2: 2015/05/16(土) 09:08:23.02 ID:yxBaXpiW.net
患者「ありがとうございました」ペコペコ

真姫「えぇ、お大事に。次の方……ぁー…」ペラッ

看護師「先生?」

真姫「悪いけど外してもらえるかしら。多分すぐ終わるから」ハァ

看護師「ふふっまたですね」クスリ

真姫「またよ…もう……入っていいわよ」





穂乃果「やっほ、真姫ちゃん♪」

真姫「……これで何回目?」

穂乃果「えーっとぉ……わかんない!」

真姫「はあぁぁ………」ガックシ

4: 2015/05/16(土) 09:18:48.83 ID:yxBaXpiW.net
穂乃果「もーせっかく会えたのに開幕ため息ってどういうこと!?」プンプン

真姫「あなたねぇ……ここ数日ほぼ毎日会っていればため息の一つくらいつくわよ」ハァ

穂乃果「もっちうれしー!とかやったー!って気持ちは「ない」

真姫「それこそ最初の頃は嬉しかったわよ。久しぶりだったわけだし」

穂乃果「だよねだよね。だからその感動を毎日真姫ちゃんに与えたいなーと……」

真姫「今はもうウンザリしてるけどね。感動なんてひとかけらもないわ」ニッコリ

穂乃果「うわぁ…笑顔で言われるとさすがの穂乃果でも傷ついちゃうなぁ……」シュン

真姫「心の傷じゃなくて身体に傷を負ったらここに来なさい」

6: 2015/05/16(土) 09:28:48.04 ID:yxBaXpiW.net
真姫「わかってるの?あなたここの職員に顔覚えられてるくらい通ってるのよ?」

穂乃果「おぉ!穂乃果有名人!」ガッツポ

真姫「本当に変わらないわねそのポジティブ思考……コミュニケーション能力が高いのも考えものだわ」ハァ

穂乃果「多分病院の中じゃ真姫ちゃんより知名度あるんじゃない?真姫ちゃんコミュ力低いし」ドヤァ

真姫「」イラッ

真姫「……次の方どうぞ」

穂乃果「あぁっ!ごめん!ごめんなさーい!!」シガミツキ

真姫「今日は忙しいんだから早くして。本来は診察する施設なんだから」

穂乃果「おっとそうだったね。今日はどこが痛かったっけな~……」

真姫「絶対に突っ込まないわよ」

9: 2015/05/16(土) 09:37:08.40 ID:yxBaXpiW.net
穂乃果「じゃあお腹で!」

真姫「……ここ脳外科だってこと理解してる?」

穂乃果「あれ?そうだっけ?ごめんごめん」テヘヘ

真姫「はい、上脱いで」スッ

穂乃果「えっ?」ドキッ

真姫「え?じゃないわよ。お腹痛いんでしょ」

穂乃果「そ、そうだよね……///」スルリ

真姫「」ペタペタ

穂乃果「/////」ドキドキ

真姫「はいおしまい、原因がわかったわ」

穂乃果「えぇ!?本当に悪いの!?」

真姫「自分で言ったんでしょ!」

穂乃果「ううぅ~………」

真姫「ただの食べ過ぎ。これからは食料制限することね」

穂乃果「……………」

10: 2015/05/16(土) 09:50:09.62 ID:yxBaXpiW.net
真姫「後は何ともないわ。至って健康よ」

穂乃果「……ねぇ真姫ちゃん、どうして今日は診察したの?」

真姫「それって医者にする質問?」

穂乃果「だって一昨日まで何も診ないで追い返すだけだったじゃん」

真姫「今まではただ見ても目立った外傷はなかったからそのまま返してたけど、お腹は病気があるかもしれないじゃない」

真姫「正直ここで診る必要はないけど」

穂乃果「後は?」

真姫「後って言われても…あなたがちゃんと診察代払ってくれてるから医者として診てあげた。ただそれだけよ」

穂乃果「……そっか。今日はありがとうね、真姫ちゃん」

真姫「別に。これくらい医者として当然よ」

穂乃果「じゃあね~♪」フリフリ





穂乃果「もっと積極的に行かなくちゃ………」ハァ

11: 2015/05/16(土) 09:57:29.64 ID:yxBaXpiW.net
ーーーーーーーーーーーーーーー

看護師「あ、高坂さん。おはようございます」ペコリ

穂乃果「お、おはようございます!」ペコリ

看護師「先生が待ちくたびれてますよ」クスリ

マチクタビレテナンカナイワヨッ!

穂乃果「あ、あはは………」

看護師「では私はこれで失礼致します」スタスタ



真姫「……また来たわね」

穂乃果「また来ちゃった♪」

14: 2015/05/16(土) 10:08:51.86 ID:yxBaXpiW.net
真姫「今日は仕事じゃなかったの?」

穂乃果「雪穂に頼んできちゃった。でも明日明後日連続で店番だよ~……」

真姫「雪穂ちゃん可哀想」

穂乃果「ゆ、雪穂だって亜里沙ちゃんと出かけるからって引き受けてくれてんだよ!利害の一致だよ!」

真姫「だからって行くところが病院?もっと他の場所とかあるでしょ」ハァ

穂乃果「うーん……でも家に帰ったら寝ちゃうしなぁ……」

真姫「暇そうで羨ましい限りだわ。こっちは大変だというのに」

穂乃果「ご、ごめん……」シュン

真姫「う…落ち込まないでよ。言い過ぎたわ」

穂乃果「ううん、大丈夫。真姫ちゃん大変だもんね」ナデナデ

真姫「…ありがと、穂乃果」

17: 2015/05/16(土) 10:16:43.04 ID:yxBaXpiW.net
真姫「ってさりげなく頭撫でないでよっ!///」バッ

穂乃果「おぉっと、ついつい」ヘラヘラ

真姫「油断も隙もないわね…穂乃果の頭の構造一度でいいから調べて……ん?」

穂乃果「どうしての?」

真姫「……穂乃果、レントゲン撮るから来なさい」ガシッ

穂乃果「ええぇ!?痛いのやだー!!」ジタバタ

真姫「レントゲンは痛くないわよ!子供じゃないんだから!」グイグイ

穂乃果「あ、痛くないならいいや」ホッ

真姫「この子はもう………」グッタリ

18: 2015/05/16(土) 10:29:20.62 ID:yxBaXpiW.net
真姫「お待たせ」パラパラ

穂乃果「それ何?」

真姫「穂乃果の頭の中身」

穂乃果「うぇ~グロ~」

真姫「見たくないなら見なくていいわ。ただ個人的に興味があるだけだし」ペタペタ

穂乃果「興味がある?穂乃果に?」

真姫「性格には全くないけど」

穂乃果「そんなぁ………」シュン

真姫「うーん…特に異常はないわね……」

穂乃果「むしろあったら大事だよ」

真姫「もしかしたら外側に何かあるかも」ジー

穂乃果「っ!///」ドキッ

真姫「……………」ジー

穂乃果「ぅ…///」カアァ

真姫「謎ね」

穂乃果「謎?」

真姫「頭に何の異常もないのにどうして穂乃果は馬鹿なのかしら……永遠の謎ね」

穂乃果「数年後くらいには解明されてると思うなぁ」

20: 2015/05/16(土) 10:41:55.99 ID:yxBaXpiW.net
真姫「あ、そういえば穂乃果は何のようで来たの?」

穂乃果「あー…えー……うー………」

真姫「もしかして頭?」

穂乃果「! そう!頭!穂乃果頭が痛くて来たんだよね~」

真姫「じゃあ早速手術に移るわ。行きましょ」

穂乃果「」

真姫「冗談よ。固まるほど怖かったの?」クスクス

穂乃果「……真姫ちゃ…ひどいよぉ……」グスッ

真姫「うぇええ!?穂乃果!?」ビクッ

36: 2015/05/16(土) 19:46:06.08 ID:oclnKgIK.net
穂乃果「穂乃果痛いのやだって…うぐっ……言ってるのにぃ……」グスグス

真姫「な、泣かないでよ!他に人がいるのに!」アセアセ

真姫「ほら!今日の受信料返してあげるから!」

穂乃果「やだ」ムッ

真姫「穂乃果の好きなもの買ってあげるわ!」

穂乃果「やだもん」ムスッ

真姫「……はぁ…もう知らない」

穂乃果「わあぁぁん………」メソメソ

真姫「どうしたらいいのよ……」

穂乃果「デート」ズイッ

真姫「え?」

穂乃果「デートしてくれなきゃやだ」ズイッ

40: 2015/05/16(土) 23:23:07.93 ID:oclnKgIK.net
真姫「ち、近っ…きゃあ!!」ドサリ

穂乃果「あ、ごめん」

真姫「いたた……でっデートって何よ!?///」

穂乃果「デートはデートだよ!真姫ちゃんとデートしたい!」

真姫「お出かけって言って!勘違いされるでしょ!」

穂乃果「……穂乃果じゃ勘違いされるの…嫌?」ウルッ

真姫「う…嫌って……ワケじゃないけど…」

穂乃果「……穂乃果は勘違いされたいなぁ」ボツリ

真姫「と、とにかく!お出かけでいいのね!土曜日なら空いてるけどその日でいいかしら?」

穂乃果「うん、わかった。穂乃果もその日開けておくね」



看護師「先生~次の診察の時間が……」シャッ


ほのまき「あっ」


看護師「……産婦人科の先生お呼びしましょうか?」

穂乃果「なんでっ!?///」

真姫「あなた混乱しすぎよ!!///」

42: 2015/05/16(土) 23:46:41.39 ID:oclnKgIK.net
ーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーじゃあ、またね

どうして真姫ちゃんは私の気持ちに気づいてくれないの?

わざわざ真姫ちゃんのいる脳外科に、時間帯に、どこも悪くないのにお金を払って来ている理由

頭のいい真姫ちゃんならわかるよね…わかってよ……

……入院したら真姫ちゃんと一緒にいられるかも。振り向いてくれるかも

だったらいっそ………

!! いけない、真姫ちゃんが悲しんじゃう

自意識過剰かな?ううん、真姫ちゃんは優しいからそんなことない

それに入院したとしてもつきっきりになってくれるほど暇じゃないだろうし

迷惑になりたくないから

また金曜日に会いに行こう。次の日に会えるのにって怒られちゃうかな?

ちょっと間が空いちゃうけど楽しみ。ふふっ♪

44: 2015/05/17(日) 00:16:47.81 ID:7LYRSX/f.net
ーーーーーーーーーーーーーーー

真姫「……来ると思ってたわ」

穂乃果「ご期待に添えて嬉しいでございます」ペコリ

真姫「期待なんかしてないし、それに……」


真姫「次の日に会えるじゃない」


穂乃果「……やっぱり真姫ちゃんだね」クスッ

真姫「? いいからさっさと終わらせましょ。今日はどこ?」

穂乃果「………胸」ポツリ

真姫「む……え?」

穂乃果「胸が…痛い」

真姫「だから何度も言ってるけど他の診療科に頼んでってば」ハァ

穂乃果「真姫ちゃんに診てもらいたいの」

真姫「私だって一応内科も一通り習ってるけど私は……」

穂乃果「真姫ちゃんにしか診てもらいたくない」

真姫「………じゃあ上」

穂乃果「………うん」スルリ

49: 2015/05/17(日) 01:08:14.01 ID:7LYRSX/f.net
真姫「……………」ペタペタ

ドクン ドクン

穂乃果「っ…………」

ドクン ドクン ドクン

真姫「……………」

ドクンドクンドクンドクン

真姫「……わかったわ」

穂乃果「なんだったの?」

真姫「不整脈よ。あなた」

穂乃果「ふせー…みゃく?」

真姫「明らかに心音のリズムが一定じゃなかったわ。その事を不整脈って言うの」

穂乃果「……違うよ……わかってないよ」ポツリ

真姫「お薬出しておくから、明日のために早く帰って休みなさい」

穂乃果「真姫ちゃんは何もわかってないよっ!!!」ガタッ

真姫「ちょ……ここは病院なんだから大きな声出さないで!」

穂乃果「真姫ちゃん言ってたじゃん…穂乃果はいつも健康だって……」

穂乃果「それなのに突然病気になったらおかしいと思わない?」

真姫「だ、大丈夫よ。診察に手は抜いてないし、あなたの病状は軽いし、私の診断は間違ってなんか……」

穂乃果「間違ってるよ。真姫ちゃん穂乃果のこと何もわかってない」

真姫「そんな……!私は……!」

穂乃果「もういい。帰る」

真姫「ま、待ちなさい!」

穂乃果「診察代は払っていくよ、薬必要ないから。じゃあね」スタスタ





真姫「私の……私の何が間違ってるって言うのよっ!!」ダンッ

55: 2015/05/17(日) 12:06:06.15 ID:O9qEJrQ7.net
ーーーーーーーーーー

真姫ちゃんはわかってない

女の子のクセに乙女心を何もわかってないよ………

真姫ちゃんは優しいから気づかないフリしてくれてるの?

それは女の子同士だから?それは医者だから?他に好きな人がいるから?

私のことが……好きじゃないから?

そんなの考えたくないっ…受け入れたくないっ……

真姫ちゃんは明日のデート何とも思ってないんだ

頑なにお出かけって訂正されたし、ドキドキしてくれないし

穂乃果は凄くドキドキしてるのに

明日告白するんだって決めたのに………

あれ……なんだか胸が苦しい…走ったからかな……

あはは…こんなにもドキドキするくらい真姫ちゃんの虜になっちゃったんだね……

頭もクラクラする……ダメ……かも………

ま……き…ちゃ………

56: 2015/05/17(日) 12:27:55.42 ID:O9qEJrQ7.net
ーーーーーーーーーーーーーーー

看護師「……先生、追いかけなくていいのですか?」

真姫「まだ勤務中よ。仕事に戻りなさい」

看護師「しかし先生の声で患者全員帰ってしまいましたよ?」

真姫「……………」

看護師「高坂さん、やはり先生のことが……」

真姫「……私はあの頃から何も間違ってなんかいないのよ」

真姫「彼女の想いに気づいて、それが無理だとわかって拒否して、それの何が間違いだっていうのよ」

真姫「大人になってさえしまえば諦めてくれると思ってた。なのに彼女は………」

看護師「昔から変わってない、諦めない人だったんですね」

真姫「私は大病院の元医院長の娘、世間体を考えて付き合うべきじゃないことは明白」

真姫「もしかしたら彼女が諦めてくれるというその判断…いや、好かれるようなことをしてしまったのがそもそも間違いだったのかもね」

真姫「あぁもう……私はどうしたらいいのよ………」

看護師「高坂さんを追いかけるべきです」

真姫「……間に合いっこないわ」

看護師「諦めるんですか?」

真姫「!!」

看護師「先生がどんな難病や手術でも諦めないのは、高坂さんの受け売りだと何度もおっしゃってたではありませんか」

看護師「なのに恋愛の一つや二つで諦めてしまうのですか?」

真姫「私……は…」


穂乃果『真姫ちゃん♪』ニコッ


真姫「……後でパパに叱られちゃうわね。患者の件も含めて」

看護師「私もお付き合い致しますから」クスッ

真姫「ごめんなさい、迷惑かけてしまって」

看護師「それより行ってあげてください。待ちくたびれてますよ」

真姫「……えぇ!」

58: 2015/05/17(日) 12:39:23.39 ID:O9qEJrQ7.net
ーーーーーーーーーーーーーーー

穂乃果っ……穂乃果はどこっ!?

まだあまり時間は経っていない

穂むらまでの道のりを辿っていけば間に合うはず…!

? 何かしらあの人だかり…ううん、そんなこと気にしてる場合じゃない

一刻も早く穂乃果を見つけて……

「おい、人が倒れてるぞ」

「し、氏んでるんじゃねぇのか?」

人が…倒れてる……?

私は医者、倒れてる人を見かけたら助ける義務がある

でも今私個人の事情とその二つを天秤に掛けようとしている

どうしたらいいか……考えるまでもないわね

早急に治療を行い、穂乃果に追い付けばいい話

「すみません、少しどいてください」

え……人混みの真ん中で倒れてるのって………嘘でしょ……





「穂乃果っっ!!!」

63: 2015/05/17(日) 13:38:23.61 ID:O9qEJrQ7.net
私の……せいだ

私がちゃんと検査してあげたてたらこんなことにはならなかった

穂乃果………氏んじゃ…嫌ぁ……

「あの……あなたは?」

私…私は……そう、私は

「西木野真姫、医者です」

私は医者。どんなことにも諦めない医者

絶対に氏なせない

「あなた、救急車は呼んだの?」

「いえ、まだ誰も………」

「っ!どうしてこんなに大勢の人がいるのに誰も呼んでないのよっ!早く電話してっ!」

「は、はいぃ!」

……脈が弱い、けど息はまだある

「そこの人!今すぐAEDを持ってきて!」

「私ですか?」

「急いでっ!」

まずは心臓マッサージ

まだ意識は戻らない

次に人口呼吸だけど………

な、何躊躇してるのよ!もうどうにでもなれだわ!

「んっ………」

あ………甘い……

人の…穂乃果の口の中って甘かったのね

なんか癖になりそう………

「……なんかあの医者人口呼吸長くないか?」

「っ!!///あ、あなた見てるだけなら手伝いなさいっ!!///」

「す、すみません!」

お願い、生きて穂乃果

だって私はあなたのことがーーーーー

66: 2015/05/17(日) 13:56:28.08 ID:O9qEJrQ7.net
穂乃果「…かはっ!……ぁ…」

真姫「穂乃果…!穂乃果ぁ!!」ガシッ

穂乃果「……真姫…ちゃん…?」

真姫「バカ穂乃果!心配したんだからぁ!」ギュッ

穂乃果「あは…は……迷惑、かけちゃったね……」ナデナデ

真姫「本当に………氏んだかと思った……」グスッ

穂乃果「ごめんね……でも、真姫ちゃんなら助けてくれるって…思ってたから」

真姫「うん……うんっ……」

穂乃果「あとさ……ちょっと恥ずかしい、かな……///」カアァ

真姫「…え?………っっ!!!/////」カアァ

真姫「み、見世物じゃないわよっ!!///散りなさいっ!///」ブンブン

穂乃果「真姫ちゃん……救急車の人来たよ」

真姫「うぅ……///この子をお願い…///」

68: 2015/05/17(日) 14:39:40.22 ID:O9qEJrQ7.net
ーーーーーーーーーーーーーーー

穂乃果「ふわあぁ~よく寝た~」ノビー

真姫「おはよう、穂乃果」

穂乃果「あ、おはよ~真姫ちゃん」

真姫「明日には退院できるわ。喜びなさい」

穂乃果「良かった~、これで真姫ちゃんとできるね♪」

真姫「退院初日よ?家族よりこっち優先しなくたっていいのよ?」

穂乃果「だーめ!真姫ちゃんとデート行くもん!」

真姫「……穂乃果がそういうならいいわ」クスッ

穂乃果「……真姫ちゃん、怒られなかった?」

真姫「誰に?」

穂乃果「もちろん真姫ちゃんのお父さんだよ。病院開けちゃったんでしょ?」

真姫「そんなことあなたが気にすることじゃないわ。それに怒られなかったし」

穂乃果「そうなの?」

真姫「人命救助ができたから結果オーライってこと。さすがに痴話喧嘩はするなって注意はされたけど」

穂乃果「ごめんね……穂乃果のせいで……」シュン

真姫「気にしなくていいの。私の責任でもあるから」

真姫「まさか本当に不整脈だとは思わなかったし、一歩間違えたらこの職業を追われてたもの」

穂乃果「でも…でも……」

真姫「だからあなたに関する諸々の費用は私が持つわ。本当にごめんなさい」ペコリ

穂乃果「……うぅ~///真姫ちゃんのお人好しのせいで穂乃果は………///」カアァ

69: 2015/05/17(日) 14:42:53.99 ID:O9qEJrQ7.net
真姫「さてと、次の診察あるからもう行くわね」スッ

穂乃果「待って。真姫ちゃんにもらって欲しいモノがあるんだ」

真姫「その気持ちだけで充分よ」

穂乃果「いいからこっち来て」ムッ

真姫「なんなのよもう………わっ」グイッ



穂乃果「んー………♪」チュッ

真姫「っ!?!?!?/////」カアァ

穂乃果「ぷはっ……こんなしょうもないものだけど、いいかな?///」





穂乃果「高坂穂乃果を…もらってください♡」

75: 2015/05/17(日) 15:03:42.46 ID:O9qEJrQ7.net
真姫「は……えっ………はあぁあぁぁああ!?///」

穂乃果「だ、ダメ…かな……?///」モジモジ

真姫「いやっ……ダメとかいいとかじゃなくて、あなた自分で何言ってるのかわかってるの!?」

穂乃果「……ダメだよね。真姫ちゃんは穂乃果のこと…」

真姫「だ、ダメだよなんかじゃないっ!!」ガシッ

穂乃果「うひゃあ!!」

真姫「好きよ!大好き!穂乃果のこと嫌いなわけないでしょ!」ギュッ

穂乃果「あぅ……///えへぇ…嬉しいなぁ///」

真姫「そ、その………そういう意味で受け取っていいのよね?」

穂乃果「むしろそれ以外の意味なんてないよ」

真姫「毎日忙しくて、ずっとあなたの傍にはいられないけどそれでもいいの?」

穂乃果「いいよ。この好きって気持ちはずっと変わらないからね」フフン

真姫「ありがとう……穂乃果、愛してるわ♡」

穂乃果「も~照れちゃうよ~///……真姫ちゃん大好き、愛してる♡」

77: 2015/05/17(日) 15:13:31.82 ID:O9qEJrQ7.net
穂乃果「……真姫ちゃん覚えてる?高校生の時真姫ちゃんが穂乃果の看病してくれたこと」

真姫「さぁ?何のことかしら」

穂乃果「とぼけないでよ!」

真姫「……忘れるわけないじゃない。穂乃果が珍しく熱で休んだとき、でしょ?」

穂乃果「うんうん!ちゃんと覚えてるじゃん!」

真姫「そういえば穂乃果の家に初めて行ったのもあの日だったわね………」

穂乃果「ね~他のみんなは来たことあるのに~」

真姫「……ちょっとそれどういうこと」

穂乃果「あ」ギクッ

真姫「なんで私だけ呼んでくれなかったのよ!」

穂乃果「たまたまだよ~!許して~!」

81: 2015/05/17(日) 15:40:00.01 ID:O9qEJrQ7.net
ーーーーーーーーーーーーーーー

穂乃果「うー………また風邪ひいちゃったよ……」ゴホゴホ

穂乃果「高校生になるまで一回もならなかったのにどうしてだろ……」ズビー

雪穂「お姉ちゃーん、学校のお友達が来てくれたよー」

穂乃果「誰だろう……入っていいよー」



真姫「こんにちは穂乃果……それともこんばんはかしら?」

穂乃果「ま、真姫ちゃん!?」

真姫「何よ、私が来ちゃ不満?」

穂乃果「そんなことないよ!けどどうして?」

真姫「ジャンケンで負けたのよ」

穂乃果「お見舞いが罰ゲーム扱いってひどい……」

真姫「私も残念でならないわ」ハァ

穂乃果「………でも真姫ちゃん会いたかったよ~!」ギュッ

真姫「ちょっと抱きつかないで!///風邪がうつるでしょ!///」グイッ

穂乃果「いやぁ~人肌が恋しくてね~………その荷物は何?もしかしてお見舞いの品!?」キラキラ

真姫「残念。ただの医療道具よ」

穂乃果「なぁ~んだ。でもなんで真姫ちゃんが持ってるの?」

真姫「何もあげられないけど、代わりに医者の娘である私が特別に診察してあげるわ♪」

82: 2015/05/17(日) 15:52:24.05 ID:O9qEJrQ7.net
穂乃果「え………結構です」

真姫「何でよ!」

穂乃果「だって真姫ちゃんまだ医者じゃないじゃん」

真姫「う……でもただで診察してあげるのよ?道具も揃ってるし!」

穂乃果「え~でも………」チラッ

真姫「……もしかして注射が怖いの?子供ね」クスッ

穂乃果「ち、違うよ!怖くないもん!」

真姫「じゃあ問題ないわね。腕まくりなさい」

穂乃果「うわーん!真姫ちゃんが意地悪するー!」グスグス

真姫「じょ、冗談よ!医師免許もないのにできるはず無いでしょ!」アセアセ

穂乃果「……穂乃果痛いの嫌い」グスン

真姫「ごめんなさい、真面目にやるわ。痛くしないから」

83: 2015/05/17(日) 16:09:14.42 ID:O9qEJrQ7.net
真姫「冷えピタ貼ってあるわね。薬も飲んでるみたいだし」

穂乃果「薬苦くて嫌い」ウエー

真姫「本当に子供みたい……全部飲まなくちゃダメよ」

穂乃果「はーい。ねぇねぇ真姫ちゃん、耳にかけてペタペタするやつしないの?」

真姫「あぁ聴診器?別にしなくても……」

穂乃果「えぇ~やってよ~面白いじゃん」

真姫「あなたの面白いの基準がわからないわ……まぁ一応持ってきてはいるけど」カチャ

穂乃果「それそれ!お願いっ!」

真姫「じゃあ早く上脱ぎなさい」

穂乃果「あ、う、うん」ヌギヌギ

真姫「使い方はある程度覚えてるけど使うのは初めてだから……」ペタペタ

穂乃果「ひゃんっ!!」ビクッ

真姫「へ、変な声出さないで!///」ドキドキ

穂乃果「ご、ごめん……///」ドキドキ

真姫「……後ろ向いて」ペタペタ

穂乃果「ぅぅ………///」カアァ

真姫「はい終わり。多分何も異常ないわ」

穂乃果「そ、そっか………」ウツムキ

真姫「ついでにそのタオルも替えてくるわね。少し待ってなさい」





穂乃果「あれ……どうしてドキドキが止まらないんだろ…?///」ドキドキ

85: 2015/05/17(日) 16:32:27.79 ID:O9qEJrQ7.net
真姫「はい濡れタオル。どうせなら体も拭いておけばよかったわね」

穂乃果「い、いいいいよそんな気を使わなくて!!///」ブンブン

真姫「そう?さてそろそろ帰ろうかしら」

穂乃果「あ…もうこんな時間……」

真姫「無理しないで風邪治してから来るのよ?皆心配してるんだから、ね?」

穂乃果「」ドキッ

真姫「それじゃあ帰るわね。おやすみなさい」パタン

穂乃果「じゃあね~……」フリフリ

穂乃果「…ぅぁー………///」バタッ



雪穂「お姉ちゃん?もうすぐご飯だけど……ってお姉ちゃんが茹でだこみたいになってる!?」

穂乃果「ゆきほ~……///」

雪穂「大丈夫!?熱上がってない!?顔真っ赤だよ!?」アセアセ



穂乃果「私…もっと重い病気にかかっちゃったよ……///」

86: 2015/05/17(日) 16:47:07.38 ID:O9qEJrQ7.net
ーーーーーーーーーーーーーーー

真姫「はいこれ」

穂乃果「え、何この紙。びっしり書いてあって目が痛いよ」ゴシゴシ

真姫「私と一緒に住むなら生活習慣はきっちりとしてもらうわよ。特に食事わね」

穂乃果「えええええ!!?おやつは!?おつまみは!?」

真姫「当分禁止!また不整脈になったらどうするの!」

穂乃果「真姫ちゃんの鬼ぃ~………」グスッ

真姫「私にとってあなたの身が一番大切なのよ。だからお願い穂乃果」

穂乃果「真姫ちゃん……そうだね!真姫ちゃんがそういうならそうする!いよぉーっし、頑張るぞー!」

真姫「それくらい元気なら大丈夫みたいね」クスッ

穂乃果「えへへ……ふわぁ…もう眠たいなぁ」

真姫「もう寝る時間だもの………その、一緒に寝る?///」

穂乃果「!! 寝るー!真姫ちゃん大好きー!」ギュッ

真姫「もう……これじゃあお互いに寝られないじゃない……」

穂乃果「もしかして今夜は寝かせないってやつかな?」ニヤニヤ

真姫「ちょ!///誰もそんなこと言ってないでしょ!///」

穂乃果「いいもん!穂乃果が寝かせないから!」

真姫「こらぁ!///穂乃果ぁー!///」

終わり

88: 2015/05/17(日) 16:50:08.22 ID:O9qEJrQ7.net
終わりです
タイトルには関係ないけどここで次のほのまきSS書きたいと思います
下5多数決でほの→まきがいいかまき→ほのがいいか選んでほしいです

89: 2015/05/17(日) 16:50:17.91 ID:miBkK59b.net
ハッピーエンドね!

引用元: 【SS】真姫「これで何回目?」穂乃果「えーっとぉ……」