絵里「何か悪いひとに悪いことされてないか心配で朝も起きられないわ」

希「朝は起きなあかん」

穂乃果「わかる。穂乃果も雪穂のことが心配で朝も起きられないよ」

ことり「穂乃果ちゃんは元から起きられなかったよね」

穂乃果「えへへ」

ことり「褒めてないよ」

絵里「でも、本当に心配。あの子、少し世間知らずだから悪いひとにお菓子あげるからと言われたらついていきそうだし」

穂乃果「うちの雪穂はそれはないかな。穂乃果よりもしっかりしてるし」

ことり「穂乃果ちゃん…」





海未「あ、真姫。この書類の整理をお願いします」

真姫「任せて」

海未（真姫ってどこか妹っぽいですね）ごくり

ガチャ

にこ「はぁ…」

希「にこっちも溜め息ついてどうしたの？」

にこ「最近、妹たちの帰りが遅いときがあるのよ」

絵里「にこのとこも？」

にこ「『も』ってことは亜里沙ちゃんも帰りが遅いのね」

穂乃果「雪穂もだよ」

にこ「へえー」

希「なるほど…そういうこと」

絵里「希？」

希「全ての謎は解けたで」どやっ

ほのえりにこ「「「！！！」」」

ことり（うん、ことりも分かっちゃいました）ちらっ




海未「ま、真姫。この後、今日のお礼にお食事でもいかがですか？」

真姫「そうね。今日は暇だし、付き合ってあげてもいいわよ」ぷいっ

絵里「の、希。おねがい、亜里沙の帰りが遅い理由を教えて」

穂乃果「うん、穂乃果にも」

にこ「聞いてあげるから言ってみなさい」

希「ふふーん、それはつまりやな」

えりほのにこ「「「ごくり」」」

希「妖怪、妹かくしの仕業や」どやっ

えりほのにこ「「「な、なんだってー！」」」

ことり（これはひどい）

ことり「の、希ちゃ」

絵里「なるほど、妖怪のせいなのね」

穂乃果「流石だよ、希ちゃん！ まさかあの情報だけで妖怪の名前まで特定しちゃうなんて」

にこ「認めてあげるわ。希、あんたがNo.１スピリチュアルガールよ」

ことり「…………え？え？」

ことり（なにそれひどい）

妖怪、妹かくしとは。音ノ気坂近郊に住まうとされる女の妖怪で、諸説あるが一般的には妹を誘惑し、一緒に遊びまわったりその妹たちに色々な知識を与えるとされる。
一説には普通の女の子を妹にするとも言われており、
近年では長い黒髪に弓を携えた大和撫子の姿で描かれている

絵里「無垢な亜里沙に色々なことを教えるなんて…、許せないわ」がたがた

穂乃果「絵里ちゃん…そんなに震えて。怖いなら我慢しなくてもいいんだよ」

絵里「ふっ…、穂乃果。亜里沙の為なら怖いのなんて耐えられるわ。だって私はお姉ちゃんだから」きりっ

穂乃果「絵里ちゃん…」

希「流石えりち」

にこ「よく言ったわ。それでこそ、姉よ」

ことり（もうこの空間やだ）

絵里「それで、希。妹かくしの居場所は分かるの？」

希「甘く見てもらっちゃ困るよ。うちを誰だと思ってるの？ スピリチュアルガールののんたんやで」どやっ

絵里「そうね。そうだったわね、のんたん」

穂乃果「おねがい、居場所を教えてのんたん」

にこ「流石のんたんね」

ことり「のんたん(笑)」

希「…やめて////」

ことり（照れるなら言わなければ良いのに…、まあ可愛いけど）

希「と、とにかく！ 抜かりはないやん」

ことり（あ、ごまかした）

希「皆うちについてきて」

希「ついたで」

絵里「なるほど。ここが妹かくしの住処ね」

穂乃果「そんな…」がたがた

にこ「どうしたの、穂乃果」

穂乃果「ここは…、そんなの…」

希「どうやら穂乃果ちゃんは気付いたようやね。そう、ここはーーー海未ちゃんの家や」

にこえり「「！！！」」

ことり（しってました）

絵里「そ、そんな…、まさか」

ことり（流石に気付くよね）

絵里「まさか海未も妹だったなんて…」

ことり「なんでそうなるの！？」

絵里「ひっ！」びくっ

にこ「ことり、落ち着きなさい。認めたくない気持ちも分かる。妹かくしに海未を誘惑されたんだもの。でもね、辛いのはあんただけじゃないわ」

穂乃果「…うう」ぐすっ

にこ「穂乃果を見てみなさい。妹だけじゃなく、幼馴染みまでも妹かくしの手にかかったのよ。ことり、今のあんたに出来るのは怒鳴ることでもなければ焦ることでもない。穂乃果の支えになってあげることよ」

ことり「にこちゃん…」

ことり（駄目だこいつら早く何とかしないと）

希「突入する前に皆にふたつだけ言っておくで。妹かくしと対面した時は必ず彼女のことはお姉ちゃんと呼ぶんや。そうしないと妹かくしに魅入られて妹にされてしまう」

絵里「なるほど、わかったわ」

穂乃果「うん！」

にこ「了解よ」

希「それともうひとつ。妹かくしを倒すには、彼女を抱き締めて頭を撫でながら耳元で「妹かくしちゃん、一緒におうちにかえろ」と囁くんよ。そうすれば妹かくしを妹にすることができるやん」

絵里「いいじゃない…、やってやるわ」

穂乃果「妹かくしちゃん、おうちかえろ…うん！ わかったよ」

にこ「ふふふ、にこのお姉ちゃん力の前では妹かくしなんかただの妹よ」

ことり（海未ちゃんが妹…）ごくり

希「皆、いくで」

にこほのえりこと「「「「おー！」」」」

亜里沙「あれ、お姉ちゃん。どうしたの？」

絵里「亜里沙！ くっ…、やっぱりここにいたのね」

亜里沙「？」

雪穂「海未ちゃん、ここ教えて」

穂乃果「えっ、雪穂！？」

海未「あ、すいません。先にこころとここあを寝かせーーーなっ！！？」

にこ「！！？」

海未（ど、どどどどどうして皆さんがここに）

真姫「海未ー？ ちょっと聞きたいことが」

海未「ま、真姫。すこし待ってください」

凛「海未ちゃーん！膝枕してー」だきっ

海未「ちょ、凛も！ は、離れて」

花陽「あ、ずるいよ凛ちゃん！ う、海未ちゃん！花陽にも…、そのっ」

海未（ま、まずい！こんな場面を見られたら）


にこほのえりことのぞ「「「「「……」」」」」


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ


海未「ひぃっ！」

絵里「随分と楽しそうね。私も仲間に入れてくれないかしら」

穂乃果「そうだね。穂乃果も海未ちゃんをいっぱいいーっぱい可愛がってあげたい気分だよ」

にこ「海未ちゃーん？少しおいたが過ぎるにこ」

ことり「おやつにしちゃうよ」

希「くすくす…」

海未「ちょ、やめ、話せば分かります」



「「「「「海未ちゃん、一緒におうちかえろ」」」」」


なでなでなでなでなでなでなでなでなでなで


いやぁあああああああ

海未「絵里お姉ちゃん！」

絵里「んー？ どうしたの？」

海未「そろそろおうちに帰りたいです」

絵里「だーめっ♪ 今日はここが海未ちゃんのおうちよ」

海未「そんな…、亜里沙からも何か言ってください」

亜里沙「えへへ、海未さんとお泊まり」くねくね

海未「あ、亜里沙？」

海未（だ、だれかたすけてー）

おわり！

あれ、事情説明とかは？
眠くなったなら代わりに寝とくから早よ

乙
海未ちゃんは妹キラーっぽい

あら＾～