1: 2017/06/18(日) 19:36:54.57 ID:DRR+lG7n.net
善子「ねぇずら丸……」

花丸「善子ちゃん、どうしたの?」

善子「だからヨハネよっ!」

花丸「……? 善子ちゃんは善子ちゃんずら」

善子「……もういいわ それより、私って何でこんなに不幸なのかしらね……」

花丸「マルはそんな善子ちゃんのことも好きだよ?」

善子「っ!?/// な、何恥ずかしいこと言ってんのよっ!」

花丸「そんなに恥ずかしいことかなぁ?」

2: 2017/06/18(日) 19:38:27.41 ID:DRR+lG7n.net
善子「でもね、私は本気で悩んでるのよ!」

善子「今日だって朝から水をかけられたり、お昼ご飯を鳥に取られたりで散々だったんだからっ!」

善子「きっと他の幸せな人のしわ寄せが私に来てるに違いないわ!」

善子「じゃないと私が毎日不幸な目に遭っている説明がつかないわよ!」

花丸「……善子ちゃんは大袈裟すぎるずら」

花丸「それに」

善子「もう我慢の限界よ!」

善子「なんで私ばっかり不幸な目に遭わなくちゃいけないのよ!」

善子「こんな不幸な目に合うぐらいなら生まれてきたくなかったわ……」

3: 2017/06/18(日) 19:38:56.86 ID:DRR+lG7n.net
花丸「……ごめん善子ちゃん、聞き間違いかもしれないからもう一度言って?」

善子「だから、不幸な目に合うぐらいなら生まれたくなかったって言ってるの!」

花丸「……そうだったんだね」

花丸「……」ポロポロ

善子「ど、どうしたのよずら丸!?」

花丸「ごめん、善子ちゃん…… マル今日はもう帰るね」ダッ

善子「ちょっ!? 待ちなさいよ、ずら丸!?」

バタン

4: 2017/06/18(日) 19:39:29.48 ID:DRR+lG7n.net
……あの日以降、ずら丸とギクシャクした関係が続いてる

所謂喧嘩中ってものかもしれない

原因はわかってる

……きっとあの時私が言った不用意な一言なんだろう

……でもね、なんでずら丸が泣いたのかがわからないの

それがわかるまで私は謝る権利がないんじゃないかって……

一体私はどうすればいいんだろう……?

5: 2017/06/18(日) 19:39:59.67 ID:DRR+lG7n.net
花丸side

ルビィ「花丸ちゃん」

花丸「……」ボ-ッ

ルビィ「……花丸ちゃんっ!」

花丸「ずらっ!?」

花丸「……ルビィちゃん、どうしたの?」

ルビィ「最近花丸ちゃん、上の空なこと多いよ?」

花丸「……そんなことないよ?」

ルビィ「……善子ちゃんと何かあった?」

花丸「……やっぱりルビィちゃんには敵わないずら」

ルビィ「……だって最近花丸ちゃん、善子ちゃんとあんまり一緒にいないでしょ?」

ルビィ「2人が付き合ってるって知ってる人からしたら不自然に思っちゃうよ」

ルビィ「……多分Aqoursのみんなも気づいてる人はいるんじゃないかなぁ?」

ルビィ「ねぇ花丸ちゃん、ルビィじゃ頼りないかもしれないけど何があったか教えてくれる……?」

花丸「ルビィちゃん……ありがとう」

6: 2017/06/18(日) 19:40:45.49 ID:DRR+lG7n.net
マルはあの時のことをルビィちゃんに話しちゃってたの

花丸「……マルはね、悲しかったんだ」

花丸「善子ちゃんは冗談のつもりだったのかもしれないけど……」

花丸「……でもね、マルは善子ちゃんの支えになれてないんだなって思っちゃったんだ」

花丸「もしかして幸せなのはマルだけなんじゃないかって……」

花丸「そう思ったら悲しくて…… いつの間にかあの場から逃げちゃってたの」

ルビィ「……そうだったんだ」

7: 2017/06/18(日) 19:41:28.93 ID:DRR+lG7n.net
花丸「ねぇルビィちゃん…… マルはどうしたらいいのかな?」

ルビィ「……花丸ちゃんは善子ちゃんのこと今でも好き?」

花丸「……うん、好きだよ」

ルビィ「じゃあやるべきことはひとつしかないと思うよ?」

花丸「……それはわかるけど」

ルビィ「……今回は善子ちゃんが8割ぐらいは悪いとは思うけど」

ルビィ「でも花丸ちゃんも逃げずにその場で自分の気持ちを伝えるべきだったんじゃないかなぁ?」

8: 2017/06/18(日) 19:42:22.16 ID:DRR+lG7n.net
ルビィ「厳しいこと言ってるかもしれないけどね」

ルビィ「花丸ちゃんは自分の気持ちを後回しにしすぎだと思うんだ」

ルビィ「これからもずっと善子ちゃんと一緒にいたいんだったらちゃんと花丸ちゃんの気持ちを伝えないと」

ルビィ「ずっとこのままだと善子ちゃんを誰かに取られちゃうかもしれないよ?」

花丸「……それは嫌ずら」

9: 2017/06/18(日) 19:42:50.94 ID:DRR+lG7n.net
ルビィ「じゃあ善子ちゃんとちゃんと向き合わなくちゃね」

花丸「うん! 納得するまで話し合ってくるずら!」

ルビィ「うんっ! 花丸ちゃんならきっと上手くいくよ」

ルビィ「だからがんばルビィ!」

花丸「ルビィちゃん、本当にありがとう!」

花丸「ちょっと行ってくるね」タタタッ

ルビィ「いってらっしゃい」ニコニコ

10: 2017/06/18(日) 19:43:52.07 ID:DRR+lG7n.net
善子side

善子「はぁ……」

曜「辛気臭い顔してるね、善子ちゃん」

善子「……だからヨハネよ」

曜「ありゃ、いつもの元気がないね」

善子「堕天使ヨハネにだって憂鬱な日はあるわよ」

曜「でもここ数日はずっと元気がないんじゃない?」

善子「……どうしてそう思うのよ?」

曜「だって花丸ちゃんと距離置いてるでしょ?」

善子「っ! どうしてそれを……」

曜「……もしかして善子ちゃん、バレてないって思ってた?」

曜「逆不自然にならないようにってすること自体が逆に不自然すぎだったよ」

善子「……そうだったのね 次からは気をつけないと」

11: 2017/06/18(日) 19:44:24.52 ID:DRR+lG7n.net
曜「ところで善子ちゃん、なんで花丸ちゃんと喧嘩しちゃったのかな?」

善子「……別に曜さんには関係ないでしょ?」

曜「後輩が悩んでるのを助けるのが先輩の仕事だよ?」

善子「……曜さんって本当に体育会系よね」

曜「うん、よく言われる」

曜「……まあ無理にとは言わないけどさ」

曜「でも誰かに話した方がきっと楽になると思うよ?」

善子「……わかったわ、でも面白い話じゃないわよ?」

12: 2017/06/18(日) 19:44:57.61 ID:DRR+lG7n.net
曜「どう考えても善子ちゃんが悪いね」

善子「……それくらいわかってるわよ」

曜「なら謝れば済む話なんじゃないの?」

善子「……私の発言にずら丸が傷ついたっていうのはわかるの」

善子「でもね、どうして傷ついたのかがわからないのよ……」

曜「……本当にわからない?」

善子「……多分自分の存在を否定されたって思ったからなんじゃないかしら」

曜「私はちょっと違うと思うけどなぁ」

13: 2017/06/18(日) 19:45:28.39 ID:DRR+lG7n.net
曜「まあいいや、予測がついてるんだったらもう謝れるでしょ?」

善子「……でも間違ってたら」

曜「間違っててもいいじゃん その時は花丸ちゃんに教えてもらえばいいだけなんだし」

曜「こんなところでウジウジしてるのはもったいないよ」

曜「善子ちゃんが花丸ちゃんといつまでも一緒にいられるって保証はないんだよ?」

善子「……そんな訳」

曜「だって未来がどうなるかなんて誰もわからないんだよ?」

曜「……いつも側にいてくれた人がさ、いつの間にか遠くにいっちゃってることだってあるんだし」

善子「……曜さん?」

曜「だからね、善子ちゃんは花丸ちゃんと早く仲直りしないとね?」

14: 2017/06/18(日) 19:46:13.58 ID:DRR+lG7n.net
善子「……うん、そうよね」

善子「曜さん、わかったわ 花丸にちゃんと謝ってくる!」

曜「善子ちゃん、その意気だよ」

善子「ちょっとあいつのところに行ってくるわね」

善子「曜さん、本当にありがとうっ!」ダッ

曜「行ってらっしゃい」フリフリ

曜「……善子ちゃんは全然不幸なんかじゃないと思うよ」ボソッ

15: 2017/06/18(日) 19:46:56.20 ID:DRR+lG7n.net
善子「ずら丸!」

花丸「善子ちゃん?」

善子「……あの時は本当にごめんなさい!」

善子「私、ずら丸のこと傷つけるようなこと言っちゃった……」

花丸「……本当だよ」

善子「……ゴメン」

花丸「……マルね、すごく悲しかったんだよ?」

花丸「善子ちゃんは、マルと一緒にいても楽しくないんじゃないかって……」

善子「そんな訳ないじゃない!」

花丸「……でもね、あの時マルは思っちゃったんだ」

花丸「マルは善子ちゃんを幸せにしてあげることができてないんだって……」

花丸「……ねぇ善子ちゃん、マルはこんなダメな恋人でゴメンね」

16: 2017/06/18(日) 19:47:37.08 ID:DRR+lG7n.net
善子「……なんでずら丸が謝るのよ」

善子「あんたはダメな恋人じゃないのに……」

善子「むしろダメな恋人は私の方よ……」

善子「私はあんたの気持ちを何も考えてなかった……」

善子「あんたにこんな悲しい思いをさせるなんて恋人失格よ……」

花丸「善子ちゃん……」

18: 2017/06/18(日) 19:48:12.23 ID:DRR+lG7n.net
善子「……言い訳に聞こえるかもしれないけどね、私はあんたと一緒にいる時が一番好きなの」

善子「……あんたになら何も取り繕うことない本当の気持ちをぶつけることができるのよ」

善子「あんたにね、私の話を聞いてもらうだけで心が軽くなっていくの」

善子「私はあんたにずっと助けてもらってるのよ」

善子「花丸…… 本当にごめんなさい」

善子「図々しいかもしれないど…… こんな私でよかったら、これからも私のずっと側にいてください……」

19: 2017/06/18(日) 19:49:09.58 ID:DRR+lG7n.net
花丸「……本当に図々しいずら」

善子「……」

花丸「でもね、本当によかった……」

花丸「マルも善子ちゃん力になれてたんだ……」

善子「花丸……」

花丸「さっきの善子ちゃんへの返事だけどね……」

花丸「こちらこそずっと側にいてください///」

善子「花丸ぅ!」ウルウル

花丸「善子ちゃん、泣きそうずら」クスッ

善子「き、気のせいよっ///」

花丸「そういうことにしておくずら」ニコニコ

20: 2017/06/18(日) 19:49:50.78 ID:DRR+lG7n.net
善子「……それとねずら丸、あの時の言葉撤回しとくわ 」

花丸「……?」

善子「確かに私は他の人より不幸な目に合うことが多いのかもしれないわ……」

善子「でもね、そんな私は私のことをこんなにも想ってくれるあんたに出会うことができたの」

善子「だからね、私は生まれてこれて幸せだと思ってるわ」

善子「……花丸、本当にありがとう」

21: 2017/06/18(日) 19:50:16.84 ID:DRR+lG7n.net
花丸「……善子ちゃん///」

花丸「マルも善子ちゃんに出会えて本当に幸せずら!」ダギッ

善子「ちょっ! 苦しいわよっ///」

花丸「それぐらいマル悲しませた罰で我慢するずら」

善子「ちょっ、 花丸!?」

花丸「えへへ 善子ちゃん、大好きずら!」ギュ-ッ

22: 2017/06/18(日) 19:50:48.13 ID:DRR+lG7n.net
おしまい

24: 2017/06/18(日) 19:53:57.21 ID:DRR+lG7n.net
キャラが掴みにくくてブレブレになってる気がするずら
不快になった人はごめんなさい
曜ちゃんの話は機会があったら書くかも

27: 2017/06/18(日) 19:58:29.09 ID:TqCAe3wl.net
乙乙
平和でよかった

引用元: 善子「不幸なんかじゃなかった」