1: 2016/01/24(日) 22:22:36.637 ID:s2CfFzkIp.net
紅莉栖「岡部、まさか私のこと...忘れちゃったの...?」

岡部「いや、すまない、おっと機関から電話のようだ...ああ、俺だ、何?機関のエージェントが遂に行動を開始した...?わかった幸運を祈る。エルプサイコングルゥ...」

岡部「ということで紅莉栖とか言ったな。どうもそなたは今日は調子が悪いようだな。家に帰ってゆっくり休むがよい。フーハッハハ!!」

紅莉栖「グスッ」

岡部「...うむ。マッドサイエンティストは女の涙には弱いのだ。これはあまり俺の趣味では無いのだが仕方が無い、タクシーで家まで送ってやろう。感謝するがよい!フーハッハハ!!」

紅莉栖「グスッ」

岡部「...」
STEINS GATE 牧瀬紅莉栖 運命探知の魔眼[リーディング シュタイナー] 1/7スケール プラスチック製 塗装済み完成品フィギュア
3: 2016/01/24(日) 22:42:58.930 ID:s2CfFzkIp.net
タクシーの中

岡部「紅莉栖さん、ほらハンカチ」

紅莉栖「グスッ」

岡部「仕方ないなぁ」フキフキ

紅莉栖「!!!」

岡部「どうした?紅莉栖さん」

紅莉栖「岡部は...岡部はそんなんじゃなかった...」

4: 2016/01/24(日) 22:48:02.148 ID:s2CfFzkIp.net
岡部「紅莉栖...お前は俺の一体何を知っているのか?」

紅莉栖「何って...一緒に電話レンジ(仮)を作って、タイムリープマシンを作って...」

岡部「じゃあ、俺がSERNの一員だってこともか?」

紅莉栖「...ってそんな!そんなわけないじゃない!だってあいつらはまゆりを殺そうとしたのよ!?」

岡部「もしまゆりもSERNの一員だと言ったら?」

紅莉栖「...え?」

岡部「おっと、話し過ぎたようだな。真実を知ってしまったお前にはSERNの本部で然るべき制裁が待っているであろう。覚悟するがよいぞ。フーハッハハ!!フーハッハハ!!!!!!」

5: 2016/01/24(日) 22:51:20.722 ID:s2CfFzkIp.net
SERN本部

紅莉栖「ここって...」

岡部「そうか、お前は全部知ってるんだったな、そうだここは旧未来ガジェット研究所、今はSERN総本部だ」

紅莉栖「そんな...」

岡部「ふふ...まぁ入れ」

6: 2016/01/24(日) 23:02:56.192 ID:s2CfFzkIp.net
ダル「ボス!!どうされましたか!!」

岡部「ああ、こいつはどうやら違う世界線からのスパイらしい。処分しろ」

ダル「了解しました」ドス

紅莉栖「いった...ちょっと何すんの...」ボキッ

ダル「黙れ」ボコッ

紅莉栖「ううぇーん」シクシク

岡部「惨めなものだな、牧瀬紅莉栖よ!!!」

7: 2016/01/24(日) 23:06:32.705 ID:s2CfFzkIp.net
紅莉栖「何で私の苗字を!!!」

岡部「フーハッハハ!戯言は後で聞くとしよう」

紅莉栖「岡部ぇ~~!!」

ダル「おら来い」ドスッ

9: 2016/01/24(日) 23:16:44.933 ID:s2CfFzkIp.net
三百人委員会

岡部「今日はこいつの処分を検討する」

紅莉栖「いったぁ離して離してよぉ!!!」

岡部「こいつは俺たちのことを全て知っていた...恐らく違う世界線から来たのだろう...」

ダル「さっさと頃しましょう」

まゆしぃ「そうだ殺っちゃえ!!」

ブラウン「でもなんでそいつが俺たちのことを知っているんだ?」

岡部「ふふふ、それは...こいつが未来ガジェット研究所のメンバーNo.4...牧瀬紅莉栖だからだ」

ダル「なんだと...?あの伝説のNo.4だというのか!?」

フェイリス「我は見たことが無い。このような姿だったとは...」

岡部「ということでこいつは俺が処分する。よって今日の委員会は解散だ。皆、散れ」

ダル「しかしボス...」

岡部「いいから散れ!」

ダル「はぁ...」

10: 2016/01/24(日) 23:25:42.110 ID:s2CfFzkIp.net
罪人留置室

紅莉栖「ちょっと岡部!!!どういうことなの!!!説明して!!!」

岡部「悪かった..紅莉栖...本当にすまなかった...」

紅莉栖「はぁ?何よ悪かったって!!!悪かったで済んだら警察なんか...って岡部?」

岡部「俺が...俺があんなことしなければ...全部俺のせいなんだ..俺の...俺が悪いんだ...」グスッ

紅莉栖「ちょっ岡部...なんで泣いてるのよ」

岡部「グスッ」

紅莉栖「もう、しょうがないわね...何があったの?一つ一つゆっくりでいいから教えて?」

岡部「ああ、わかった。一つ一つ...うぅグスッ」

紅莉栖「はいはいゆっくりでいいから」

11: 2016/01/24(日) 23:38:32.921 ID:s2CfFzkIp.net
岡部「まず、俺がタイムマシンから帰ってきたあの夏から一年程経ったある日、まゆりが倒れたんだ。原因は先天性の肺疾患だった...現代の医療では治らないと言われたんだ。ここまでは分かるか?」

紅莉栖「ええ、それから一ヶ月後に岡部が失踪した...」

岡部「そうだ。ある日実家に電話がかかってきたんだ。誰だろうと思ったら相手はSERNだったんだ。SERNではもう未来に飛ぶ技術が確立されているようでな。SERN側からまゆりを救う代わりに実験に参加してくれないかという提案が来たんだ」

紅莉栖「もしかして、受け入れたの?」

岡部「...ああ」

12: 2016/01/24(日) 23:48:11.765 ID:s2CfFzkIp.net
紅莉栖「何で...何で私に相談してくれなかったの!?いつも困ったときはお互い様だったじゃない!あの時だって...」

岡部「そうだ。だからこそだ。だからこそ、紅莉栖に迷惑をかけたくなかった。同じ苦しみを味わって欲しくなかった。でもそれがこんな状況を引き起こしてしまった...」

紅莉栖「...もうわかったわ。で、何でさっきまで私のことを知らないふりをしていたの?」

岡部「実はこの世界はSERNに監視されているんだ。未来に飛ぶ前、俺は記憶を消されるはずだった。俺は間一髪でそれを回避した。だから記憶が残っていることがバレればSERNに殺される可能性がある。監視の目が無いのはこの建物の中だけだ。」

紅莉栖「そんな...」

14: 2016/01/24(日) 23:57:10.360 ID:s2CfFzkIp.net
紅莉栖「でも岡部はSERNのボスなんでしょ?そんなことどうにでも...」

岡部「無理だ」

紅莉栖「どうして?」

岡部「この世界線はSERNが勝手に作った世界線なんだ。俺がSERNのボスに相応しいか、チェックするためのな..」

紅莉栖「そんな...ここから抜け出すことは出来ないの?」

岡部「方法はゼロではない」

紅莉栖「じゃあ!どうやって!」

18: 2016/01/25(月) 00:14:05.233 ID:0uMJdTnFp.net
岡部「その答えはもう知っているはずだろう、紅莉栖」

紅莉栖「...」

岡部「紅莉栖、お前はどうやってこの世界に来た?」

紅莉栖「どうやってって、そんなのSERNに頼んで未来に...」

岡部「お前はその時に俺のことを聞かなかったか?」

紅莉栖「...!!!」

岡部「お前は俺がまゆりを助けるために未来にいったのを知りながら、俺を現代に引き戻すためにここまでやってきた。違うか?」

紅莉栖「...」

岡部「お前はまゆりよりも俺を取るのか...?」

紅莉栖「違う!そんなんじゃ!そんなんじゃなくて、ただ岡部がまた苦しむのを見たくないから...」

岡部「嘘だ。お前は俺にいなくなって欲しくなかっただけだ」

紅莉栖「そんな...」

岡部「...分かってる。まゆりも俺も助かるたった一つの方法がある。っとその前に、円卓会議を始めようか」

21: 2016/01/25(月) 00:23:30.459 ID:0uMJdTnFp.net
円卓会議

紅莉栖「ここは...!」

岡部「そうだ。ラボだ。当時のまま残してある」

紅莉栖「まゆりのうーぱ、それからドクぺまで!」

岡部「感慨に浸っている暇はないぞ!助手!これから緊急円卓会議を行う!神の力は今、このラボに降り注がれる!オペレーションコードフーガ、目標はSERNの支配からの脱出だ!」

24: 2016/01/25(月) 00:32:38.136 ID:0uMJdTnFp.net
紅莉栖「まず必要なのは過去に遡るためのタイムマシンか...」

岡部「タイムリープマシンならあるが、これでは最大48時間までしか遡れない。連続で使ったとしてもSERNの行動を止められる時間まで遡るのは無理だ」

紅莉栖「私たちがいくらあがいてみたところで技術はSERNの方が上なのよ?どうやってSERNから逃げるっていうのよ」

26: 2016/01/25(月) 00:40:56.065 ID:0uMJdTnFp.net
岡部「この建物はSERNのクローンのようなものだ。もし、このSERNでタイムマシンを作ることが出来れば...」

紅莉栖「そんなの無理よ、第一にメンバー達が素直にタイムマシンを作ると思う?この世界は本物のSERNに監視されてるのよ?」

岡部「紅莉栖、覚えているか?前に話しただろう、リーリングシュタイナーについて」

紅莉栖「ええ、何か過去の世界線の記憶を思い出す能力だとか何とか...」

岡部「それを使えばいいのだ。紅莉栖も見ただろう。このSERNにはラボメンのメンバーが入っている。彼らをこっちのものに出来れば...」

紅莉栖「でもSERNに報告するかもしれないじゃない」

岡部「やってみなくては分からないだろう。まずはダルとまゆりからだ」

27: 2016/01/25(月) 00:47:26.172 ID:0uMJdTnFp.net
ダル「お呼びでしょうか、ボス」

まゆり「ただいま参りました」

岡部「ちょっと、この中に入ってもらえるか?」

ダル「了解です」

--

ダル「これは...」

まゆり「どっかで見たことがあるような...」

ダル「これは俺のパソコンか?」

まゆり「これって私のクッション...だったような」

ダル「ボス、これは一体...」

岡部「ここは、俺たちのラボだ」

30: 2016/01/25(月) 00:55:59.947 ID:0uMJdTnFp.net
まゆり「ラボ...」

ダル「オカ..リン..?」

まゆり「オカリンがいて、ダル君がいてまゆりがいて...」

岡部「そうだ、ここは俺たちのラボだ!」

--

岡部「だんだん記憶が戻ってきたようだな」

ダル「不思議なものだお」

まゆり「ってダル君なんでそんなって...ダル君!?」

紅莉栖「SERNに勝つためには私たちだけにしかないものが欲しいわね」

岡部「俺たちだけにしかないものか...」

ダル「そういえばDメールとかいうのがあった気がする」

岡部「Dメール...そうかDメールか!なんでもっと早く気がつかなかったんだろう!」

36: 2016/01/25(月) 01:30:19.729 ID:0uMJdTnFp.net
岡部「まゆりを救うためには、まゆりをタイムマシンで未来に連れて行き、無事に現代に返す必要がある」

紅莉栖「ここのSERNはそんな技術あるの?」

ダル「時間制御系は恐らくさっぱりです」

岡部「うーむ。ならばやはりDメールを使うしかないな」

紅莉栖「どうするの?」

岡部「過去の自分にSERNに騙されるなとメールを送る」

岡部「そして2020年に完成予定のタイムマシンの開発を前倒して俺たちが作る」

紅莉栖「そんなの...」

岡部「そうするしかないんだ...」

---

岡部「ダル、準備はいいか?」

ダル「ああ」

岡部「エル、プサイ、コングル...」

???「そこまでだ!」

岡部「お前は...バイト戦士...ではなく」

鈴羽「岡部倫太郎、今すぐ頃す!」

第二部に続く


37: 2016/01/25(月) 01:41:03.152 ID:/FgPjm8Q0.net
おつおつ

38: 2016/01/25(月) 01:44:00.720 ID:tWVzHcL80.net

引用元: 岡部「お前は...誰だ?」