549: 2019/09/07(土) 20:57:55.68 ID:OZFUGjRpo

550: 2019/09/07(土) 21:01:48.81 ID:OZFUGjRpo
周子「へっ? なんで?」

武内P「やる事が特に無い、と仰ったので……」

周子「はぁー……そういう事言うとは思わなかったわ~」

武内P「えっ?」


周子「実家を追い出されて、流れ着いたこのお城……」

周子「……そして、そのお城も魔法使いに追い出されるのであった」

周子「ああ、かわいそうなシューコちゃん!」


武内P「ま、待ってください!」

武内P「決して、他意があったわけでは!」

551: 2019/09/07(土) 21:04:43.14 ID:OZFUGjRpo
周子「ジョーダンだって、わかってるよー」クスクスッ!

武内P「……」

周子「でもさ、さすがに勉強は無いんじゃないかなー」

武内P「そう……でしょうか?」


周子「勉強してたら、大学とか行ってたと思うんよ」

周子「でもさ、してないからこうしてるわけじゃない?」

周子「あたしに勉強を勧めるなんて、シュギョーが足りない!」


武内P「……」

武内P「は、はあ……」

552: 2019/09/07(土) 21:08:46.72 ID:OZFUGjRpo
周子「皆が学校行ってる中、のんびりしてるけどさ」

武内P「え、ええ……」

周子「のんびりするのも、退屈との戦いだったりするんだよねー」

武内P「な、成る程……」


周子「って事で、他に何か暇つぶしになりそうなの、無い?」

周子「楽しくて、頑張らなくても良いやつ♪」

周子「そんな感じの、よろしゅーこー♪」ニコッ!


武内P「……私も、仕事中なのですが」

武内P「はい……お話は、わかりました」

553: 2019/09/07(土) 21:12:15.72 ID:OZFUGjRpo
武内P「では……占いに関するお話はどうでしょうか?」

周子「へぇ、占い? 出来るのん?」

武内P「占い自体ではなく、占いに関する話……ですね」

周子「何々? どゆこと?」


武内P「私がするお話は、占いの内の一つ――」

武内P「――カバラ式数秘術」

武内P「数字に込められた意味を考えよう、と」

武内P「……そういったお話です」


周子「ふーん?」

周子「よくわからないけど、聞いてみよっかなー」

554: 2019/09/07(土) 21:17:21.17 ID:OZFUGjRpo
武内P「塩見さんも、しばしば意味が込められた数字に触れている筈です」

周子「あたしが? そんなん、無いと思うけどねー」

武内P「そう、ですね……例えば」


武内P「7、と言う数字で、何か連想するものはありますか?」


周子「7? んー……」

周子「七代目シンデレラガールの安部菜々ちゃんとか……」

周子「……あ」

周子「ラッキーセブンとか? そういう事?」


武内P「ええ、その通りです」

武内P「ラッキーセブンは、7という数字に幸運が込められていますね」

555: 2019/09/07(土) 21:21:33.43 ID:OZFUGjRpo
武内P「他にも、何か意味が込められている数字に心当たりは?」

周子「4が――し――氏を連想させるから、不吉とかも?」

武内P「ええ、そういった語呂合わせもそうですね」

周子「なるほどねー」


武内P「しかし、緒方さんは4という数字から――四葉のクローバーを」

武内P「不吉とは真逆の、幸運の象徴を連想するでしょう」

武内P「この様に、数字には色々な意味が込められる場合が多いです」

武内P「その内の一つが――カバラ式数秘術」

武内P「……ここまでで、何か質問はありますか?」


周子「んーん、無いよー」

556: 2019/09/07(土) 21:27:28.52 ID:OZFUGjRpo
武内P「数字は、占いでよく使われる要素の一つです」

周子「そうだっけ?」

武内P「トランプを使用したものや……」

周子「あ! 姓名判断の画数とかもそうじゃない!?」

武内P「はい、その通りです」

周子「へへー! 一問正解、的な♪」ニコッ!

武内P「……良い、笑顔です」


武内P「――塩見さん」

武内P「プロジェクトクローネのメンバーは、全員で何人ですか?」


周子「へっ? 10人だけど……急に、何?」

周子「二問目を正解させるための、サービス問題?」

557: 2019/09/07(土) 21:34:44.81 ID:OZFUGjRpo
武内P「では、何故クローネのメンバーは10人なのでしょうか?」

周子「んー……なんとなく♪」

武内P「その可能性も、無くはありませんね」

周子「……10人なのに、何か意味があったって事?」

武内P「それは……わかりません」

周子「ちょっとー、ここで変に勿体ぶるん?」


武内P「わかりません……が」

武内P「カバラ式数秘術に於いて、10という数字は特別な意味を持っています」

武内P「……話を続けても?」


周子「おっけー、どうぞ続けて」

周子「むしろ、ここでやめられる方が気になるわー」

559: 2019/09/07(土) 21:45:12.80 ID:OZFUGjRpo
武内P「そもそも、基本的な数字自体は十種類しかありません」

周子「えっ? もっとあるんじゃない?」

武内P「0、1、2、3……そして、9までの組み合わせ、では?」

周子「待って……ぜろ、ひの、ふの……あ、ほんまやね」


武内P「10という数字も、一見すれば1と0の組み合わせです」

武内P「それなのに、10という数字に特別に意味を持たせた……」

武内P「……塩見さん、どうでしょうか?」

武内P「クローネのメンバーが10人――という事と」

武内P「何か関係していたら、面白いと思いませんか?」


周子「めちゃ思う」

周子「えー、何々? 10ってどんな意味があるのん?」

560: 2019/09/07(土) 21:55:25.58 ID:OZFUGjRpo
武内P「10と言う数字に意味が込められた理由」

武内P「それは、カバラ式数秘術の考え方の元になっている、『生命の樹』」

武内P「新世紀エヴァンゲリオンのOPににも出ているのですが……」

武内P「……塩見さんは、ご覧になった事は?」

周子「ないなー。見てないとわかんない?」

武内P「いいえ、大丈夫です」

周子「そんなら良かったわー。それで?」

武内P「では、答えだけを簡単に」


武内P「10という数字の、持っている意味は……」

武内P「――完全な数字」

武内P「――物事の始まり」

武内P「……と、こうなっています」


周子「……え、何?」

周子「何か……めちゃそれっぽくない?」

562: 2019/09/07(土) 22:01:48.57 ID:OZFUGjRpo
武内P「それっぽい、とは?」

周子「ほら、専務が集めたメンバーは厳選した、って……」

武内P「厳選した結果、10人になりましたね」

周子「それに、全てのプロジェクトを白紙に戻して……」

武内P「専務が始めたプロジェクトの最初が、クローネになりますね」

周子「えっ……えー? さすがに偶然じゃないかなー?」

武内P「……付け加えておくと」


武内P「10と言う数字を持つ人の特徴として――」

武内P「――神聖な導きで、最善の道を行く」

武内P「……というものが挙げられます」


周子「……!」

周子「うっわ! 絶対そうやんな! ぽいぽい!」

563: 2019/09/07(土) 22:09:34.83 ID:OZFUGjRpo
周子「えー!? だから、10人だったん!?」

武内P「いえ……それは、わかりません」

周子「専務ポエム好きで、占いも好きそうやし!」

武内P「……話を続けても?」

周子「よろしゅーこー!」


武内P「プロジェクトクローネの全体曲」

武内P「それは、『Absolute NIne』でしたが……」

武内P「……どうして、あの曲になったと思いますか?」


周子「つかいまわし♪」

周子「……じゃ、なさそうだよねー」

564: 2019/09/07(土) 22:21:44.37 ID:OZFUGjRpo
武内P「Absolute……完全な、絶対的な、究極の……という意味ですね」

周子「その……Nlne……9?」

武内P「9人で歌った曲だから、というのは一旦置いておきましょう」

周子「ん」

武内P「ここで、もう一度カバラ式数秘術で考えてみます」

周子「9って数字が持つ意味を考える、って事だよね?」

武内P「はい」


武内P「9という数字の、持っている意味は……」

武内P「――1~8の数字の全てを含んでいる」

武内P「――次のステージに行くためのエネルギーを持つ」

武内P「――不可能を可能にする力を持つ」

武内P「……と、こういった感じですね」


周子「……え、ごめん」

周子「ちょっと、よくわかんなくなってきた」

565: 2019/09/07(土) 22:31:25.77 ID:OZFUGjRpo
武内P「1~8の数字を含んでいる……という意味」

武内P「それは、1~8の数字が持つ特徴を全て備えている、という意味です」

周子「あー……色んな個性が全部集まってる、的な?」

武内P「プロジェクトクローネのメンバーは、どうでしょうか?」

周子「めちゃ個性的……あ」


武内P「次のステージに関してですが……」

武内P「――かつての芸能界の様なスター性、別世界のような物語性の確立」

武内P「それが、専務の考えていた、346プロダクションの次のステージです」

武内P「……ですが、それは本当に難しいものです」


周子「でも……」

周子「不可能を可能にする力を持つ――」


武内P「――という歌を10の数字を持つ、クローネのメンバーが歌う」

武内P「……私は、そこに意味があるように思えました」

566: 2019/09/07(土) 22:36:08.22 ID:OZFUGjRpo
武内P「ちなみにですが、10という数字を持つ人」

武内P「その人には、使命が課せられているとされています」

周子「使命? やらなきゃいけない事?」

武内P「はい。それは、何だと思いますか?」

周子「んー……サボらず真面目にやれー、みたいな?」


武内P「――不可能を可能にすること」

武内P「それが、10の数字を持つ人に課せられた使命です」


周子「……へぇー! はー!」

周子「そこで、そうやって繋がるん! へぇー!」

567: 2019/09/07(土) 22:41:41.25 ID:OZFUGjRpo
武内P「……如何でしたか? 楽しんで、貰えたでしょうか?」

周子「めちゃ面白かった!」

武内P「……それは良かったです」

周子「なんでメンバーが10人かとか、考えた事も無かったわー!」

武内P「当然、個人の資質等もあるでしょうが……」

周子「だったら、もっと人数が多くても良いんじゃない?」

武内P「はい、そういう考えにも至りますね」


武内P「……ですが」

武内P「10人であるという意味に、何か考えを巡らせている」

武内P「それは恐らく、現状では塩見さんだけではないでしょうか?」


周子「あたしだけだねー」

周子「っていうか、フツーはそんなの考えないって!」

568: 2019/09/07(土) 22:47:34.23 ID:OZFUGjRpo
周子「こういうのって、知らなきゃ考えつかないし」

武内P「知って、良かったと思いますか?」

周子「思う思う、面白かったわー!」

武内P「では、塩見さんにもう一度」

周子「うん?」


武内P「やる事が特に無い、と」

武内P「……そんな時に」


周子「……いけずやねぇ」

周子「何を言おうか、さすがにわかるわー」ニコッ!


武内P「……良い、笑顔です」



武内P・周子「勉強はどうでしょうか」




おわり

569: 2019/09/07(土) 22:54:46.30 ID:drkq9sYg0
物知りだなー、10の意味なんて知らなかった

引用元: 武内P「キスします」