にこ「じゃ、そういう訳で。行きましょ、穂乃果」ｷﾞｭｯ



穂乃果「え、でも絵里ちゃんにも誘われちゃったし…」



にこ「あによ。あんた約束の一つも守れないの？」



絵里「そんな言い方ひどいわよ。ねぇ？穂乃果」



穂乃果「え…いやぁ」



にこ「ったく馬鹿はほっといて帰りましょう」

穂乃果「あ、じゃあ間をとって三人で帰ろうよ」



絵里「わお！ナイスアイデアね！」



にこ「ええぇ…」



穂乃果「駄目…かな？にこちゃん」



にこ「わ、分かったわよ。今回だけだからね？」

・・・


穂乃果「いやぁー、こうやって三人で帰るのも初めてだよねぇ」



絵里「あんまり嬉しくはない初めてね」



にこ「このっ…言わせておけば」ﾎﾞｿｯ



にこ「穂乃果とにこは結構一緒に帰ってるわよねー？」



穂乃果「うん、最近は多いよね」



絵里「わ、私だってこの前穂乃果の家に遊びに行ったし？」



にこ「はああ！？あんたいつのまに！協定でそういうのはナシってなったじゃない！」

絵里「あっ、つい」



穂乃果「協定…？」



絵里「あああ！何でもないのよ！？穂乃果」



にこ「そうそう！ただアイドルが好きな人同士が集まるってだけだから…ね？」



穂乃果「あ、じゃあ穂乃果も入りたい！」



絵里「えーと…ごめんなさいこの協定は三人用なの」



穂乃果「なにそのスネオみたいな断り方！？」



にこ「まぁ、そんな大層なものじゃないわよね？絵里」



絵里「そうそう。すっごい大変よ！」



穂乃果「そっかぁ…。じゃあいいかな」

にこ「ほっ…」



穂乃果「あ、じゃあここでさよならだね」



絵里「ええ、また明日ね？」




にこ「じゃあ、にこ達はあっち方面だから」




穂乃果「うん、ばいばいーい！」ﾌﾘﾌﾘ




絵里「ふふ、またね」

―――
――


絵里「相変わらず天使ね、穂乃果は」



にこ「ええ、さすが私のにこだわ」



絵里「はぁ…？ついにボケてきたの？」



にこ「まぁ、穂乃果がにこにぞっこんって事よ」



絵里「ふふ…冗談もここまでいくと笑えるわね」



絵里「あっ、それよりさっきの発言のがまずかったわよ」



にこ「確かに協定の事がばれたら海未になんて言われるか分かったもんじゃないわ」



絵里「ええ、気をつけないと」

にこ「…言っておくけど、穂乃果をあんたなんかに取られる気なんてこれっぽっちもないわよ？」



絵里「奇遇ね、私もよ」



にこ「でもね、海未には一番負けたくないって思ってる」



絵里「まぁね…。ま、海未にはことりをあてがっておけばいいでしょ」



にこ「ノリ軽くない！？」

絵里「いいのいいの。ことりは海未にぞっこんラブみたいだし…ね」



にこ「はぁ…はたしてそう上手くいくのかしら…」



絵里「大丈夫よ。穂乃果が海未の事好きな確立なんて10％くらいでしょ」



にこ「一体どういう計算してるのよ、それ」



絵里「ほら、果報は寝て待てっていうじゃない」



にこ「まぁ、なんでもいいけどあんまり調子に乗らないでね」



絵里「ふふ、そのままそっくりお返しするわ」



にこ「ぐぬぬ…」



絵里「じゃあ、こっちだから」



にこ「ん。じゃあ」

・・・


穂乃果「ふぅ…今日も疲れたぁ」



にこ「ねぇ」



穂乃果「ん、何かな？にこちゃん」



にこ「ちょっと話があるんだけど今…いい？」



穂乃果「いいよーっ」








穂乃果「で、話って？」



にこ「その…穂乃果に好きな人とかいるのかなぁって思ってね…。いたりとかってするの…？」



穂乃果「えぇー、そんな事聞いちゃうの？」ｸﾈｸﾈ



にこ「どうなの」



穂乃果「>>21」

穂乃果「海未ちゃん…かな」ｴﾍﾍ




にこ「…そっか」




穂乃果「でもね、海未ちゃんったら鈍感さんだから全然穂乃果の気持ちに気づいてくれないんだよ？この間なんてねーー





ああ…、にこショックで泣きそうなんですけど…。
絵里になんて伝えればいいのよ…。

絵里「ん、どうしたのよ？にこ」



にこ「いや…何でもないわよ」



絵里「そう？でね、やっぱり穂乃果って私の事好きだと思うのよね」



にこ「そう…」



絵里「ん？いつもみたいに、寝言は寝てから言いなさいよ！みたいな事言わないのね」



にこ「た、たまにはこういう時くらいあるわよ…」



絵里「元気出しなさいよ。…にこがそんなんだと張り合いがないわよ」



にこ「絵里ぃ…」

絵里「どうしたの？にこ」



にこ「絵里ぃ…」ｷﾞｭｯ



絵里「…」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ









絵里「…どう、落ち着いた？」



にこ「うん、ありがとう絵里」



絵里「ふふ、甘えん坊ね」



にこ「うっさいっての…」

にこ「何があったかって聞かないの？」




絵里「ええ…何となく分かるわよ。にこを見ていれば」




にこ「そっか…。やっぱり知ってたのね」




絵里「まぁね（ま、どうせスーパーの特売逃したとかそんなんでしょ）」




絵里「にこが悲しいときはいつでも私を頼ってね？」




にこ「うん…ありがとう」

―――
――


穂乃果「うーみちゃん♪」


海未「もうっ…。いきなり抱きつかないでください！」


穂乃果「え～いいじゃんいいじゃん！」








絵里「ねぇ、にこ」


にこ「…ん」


絵里「最近、穂乃果と海未って妙に仲良くないかしら？距離感が近いっていうか…」


にこ「そりゃ…ね」


絵里「私の穂乃果にあんまり近づいて欲しくないわ」


にこ「うん……ん？」


絵里「だから私の穂乃果に…」


にこ「それは聞いたわよ（こいつ…知らなかったのか）」

にこ「はいはい…」



絵里「ちょっと、人の話聞いてる？」



にこ「聞いてるって」



絵里「まったく…。ちょっと、海未に言ってくるわ」



にこ「え、何を？」



絵里「私の穂乃果に手は出さないでねって警告をね」



にこ「止めといた方がいいと思うけど」



絵里「いいえ、ちょっと行ってくる」ﾀﾞｯ



にこ「あっ、ちょ…」

穂乃果「ーーでね！あの時の雪穂ったらすっごい面白かったんだーっ！」



海未「ふふ、相変わらず賑やかそうでいいですね。穂乃果のお家は」



穂乃果「えへへ、そう？」









絵里「ちょっと、海未」




海未「絵里？何ですか…一体」




絵里「穂乃果と仲が良いのは分かるけどね。少し近すぎじゃない？距離が」




海未「距離…ですか」




穂乃果「え、そんな事ないってー。ね、海未ちゃん？」




絵里「ええ、分かってるわ。穂乃果は私の事が好きなのよね？」




海未「え？そうだったんですか…初耳でしたね」




穂乃果「…」

穂乃果「え…いや……そのぉ」




絵里「あ…ごめんね？本当の事とはいえさすがに人前では恥ずかしいわよね」




穂乃果「…いやぁ…あはは……ど、どうなんだろうね」




海未「穂乃果？…大丈夫ですか？」




穂乃果「うん……ちょっと」




海未「ん？…すいません、穂乃果の様子が心配なので少し席を外してくれますか？」




絵里「そうなの？…大丈夫？穂乃果」




穂乃果「うん……平気だよ」

にこ「…」ｺｿｯ



にこ（心配になって追いかけていったはいいけど、修羅場っぽくなってる。…カオスね）



海未「もういいです…。なら私が移動しますから。ではまた」



海未「行きますよ、穂乃果」ｷﾞｭｯ



穂乃果「うん…ありがとう海未ちゃん」







絵里「チカぁ…」ﾎﾟﾂｰﾝ




にこ（うわぁ…うわぁ……）

絵里「ううぅ…穂乃果ぁ」




にこ「絵里…」




絵里「ぐすっ……な、何よっ！笑いに来たの？」




にこ「馬鹿…そんなんじゃないっての」




にこ「それとも笑って欲しいの？」




絵里「そうね…いっそ笑われた方がまだマシかもね」




にこ「弱音なんて絵里らしくないじゃない」




絵里「…しょうがないでしょ、今は」

にこ「…ねえ、穂乃果じゃなきゃだめなの？」




絵里「はぁ？何言ってるのよ、急に」




にこ「だからぁ…そ、その……に、にこがあんたと…つ、付き合ってもあげてもいって言ってるのよ！」




絵里「…私がまだ穂乃果の事好きだとか思わないの？」




にこ「そ、そりゃ思うけどさ…」




絵里「そっか…」

絵里「…ここで告白の返事をＯＫって答えるような軽い女でもいいの？」



にこ「まぁ、そういうちょろい所も含めて絵里だしね」



絵里「な…」



にこ「はっはーん、図星言われてびっくりって感じぃ？」




絵里「あなた、もしかしてふざけてる？」




にこ「冗談だってば」ｸｽｯ











絵里「浮気したら許さないからね？」

微妙な出来ですけど、これで終わりです。

乙
うん