?」
ほむら「……」ニヤニヤ
さやか「そ、な、あんた、なんでここに……!?」
ほむら「……ふふふ」
さやか「だ、誰に断って入ったのよ! 早く出て行って!」
36: 2011/04/20(水) 18:34:20.22 ID:cyaqpMFSo
ほむら「嫌よ」
さやか「な……」
ほむら「美樹さやか、誰に向かってモノを言ってるの? 私は暁美ほむらよ。あなたなんかが対等に口をきける相手じゃないの」
さやか「……何言ってんの、あんた」
ほむら「……ふん」
さやか「!? がっ!」
さやか(か、身体が勝手に……!)
ほむら「そうよ、這い蹲りなさい美樹さやか! あなたみたいなゴミが私に対して生意気な態度を取らないの!」
さやか(な、何これ……!? どうなってるのよ……!?)
37: 2011/04/20(水) 18:35:18.69 ID:cyaqpMFSo
ほむら「……あなたは、本当に目障りだった。ウザいのよ。
ズケズケと馴れ馴れしく寄ってきて、私が困ってるのを知って嫌がらせをする!」
さやか「な……な……」
ほむら「いつも低俗で愚かな話ばかりして、まどかと私の間に割り込む。どうしてそこまで心が腐ってるの?」
さやか「な、何よ、それ…… あたし、そんなことしてない……!」
ほむら「嘘をつかないで!」
さやか「! う、あ……あ!」ギリギリ
ほむら「この期に及んで言い訳? もう救い難い悪党ね。私があなたに相応しい末路を与えてあげるわ」
さやか「う……ぎ! い、いだ、い、助け……」メキメキ バキバキ
ブヂン
さやか「うぎゃああああ!!!!」
38: 2011/04/20(水) 18:36:14.50 ID:cyaqpMFSo
マミ「ごちそうさま…… ふう……」
ピンポーン
マミ「あら…… こんな時間に、宅配便かしら……」
ガチャ
ほむら「……」
マミ「暁美……さん? どうして私の家を……」
ほむら「寂しそうね、巴マミ。学校でも一人、家でも一人……」
マミ「な、何、いきなり……」
ほむら「後輩相手に大物ぶることで侘しさを紛らわせているのね」
マミ「ど、どういうつもりよ暁美さん! こんな時間に来て、何を……!」
マミ「え」
バヅン
ドサ
39: 2011/04/20(水) 18:37:06.58 ID:cyaqpMFSo
杏子「今日も大漁っと…… 世の中バカが多くて助かるぜ。さて、何買おうかな……」
ほむら「佐倉杏子」
杏子「! お、お前、確かさやかの……」
ほむら「クラスメートよ」
杏子「そうか、なんでこんなとこに…… つーか、今の見た?」
ほむら「見たわ。他人の財布をごっそりと抱えて…… 面白い趣味をしているのね」
杏子「……そうか、見られちまったか。ち、さやかの友人に手出したりはしたくねえけど」シャキン
ほむら「美樹さやかはこのことを知っているの?」
40: 2011/04/20(水) 18:37:59.13 ID:cyaqpMFSo
杏子「ああ、いつもは二人で組んでやってるからな。でもお前、そんなこと聞いてもどうせ誰にも言えなくなるよ」
ほむら「私をどうする気?」
杏子「そりゃあ引ん剥いて男の相手させて写真取るのさ。つまんねえこと言おうとしたらそいつバラ撒くだけ」
ほむら「そう…… やはり美樹さやかと同じ、救い難い屑ね」
杏子「あ、偉そうな口叩いてんじゃ…… あがっ!?」ミキミキ
ほむら「目障りよ。私とまどかの視界にあなたはいらないわ」
杏子「な、なんだ、こ…… ぐぇ」
ボトリ
41: 2011/04/20(水) 18:39:04.36 ID:cyaqpMFSo
美樹父「……本日はお忙しいところを、亡き娘の葬儀にお集まり下さいまして……」
まどか「そんな、どうして、こんな……」ブルブル
ほむら「まどか……」
まどか「ほ、ほむらちゃん…… ほむらちゃあぁぁん!」ガバッ
ほむら「まどか、可哀想に…… 大丈夫よ、私がいるから。私はずっと、まどかの側にいるから……」
42: 2011/04/20(水) 18:41:57.38 ID:cyaqpMFSo
ピー ピー ピー
まどか「ほむらちゃん……」
仁美「原因は、分からないのですか……?」
暁美母「ええ…… 特に外傷もないし、お医者様は有毒な気体を吸った跡もないって……」
さやか「……」
暁美母「ほむら、鹿目さん達が来てくれたわよ。お願い、目を覚ましてちょうだい……」
まどか「どうして…… こんなの絶対おかしいよ……」ブルブル
43: 2011/04/20(水) 18:42:54.90 ID:cyaqpMFSo
QB「今回の子も楽だったなあ」
コツ コツ コツ
マミ「やっぱりあなたね、キュゥべえ」
QB「やあマミ、久しぶり。相変わらず魔法は使ってないのかい?」
マミ「ええ…… 今はあなたと契約したことを後悔してるわ」
QB「まあ、その方が僕も助かるけどね。あんまり面倒事を起こされると後が大変だし」
マミ「それでこういうやり方? 気に入らないわね」
QB「本人としては一番幸せな形だと思うけど? 氏ぬまで目覚めないまま、魔力で自分の望み通りの夢を見ていられる」
44: 2011/04/20(水) 18:43:57.63 ID:cyaqpMFSo
マミ「……吐き気がするわ」
QB「魔法で好き勝手に暴れ回ると人間も困るし、こっちも後始末が増えるんだよ。一番シンプルな方法がこれさ」
マミ「そしてまた次の子を探すの? 世の中に不満を溜め込んだ女の子を体よく騙して、魂を奪っていくのね」
QB「騙すなんて心外だな。彼女達は間違いなく幸福になっているのに」
マミ「本当の幸福は、今この世界で変わっていくことよ。彼女のその機会を、あなたは奪ったの」
ガンガンガン!
マミ「……本当に、酷い話ね」
45: 2011/04/20(水) 18:45:37.46 ID:cyaqpMFSo
その後、暁美家両親は娘・ほむらの回復を信じ、彼女の部屋をそのまま保全していくことに決めた。
ただしパソコンやインターネット上の関係については放置状態となることを避け、
見舞いに訪れたほむらの友人たちに協力を依頼し、適切な措置を講じた。
その際、巴マミは二つの小説投稿サイトにアクセスし、ほむらが書いた知人の実名を使用する小説を削除。
原文を記したテキストファイルも同様に削除している。
暁美ほむらは、家族や友人の願いも空しく、約二十年後に息を引き取るまで目を覚ますことはなかった。
だが彼女は、最期の時までうっすらと笑みを浮かべていたという。
46: 2011/04/20(水) 18:46:06.84 ID:cyaqpMFSo
おしまい
47: 2011/04/20(水) 18:54:03.73 ID:OYYQ/iQAO
ギャグ物かと思ってたら意外と重い話だったでごさるの巻
しかし面白かったわ
>>1乙
しかし面白かったわ
>>1乙
48: 2011/04/20(水) 20:26:10.35 ID:Qw22sX2l0
よくまとまってて面白かった。
ほむらの夢の中でまどかは笑ってるのかな。望み通りの夢ならラブラブなんだろうか。切ない。
杏子が百合小説投稿してるのには笑ったww
乙
ほむらの夢の中でまどかは笑ってるのかな。望み通りの夢ならラブラブなんだろうか。切ない。
杏子が百合小説投稿してるのには笑ったww
乙
引用元: さやか『うぎゃああああ!!!!』
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