900: 2010/08/27(金) 14:00:16.53 ID:RUQzi06L0
20××年 東京
福与『決ィまったァァァッ!!! 麻雀界を巻き込んだ注目の一戦、
因縁の姉妹対決を制したのは、妹の宮永咲だァァァッ!!」
照「私が……負けた……?」
咲「お姉ちゃん、やっと決着が付いたね……私たちの長きにわたる戦いに」
照「う、嘘だっ…」
咲(昔は麻雀を通してお姉ちゃんと仲直りするのが夢だった。でも、それはもう……)
照「う…うわあああああああっ!!!」
901: 2010/08/27(金) 14:05:31.89 ID:RUQzi06L0
200×年 東京 インターハイ会場
福与『決ィまったァァァッ!!! 清澄高校竹井久、副将にまわすことなく一回戦突破だ―ッ!!』
京太郎「すっげーな、うちの部長は」
咲「うん、でもちょっと残念だな。私も打ちたかっ…」ブルッ
京太郎「どした?」
咲「ちょっとおトイレに…」
京太郎「あ、俺も行こう」
福与『決ィまったァァァッ!!! 清澄高校竹井久、副将にまわすことなく一回戦突破だ―ッ!!』
京太郎「すっげーな、うちの部長は」
咲「うん、でもちょっと残念だな。私も打ちたかっ…」ブルッ
京太郎「どした?」
咲「ちょっとおトイレに…」
京太郎「あ、俺も行こう」
902: 2010/08/27(金) 14:10:17.84 ID:RUQzi06L0
トコトコトコトコ…
京太郎「なあ咲……もうお姉さんには会ったのか?」
咲「いや、まだ会ってないけど」
京太郎「今白糸台の試合やってるけど…見に行かなくていいのか?」
咲「いいの。お姉ちゃんとは、決勝に行くまで会わない」
京太郎「何故だ? 昔はあんなに仲が良かったのに……」
咲「前会った時も一言も口きいてくれなかったもん。きっとお姉ちゃんは私のこと嫌ってるんだと思う」
京太郎「なあ咲……もうお姉さんには会ったのか?」
咲「いや、まだ会ってないけど」
京太郎「今白糸台の試合やってるけど…見に行かなくていいのか?」
咲「いいの。お姉ちゃんとは、決勝に行くまで会わない」
京太郎「何故だ? 昔はあんなに仲が良かったのに……」
咲「前会った時も一言も口きいてくれなかったもん。きっとお姉ちゃんは私のこと嫌ってるんだと思う」
903: 2010/08/27(金) 14:17:41.30 ID:RUQzi06L0
京太郎(そんな……二人の間に一体なにがあったんだ?)
咲「私、麻雀を通してならお姉ちゃんと話せる気がするんだ」
京太郎「咲…」
咲「だからそれまではお姉ちゃんに……」
ザッ…ザッ…ザッ…
京太郎「!! お、おいアレって……」
照「………」
咲「お姉ちゃん?」
咲「私、麻雀を通してならお姉ちゃんと話せる気がするんだ」
京太郎「咲…」
咲「だからそれまではお姉ちゃんに……」
ザッ…ザッ…ザッ…
京太郎「!! お、おいアレって……」
照「………」
咲「お姉ちゃん?」
904: 2010/08/27(金) 14:23:53.60 ID:RUQzi06L0
京太郎(何でこんなところに? 白糸台は今試合中のはずだろ?)
照「………」
咲「あっ……えっと…」
照「…咲」
咲「は…はいっ!」
照「やっと見つけた…」
照「………」
咲「あっ……えっと…」
照「…咲」
咲「は…はいっ!」
照「やっと見つけた…」
905: 2010/08/27(金) 14:30:50.21 ID:RUQzi06L0
咲「えっ?」
照「私はお前に会いたかった…」
咲「えっ…ホ、ホントに? お姉ちゃん…」
照「さあ、こっちへいらっしゃい…」
咲「お姉ちゃん…」ジワッ
京太郎「何だかよく分からないけど……ともかく良かったな、咲!」
咲「う、うん!」
照「……」ニヤリ
照「私はお前に会いたかった…」
咲「えっ…ホ、ホントに? お姉ちゃん…」
照「さあ、こっちへいらっしゃい…」
咲「お姉ちゃん…」ジワッ
京太郎「何だかよく分からないけど……ともかく良かったな、咲!」
咲「う、うん!」
照「……」ニヤリ
906: 2010/08/27(金) 14:38:57.51 ID:RUQzi06L0
バァァァァン!
咲「!?」
京太郎「ぐふっ…」
照「………」ガチャッ
咲「お、お姉ちゃん……なんで鉄砲なんか持ってるの……」
京太郎「照さん…どうして…」
ドシャッ
咲「京ちゃん!」
咲「!?」
京太郎「ぐふっ…」
照「………」ガチャッ
咲「お、お姉ちゃん……なんで鉄砲なんか持ってるの……」
京太郎「照さん…どうして…」
ドシャッ
咲「京ちゃん!」
907: 2010/08/27(金) 14:44:11.03 ID:RUQzi06L0
咲「どうして…どうして…」
照「あははははははっ!!!」
咲「!!」
照「嘘だよ!! お前と仲直りなんてするわけないだろ!?」
咲「そんな…」
照「お前を許すもんか……私をこんな体にしやがって…」
咲「な、何を言ってるの…?」
照「氏ね」ジャキッ
咲(ひっ……殺される)
「伏せろ!」
照「あははははははっ!!!」
咲「!!」
照「嘘だよ!! お前と仲直りなんてするわけないだろ!?」
咲「そんな…」
照「お前を許すもんか……私をこんな体にしやがって…」
咲「な、何を言ってるの…?」
照「氏ね」ジャキッ
咲(ひっ……殺される)
「伏せろ!」
908: 2010/08/27(金) 14:52:44.24 ID:RUQzi06L0
ズドォォォン!
照「ぐがっ?」
咲「!?」
ズドォォン! ズドォォン!
照「ぐふっ…ぐはっ…」
ズドォォン! ズドォォン! ズドォォン!
照「ぐぁぁっ!」
ドサッ
咲「だ、誰…?」
咲は後ろを振り返った。
京太郎「大丈夫か?」
そこにはショットガンを構えた京太郎が仁王立ちしていた――全裸で。
照「ぐがっ?」
咲「!?」
ズドォォン! ズドォォン!
照「ぐふっ…ぐはっ…」
ズドォォン! ズドォォン! ズドォォン!
照「ぐぁぁっ!」
ドサッ
咲「だ、誰…?」
咲は後ろを振り返った。
京太郎「大丈夫か?」
そこにはショットガンを構えた京太郎が仁王立ちしていた――全裸で。
909: 2010/08/27(金) 14:57:52.79 ID:RUQzi06L0
咲(京ちゃん?というかなんで服着てないの?)
京太郎「何とか間に合ったみたいだな。立てるか?」
咲「あれ…でも…」
相変わらず全裸で直立不動の京太郎の横には、先程照に射殺された京太郎が
血まみれで横たわっていた。
咲「京ちゃんが……二人?」
京太郎「話はあとだ。逃げるぞ」
京太郎「何とか間に合ったみたいだな。立てるか?」
咲「あれ…でも…」
相変わらず全裸で直立不動の京太郎の横には、先程照に射殺された京太郎が
血まみれで横たわっていた。
咲「京ちゃんが……二人?」
京太郎「話はあとだ。逃げるぞ」
910: 2010/08/27(金) 15:01:40.65 ID:RUQzi06L0
咲「逃げるってどこに…」
照「あーびっくりした」ムクッ
咲「!!」
照「しかし全然痛くないな…」
京太郎に撃たれたはずの照はゆっくりと起き上がると、
そのまま咲の方へと向かってきた。
咲「なんで生きてるの…? あんなに撃たれたのに…」
京太郎「会場の外まで走れ! 俺が足止めする」
照「あーびっくりした」ムクッ
咲「!!」
照「しかし全然痛くないな…」
京太郎に撃たれたはずの照はゆっくりと起き上がると、
そのまま咲の方へと向かってきた。
咲「なんで生きてるの…? あんなに撃たれたのに…」
京太郎「会場の外まで走れ! 俺が足止めする」
911: 2010/08/27(金) 15:10:49.18 ID:RUQzi06L0
駐車場
タッタッタッタッ…
咲「ハァ…ハァ…さっきのは一体…」
京太郎「おーい、咲!」
会場の入り口から、京太郎が下半身をぶらぶらさせながら走ってきた。
咲「京ちゃん、いいかげん服着てよ!」カァァ
京太郎「今はそんな暇はない」
言うなり、京太郎は近くに停めてあった車の窓ガラスを素手でぶち破った。
京太郎「乗れ」
タッタッタッタッ…
咲「ハァ…ハァ…さっきのは一体…」
京太郎「おーい、咲!」
会場の入り口から、京太郎が下半身をぶらぶらさせながら走ってきた。
咲「京ちゃん、いいかげん服着てよ!」カァァ
京太郎「今はそんな暇はない」
言うなり、京太郎は近くに停めてあった車の窓ガラスを素手でぶち破った。
京太郎「乗れ」
912: 2010/08/27(金) 15:17:00.93 ID:RUQzi06L0
ブロロロロロ…
京太郎「それで、何か聞きたいことはあるか?」
咲「山ほどあるよ。多すぎて、どれから聞けばいいのか分からないくらい」
京太郎「では順を追って話そう。どうしてこんなことになったのかを」
咲「」コクッ
京太郎「今から数年後、麻雀界に怪物が誕生する。名前は宮永照、お前の姉だ」
京太郎「それで、何か聞きたいことはあるか?」
咲「山ほどあるよ。多すぎて、どれから聞けばいいのか分からないくらい」
京太郎「では順を追って話そう。どうしてこんなことになったのかを」
咲「」コクッ
京太郎「今から数年後、麻雀界に怪物が誕生する。名前は宮永照、お前の姉だ」
913: 2010/08/27(金) 15:22:56.14 ID:RUQzi06L0
京太郎「宮永照は圧倒的な強さを誇った。誰も彼女に勝てない。
このままでは麻雀界のバランスが崩れてしまうところだった」
京太郎「そこでプロ団体の理事たちは一つの策を思いついた。
毒を持って毒を制す。宮永照に、妹である咲をぶつけることだった」
咲「………」
京太郎「理事たちは二人を対決させるため、あらゆる手を尽くした。
いたずらに確執を煽り立て、互いに憎しみ合うよう仕向けた。
元々関係が良好でなかった二人は、対立を深めていった」
咲「そんな…そんなことって…」
このままでは麻雀界のバランスが崩れてしまうところだった」
京太郎「そこでプロ団体の理事たちは一つの策を思いついた。
毒を持って毒を制す。宮永照に、妹である咲をぶつけることだった」
咲「………」
京太郎「理事たちは二人を対決させるため、あらゆる手を尽くした。
いたずらに確執を煽り立て、互いに憎しみ合うよう仕向けた。
元々関係が良好でなかった二人は、対立を深めていった」
咲「そんな…そんなことって…」
914: 2010/08/27(金) 15:30:34.60 ID:RUQzi06L0
京太郎「理事たちの思惑通り、二人は激突した。そして咲、お前が勝った」
京太郎「しかしそこで皆が気付いた。咲は、宮永照をさらに上回る怪物だったことに」
京太郎「今度は咲を止められる者がいなくなった。
途方に暮れた理事たちは、とうとう手段を選ばなくなった。それは…」
咲「もしかして……タイムマシン?」
京太郎「ご名答。過去に戻って、まだ有名になる前の咲を頃す計画だ」
京太郎「しかしそこで皆が気付いた。咲は、宮永照をさらに上回る怪物だったことに」
京太郎「今度は咲を止められる者がいなくなった。
途方に暮れた理事たちは、とうとう手段を選ばなくなった。それは…」
咲「もしかして……タイムマシン?」
京太郎「ご名答。過去に戻って、まだ有名になる前の咲を頃す計画だ」
915: 2010/08/27(金) 15:37:08.11 ID:RUQzi06L0
咲「それで、私を頃す役をお姉ちゃんが引き受けたの?」
京太郎「宮永照はお前に敗れた後、自殺未遂をしていた。
一命は取り留めたものの体はボロボロで、一生寝たきりになるのは確実だった」
京太郎「そこで宮永照は体を改造され、サイボーグとして生まれ変わった。
あれは宮永照の形をした化け物だ」
咲「ひどい……そんな安っぽいSFみたいな話が……」
京太郎「事実は小説よりも奇なり。俺もサイボーグだ」
京太郎「宮永照はお前に敗れた後、自殺未遂をしていた。
一命は取り留めたものの体はボロボロで、一生寝たきりになるのは確実だった」
京太郎「そこで宮永照は体を改造され、サイボーグとして生まれ変わった。
あれは宮永照の形をした化け物だ」
咲「ひどい……そんな安っぽいSFみたいな話が……」
京太郎「事実は小説よりも奇なり。俺もサイボーグだ」
916: 2010/08/27(金) 15:42:22.29 ID:RUQzi06L0
咲「あっ…そういえば京ちゃんは……」
京太郎「そう。俺は今日確かに氏んだ。だが未来で改造手術を受け、新しい命を吹き込まれた」
咲「えっ…」
京太郎「お前を頃すことに反対する一派もいるってことだ。俺の使命はお前の護衛だ」
咲「そう……なんだ」
京太郎「さすが文学少女。飲み込みが早くて助かる」
咲「なんか…ごめんなさい。私たち姉妹の争いに巻き込んじゃって…」
京太郎「いや、気にするな」
京太郎「そう。俺は今日確かに氏んだ。だが未来で改造手術を受け、新しい命を吹き込まれた」
咲「えっ…」
京太郎「お前を頃すことに反対する一派もいるってことだ。俺の使命はお前の護衛だ」
咲「そう……なんだ」
京太郎「さすが文学少女。飲み込みが早くて助かる」
咲「なんか…ごめんなさい。私たち姉妹の争いに巻き込んじゃって…」
京太郎「いや、気にするな」
917: 2010/08/27(金) 15:51:01.02 ID:RUQzi06L0
京太郎「さて、長ったらしい説明タイムは以上だ。そろそろ退屈してきたトコだろう?
今度は咲の方から質問したいことはあるか?」
咲「じゃあさ……なんで全裸?」
京太郎「タイムマシンは生身しか転送できない。ゆえに、来るときは裸だ」
咲「理屈は分かったけど、私一応女の子なんだからね? 少しは気を使ってよ!」
京太郎「何故だ? 俺と咲は幼馴染だ。俺に内蔵されたwikiによれば、
幼馴染というのはお互い気の置けない間柄だと……」
咲「もう!サイボーグになってからの京ちゃん変だよ。 恥ずかしくないの?」
京太郎「俺には感情がない」
咲「………」
今度は咲の方から質問したいことはあるか?」
咲「じゃあさ……なんで全裸?」
京太郎「タイムマシンは生身しか転送できない。ゆえに、来るときは裸だ」
咲「理屈は分かったけど、私一応女の子なんだからね? 少しは気を使ってよ!」
京太郎「何故だ? 俺と咲は幼馴染だ。俺に内蔵されたwikiによれば、
幼馴染というのはお互い気の置けない間柄だと……」
咲「もう!サイボーグになってからの京ちゃん変だよ。 恥ずかしくないの?」
京太郎「俺には感情がない」
咲「………」
918: 2010/08/27(金) 15:56:47.94 ID:RUQzi06L0
咲「……あれっ? でもお姉ちゃんは、私に敵意むき出しで襲ってきたよね?」
京太郎「やつは生きたまま改造されたからな。一方、俺は氏者だ。その違いだろう」
咲「でも、昔の記憶は残ってるんでしょ?」
京太郎「ああ。咲がトイレに行った回数から和のスリーサイズまで、全て記憶している」
咲「えOちいことばっかじゃん……」
京太郎「それだけではない。優希が食ったタコスの数、部長のシワの本数から、
染谷先輩がみんなに無視された回数まで……」
咲「もういいです」
京太郎「やつは生きたまま改造されたからな。一方、俺は氏者だ。その違いだろう」
咲「でも、昔の記憶は残ってるんでしょ?」
京太郎「ああ。咲がトイレに行った回数から和のスリーサイズまで、全て記憶している」
咲「えOちいことばっかじゃん……」
京太郎「それだけではない。優希が食ったタコスの数、部長のシワの本数から、
染谷先輩がみんなに無視された回数まで……」
咲「もういいです」
920: 2010/08/27(金) 16:00:04.52 ID:RUQzi06L0
ファンファン ファンファン
咲「!?」
パトカー『そこの車両、止まりなさい。その車は盗難届が出ている』
咲「あっ、マズイよ京ちゃん。ここはいったん止めて…」
京太郎「」グッ
ブォォォォォォォン!
咲「ちょ…止まるどころか加速するなんて……警察にも追われるよ!?」
バァァァァン!
咲「きゃっ…」
咲「!?」
パトカー『そこの車両、止まりなさい。その車は盗難届が出ている』
咲「あっ、マズイよ京ちゃん。ここはいったん止めて…」
京太郎「」グッ
ブォォォォォォォン!
咲「ちょ…止まるどころか加速するなんて……警察にも追われるよ!?」
バァァァァン!
咲「きゃっ…」
921: 2010/08/27(金) 16:08:50.00 ID:RUQzi06L0
咲「いきなり撃ってきた!?」
京太郎「運転席をよく見ろ」
咲「えっ……あ!」
パトカーからは、満面の笑みを浮かべた照が、ショットガンでこちらを狙っていた。
照「さーきーちゃん、あっそびましょー」ガチャッ
バァァァン! バァァァン!
咲「ひぅ…」
京太郎「運転を代われ」
京太郎「運転席をよく見ろ」
咲「えっ……あ!」
パトカーからは、満面の笑みを浮かべた照が、ショットガンでこちらを狙っていた。
照「さーきーちゃん、あっそびましょー」ガチャッ
バァァァン! バァァァン!
咲「ひぅ…」
京太郎「運転を代われ」
923: 2010/08/27(金) 16:12:52.72 ID:RUQzi06L0
咲「えっ、ちょっ…ムリだよぅ…」
京太郎「ハンドルを握ってるだけでいい」
そう言って京太郎はショットガンを構え、車の窓から身を乗り出した。
照「銃撃戦か…おもしろい」
バァァァン! バァァァン!
京太郎「食らえ」
ズドォォン! ズドォォン! ズドォォン!
照「ひゃははははっ!!!」
京太郎「ハンドルを握ってるだけでいい」
そう言って京太郎はショットガンを構え、車の窓から身を乗り出した。
照「銃撃戦か…おもしろい」
バァァァン! バァァァン!
京太郎「食らえ」
ズドォォン! ズドォォン! ズドォォン!
照「ひゃははははっ!!!」
925: 2010/08/27(金) 16:18:30.55 ID:RUQzi06L0
ズドォォン! ズドォォン!
京太郎(お互い銃弾ごときでは氏なない身体……しかしこちらには咲がいる)
京太郎「咲、ブレーキを踏め」
咲「ええっ、どうして?」
京太郎「戦いは攻める方が有利だ。ならばこちらから仕掛ける」
咲「でも…危険だよ!」
京太郎「どけっ、俺がやる」ガサッ
咲「きゃっ、変なモノあてないで!」
京太郎「」グィッ
キキィィィィィィ!!
京太郎(お互い銃弾ごときでは氏なない身体……しかしこちらには咲がいる)
京太郎「咲、ブレーキを踏め」
咲「ええっ、どうして?」
京太郎「戦いは攻める方が有利だ。ならばこちらから仕掛ける」
咲「でも…危険だよ!」
京太郎「どけっ、俺がやる」ガサッ
咲「きゃっ、変なモノあてないで!」
京太郎「」グィッ
キキィィィィィィ!!
927: 2010/08/27(金) 16:22:01.44 ID:RUQzi06L0
照「!!」
ガシャァァァァン!!
咲「きゃああっ!」
京太郎「今だ、アクセルを踏み込め」
グィッ
ブォォォォォォン!!
咲「ハァ…ハァ…」ドキドキ
京太郎「このまま加速して振り切るぞ」
ガシャァァァァン!!
咲「きゃああっ!」
京太郎「今だ、アクセルを踏み込め」
グィッ
ブォォォォォォン!!
咲「ハァ…ハァ…」ドキドキ
京太郎「このまま加速して振り切るぞ」
928: 2010/08/27(金) 16:30:12.95 ID:RUQzi06L0
一時間後
咲「もう…追ってこないかな?」
京太郎「恐らくやつはこちらを見失っただろう」
ブロロロロロロ…
咲「車がガタガタだよ。なんか変な音してるし」
京太郎「この車は捨てるか……それに今夜泊まるところを探さないとな。
お前は人間だ。色々と疲れただろう」
咲「あっ…うん。でもまずはその格好をなんとかしないと…」
京太郎「むぅ……では多少荒っぽい方法になるが…」
咲「もう…追ってこないかな?」
京太郎「恐らくやつはこちらを見失っただろう」
ブロロロロロロ…
咲「車がガタガタだよ。なんか変な音してるし」
京太郎「この車は捨てるか……それに今夜泊まるところを探さないとな。
お前は人間だ。色々と疲れただろう」
咲「あっ…うん。でもまずはその格好をなんとかしないと…」
京太郎「むぅ……では多少荒っぽい方法になるが…」
929: 2010/08/27(金) 16:36:03.08 ID:RUQzi06L0
京太郎「おい、そこのお前」
池田「にゃっ!?」
京太郎「お前の服をよこせ。今すぐに」
池田「きゃあああっ!! ここにフルチンの変態がいるし!! おまわりさーん!!」
京太郎「黙れ」ドゴォ
池田「ぐぼぉっ…」ガクッ
――――――――
京太郎「どうだ?」
咲「着替え直して! 一秒でも早く!!」
池田「にゃっ!?」
京太郎「お前の服をよこせ。今すぐに」
池田「きゃあああっ!! ここにフルチンの変態がいるし!! おまわりさーん!!」
京太郎「黙れ」ドゴォ
池田「ぐぼぉっ…」ガクッ
――――――――
京太郎「どうだ?」
咲「着替え直して! 一秒でも早く!!」
930: 2010/08/27(金) 16:41:35.58 ID:RUQzi06L0
京太郎「君の着ている服と靴と車が欲しい」
ホスト「ああっ? 舐めたコト言ってんじゃねえぞガキが…」
ドガッ バキィ
――――――――
京太郎「どうだ?」
咲(わっ……スーツ姿の京ちゃんってカッコいい……)
咲「う、うん……けっこう似合ってると思うよ…」ドキドキ
京太郎「ではお姫様。どうぞお乗りください」ガチャッ
咲「………」
京太郎「昔の記憶を頼りに言ってみたが、気に障ったか?」
咲「いや、なんだか昔の京ちゃんみたいだなって思ってね」
京太郎「このままホテルに行くぞ」
ホスト「ああっ? 舐めたコト言ってんじゃねえぞガキが…」
ドガッ バキィ
――――――――
京太郎「どうだ?」
咲(わっ……スーツ姿の京ちゃんってカッコいい……)
咲「う、うん……けっこう似合ってると思うよ…」ドキドキ
京太郎「ではお姫様。どうぞお乗りください」ガチャッ
咲「………」
京太郎「昔の記憶を頼りに言ってみたが、気に障ったか?」
咲「いや、なんだか昔の京ちゃんみたいだなって思ってね」
京太郎「このままホテルに行くぞ」
931: 2010/08/27(金) 16:46:23.75 ID:RUQzi06L0
ホテル
咲「ふー、疲れた」ドサッ
京太郎「咲、寝転がる前にちょっと手伝ってくれないか?」
咲「何を?」
京太郎「」バサッ
咲「きゃっ…いきなり脱ぐなんて何考えてるの京ちゃん!」カァァ
京太郎「お前こそ何を考えてるんだ。ここを見てくれ」
咲「ふー、疲れた」ドサッ
京太郎「咲、寝転がる前にちょっと手伝ってくれないか?」
咲「何を?」
京太郎「」バサッ
咲「きゃっ…いきなり脱ぐなんて何考えてるの京ちゃん!」カァァ
京太郎「お前こそ何を考えてるんだ。ここを見てくれ」
933: 2010/08/27(金) 16:50:40.47 ID:RUQzi06L0
咲「お姉ちゃんに撃たれたところ…?」
京太郎「俺は二つの水素電池を動力源にしている。さっきの戦闘で一個が故障した」
プシュゥゥゥゥ
咲「お腹が開いた…」
京太郎「壊れてる方ほうを取り出してくれ…慎重にな」
咲「これはどういうものなの?」
京太郎「見た目は小さいが、膨大なエネルギーを蓄積している。
不安定なると爆発するんだ。この部屋くらいなら、軽く吹っ飛ばせるぞ」
咲「そ、そんなに危険なの?」
京太郎「もう手を触れるなよ。これは俺が管理しておく」
京太郎「俺は二つの水素電池を動力源にしている。さっきの戦闘で一個が故障した」
プシュゥゥゥゥ
咲「お腹が開いた…」
京太郎「壊れてる方ほうを取り出してくれ…慎重にな」
咲「これはどういうものなの?」
京太郎「見た目は小さいが、膨大なエネルギーを蓄積している。
不安定なると爆発するんだ。この部屋くらいなら、軽く吹っ飛ばせるぞ」
咲「そ、そんなに危険なの?」
京太郎「もう手を触れるなよ。これは俺が管理しておく」
934: 2010/08/27(金) 17:00:16.80 ID:RUQzi06L0
京太郎「あとは撃たれたところの治療をする」
咲「痛むの?」
京太郎「痛みはないが、血を流しっぱなしはマズイ。手伝ってくれ」
咲「う、うん…」
咲は京太郎が自分の身体を治療するのを手伝った。
彼の身体は無数の弾痕だらけだった。
咲「京ちゃん…こんなになるまで私のことを……」ジワッ
京太郎「さっきも言った通り、お前は気にしなくていい」
咲「で、でも……」グスッ
京太郎「お前は昔から本当に泣き虫だな……」
咲「う…うぅ……グスッ」
京太郎「俺は何があってもお前のことを守る」
咲「京ちゃん……///」
咲「痛むの?」
京太郎「痛みはないが、血を流しっぱなしはマズイ。手伝ってくれ」
咲「う、うん…」
咲は京太郎が自分の身体を治療するのを手伝った。
彼の身体は無数の弾痕だらけだった。
咲「京ちゃん…こんなになるまで私のことを……」ジワッ
京太郎「さっきも言った通り、お前は気にしなくていい」
咲「で、でも……」グスッ
京太郎「お前は昔から本当に泣き虫だな……」
咲「う…うぅ……グスッ」
京太郎「俺は何があってもお前のことを守る」
咲「京ちゃん……///」
936: 2010/08/27(金) 17:05:20.41 ID:RUQzi06L0
ぐぅぅぅぅぅ~
咲「あっ……」
京太郎「腹が減ったのか。仕方ない、俺が何か買ってくる」
咲「私も行くよ」
京太郎「ダメだ、お前はこの部屋から出るな」
咲「むぅ…」
京太郎「すぐ戻る」
ガチャッ…バタン
咲「……シャワーでも浴びようかな」
咲「あっ……」
京太郎「腹が減ったのか。仕方ない、俺が何か買ってくる」
咲「私も行くよ」
京太郎「ダメだ、お前はこの部屋から出るな」
咲「むぅ…」
京太郎「すぐ戻る」
ガチャッ…バタン
咲「……シャワーでも浴びようかな」
938: 2010/08/27(金) 17:10:47.06 ID:RUQzi06L0
咲「ふぅ……やっと一息つけたよ」
ブー ブー
咲「!!」
咲(部長から非常用に渡されたケータイが鳴ってる…)
ピッ
咲「はい、もしもし…」
『咲? よかった、無事なのね』
咲「部長ですか?」
『もうどこ行ってたのよ? 会場で須賀君が殺されて、あなたまで行方不明になって……
とっても心配したんだからね?』
ブー ブー
咲「!!」
咲(部長から非常用に渡されたケータイが鳴ってる…)
ピッ
咲「はい、もしもし…」
『咲? よかった、無事なのね』
咲「部長ですか?」
『もうどこ行ってたのよ? 会場で須賀君が殺されて、あなたまで行方不明になって……
とっても心配したんだからね?』
939: 2010/08/27(金) 17:16:04.40 ID:RUQzi06L0
咲「すいません心配かけて……でも私は大丈夫ですから」
『一体何があったの? あなた今どこにいるのよ?』
咲「それはちょっと言えないんです…」
『……なんか怪しいわね。ひょっとして、何かやっかい事に巻き込まれてるんじゃない?』
咲「ち、違いますってば! 全然問題ないですよ」
『もう夜中なのに、あなた家に帰ってないそうじゃない。どこに泊まる気よ』
咲「今、○○ホテルに……あっ、もちろん一人でですよ!?」
『ふーん…』
咲「?」
照『それを聞いて安心したわ。またね、咲』ガチャッ
『一体何があったの? あなた今どこにいるのよ?』
咲「それはちょっと言えないんです…」
『……なんか怪しいわね。ひょっとして、何かやっかい事に巻き込まれてるんじゃない?』
咲「ち、違いますってば! 全然問題ないですよ」
『もう夜中なのに、あなた家に帰ってないそうじゃない。どこに泊まる気よ』
咲「今、○○ホテルに……あっ、もちろん一人でですよ!?」
『ふーん…』
咲「?」
照『それを聞いて安心したわ。またね、咲』ガチャッ
940: 2010/08/27(金) 17:23:14.99 ID:RUQzi06L0
ガチャッ
京太郎「戻ったぞ」
咲「あ、お帰り…」
京太郎「俺がいない間に何か変わったことはなかったか?」
咲「えっと…そういえば部長から電話があったんだけど…」
ブー ブー
咲「…また電話?」
京太郎「待て、俺が出る」
ピッ
京太郎『はい、宮永咲です』
『もしもし、私てるてる。今、ホテルのフロントにいるの』
京太郎「……」ピッ
京太郎「やつに居場所がばれた」
京太郎「戻ったぞ」
咲「あ、お帰り…」
京太郎「俺がいない間に何か変わったことはなかったか?」
咲「えっと…そういえば部長から電話があったんだけど…」
ブー ブー
咲「…また電話?」
京太郎「待て、俺が出る」
ピッ
京太郎『はい、宮永咲です』
『もしもし、私てるてる。今、ホテルのフロントにいるの』
京太郎「……」ピッ
京太郎「やつに居場所がばれた」
942: 2010/08/27(金) 17:30:13.71 ID:RUQzi06L0
咲「そんな…どうして?」
京太郎「今して見せたように、俺たちサイボーグは声帯模写が出来る。お前は騙されたんだ」
ブー ブー
京太郎「」ピッ
『もしもし、私てるてる。今、エレベーターに乗ってるの』
京太郎「マズイな…」
京太郎「今して見せたように、俺たちサイボーグは声帯模写が出来る。お前は騙されたんだ」
ブー ブー
京太郎「」ピッ
『もしもし、私てるてる。今、エレベーターに乗ってるの』
京太郎「マズイな…」
943: 2010/08/27(金) 17:35:34.27 ID:RUQzi06L0
ブー ブー
『もしもし、私てるてる。今、扉の前に…』
京太郎「さっさと失せろ、ベイビー」
ズドォォン!
照「うぐぉぉっ!」ドカッ
至近距離から撃たれて、照は部屋のドアごと吹っ飛んだ。
京太郎「さ、今のうちだ。逃げるぞ」
咲「う、うん…」
『もしもし、私てるてる。今、扉の前に…』
京太郎「さっさと失せろ、ベイビー」
ズドォォン!
照「うぐぉぉっ!」ドカッ
至近距離から撃たれて、照は部屋のドアごと吹っ飛んだ。
京太郎「さ、今のうちだ。逃げるぞ」
咲「う、うん…」
944: 2010/08/27(金) 17:41:47.28 ID:RUQzi06L0
駐車場
京太郎「早く乗れ!」
咲「は、はい」ガチャッ
ブォォォン!
京太郎「いいか? 出発するぞ…」
ズドドドドドドドッ!
咲「きゃっ!」
照「まぁ~て~」チャキッ
京太郎「出すぞ!」グィッ
キキィィィィ…ブロロロロロロ…
京太郎「早く乗れ!」
咲「は、はい」ガチャッ
ブォォォン!
京太郎「いいか? 出発するぞ…」
ズドドドドドドドッ!
咲「きゃっ!」
照「まぁ~て~」チャキッ
京太郎「出すぞ!」グィッ
キキィィィィ…ブロロロロロロ…
945: 2010/08/27(金) 17:47:52.20 ID:RUQzi06L0
ブォォォォォン…
京太郎「ケガはないか?」
咲「うん、大丈夫だよ」
京太郎「後ろを見ろ。車が追いかけてきてないか?」
咲「ううん…」
京太郎「妙だな」
ブー ブー
京太郎「また電話か…」
ピッ
『もしもし、私てるてる。今お空を飛んでるの』
咲「!!」
バラバラバラバラバラバラ…
京太郎「上か!」
京太郎「ケガはないか?」
咲「うん、大丈夫だよ」
京太郎「後ろを見ろ。車が追いかけてきてないか?」
咲「ううん…」
京太郎「妙だな」
ブー ブー
京太郎「また電話か…」
ピッ
『もしもし、私てるてる。今お空を飛んでるの』
咲「!!」
バラバラバラバラバラバラ…
京太郎「上か!」
947: 2010/08/27(金) 18:00:13.18 ID:RUQzi06L0
咲たちを乗せた車の上空にヘリが飛来した。
操縦席にはもちろん、邪悪な笑みを浮かべた照の姿が――
咲「まさか…ヘリまで使って追ってくるなんて……」
『咲…今からとっておきのプレゼントあげる……』
咲「えっ?」
ヒュルルルルルル……ドゴォォォン!
咲「うわぁっ!!」ガタガタッ
京太郎「爆弾だと…? どこで手に入れたか知らんが、やっかいな……」
操縦席にはもちろん、邪悪な笑みを浮かべた照の姿が――
咲「まさか…ヘリまで使って追ってくるなんて……」
『咲…今からとっておきのプレゼントあげる……』
咲「えっ?」
ヒュルルルルルル……ドゴォォォン!
咲「うわぁっ!!」ガタガタッ
京太郎「爆弾だと…? どこで手に入れたか知らんが、やっかいな……」
948: 2010/08/27(金) 18:06:16.30 ID:RUQzi06L0
咲「きょ…京ちゃん、どうしよう?」
京太郎「落ち着け、なんとか回避してみる」
京太郎(とは言ったものの、車とヘリではこちらが圧倒的に不利だ…)
照『あはははははははっ!!!』
ヒュルルルルルル……ドゴォォン! ドゴォォン!
京太郎「くっ…」
京太郎(こうして避け続けるのにも限界がある……なんとかしなければ)
京太郎「落ち着け、なんとか回避してみる」
京太郎(とは言ったものの、車とヘリではこちらが圧倒的に不利だ…)
照『あはははははははっ!!!』
ヒュルルルルルル……ドゴォォン! ドゴォォン!
京太郎「くっ…」
京太郎(こうして避け続けるのにも限界がある……なんとかしなければ)
949: 2010/08/27(金) 18:13:46.15 ID:RUQzi06L0
京太郎(爆弾……そうだ、いい手がある……)
京太郎「咲、運転を代われ」
咲「またっ? 一体何する気なの!?」
京太郎「やつが爆弾を落としてくるところを狙い撃つ」ガチャッ
京太郎はショットガンを引っ掴み、窓から身を乗り出した
その瞬間――
ドゴォォォン!
京太郎「うぉっ!?」
車の至近距離で爆発が起きた。
咲「!! 京ちゃん! 大丈夫!?」
京太郎「くそっ…身体のあちこちをやられた……」
照『あっははははははっ!!! バーカ、最初からこれを狙ってたんだよ!!』
京太郎「咲、運転を代われ」
咲「またっ? 一体何する気なの!?」
京太郎「やつが爆弾を落としてくるところを狙い撃つ」ガチャッ
京太郎はショットガンを引っ掴み、窓から身を乗り出した
その瞬間――
ドゴォォォン!
京太郎「うぉっ!?」
車の至近距離で爆発が起きた。
咲「!! 京ちゃん! 大丈夫!?」
京太郎「くそっ…身体のあちこちをやられた……」
照『あっははははははっ!!! バーカ、最初からこれを狙ってたんだよ!!』
951: 2010/08/27(金) 18:19:04.21 ID:RUQzi06L0
バラバラバラバラバラ……
咲「!?」
ヘリのローター音がさっきより近付いてきている。
見ればヘリはみるみる高度を落とし、車の真横に接近してきていた。
照『もう反撃を恐れる必要もない……今頃しに行くからね咲……』
咲「ひっ…」
そして、とうとう車とヘリが横並びになった。
照「バイバイ咲」チャキッ
ヘリの窓から突き出された銃口が鈍く光った。
咲「……っ」
咲「!?」
ヘリのローター音がさっきより近付いてきている。
見ればヘリはみるみる高度を落とし、車の真横に接近してきていた。
照『もう反撃を恐れる必要もない……今頃しに行くからね咲……』
咲「ひっ…」
そして、とうとう車とヘリが横並びになった。
照「バイバイ咲」チャキッ
ヘリの窓から突き出された銃口が鈍く光った。
咲「……っ」
952: 2010/08/27(金) 18:25:17.86 ID:RUQzi06L0
京太郎「伏せてろ」ガバッ
咲「えっ?」
ヒュッ
京太郎がヘリに向かって何かを投げつけた、次の瞬間――
ズドォォォォォォン!!!
咲「きゃああっ!!」
京太郎「ぐっ!!」
今までにない猛烈な衝撃が二人を襲った。
咲「えっ?」
ヒュッ
京太郎がヘリに向かって何かを投げつけた、次の瞬間――
ズドォォォォォォン!!!
咲「きゃああっ!!」
京太郎「ぐっ!!」
今までにない猛烈な衝撃が二人を襲った。
953: 2010/08/27(金) 18:31:03.71 ID:RUQzi06L0
シュゥゥゥゥゥゥ…
咲「う…うぅ……」
京太郎「…大…丈夫か…?」
咲「う……痛ッ…!」ズキッ
京太郎「足に金属の破片が刺さってる。あまり動かさない方がいい」
咲「い…一体何がどうなったの…?」
京太郎「やつを油断させ、こっちに接近させるのが俺の狙いだった。
そしてやつに、水素電池をプレゼントしてやったのだが……」
咲と京太郎は、横転した車の中にいた。
京太郎「威力が強すぎて、俺たちも巻き添えを食らってしまった」
咲「お姉ちゃんは…」
京太郎「とりあえずここから這い出せ」
咲「う…うぅ……」
京太郎「…大…丈夫か…?」
咲「う……痛ッ…!」ズキッ
京太郎「足に金属の破片が刺さってる。あまり動かさない方がいい」
咲「い…一体何がどうなったの…?」
京太郎「やつを油断させ、こっちに接近させるのが俺の狙いだった。
そしてやつに、水素電池をプレゼントしてやったのだが……」
咲と京太郎は、横転した車の中にいた。
京太郎「威力が強すぎて、俺たちも巻き添えを食らってしまった」
咲「お姉ちゃんは…」
京太郎「とりあえずここから這い出せ」
954: 2010/08/27(金) 18:39:32.29 ID:RUQzi06L0
咲「うぅ、足が痛いよぅ……」ズルズル
苦労して車から這い出ると、墜落して炎上しているヘリの残骸が目に入った。
咲「お姉ちゃん…」
京太郎「どうやら倒せたみたいだな…」ガクッ
咲「京ちゃん、しっかりして!」
京太郎「さっきので大分派手にやられたようだ…」
バキン!
苦労して車から這い出ると、墜落して炎上しているヘリの残骸が目に入った。
咲「お姉ちゃん…」
京太郎「どうやら倒せたみたいだな…」ガクッ
咲「京ちゃん、しっかりして!」
京太郎「さっきので大分派手にやられたようだ…」
バキン!
955: 2010/08/27(金) 18:45:38.51 ID:RUQzi06L0
京太郎「!!」
咲「なに、今の音?」
京太郎「あいつだ…」
照「さぁぁぁきぃぃぃぃ…」
ヘリの残骸を押しのけ、照が姿を現した。
身体のあちこちの皮膚が削げ落ち、金属骨格のフレームがむき出しになっている。
照「頃す頃す頃す頃すコロス…」
咲「なに、今の音?」
京太郎「あいつだ…」
照「さぁぁぁきぃぃぃぃ…」
ヘリの残骸を押しのけ、照が姿を現した。
身体のあちこちの皮膚が削げ落ち、金属骨格のフレームがむき出しになっている。
照「頃す頃す頃す頃すコロス…」
956: 2010/08/27(金) 18:52:01.36 ID:RUQzi06L0
咲「い、いや…」
京太郎「……咲、お前は一人で逃げろ」
咲「そんな…一緒じゃなきゃ嫌だよ!」
京太郎「俺にお前を守る力は残されてない。ただ…」
プシュゥゥゥ…
京太郎「水素電池はもう一個ある。これで俺もろともやつを…」
咲「ダメだよ! 京ちゃんが氏ぬなんてそんな…」
京太郎「咲、俺は機械だ。人間だった須賀京太郎はもう氏んだ」
咲「………」
京太郎「だが、俺はお前を氏なせたくない。これは俺の本心だ」
咲「京ちゃん…」
京太郎「……咲、お前は一人で逃げろ」
咲「そんな…一緒じゃなきゃ嫌だよ!」
京太郎「俺にお前を守る力は残されてない。ただ…」
プシュゥゥゥ…
京太郎「水素電池はもう一個ある。これで俺もろともやつを…」
咲「ダメだよ! 京ちゃんが氏ぬなんてそんな…」
京太郎「咲、俺は機械だ。人間だった須賀京太郎はもう氏んだ」
咲「………」
京太郎「だが、俺はお前を氏なせたくない。これは俺の本心だ」
咲「京ちゃん…」
957: 2010/08/27(金) 18:57:08.83 ID:RUQzi06L0
京太郎「咲、最後に一つだけ言っておく」
咲「…なに? 京ちゃん…」
京太郎「恐れるな。未来は変えられる」
咲「!!」
京太郎「行け!」
咲「…なに? 京ちゃん…」
京太郎「恐れるな。未来は変えられる」
咲「!!」
京太郎「行け!」
958: 2010/08/27(金) 19:00:27.86 ID:RUQzi06L0
咲「……うん」
タッタッタッタッ…
咲は痛む足を引きずりながら精一杯走った。
照「逃がすか…」
京太郎「おっと、お前はこっちだ」
ガシッ
照「!!」
京太郎「ふん……」メキメキメキ…
照「くそっ…離せえええええええ、モガッ…」
京太郎は照の口に水素電池を突っ込んだ。
京太郎「アイルビーバック…」
ズドォォォォォォォォォン!!!
タッタッタッタッ…
咲は痛む足を引きずりながら精一杯走った。
照「逃がすか…」
京太郎「おっと、お前はこっちだ」
ガシッ
照「!!」
京太郎「ふん……」メキメキメキ…
照「くそっ…離せえええええええ、モガッ…」
京太郎は照の口に水素電池を突っ込んだ。
京太郎「アイルビーバック…」
ズドォォォォォォォォォン!!!
959: 2010/08/27(金) 19:06:57.95 ID:RUQzi06L0
20××年
咲「京ちゃん…」
あれから数年後、私は京ちゃんのお墓を訪れていた。
もちろん、ここに眠ってるのはインターハイの日に、未来のお姉ちゃんに殺された方の京ちゃんだ。
咲「京ちゃん……私ね、今日お姉ちゃんと仲直り出来たんだ」
私は冷たい墓石を優しくなぞった。
咲「あの日から…少しずつ、ゆっくり時間をかけて」
咲「私、もう麻雀を通してしかお姉ちゃんと話せないと思ってたけど、そんなことはなかったよ…」
960: 2010/08/27(金) 19:09:59.35 ID:NxGjrBMa0
I'll be back...
961: 2010/08/27(金) 19:12:18.80 ID:RUQzi06L0
咲「未来は変えられる……京ちゃんの言った通りだったよ」
私はとっくに、競技麻雀の表舞台からは去っていた。
姉もこの仲直りを機に、引退を考えているらしい。
咲「これで、もうあんな悲劇は起きずに済むんだよ……」
咲「だから、安心して眠ってね……」グスッ
「咲、何でなにもないところに向かって喋ってんだ?」
私はとっくに、競技麻雀の表舞台からは去っていた。
姉もこの仲直りを機に、引退を考えているらしい。
咲「これで、もうあんな悲劇は起きずに済むんだよ……」
咲「だから、安心して眠ってね……」グスッ
「咲、何でなにもないところに向かって喋ってんだ?」
962: 2010/08/27(金) 19:13:29.96 ID:lrFKuBuX0
ホヮ・・・ッツ・・・?
963: 2010/08/27(金) 19:18:01.79 ID:RUQzi06L0
咲「えっ?」
ついさっきまで私の目の前にあったはずの墓石が消失していた。
いや――それよりも驚いたのは、背後から聞こえた懐かしい声。
咲「京ちゃん?」
京太郎「よっ」
振り向くとそこにはあの人が立っていた。
まるで何事もなかったかのように、けろっとした様子で。
京太郎「戻ってくるって言っただろ?まあ、お前のおかげなんだけどな」
咲「京ちゃん!」
私はあの人の胸に飛び込んだ――大好きなあの人に
そう、未来は変わったんだ――
ターミ姉ちゃん 完
ラスト 咲「声が聞こえる…」
ついさっきまで私の目の前にあったはずの墓石が消失していた。
いや――それよりも驚いたのは、背後から聞こえた懐かしい声。
咲「京ちゃん?」
京太郎「よっ」
振り向くとそこにはあの人が立っていた。
まるで何事もなかったかのように、けろっとした様子で。
京太郎「戻ってくるって言っただろ?まあ、お前のおかげなんだけどな」
咲「京ちゃん!」
私はあの人の胸に飛び込んだ――大好きなあの人に
そう、未来は変わったんだ――
ターミ姉ちゃん 完
ラスト 咲「声が聞こえる…」
コメントは節度を持った内容でお願いします、 荒らし行為や過度な暴言、NG避けを行った場合はBAN 悪質な場合はIPホストの開示、さらにプロバイダに通報する事もあります