1: 2015/05/08(金) 23:10:29.59 ID:zQiDVJn+.net
ツバサ「ロケットぱーんち!」ぽか

英玲奈「……」ぺちっ

ツバサ「しゅばばばばばばば!」ぺちぺちぺちっ


英玲奈「…おい、やめてくれ」

ツバサ「あちょー!」

英玲奈「……」


英玲奈「……」ガシッ

ツバサ「!?」

英玲奈「……」ギチギチギチギチ

ツバサ「い、いったああああああ!?あ、アイアンクローは反則!反則!」ギチギチギチギチ

2: 2015/05/08(金) 23:11:21.18 ID:zQiDVJn+.net
英玲奈「……」

ツバサ「ひぃ…いたたた…」

英玲奈「一体何がしたかったんだ、ツバサ。」

ツバサ「今日はこのくらいにしておいてあげるわ。感謝してちょうだい」

英玲奈「何がだ」



ツバサ「…ところで英玲奈。」

英玲奈「どうした」

ツバサ「矢澤にこさんって、かわいいわよね」

英玲奈「確かにな」

4: 2015/05/08(金) 23:12:16.14 ID:zQiDVJn+.net
ツバサ「でね、英玲奈。」

英玲奈「何だ」


ツバサ「にっこにっこにー!」


ツバサ「って、やって」


英玲奈「嫌だ」

ツバサ「やって」

英玲奈「嫌だ」

ツバサ「やって」

英玲奈「しつこいぞ」

ツバサ「おねがぁい!」


英玲奈「……」


英玲奈「に、にっこにっこにー…!」


ツバサ「……」

英玲奈「……」


ツバサ「ふっ……」

英玲奈「」イラッ

5: 2015/05/08(金) 23:12:52.95 ID:zQiDVJn+.net
英玲奈「ツバサ、喧嘩ならいつでも買うぞ」

ツバサ「まぁまぁ、落ち着いて。」

ツバサ「…ガム、食べる?」

英玲奈「……」

英玲奈「……いただこう」

ツバサ「はい、どうぞ」

英玲奈「……」


―――バチッ


英玲奈「……」じーん


ツバサ「やーい!引っ掛かった引っ掛かった!ばーかばーか!」

英玲奈「」イラァッ

6: 2015/05/08(金) 23:13:27.55 ID:zQiDVJn+.net
英玲奈「はぁ…」

ツバサ「あら、どうしたの?溜息なんてついちゃって。」

英玲奈「……」

英玲奈(突っ込むのもめんどくさい…)


ツバサ「そうだ、英玲奈。」

英玲奈「……今度は何だ。」

ツバサ「じゃんけん!」

英玲奈「……」チョキ

ツバサ「……」パー


英玲奈「……」

ツバサ「……」


ツバサ「あいこで!」

英玲奈「ちょっと待て」

ツバサ「!!?」

英玲奈「……どこに驚くような要素があるのか教えてくれ。」

7: 2015/05/08(金) 23:14:06.01 ID:zQiDVJn+.net
ツバサ「まあ、冗談はこれくらいにしておいて」

英玲奈「……」

ツバサ「話が、あるの」

英玲奈「話?」

ツバサ「ええ、それも私にとって一大事なことよ。」

英玲奈「……聞こう」

ツバサ「……」

英玲奈「……」

ツバサ「……い」

英玲奈「……い?」



ツバサ「一万円貸してください!!!!!」




英玲奈「……」

英玲奈「……」ガシッ

ツバサ「あだだだだだだ!!?ごめんなさい!ごめんなさい!」ギチギチギチギチ

8: 2015/05/08(金) 23:14:42.10 ID:zQiDVJn+.net
英玲奈「なんでお金が必要なんだ?」

ツバサ「……実は」

英玲奈「……」

ツバサ「……高坂さんのグッズが新しく出るみたいで」

英玲奈「……」

ツバサ「ま、待って!最後まで聞いて!アイアンクローはやめて!」

英玲奈「……」

ツバサ「……手、どけてくれないかしら?」

英玲奈「……内容によるな」

ツバサ「ひぇぇ…」

9: 2015/05/08(金) 23:15:09.65 ID:zQiDVJn+.net
ツバサ「私って、μ's大好きじゃない?」

英玲奈「ああ、知ってる。それに小遣いを全部使っていることも知ってる。」

ツバサ「ファンとしてはどうしても欲しいのよ。ね?」

英玲奈「……」

ツバサ「おねがぁい!」

英玲奈「……」

ツバサ「」ウルウル

英玲奈「……」

英玲奈「はぁ……来月には返してくれよ」

ツバサ「本当に!?」

英玲奈「二度も言わせないでくれ…」

ツバサ「やった!ありがとう、英玲奈!」ニコッ

英玲奈「……今回だけだからな」

10: 2015/05/08(金) 23:15:34.99 ID:zQiDVJn+.net
あんじゅ「相変わらず仲がいいわね~」

英玲奈「あんじゅか」

あんじゅ「ちょっと妬けちゃうわ~」

ツバサ「ねえ、あんじゅ」

あんじゅ「ん?」

ツバサ「じゃんけん!」

あんじゅ「ぽい」グー

ツバサ「……」チョキ


ツバサ「……」

ツバサ「あいこで!」

英玲奈「おい」

あんじゅ「ふふっ」

11: 2015/05/08(金) 23:16:20.51 ID:zQiDVJn+.net
ツバサ「ところで、今度のライブの話なんだけど」

英玲奈「ようやくか…」

ツバサ「じつは…その日丁度μ'sのライブがあって…」

英玲奈「却下だ」

ツバサ「最後まで聞いてよ!」

あんじゅ「英玲奈」

英玲奈「…話してみろ」

ツバサ「……ええ」


ツバサ「……休んでもいい?」


英玲奈「……」ガシッ

ツバサ「ぎゃっ!!?あ、頭が割れるぅうううう!!!?」ギチギチギチギチ

12: 2015/05/08(金) 23:17:55.03 ID:zQiDVJn+.net
ツバサ「ちょっとした冗談なのにぃ…酷いじゃない…」

英玲奈「今度こそ真面目にやってくれ」


ツバサ「まぁ…合同ライブを持ち掛けたいのよ。彼女たちにね。」

英玲奈「μ'sとか?」

ツバサ「ええ、私たちラブライブを予選敗退、彼女たちは見事優勝…」

あんじゅ「そうね…全力を出したつもりだったんだけどね…」

ツバサ「それで気づいたのよ、何で負けたかを!」

英玲奈「……話してくれ、詳しく聞きたい」

ツバサ「まぁまぁ、そう焦らないで。問題よ。」


あんじゅ「……問題?一体何の事?」


ツバサ「…彼女たちにはあって、私たちには無い物。わかるかしら?」


あんじゅ「う~ん…」

あんじゅ「人数?」

ツバサ「惜しい」


英玲奈「……頼れる仲間?」

ツバサ「近付いたわ!でも少し違うわね。私たちだって実際そうでしょう?」

あんじゅ「…うーん」

13: 2015/05/08(金) 23:18:54.50 ID:zQiDVJn+.net
英玲奈「…降参だ。教えてくれ、ツバサ。」

ツバサ「…それはね。」


ツバサ「彼女たちには支えてくれる人たちがいっぱいいるの。私たちにもいると言えばいるけれど…彼女たちに比べたらそこまで多くはないわ。」


ツバサ「もちろんファンの数だったら私たちの方が多い…でも、一生懸命応援してくれるファンは?…そこまで多くはないわ。私たちのファンは所謂ミーハーって人たちがほとんどよ」



あんじゅ「…つまり、彼女たちのファンにはディープな人たちが多いということなのね。私たちとは違って。」


ツバサ「そうよ。私たちは完璧すぎるが故に、ディープなファンがそこまで多くはない。」


英玲奈「確かに、わざわざ完成されているものを深く応援する意味など……」

あんじゅ「彼女たちは未熟な故に、熱心なファンも着きやすい。私たちと違って。」

英玲奈「……皮肉だな。」

あんじゅ「そうね~」

14: 2015/05/08(金) 23:19:30.95 ID:zQiDVJn+.net
ツバサ「そこで、彼女たちとの合同ライブで、それがどういうものなのかを見極めたいの。この目で、この肌で、感じたいの。」

ツバサ「だから、やりたいの。合同ライブを。」

英玲奈「……」

ツバサ「私は、真剣よ。」

英玲奈「……わかったよ。ツバサ。その話に乗ろうじゃないか。」

あんじゅ「ええ、賛成よ。私も、彼女たちやそのファンの作り出すライブの熱気。同じステージで体感してみたいわ。」

ツバサ「決まりね!」

英玲奈「ところで、その話はまだ彼女たちにはしていないのだろう?」

ツバサ「もちろんよ。まずはあなたたちの反応を見てからじゃないとね。」

あんじゅ「別に私たちに話さなくても、あなたの判断なら普通にしたがっちゃうわよ。ふふっ。」

ツバサ「ありがとう、あんじゅ、英玲奈。」

英玲奈「早速アポを取らなければな」

15: 2015/05/08(金) 23:20:02.06 ID:zQiDVJn+.net
ツバサ「…よし!これでふひひひ…」ニヤニヤ

英玲奈「待て」

ツバサ「ふひっ、なにかしら?」ニヤニヤ

英玲奈「何故そんなに気持ち悪い笑みを浮かべている」

あんじゅ「油ギトギトの中年男性みたいになっているわよ。ツバサ。」


ツバサ「ちょっと、仮にも乙女にそれは酷いんじゃない?」

英玲奈「事実だからな。酷い顔をしてたぞ。」

英玲奈「で、本当のことを言え。」


ツバサ「そ、それは…えーっと、μ'sの皆さんと共に…それに、私たちの…」

16: 2015/05/08(金) 23:20:33.66 ID:zQiDVJn+.net
英玲奈「………」ジロッ

ツバサ「………」

英玲奈「………」ジー

ツバサ「………」

ツバサ「………」メソラシー

英玲奈「…おい、なんで今目をそらした。」

ツバサ「それは…あなたの真剣な目がまぶし過ぎて…私の醜い何かが…」

あんじゅ「ツバサ、正直に答えて」

英玲奈「………」ジー

ツバサ「うっ……」

17: 2015/05/08(金) 23:21:23.05 ID:zQiDVJn+.net
ツバサ「………彼女たちをもっと近くで見たかっただけです。はい。特に高坂さんのむんむんとした熱気を間近で…」


英玲奈「……」

あんじゅ「……」


英玲奈「はぁ……」

あんじゅ「ツバサ……あなた……」


ツバサ「だって仕方ないじゃない!そうでもしないと!ねぇ!!いいじゃん!別に!ファンなんだもん!ファンだもん!」


英玲奈「ツバサ」

ツバサ「はい」

英玲奈「この話はキャンセルだ。動機が不純すぎるし、彼女たちに失礼すぎる。」

ツバサ「……はい」

18: 2015/05/08(金) 23:21:53.74 ID:zQiDVJn+.net
英玲奈「…本当に、口だけは達者だな。君は。」

ツバサ「ふふふっ」

英玲奈「褒めてないぞ」

ツバサ「うっ…」

英玲奈「…まったく、A-RISEのリーダーがこんなちゃらんぽらんな奴だなんて世間に知られでもしたら」

あんじゅ「逆に人気が出そうじゃない?ほら、ギャップ萌えってやつかしら」

ツバサ「…それだ!」

英玲奈「駄目だ」

ツバサ「ええ!?」

英玲奈「……ギャップが強すぎてファンが離れていくぞ」

ツバサ「そこまで言う?酷い人ね、英玲奈は。」

英玲奈「もうめんどくさいあんじゅまかせた」

あんじゅ「お断りさせていただくわ~」

19: 2015/05/08(金) 23:22:23.37 ID:zQiDVJn+.net
あんじゅ「そろそろ練習の時間よ。ツバサ、英玲奈、行きましょう?」

英玲奈「…そうだな。ツバサ、練習くらいは真面目にやってくれよ。」

ツバサ「心外ね、私が練習で手を抜いたことが今までで一度でもあったかしら?」

英玲奈「ふっ…そうだな。」

あんじゅ「キメるときにはちゃんとキメるのがツバサ、それがあなただものね。」

英玲奈「ああ、だからこそ、私たちのリーダー。これからもよろしく頼むぞ、ツバサ。」

ツバサ「ええ、来年こそは必ず優勝するわよ。気合入れていきましょう。」

あんじゅ「ふふっ」

英玲奈「…フッ」


おわり

20: 2015/05/08(金) 23:32:49.88 ID:25tnckqy.net
かわいい

引用元: ツバサ「ねえ、英玲奈」英玲奈「なんだ」