1: 2015/04/27(月) 22:32:52.96 ID:0/74+aLR.net
海未「んん…………」
海未(………………あれ)
海未(…………ここはどこでしょうか)
海未(普通の家の一室のようですが)
海未(私のほかには誰もいません)
海未「…………」
海未(窓に板が打ち付けてあります。光が入らないように、でしょうか…………)
海未(部屋の中は明るいですが、これは照明によるものですか)
海未(………………あれ)
海未(…………ここはどこでしょうか)
海未(普通の家の一室のようですが)
海未(私のほかには誰もいません)
海未「…………」
海未(窓に板が打ち付けてあります。光が入らないように、でしょうか…………)
海未(部屋の中は明るいですが、これは照明によるものですか)
2: 2015/04/27(月) 22:36:09.47 ID:0/74+aLR.net
海未(扉は一つ。ただ、変なチェーンがついています)
海未(中からも何かしらの鍵がないと、開けられない仕組みでしょうか?)
海未(ただ、今はそれも外れているようですが…………)
海未(…………なぜ、こんなところに?)
海未(確か今日は……学校に行こうと、いつものように待ち合わせをして―――)
―バタン
ことり「あっ、海未ちゃん!目が覚めたの?」
海未「こ、ことり!」
海未(中からも何かしらの鍵がないと、開けられない仕組みでしょうか?)
海未(ただ、今はそれも外れているようですが…………)
海未(…………なぜ、こんなところに?)
海未(確か今日は……学校に行こうと、いつものように待ち合わせをして―――)
―バタン
ことり「あっ、海未ちゃん!目が覚めたの?」
海未「こ、ことり!」
3: 2015/04/27(月) 22:38:22.37 ID:0/74+aLR.net
ことり「うん、ことりですよー?」
海未「ああ……よかったです。一人こんなところに連れられたのかと思いました」
ことり「大丈夫。海未ちゃん一人じゃないよ」
海未「そうですか。ことりのほかには誰がいるんです?」
ことり「穂乃果ちゃんと、花陽ちゃん」
海未「穂乃果と花陽も…………とにかくここから出ましょう」
ことり「…………」
海未「二人はどこにいるんですか?」
ことり「むこうの部屋にいるよ」
海未「わかりました。呼んできましょう」
海未「ああ……よかったです。一人こんなところに連れられたのかと思いました」
ことり「大丈夫。海未ちゃん一人じゃないよ」
海未「そうですか。ことりのほかには誰がいるんです?」
ことり「穂乃果ちゃんと、花陽ちゃん」
海未「穂乃果と花陽も…………とにかくここから出ましょう」
ことり「…………」
海未「二人はどこにいるんですか?」
ことり「むこうの部屋にいるよ」
海未「わかりました。呼んできましょう」
4: 2015/04/27(月) 22:42:08.18 ID:0/74+aLR.net
穂乃果「ああ!海未ちゃん起きてる!」
花陽「おはよう、海未ちゃん!」
海未「……ちょうどよかった。今呼びに行こうと思ってたんですよ」
穂乃果「穂乃果たちもね、ちょうどこっちに来ようと思ってたんだ」
海未「そうだったんですか。さあ、こっから出ましょう」
ことり「その必要はないよ、海未ちゃん」
海未「何を言ってるんです。誰かに連れられてきたんですよ?今のうちに逃げて―――」
花陽「変だと思わないかな?」
海未「な、何がです?」
穂乃果「誰かに連れられたんだったら、普通そんな簡単に逃がしてくれないよね?」
海未「それは……そうかもしれません」
花陽「おはよう、海未ちゃん!」
海未「……ちょうどよかった。今呼びに行こうと思ってたんですよ」
穂乃果「穂乃果たちもね、ちょうどこっちに来ようと思ってたんだ」
海未「そうだったんですか。さあ、こっから出ましょう」
ことり「その必要はないよ、海未ちゃん」
海未「何を言ってるんです。誰かに連れられてきたんですよ?今のうちに逃げて―――」
花陽「変だと思わないかな?」
海未「な、何がです?」
穂乃果「誰かに連れられたんだったら、普通そんな簡単に逃がしてくれないよね?」
海未「それは……そうかもしれません」
5: 2015/04/27(月) 22:45:34.59 ID:0/74+aLR.net
海未「しかし、やはり何か行動しないと!きっと逃げる方法はあるはずです!」
穂乃果「はぁ……………」
ことり「海未ちゃんって鈍感なところがあるよね」
穂乃果「でも、そんな海未ちゃんも好きだよ」
海未「え?何ですかいきなり」
ことり「まだ気づかないの?」
海未「…………?」
穂乃果「あのね、ここに海未ちゃんを連れてきたのは―――」
花陽「―――花陽たちなんですよ?」
穂乃果「はぁ……………」
ことり「海未ちゃんって鈍感なところがあるよね」
穂乃果「でも、そんな海未ちゃんも好きだよ」
海未「え?何ですかいきなり」
ことり「まだ気づかないの?」
海未「…………?」
穂乃果「あのね、ここに海未ちゃんを連れてきたのは―――」
花陽「―――花陽たちなんですよ?」
6: 2015/04/27(月) 22:48:02.29 ID:0/74+aLR.net
海未「ど、どういうことですか?」
ことり「どういうことって、こういうことだよ」
海未「答えになってません!」
穂乃果「海未ちゃんは、穂乃果たちとここで、ずうっと一緒に暮らすの」
海未「はい……?ここで暮らす?」
ことり「そうだよ。一緒にぷあぷあ、しよ?」
海未「待ってください!え?ええ?」
花陽「落ち着いて海未ちゃん。簡単なことなの」
穂乃果「四人で氏ぬまでここで暮らす。それだけだよ?」
ことり「どういうことって、こういうことだよ」
海未「答えになってません!」
穂乃果「海未ちゃんは、穂乃果たちとここで、ずうっと一緒に暮らすの」
海未「はい……?ここで暮らす?」
ことり「そうだよ。一緒にぷあぷあ、しよ?」
海未「待ってください!え?ええ?」
花陽「落ち着いて海未ちゃん。簡単なことなの」
穂乃果「四人で氏ぬまでここで暮らす。それだけだよ?」
7: 2015/04/27(月) 22:51:45.62 ID:0/74+aLR.net
海未(な、なんですかこれは!悪夢でしょうか……)
海未(早く目を覚ますんです、園田海未!)
ことり「これは、夢なんかじゃないんだよ」
穂乃果「受け入れようね、海未ちゃん」
花陽「大丈夫だよ。怖くなんてないの」
海未「…………一ついいでしょうか」
ことり「なあに?」
海未「なんでこんなことをするんですか?」
海未(早く目を覚ますんです、園田海未!)
ことり「これは、夢なんかじゃないんだよ」
穂乃果「受け入れようね、海未ちゃん」
花陽「大丈夫だよ。怖くなんてないの」
海未「…………一ついいでしょうか」
ことり「なあに?」
海未「なんでこんなことをするんですか?」
8: 2015/04/27(月) 22:54:04.30 ID:0/74+aLR.net
穂乃果「海未ちゃんが大好きだからだよ」
ことり「ずっと昔から大好きだったのに、海未ちゃん気づかないんだもん」
海未「好きというなら、私だって二人のこと好きですよ」
穂乃果「ほら、これだもん」
ことり「うん。やっぱりこうして正解だよね」
海未「なにがですか!」
ことり「海未ちゃんのは友達として―――でしょ?」
穂乃果「穂乃果たちは違うよ。一人の女の子として海未ちゃんが好きなの」
海未「なっ…………」
ことり「ずっと昔から大好きだったのに、海未ちゃん気づかないんだもん」
海未「好きというなら、私だって二人のこと好きですよ」
穂乃果「ほら、これだもん」
ことり「うん。やっぱりこうして正解だよね」
海未「なにがですか!」
ことり「海未ちゃんのは友達として―――でしょ?」
穂乃果「穂乃果たちは違うよ。一人の女の子として海未ちゃんが好きなの」
海未「なっ…………」
10: 2015/04/27(月) 22:56:54.39 ID:0/74+aLR.net
ことり「だから好きな人と一緒にいたくなる。それって普通だよね」
海未「…………なんとなくはわかりましたよ」
穂乃果「本当?海未ちゃん、こういうのなかなか分かってくれなさそう」
海未「…………大丈夫です。二人の気持ちはわかりました)
海未「しかし、花陽はどうなんですか?」
ことり「花陽ちゃん?花陽ちゃんもね、海未ちゃんのこと好きだったんだよ」
海未「そんなそぶりは…………」
穂乃果「そんなそぶりって……穂乃果たちにすら気づかないのに、それ言うの?」
花陽「海未ちゃんは鈍感さんだもんね?」
海未「………………」
海未「…………なんとなくはわかりましたよ」
穂乃果「本当?海未ちゃん、こういうのなかなか分かってくれなさそう」
海未「…………大丈夫です。二人の気持ちはわかりました)
海未「しかし、花陽はどうなんですか?」
ことり「花陽ちゃん?花陽ちゃんもね、海未ちゃんのこと好きだったんだよ」
海未「そんなそぶりは…………」
穂乃果「そんなそぶりって……穂乃果たちにすら気づかないのに、それ言うの?」
花陽「海未ちゃんは鈍感さんだもんね?」
海未「………………」
11: 2015/04/27(月) 22:59:18.81 ID:0/74+aLR.net
穂乃果「かっこいい海未ちゃんに憧れて……一緒に練習して近くで触れ合って……」
穂乃果「そりゃ好きになっちゃうよね」
海未「でっ、でも、私より凛や真姫の方が仲よさそうにしていましたよ?」
ことり「……だから鈍感って言われるんだよ?」
海未「………………」
穂乃果「でも、今回は海未ちゃんが正解。始めは海未ちゃん以外の人が好きだったの」
海未「それなら……」
ことり「だからね……花陽ちゃんには、海未ちゃん一筋になってもらっちゃいました♪」
穂乃果「そりゃ好きになっちゃうよね」
海未「でっ、でも、私より凛や真姫の方が仲よさそうにしていましたよ?」
ことり「……だから鈍感って言われるんだよ?」
海未「………………」
穂乃果「でも、今回は海未ちゃんが正解。始めは海未ちゃん以外の人が好きだったの」
海未「それなら……」
ことり「だからね……花陽ちゃんには、海未ちゃん一筋になってもらっちゃいました♪」
12: 2015/04/27(月) 23:02:07.68 ID:0/74+aLR.net
海未「…………どういう意味ですか?」
穂乃果「えっとね、ちょっと色々と花陽ちゃんにしてみたんだ」
穂乃果「そしたら、凛ちゃんや真姫ちゃん、にこちゃんたちのこともぜーんぶ忘れて」
穂乃果「もう、穂乃果とことりちゃん。そして海未ちゃんしか覚えてないよ」
海未「な!花陽になにしたんです!?」
ことり「それは…………ヒ・ミ・ツです♪」
海未「……っ」
穂乃果「心配しなくても、花陽ちゃんは今、とっても幸せなんだって」
花陽「そうです!海未ちゃんと一緒に暮らせるなんて!」
穂乃果「ね?」
海未「………………」
穂乃果「えっとね、ちょっと色々と花陽ちゃんにしてみたんだ」
穂乃果「そしたら、凛ちゃんや真姫ちゃん、にこちゃんたちのこともぜーんぶ忘れて」
穂乃果「もう、穂乃果とことりちゃん。そして海未ちゃんしか覚えてないよ」
海未「な!花陽になにしたんです!?」
ことり「それは…………ヒ・ミ・ツです♪」
海未「……っ」
穂乃果「心配しなくても、花陽ちゃんは今、とっても幸せなんだって」
花陽「そうです!海未ちゃんと一緒に暮らせるなんて!」
穂乃果「ね?」
海未「………………」
13: 2015/04/27(月) 23:05:35.67 ID:0/74+aLR.net
海未「……私にも同じことするんですか」
ことり「しないよ?海未ちゃんには自分から言ってもらいたいもん」
海未「何を言わせる気です」
ことり「ずっとあなたたちと一緒に暮らしたいです、って」
海未「…………言うわけないじゃないですかっ!」
花陽「だから、これから言わせるの」
穂乃果「必ず最後には言ってくれるよ」
ことり「待ってるからね、海未ちゃん」
海未(言うわけない…………早くここから出してください!)
ことり「しないよ?海未ちゃんには自分から言ってもらいたいもん」
海未「何を言わせる気です」
ことり「ずっとあなたたちと一緒に暮らしたいです、って」
海未「…………言うわけないじゃないですかっ!」
花陽「だから、これから言わせるの」
穂乃果「必ず最後には言ってくれるよ」
ことり「待ってるからね、海未ちゃん」
海未(言うわけない…………早くここから出してください!)
14: 2015/04/27(月) 23:08:57.20 ID:0/74+aLR.net
――――――――
――――
花陽「ふー……ふー……はい、あーん」
海未「あー…………」
花陽「どうかな?おいしいですか?」
海未「うん……おいしいですよ」
花陽「えへへ、嬉しいな!頑張って作ったんだもん」
海未「ありがとうございます……」
花陽「ふー……はいもう一口、あーん」
海未「花陽」
花陽「なにかな、海未ちゃん?」
海未「自分で食べたいのですが」
花陽「それはダメかなあ?」
海未「なんでですか…………」
――――
花陽「ふー……ふー……はい、あーん」
海未「あー…………」
花陽「どうかな?おいしいですか?」
海未「うん……おいしいですよ」
花陽「えへへ、嬉しいな!頑張って作ったんだもん」
海未「ありがとうございます……」
花陽「ふー……はいもう一口、あーん」
海未「花陽」
花陽「なにかな、海未ちゃん?」
海未「自分で食べたいのですが」
花陽「それはダメかなあ?」
海未「なんでですか…………」
15: 2015/04/27(月) 23:18:07.36 ID:0/74+aLR.net
海未「何か勘違いしてるようですが」
海未「私の方が力がありますし―――」
海未「あなた一人なら、どうにでもできるんですよ?
花陽「そうかもしれないね」
海未「箸を渡してください
花陽「で、でも、あーんって………」
海未「渡してください」
花陽「…………はい」
海未「ありがとうございます。それじゃあいただきますね」
花陽「…………うん。ぜーんぶ食べてね?」
海未「私の方が力がありますし―――」
海未「あなた一人なら、どうにでもできるんですよ?
花陽「そうかもしれないね」
海未「箸を渡してください
花陽「で、でも、あーんって………」
海未「渡してください」
花陽「…………はい」
海未「ありがとうございます。それじゃあいただきますね」
花陽「…………うん。ぜーんぶ食べてね?」
16: 2015/04/27(月) 23:21:36.75 ID:0/74+aLR.net
海未「ごちそうさまでした。美味しかったですよ」
花陽「お粗末さまでした」
海未「さて…………」
海未「……花陽、私をこの部屋から出してください」
花陽「…………ええぇ!?そ、それはちょっと、できないかな……」
海未「それなら、力づくで行くまでですが」
花陽「…………わ、わかりました。出してもいいよ」
花陽「でも、この部屋から出ても意味がないと思うけど……」
海未「……なんでもいいです。とにかく出しなさい」
花陽「……今、扉のチェーン外すね。ええと、この錠にカギを―――」カチン
花陽「チェーンを引っ張って…………」カチャン
花陽「はい、開けたよ」
海未「ありがとうございます」
花陽「お粗末さまでした」
海未「さて…………」
海未「……花陽、私をこの部屋から出してください」
花陽「…………ええぇ!?そ、それはちょっと、できないかな……」
海未「それなら、力づくで行くまでですが」
花陽「…………わ、わかりました。出してもいいよ」
花陽「でも、この部屋から出ても意味がないと思うけど……」
海未「……なんでもいいです。とにかく出しなさい」
花陽「……今、扉のチェーン外すね。ええと、この錠にカギを―――」カチン
花陽「チェーンを引っ張って…………」カチャン
花陽「はい、開けたよ」
海未「ありがとうございます」
17: 2015/04/27(月) 23:24:54.00 ID:0/74+aLR.net
海未(結構あっさりあけてくれましたね……)
海未(まあいいです)
―ガチャ
海未(部屋の外はリビングでしょうか、やはり普通の家といった感じ)
海未(キッチンも見えます。先ほどの料理はここで作ったんですね)
海未(玄関はどっちでしょうか…………)
海未(まあいいです)
―ガチャ
海未(部屋の外はリビングでしょうか、やはり普通の家といった感じ)
海未(キッチンも見えます。先ほどの料理はここで作ったんですね)
海未(玄関はどっちでしょうか…………)
18: 2015/04/27(月) 23:27:26.82 ID:0/74+aLR.net
海未「花陽、この建物の出口はどっちで―――」
穂乃果「海未ちゃん、なにしてるのかな?」
ことり「部屋から出たらダメだよ」
海未「あっ…………いえ、ちょっとお手洗いに行きくなりまして……」
穂乃果「…………ふーん、そっか。じゃあ穂乃果が連れっててあげるね」
海未「ええ、お願いします……」
ことり「……………………」
花陽「だから言ったのに……いくら海未ちゃんでも、三人相手は無理だよね?」ボソッ
海未(そうでした……よく考えれば当然のことです…………)
穂乃果「海未ちゃん、なにしてるのかな?」
ことり「部屋から出たらダメだよ」
海未「あっ…………いえ、ちょっとお手洗いに行きくなりまして……」
穂乃果「…………ふーん、そっか。じゃあ穂乃果が連れっててあげるね」
海未「ええ、お願いします……」
ことり「……………………」
花陽「だから言ったのに……いくら海未ちゃんでも、三人相手は無理だよね?」ボソッ
海未(そうでした……よく考えれば当然のことです…………)
19: 2015/04/27(月) 23:29:01.93 ID:0/74+aLR.net
海未「あ、あの穂乃果…………」
穂乃果「ん?どうしたの?」
海未「ええと、非常に恥ずかしいというか…………」
穂乃果「なにが?」
海未「なんで一緒にお手洗いに入ってるんですか」
穂乃果「気にしないでいいよ」
海未「気にしますよ!ずっと見られて―――できるものもできません!」
穂乃果「海未ちゃんってホント、恥ずかしがり屋だもんね」
海未「いやいやいや!これは関係ないでしょう!?」
穂乃果「ん?どうしたの?」
海未「ええと、非常に恥ずかしいというか…………」
穂乃果「なにが?」
海未「なんで一緒にお手洗いに入ってるんですか」
穂乃果「気にしないでいいよ」
海未「気にしますよ!ずっと見られて―――できるものもできません!」
穂乃果「海未ちゃんってホント、恥ずかしがり屋だもんね」
海未「いやいやいや!これは関係ないでしょう!?」
20: 2015/04/27(月) 23:30:30.89 ID:0/74+aLR.net
穂乃果「大丈夫見てるだけだから」
海未「見られるのが困るのですが」
穂乃果「見てないと海未ちゃん、また逃げようとするでしょ」
海未「…………しませんよ」
穂乃果「えー?本当かなあ」
海未「本当ですから、出てください」
穂乃果「わかったよ。扉の前で待ってるからね」
海未「はい」
海未「見られるのが困るのですが」
穂乃果「見てないと海未ちゃん、また逃げようとするでしょ」
海未「…………しませんよ」
穂乃果「えー?本当かなあ」
海未「本当ですから、出てください」
穂乃果「わかったよ。扉の前で待ってるからね」
海未「はい」
21: 2015/04/27(月) 23:32:59.20 ID:0/74+aLR.net
海未「ふぅ…………」
海未(別に、もよおしてはいなかったのですが…………)
海未(ちょっと安心したからでしょうか―――)
――がちゃがちゃっ
穂乃果「海未ちゃーん!終わったんでしょ?」
海未「なっ!ず、ずっと聞いてたんですか!?」
穂乃果「そりゃ扉越しでもばっちり聞こえるもん」
海未「……………………」
穂乃果「穂乃果が拭いてあげるよ?」
海未「結構です!」
海未(別に、もよおしてはいなかったのですが…………)
海未(ちょっと安心したからでしょうか―――)
――がちゃがちゃっ
穂乃果「海未ちゃーん!終わったんでしょ?」
海未「なっ!ず、ずっと聞いてたんですか!?」
穂乃果「そりゃ扉越しでもばっちり聞こえるもん」
海未「……………………」
穂乃果「穂乃果が拭いてあげるよ?」
海未「結構です!」
22: 2015/04/27(月) 23:35:41.30 ID:0/74+aLR.net
――――――――
――――
海未「………………」
海未(…………なるほど)
ことり「………………」ジー
海未「………………」
海未(そういうことだったんですね)
ことり「………………
ことり「う、海未ちゃん。本を読んでるところ悪いけど、そろそろお風呂入らないかな?」
海未「……ん、ああ、お風呂ですか。入りますよ」
ことり「じゃあことりと一緒に入ろうね」
海未「一人で入らせてください」
ことり「四人で入りたいの?」
海未「…………ことり、二人で入りましょう」
――――
海未「………………」
海未(…………なるほど)
ことり「………………」ジー
海未「………………」
海未(そういうことだったんですね)
ことり「………………
ことり「う、海未ちゃん。本を読んでるところ悪いけど、そろそろお風呂入らないかな?」
海未「……ん、ああ、お風呂ですか。入りますよ」
ことり「じゃあことりと一緒に入ろうね」
海未「一人で入らせてください」
ことり「四人で入りたいの?」
海未「…………ことり、二人で入りましょう」
23: 2015/04/27(月) 23:39:21.15 ID:0/74+aLR.net
ことり「ここがお風呂です!」
海未「普通ですね」
ことり「もっとすごいのがよかった?」
海未「別にいいです……」
ことり「……さあ海未ちゃん、ばんざーいってして?」
海未「…………脱げますから!一人で脱げますから!」
ことり「ええぇ?でも……」
海未「いいですから!ことりも自分の服を脱いでください」
ことり「もう、海未ちゃんの恥ずかしがり!」
海未「だから、恥ずかしいとかじゃあないでしょう!」
海未「普通ですね」
ことり「もっとすごいのがよかった?」
海未「別にいいです……」
ことり「……さあ海未ちゃん、ばんざーいってして?」
海未「…………脱げますから!一人で脱げますから!」
ことり「ええぇ?でも……」
海未「いいですから!ことりも自分の服を脱いでください」
ことり「もう、海未ちゃんの恥ずかしがり!」
海未「だから、恥ずかしいとかじゃあないでしょう!」
24: 2015/04/27(月) 23:41:24.79 ID:0/74+aLR.net
ことり「はーい、お背中お流ししますね♪」
海未「結構です」
ことり「そういわないで。背中だけだよ?」
海未「自分で洗えますから」
ことり「海未ちゃん、おねがあい♪」
海未「…………わかりましたよ。背中だけです」
ことり「うん!」
海未「結構です」
ことり「そういわないで。背中だけだよ?」
海未「自分で洗えますから」
ことり「海未ちゃん、おねがあい♪」
海未「…………わかりましたよ。背中だけです」
ことり「うん!」
25: 2015/04/27(月) 23:45:04.97 ID:0/74+aLR.net
ことり「どうですかー?気持ちいですかー?」
海未「………………あの、ことり」
ことり「なになに?かゆいところ、ございましたか?」
海未「いや……その……スポンジを使ってください」
ことり「素手の方が気持ちいいよ?」
海未「そういう問題じゃないです」
ことり「どういう問題なの?」
海未「………………あの、ことり」
ことり「なになに?かゆいところ、ございましたか?」
海未「いや……その……スポンジを使ってください」
ことり「素手の方が気持ちいいよ?」
海未「そういう問題じゃないです」
ことり「どういう問題なの?」
26: 2015/04/27(月) 23:47:09.42 ID:0/74+aLR.net
海未「さっきから洗い方がおかしくないですか?」
ことり「おかしくないと思うけど……」
海未「………………もういいです。背中は十分きれいでしょう?」
ことり「じゃあ前の方も―――」
海未「しなくていいですって!」
ことり「おかしくないと思うけど……」
海未「………………もういいです。背中は十分きれいでしょう?」
ことり「じゃあ前の方も―――」
海未「しなくていいですって!」
27: 2015/04/27(月) 23:49:03.28 ID:0/74+aLR.net
ことり「やっぱり、二人だと狭いね」
海未「……私、出ますね」
ことり「ああ!やっぱり狭くないよ!」
海未「この際広さはどうでもいいです」
ことり「もうちょっとだけ温もろう?」
海未「……ダメです。あがります」
ことり「えー…………」
海未「……私、出ますね」
ことり「ああ!やっぱり狭くないよ!」
海未「この際広さはどうでもいいです」
ことり「もうちょっとだけ温もろう?」
海未「……ダメです。あがります」
ことり「えー…………」
28: 2015/04/27(月) 23:50:43.81 ID:0/74+aLR.net
花陽「海未ちゃん、そろそろ寝よう?」
海未「……確かに眠くなってきました。どこで寝ればいいんですか?」
花陽「ここに敷き布団持ってくるの。ちょっと待っててね」
海未「はい」
花陽「あっ、そうそう。海未ちゃんは枕、大丈夫?」
海未「大丈夫というのは?」
花陽「あの……自分の枕じゃないと眠れない、とか言うのはないかなって」
海未「ああ……大丈夫ですよ。枕無しでも寝られますし」
花陽「よかったぁ。眠れないですって言われたら、どうしようかと思ったよぉ」
海未「ふふ、心配してくれてありがとうございます」
海未「……確かに眠くなってきました。どこで寝ればいいんですか?」
花陽「ここに敷き布団持ってくるの。ちょっと待っててね」
海未「はい」
花陽「あっ、そうそう。海未ちゃんは枕、大丈夫?」
海未「大丈夫というのは?」
花陽「あの……自分の枕じゃないと眠れない、とか言うのはないかなって」
海未「ああ……大丈夫ですよ。枕無しでも寝られますし」
花陽「よかったぁ。眠れないですって言われたら、どうしようかと思ったよぉ」
海未「ふふ、心配してくれてありがとうございます」
29: 2015/04/27(月) 23:54:05.76 ID:0/74+aLR.net
花陽「よいしょ……これで、横に四つ並べて―――全員分敷けたね」
ことり「どうしようかな……海未ちゃんの隣の布団は二つ……」
花陽「一人は海未ちゃんから離れちゃう」
穂乃果「じゃあ穂乃果は、海未ちゃんの布団で寝る!」
花陽「それなら、わ、私も!」
ことり「ずるい!ことりも!」
海未「………………暑苦しいです」
花陽「電気消すね。おやすみ海未ちゃん」
海未「え、ちょっと待ってください!このまま寝るんですか!?」
穂乃果「海未ちゃん、寝るよ」
ことり「おやすみ」
ことり「どうしようかな……海未ちゃんの隣の布団は二つ……」
花陽「一人は海未ちゃんから離れちゃう」
穂乃果「じゃあ穂乃果は、海未ちゃんの布団で寝る!」
花陽「それなら、わ、私も!」
ことり「ずるい!ことりも!」
海未「………………暑苦しいです」
花陽「電気消すね。おやすみ海未ちゃん」
海未「え、ちょっと待ってください!このまま寝るんですか!?」
穂乃果「海未ちゃん、寝るよ」
ことり「おやすみ」
30: 2015/04/27(月) 23:56:01.35 ID:0/74+aLR.net
――――――――
――――
穂乃果「海未ちゃん、ごはんだよ」
海未「今度は穂乃果ですか」
穂乃果「うん。たくさん作ったから食べてね」
海未「…………はい」
穂乃果「あー!その顔!不安そうにしないでよ、おいしくできてるんだよ!」
海未「わ、わかってますよ」
穂乃果「もうっ!ほら海未ちゃん、あーん」
海未「あー……」ゴクン
穂乃果「ね?おいしいでしょ?」
海未「本当です。おいしいです」
穂乃果「頑張って勉強したんだから!」
――――
穂乃果「海未ちゃん、ごはんだよ」
海未「今度は穂乃果ですか」
穂乃果「うん。たくさん作ったから食べてね」
海未「…………はい」
穂乃果「あー!その顔!不安そうにしないでよ、おいしくできてるんだよ!」
海未「わ、わかってますよ」
穂乃果「もうっ!ほら海未ちゃん、あーん」
海未「あー……」ゴクン
穂乃果「ね?おいしいでしょ?」
海未「本当です。おいしいです」
穂乃果「頑張って勉強したんだから!」
31: 2015/04/27(月) 23:59:44.35 ID:0/74+aLR.net
――――――――
――――
花陽「海未ちゃん、買い物行くんだけど何か欲しい物とかある?」
海未「そうですね……じゃあ、この本の続きと、甘いお菓子お願いします」
花陽「ちょっと待ってね…………よし、本の名前は覚えたよ」
海未「巻数も覚えてくださいね」
花陽「はいっ。―――あ、あの……甘いお菓子ってどういうのかな?」
海未「できれば和菓子がいいです」
花陽「和菓子……わかったよ。じゃあ行ってくるね」
海未「ええ、気を付けてくださいね」
花陽「うん」
――――
花陽「海未ちゃん、買い物行くんだけど何か欲しい物とかある?」
海未「そうですね……じゃあ、この本の続きと、甘いお菓子お願いします」
花陽「ちょっと待ってね…………よし、本の名前は覚えたよ」
海未「巻数も覚えてくださいね」
花陽「はいっ。―――あ、あの……甘いお菓子ってどういうのかな?」
海未「できれば和菓子がいいです」
花陽「和菓子……わかったよ。じゃあ行ってくるね」
海未「ええ、気を付けてくださいね」
花陽「うん」
32: 2015/04/28(火) 00:04:19.74 ID:64YcF8A6.net
海未(最初の様子から、とんでもないことをされるのかと思いましたが……)
海未(この部屋にいる限り、特になにもされません)
海未(痛いことや苦しいこともさせられず―――)
海未(無理やり襲われることもないですし……)
海未(何がしたいのかよくわかりません)
海未(この部屋にいる限り、特になにもされません)
海未(痛いことや苦しいこともさせられず―――)
海未(無理やり襲われることもないですし……)
海未(何がしたいのかよくわかりません)
34: 2015/04/28(火) 00:06:32.44 ID:64YcF8A6.net
海未(部屋では三人のうち、誰か一人が必ずいるのですが―――)
海未(話をするか、じっと見つめてくるかで)
海未(なにもされないのが不思議です…………)
海未(話をするか、じっと見つめてくるかで)
海未(なにもされないのが不思議です…………)
35: 2015/04/28(火) 00:09:00.72 ID:64YcF8A6.net
海未(生活は毎日―――と言うんでしょうか?)
海未(日光や時計が見れないので、時間の感覚が怪しいですが……)
海未(まあ毎日、大体一緒です。三度の食事、風呂、就寝)
海未(この三つは、三人にタイミングを決められています)
海未(日光や時計が見れないので、時間の感覚が怪しいですが……)
海未(まあ毎日、大体一緒です。三度の食事、風呂、就寝)
海未(この三つは、三人にタイミングを決められています)
36: 2015/04/28(火) 00:13:16.44 ID:64YcF8A6.net
海未(それ以外はかなり自由です)
海未(携帯やパソコンこそ使わせてもらえないですが、本や勉強はさせてもらえます)
海未(トレーニングをしても何も言われないですし)
海未(………………)
海未(携帯やパソコンこそ使わせてもらえないですが、本や勉強はさせてもらえます)
海未(トレーニングをしても何も言われないですし)
海未(………………)
37: 2015/04/28(火) 00:16:06.88 ID:64YcF8A6.net
海未(しかし、一つだけ。奇妙なことをさせられます)
海未(三食のうち決まって一回。食べ終わってからのこと)
海未(私は目隠しをさせられ、ある部屋に連れて行かれるんです)
海未(その部屋に着くと私は椅子に座らせられて―――)
海未(手足に拘束具をつけられるんです)
海未(何も見えずまったく動けない)
海未(この生活において、一番怖い時間です)
海未(三食のうち決まって一回。食べ終わってからのこと)
海未(私は目隠しをさせられ、ある部屋に連れて行かれるんです)
海未(その部屋に着くと私は椅子に座らせられて―――)
海未(手足に拘束具をつけられるんです)
海未(何も見えずまったく動けない)
海未(この生活において、一番怖い時間です)
45: 2015/04/29(水) 22:24:48.43 ID:OiOunWSD.net
――――――――
――――
ことり「じゃあ海未ちゃん、これをつけてね」
海未「なんですか、これは」
ことり「目隠しだよ。ちゃんとつけてほしいの」
海未「は、はい…………」
ことり「どうかな。痛いとか、そういうのある?」
海未「いえ」
ことり「大丈夫そうかな。じゃあことりが海未ちゃんを案内するねっ」
――――
ことり「じゃあ海未ちゃん、これをつけてね」
海未「なんですか、これは」
ことり「目隠しだよ。ちゃんとつけてほしいの」
海未「は、はい…………」
ことり「どうかな。痛いとか、そういうのある?」
海未「いえ」
ことり「大丈夫そうかな。じゃあことりが海未ちゃんを案内するねっ」
46: 2015/04/29(水) 22:26:44.83 ID:OiOunWSD.net
ことり「はい、そこに椅子があるから―――そうそう、そのまま座って」
ことり「腕を後ろに、背もたれの方に回して―――ちょっと冷たいかもしれないけど」カシャン
海未「……っ!なんですかこれは!」
花陽「足はこのバンドでぎゅーっと…………」
穂乃果「こっち足もイスの脚と―――できた」
海未「…………なんのつもりですか」
ことり「怖がらなくても大丈夫だよ。酷いことはしないから」
海未「椅子に張り付けるので、十分酷いと思いますが」
花陽「すぐに外すよ。がまんしてね……?」
海未「………………」
ことり「腕を後ろに、背もたれの方に回して―――ちょっと冷たいかもしれないけど」カシャン
海未「……っ!なんですかこれは!」
花陽「足はこのバンドでぎゅーっと…………」
穂乃果「こっち足もイスの脚と―――できた」
海未「…………なんのつもりですか」
ことり「怖がらなくても大丈夫だよ。酷いことはしないから」
海未「椅子に張り付けるので、十分酷いと思いますが」
花陽「すぐに外すよ。がまんしてね……?」
海未「………………」
47: 2015/04/29(水) 22:28:49.14 ID:OiOunWSD.net
海未(何をされるんでしょうか…………)
海未(今まで特に変わったことをされていない分、非常に怖いです……)
海未(暴力でも振るわれるんでしょうか……それとも、変なものを注射されたり……)
穂乃果「じゃあ始めようかな」
海未「ひっ…………」
穂乃果「怖がらないで。リラックスしてね」
ことり「いくよ…………」
海未(今まで特に変わったことをされていない分、非常に怖いです……)
海未(暴力でも振るわれるんでしょうか……それとも、変なものを注射されたり……)
穂乃果「じゃあ始めようかな」
海未「ひっ…………」
穂乃果「怖がらないで。リラックスしてね」
ことり「いくよ…………」
48: 2015/04/29(水) 22:30:17.58 ID:OiOunWSD.net
「海未ちゃん♪」
「海未ちゃん♪」
「海未ちゃん♪」
「だあいすきだよ海未ちゃん♡」
「だあいすきだよ海未ちゃん♡」
「だあいすきだよ海未ちゃん♡」
「海未ちゃん♪」
「海未ちゃん♪」
「だあいすきだよ海未ちゃん♡」
「だあいすきだよ海未ちゃん♡」
「だあいすきだよ海未ちゃん♡」
49: 2015/04/29(水) 22:33:08.11 ID:OiOunWSD.net
海未(な、なんですかこれ…………)
海未(三人が耳元でささやいてきます…………)
「凛々しい海未ちゃんが好き」
「悔しがる海未ちゃんが好き」
「嬉しそうな海未ちゃんが好き」
海未(なんか好き好き言われると、くすぐったくなってきますね……)
海未(三人が耳元でささやいてきます…………)
「凛々しい海未ちゃんが好き」
「悔しがる海未ちゃんが好き」
「嬉しそうな海未ちゃんが好き」
海未(なんか好き好き言われると、くすぐったくなってきますね……)
50: 2015/04/29(水) 22:34:25.13 ID:OiOunWSD.net
穂乃果「お疲れさま。もう終わりだよ」
花陽「すぐに外すからね」
ことり「でも、目隠しはまだとっちゃダメ」
海未「…………はい」
海未(あれから、ひたすら三人にささやかれました)
海未(ちょっと恥ずかしかったりしましたが、特に変わったことはないです)
海未(何を思ってやったのか……ただただ不気味です)
花陽「すぐに外すからね」
ことり「でも、目隠しはまだとっちゃダメ」
海未「…………はい」
海未(あれから、ひたすら三人にささやかれました)
海未(ちょっと恥ずかしかったりしましたが、特に変わったことはないです)
海未(何を思ってやったのか……ただただ不気味です)
51: 2015/04/29(水) 22:40:30.15 ID:OiOunWSD.net
―――――――――――――
――――――――
――――
海未(もう十回以上行われましたが、さっぱりです)
海未(催眠術か何かなんでしょうか……?全然効いてませんよ?)
海未(………………)
――――――――
――――
海未(もう十回以上行われましたが、さっぱりです)
海未(催眠術か何かなんでしょうか……?全然効いてませんよ?)
海未(………………)
52: 2015/04/29(水) 22:42:35.77 ID:OiOunWSD.net
海未(だんだんこの生活に慣れてきました)
海未(しかし、私には私の生活があります。やはり抜け出さないと)
海未(あの部屋からは、扉からしか出られません)
海未(板が邪魔で窓からは無理でした。外せそうな工具も買ってきてもらえません)
海未(抜け出すタイミングは、買い物の時でしょうか…………)
海未(三人のうち、誰かがたまに買い物に行きます)
海未(この時にもう二人のうち、片方でもどうにかできれば―――)
海未(しかし、私には私の生活があります。やはり抜け出さないと)
海未(あの部屋からは、扉からしか出られません)
海未(板が邪魔で窓からは無理でした。外せそうな工具も買ってきてもらえません)
海未(抜け出すタイミングは、買い物の時でしょうか…………)
海未(三人のうち、誰かがたまに買い物に行きます)
海未(この時にもう二人のうち、片方でもどうにかできれば―――)
53: 2015/04/29(水) 22:45:22.85 ID:OiOunWSD.net
―――――――――――――
――――――――
――――
ことり「はい、最後の一口だよ。あーん」
海未「…………」ゴクン
ことり「全部食べてくれたね。嬉しいな♪」
海未「私も嬉しいです。毎日手料理を作ってくれて」
ことり「ホント?えへへ♪」
海未「ええ。三人とも料理が上手で」
ことり「練習したんだもん」
――――――――
――――
ことり「はい、最後の一口だよ。あーん」
海未「…………」ゴクン
ことり「全部食べてくれたね。嬉しいな♪」
海未「私も嬉しいです。毎日手料理を作ってくれて」
ことり「ホント?えへへ♪」
海未「ええ。三人とも料理が上手で」
ことり「練習したんだもん」
54: 2015/04/29(水) 22:48:18.84 ID:OiOunWSD.net
ことり「―――あ、そうだ海未ちゃん」
海未「なんでしょうか」
ことり「この後穂乃果ちゃんがね、買い物行くみたいなんだけど」
海未「ああ、欲しいものですか?」
ことり「うん」
海未「そうですね…………新しいノートと消しゴムが欲しいです」
ことり「ノートと消しゴムだね。わかった。じゃあ伝えておくね」
海未「お願いします」
海未「なんでしょうか」
ことり「この後穂乃果ちゃんがね、買い物行くみたいなんだけど」
海未「ああ、欲しいものですか?」
ことり「うん」
海未「そうですね…………新しいノートと消しゴムが欲しいです」
ことり「ノートと消しゴムだね。わかった。じゃあ伝えておくね」
海未「お願いします」
55: 2015/04/29(水) 22:50:21.58 ID:OiOunWSD.net
―ガチャ
花陽「海未ちゃん」
海未「今度は花陽が部屋にいてくれるんですか」
花陽「うん。あ、そうだ、この後穂乃果ちゃんが、お買い物にいくんだけど―――」
海未「欲しい物ですか?
花陽「うん」
海未「今さっき、ことりにも聞かれました。ちゃんと伝えておきましたよ」
花陽「そうなんだ。それなら……うん、それならいいんだけど」
海未「さて、なにしましょうか」
花陽「この前買ってきた本は、全部読んだの?」
海未「まだ途中です。―――そうですね、本でも読みましょうか」
花陽「海未ちゃん」
海未「今度は花陽が部屋にいてくれるんですか」
花陽「うん。あ、そうだ、この後穂乃果ちゃんが、お買い物にいくんだけど―――」
海未「欲しい物ですか?
花陽「うん」
海未「今さっき、ことりにも聞かれました。ちゃんと伝えておきましたよ」
花陽「そうなんだ。それなら……うん、それならいいんだけど」
海未「さて、なにしましょうか」
花陽「この前買ってきた本は、全部読んだの?」
海未「まだ途中です。―――そうですね、本でも読みましょうか」
56: 2015/04/29(水) 22:53:46.29 ID:OiOunWSD.net
海未「………………ふぅ」
海未(途中といっても、もう30ページくらいしか残ってませんでした)
海未(すぐに読み終わってしまって…………)
花陽「…………すー……すー……」
海未(花陽、寝てますね……)
海未(チャンスかもしれません)
海未「………………花陽」
花陽「…………………ん、あっ、海未ちゃん、なあに?」
海未(簡単に起きちゃいましたか…………)
海未「眠そうですね…………一緒にひと眠りしませんか?」
花陽「え?あ、うん。ちょうど花陽も眠かったんです……」
海未(途中といっても、もう30ページくらいしか残ってませんでした)
海未(すぐに読み終わってしまって…………)
花陽「…………すー……すー……」
海未(花陽、寝てますね……)
海未(チャンスかもしれません)
海未「………………花陽」
花陽「…………………ん、あっ、海未ちゃん、なあに?」
海未(簡単に起きちゃいましたか…………)
海未「眠そうですね…………一緒にひと眠りしませんか?」
花陽「え?あ、うん。ちょうど花陽も眠かったんです……」
57: 2015/04/29(水) 22:55:20.91 ID:OiOunWSD.net
花陽「布団持ってくる?」
海未「いえ、暖かいですしこのままでいいでしょう」
花陽「そうだね。もう眠くて動きたくないもん」
海未(布団運んでるところをことりに見られたら、ばれそうですし)
海未「ほら、横に来てください」
花陽「うん…………おじゃまします」
海未「もっとくっついてもいいですよ?」
花陽「えへへ、じゃあ甘えちゃいます」ギュー
海未「……おやすみなさい花陽」ナデナデ
花陽「おやすみ、海未ちゃん…………」
海未「いえ、暖かいですしこのままでいいでしょう」
花陽「そうだね。もう眠くて動きたくないもん」
海未(布団運んでるところをことりに見られたら、ばれそうですし)
海未「ほら、横に来てください」
花陽「うん…………おじゃまします」
海未「もっとくっついてもいいですよ?」
花陽「えへへ、じゃあ甘えちゃいます」ギュー
海未「……おやすみなさい花陽」ナデナデ
花陽「おやすみ、海未ちゃん…………」
58: 2015/04/29(水) 22:59:33.59 ID:OiOunWSD.net
花陽「……んん……すー……すー……」
海未「………………」
海未(悪いですが、カギはいただきますよ……)ゴソゴソ
海未(ポケットに―――ありました。そーっととれば…………)
花陽「……うーん…………」ゴロン
海未「………………」
海未(もうちょっと…………よし!)
海未(…………うまくいきました)
海未(あとはチェーンを…………)
―カチャン
海未「………………」
海未(悪いですが、カギはいただきますよ……)ゴソゴソ
海未(ポケットに―――ありました。そーっととれば…………)
花陽「……うーん…………」ゴロン
海未「………………」
海未(もうちょっと…………よし!)
海未(…………うまくいきました)
海未(あとはチェーンを…………)
―カチャン
59: 2015/04/29(水) 23:02:01.69 ID:OiOunWSD.net
海未(……扉は開きました。できるだけことりに見つからないように……)
海未(ことりは……あれ、いませんね)
海未(お手洗いに行ってるんでしょうか。好都合です)
海未(この大部屋には扉が三つ。一つは元の部屋)
海未(残りはあの目隠しの部屋と、玄関への廊下……でしょう)
海未(どっちでしょうか…………)
海未(…………悩んでも仕方がありません。向って右、右の扉!)
海未(ことりは……あれ、いませんね)
海未(お手洗いに行ってるんでしょうか。好都合です)
海未(この大部屋には扉が三つ。一つは元の部屋)
海未(残りはあの目隠しの部屋と、玄関への廊下……でしょう)
海未(どっちでしょうか…………)
海未(…………悩んでも仕方がありません。向って右、右の扉!)
60: 2015/04/29(水) 23:05:11.03 ID:OiOunWSD.net
海未「…………やった!」
海未(玄関が見えました。まっすぐの廊下!)
海未(ことりも気づいていないみたいです……このまま玄関の扉まで)
海未(―――よし)
海未(あとは、静かに扉を開けて…………)
―ガ―――チャン
穂乃果「………………どこに行くの」
海未(玄関が見えました。まっすぐの廊下!)
海未(ことりも気づいていないみたいです……このまま玄関の扉まで)
海未(―――よし)
海未(あとは、静かに扉を開けて…………)
―ガ―――チャン
穂乃果「………………どこに行くの」
61: 2015/04/29(水) 23:08:43.91 ID:OiOunWSD.net
――――――――
――――
海未(玄関の戸を開けると、穂乃果が立っていました)
海未(ひるんだ私は、後ろからことりと花陽に押さえつけられ―――)
海未(…………どうやら、初めからお見通しだったみたいです)
海未(今は元の部屋に戻され、おしおき宣告を受けました)
海未(何をされるのかわかりませんが…………)
海未(とにかく怖いです…………)
――――
海未(玄関の戸を開けると、穂乃果が立っていました)
海未(ひるんだ私は、後ろからことりと花陽に押さえつけられ―――)
海未(…………どうやら、初めからお見通しだったみたいです)
海未(今は元の部屋に戻され、おしおき宣告を受けました)
海未(何をされるのかわかりませんが…………)
海未(とにかく怖いです…………)
62: 2015/04/29(水) 23:11:18.46 ID:OiOunWSD.net
―ガチャ
ことり「………………」
海未「あっ―――こ、ことり」
ことり「………………」コトン
海未「……え、な、なんですか……?」
ことり「………………」
ことり「………………」
海未「あっ―――こ、ことり」
ことり「………………」コトン
海未「……え、な、なんですか……?」
ことり「………………」
63: 2015/04/29(水) 23:13:14.63 ID:OiOunWSD.net
海未(結局なにもされませんでした……)
海未(持ってきたのは、お盆に乗ったごはん)
海未(いつもと一緒です。ただ、手紙がついていますね……)
『一人で食べてもらいます。これは海未ちゃんへのおしおきです』
海未(…………おしおきなんでしょうか?箸もついてますし……)
海未「…………いただきます」
海未(持ってきたのは、お盆に乗ったごはん)
海未(いつもと一緒です。ただ、手紙がついていますね……)
『一人で食べてもらいます。これは海未ちゃんへのおしおきです』
海未(…………おしおきなんでしょうか?箸もついてますし……)
海未「…………いただきます」
64: 2015/04/29(水) 23:16:44.03 ID:OiOunWSD.net
海未(ごはんも普通でした。おいしかったです)
―ガチャ
花陽「………………」
海未「今度は花陽ですか……」
花陽「………………」バサ
海未「バスタオルに着替え…………」
花陽「………………」
―ガチャ
花陽「………………」
海未「今度は花陽ですか……」
花陽「………………」バサ
海未「バスタオルに着替え…………」
花陽「………………」
65: 2015/04/29(水) 23:18:45.04 ID:OiOunWSD.net
海未(やはりなにもされません……)
海未(風呂に入れということでしょうか)
海未(いつもと一緒です。また、手紙がついていますね……)
『一人でお風呂に入ってもらいます。これは海未ちゃんへのおしおきです』
海未(…………まさか感電させてきたりしませんよね?)
海未「…………入って来ましょう」
海未(風呂に入れということでしょうか)
海未(いつもと一緒です。また、手紙がついていますね……)
『一人でお風呂に入ってもらいます。これは海未ちゃんへのおしおきです』
海未(…………まさか感電させてきたりしませんよね?)
海未「…………入って来ましょう」
66: 2015/04/29(水) 23:22:49.04 ID:OiOunWSD.net
海未(普通に風呂でした。久々に一人で入れたので、ちょっと長風呂ギミです……)
―ガチャ
穂乃果「………………」
海未「そして、穂乃果ですか……」
穂乃果「………………」バフ
海未「……布団ですね」
穂乃果「………………」
―ガチャ
穂乃果「………………」
海未「そして、穂乃果ですか……」
穂乃果「………………」バフ
海未「……布団ですね」
穂乃果「………………」
67: 2015/04/29(水) 23:25:13.53 ID:OiOunWSD.net
海未(………………)
海未(寝ろってことですね)
海未(いつもと一緒です。やっぱり、手紙がついていますね……)
『一人で寝てもらいます。これは海未ちゃんへのおしおきです』
海未(寝込みを襲われる―――だったら、もうすでに襲われてますね)
海未「……おやすみなさい」海未(………………)
海未(寝ろってことですね)
海未(いつもと一緒です。やっぱり、手紙がついていますね……)
『一人で寝てもらいます。これは海未ちゃんへのおしおきです』
海未(寝込みを襲われる―――だったら、もうすでに襲われてますね)
海未「……おやすみなさい」
海未(寝ろってことですね)
海未(いつもと一緒です。やっぱり、手紙がついていますね……)
『一人で寝てもらいます。これは海未ちゃんへのおしおきです』
海未(寝込みを襲われる―――だったら、もうすでに襲われてますね)
海未「……おやすみなさい」海未(………………)
海未(寝ろってことですね)
海未(いつもと一緒です。やっぱり、手紙がついていますね……)
『一人で寝てもらいます。これは海未ちゃんへのおしおきです』
海未(寝込みを襲われる―――だったら、もうすでに襲われてますね)
海未「……おやすみなさい」
68: 2015/04/29(水) 23:25:45.82 ID:OiOunWSD.net
海未(………………)
海未(寝ろってことですね)
海未(いつもと一緒です。やっぱり、手紙がついていますね……)
『一人で寝てもらいます。これは海未ちゃんへのおしおきです』
海未(寝込みを襲われる―――だったら、もうすでに襲われてますね)
海未「……おやすみなさい」
海未(寝ろってことですね)
海未(いつもと一緒です。やっぱり、手紙がついていますね……)
『一人で寝てもらいます。これは海未ちゃんへのおしおきです』
海未(寝込みを襲われる―――だったら、もうすでに襲われてますね)
海未「……おやすみなさい」
69: 2015/04/29(水) 23:30:04.32 ID:OiOunWSD.net
海未「ううん―――朝ですか」
海未(と言っても分かりませんが)
穂乃果「………………」
海未「……あ、あれ、みんな起きてたんですね」
花陽「………………」
海未(って……私、二人に仰向けのまま、押さえつけられてます……)
海未「あの……離してもらえませんか」
海未(と言っても分かりませんが)
穂乃果「………………」
海未「……あ、あれ、みんな起きてたんですね」
花陽「………………」
海未(って……私、二人に仰向けのまま、押さえつけられてます……)
海未「あの……離してもらえませんか」
70: 2015/04/29(水) 23:32:19.08 ID:OiOunWSD.net
ことり「………………」
海未「な、なんですか、そのクスリは!」
ことり「………………」グイッ
海未「んんんー!」
海未(ことり、私に無理やり飲ませようと―――)
ことり「………………」グッ
海未(鼻をつままれて―――息が……!)
海未「んんん……ぷは…………んぐっ!」
海未「な、なんですか、そのクスリは!」
ことり「………………」グイッ
海未「んんんー!」
海未(ことり、私に無理やり飲ませようと―――)
ことり「………………」グッ
海未(鼻をつままれて―――息が……!)
海未「んんん……ぷは…………んぐっ!」
71: 2015/04/29(水) 23:36:44.89 ID:OiOunWSD.net
――――――――
――――
海未「はぁ…………はぁ…………」
海未「…………うぐぅ…………」
海未(あのクスリを飲まされてから、少し経って)
海未(始めは頭がくらくらして、悪寒がする程度でしたが……)
海未(全身が震えだして止まらなくなり―――)
海未(しまいには、少しでも動くと身体中に、痛みが走るようになりました)
海未(今では呼吸するだけで…………)
海未(…………苦しいです)
海未(………………助けてください。穂乃果、ことり、花陽……)
――――
海未「はぁ…………はぁ…………」
海未「…………うぐぅ…………」
海未(あのクスリを飲まされてから、少し経って)
海未(始めは頭がくらくらして、悪寒がする程度でしたが……)
海未(全身が震えだして止まらなくなり―――)
海未(しまいには、少しでも動くと身体中に、痛みが走るようになりました)
海未(今では呼吸するだけで…………)
海未(…………苦しいです)
海未(………………助けてください。穂乃果、ことり、花陽……)
72: 2015/04/29(水) 23:39:57.88 ID:OiOunWSD.net
海未「はぁ……ん…………」
海未(あれから三人は全く姿を現しません)
海未(私は呼吸の痛みに耐えながら、ずっと同じ姿勢)
海未(どうにもしようがありません。治まるまで耐えるしか―――)
海未(でもそれって、いつまででしょうか……)
海未(……………………)
海未(…………)
海未(……)
海未(あれから三人は全く姿を現しません)
海未(私は呼吸の痛みに耐えながら、ずっと同じ姿勢)
海未(どうにもしようがありません。治まるまで耐えるしか―――)
海未(でもそれって、いつまででしょうか……)
海未(……………………)
海未(…………)
海未(……)
73: 2015/04/29(水) 23:42:50.76 ID:OiOunWSD.net
穂乃果「う、海未ちゃん!」
花陽「海未ちゃん、大丈夫?」
ことり「海未ちゃんっ!」
海未「んん……こと……り?……いっ!……」
ことり「喋っちゃだめだよ!ほらこれ飲んで!」
穂乃果「飲ませてあげる。頑張って口あけてね」
海未「んあ…………」
海未「…………」ゴクン
花陽「もうちょっとしたら、落ち着くと思うから……」
ことり「じっとしててね」
花陽「海未ちゃん、大丈夫?」
ことり「海未ちゃんっ!」
海未「んん……こと……り?……いっ!……」
ことり「喋っちゃだめだよ!ほらこれ飲んで!」
穂乃果「飲ませてあげる。頑張って口あけてね」
海未「んあ…………」
海未「…………」ゴクン
花陽「もうちょっとしたら、落ち着くと思うから……」
ことり「じっとしててね」
74: 2015/04/29(水) 23:44:33.86 ID:OiOunWSD.net
穂乃果「どう?落ち着いた?」
海未「……ええ」
ことり「いいですか?また抜け出そうとしたら―――」
花陽「また苦しい思いをするんだよ?」
海未「…………わかりました」
穂乃果「よし!じゃあ、ごはん食べようよ。今日は穂乃果が作ったの!」
海未「…………食べます」
穂乃果「いっぱい食べていいからね。足りなかったら穂乃果の分も……」
海未「……そ、そんなには」
海未「……ええ」
ことり「いいですか?また抜け出そうとしたら―――」
花陽「また苦しい思いをするんだよ?」
海未「…………わかりました」
穂乃果「よし!じゃあ、ごはん食べようよ。今日は穂乃果が作ったの!」
海未「…………食べます」
穂乃果「いっぱい食べていいからね。足りなかったら穂乃果の分も……」
海未「……そ、そんなには」
75: 2015/04/29(水) 23:45:15.20 ID:OiOunWSD.net
―――――――――――――
――――――――
――――
海未(おしおきのあと、再び今まで通りの生活が始まりました)
海未(あいも変わらず、ごはん、お風呂、就寝はむこうの手に委ねられています)
海未(しかし、やっぱりそれ以外は特に制限はありません)
――――――――
――――
海未(おしおきのあと、再び今まで通りの生活が始まりました)
海未(あいも変わらず、ごはん、お風呂、就寝はむこうの手に委ねられています)
海未(しかし、やっぱりそれ以外は特に制限はありません)
82: 2015/04/30(木) 22:34:35.41 ID:zE+HL2ce.net
海未(最近では作詞もするようになりました)
海未(ただし、私のソロか、Printempsのものだけですが)
海未(一度他の曲を作ろうとしたら、穂乃果に止められました)
海未(そうそう、曲と言えば小型の音楽プレイヤーをもらいました)
海未(曲を入れるのは穂乃果たちなので…………とても曲に偏りがありますが……)
海未(ただし、私のソロか、Printempsのものだけですが)
海未(一度他の曲を作ろうとしたら、穂乃果に止められました)
海未(そうそう、曲と言えば小型の音楽プレイヤーをもらいました)
海未(曲を入れるのは穂乃果たちなので…………とても曲に偏りがありますが……)
83: 2015/04/30(木) 22:36:28.61 ID:zE+HL2ce.net
花陽「海未ちゃんの肌ってきれいだよね」
海未「そうでしょうか?」
花陽「うん!すべすべで…………」
海未「あ、あの、洗ってくれるんですよね?」
花陽「そ、そうだけど」
海未「背中を見つめられても困るんですが……」
花陽「ああ!ごめんなさい…………すぐに洗いますっ」
海未「いえ、別にそんな急いで洗わなくても……」
海未(…………ちなみに素手で洗われます。もう慣れました)
海未「そうでしょうか?」
花陽「うん!すべすべで…………」
海未「あ、あの、洗ってくれるんですよね?」
花陽「そ、そうだけど」
海未「背中を見つめられても困るんですが……」
花陽「ああ!ごめんなさい…………すぐに洗いますっ」
海未「いえ、別にそんな急いで洗わなくても……」
海未(…………ちなみに素手で洗われます。もう慣れました)
84: 2015/04/30(木) 22:39:00.59 ID:zE+HL2ce.net
穂乃果「海未ちゃんあーんして?」
海未「あー…………」
穂乃果「どうかな?今日は中華にしてみたんだけど」
海未「中華は私も得意ですが、私のよりおいしいです」
穂乃果「よかった。おいしくないって言われたら、どうしようかって……」
海未「別にそこまで味にうるさくないですが…………」
穂乃果「でも、海未ちゃんが食べてくれるんだもん」
穂乃果「絶対おいしいもの食べてもらいたいよ」
海未「…………いつもありがとうございます」
海未「あー…………」
穂乃果「どうかな?今日は中華にしてみたんだけど」
海未「中華は私も得意ですが、私のよりおいしいです」
穂乃果「よかった。おいしくないって言われたら、どうしようかって……」
海未「別にそこまで味にうるさくないですが…………」
穂乃果「でも、海未ちゃんが食べてくれるんだもん」
穂乃果「絶対おいしいもの食べてもらいたいよ」
海未「…………いつもありがとうございます」
85: 2015/04/30(木) 22:40:54.54 ID:zE+HL2ce.net
ことり「………………」
海未「あの、そろそろこれ、やめませんか?」
ことり「気にしないでね?」
海未「だから気にしますよ……」
ことり「大丈夫、汚いとか思わないよ」
海未「だからそういうのじゃないって!いつも言ってるじゃないですかぁ!
ことり「ね?早くしよう?」
海未「恥ずかしくて出ませんよ!」
ことり「慣れてください!」
海未「慣れません!早くお手洗いから出てってください!」
海未「あの、そろそろこれ、やめませんか?」
ことり「気にしないでね?」
海未「だから気にしますよ……」
ことり「大丈夫、汚いとか思わないよ」
海未「だからそういうのじゃないって!いつも言ってるじゃないですかぁ!
ことり「ね?早くしよう?」
海未「恥ずかしくて出ませんよ!」
ことり「慣れてください!」
海未「慣れません!早くお手洗いから出てってください!」
86: 2015/04/30(木) 22:43:45.78 ID:zE+HL2ce.net
ことり「今日はどうやって寝る?」
穂乃果「そうだね……今日は穂乃果が海未ちゃんの布団!」
花陽「昨日も穂乃果ちゃんだったよぉ!」
ことり「じゃあ今日はことり♪」
海未「…………昨日もなんだかんだ言って、三人とも私の布団でしたよね」
穂乃果「そうだっけ?」
花陽「そ、それじゃあ今日も!」
ことり「四人で一つの布団!」
海未「やめてください。暑苦しすぎて寝れません」
穂乃果「そうだね……今日は穂乃果が海未ちゃんの布団!」
花陽「昨日も穂乃果ちゃんだったよぉ!」
ことり「じゃあ今日はことり♪」
海未「…………昨日もなんだかんだ言って、三人とも私の布団でしたよね」
穂乃果「そうだっけ?」
花陽「そ、それじゃあ今日も!」
ことり「四人で一つの布団!」
海未「やめてください。暑苦しすぎて寝れません」
87: 2015/04/30(木) 22:45:33.91 ID:zE+HL2ce.net
「スキスキ♪」
「ぷわぷわ♪」
「スキスキ♪」
海未(言葉に加えて、度々歌を聞かされます)
海未(もう何度も何度も…………)
「ぷわぷわ♪」
「スキスキ♪」
「ぷわぷわ♪」
海未(強烈です……こっちもぷわぷわしてきます……)
海未「………………」
海未(ぷわぷわ…………)
海未(なんだか…………ふふ……) 👀
Rock54: Caution(BBR-MD5:0be15ced7fbdb9fdb4d0ce1929c1b82f)
「ぷわぷわ♪」
「スキスキ♪」
海未(言葉に加えて、度々歌を聞かされます)
海未(もう何度も何度も…………)
「ぷわぷわ♪」
「スキスキ♪」
「ぷわぷわ♪」
海未(強烈です……こっちもぷわぷわしてきます……)
海未「………………」
海未(ぷわぷわ…………)
海未(なんだか…………ふふ……) 👀
Rock54: Caution(BBR-MD5:0be15ced7fbdb9fdb4d0ce1929c1b82f)
88: 2015/04/30(木) 22:49:01.52 ID:zE+HL2ce.net
―――――――――――――
――――――――
――――
海未(どれだけの月日が経ったでしょうか。数十日は経ってます)
海未(まだ少し寒いな。そう感じる日も少なくなって)
海未(暑さで、うだり。寒さで凍える)
海未(この部屋の中で、そんな経験をしなくてはいけないのでしょうか)
海未(…………いつまでここに、閉じ込められていればいいのです?)
海未(……………………)
――――――――
――――
海未(どれだけの月日が経ったでしょうか。数十日は経ってます)
海未(まだ少し寒いな。そう感じる日も少なくなって)
海未(暑さで、うだり。寒さで凍える)
海未(この部屋の中で、そんな経験をしなくてはいけないのでしょうか)
海未(…………いつまでここに、閉じ込められていればいいのです?)
海未(……………………)
89: 2015/04/30(木) 22:50:53.97 ID:zE+HL2ce.net
――――――――
――――
海未「よし……数学は大方終わりですね」
海未「次は英語をやりましょうか」
ことり「あ、海未ちゃん。ちょっと聞いてほしいことがあるの」
海未「ん?どうしましたか?」
ことり「あのね、ちょっと私たち用事があって……」
海未「用事ですか」
ことり「うん」
――――
海未「よし……数学は大方終わりですね」
海未「次は英語をやりましょうか」
ことり「あ、海未ちゃん。ちょっと聞いてほしいことがあるの」
海未「ん?どうしましたか?」
ことり「あのね、ちょっと私たち用事があって……」
海未「用事ですか」
ことり「うん」
90: 2015/04/30(木) 22:52:16.01 ID:zE+HL2ce.net
ことり「それでね、今日のごはんまではいるんだけど―――」
ことり「お風呂や寝るのは一人になっちゃうの。いい?」
海未「ええ、大丈夫ですが」
ことり「ごめんね、海未ちゃん……」
海未「しょうがないですよ、用事があるんですから」
ことり「……あ、絶対に外には出ないでね?」
海未「わかっています」
ことり「お風呂や寝るのは一人になっちゃうの。いい?」
海未「ええ、大丈夫ですが」
ことり「ごめんね、海未ちゃん……」
海未「しょうがないですよ、用事があるんですから」
ことり「……あ、絶対に外には出ないでね?」
海未「わかっています」
91: 2015/04/30(木) 22:54:37.51 ID:zE+HL2ce.net
花陽「ごめんね海未ちゃん。ちょっと早いけど、ごはんだよ」
海未「ありがとうございます」
花陽「時間がないから……一人で食べてもらえると、その……助かります」
海未「わかりました。箸……もありますね。大丈夫です」
花陽「じゃあね海未ちゃん。ちゃんとここにいてね?」
海未「ええ。いってらっしゃい、花陽」
海未「ありがとうございます」
花陽「時間がないから……一人で食べてもらえると、その……助かります」
海未「わかりました。箸……もありますね。大丈夫です」
花陽「じゃあね海未ちゃん。ちゃんとここにいてね?」
海未「ええ。いってらっしゃい、花陽」
92: 2015/04/30(木) 22:58:50.77 ID:zE+HL2ce.net
海未「…………本当に行ったんでしょうか」
海未(私を信用してくれた、ということなのですか……?)
海未(それとも―――)
海未「……まずはごはんですね」
海未「いただきます」
海未(私を信用してくれた、ということなのですか……?)
海未(それとも―――)
海未「……まずはごはんですね」
海未「いただきます」
93: 2015/04/30(木) 23:00:37.00 ID:zE+HL2ce.net
海未(本当に誰も部屋に来ません…………)
海未(一人じゃ部屋から出られないんですから)
海未(風呂に入れないじゃないですか!)
―ガチャ
穂乃果「………………」
海未「あれ?穂乃果はいるんですか?」
穂乃果「………………」バサ
海未「バスタオルと着替えですね。今から入りますか?」
穂乃果「………………」
海未(一人じゃ部屋から出られないんですから)
海未(風呂に入れないじゃないですか!)
―ガチャ
穂乃果「………………」
海未「あれ?穂乃果はいるんですか?」
穂乃果「………………」バサ
海未「バスタオルと着替えですね。今から入りますか?」
穂乃果「………………」
94: 2015/04/30(木) 23:02:44.36 ID:zE+HL2ce.net
海未(……何も言わずに出て行ってしまいました)
海未(用事があるのは二人だけ。ということでしょうか?)
海未「………………」
海未(……タオルの上に、前のように手紙が)
『ごめんね、お風呂は一人で入ってね。布団は入浴中に準備するよ』
海未(…………穂乃果はここにいるみたいですね)
海未(用事があるのは二人だけ。ということでしょうか?)
海未「………………」
海未(……タオルの上に、前のように手紙が)
『ごめんね、お風呂は一人で入ってね。布団は入浴中に準備するよ』
海未(…………穂乃果はここにいるみたいですね)
95: 2015/04/30(木) 23:04:31.32 ID:zE+HL2ce.net
海未(風呂には何事もなく入れました)
海未(部屋の戸は、穂乃果が開けておいてくれたみたいです)
海未(さて、どうしましょうか…………)
海未(今が脱出のチャンスに見えますが―――)
海未(うかつに出ようとすれば、また…………)
海未(…………)
海未(部屋の戸は、穂乃果が開けておいてくれたみたいです)
海未(さて、どうしましょうか…………)
海未(今が脱出のチャンスに見えますが―――)
海未(うかつに出ようとすれば、また…………)
海未(…………)
96: 2015/04/30(木) 23:07:54.86 ID:zE+HL2ce.net
海未(今回のことりと花陽の言葉は露骨でした)
海未(まるで、今がチャンスだといわんばかりの)
海未(きっとこれは罠ですね……)
海未(とりあえず、勉強の続きでもしましょう)
海未(ええと……英語です。英語)
海未(まるで、今がチャンスだといわんばかりの)
海未(きっとこれは罠ですね……)
海未(とりあえず、勉強の続きでもしましょう)
海未(ええと……英語です。英語)
97: 2015/04/30(木) 23:10:17.20 ID:zE+HL2ce.net
――――――――
――――
海未(特に動きはありません…………)
海未(そろそろ眠くなってきましたし、もう寝ましょうか……)
海未(電気を消して―――)
海未「おやすみなさい……」
海未(一人だと少し寒いです……)
――――
海未(特に動きはありません…………)
海未(そろそろ眠くなってきましたし、もう寝ましょうか……)
海未(電気を消して―――)
海未「おやすみなさい……」
海未(一人だと少し寒いです……)
98: 2015/04/30(木) 23:12:17.98 ID:zE+HL2ce.net
――――――――
――――
未「ううん…………ん、朝ですか」
海未(と言っても、真っ暗でわかりませんが)
海未「…………うう、なんか寒いですね」
海未「体も震える寒さです…………」
海未「……お手洗いに行きますか」
――――
未「ううん…………ん、朝ですか」
海未(と言っても、真っ暗でわかりませんが)
海未「…………うう、なんか寒いですね」
海未「体も震える寒さです…………」
海未「……お手洗いに行きますか」
99: 2015/04/30(木) 23:14:26.75 ID:zE+HL2ce.net
海未「リビングに誰もいません……」
海未(……穂乃果はどこに行ったんでしょうか)
海未(お手洗いや、風呂にはいなかったですし……)
海未(もう一つの部屋ですかね)
海未「………………」
海未(カギがかかって―――いない)
海未(……穂乃果はどこに行ったんでしょうか)
海未(お手洗いや、風呂にはいなかったですし……)
海未(もう一つの部屋ですかね)
海未「………………」
海未(カギがかかって―――いない)
100: 2015/04/30(木) 23:18:23.13 ID:zE+HL2ce.net
海未(開けた部屋の中は、ごく普通の部屋。私の座っていたであろう椅子もありました)
海未(しかし、部屋の中にも穂乃果はいませんでした)
海未(ことりも花陽も帰ってきてませんし……)
海未(…………)
海未「ちょっとだけ。ちょっとだけ外の様子を……」
海未(しかし、部屋の中にも穂乃果はいませんでした)
海未(ことりも花陽も帰ってきてませんし……)
海未(…………)
海未「ちょっとだけ。ちょっとだけ外の様子を……」
101: 2015/04/30(木) 23:23:05.92 ID:zE+HL2ce.net
海未(玄関の戸は、普通のつまみで開け閉めするカギのみです)
海未(特殊なカギもいらないみたいで―――)
海未「つまみを…………うう、寒さで手が震えて……」
―カチャン
海未「ふう、やっとカギが開きましたね…………」
海未(ここまで、誰にも止められていません…………)
海未(あとは開けるだけ…………)
海未(特殊なカギもいらないみたいで―――)
海未「つまみを…………うう、寒さで手が震えて……」
―カチャン
海未「ふう、やっとカギが開きましたね…………」
海未(ここまで、誰にも止められていません…………)
海未(あとは開けるだけ…………)
102: 2015/04/30(木) 23:26:11.01 ID:zE+HL2ce.net
海未(…………扉の向こうは―――)
海未(至極普通の住宅街です)
海未(映画や小説で、閉じ込められたと思っていたら、実は保護されてた)
海未(そういうのもありますが。違いました)
海未「それはそうですよね……」
海未(どうやら、今は夜中か早朝でしょう)
海未(真っ暗ですし、とても静かです)
海未(至極普通の住宅街です)
海未(映画や小説で、閉じ込められたと思っていたら、実は保護されてた)
海未(そういうのもありますが。違いました)
海未「それはそうですよね……」
海未(どうやら、今は夜中か早朝でしょう)
海未(真っ暗ですし、とても静かです)
103: 2015/04/30(木) 23:30:39.61 ID:zE+HL2ce.net
海未(それにしても寒い。もう春ですし、暖かいはずですが)
海未(やはり日が出ていないからでしょうか。相当冷えます……)
海未(……春といえば。そういえばPrintempsも春という意味でしたね……)
海未(三人はいないみたいです……)
海未(外に出てなお、とめに来ないということは―――)
海未(本当にどこかに出かけたようですね…………)
海未(やはり日が出ていないからでしょうか。相当冷えます……)
海未(……春といえば。そういえばPrintempsも春という意味でしたね……)
海未(三人はいないみたいです……)
海未(外に出てなお、とめに来ないということは―――)
海未(本当にどこかに出かけたようですね…………)
104: 2015/04/30(木) 23:36:51.81 ID:zE+HL2ce.net
海未(見慣れない風景です。うちからは遠いのでしょうか……?)
海未(まずは……人がいるところに行きましょう)
海未(交番か何かがあればいいのですが)
海未「どっちに向いましょうか…………」
海未「あっちか……こっ……え……ぅ……」
海未「………な……う……ぁ……」
海未(…………なんで……なんで)
海未(まずは……人がいるところに行きましょう)
海未(交番か何かがあればいいのですが)
海未「どっちに向いましょうか…………」
海未「あっちか……こっ……え……ぅ……」
海未「………な……う……ぁ……」
海未(…………なんで……なんで)
105: 2015/04/30(木) 23:39:12.68 ID:zE+HL2ce.net
海未(……体が痛い。前にも経験した、あの痛みです)
海未(あのクスリは飲まされていないはずなのに…………)
海未「……あがぁ…………ぁ……」
海未(…………痛い)
海未(痛い痛い痛い痛い痛い痛い)
海未(……………………)
海未(あのクスリは飲まされていないはずなのに…………)
海未「……あがぁ…………ぁ……」
海未(…………痛い)
海未(痛い痛い痛い痛い痛い痛い)
海未(……………………)
106: 2015/04/30(木) 23:42:12.59 ID:zE+HL2ce.net
海未「……かは……っぁ…………」
海未(も……う……無……理……)
海未(……誰…………か……助…………け……)
――――――――
――――
海未(も……う……無……理……)
海未(……誰…………か……助…………け……)
――――――――
――――
107: 2015/04/30(木) 23:45:09.57 ID:zE+HL2ce.net
穂乃果「海未ちゃん!」
花陽「海未ちゃん!」
ことり「海未ちゃんっ!」
海未「………………ん……」
ことり「あっ!気づいたみたいだよ」
花陽「よかった!海未ちゃん?聞こえる?」
海未「……あ……花陽?」
花陽「そうだよ?ちゃんと聞こえてるね?」
海未「は……い……」
花陽「海未ちゃん!」
ことり「海未ちゃんっ!」
海未「………………ん……」
ことり「あっ!気づいたみたいだよ」
花陽「よかった!海未ちゃん?聞こえる?」
海未「……あ……花陽?」
花陽「そうだよ?ちゃんと聞こえてるね?」
海未「は……い……」
108: 2015/04/30(木) 23:46:44.38 ID:zE+HL2ce.net
穂乃果「海未ちゃん!」
ことり「海未ちゃぁん!」
花陽「海未ちゃん!」
海未「…………大丈夫です。聞こえてます」
穂乃果「海未ちゃん!」
ことり「大丈夫?動ける?」
花陽「痛くない?」
海未「ええ、もう平気です」
ことり「よかったぁ……」
ことり「海未ちゃぁん!」
花陽「海未ちゃん!」
海未「…………大丈夫です。聞こえてます」
穂乃果「海未ちゃん!」
ことり「大丈夫?動ける?」
花陽「痛くない?」
海未「ええ、もう平気です」
ことり「よかったぁ……」
109: 2015/04/30(木) 23:50:16.12 ID:zE+HL2ce.net
海未「この部屋まで運んだんですか?」
花陽「そうだよ。外で倒れてるから運んできたの」
穂乃果「できるだけそーっと、運んだけど……変なところない?」
海未「特には……」
ことり「ホントに良かった……ケガでもあったら大変だもん」
花陽「そうだよね……」
花陽「そうだよ。外で倒れてるから運んできたの」
穂乃果「できるだけそーっと、運んだけど……変なところない?」
海未「特には……」
ことり「ホントに良かった……ケガでもあったら大変だもん」
花陽「そうだよね……」
110: 2015/04/30(木) 23:53:44.04 ID:zE+HL2ce.net
穂乃果「ところで、海未ちゃん。何で外にいたの?」
ことり「絶対に外に出ないように言ったよね?」
花陽「なんで。何で出ちゃったの?」
海未「……それは……その…………」
ことり「………………」
穂乃果「……やっぱり外に出たいの?」
海未「………………」
ことり「絶対に外に出ないように言ったよね?」
花陽「なんで。何で出ちゃったの?」
海未「……それは……その…………」
ことり「………………」
穂乃果「……やっぱり外に出たいの?」
海未「………………」
112: 2015/04/30(木) 23:56:39.67 ID:zE+HL2ce.net
ことり「ずっといたんだよ」
海未「…………どこにですか」
穂乃果「海未ちゃんの近くに。見てたんだ」
ことり「私たちが居なくなったら、海未ちゃんはどうするかなって」
花陽「海未ちゃんの気持ちを確かめたかったの。いないふりしてね」
穂乃果「海未ちゃんが部屋にいたままなら。それならよかったんだけど」
花陽「外に出ちゃったってことは―――」
「「「私たちと暮らしたくないってことだよね?」」」
海未「…………どこにですか」
穂乃果「海未ちゃんの近くに。見てたんだ」
ことり「私たちが居なくなったら、海未ちゃんはどうするかなって」
花陽「海未ちゃんの気持ちを確かめたかったの。いないふりしてね」
穂乃果「海未ちゃんが部屋にいたままなら。それならよかったんだけど」
花陽「外に出ちゃったってことは―――」
「「「私たちと暮らしたくないってことだよね?」」」
113: 2015/04/30(木) 23:59:00.01 ID:zE+HL2ce.net
海未「…………そうなりますね」
ことり「いいよ。それなら、家から出してあげちゃいます」
海未「本当ですか?」
ことり「うん」
海未「ではさっそく―――」
穂乃果「待って!」
花陽「話は最後まで聞いてください」
海未「……わかりました。しかし、何を聞いてもここから出る。それは変わりません」
ことり「ふーん…………」
ことり「いいよ。それなら、家から出してあげちゃいます」
海未「本当ですか?」
ことり「うん」
海未「ではさっそく―――」
穂乃果「待って!」
花陽「話は最後まで聞いてください」
海未「……わかりました。しかし、何を聞いてもここから出る。それは変わりません」
ことり「ふーん…………」
114: 2015/05/01(金) 00:00:45.93 ID:cS0Q79Si.net
穂乃果「じゃあ話すね。まずは―――この前のおしおきはどうだった?
海未「……思い出したくもないです。苦しかったですよ。全身が痛くて」
花陽「だよね。苦しかったよね?」
海未「ええ…………」
ことり「それじゃあ、いまさっきのはどうだった?」
海未「………………」
花陽「言いたくないくらい、辛かったみたい」
穂乃果「そうだよね。だって、あんなに…………」
海未「……思い出したくもないです。苦しかったですよ。全身が痛くて」
花陽「だよね。苦しかったよね?」
海未「ええ…………」
ことり「それじゃあ、いまさっきのはどうだった?」
海未「………………」
花陽「言いたくないくらい、辛かったみたい」
穂乃果「そうだよね。だって、あんなに…………」
115: 2015/05/01(金) 00:02:35.03 ID:cS0Q79Si.net
花陽「ねえ、海未ちゃん。あれはどうして起こると思う?」
海未「どうしてって、あなたたちがクスリを飲ませたじゃないですか!」
ことり「ホントにクスリのせいだと思う?」
海未「…………違うんですか?」
穂乃果「だって、海未ちゃんさ。今日クスリ飲んでないよね?」
海未「そ、それは―――私が寝ている間に飲ませた。そうでしょう?」
ことり「痛みが治まったのは?」
海未「それも、私が気を失っている間に飲ませて…………」
海未「どうしてって、あなたたちがクスリを飲ませたじゃないですか!」
ことり「ホントにクスリのせいだと思う?」
海未「…………違うんですか?」
穂乃果「だって、海未ちゃんさ。今日クスリ飲んでないよね?」
海未「そ、それは―――私が寝ている間に飲ませた。そうでしょう?」
ことり「痛みが治まったのは?」
海未「それも、私が気を失っている間に飲ませて…………」
116: 2015/05/01(金) 00:04:44.29 ID:cS0Q79Si.net
穂乃果「…………海未ちゃん面白いね」クスクス
海未「……何がです」
花陽「海未ちゃんに飲んでもらったクスリは―――これです!」
海未「……胃薬?」
花陽「そう、胃薬です!市販のやつだよ」
穂乃果「海未ちゃんは胃薬飲むと、体が震えて激痛が走るのかあ」
ことり「たいへんだねっ♪」
海未「………………」
海未「……何がです」
花陽「海未ちゃんに飲んでもらったクスリは―――これです!」
海未「……胃薬?」
花陽「そう、胃薬です!市販のやつだよ」
穂乃果「海未ちゃんは胃薬飲むと、体が震えて激痛が走るのかあ」
ことり「たいへんだねっ♪」
海未「………………」
117: 2015/05/01(金) 00:06:31.05 ID:cS0Q79Si.net
海未「それなら、あの痛みはどうして……」
穂乃果「どうしてだろうね?よーく考えてみて」
花陽「いつもと何か違ったこと、ないかな?」
海未「…………手紙……ですか?」
ことり「そうだね。両方とも手紙があったよね」
穂乃果「どうしてだろうね?よーく考えてみて」
花陽「いつもと何か違ったこと、ないかな?」
海未「…………手紙……ですか?」
ことり「そうだね。両方とも手紙があったよね」
118: 2015/05/01(金) 00:08:24.14 ID:cS0Q79Si.net
海未「…………紙に何か塗られてた?」
穂乃果「……もう!ホントに鈍感!」
花陽「私たち、あの時も昨日も……海未ちゃんに声を聞かせなかったよね?」
海未「…………ええ。まったく喋りませんでしたね」
穂乃果「だからなんだ」
海未「………………意味が分かりませんが」
ことり「実はね―――海未ちゃんはPrintemps中毒なの」
穂乃果「……もう!ホントに鈍感!」
花陽「私たち、あの時も昨日も……海未ちゃんに声を聞かせなかったよね?」
海未「…………ええ。まったく喋りませんでしたね」
穂乃果「だからなんだ」
海未「………………意味が分かりませんが」
ことり「実はね―――海未ちゃんはPrintemps中毒なの」
119: 2015/05/01(金) 00:10:40.47 ID:cS0Q79Si.net
海未「Printemps中毒…………」
花陽「そうです。定期的に私たちの声を聴かないと、禁断症状が出ちゃうの」
穂乃果「最初は寒気がするとか、身体が震えるくらいだけ」
ことり「だけど…………声を聴かずにいると、症状はひどくなって」
花陽「やがて、氏ぬような痛みが全身を襲っちゃう」
海未「そ……そんなバカなことがありますか!」
穂乃果「あるんだよ。身をもって経験したよね?」
海未「で、ですが―――」
花陽「そうです。定期的に私たちの声を聴かないと、禁断症状が出ちゃうの」
穂乃果「最初は寒気がするとか、身体が震えるくらいだけ」
ことり「だけど…………声を聴かずにいると、症状はひどくなって」
花陽「やがて、氏ぬような痛みが全身を襲っちゃう」
海未「そ……そんなバカなことがありますか!」
穂乃果「あるんだよ。身をもって経験したよね?」
海未「で、ですが―――」
120: 2015/05/01(金) 00:14:27.23 ID:cS0Q79Si.net
海未「ただ声を聴いているだけです。それで中毒だなんて!」
花陽「……ごはん、おいしかったかな?」
海未「おいしかったですが」
ことり「苦労したんだよ?どうやったらばれずに食べてもらえるか」
穂乃果「でもよかったよ。海未ちゃん、全然気づいてないんだもん!」
花陽「ちょっとずつクスリを入れてたのにね」
海未「…………う、ウソですよね?」
ことり「ホントです♪」
花陽「……ごはん、おいしかったかな?」
海未「おいしかったですが」
ことり「苦労したんだよ?どうやったらばれずに食べてもらえるか」
穂乃果「でもよかったよ。海未ちゃん、全然気づいてないんだもん!」
花陽「ちょっとずつクスリを入れてたのにね」
海未「…………う、ウソですよね?」
ことり「ホントです♪」
121: 2015/05/01(金) 00:16:47.70 ID:cS0Q79Si.net
花陽「クスリの効果は、服用した後に受けた刺激の中毒にしちゃうの」
海未「……刺激」
穂乃果「そう、刺激。もう何の事だかわかるよね?」
海未「あの目隠しの…………」
ことり「そうですっ!あれで、音の刺激だけを受けてもらいました!」
穂乃果「いろいろ考えたんだよ。刺激で一番何がいいか」
花陽「触ったり、見てもらったり…………」
穂乃果「それでね。声を聴いてもらうのが一番いい、ってことになったんだ」
海未「……刺激」
穂乃果「そう、刺激。もう何の事だかわかるよね?」
海未「あの目隠しの…………」
ことり「そうですっ!あれで、音の刺激だけを受けてもらいました!」
穂乃果「いろいろ考えたんだよ。刺激で一番何がいいか」
花陽「触ったり、見てもらったり…………」
穂乃果「それでね。声を聴いてもらうのが一番いい、ってことになったんだ」
122: 2015/05/01(金) 00:19:04.92 ID:cS0Q79Si.net
海未「そ、そんな…………そんなこと…………」
穂乃果「なんならもう一度苦しんでみる?いいよ、協力してあげる」
海未「……………………いやです」
花陽「……心配しないで」
ことり「大丈夫だよ。そんなことしない」
穂乃果「もっと簡単に確かめられるもん」
穂乃果「なんならもう一度苦しんでみる?いいよ、協力してあげる」
海未「……………………いやです」
花陽「……心配しないで」
ことり「大丈夫だよ。そんなことしない」
穂乃果「もっと簡単に確かめられるもん」
123: 2015/05/01(金) 00:20:51.89 ID:cS0Q79Si.net
花陽「私たちの声を聴き続けると、どうなった?」
海未「聴き続けると…………?」
穂乃果「たとえば歌とかを聞いてて―――」
海未「…………あ……ああ…………」
海未(…………あの、視界を奪われ声を聞かされた時)
海未(最初は何にも感じませんでした。しかし―――)
海未「聴き続けると…………?」
穂乃果「たとえば歌とかを聞いてて―――」
海未「…………あ……ああ…………」
海未(…………あの、視界を奪われ声を聞かされた時)
海未(最初は何にも感じませんでした。しかし―――)
124: 2015/05/01(金) 00:23:08.92 ID:cS0Q79Si.net
ことり「心当たり、あるみたいだね」
花陽「目隠しして声を聴いている海未ちゃん。最初は口は一文字だったけど―――」
穂乃果「だんだん繰り返すたびに緩んできて」
ことり「最近では、だらしなくあけっぱなし。えへへ、気に入ってくれたんだね♪」
穂乃果「気持ちよくなってきちゃう。そうだよね?」
海未「……あ……ぁ…………」ポロポロ
穂乃果「…………どうする?試しに耳にささやいてあげよっか?」
花陽「試す必要もなさそうだよ」
花陽「目隠しして声を聴いている海未ちゃん。最初は口は一文字だったけど―――」
穂乃果「だんだん繰り返すたびに緩んできて」
ことり「最近では、だらしなくあけっぱなし。えへへ、気に入ってくれたんだね♪」
穂乃果「気持ちよくなってきちゃう。そうだよね?」
海未「……あ……ぁ…………」ポロポロ
穂乃果「…………どうする?試しに耳にささやいてあげよっか?」
花陽「試す必要もなさそうだよ」
125: 2015/05/01(金) 00:25:49.07 ID:cS0Q79Si.net
ことり「録音された音源で、何とかしよう。そんなこと考えないでね?」
花陽「海未ちゃんは私たちの声、聴き過ぎちゃったの」
穂乃果「生じゃないと満足できない身体なんだよ」
ことり「海未ちゃんはね……もう私たちなしじゃ、生きていけないの」
海未「…………い………ゃ……」
穂乃果「怖がらないで。大丈夫だよ」ナデナデ
花陽「ずっと一緒にいるからね」
ことり「もう苦しくなることはないよ?」
花陽「海未ちゃんは私たちの声、聴き過ぎちゃったの」
穂乃果「生じゃないと満足できない身体なんだよ」
ことり「海未ちゃんはね……もう私たちなしじゃ、生きていけないの」
海未「…………い………ゃ……」
穂乃果「怖がらないで。大丈夫だよ」ナデナデ
花陽「ずっと一緒にいるからね」
ことり「もう苦しくなることはないよ?」
126: 2015/05/01(金) 00:27:59.51 ID:cS0Q79Si.net
ことり「これからも、もっともっと声を聞かせてあげる」
花陽「そうすればね―――今は身体だけだけど……」
穂乃果「最後には心も。心も私たちなしでは、ダメになっちゃうんだから」
ことり「楽しみだね、海未ちゃん?」
海未「…………ぅ……ぁ」
花陽「そうすればね―――今は身体だけだけど……」
穂乃果「最後には心も。心も私たちなしでは、ダメになっちゃうんだから」
ことり「楽しみだね、海未ちゃん?」
海未「…………ぅ……ぁ」
127: 2015/05/01(金) 00:29:24.68 ID:cS0Q79Si.net
海未(…………どうしてこうなってしまったんでしょうか)
海未(私はこれからもあの部屋に氏ぬまで―――)
海未(…………そんなの)
海未(そんな悲しい、辛いこと……耐えられません)
海未(でも――――――)
海未(こんな感情すら、三人の声で壊されてしまうのかも…………)
海未(…………あの声を、歌を聴いている時に私は)
海未(今までに感じたことのない幸福感を)
海未(確かに、感じてしまっていたのですから―――)
海未(私はこれからもあの部屋に氏ぬまで―――)
海未(…………そんなの)
海未(そんな悲しい、辛いこと……耐えられません)
海未(でも――――――)
海未(こんな感情すら、三人の声で壊されてしまうのかも…………)
海未(…………あの声を、歌を聴いている時に私は)
海未(今までに感じたことのない幸福感を)
海未(確かに、感じてしまっていたのですから―――)
128: 2015/05/01(金) 00:31:10.28 ID:cS0Q79Si.net
穂乃果「どうかな?話を聞いて考えは変わった?」
花陽「最後にもう一度、海未ちゃんに聞くよ」
海未「………………」
ことり「選ばせてあげる」
花陽「私たちと一緒に、ここであまーい生活をずぅーとするか―――」
穂乃果「それとも。ここから出て、地獄のような苦しみを味わいながら生きるか」
ことり「どっちがいいかな?」
花陽「最後にもう一度、海未ちゃんに聞くよ」
海未「………………」
ことり「選ばせてあげる」
花陽「私たちと一緒に、ここであまーい生活をずぅーとするか―――」
穂乃果「それとも。ここから出て、地獄のような苦しみを味わいながら生きるか」
ことり「どっちがいいかな?」
129: 2015/05/01(金) 00:33:37.47 ID:cS0Q79Si.net
ことり「海未ちゃん。選んでいいよ?」
海未「…………ヒグッ……わ……わたし……は……」
穂乃果「海未ちゃんは?」
海未「……ぅ……ずっと……あなた……たちと……」
花陽「私たちと?」
海未「………いっしょに…………暮らし……たいです……」
海未「…………ヒグッ……わ……わたし……は……」
穂乃果「海未ちゃんは?」
海未「……ぅ……ずっと……あなた……たちと……」
花陽「私たちと?」
海未「………いっしょに…………暮らし……たいです……」
130: 2015/05/01(金) 00:35:08.05 ID:cS0Q79Si.net
ことり「…………えへへ♪信じてたよ海未ちゃん!」
穂乃果「やっと言ってくれた!穂乃果嬉しいよ!」
花陽「これでずっと海未ちゃんと一緒♪」
ことり「ことりの夢、かなっちゃいました!」
穂乃果「―――これからもずーと一緒!よろしくね、海未ちゃん!」
海未「………………」
「………………はい」
おわり
穂乃果「やっと言ってくれた!穂乃果嬉しいよ!」
花陽「これでずっと海未ちゃんと一緒♪」
ことり「ことりの夢、かなっちゃいました!」
穂乃果「―――これからもずーと一緒!よろしくね、海未ちゃん!」
海未「………………」
「………………はい」
おわり
131: 2015/05/01(金) 01:19:13.20 ID:PmPDDXsy.net
一転攻勢うみみくん
132: 2015/05/01(金) 01:52:54.65 ID:T9hxpd8I.net
救いはないのか…
137: 2015/05/01(金) 08:14:35.53 ID:yyLAemIT.net
抗うルートはないのかな~(チラッ
引用元: 海未「春にとらわれて」
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