1: 2015/04/02(木) 00:18:47.286 ID:WqHatyh50.net
灰原「もう、何やってんのよ!」

阿笠「すまん、哀君。実はスイッチの発明資金でお金を使い果たしたんじゃ」

灰原「は!?」

阿笠「大丈夫、もうすぐ大金が入る予定じゃからそれまで辛抱してくれ」

灰原「辛抱って言ったって、これじゃまともな生活できないじゃない!」

阿笠「いや、そうでもないぞい」

阿笠「科学者のわしが言うのもなんじゃが、文明に頼りすぎるのはよくない」

阿笠「お金がないなら昔の暮らしをすればいいんじゃよ」

阿笠「わしは山にしば刈りに行くから、哀君は川に洗濯に行ってくれ」

灰原「わかったわ」

3: 2015/04/02(木) 00:21:28.690 ID:WqHatyh50.net
灰原「川に洗濯に来たわ。さっさと終わらせましょう」

灰原「ん? あれは何かしら?」

新一「バーローバーローwwwバーローバーローwww」

灰原「川上から大きな工藤君が流れてくる!!」

灰原「どうしてもとの身体に戻ってるのかしら」

灰原「家に持って帰って研究しなくちゃ!」

4: 2015/04/02(木) 00:23:10.772 ID:WqHatyh50.net
灰原「ただいま」

阿笠「おお、哀君か。早かったのう」

阿笠「ん? なぜ大きな新一を持っておるんじゃ!?」

灰原「川を流れてたのよ。不思議でしょ」

灰原「さっそく解剖して調べてみるわ」パッカーン

???「」

阿笠「うわっ! 中に何かおるぞ!!」

5: 2015/04/02(木) 00:26:10.817 ID:WqHatyh50.net
阿笠「誰じゃ!?」

コナン「江戸川コナン、探偵さ」

灰原「大きな工藤君の中に小さな工藤君が……!!」

阿笠「おい新一、どうして大きな新一の中におったんじゃ?」

コナン「そんなことより、博士!」

コナン「俺は今から黒の組織退治に行ってくるぜ!」

灰原「えっ!?」

6: 2015/04/02(木) 00:30:16.544 ID:WqHatyh50.net
灰原「あなたもしかして、組織について何か分かったの!?」

コナン「ああ、黒の組織のアジトを見つけたんだ」

灰原「あなたどんなに危険な事をしようとしているかわかってるの!?」

灰原「もしもあなたが氏んだら…………わたし…………」

コナン「すまねえ灰原。俺の決意は固いんだ」

阿笠「そうじゃぞ哀君。新一の行動は世のため人のためになることじゃ」

阿笠「気持ちよく新一を送ろうではないか」

灰原「わかったわ……」

8: 2015/04/02(木) 00:32:50.424 ID:WqHatyh50.net
コナン「じゃあ行ってくるぜ!」

阿笠「待つんじゃ、新一!」

阿笠「これはわしの作ったスイッチじゃ。きっと役に立つはず」

コナン「スイッチを4個も!? サンキュー博士!!」

阿笠「くれぐれも氏ぬんじゃないぞ」

コナン「わーってるって」

こうしてコナンは組織退治の旅に出た

10: 2015/04/02(木) 00:34:46.426 ID:WqHatyh50.net
光彦「あれ? コナン君じゃないですか。」

コナン「よう光彦! 実は俺、黒の組織退治に行くところなんだよ」

光彦「へえ」

光彦「あっ、それは博士のスイッチですね……」

光彦「そのスイッチをくれるなら、僕もお供しますよ」

コナン「本当か!? じゃあ1個やるぜ!!」

光彦「ありがとうございます」

光彦が仲間になった

12: 2015/04/02(木) 00:37:05.303 ID:WqHatyh50.net
元太「あれ? コナンと光彦!!」

コナン「よう元太! 実は俺たち、黒の組織退治に行くところなんだよ」

元太「へえ」

元太「あっ、それは博士のスイッチだな……」

元太「うな重……じゃなくて、そのスイッチをくれるなら、俺もお供するぜ」

コナン「本当か!? じゃあ1個やるぜ!!」

元太「へへへっ」

元太が仲間になった

13: 2015/04/02(木) 00:39:36.330 ID:WqHatyh50.net
歩美「あれ? コナン君に光彦君に元太君!!!」

コナン「よう歩美ちゃん! 実は俺たち、黒の組織退治に行くところなんだよ」

歩美「へえ」

歩美「あっ、それは博士のスイッチね……」

歩美「そのスイッチをくれるなら、歩美もお供するよ」

コナン「本当か!? じゃあ1個やるぜ!!」

歩美「ありがとう」

歩美が仲間になった

14: 2015/04/02(木) 00:42:27.420 ID:WqHatyh50.net
コナン「とうとうついたぜ組織のアジト!」

ジン「おい、お前ら! 何をしてる!!」

コナン「やべえ、ジンだ!!」

ジン「行け! ウォッカ!!!」

ジンはウォッカを繰り出した

16: 2015/04/02(木) 00:45:46.153 ID:WqHatyh50.net
コナン「先手必勝だ! 行けみんな!!!」

コナン「光彦! かみつく!!!」

光彦「ミッツーーーーー!!!」ガブッ

コナン「元太! ひっかく!!!」

元太「ウナウナッ!!!」シャッシャッ

コナン「歩美! つつく!!!」

歩美「アユミッ!!!」ズバッ

ウォッカ「ぎゃーーーーーーーーーーっ!!!!!」

ジン「ちくしょう! 覚えてろ!!!」

ジンは逃げ出した

18: 2015/04/02(木) 00:48:51.753 ID:WqHatyh50.net
コナン「よし、残るはボスだけだ!」

コナン「出てこい! 黒幕!!!」

阿笠「わしじゃよ」

コナン「博士っ……!!!!」

コナン「博士が黒幕だったのか……!」

阿笠「よく来た、新一! 組織の目的を教えてやろう!」

阿笠「わしは皆が幸福に暮らせる世界を創ろうとしてたんじゃ」

阿笠「しかし、君達と一緒に過ごしてわかった……そんな世界は創れん……」

コナン「なら馬鹿げたことはやめるんだ!!!」

19: 2015/04/02(木) 00:51:01.815 ID:WqHatyh50.net
阿笠「わしは悟ったんじゃ…………」

阿笠「皆が幸福に暮らすことは無理でも、一人だけ虐げられるものを作れば、そいつ以外は幸福なんじゃよ」

コナン「た、確かに一理あるっ……!」

21: 2015/04/02(木) 00:53:30.667 ID:WqHatyh50.net
阿笠「さあ、今こそわしの渡したスイッチを押すんじゃよ!」

阿笠「まずは元太君! スイッチを押すんじゃ!」

元太「おう」カチカチカチカチッ

光彦「な、なんですか!? これはっ……!?」シュワー

光彦「体中がしわだらけで、肌がボロボロです……」シュワー

光彦「あぁ……僕の髪の毛がぁ…………」ボロボロ

元太がスイッチを押すたびに、光彦の皮膚は枯れ、髪の毛は抜け、腰が折れ曲がる

22: 2015/04/02(木) 00:54:37.072 ID:WqHatyh50.net
阿笠「次は歩美君! スイッチを押すんじゃ!」

歩美「うん」カチカチカチカチッ

光彦「うっ……」ゴホッゴホッ

光彦「体が……痛いです……」ズキズキ

光彦「うっ……心臓がっ…………!」キューッ

歩美がスイッチを押すたびに、光彦はせき込み、体中に痛みを感じて苦しんだ

23: 2015/04/02(木) 00:56:20.341 ID:WqHatyh50.net
光彦「こんなスイッチを作るなんて酷い…………」

光彦「こんなのもう耐えられません……氏んだ方がましです…………」

阿笠「じゃあ光彦君、スイッチを押すんじゃ!」

光彦「はい……」カチッ

光彦「ギャーーーーーッ」バタッ

スイッチを押した瞬間、光彦は息絶えた

24: 2015/04/02(木) 00:59:15.133 ID:WqHatyh50.net
コナン「光彦が氏んだっ……! こんなのが博士の言う幸せな世界だっていうのか!?」

コナン「ふざけるなっ!」

阿笠「ほほほっ」

阿笠「まだじゃ! まだ終わらんぞい!」

阿笠「最後に新一! スイッチを押すんじゃ!」

コナン「まだ何かあるのか?」カチッ

光彦「あ、あれっ……」スクッ

コナンがスイッチを押すと、光彦は生き返った

25: 2015/04/02(木) 01:08:10.520 ID:WqHatyh50.net
コナン「博士! どういうことだ!?」

阿笠「わしは人の一生を再現するために4つのスイッチを作ったんじゃ」

阿笠「人はこれら生老病氏を免れることはできん。人生は苦悩に満ちておる」

阿笠「これを完璧に解ったとき、それが悟りへの一歩となるじゃろう」

阿笠「しかし、そのことを解らない者が多すぎる!!!!」

阿笠「まあ無理もない。人の一生を全体的に把捉するには自分の人生だけで精いっぱいじゃからな」

阿笠「そこで、わしは全財産を使い、ついに4つのスイッチを完成させたのじゃ」

阿笠「この4つのスイッチさえあれば光彦君の人生を通して……」

阿笠「何度も何度も人生というものを見つめることができるんじゃよ!!!!」

阿笠「そうすれば人々は悟りに近づき、わしの望んだ世界が完成するんじゃ!!!」

コナン「なるほど!!!!」

人生は苦に満ちている。しかし、それを嘆くのではなく、ありのままに捉え、
考えることで人々は涅槃の境地に近づけるのかもしれない……

こうして光彦以外は皆、いつまでもいつまでも幸せに暮らしましたとさ


おわり

26: 2015/04/02(木) 01:09:45.040 ID:LVOykzgW0.net

引用元: 阿笠「しまった! 電気、ガス、水道を止められてしまったぞい!」