1:◆OSUSHIpbWs 2016/03/23(水) 20:56:24.16 ID:2lfD7qZO0
かなり短編な模様

ことほのうみな模様


2: 2016/03/23(水) 21:00:29.79 ID:2lfD7qZO0
海未(穂乃果、またあの男の子と話してる)

 確か、この前のライブにも来てましたよね

 いくらファンの方だって、いつも相手をしなくても



 穂乃果、あんなに楽しそうに



 これは、注意した方がいいのでしょうか

海未(穂乃果は流されやすいですし、ここはわたしが───)

ことり「海未ちゃん、どうしたの?」

海未「こ、ことり!?いえ、なんでもないですよ?」

ことり「そう?じゃあ早く着替えに行こ?」

海未「そ、そうですね」



 わたしったら、何を考えていたのでしょう



ことり「・・・・・・」

3: 2016/03/23(水) 21:11:41.27 ID:2lfD7qZO0
穂乃果「んーっ!やっぱりライブの後は、一段とおいしーっ!」

真姫「ちょっと、穂乃果。ケチャップついてるわよ?」

穂乃果「え、ほんと?」

凛「穂乃果ちゃんは、お茶目さんだにゃー」

花陽「ど、どじっ娘も、アイドルの大切な要素です!」

ことり「ホノカチャン、とってあげる」

穂乃果「ありがと、ことりちゃん!」

海未「・・・・・・」

絵里「海未、どうしたの?元気ないように見えるけど」

海未「え?・・・いえ、そんなことありません」

穂乃果「もしかして今日のライブ、失敗しちゃった?大丈夫だよ、わたしなんか3つもステップ間違えたもん!」

にこ「それ、威張って言うことじゃ───」

海未「違います!元はといえば穂乃果、あなたが───」

穂乃果「わ、わたし!?」

海未「い、いえ、何でもありません。ちょっとお手洗いに」

4: 2016/03/23(水) 21:28:19.94 ID:2lfD7qZO0
海未「はぁ」



海未『違います!元はといえば穂乃果、あなたが───』



海未(あの時わたしは、何を言うつもりだったのでしょう)

ガチャッ

希「どうしたん?何か悩みごと?」

海未「いえ、本当に何でもないんです」

希「思ったことは貯め込まないで、口に出した方がええと思うよ?」

海未「もしかしたら、少し疲れたのかもしれません」

希「そっか。無理には聞かないね」



 そう、言えるわけがない



 穂乃果のことを好きだなんて

5: 2016/03/23(水) 21:43:57.91 ID:2lfD7qZO0
穂乃果「希ちゃん、海未ちゃんどうだった?」

希「気になるの?」

穂乃果「それはそうだよー。もしかしたら、またわたしが何かしちゃったんじゃないかって思うもん」

希「だったら、自分で確かめてみればええんやない?」

穂乃果「そっか、そうだよね!ことりちゃん、今日海未ちゃんと泊まりに来ない!?」

ことり「わ、わたし!?」

穂乃果「ことりちゃんが居た方が話しやすいんと思うんだけど。どうかなぁ?」

ことり「・・・たぶん、わたしが居ない方が話しやすいと思う」ごにょ

穂乃果「ん?何か言った?」

ことり「う、ううん。そうだね、久しぶりのお泊り楽しいかも」



真姫「あーあ。また面倒なことにならなきゃいいけど」

花陽「真姫ちゃん、どういうこと?」

真姫「・・・別に」

6: 2016/03/23(水) 22:36:30.41 ID:2lfD7qZO0
穂乃果「ほんとに、ほんとに、ほんっとーに!何もないんだね!?」

ことり(ホノカチャン、ストレート過ぎ・・・)

海未「しつこいですよ、穂乃果。これ以上言うなら、さすがに怒りますよ?」

穂乃果「・・・だって迷惑は掛けるって言ったけど、もう傷つけたりしたくないんだもん」

海未「穂乃果・・・」

ことり「ホノカチャン・・・」

海未「ただ、迷惑もほどほどにしてくれると助かりますけどね」

穂乃果「えー!?だって迷惑なんていつものことって言ったよ!?」

海未「これは、穂乃果の心掛けの問題です」

穂乃果「ぶーっ」



 これで

 これでいいんです

 穂乃果は、わたしの大切な親友なのだから───



穂乃果「でもね、わたしもう少し欲張りになってみようと思うんだ」

海未「!」ドキッ

8: 2016/03/23(水) 22:42:55.37 ID:2lfD7qZO0
海未「そ、それはどういうことでですか?」

穂乃果「んー。今は秘密かなぁ」

ことり「・・・もしかして、恋愛とか?」

海未「ことり?」

穂乃果「だから、秘密だよー///」



海未「もしかして、ことりも?」

ことり「ん、なに?海未ちゃん」



海未「いえ・・・何でもありません」

9: 2016/03/23(水) 22:52:00.31 ID:2lfD7qZO0
海未「・・・・・・」

 眠れない



 あの反応、ことりもそうなのですね

 ことりもなんて、考えてみたこともありませんでした

 そして、たぶん

 ことりは諦めようとしている



 でも、わたしは?



 諦めなければいけないのでしょうね

 穂乃果のためにも

 わたしのためにも

 そして

 ことりのためにも



 だけど

10: 2016/03/23(水) 23:00:58.30 ID:2lfD7qZO0
穂乃果「・・・むにゃ」



 ごめんなさい、穂乃果

 卑怯だってことは、わかっています

 ですが、踏ん切りが付かないんです



 穂乃果の思い出に残らないキスで、この恋心に封印を───



ガシッ

海未「!?」

ことり「・・・・・・」

海未「ことり・・・」

ことり「ダメだよ、海未ちゃん・・・ダメだよ・・・」

海未「で、でも、わたしは」

ことり「ホノカチャンが起きちゃうから、廊下で話そ?」

11: 2016/03/23(水) 23:17:19.40 ID:2lfD7qZO0
海未「・・・わたしのこと、最低の人間だと思っているのでしょうね」

ことり「そんなことない」

海未「わたしは、ことりみたいに上手く感情を隠せません。隠せない限り、消してしまうしかないんです」

ことり「キスすれば消えるの?」

海未「そ、それは・・・消えるように努力します」

ことり「ウソだよね。消えるわけないよ」

海未「こ、ことり」

ことり「それにもし、ホノカチャンが起きちゃったら?もう友達でも居られなくなるかもしれないんだよ?」

海未「だけど・・・だけどっ」ぶわっ



海未「このままじゃ、あの男の子に穂乃果を取られてしまうかもしれません。そうしたら、もう一緒に居られなくなるかも」

ことり「まだそう決まったわけじゃ───」

海未「一緒に居られないなら、友達じゃなくなるのとどんな違いがあるというのですか!?」

12: 2016/03/23(水) 23:30:49.08 ID:2lfD7qZO0
海未「穂乃果が好きです。白状します。キスの途中で、穂乃果が気付いてくれればと思いました」

ことり「・・・・・・」

海未「そして、わたしの思いに気付いてくれればと思いました。わたしは最低です!」

ことり「わたしだって穂乃果ちゃんのこと好きだよ?海未ちゃんに負けないくらい好きだよ?でも、でもね」



ことり「わたし達、ホノカチャンを傷つけることだけは、しちゃいけないんだよ!」

海未「!!!」



海未「・・・・・・」

ことり「・・・・・・」

海未「そうですね、その通りだと思います。わたしが間違って───」

カタン

海未「!?」

ことり「ホ、ホノカチャン・・・」

13: 2016/03/23(水) 23:38:26.98 ID:2lfD7qZO0
穂乃果「ご、ごめん・・・なんか話し声が聞こえたから・・・でも、何を話してるか、わかんなかったから!」

ことり「ホノカチャン!」

穂乃果「もうこんな時間だよ!?早く寝ないとだね!わ、わたし、先に寝てるから!」

海未「・・・穂乃果」



ことり「・・・ごめん、海未ちゃん」

海未「いえ」










海未「わたしも目が覚めました」

14: 2016/03/23(水) 23:50:38.52 ID:2lfD7qZO0
海未「・・・・・・」

ことり「・・・・・・」

穂乃果「・・・・・・」

コチ コチ コチ コチ



海未「・・・・・・」

ことり「・・・・・・」

穂乃果「・・・・・・」

コチ コチ コチ コチ



穂乃果「・・・こんなのダメだよ・・・こんなの間違ってる・・・」

海未「ごめんなさい、穂乃果・・・ごめんなさい」

ことり「・・・・・・」ぐすっ



海未「・・・・・・」

ことり「・・・・・・」

穂乃果「・・・・・・」

コチ コチ コチ コチ



穂乃果「よし!立って、海未ちゃん!ことりちゃん!」

海未「え?」

ことり「ホノカチャン?」

穂乃果「早く、立って!」

海未「ほ、穂乃果、さっきのことはきちんと説明します。ですから───」

穂乃果「四の五の言わずに、立つ!」

海未「はっ」

ことり「はいっ」

15: 2016/03/23(水) 23:58:23.17 ID:2lfD7qZO0
穂乃果「立ったら、目をつぶって!」

ことり「へ?」

穂乃果「いいから、目をつぶって!」

海未「わ、わかりました」

穂乃果「いい?何があっても、目を開けちゃダメなんだからね!」



ことり(そっか)

海未(わたし達をひっぱたいて、なかったことにしてくれるのですね)

ことり(でも)

海未(なにか穂乃果らしい)

17: 2016/03/24(木) 00:12:04.33 ID:IpN12YdC0
穂乃果「いい?ぜったい、ぜーったい、目を開けちゃダメだよ!?」

ことり「う、うん」

海未「わかっています」

穂乃果「いい?行くからね!」

海未「・・・・・・」ぐっ



 チュッ♥

海未「!!?」



 チュッ♥

ことり「!!?」



穂乃果「・・・目を開けていいよ」

海未「ほ、穂乃果!?」

ことり「これって!?」

ガバッ

穂乃果「ごめん、海未ちゃん!ことりちゃん!」

海未「え?」

穂乃果「二人が、そこまで強く思っててくれたなんて。わたし、知らなかった!」

ことり「ホノカチャン?」

18: 2016/03/24(木) 00:23:33.83 ID:IpN12YdC0
穂乃果「選べなかった、選べなかったんだよ!だって、海未ちゃんもことりちゃんも、同じくらい好きなんだもん!」

海未「穂乃果、それってどういう・・・」

穂乃果「一人を選ばなきゃいけないなら、諦めようかと思ったの。でもね、諦められなかったんだよ」

ことり「ホノカチャン・・・」

穂乃果「だからわたしは、欲張りになろうと決めたの!わたしは二人が好き!大好き!ずっと二人と一緒に居たいの!」

ことり「・・・欲張りにって、そういう意味だったんだ」



海未「で、でも、あの男の子のことは?」

穂乃果「男の子?」

海未「ライブの後で、良く話してましたよね?」

穂乃果「ああ、あの人?あの人、真姫ちゃんのファンなんだって。でも話しかけられないからって、いつも励ましてたんだ」



海未「ま、真姫の・・・」

ことり「ファンだったんだ・・・」

19: 2016/03/24(木) 00:36:42.04 ID:IpN12YdC0
海未「そ、それにしても穂乃果?お、女の子同士ということは、どう思っていたのですか?///」

穂乃果「え?だって好きになっちゃったんだから、しょうがないよね?」きょとん

ことり「そ、そうなんだ」

海未「・・・わたしは、ずいぶん悩んだんですけどね」

穂乃果「でもこれで、ずーっと一緒だよね!?」

ことり「うん!」

海未「もちろんです」



ことり「もう、朝が来ちゃったね」

海未「寝そびれてしまいました」

穂乃果「じゃあ、今からあそこに練習しに行く?」

海未「でもお泊りですから、このパジャマと制服しかありませんよ?」

穂乃果「制服でいいよ!どうせ着替えるんだし!」

ことり「そうだね。なんかわたし達らしいかも」

海未「・・・ですね」



穂乃果「じゃあ、レッツゴー!」

20: 2016/03/24(木) 00:52:47.78 ID:IpN12YdC0
*・゜゚・*:.。..。.:*・゜・*:.。. .。.:*・゜゚・*・゜゚・*:.。..。.:*・゜・*:.。. .。.:*・゜゚・*

真姫「・・・・・・///」

花陽「・・・・・・///」

凛「・・・・・・///」

にこ「・・・・・・///」

絵里「・・・ハラショー///」

希「・・・・・・///」

穂乃果「ど、どしたの?みんな」

にこ「そ、そりゃあね。百合っぽいPV撮ろうって言ったわよ?でも、これって」

希「ちょーっと、やり過ぎたかなぁ」

穂乃果「希ちゃん!?ずっとノリノリでビデオ撮ってたのに!」

希「ちっちゃいモニターで見るのと、印象が違うもんなんやなぁって」

21: 2016/03/24(木) 00:58:22.81 ID:IpN12YdC0
花陽「で、でも、演技はすごく自然でしたよね?」

にこ「そこよ!」

花陽「はぃぃ!?」

にこ「自然過ぎて、若干引くし!」

絵里「ま、まあ、軽い感じで見られなくなってるのは確かかもしれないわね」

穂乃果「絵里ちゃんまで!?」

ことり「じゃ、じゃあ、どうするの?このPV」

にこ「残念だけど───」



にこ「お蔵入りね!」

穂乃果「えーーーーーーーーーーっ!?」

22: 2016/03/24(木) 01:07:24.08 ID:IpN12YdC0
海未「お蔵入りは残念ですが、わ、わたしのファーストキスを見られなくて済みますし///」

真姫「は?」

穂乃果「わたしだって、ファーストキスだったもん!」

花陽「は、はぃ?」

ことり「わたしは、ホノカチャンが初めての相手で、良かったなーって///」

にこ「ちょ、ちょっと待ちなさいよアンタ達」

穂乃果「ん?」

にこ「寸止めの演技って、知ってるわよね?」

ことり「なにそれ。ホノカチャン知ってる?」

穂乃果「さぁ?」



真姫・花陽・にこ・絵里・希「えーーーーーーーーーーっ!!?」

23: 2016/03/24(木) 01:15:37.97 ID:IpN12YdC0
凛「あの、ちょっと質問があるんだけど。いいかにゃ」

にこ「なによ?」



凛「オクラ入りって、あのPVのどこにオクラが出て来たにゃ?」










穂乃果・海未・ことり・真姫・花陽・にこ・絵里・希「えーーーーーーーーーーっ!!!?」



                                                 おしまい

24: 2016/03/24(木) 03:35:34.20 ID:WRwyZ9N+o

25: 2016/03/24(木) 03:37:27.10 ID:pNkVBPPQO
乙!ことほのうみはやっぱいいな

引用元: 海未「穂乃果のためにも。わたしのためにも」