1: 2013/11/06(水) 05:13:32.19 ID:Wv4ikLrm0
ぼっち歴十余年、一つの結論に辿り着く。

俺は専業主夫志望だ、だが、俺を将来養ってくれるような人間が、高校の段階でいるとは考えにくい。なので、極力異性とも、同性とも関わらないように生きている。

狭い世界で夢は叶えられない。・・・これが宇宙飛行士とか、夢ある職業を目指す人間の言葉なら、きっと後世に語り継がれるレベルだな。間違いない。

奉仕部

八幡「・・・・・・・・・・・・」

雪乃「比企谷君、このあと何か予定はあるかしら」

八幡「無いですよ、雪ノ下さん」

雪乃「それなら、奉仕部の備品の買い出しに付き合ってほしいのだけれど。」

八幡「明日までに俺が買ってくるんで、雪ノ下さんもわざわざ出掛ける必要はないですよ。」

雪乃「・・・私と出掛けるのが嫌なのかしら?」

ええ、そうですよ。とは言えない。

八幡「わざわざ二人がかりで買い出す物品の必要な部活でもないのに、無駄じゃないですか」

雪乃「それも、そうなのだけれど」

八幡「買っておく物だけ言ってください、明日までにちゃんと買って持ってきますんで。」

雪乃「それなら○○と○○と○○を買ってきてちょうだい」

八幡「メモメモ・・・分かりました、明日の部活の
時に渡しますね」

帰り道にでも買っておこう。

雪乃「一つ、気になるのだけれど。」

八幡「?」

何がだ?今日の夕飯か?

雪乃「あなたは、どうして同い年の私にも、というより誰にでも敬語なのかしら?」

そんなん、あなた方と距離を取りたいからだよ。

もちろん言わない。



いずれ彼ら彼女らは真実を知る。


2: 2013/11/06(水) 05:26:22.69 ID:Wv4ikLrm0
八幡「礼儀を大事にしているからですよ。」

敬語ほど、相手と距離をとるのに丁度良い言葉遣いはない。

将来、出会うであろう伴侶のために。きれいな体と、異性慣れしていないという新鮮味を提供するためである。

雪乃「・・・そうなのね・・・」

何か言いたげな素振りを気付かないふりをしつつ、本を読む。


3: 2013/11/06(水) 05:45:37.77 ID:Wv4ikLrm0
雪乃「それじゃあ、今日はこのへんにしましょう。それと、由比ヶ浜さんは明日は来るそうよ」

八幡「そうですか、お疲れさまです。」

あの頭の中に脳の代わりに綿アメでも入ってそうな奴か、苦手なタイプなんだよな。

雪乃「ええ、さようなら。」

部長様の許可も出たし、買うもの買って帰ろう。

自宅

雪ノ下の奴、こんな少ない量の買い出しで二人がかりで行くつもりだったのか?

アホか

小町「おかえりーお兄ちゃん!」

八幡「おう、ただいま」ニコッ

小町「そんな良い笑顔で友達いませんとか、面白いよね。お兄ちゃんは。」

八幡「俺に必要なのは、可愛い妹と、将来養ってくれる素敵な伴侶だからな。他はいらない」

小町「ごみいちゃんだけど小町的にポイント高い!複雑!」

家族だけは心を開ける、なんたって大事だからな。

小町「でも、結衣さんは確実にお兄ちゃんにラブだよ?その辺しっかりしなきゃポイント低いなー」

八幡「知らん!逃げるだけだ!」

小町「ポイントひくーい」

たまたま由比ヶ浜の飼っている犬を命懸けで助けて以来、由比ヶ浜の好意に気付きつつも逃げる毎日である。

のらりくらり、ひらりふわりフラグ回避する八幡マジでモハメド・アリ、なんなら蜂のように刺すまである。


5: 2013/11/06(水) 06:00:44.25 ID:Wv4ikLrm0
ぶつくされる小町をあしらいつつ、飯食って風呂入って歯を磨いて寝る。

翌日 奉仕部

結衣「やっはろー!ヒッキー!ゆきのん!」

八幡「お疲れさまです、由比ヶ浜さん」

雪乃「こんにちは、由比ヶ浜さん」

結衣「ヒッキーまだ敬語だし!いい加減タメ口にしようよ!」

勘弁してください、ホント嫌なんです。あなたが

八幡「言葉遣いを丁寧にすることが悪いことみたいですね?」

結衣「う・・・そんなことないけどさぁ、なんか寂しいんだよ!」

寂しいのはお前の脳みそだ

雪乃「私も、露骨に距離を取られている気がして不愉快ね。」

なんなのこいつら? 一般的に見て、礼儀正しいのは良いことだろうに。

八幡「そんなつもりはないですよ、それにそこまで気にするほどのこともないでしょう」

二十歳越えてから恋愛フラグを建てていきたいのに、どうしてこんな邪魔入るんだよ?


6: 2013/11/06(水) 06:17:43.49 ID:k+AX6Kkv0
八幡「別に、俺はこういう人間なんで敬語に深い意味はないですよ。」

敬語が仮面なだけだが

結衣「それでも同じ部活の仲間なんだからさー!」

お前なんぞ、俺の仲間なわけねえだろが。
一昨日来やがれってんだ。

雪乃「丁寧過ぎると却って嫌味なものよ、もう少し砕けた方がいいわ。」

嫌味ですから、本来の目的を達成してますから聞きません。ハイ終了。

とはいかず

八幡「どうとられても構いません、嫌味だろうが寂しかろうが、これが俺です。気に入らないからって人をねじ曲げるには筋が通らないんじゃないですかね?」

雪乃結衣「・・・・・・」

こうして黙ってもらう必要がある、俺の心の平穏のために。

24: 2013/11/06(水) 15:56:19.16 ID:vMR9cvA70
八幡「・・・・・・」パラッ

雪乃「・・・・・・」チラッ

結衣「・・・・・・」チラッ

視線だとか好意だとか悪意だとか、人の気持ちの機微には人一倍鋭いのだが。

こうジロジロ見られるとうぜえ・・・

まあ、悪意を向けられないだけましか。

雪乃「ねえ、比企谷君。あなたはどうしてそんなにも人との関わりを拒絶するのかしら?」

お前さんに教える筋合いはない

だが、話さないならまたうざい絡まれ方をするだけか。

八幡「俺の人生にそう易々と知ってる風な顔をして、仲が良さそうに人の時間を奪う、奪われるというのがたまらなく嫌だからです。俺はね、人を救って、それを金にしたいわけでも、自己満足に浸るつもりもないんです。なんなら、感謝の気持ちすら要りません。」

雪乃「なぜ、あなたのような人があんなに人を救えるのか、救うのかが疑問なのだけれど」

八幡「単純に治せる病を治さず、悪化の一途を辿らせるよりも精神衛生上有意義だからです。」

雪乃「それってつまりあなたがお人好しだということになるのだけれど?」

八幡「基本的に善玉ですよ、何せ無報酬どころか、マイナスを背負ってまで救うこともあるんですから」

雪乃「そんな善玉なあなたが、どうしてこんなにも孤独を愛すのかの答えには足りないわね」

なまじ頭が切れる分、やっかいなやり取りになったな。まあいいが。

八幡「孤独な人間全てが、人を嫌いであるというわけではありませんよ。基本的に羨ましいだとかこういうキャラクターで通して暮らすに溶け込もうとか、そういう気持ちにならないだけでね。雪ノ下さんが人を嫌っていても、俺は人がすきです」

雪乃「・・・もし、あなたを好きでいる人間がいるとして、それには応えないつもりなのね?」

よくわかってる、だからほっとけ。

八幡「誰かから好かれてるとは思えませんね
。なにせ文化祭で、盛大にマイナス背負っちゃったんで。」

貧乏くじぐらいいくらでもひいてやるよ。そんくらい安いもんだ。

雪乃「姉さんみたいな人ねあなた」

八幡「俺が?あんな完璧超人なわけないでしょう」

さすがにそりゃ驚きの解釈過ぎる。ああ、外面の話か?それなら負けないぜ

雪乃「あなたがそれでいいなら、とも思っていのだけれど。少し自傷行為が過ぎるわ、いくらなんでも見過ごせないのよ」

八幡「?」

見過ごそうがどうしようが、お前らの気持ちになんか、まともに取り合うわけねえだろ。
俺の人生設計の邪魔をするなよ。

雪乃「・・・決めたわ、私の恋人になりなさい。」

結衣「え!?」

八幡「お断りします」

お前じゃない、俺の人生に必要な人間ではない。でしゃばるな。

雪乃「即答なのね」

当たり前だろボケ

八幡「バレてるからはっきり言いますけど、興味のない人間の好意には応えません。それだけです」ジロッ

結衣「!」ビクッ!

お前もだよ、由比ヶ浜、という視線を送るのを忘れない




30: 2013/11/06(水) 23:21:30.72 ID:+V82dcId0
必要なのは人生で七十億分の極極極極極僅か、そんな定員の少ない俺の人生に割り込まないでほしい。

何を言えばこいつは諦める?・・・いいことを思い付いた

八幡「今のところ興味があるのは雪ノ下さんのお姉さんぐらいです」

結衣「!」

雪乃「!・・・・・・」

あの人の人間への攻撃の仕方は実にエグい、「善玉」でもあるので心開かなくても素直に尊敬している。もちろん、恋愛には進まないが。

雪乃「姉さんをだしにすれば私が諦めると思ったのかしら?」

八幡「諦めるなんて、そもそも始まってすらないラブロマンスを繰り広げないで下さい」

俺が雪ノ下を嫌いなら実は勝負になり得るが、気持ちに数字をつけると。今の雪ノ下への気持ちというのは0なのである。掛け算でも0を掛ける意味が無いと教わったはずだ。

興味がないと言われたから、意地になってるだけだろうに。

お互い、時間の無駄だってのに。

雪乃「あなたのことを知りたくても教えてくれないから、こんな人間かもしれない、という仮定であなたを振り向かせてみせるわ」

八幡「知りませんよ、目を背けるのが特技ですから。」

なんなら現実から目を背けて、部活にそもそも俺が来ない事実を見せつけたくなる。

雪乃「あなたが目を背けることこそ知らないわよ。私から逃がさないのだけれど?」

こええよ

八幡「まあ、まともに取り合わなかったらおしまいですから。好きにどうぞ。」

こっちも好きにするがな


32: 2013/11/07(木) 10:50:05.51 ID:2r7oWFn40
翌日 ベストプレイス

平和で一番好きな時間だ、誰もいない、何も聞こえない、風が気持ちいい、最高だ。

さっきまではな

雪乃「聞いてるのかしら?お弁当を作ってみたのだけれど。」

八幡「・・・結構です」

文に対して単語プラス敬語で返す、そこそこ精神的にくるはず!頑張れ!俺!

雪乃「・・・・・・それなら、明日は食べてくれるわよね?」

食うわけねえだろ、まだ雑草食った方が気が楽だ。

八幡「・・・結構です」

同じ返答の仕方!これは効くぞ。

雪乃「・・・食べなくていいなら小町さんに食べさせてあげて?」

つ弁当箱

八幡「・・・結構です」

さっきから会話が成立してないことに気づけ

雪乃「・・・」ウツムク

さっさと消えろ雪女、あいにく冷房はいらんぞ

雪乃「ねえ

八幡「結構です」

雪乃「まだなにも言っていないのだけれど。



40: 2013/11/07(木) 22:02:47.55 ID:fJE/jwjl0
雪乃「・・・わかったわ、私だけでは話にならなそうね。次の手を打つことにするわ」

そういって、雪女は消えていった。

次の手ってなんだ?お金持ちのママに助けてもらうのか?

慰謝料の申し入れなら是非歓迎なんだが

昼休みが終わったので、教室に戻る。

放課後までは雪ノ下も話しかけてこないだろう。

由比ヶ浜は睨んだら消えるし、ちょろいもんだぜ。

45: 2013/11/08(金) 00:51:36.67 ID:524lmyvY0
雪乃「それで、比企谷君は私の恋人になってくれるのかしら?」

八幡「お断りします」

結衣「また即答だし・・・」

お前らとはあり得ねえよ

雪乃「誰とも付き合わないという意味で良いのよね?」

八幡「まあ、そうですね」

一日一回ブッ込んでくる気か?

雪乃「それなら、毎日聞いてみることにするわ」

八幡「・・・」

頭の切れる奴かと思ったが、そうでもないのか?

それとも焼きが回ったのか?雪女なのに。

結衣「・・・・・・(あたしも、言ってみようかな)」

雪乃「諦めないわよ」

こええよ

八幡「部活を辞めたいんですが」

雪乃「平塚先生が許すとでも?」

思わんが、この状況ならバックレたい!

結衣「勝手には休ませないからね!ヒッキー!」

アホの癖に逃がさないときたか、面倒ごとは重なるもんだわ。

八幡「今日はもう帰ります、疲れたんでね。誰かさんのせいで」

雪乃「・・・そう、わかったわ」

結衣「(あした、コクってみよう)バイバイ、ヒッキー」

八幡「さようなら」ガラガラガラピシャ

帰って、妹に癒してもらおう


49: 2013/11/08(金) 01:26:15.13 ID:Srlrse4r0
比企谷家

八幡「ただいま」

シーン・・・

誰もいないか、まあこういうのも悪くない。

ゲームしよ

一時間後

小町「ただいまー!」

天使が帰ってきた

八幡「お帰り、小町。お前のために早く帰ってきたぞ。」

八幡的にポイント高い!

小町「ただいまごみいちゃん」

八幡「どうした?いきなり兄をごみ呼ばわりなんて、お兄ちゃん悲しいぞ?」

マジで泣きそうだ

小町「雪乃さんの告白、断ってるらしいね?」

八幡「・・・そりゃ、嫌だからな。」

雪女と付き合うなんざ、まさに寒気が走るわ。

小町「だからごみいちゃんなんだよ、もう少し真剣に考えてあげなよ。」

真剣に嫌なんですが

八幡「嫌なもんは嫌なんだよ、彼女なんか作ってたまるか」

家でゆっくりできないしな

小町「・・・小町もう寂しくないよ、だからさ、そろそろ外の女の子に目を向けてあげてよ。」

八幡「いくら小町の頼みでも出来んな」

小町までそんなこと言わないでほしいものだ

小町「まあ、ゆっくり慣れていくしかないよね」

できた妹である

八幡「それで?少し遅かったけどなんかあったのか?」

小町「少し友達とね」

八幡「男か!?」

小町「違うよ、お兄ちゃん。小町もまだフリーでいきたいよ」

それならよかった

50: 2013/11/08(金) 03:05:31.87 ID:eARCy2Yh0
だいたい、どいつこいつも間違ってる。

ぼっちを極めるはずがなぜフラグ乱立しちまってんだ?

もう少し心を閉ざした方がいいな

今日は寝よう

翌日 学校

結衣「やっはろー!」

またうざいのが来た

八幡「おはようございます、由比ヶ浜さん。」
ギロッ

睨むのを忘れない、これでまたこのアホは消えるはずだ

結衣「それよりもヒッキー、昼休み少し話したいことあるから、いいかな?」

やなこった

八幡「嫌です」

結衣「・・・・・・」

消えろ、うっとおしい。

葉山「少しくらいいいんじゃないのか?」

お前も消えろ、クソが。

八幡「もったいないでしょ?貴重な昼休みの時間が」

時間にもお金にも、運用が必要だ。お前らに使う時間なんざ、0が一番なんだよ。

もう0ではないが

結衣「ゴメンね!変なこと言って!またね!」

ちっ、最初から消えとけよ。

葉山「もう少し、人と関わって生きても良いんじゃないのか?」

八幡「ドブにお金を捨てるようなマネって、できますか?」

葉山「なんだよいきなり」

八幡「できるんですか?」

葉山「しないね、さすがにさ。」

八幡「ですよね、俺から言わせりゃ、人に時間を使うことは金をドブに捨てることみたいなもんなんですよ。もったいなくて仕方ない、だからお断りします」

葉山「・・・そうかよ」

消えろ、害虫が。寄って来るんじゃねえよ。


53: 2013/11/08(金) 13:03:28.23 ID:6cQ+lHfc0
さて、邪魔者が消えたところでベストプレイスに向かうとするか。

ベストプレイス

沙希「・・・」

・・・ヤンキーがいる

場所変えよ

沙希「比企谷」

呼び止められたよ・・・大人しくカメレオンでも読んでてくれよ。

明日の朝刊乗ったぞテメェ!
とか言われたくないし。

八幡「なんですか?」

沙希「あたしに一瞥くれといて、逃げるのかい?」

八幡「逃げてるわけじゃないですよ?人がいるのが嫌なだけで。」

沙希「・・・孤独が好きなんだな」

孤独に愛されてますから

八幡「場所変えたいんで、行きますね」

沙希「待ちなよ」

八幡「?」

沙希「スカラシップの礼を言ってなかったからね、ありがとう」

八幡「・・・どういたしまして・・・それじゃ」

沙希「そんなに一人が好きかい?」

八幡「専業主夫になるまでは、孤独に生きていきますよ」

ヤンキーが一々何も言うなよ、シンナー遊びとか興味ねえよ。

とりあえず屋上いくか、一人で

57: 2013/11/09(土) 16:54:18.26 ID:i45gCv0N0
さて、屋上に着いた

飯食うか

食べ始めてすぐ、人が来た。

チッ

誰だよ?俺の孤独のグルメを邪魔するやつは?

相模「あ・・・」

・・・よりによって相模か

気まずすぎんだろ・・・

目があったが、そのまま飯を平らげる。

こいつは嫌いなタイプだ、関わらない方がお互いのためだ。

急いで片付けて、その場を後に・・・

相模「ヒキタニ」

できねえよチクショー

八幡「なんですか?」

まだボロクソに言われたりないんですかね?

相模「こないださ、あんたに酷いことさんざん言われたけどさ、あれうちも悪いよね?」

八幡「・・・そうでしょうね」

俺でもあんなバックレ方はせんわ

まあ、そもそも選ばれんだろうが

相模「普通あんなことしたら、うちの居場所が無くなるもんなのに今まで通り、・・・これってあんたのお陰なんだよね?」

八幡「たまたまそうなっただけでしょう」

相模「それでも、感謝はしなくちゃね!」

・・・うぜえ

58: 2013/11/09(土) 17:01:21.16 ID:bu+vB6nh0
あれこそまさに憎まれ口だ、感謝なんぞ度外視してるってのになんだそりゃ?

八幡「それなら、個人的な感情で相模さんをまた扱き下ろしましょうか?」

雪女ほどではないにしろ、そこそこ口は立つぜ?

相模「!・・・そういわれても仕方ないよ。それだけのことしてるし」

八幡「冗談ですよ、一々人に使う時間はないんで。ここら辺で消えますね」

相模「・・・ありがとう」

聞こえないふりをしながら屋上を後にした



相模「・・・せめて、まともに相手してもらうまで頑張ろう」


65: 2013/11/09(土) 23:59:58.59 ID:hBA7o5Nu0
孤独の代名詞の俺が、どうしていちいち女に縁があるんだ?

ラブコメは諦めたから、最悪独身でいいから神様。俺に一生暮らせるだけの金運を下さい。

アーメン

・・・アーメンでいいのかな?南無阿弥陀仏かも知れんな。

南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏・・・

めぐり「比企谷くん?どうしたの?」

また女か!勘弁してくれよ・・・

とりあえずくわばらくわばら・・・

八幡「・・・」

めぐり「具合悪いの?大丈夫?」

八幡「今気分が悪くなりました」ジロッ

あんたのせいだよクソが

めぐり「え!?比企谷くん大丈夫!?」オロオロ

嫌味が通じねえ・・・こんな人間もいるのか。

八幡「大丈夫なんでほっといてくださいよ」

めぐり「ダメだよ!保健室までついてくから!」

悪意なく俺に嫌がらせするのやめてくれねえかな?
あー・・・どっかに生活用品一式全部自動販売機な国はないもんかね?すぐ引っ越すのに。

八幡「はっきり言いますが、人といるのが氏ぬほど嫌なので、今のこの場合はあなたが原因で気分が悪いんですよ。」

ここまで言われて引き下がる奴はいねえな

めぐり「!・・・そっか、ゴメンね?気付かなくて。」ウルッ

八幡「分かっていただけて光栄です、健康のために失礼しますね。」

めぐり「待って!」

・・・そろそろキレそうだ。

八幡「なんですか・・・!?」ギロッ

いい加減にしとけよ?

めぐり「・・・一人が好きでも、私は比企谷くんが気になってるから、たまに相手してね?」

嫌じゃボケ

ってのが本音だが

八幡「気が向けば、もしかしたら0パーセント以内の確率でお相手しますよ。それじゃあ失礼します」

捨て台詞にしてはウィットかね?

何にせよベストプレイスはストックが必要だな。

67: 2013/11/11(月) 06:03:38.74 ID:sNJgj3Qf0
傘が必要になれば傘は来ず、傘が必要なくなればやってくる。

銀行か!なんだよ俺の女運!?

クソが、あまりにもうっとおしいことばっかで嫌になってきた。

神様、俺が嫌いならさっさと閻魔大王に連絡して地獄から使いを寄越してください。

ホイホイついてっちゃうから。

貴重な昼休みを潰しちまったよ。

神様を一方的にどつきまわせる道具無いかな?
そろそろストレスがヤバイ。

イラつきながら教室に戻ることにする

68: 2013/11/11(月) 06:18:13.12 ID:cZCAsysI0
教室

五時間目

結衣「(ヒッキーを放っておいたら確実にダメになる!あたしがなんとかするし!)」

相模「(うちがヒキタニを真っ当に更正して見せる!)」

沙希「(借りを返さないほどチャラくないからね、きっちり恩返しはする。あいつの為だ。気合入れるよ)」


・・・・・・チッ!視線から察するに、三人ほど俺に注目してやがる。恐らく昼休みになんちゃらあった二人と、あのビXチか。俺になにやら素敵(苦)な考えを抱いているな。

はっきり言って迷惑千万だが、打開策が思い浮かばん・・・

俺に必要なものは、養ってくれる伴侶であって、あんな連中じゃない。

とりあえず、放課後は即ステルスしながら消えるか。

戦国時代なら真田十勇士にも抜擢されるであろう存在感の無さ、これが俺の武器だ。

早く授業終わらんかね?

69: 2013/11/11(月) 06:33:27.21 ID:I+cUTxN30
キーンコーンカーンコーン

放課後P(HANTOM)タイムだ、俺は今から総武高校の亡霊になる。

これで・・・

結衣「ヒッキー!」
沙希「比企谷」
相模「ヒキタニ!」

こいつら、何で分かるんだよ?
まあいいや、適当なこと行って消えよ
大口叩いてPHANTOMとか言っちゃったし

八幡「用があるならまた今度にしてください、それじゃ。」

沙希「すぐに話聞きな、OK?」

OK!(ズドン!)ってしたくなるくらい強引な奴だなこいつ。

相模「うち、あんたのとこの部活に以来あるんだけど。」

そこに頭の悪そうなビXチがいるからそっちに話しといてくれよ・・・

結衣「逃がさないって言ったし!」

余裕のアホだ、知能が違いますよ。

少し考えて、逃げ切れないことがよくわかった。しゃあないから仕事するか。

八幡「・・・聞くしかなさそうですね」

バックレるつもりの奉仕部にいくことになった

78: 2013/11/11(月) 21:23:12.95 ID:xH1dcXkH0
奉仕部

八幡「とりあえず、川崎さんの話から聞きましょうか」
それで、早く帰宅して小町に癒してもらう。
川崎「あんたの一人好きを治したいんだ」
雪乃「!それは名案ね」
相模「うちも同じこと考えてた!」
結衣「?」
今度はこうきたか、孤独で友達のいない可哀想な俺に回り取り巻く素敵な素敵なお友だちを作ってやろうってか。ふざけんな!!
八幡「・・・俺の孤独体質は、あくまで悪だと、川崎さんたちの価値観では許せないから俺の望んでいないお友達を作りましょうってことですかね?」
川崎「ああ、そうだよ」
雪乃「一人で生きていくのは悲しいことよ?それをわかってもらいたいのよ」
違う、孤独は悪くない!悪いのはそうやって一側面でしかものを見る方法を知らないお前らだ!
八幡「あなた方の首を突っ込む話なんですか?」
少なくとも、俺は孤独に対してマイナスの考えを持たない。
雪乃「あなたのその性根を叩き直すのが本来の目的よ、あなたのことは好きだけど、その孤独体質の改善が無い限り、あなたに他人以下の扱いを受けるの。それが嫌なのよ」
つまり、頭のいい雪女は自分の都合で人をいいように変えたいわけか。
沙希「多分、ここの全員同じ考えだよ」
・・・訂正、ビXチもヤンキーもスイーツ()も雪女もだな
八幡「結局はそちらの都合で、俺をあなた方の好きなように染めたいと、そういう身勝手な理由で依頼をしてきたんですね?」

川崎「・・・そうなるね」

八幡「その依頼はお断りします、やってられませんので帰ります」
唾を吐き掛けたい気持ちを押さえ、出口に向かう
結衣「ダメだし!」
女じゃなかったら窓から投げ捨ててるぞ
クソビXチが

八幡「・・・依頼というのは承諾が無いと執行出来ませんから、無効です」

結衣「あたしが受けるし!」

雪乃「私も受けるわ、多数決なら私と由比ヶ浜さんの勝ちよね?」

こいつら、アホなのか?
八幡「お二人が受けるのは自由です、俺は受けません。それだけです」

雪乃「部長命令よ」

八幡「それなら退部します」

雪乃「平塚先生はきっと許さないわ」

八幡「・・・」

八方塞がりか、元々絶たれた退路をこじ開けるのは難しいか・・・

虎の子だが、あれやるか。

八幡「いいでしょう!あなた方の好きなように染めてみてください!」ニコッ!

雪乃結衣沙希相模「//////(良い笑顔・・・)」

八幡「それで?なにを俺のためにしてくれるんですかね?」ニコニコ!

雪乃「////と、とりあえず私と買い物に付き合ってもらうわ」

おーおー真っ赤になりやがって雪女が。
そのまま解けちまえよ。

八幡「なにを買いにいくんですか?」ニコニコ

雪乃「・・・ごめんなさい、まだ決めてないわ。明日には決めるから、比企谷君は今日のところは帰って良いわよ」

相模「(なるほど)」

沙希「(そういうこと)」

結衣「(何で帰らせるのかな?)」

八幡「分かりました、それではさよなら!」ニコッ!

バカ共が







98: 2013/11/14(木) 17:24:13.45 ID:Vdu15d4e0


小町「お兄ちゃん、ホントに学校サボるの?」

八幡「ああ、あいつらがあまりにもウザくてな。二・三日休むことにするわ」

親もいないことだしな

小町「平塚先生にバレたら酷いよ?」

八幡「信用してるぜ、小町」ニコッ

小町「サボるための笑顔ならポイント低いなー」

八幡「まあまあ、いってらっしゃい」

小町「いってきまーす」

さて、小町に学校を休む旨を伝えてもらって俺はしばらく自由だ!

雪女もビXチもスイーツ()もヤンキーもほとぼりが冷めたら落ち着くだろう。

これで振り出しに戻れるな

100: 2013/11/14(木) 17:38:57.60 ID:xnXqYw0M0
将来有望な奴でもこけるやつはこけるし、やはりまだ伴侶は決めない方がいいしな。

電話の電源OK、戸締まりOK、あとはしばらくリアルヒッキーだから食料の買い出しだな。

コンビニに行くとするか

徒歩五分、誰とも会わんだろう。

コンビニの駐車場に黒塗りの高級車が停まっている。

嫌な予感がビンビンなので、撤退を・・・

陽乃「比企谷君♪」


おわり

111: 2013/11/14(木) 21:09:04.91 ID:/Rz+9pyP0
完走しろよっ!

引用元: 八幡「建てたフラグから全力で逃げる」雪乃「させないのだけれど」