1: 2011/04/11(月) 22:57:56.50 ID:YGPvr3KqO
山田「はい、じゃあ順番に自己紹介してくださいね」

モブ「〇〇です!みんなよろしくね!」

一夏(うぅ・・・やっぱり女の子しかいない・・・帰りたいよ・・・)

一夏(みんなジロジロ見てくるし・・・弾くんは羨ましがってたけど、普通の学校がよかった・・・)

一夏(なんだか金髪の人がすごい睨んで来るし・・・)チラッ

セシリア「・・・」ジィィィ

一夏「ひゃっ!」サッ

一夏(うぅ、怖いよぉ・・・千冬お姉ちゃぁん・・・)

山田「あの~織斑くん?」

一夏「は、ひゃいっ!?」ガタッ

山田「次はきみの番だから、自己紹介してくれるかな?」ニコッ

一夏「あ、えっ、うぅ」

キャーカワイーチッチャーイオンナノコミタイーキャー
IS<インフィニット・ストラトス>(8) (サンデーGXコミックス)
6: 2011/04/11(月) 23:06:53.93 ID:YGPvr3KqO
一夏「お、おりむらっ・・・です・・・」

山田「下のお名前は?」

一夏「い、いちかですっ!」

山田「いくつ?」

一夏「じゅ、15歳」

ミエナーイカワイー

山田「見えないですねー、ふふっ」

一夏「・・・ゴメンナサイ・・・」

山田「あっ、いいんですよ。じゃあクラスのお友達に一言ご挨拶してね?」

一夏「えっと、あの・・・ゴメンナサイ・・・」

アハハハハハハ

一夏「うっ・・・ぐすっ・・・」

14: 2011/04/11(月) 23:17:00.07 ID:YGPvr3KqO
山田「笑っちゃいけませんよ。じゃあ次の人」

一夏(うぅ・・・笑われた・・・帰りたいよぅ・・・お姉ちゃん・・・)



山田「終わりましたね。じゃあみなさんこれからよろしくお願いします」

「「「「「「「「はーい」」」」」」」」

ガラッ

千冬「自己紹介は終わったようだな。これより本学園のルールについて」

「「「「「「「「きゃー千冬さまよー!!」」」」」」」

千冬「やれやれ今年もか・・・ん?」

一夏「ち、千冬お姉ちゃん!!」

千冬「ここでは織斑先生と呼べ」バシッ

一夏「いたっ!・・・うっ、うぅ・・・」ジワッ

21: 2011/04/11(月) 23:25:42.13 ID:YGPvr3KqO
千冬「泣くな!」

一夏「ひっ!」ビクッ

千冬「まったくお前はいつまで経ってもグズグズと。強くなれといつも言っているだろう」

一夏「ごめん、なさい・・・ぐすっ・・・」ウルウル

千冬「お前たちも静かにしろ。わたしが喋っている時に私語は一切禁止だ。いいな?」

シーン

千冬「よろしい。ではまず始めに」

一夏「・・・ぐすっ・・・ぐすっ・・・」

千冬「わたしの言うことは絶対だ。反抗することは構わんが、それ相応の」

一夏「・・・ひぐっ・・・ぐすっ・・・」

千冬「覚悟をするように。それと、お前たちは自分のことを」

一夏「・・・ぅぅっ・・・ぐすっ・・・」

山田「あ、あの織斑先生」

千冬「なんだ?」

山田「一夏くんが、その」

33: 2011/04/11(月) 23:56:18.19 ID:YGPvr3KqO
千冬「いい、放っておけ」

山田「でも・・・」

千冬「お前たちは自分をエリートだと思っているかもしれんが、そんな幻想はさっさと捨てることだ」

一夏「・・・ぐすっ・・・」



千冬「ではホームルームを終わる。なにかあるか?」

シーン

千冬「よし。以上解散!」

一夏「・・・ぐすっ・・・」

千冬「・・・はぁ、織斑、ついて来い」

一夏「・・・ぼ、ぼく?」

千冬「お前以外に誰がいる」

一夏「お、お姉ちゃんが」

千冬「織斑先生と呼べ」バシッ

一夏「いたっ!・・・うっ・・・」

43: 2011/04/12(火) 00:19:50.67 ID:9bkWUEGyO
一夏「痛い・・・うぅぅ・・・」ウルウル

千冬「すぐに泣くなと言っているだろう」

一夏「だって・・・」

千冬「はぁ・・・ほら、来い」グイッ



「なにあれー織斑先生が子供連れてるー」

「弟さんらしいよ?ほら例のIS使える」

「じゃあ同い年なの?可愛いー!」

千冬「まったく・・・しゃんとしろしゃんと」

一夏「そ、そんなこと言ったって」

47: 2011/04/12(火) 00:34:33.37 ID:9bkWUEGyO
ガチャッ

千冬「ここなら誰も来ないな・・・一夏」

一夏「な、なに?」

千冬「お前ももう高校生だ。いつまでもそんなんじゃ、わたしも面倒見切れんぞ?」

一夏「ち、千冬お姉ちゃんは・・・僕のこと嫌いになっちゃったの・・・?」

千冬「そうは言ってないだろう」

一夏「だって、一夏って呼んでくれないし、千冬お姉ちゃんって呼んだら怒るんだもん・・・ぐすっ・・・」

千冬「ここは学校なんだから当たり前だ。教師が公私混同するわけにいかんだろう」

49: 2011/04/12(火) 00:43:16.20 ID:9bkWUEGyO
一夏「でも、お友達だっていないし、千冬お姉ちゃんに嫌われたら、どうしたらいいのかわかんないよ・・・」

千冬「友達なら作ればいい。お前ならすぐに出来るさ」

一夏「でも、女の子ばっかりだし、みんなぼくのことを見て笑ってるし・・・できないよ」

千冬「大丈夫だ。お前はわたしの弟なんだぞ?」

一夏「でも・・・無理だよ・・・ぐすっ・・・帰りたいよぅ・・・弾くんと同じ学校が良かった・・・うぅぅ・・・」

千冬「まったく・・・」ギュッ

一夏「うぅ・・・ぐすっ・・・」

54: 2011/04/12(火) 00:52:59.07 ID:9bkWUEGyO
千冬「男だろう?あんまり泣いてばっかりいると、ほんとうに嫌いになるぞ?」

一夏「やだっ・・・やだよ・・・お姉ちゃん・・・」ギュウッ

千冬「なら、強くならないとな」ナデナデ

一夏「でもっ・・・怖いよ・・・」

千冬「大丈夫だ。いつも言ってるだろ?お前はわたしの弟なんだ」ナデナデ

一夏「・・・うん・・・」

60: 2011/04/12(火) 01:01:25.62 ID:9bkWUEGyO
教室

ガラッ

「あ!織斑くん帰ってきた」

「どこ言ってたのー?」

一夏「おね、織斑先生とお話しを」

「ほんとに姉弟なんだね」

「全然似てないねー」

「「「「あはははははは」」」」

一夏「ご、ごめんなさい・・・」

ガラッ

山田「授業を始めますよー」

65: 2011/04/12(火) 01:10:51.53 ID:9bkWUEGyO
授業中

一夏(難しいなぁ・・・教科書読んどいたけど、半分くらいわかんないや)

一夏(ん・・・あ、あれ?あの窓際の人って・・・っ!)ガタッ

山田「あら?どうしました?どこか分からないところある?」

一夏「え、えっと・・・ゴメンナサイ・・・」

山田「はい、授業中は静かに座ってるんですよ?」

一夏「・・・はい・・・」


一夏(さっきまで机ばっかり見てて気づかなかったけど・・・箒ちゃんだ。箒ちゃんもここに来たんだ・・・)

68: 2011/04/12(火) 01:17:14.28 ID:9bkWUEGyO
休み時間

一夏「あ、あの・・・箒ちゃん!箒ちゃんだよね?」

「一夏くんしのののさんと知り合いなの?」

一夏「えっと、幼なじみで」

「「「えぇーー!」」」

箒「・・・ふんっ」スタスタ

一夏「ま、待ってよ箒ちゃんっ」

箒「ついてくるな!」

一夏「ひっ!・・・なんで・・・ぐすっ」

75: 2011/04/12(火) 01:29:09.84 ID:9bkWUEGyO
放課後

一夏(なんとか一日が終わったけど、箒ちゃんはずっと怒ってるみたいで話してくれなかったし、色んな人が話しかけてくるし、疲れちゃったな・・・)

一夏(・・・ここが僕の部屋か・・・)

ガチャッ

一夏(・・・ベッドが二つある。相部屋なんだ・・・お姉ちゃんみたいな人ならいいなあ)

ガラッ

一夏「ん?」

箒「あっ」(装備:バスタオル。以上)

76: 2011/04/12(火) 01:30:14.79 ID:9bkWUEGyO
一夏「箒ちゃん!箒ちゃんがこの部屋なの?」

箒「ふ、ふふふ」

一夏「なに?」

箒「不埒ものがぁーーーーーーー!!」バシーン!

一夏「いあっ!・・・う、うぇっ」

箒「あ、まずっ!」

一夏「うぇぇぇぇぇぇぇぇん!!!」ビャー

ガラッ

千冬「一夏!!」

82: 2011/04/12(火) 01:37:49.28 ID:9bkWUEGyO
一夏「うああああああああああああん!!」

千冬「一夏、ほら泣くな」ギュウッ

一夏「あああああああああん!!」

箒「ち、千冬さん、これは」(バスタオル一枚)

千冬「・・・氏にたくなければ黙って服を着ろ」

箒「は、はいっ!」



一夏「うっ・・・っ・・・ぐすっ・・・」

千冬「大丈夫か?怪我はしていないな?」ナデナデ

一夏「うん・・・」

千冬「よし・・・で?」

箒「ひゃいっ!」

86: 2011/04/12(火) 01:45:35.78 ID:9bkWUEGyO
千冬「説明しろ」

箒「ははははいっ!えっと、わたしがシャワーを浴びて出て来たところに、一夏が入ってきまして」

千冬「出て来たのに入ってきた?」ナデナデ

一夏「ぐすっ・・・」ギュッ

箒「も、申し訳ありません!正確にはわたしがシャワーを浴びて出たら一夏がベッドに座っていました」

千冬「ならなぜ一夏が泣いているんだ?」

箒「そ、その・・・わたしはバスタオル一枚だったので」

千冬「で?」

箒「ど、動揺して、立てかけてあった竹刀で一夏の頭をた、たたき」

千冬「・・・・・・」

97: 2011/04/12(火) 01:58:09.97 ID:9bkWUEGyO
千冬「・・・今の話しを聞く限り、一夏に非があるようには思えないが?」

箒「で、でも」

千冬「・・・」

箒「ありません!」

千冬「篠ノ之」

箒「はいっ!」

千冬「わたしが思うに、お前は運動不足だな?」

箒「運動不足です!」

千冬「よし、なら今からグランドを走って来い」

99: 2011/04/12(火) 01:59:34.44 ID:9bkWUEGyO
箒「い、今からですか?」

千冬「・・・」

箒「何周でしょうか!」

千冬「何周?授業が始まるまでで調度いいんじゃないか?」

箒「そ、そんな・・・」

千冬「・・・・・・」

箒「行ってまいります!」ズダダダ

104: 2011/04/12(火) 02:11:50.55 ID:9bkWUEGyO
千冬「あいつも昔から変わらんな・・・ほんとうに怪我はないか?一夏」

一夏「・・・すぅ・・・すぅ・・・」

千冬「泣きつかれて寝てしまったか・・・それに、馴れない環境で疲れも溜まっていたんだろう」

一夏「・・・ん・・・すぅ・・・」

千冬「・・・ふふっ」ナデナデ



千冬(っと、いつまでも寝顔を見つめているわけにもいかんな)

千冬「・・・」ギシッ

一夏「・・・ん・・・」ギュッ

千冬「・・・」グイッ

一夏「んぅ・・・」ギュッ

千冬「・・・」

107: 2011/04/12(火) 02:19:28.01 ID:9bkWUEGyO
千冬(仕方ない。これは仕方ないことだ。それに、頭を殴られたわけだしいつ症状が表れるかわからん)

千冬(だから仕方なく一緒に寝る形にはなるが、これは姉として甘やかしているわけではなく、教師としての義務なんだ。そうだ)

千冬「・・・」バサッ ギュッ

一夏「・・・すぅ・・・すぅ・・・」

千冬「・・・ふふっ」




箒「はぁ・・・ぐっ・・・がはっ・・・氏ぬ・・・」

箒「ヒュウ・・・ぐふっ・・・うぇっ・・・」


この日、篠ノ之箒は約100キロを走破した。後に一人24時間テレビと言われ生徒に恐れられる罰則が誕生した瞬間である。

113: 2011/04/12(火) 02:36:46.24 ID:9bkWUEGyO
翌日

千冬「早速だが、今度のクラス対抗戦に出場するクラス代表を決める。
自薦他薦は問わない」

セシリア「なら、私イギリスだい」

「織斑くんが良いと思いまーす!」

「わたしも織斑くんが良いです!」

「織斑くんに一票!」

セシリア「な、なんですの!?この私が」

千冬「織斑、聞いたな?」

一夏「ぼ、僕には出来ないよぅ・・・クラス代表なんて」

千冬「わたしは自薦他薦を問わないと言ったんだ。わたしの言うことが聞けないのか?」

一夏「で、でも・・・うぅ・・・」

セシリア「ちょっと!みなさん聞いてますの!?このセシリア・オルコットがやると言ってるんです!
そんなおちびさんは放っておきなさい!」

118: 2011/04/12(火) 02:48:51.36 ID:9bkWUEGyO
一夏「お、おちび・・・ぐすっ・・・」

セシリア「みなさん、このイギリスの代表候補生である私と」

セシリア「そこのたまたまISを動かせただけのおちびさん。どちらがクラス代表に相応しいかお分かりになりますでしょう?」

「織斑くんだよねー」

「織斑くんかなー」

「可愛いしねー」

セシリア「なっ!?織斑先生!」

千冬「わたしは自薦他薦は問わないと言ったんだ。お前たちで決めろ」

セシリア「いいんですの?では・・・織斑一夏さん」

一夏「は、はい」

セシリア「私とクラス代表の座をかけて勝負なさい!」

一夏「えっ、や、やだ」

セシリア「なんでやねーん!」ズコーッ

121: 2011/04/12(火) 02:58:56.15 ID:9bkWUEGyO
俺のID9bkか・・・QBK・・・急にボールが来たので・・・

158: 2011/04/12(火) 10:09:06.67 ID:9bkWUEGyO
セシリア「日本の男性はサムライスピリッツを持っているんじゃありませんの!?勝負を挑まれて逃げるなんて、どういうおつもりですか!!」

一夏「ひっ・・・だ、だって・・・」

セシリア「なんですの!?」

一夏「せ、セシリアさん・・・怖いもん・・・」

セシリア「こ、こわっ・・・?」

「「「「「「あはははははははははははは!」」」」」」

「たしかに怖いよね!」

「うん、怖いわセシリア」

「セシリアは怖いなー」

「「「「「「ははははははははは!」」」」」」

セシリア「ぐっ・・・侮辱ですわ・・・この、イギリス代表候補生であり、容姿端麗才色兼備の・・・この私を・・・」

セシリア「絶対に許しませんわ!」

160: 2011/04/12(火) 10:14:36.33 ID:9bkWUEGyO
セシリア「覚悟なさい!!」ジャキッ

一夏「うぁっ!?」

セシリア「ブルーティアーズの前でおど「おい」

セシリア「えっ」









セシリア・オルコットは後にこの時の様子をこう語る

161: 2011/04/12(火) 10:19:19.81 ID:9bkWUEGyO

セシリア「ええ、ほんの出来心だったんです」



セシリア「少し威嚇射撃をして、私を侮辱したことを後悔させようと・・・それだけだったんです」


セシリア「ほんとうに、攻撃を当てるつもりはありませんでしたし、私の実力を知らしめる良い機会だ、と・・・そう思ってしまったんですの・・・」



セシリア「ただ、わたしに至らない点があったとすれば、一夏さんにはお姉様がいて」


セシリア「その方は世界最強のIS乗りで」



セシリア「弟を溺愛していた・・・それを失念していたことですかね・・・」

167: 2011/04/12(火) 10:42:47.96 ID:9bkWUEGyO
セシリア「なぜ私ほどの実力者が接近に気づかなかったかと?」


セシリア「あの方に比べれば私なんて草野球の3番バッターにもなりませんわ・・・」

セシリア「それでも、血の滲む努力をしてきましたし、ISを展開して照準するまで1秒もかかりません」



セシリア「でも、私がISを出し、一夏さんに狙いを定めるその0コンマ数秒の間に、教卓にいたはずのあの方が私の後ろにいたんです」



セシリア「超スピード?催眠術?そんなチャチなもんじゃけしてありませんわ」



セシリア「もっと恐ろしいなにかです」

170: 2011/04/12(火) 10:50:57.33 ID:9bkWUEGyO
セシリア「その後私は逃げることも、いえ、指一本すら動かせなくなりました・・・後に聞いたお話しですと、クラス全員が声を出すことすら出来なかったとか」


セシリア「絶対的な氏、というんですの?」


セシリア「例えば、時速100キロで走って来るダンプカーが2メートル手前まで迫ってきているような・・・」


セシリア「いえ、そんなもんじゃありませんわね・・・」


セシリア「あれは、体験しなければ理解出来ないでしょう」

172: 2011/04/12(火) 10:58:47.86 ID:se1Co2ID0
セシリア「その後はもう簡単でした」


セシリア「1分ほどだったか・・・それとも1時間以上起っていたのか・・・」



セシリア「わかりませんけれども、あの方はそう、どういうつもりだ?と仰った気がします」


セシリア「私はもうまともに答えることはできず、ただひたすら謝っていたと思います」


セシリア「そうしたら、あの方がISで決着をつけろ、と仰ったんです」


セシリア「それで、その場は収まりました」


セシリア「なぜ、あの場であの方が私を殺さなかったのか、今になったら分る気がしますけれど」


セシリア「あの時はただ助かった、とそれだけしか考えられませんでしたわ」

174: 2011/04/12(火) 11:05:19.41 ID:se1Co2ID0
一夏「えぇっ・・・ぼ、僕がセシリアさんに勝てるわけないよ!」

千冬「いいからやるんだ」

一夏「で、でも・・・」

千冬「私の言うことが聞けないのか?」

一夏「だって・・・」

山田「織斑先生!そんな危険なことは認められません!」

千冬「なぜだ?」

山田「専用機持ちで代表候補生であるオルコットさんに、一度動かしただけの一夏くんが対抗出来るわけが」

千冬「それならば問題ない。一夏の専用機なら既に届いている」

山田「えっ?あれはあと1週間は掛かるはずじゃ」

千冬「わたしが急がせた」

175: 2011/04/12(火) 11:09:16.69 ID:se1Co2ID0
山田「そんな・・・で、でも経験が足りなすぎます!」

千冬「それも問題ない。一週間わたしが指導する」

山田「それでも」

千冬「織斑はわたしの弟だ。なんの問題もない」

山田「でも」

千冬「・・・なにか、文句があるのか?」

山田「あ、あぅ・・・ないです」

千冬「では、オルコット」

セシリア「はひっ!」

千冬「勝負は一週間後だいいな?」

セシリア「ひゃい!」

千冬「それと、許可なくISを使ったな。罰としてグランドを走ってこい」

177: 2011/04/12(火) 11:12:29.44 ID:se1Co2ID0
千冬「そうだな、明日の朝まででいいだろう。いけ」

セシリア「はひっ!」ズダダダダ


こうしてセシリアは約23時間、170キロ弱を走った。

意識が朦朧としてきた明け方、苦しくて苦しくて仕方ないので

セシリアは考えるのをやめた


ちなみに勘違いした生徒が募金をして7311円集まった

179: 2011/04/12(火) 11:15:39.02 ID:se1Co2ID0
一週間後


セシリア「用意はいいですわね?一夏さん」

一夏「うぅ・・・怖いよ・・・ぐすっ・・・」

千冬『泣くな織斑!一週間わたしの訓練に耐えたんだ。お前ならやれる』

山田(耐えたって・・・誰も見てないと思って一夏君が泣きだすたびにあやしてたの知ってるんですからね)

千冬「なにか言ったか山田先生」

山田「なんでもありません!」

180: 2011/04/12(火) 11:20:27.23 ID:se1Co2ID0









ビーーーーーーーーーーー


『試合終了。勝者セシリア・オルコット!』

一夏「えっ?」

セシリア「あっ・・・」

181: 2011/04/12(火) 11:24:30.33 ID:se1Co2ID0
一夏「僕の・・・負け?」

セシリア「・・・・・・」




千冬「お前の百式のバリア無効化攻撃は諸刃の剣なんだ。まさか使えるようになるとは思わなかったが・・・」

千冬「あれはエネルギーを一気に消費する。それを考えもせずに使用したからエネルギーが切れて負けた」

千冬「それだけのことだ」

一夏「負け・・・あんなに頑張ったのに・・・ぐすっ・・・」

山田「で、でも!一週間で代表候補生のオルコットさんとあそこまで戦えるようになったんです!すごいですよ!」

一夏「うっ・・・うぅぅ・・・うえっ・・・・・・」

山田「あぁっ、泣かないで」

千冬「放っておけ」

山田「いいんですか?」

186: 2011/04/12(火) 11:30:01.01 ID:se1Co2ID0
千冬「悔しがって泣くなんて今までなかったことだ。今は好きなだけ泣かせてやれ」

山田「・・・」

一夏「うえっぇっぇぇぇっぇぇぇぇぇええええええ!!」

セシリア「・・・・・・」






セシリア「・・・勝ったのに・・・・・・なんですのこの気持ちは・・・・・・」

セシリア「一週間でこの私と・・・ただの泣き虫だと思いましたのに・・・・・・」

セシリア「悔し泣きをするなんて・・・意外と男らしいところもありますのね・・・・・・」

セシリア「織斑・・・一夏さん・・・」






素でノースリーブ大尉のMSと間違えた。紛らわしいんじゃ!ボケ!メガバズーカランチャー大好きです

190: 2011/04/12(火) 11:35:46.34 ID:se1Co2ID0
千冬「ほら、今日はもう寝てしまえ」

一夏「う、うぇっ・・・ぐすっ・・・ご、ごめ・・・なさい」

千冬「ん?」

一夏「お姉ちゃんが、一生懸命教えてくれたのに・・・負け、ぐすっ・・・」

千冬「・・・よく頑張ったな一夏。強かったぞ」ナデナデ

一夏「う、うええええええええええん」

千冬「お前は今泣いていい・・・泣いていいんだ」ギュッ

一夏「うああああああああああああん」


箒「あの、一応この部屋にはわたしもいるんですが・・・」


次回、みんな大好きあの子が転校してくるよ!

200: 2011/04/12(火) 11:43:02.81 ID:se1Co2ID0
「一夏くん、対抗戦頑張ってねー」

一夏「えっ?ぼ、僕は負けちゃったから、セシリアさんが」

セシリア「うほん!それは、私がクラス代表を辞退したからですわ!」

一夏「な、なんで・・・?」

セシリア「まあ、あなたは私に負けましたけど、それは当然のことですわ、実力が違いますもの」

一夏「うっ・・・ぐすっ・・・」

セシリア「あ、泣かないで・・・で、でも一週間で私に本気を出させたんだからすごいですわ!」

「うんすごいよー」

「ほとんど一夏くんの勝ちだったねー」

セシリア「む・・・ま、まあ。そんなわけで、大人げなく本気になってしまったお詫びに、クラス代表を譲って差し上げようと思いまして!」

一夏「うれしくない・・・クラス代表なんてやりたくないよ・・・」

セシリア「そ、そんなっ」

「でも、織斑先生喜ぶよ?」

「うん、喜ぶ」

一夏「おね、織斑先生が?」

202: 2011/04/12(火) 11:46:20.60 ID:se1Co2ID0
セシリア(なんだか腑に落ちませんけど・・・)

セシリア「ええ、織斑先生も一夏さんが頑張れば、お喜びになりますわ!」

一夏「じゃ、じゃあ・・・頑張る・・・ます」

「やったーーーー!」

「他のクラスに自慢できるねーー!」

「もう勝ったも同然だね!」

一夏「でも、代表選って他のクラスの子と戦うんでしょ・・・?怖いよぅ・・・ぐすっ・・・」

セシリア「大丈夫ですわ!一夏さんの実力なら間違いなく優勝です。それに、専用機持ちは他に4組にしかおりませんし」

??「その情報古いよ!」

205: 2011/04/12(火) 11:49:23.98 ID:se1Co2ID0
その後の様子をのちに布仏本音はこう語る




のほほん「それで、隣のクラスの転校生の子が入ってきて、名前は忘れちゃったけど」



のほほん「おりむーの2番幼馴染なんだって。だから2組なのかな?へへー」



のほほん「それで、おりむーに色々いってなんか勝負するって話しになったんだよぉ~」

209: 2011/04/12(火) 11:54:49.19 ID:se1Co2ID0
のほほん「それでね~偶然かわからないけど、その2組の子とおりむーが一回戦で当たることになったの」



のほほん「すごい勝負だったなぁ。ガキーンドーン!って、わたしと同じ1年生だと思えなかった~」


のほほん「どっちが勝ったって?」



のほほん「それがね~決着がつかなかったの!なんとドームのバリアーをやぶってドーンって黒いISが入ってきたの!」


のほほん「しゃったーは降りちゃうし、ビックリしたよぉ・・・でも、カメラの映像で様子は分ったんだけどね」


のほほん「カメラは映らなかったはずだ?あ、そうだった・・・秘密だったんだ~。でも、いっか」


212: 2011/04/12(火) 11:59:27.68 ID:se1Co2ID0
のほほん「で、その黒いISとおりむーとあの2組の子が戦って、黒いISはびっくりするくらい強かったねぇ・・・」


のほほん「でも、そのあともっとビックリすることがあったんだよぉ~」


のほほん「おりむ~と2組の子とせっし~で、黒いISを倒したと思ったらね、その黒いISはまだ元気だったの!」


のほほん「それで、エネルギーが切れて動けないおりむーに、ビューー!ってビームを撃ったの」


のほほん「わあっ!と思って、目をつぶっちゃったんだけど、ちょっとして見たら黒いISが半分になってたんだよ~!」

215: 2011/04/12(火) 12:04:49.31 ID:se1Co2ID0
のほほん「あとでお姉ちゃんに聞いたら、なんとぉ~織斑先生がその黒いISを真っ二つにしちゃったんだって!」



のほほん「しかも閉鎖されてた指令室も、シャッターも、バリアーも、全部切って出て行ったんだってぇ~」



のほほん「もっと驚くのはねぇ、それをISを使わないでやっちゃったんだよ!それとも見えないISを使ってたのかなぁ・・・ううむ」


のほほん「で、わたしが目を開けた時にはぁ、半分になった黒いISと、IS用武器の刀を持った織斑先生と、泣きながら織斑先生に抱きつくおりむ~がいたの」」


のほほん「そんなことが出来るはずない?う~ん。だってほんとなんだもん」



のほほん「それで、この事件は終わり。人生で一番ビックリしたかなぁ~ビックリだったよぉ~」

222: 2011/04/12(火) 12:10:57.34 ID:se1Co2ID0
一夏「うん・・・ん?」

千冬「大丈夫か?」

一夏「お姉ちゃん・・・ここどこ?」

千冬「医務室だ。ちょっと怪我をしたからな。念の為今日はここに泊まっていけ」

一夏「あ、そうか・・・あの黒いのに・・・怖かったなぁ・・・」

千冬「なんで逃げなかったんだ?」

一夏「逃げようと思ったよ・・・でも、お姉ちゃんを・・・みんなを守らなきゃって・・・」

千冬「そうか・・・ぐすっ・・・」

一夏「お姉ちゃん!どっか痛いの?」

千冬「いや、なんでもない、ただ。な。ぐすっ・・・」

一夏「大丈夫?ほんとに大丈夫?」ナデナデ

千冬「大丈夫だ。大丈夫。ちょっと目にゴミがな」

225: 2011/04/12(火) 12:14:40.91 ID:se1Co2ID0
後日


シャルル「フランスから来たシャルル・デュノアです。みんなよろしくね」

「「「「「「きゃーーーーーーーーーーー!!」」」」」」

「一夏くんとは違うタイプの美少年よーー!」

「すごい!この世に生れて良かったーーーーー!」

「ほんとこの世は地獄だぜー!」

一夏(お、男の子だ・・・お友達になれるかな・・・)


転校生が来たね!

To Be Continued

299: 2011/04/12(火) 18:24:01.32 ID:9bkWUEGyO
千冬「次の授業はISを使った実習を行う。織斑」

一夏「は、はい!」

千冬「デュノアの面倒はお前が見るように」

一夏「わ、わかりました」

千冬「では各自着替えてアリーナに集合。遅れないように」


一夏「あの、デュノアくん」

シャルル「シャルルでいいよ、きみが織斑一夏くん?」

一夏「うん、そう」

シャルル「いくつ?」

一夏「じゅ、15歳」

303: 2011/04/12(火) 18:29:53.58 ID:9bkWUEGyO
シャルル「ふーん、ほんとに織斑先生の弟なの?」

一夏「う、うん、あの、シャルルくん」

シャルル「うん?」

一夏「えっと、教室は女の子たちが着替えるから、ぼくたちは行かないと」

「わたしたちは別にいいよー」

「一夏くんとシャルルくんならねー」

「「「「「あはははははは」」」」」

一夏「で、でもっ千冬お姉ちゃんに怒られるから・・・いこっ!」グイッ

シャルル「あっ」

「逃げられたー」

「手を繋ぐ二人・・・ありだね」

309: 2011/04/12(火) 18:39:27.52 ID:9bkWUEGyO
シャルル「どこにいくの?」

一夏「ぼくたちはアリーナの更衣室を使うの、急がないと」

「あーほんとに男の子だ!」

「しかも金髪美少年!」

「一夏くんと並ぶといいですわー」

「ものどもであえであえーい!」

シャルル「囲まれた!こ、これは・・・?」

「デュノアくん、フランスから来たんだって?」

「貴公子って感じね」

「どう、日本には慣れた?」

「納豆食べられる?」

シャルル「えーっと、ははっ」チラッ

一夏「・・・ぐすっ・・・」ジワッ

「あぁあまずい一夏くんが泣きそうだ!」

「道を開けろ!氏人が出るぞ!」

313: 2011/04/12(火) 18:47:00.48 ID:9bkWUEGyO
一夏「はやくしないとっ・・・ひぐっ・・・お姉ちゃんにっ・・・怒られっ・・・」ジワッ

「大丈夫!なんにもしないから、ね!」

「ほら、カントリーマアムあげるから!」

「泣かないでー」

シャルル(みんな大袈裟だなぁ・・・たしかに泣かせたら可哀相だけど)

シャルル「あの、とりあえずアリーナに行こうか、ね?」

一夏「・・・うっ・・・」


シャルル「きみもね、男の子なんだから簡単に泣いちゃダメだよ?」ナデナデ

一夏「うっ・・・うん・・・ぐすっ・・・」

シャルル「・・・・・・カワイイ」

一夏「・・・ん?」

シャルル「な、なんでもないよ!」

317: 2011/04/12(火) 18:50:45.12 ID:9bkWUEGyO
シャルル「ほら、早く着替えちゃおうか。バンザイして」グイッ

一夏「ひ、ひとりでできるよっ」

シャルル「あ、そうだよね・・・」

シャルル「・・・」ジィィィ

一夏「な、なに?」

シャルル「あ、なんでもないよなんでもない」

シャルル「・・・・・・」

320: 2011/04/12(火) 18:57:56.39 ID:9bkWUEGyO
千冬「既にチャイムは鳴り終わってるぞ?遅れるなといつも言っているはずだ」

一夏「ご、ごめんなさい・・・」ジワッ

シャルル「すいません、初めてで時間が掛かっちゃって」

千冬「・・・次から気をつけるように」

山田「・・・甘いです」ボソッ

千冬「山田先生。IS実習の前に二人で格闘訓練の演舞でも見せようか?」

山田「えっ、遠慮させて頂きます!」

323: 2011/04/12(火) 19:02:26.64 ID:9bkWUEGyO
千冬「では、専用機持ちがリーダーになって歩行訓練を行うように」

「じゃあわたしは織斑一夏くん!」

「じゃあわたしはシャルル・デュノアくん!」

セシリア「わ、私は一夏さんと」

千冬「・・・」

セシリア「じょ、冗談ですの~」



箒「わたしが完全に忘れられている気がする・・・いつのまにか部屋も変わってるし」

箒「ぐすん・・・」

328: 2011/04/12(火) 19:12:12.82 ID:9bkWUEGyO
平和に授業も終わって

シャルル「僕の部屋は・・・どこだろ」

千冬「おい、デュノア」

シャルル「あ、織斑先生。すいません、部屋がわからなくて」

千冬「そこを曲がって右側のみっつめだ」

シャルル「ありがとうございます。では失礼しま」

千冬「待て」

シャルル「はい?」

千冬「お前はその、織斑と同室だ」

シャルル「そ、そうなんですか!?」

千冬「嫌なら廊下で寝ろ。わたしは一向に構わん」

336: 2011/04/12(火) 19:42:08.77 ID:9bkWUEGyO
シャルル「そ、そんな嫌だなんて・・・むしろ・・・えへへ」

千冬「・・・おい」

シャルル「はい・・・ひっ!?」

千冬「お前がなにを考えているかは知らんが、もし、もしだ・・・
もし一夏からお前の歯軋りがうるさくて眠れない、寝言がうるさくて眠れない
なにかしら眠れない、変な視線を感じる、他人がいて眠れない
夜知らない人が隣にいて不安になる、シャワーを覗かれた、ね、寝込みを襲われた
等なにかしらの報告がわたしの耳に入った瞬間、わたしの全力を持ってお前を叩き潰す
お前がフランスの大手IS企業の息子でも代表候補生でも関係ない!
わたしが必ず叩き潰す!どこに逃げても無駄だ!!絶対に!!必ず!!100%だ!!
貴様を荷電粒子砲に詰めて貴様のファッ〇ン糞親父のケツに叩き込んでやる!!
いいな?これは脅しじゃない、警告だ。同じことは二度と言わん。
分かったら返事をしろ。分からなくても返事をしろ」

シャルル「さ、サーイエッサー!!」

千冬「分かったらいけ!!」

シャルル「失礼します、サー!!」ダダダダ

千冬「ふんっ」

339: 2011/04/12(火) 19:45:08.70 ID:9bkWUEGyO
シャルル「・・・うぅ・・・なんなのあの人・・・恐すぎるよ・・・」

シャルル「ここか・・・」

ガチャッ

一夏「シャルルくん?どうしたの?」

シャルル「パジャマーーーー!!!!」ブシュッ

一夏「は、鼻血が」

360: 2011/04/12(火) 20:32:50.90 ID:9bkWUEGyO
一夏「だいじょうぶ?」

シャルル「う、うん・・・大丈夫」ドクドク

一夏「ほんとに?」ズズイッ

シャルル「大丈夫、大丈夫だから」

シャルル「ちょっとシャワーで流して来るね」

一夏「うん」



シャルル「ふぅ・・・油断してたよ・・・まさかあんな破壊力があるとは」シャワアアア

シャルル「自分を保てる自信がない・・・」シャワアアア

シャルル「・・・ふぅ・・・あれ?ボディーソープが」キュポキュポ

シャルル「洗面台の下にあるかな」ガチャッ

一夏「あ、シャルルくん。これ、無いの忘れてて」つボディーソープ

365: 2011/04/12(火) 20:41:54.25 ID:9bkWUEGyO
シャルル「えっ・・・あ、うん」

一夏「はいどうぞ」

シャルル「あ、ありがとう」

一夏「じゃあ」ガチャッ

シャルル「えっ・・・ノーリアクション?」

シャルル「・・・結構スタイルは良いと思うんだけど・・・」クイッ

シャルル「今まで培ってきた自信ってやつが打ち砕かれちゃった・・・はぁ・・・」


シャルル「あ、もしかして湯気で見えなかったとか?」

シャルル「そうだよね、年頃の男の子が僕のボディーを見てノーリアクションなんて」

シャルル「流石にないよね」

シャルル「良かったー、バレちゃったかと思ったよ・・・ふぅ・・・」

ガチャッ

シャルル「あ、一夏。ボディーソープありがとね」

一夏「うん、いいよ。でもシャルルくんが女の子だったなんてビックリしたなぁ」

シャルル「ぶふぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!」

388: 2011/04/12(火) 21:23:07.72 ID:9bkWUEGyO
ダメだ深夜にならないと・・・

433: 2011/04/13(水) 00:29:48.83 ID:KCadVx8AO
シャルル「えっ、気付いてたの?」

一夏「うん、さっき」

シャルル「だ、だったらもっと、驚いたりしない?」

一夏「なんで?」

シャルル「だって、女の子のお風呂覗いたんだよ!」

一夏「の、のぞ・・・僕は、シャルルくんが困ってると思って・・・ぐすっ・・・」

シャルル「あ、ありがとう助かったよ!ありがとうね」ナデナデ

一夏「ぐすっ・・・へへ・・・」

シャルル「えへへ」ナデナデ

シャルル「じゃなくて!」

441: 2011/04/13(水) 00:37:33.68 ID:KCadVx8AO
シャルル「女の子のは、お風呂シーンを見たんだよ?なにかこう、あるよね?」

一夏「なんで?お風呂ならいつも千冬お姉ちゃんと入ってるよ?」

シャルル「な、なんだってーーーーーーー!」

一夏「ん?」

シャルル「あ、なんでもないよ」

シャルル(いつも一緒に入って『る』って言ったよね今・・・現在進行形ってこと?お風呂はいりんぐ?)

シャルル「ねえ一夏、それって」

445: 2011/04/13(水) 00:53:17.04 ID:KCadVx8AO
シャルル(で、でも・・・ここで詳しく織斑先生とのお風呂ライフを聞いたとして、それが織斑先生に知れたら・・・)

シャルル「あ、あー喉渇いたな。買ってくるけど一夏はなにかいる?」

一夏「オレンジジュース!」

シャルル「うん、じゃあ待っててね」

ガチャッ


シャルル「・・・なんだかこのまま無かったことに出来るんじゃないかなぁ・・・」


ガチャッ

シャルル「はい、どうぞ」

一夏「ありがとう!」

一夏「でも、なんでシャルルくんは男の子の格好してるの?」

シャルル「ごふっ!」

449: 2011/04/13(水) 01:00:43.11 ID:KCadVx8AO
シャルル「え、えーっとね、それは・・・」

シャルル(ごまかしても仕方ないし、正直に言っちゃおうか・・・)


説明中

説明後


一夏「じゃあ、お父さんに言われてしたくないのに男の子の格好してるの・・・?」

シャルル「分かりやすくいえば、そうかな」

一夏「そんな・・・ぐすっ・・・もし、女の子だってばれちゃったらどうなるの?」

シャルル「多分、捕まっちゃうんじゃないかな?いや、良くて牢屋暮らしかなぁ」

450: 2011/04/13(水) 01:05:58.06 ID:KCadVx8AO
一夏「そんなの、ひどいよっ・・・ダメだよ・・・ひぐっ・・・」

シャルル「でも、そういう家に生まれちゃったし、短い時間だったけど、ここで楽しい生活も送れたし、後悔はしてないよ?」

一夏「それでもっ・・・そうだ!」

ガサガサ

シャルル「どうしたの?」

一夏「これ!」つ生徒手帳

シャルル「くれるの?」

一夏「ちがうよ!ここ!」

IS学園規則

当学園に在学中はどこの国家、機関の干渉であろうと受けない的なそれ

シャルル「これは・・・」

456: 2011/04/13(水) 01:11:03.12 ID:KCadVx8AO
シャルル「よく、覚えてたね?」

一夏「お姉ちゃんに、校則は覚えなきゃダメって言われて」

シャルル「そっか・・・」

一夏「これで、もしシャルルくんが女の子だってばれちゃっても平気でしょ?それに、僕誰にも言わないから!」

シャルル「一夏・・・」ギュッ

シャルル「ありがとうね・・・ありがとう」ギュッ

一夏「だって、シャルルくんは女の子だったけど、お友達だから」

シャルル「・・・ぐすっ・・・」

459: 2011/04/13(水) 01:15:43.16 ID:KCadVx8AO
シャルル「そうだ、僕の本当の名前はね、シャルロット」

一夏「シャルロットくん?」

シャルル「ははは、くんじゃないよ?」

一夏「シャルロットちゃん?」

シャルル「うん。でも、みんなの前で言ったらダメだよ?約束」

一夏「約束する!」

シャルル「うん、約束・・・ぐすっ・・・」

一夏「どうしたの?」

シャルル「なんでもないよ、もう寝ようか。さっきから目が半分閉じてる」

一夏「うん」



一夏「・・・すぅ・・・すぅ・・・」

シャルル「ありがとう、一夏」チュッ

468: 2011/04/13(水) 01:24:16.12 ID:KCadVx8AO
翌日 昼

一夏「シャルルくん、ご飯食べよ?」

シャルル「うん、行こうか」

セシリア「うほん、わ、私もご一緒してもよろしいかしら?」

箒「わ、わたしも行くぞ」

シャルル「うん、いいよね?一夏」

一夏「え、うんと・・・せ、セシリアさんは・・・いじめない?」

セシリア「そ、そんなことするはずありませんわ!神に誓って!」

一夏「じゃ、じゃあ・・・いこっ」グイッ

セシリア「ま、まあ!」

箒「わたしもいるんだぞ!」グイッ

シャルル(あっ・・・両手取られちゃった)

472: 2011/04/13(水) 01:29:30.96 ID:KCadVx8AO
食堂

シャルル「一夏はなに食べるの?」

一夏「キンメの煮付け!」

シャルル「それ美味しいの?」

一夏「うん!」

シャルル「なら僕もそれにしようかな」

セシリア「わ、私もそれを!」

箒「わたしもそれを貰おう!」

??「あたしはラーメン!」

箒「ん?今のは・・・」

セシリア「通りすがりのラーメンマンじゃありませんの?」

箒「なんだラーメンマンか」

485: 2011/04/13(水) 01:44:44.07 ID:KCadVx8AO
シャルル「お、お魚・・・これはお箸で食べるんだよね?」

セシリア「まあ、シャルルさん。お箸が苦手なんですの?今時お箸くらい使いこなせなくては」

シャルル「練習してるんだけどね~」スカッ スカッ

一夏「ん~・・・はい、あーん」スッ

シャルル「い、一夏?」

セシリア「一夏さん!?」

一夏「おいしいよ?」

シャルル「じゃ、じゃあ」パクッ

シャルル「もにゅもにゅ・・・美味しい・・・」

一夏「よかった~」

488: 2011/04/13(水) 01:49:29.10 ID:KCadVx8AO
セシリア「い、一夏さん!実は私もお箸が苦手で」

一夏「え?でもさっき」

セシリア「先程は少し見栄を張ってしまいまして、ね?」

一夏「じゃあ、あーん」スッ

セシリア「・・・」パクッ

セシリア「美味しいですわぁ・・・なんていうんですの?海が広がるっていうんですの?
まるで海を知らない砂漠の民が」

箒「次はわたしの番だな!」

セシリア「私が喋っていますのに!それに篠ノ之さんはとても綺麗に召し上がってるじゃありませんの!」

箒「それとこれとは関係が」

一夏「はいシャルルくん」スッ

シャルル「美味しいね、でも次はご飯がいいな」モグモグ

一夏「はい」スッ

シャルル「あーん」パクッ

箒「ぐぬぬぬぬぬ」
セシリア「ぐぬぬぬぬぬ」

493: 2011/04/13(水) 01:55:24.31 ID:KCadVx8AO
ホームルーム

山田「はい、じゃあみなさんさようなら」


山田「あ、そうだ織斑くん、デュノアくん」

一夏「はい?」

シャルル「なんでしょうか」

山田「なんと、今日から大浴場が使えるようになりました!」

一夏「やった!」

シャルル「大浴場ですか?」

山田「実は、前々から男子が使えるようにしようって声はあったんです」

山田「でも、ごく一部の強力な反対があったので、通らなかったんですが、デュノアくんの転校でやっと許可がおりました」

一夏「おっきいお風呂・・・一緒に入ろうね!シャルルくん」

シャルル「うん」


シャルル「・・・ん?」

499: 2011/04/13(水) 02:04:38.18 ID:KCadVx8AO
シャルロット・デュノアはこの後の体験をこう語った


シャル「最初はもちろん断ろうと思ったんです」



シャル「でも、ね?わかるでしょう?」



シャル「大きいお風呂に入れると分かって、とても楽しそうにしている一夏に」


シャル「一緒に入りたくない、なんて・・・言えるわけ、ないですよね?」



シャル「それに、噂には聞いてましたが、冗談だと思ってたんです」



シャル「だって、信じられるわけないじゃないですか」



シャル「生身でISを壊す人間がいるなんて」

506: 2011/04/13(水) 02:12:34.52 ID:KCadVx8AO
シャル「お風呂はとても楽しく終わったんです」




シャル「一夏の頭を洗ってあげて、一緒にお湯に浸かって」



シャル「僕が裸だったかって?」



シャル「当たり前じゃないですか。それが、日本の文化なんでしょう?」



シャル「そして、夜。一夏の寝顔を見ていたら思ったんです、思っちゃったんです」



シャル「一夏に、これ以上嘘をつかせるなんて、出来ないなって」



シャル「だから、翌日。山田先生に本当のことを告げて、シャルロット・デュノアとして教室にいきました」

509: 2011/04/13(水) 02:18:48.18 ID:KCadVx8AO
シャル「そして、改めて自己紹介が終わって、うっ・・・」



シャル「す、すいません大丈夫です」



シャル「あの人が教室に入ってきました」




シャル「僕を見て、一夏を見て、もう一回僕を見た時、ふと亡くなった母の声を聞いた気がしたんです」



シャル「『逃げなさい』って」



シャル「でも、僕は動けなかった・・・まな板の鯉って言うんでしたっけ?」



シャル「あの時、料理される魚ってこんな気持ちなんだろうな、と思いました」

515: 2011/04/13(水) 02:24:44.55 ID:KCadVx8AO
シャル「ISがあるから舐めていたんだろうって?」


シャル「確かに、いざとなったらISを出せば、とは思っていました」



シャル「でも、そんなレベルじゃなかった」



シャル「動けないんですもんね、ははっ」



シャル「で、誰かが言ったんです」


『あれぇ?昨日おりむーとしゃるるん一緒にお風呂入ってなかったっけ?』




シャル「僕にはその間の抜けた声が、氏神の氏刑宣告に聞こえました」




シャル「よく逃げられた?ええ、一人の貴重な犠牲があったんです」

520: 2011/04/13(水) 02:31:21.62 ID:KCadVx8AO
シャル「あの人が息を吸って、あ、逝くなって僕が本能で理解した時、誰かが教室の壁を壊して入って来たんです」




シャル「どうやら、その人も僕と一夏がお風呂に入ったって噂を聞き付けて来たらしいんですけど」



シャル「その後の行動が良くなかった」



シャル「なにをしたか?」



シャル「あろうことか、一夏を攻撃したんです」


シャル「どうやらその子は昔から一夏とあの人を知っていたらしいんですが」



シャル「激昂して理性を失ってたのと、ラーメンの食べ過ぎで冷静な判断力を失ってたんでしょうね」

528: 2011/04/13(水) 02:41:24.20 ID:KCadVx8AO
シャル「そのあとは簡単ですよ」



シャル「あの人が出席簿で衝撃砲を叩き落として、その闖入者を文字通り・・・つ、潰して」


シャル「残虐ファイトをする暇もなく潰されてましたが、一命は取り留めたらしいですね・・・」



シャル「そんなことを考えていたら身体が動くようになって」



シャル「ラーメンマンが作ってくれた隙をついてISを展開して、窓から逃げました」



シャル「それで無事逃げられたのか?」




シャル「あなたは織斑千冬を分かっていない」

534: 2011/04/13(水) 02:48:50.90 ID:KCadVx8AO
シャル「窓から飛び出して、東南アジアあたりでほとぼりが冷めるまでのんびりしようかな、と思った時」




シャル「飛行用スラスターが煙りを上げているのに気付きました」



シャル「あとでスラスターを分解した整備の人に聞いたら、ボールペンがね、突き刺さっていたらしいんです」


シャル「ただのボールペンが」



シャル「あれは思い出したくないですね・・・」



シャル「地獄でした、スラスターをやられて高度が上がらなくて、地面から10メートルくらいの高さを飛んでいたんですが」


シャル「振り返るとね、追い掛けて来てるんですよ。生身の人間が」

537: 2011/04/13(水) 02:55:43.52 ID:KCadVx8AO
シャル「どんなにスピードを上げても、振り切れないんです」



シャル「刻々と減っていくエネルギーメーター」



シャル「これが命のカウントダウンなんだな、と思ったら、一夏の顔が見たくなって」


シャル「残り少ないエネルギーでなんとか学園のグランドまで戻りました」



シャル「グランドに降りたら、あの人がゆっくり歩いて来ました」



シャル「息一つ上がってないんですよ・・・ははっ」


シャル「もし、大戦中にあの人が10人いたら、アメリカは敗北していたでしょうね」

542: 2011/04/13(水) 02:59:36.51 ID:KCadVx8AO
シャル「無言であの人が手を振り上げた時、天使がね、降り立ったんです」


シャル「幻覚?いえ、彼は実体を持っていましたし、紛れもなく天使でした」






一夏「お姉ちゃん!」

シャル「い、一夏・・・」

千冬「一夏、教室に戻れ」

一夏「シャルルくんになにするの?」

千冬「聞こえなかったのか!」

544: 2011/04/13(水) 03:08:20.29 ID:KCadVx8AO
一夏「ひっ・・・う、ぐすっ・・・シャルルくんに、なにするの!」

千冬「・・・お前には関係ないことだ。教室に戻れ。同じことはもう言わないぞ」

一夏「・・・や、やだ・・・」

千冬「・・・なに?」

一夏「・・・いやだっ!」

千冬「・・・」

シャル「・・・一夏・・・」

千冬「一夏、今ならまだ許してやる。教室に戻れ」

548: 2011/04/13(水) 03:15:19.50 ID:KCadVx8AO
一夏「・・・シャルルくんは、と、友達なんだ・・・」

一夏「そ、それに・・・ぐすっ・・・」

一夏「お、女の子を守るのは、ひぐっ、男の役目なんだ!」ジャキッ

シャル「一夏・・・」

千冬「・・・子供のわがままに付き合ってる暇はない。戻らないのなら無理矢理にでも」

一夏「う、うるさい!」

千冬「・・・なに?」

一夏「そんな、ぐすっ、シャルルくんをいじめるお姉ちゃんなんてっ、ぐすっ」

一夏「だ、大っ嫌いだ!」

千冬「・・・・・・」

550: 2011/04/13(水) 03:19:37.47 ID:KCadVx8AO
山田「織斑先生落ち着いて!気持ちは分かりますけど早まっちゃいけません!」パタパタ


千冬「・・・・・・」

山田「織斑先生?」

千冬「・・・・・・」

山田「お~い」ツンツン

千冬「・・・・・・」

山田「・・・ん?」スッ





山田「た、立ったまま絶命してる・・・」

554: 2011/04/13(水) 03:24:31.27 ID:KCadVx8AO
山田「ってきゃあああああああ!!!」

山田「医療班急いで!!」




一夏「大丈夫?シャルルくん」

シャル「うん、大丈夫・・・織斑先生は大丈夫かな?」

一夏「大丈夫だよ、たまに喧嘩するとああなるんだ」

シャル「ははっ、人間らしいところもあるんだね・・・」ガクッ

一夏「シャルルくん!」

シャル「あ、大丈夫・・・ちょっと安心したらね、気が抜けちゃった」

557: 2011/04/13(水) 03:30:16.35 ID:KCadVx8AO
一夏「シャルルくん、ほんとにだいじょうぶなの?」

シャル「うん、大丈夫だよ・・・そうだ」

一夏「なに?どっか痛いの?」

シャル「僕、みんなに女の子だって言ったから、もうシャルルくんはやめない?」

一夏「シャルロットちゃん?」

シャル「うん・・・でも、なんかそれだとちょっと長いね」

一夏「じゃあシャルちゃん!」

シャル「シャルちゃんかぁ・・・ふふっ、それがいいね」

一夏「うん!」

558: 2011/04/13(水) 03:34:47.00 ID:KCadVx8AO
医務室

山田「あ、気がつきました!先生!」

千冬「いい・・・すこし寝ていただけだ」

山田「寝ていたって・・・心臓止まってましたよ?」




山田「ところで、なにがあったんです?先生は心理的な原因だろうって言ってましたけど」

千冬「・・・一夏にな・・・」

山田「はい」

千冬「・・・大嫌いと言われた」

山田「・・・・・・は?」

560: 2011/04/13(水) 03:38:31.45 ID:KCadVx8AO
千冬「それだけならいいんだ。今までも何度か喧嘩して言われたことはあった」

山田「はぁ」

千冬「ただ、今回は・・・一夏が、わたしに刀を向けたんだ」

千冬「女を守るために」

山田「あの一夏くんが・・・」

千冬「女といっても、友達として、だぞ?」

山田「分かってますよ」

千冬「こんなこと今までなかったのに・・・」

565: 2011/04/13(水) 03:46:19.73 ID:KCadVx8AO
山田「一夏くんも男の子だったってことですね」

千冬「一夏が?」

山田「男子三日会わざれば刮目して見よって言うじゃないですか」

山田「男の子の成長は早いもので、もう守られるだけの子供じゃないってことですよ」

千冬「・・・そうか・・・姉としては喜ぶべきだな」

山田「そうですよ」

千冬「・・・ただ、このイライラだけはどうしようもない」

山田「・・・・・・あ、わたしはこれで」

千冬「待て」ガシッ

山田「ひっ」

千冬「今日は付き合ってもらう」

山田「あの、わたしお仕事がまだ沢山」

千冬「明日やれ。行くぞ」ズルズル

山田「あーん!なんでこうなるのー!」

570: 2011/04/13(水) 03:56:17.72 ID:KCadVx8AO
山田先生の犠牲のおかげで、シャルロット・デュノアは地獄の72時間行軍で許されることになった。

だが、私たちは忘れてはならない。

彼がいたことを。

ラーメンマンのおかげで、シャルロットの命が助かったことを。

決して忘れてはならない。


後日

ラウラ「ラウラ・ボーデヴィッヒだ。貴様が織斑一夏だな」

一夏「ん?な、なに?」

ラウラ「・・・・・・」スッ

千冬「お前、今なにをしようとした?」ガシッ



山田「まるで成長していない・・・」




劇終!

572: 2011/04/13(水) 03:58:35.93 ID:ju7J9cwN0
乙!

573: 2011/04/13(水) 03:58:41.63 ID:GOpy4v4E0
引き続き第二部をお楽しみください

575: 2011/04/13(水) 04:00:20.01 ID:6C6765O10

もっと読みたかったぜ

引用元: 一夏「ぼ、僕にはむりだよぅ・・・」