13: 2011/07/08(金) 00:19:23.69 ID:2mbiE8YG0
QB「マミー」

マミ「んー、なあに?」

QB「遊ぼうよマミ」

マミ「ごめんなさい、今お勉強中なの」

QB「そんなの後ですればいいじゃないか?」

マミ「だめよ、最近魔女退治で忙しくって」

マミ「ろくに勉強できなかったんだから」

QB「そうかい、君たちも大変なんだね」

マミ「」カキカキ

QB「……」シュン
魔法少女まどか☆マギカ ~The different story~ (上) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)
22: 2011/07/08(金) 00:30:56.91 ID:2mbiE8YG0
QB「……」ウロウロ

QB「……」ウロウロ

マミ「」カキカキ

QB「……」ウロウロ

QB「……」ウロウロ

QB「……」ウロウロ

マミ「ちょっとQB!」

QB「なんだいマミ、勉強は終わったのかい?」ワクワク

マミ「そんなに歩き回られると気が散るんだけど」

QB「ああっ、ごめんよ」アセアセ

23: 2011/07/08(金) 00:31:42.32 ID:2mbiE8YG0
マミ「ちょっと大人しくしてて、お願いね」

QB「うん……」シュン

マミ「」カキカキ

QB「……」ウズウズ

QB「……」ウズウズ

マミ「」カキカキ

QB「……」ウズウズ

QB「……」ウズウズ

QB「……」ウズウズ

マミ「」カキカキ

QB「そろそろ終わるかい?」

マミ「あーん、もうっ」

マミ「QB、お外に遊びにいったらどう?」

24: 2011/07/08(金) 00:32:41.98 ID:2mbiE8YG0
QB「マミも一緒に行こうよ!」

マミ「だから私は勉強しないといけないのっ」

QB「えーっ」

マミ「えーっ、じゃない!」

QB「じゃあさ、じゃあさマミ」

QB「ぼくもマミの勉強を手伝ってあげるよ」

マミ「静かにしてくれるだけで十分なんだけど……」

QB「まあそう言わずにさ、ぼくにいい考えがあるんだ」

マミ「いい考え?」

QB「ぼくの尻尾はとてもふさふさで柔らかいだろ?」

マミ「ええ、それがどうしたの?」

26: 2011/07/08(金) 00:34:13.06 ID:2mbiE8YG0
QB「おなかの周りなんかもプニプニしてとってもさわり心地がいいんだ」

QB「特別になでさせてあげるよ!」

マミ「なんでそうなるのよ、あなたがナデナデしてもらいたいだけでしょ?」

QB「根詰めるより、力を抜いた状態の方が、記憶力も上がると思うけどなー」

QB「さあ、ぼくをモフモフしてリラックスしてよ!」

マミ「はぁ……」

マミ「仕方ないわね、お膝の上にいらっしゃい」

QB「えへへ」ピョン

マミ「もうっ、ちょっとだけなんだからね」ナデナデ

28: 2011/07/08(金) 00:35:30.44 ID:2mbiE8YG0
数時間後

QB「うーん」ムニャムニャ

QB「あれ?寝ちゃってた」

マミ「」カキカキ

QB「マミ、まだやってたのかい?」

マミ「うん」カキカキ

QB「もう晩い時間じゃないか、そろそろ寝たらどうだい?」

マミ「あらっ、こんな時間なのね」

マミ「シャワー浴びて寝なきゃ」

30: 2011/07/08(金) 00:37:02.84 ID:2mbiE8YG0
QB「マミはがんばりやさんだんなぁ」

QB「でも無理しちゃダメだよ」

マミ「ありがとうQB」

QB「べっ、別に君を心配してるんじゃないよ」

QB「魔女退治に支障が出たら、ぼくが困るから言ってるんだからね!」

マミ「はいはい、あなたには感情が無いのよね?」

QB「わかってるならいいんだ」

QB「寝るときもぼくを抱っこしてリラックスするといいよ!」ニコッ

マミ「やれやれ、困った甘えん坊さんね」

31: 2011/07/08(金) 00:38:00.66 ID:2mbiE8YG0
テスト当日

QB「いよいよテストだね」

マミ「このところずっと魔女退治ばかりだったし、心配だわ……」

QB「だいじょうぶだよマミ、君は忙しい中、毎日夜晩くまでがんばってたじゃないか?」

QB「その努力はきっと報われるよ」

QB「自信をもって!」

マミ「そうね、ありがとうQB、私がんばる!」

32: 2011/07/08(金) 00:39:18.37 ID:2mbiE8YG0
通学路

マミ「!?」

マミ「ソウルジェムが……」

マミ「この感じ、魔女が近くに!?」

QB「この気配は魔女じゃない、使い魔だよ」

マミ「でも、ほっとけないわ」

QB「何をいってるんだい?君は今日のためにがんばって来たじゃないか」

QB「使い魔なんだしグリーフシードも落とさない」

QB「倒したって君になんのメリットもないんだ」

QB「今回は見逃してもいいんじゃないかな?」

33: 2011/07/08(金) 00:40:53.78 ID:2mbiE8YG0
マミ「でも、ここで見逃せば、犠牲者が出るかも……」

QB「だけど、出ないかもしれないよ?」

マミ「……」

マミ「私、やっぱりほっとけないっ」タッ

QB「ああっ、待ってよマミっ!?」

35: 2011/07/08(金) 00:42:04.12 ID:2mbiE8YG0
その日の夜

QB「テスト、ちゃんと受けられなかったね」

マミ「いいのよ、三時間目には間に合ったもの」

マミ「追試を受ければなんとかなるわ」

QB「マミはあんなに頑張ったのに……」

マミ「こればっかりは仕方が無いもの」

マミ「それに、こんな事ぐらいで人の命が救えたのよ」

マミ「安いものだわ」ニコッ

QB「うん……」

37: 2011/07/08(金) 00:43:13.72 ID:2mbiE8YG0
学校

ヒソヒソ ヒソヒソ

クラスメイトA「ほら、巴さん今日もひとりでいるよ」

クラスメイトB「この前なんかテストの日に遅れてきたし」

クラスメイトB「いつも何考えてるかわかんないし」

クラスメイトA「なんかあいつキモイヨね」クスクス


マミ「……」


クラスメイトA「それにさ、あの子親いないんだって」

クラスメイトB「わっ、なにそれ?」

39: 2011/07/08(金) 00:44:32.91 ID:2mbiE8YG0
クラスメイトA「やっぱりちゃんとした家で育ってないと」

クラスメイトA「あんな風にキモイ性格になっちゃうんだねー」

クラスメイトB「あははっ、かわいそう」ケラケラ

クラスメイトA「遅刻してくる間も一体何してるんだか」

クラスメイトB「へんなアルバイトでもしてるんじゃなーい?」

クスクス クスクス


マミ「……」


クラスメイトC「ちょっと、やめなよそんな事いうのっ」

クラスメイトA「えっ、なんだよ?」

40: 2011/07/08(金) 00:46:00.92 ID:2mbiE8YG0
クラスメイトC「あんた達、感じ悪いよっ!」

クラスメイトB「なっ、なによあんた」

クラスメイトC「もんくある?」

クラスメイトA「ふんっ、もう行こう」

クラスメイトB「うん……」


マミ「……」

クラスメイトC「巴さん、本当はさっきの聞こえてたんでしょ?」

マミ「えっ?」

41: 2011/07/08(金) 00:47:07.77 ID:2mbiE8YG0
クラスメイトC「あんなの、言い返してやればいいんだよ」

マミ「いいのよ」

クラスメイトC「よくないよ、巴さんこそいけないんだよ」

クラスメイトC「一人でいたら、気持ち暗くならない?」

マミ「そんなことないわ」

クラスメイトC「そうだ、今日のお昼は私達と食べよ?」

マミ「ありがとう、だけど私のことはほっといて」

45: 2011/07/08(金) 00:50:08.45 ID:2mbiE8YG0
マミ「私は一人が好きなだけなの」

クラスメイトC「……」

クラスメイトC「あのね、私もね」

クラスメイトC「少し前に、お母さん氏んじゃったんだ」

マミ「えっ!?」

クラスメイトC「いや、違うの、だからって巴さんの辛さがわかるなんて思ってない」

クラスメイトC「私にはまだお父さんがいるし」

マミ「……」

クラスメイトC「だけど、巴さんが一人でいる気持ち、わかる気がするの」

クラスメイトC「私も少しの間そうだったから」

クラスメイトC「だから、余計なお世話かもしれないけど」

クラスメイトC「わたし、巴さんが心配で……」

クラスメイトC「巴さんとお友達になりたいの」

マミ「えっ、そんなっ?」

クラスメイトC「ダメかな?」

48: 2011/07/08(金) 00:52:19.21 ID:2mbiE8YG0
マミ「いえ、ありがとう、あなたの気持ち嬉しいわ」

マミ「だけど……」

クラスメイトC「じゃあこうしよう」

クラスメイトC「今度の休みに友達と遊びに行くんだ」

クラスメイトC「巴さんも一緒に行こうよ」

クラスメイトC「みんないい子ばかりだから」

クラスメイトC「巴さんもすぐ仲良くなれると思うよ」

マミ「……うん///」

50: 2011/07/08(金) 00:53:42.93 ID:2mbiE8YG0
マミの家

マミ「てぃろろー、てぃろてぃろ」ルンルン

QB「どうしたんだいマミ、奇妙な鼻歌なんか歌って」

QB「何かいいことでもあったのかい?」

マミ「そんな事ないわよー」

マミ「それっ、QBだっこしてあげるー」

QB「あわわっ」

マミ「それっ、たかいたかーい」

QB「今日の君は本当に変だね」

52: 2011/07/08(金) 00:54:41.42 ID:2mbiE8YG0
マミ「QB、今度のお休みは一緒に遊べないわよ」

QB「えーっ、何でだい?」

マミ「お友達と遊びに行くのよ」

QB「えっ、本当かい!?」

マミ「お洋服は何を着ようかしら?」

QB(マミにお友達が出来たんだね)

マミ「てぃろろー、てぃろてぃろ」ルンルン

QB(嬉しそうなマミ、本当によかった!)

54: 2011/07/08(金) 00:56:50.48 ID:2mbiE8YG0


マミ「待ち合わせはここで合ってるわよね」ソワソワ

QB「マミ、少しは落ち着きなよ」

マミ「お外で人と遊ぶなんて久しぶりで」ドキドキ

マミ「でも、なんでQBもついてくるのよ?」

QB「まあいいじゃないか、こうやってぼくが君の腕にぶら下がってれば」

QB「緊張も少しはとけるだろ?」ブラーン

マミ「ふふっ、もうっ、なんでそうなるのよ?」ニコニコ

QB(こんなに笑顔のマミははじめてみるな)

59: 2011/07/08(金) 01:01:06.01 ID:2mbiE8YG0
マミ「そろそろ誰か来るかしら?」

QB「何言ってるんだい?まだ待ち合わせの時間まで一時間近くあるじゃないか?」

QB「いくら楽しみだからって、どう考えても君は早く着き過ぎだよ」

マミ「だってー、遅れるよりは良いじゃない?」


QB「ん?」

QB「この感じっ……!?」

マミ「ええっ、魔女だわ」




62: 2011/07/08(金) 01:05:50.60 ID:2mbiE8YG0
マミ「大変っ、早く追わなきゃっ!」ダッ

QB「ダメだよマミっ!!!」

マミ「えっ、QB?」

QB「君は行くべきじゃないよ」

マミ「何言ってるの?魔女が出てるのよ?」

マミ「犠牲者が出るかもしれないわっ」

QB「今日くらい、良いじゃないか?」

QB「君は今まで沢山の人を救ってきた」

QB「君の幸せを犠牲にしてねっ」

マミ「……!?」

65: 2011/07/08(金) 01:10:29.43 ID:2mbiE8YG0
QB「だから今日くらいいいじゃないか?」

QB「誰も君を責められないよ」

マミ「でも……ダメよ」

マミ「ここで魔女を逃がしたら」

マミ「私みたいに親を失う子が出るかもしれない」

マミ「一人ぼっちの私に声をかけてくれたあの子の様な」

マミ「優しい人が氏んじゃうかもしれないのっ」

QB「マミ……」

マミ「私、行くわっ」ダッ

QB「あっ、待ってよマミっ!?」

69: 2011/07/08(金) 01:14:12.78 ID:2mbiE8YG0
学校

クラスメイトC「あの、巴さん?」

マミ「……」

クラスメイトC「私達、昨日待ってたんだけど」

マミ「急用が出来たの」

クラスメイトC「連絡してくれたらよかったのに」

マミ「取り込んでて」

クラスメイトC「わかった」

クラスメイトC「じゃあ、また今度にでも」

マミ「今度はないわ」

クラスメイトC「えっ?」

72: 2011/07/08(金) 01:19:50.28 ID:2mbiE8YG0
マミ「私のことはほっといてちょうだい」

クラスメイトC「……」

クラスメイトC「巴さんはいつも忙しそうだけど」

クラスメイトC「一体何をしているの?」

マミ「……」

クラスメイトC「なんだか巴さん、大変な事を抱えてるんじゃない?」

クラスメイトC「わたしなら、相談に……」

マミ「うざったいのよっ!」

クラスメイトC「えっ?」

マミ「もう私に話しかけないで」

クラスメイトC「ごめんなさい……」シュン

76: 2011/07/08(金) 01:23:36.41 ID:2mbiE8YG0
マミの家

QB「昨日は大変だったね」

QB「よりによってあんなに強い魔女だったなんて」

QB「ぼくは、君が氏んじゃうんじゃないかって……」

マミ「うん……」

QB「そうだ、お友達とはどうだった?」

QB「あれから連絡する暇も無かったから」

QB「心配してたんじゃない?」

マミ「うん……」

77: 2011/07/08(金) 01:29:11.21 ID:2mbiE8YG0
QB「大丈夫だよ、機会はまたあるよ」

マミ「絶交してきたわ」

QB「えっ?」

マミ「もう話しかけないでって言ったの」

QB「そんなっ、なんで!?」

マミ「だって、言えるわけないじゃない」

マミ「私は魔法少女で、その日は魔女と闘って氏にかけてたなんて!?」

マミ「私はもう普通の女の子じゃないの」

QB「マミ……」

79: 2011/07/08(金) 01:35:11.94 ID:2mbiE8YG0
マミ「それに、もしあの子を魔女との闘いに巻き込んでしまったら?」

マミ「お友達が出来ても、辛いだけよっ」グスッ

マミ「ううっ……うっ」ポロポロ

QB「泣かないでマミ」

QB「君にはぼくがいるから」

マミ「ありがとうQB」ポロポロ

84: 2011/07/08(金) 01:40:39.23 ID:2mbiE8YG0
QB(マミみたいないい子が、悲しい思いをするなんて間違ってるよ!)

QB(そしていつか、君を笑顔にしてみせる!!!)

QB(マミ、ぼくは君を……)

QB(マミ……っ)

________
____________
________________


QB「マミっ!!!」

杏子「わっ、びっくりしたー」

QB

86: 2011/07/08(金) 01:45:31.77 ID:2mbiE8YG0
QB「あれ?杏子?」

杏子「あれ?じゃねえよ」

杏子「まったく、いつまで寝てるんだ?」

杏子「今日はお前が水族館に行こうっていうから用意してたのに」

QB「えっ、でもまだ朝早いじゃないか?」

杏子「べっ、別にいいだろ?さあ朝飯でも食おうぜ」

QB(あれ?どうしてぼくは杏子と一緒にいるんだったっけ?)

88: 2011/07/08(金) 01:51:20.97 ID:2mbiE8YG0
QBが杏子と一緒にいる訳
http://logsoku.com/thread/hibari.2ch.net/news4vip/1304676676/

QB(そうだ、ぼくはナナベエお兄ちゃんに追い出されて……)

杏子「お前に何があったか知らないけどさ」

杏子「思いつめてもしょうがない、気楽にやればいいんだよ」

杏子「楽しく、気ままにさ」

QB「……」

QB「杏子、ぼくは夢を見たんだ」

杏子「夢?」

QB「そして、大切な事を思い出したんだ」


91: 2011/07/08(金) 01:58:53.09 ID:2mbiE8YG0
QB(ぼくはマミの傍にいてあげなくちゃいけないんだ!)

QB(マミはぼくが笑顔にするっ、そう誓ったじゃないか!?)

QB「ごめんね杏子、ぼくは行かなきゃいけないところがあるんだ」

杏子「えっ、水族館は?」

QB「杏子、君は自分のために生きるって言ってたけど」

QB「ぼくは……、それじゃだめなんだ」

杏子「えっ?急になんだよ?」

QB「ごめんっ、じゃあいくねっ」シュタッ

杏子「おいっ、待てよっ!?」

94: 2011/07/08(金) 02:08:10.82 ID:2mbiE8YG0
杏子「なんだよまったく……」

杏子「自分の方から来たくせに」

杏子「一人で水族館に行っても、楽しめねーよ」

杏子「ばかQB」シュン



学校

QB(あれ?マミがいない……)

QB(魔女退治かな?)


クラスメイトA「ほら、巴マミ今日も来てないよ」

クラスメイトB「これで何日連続だろ?」

クラスメイトA「行方不明なんじゃないの?」

クラスメイトB「もしかして氏んじゃってたりしてね」ケラケラ


QB「!?」

QB(まさかっ、そんなっ!!!?)

95: 2011/07/08(金) 02:14:38.47 ID:2mbiE8YG0
深夜 ビルの屋上

QB「……」

7B「QB、戻ってきたのか?」

QB「お兄ちゃん……」

7B「戻ってくるなと、何度も警告したはずだぞ」

7B「頃すとまで言ったのに、何故もどったんだ!?」

QB「お兄ちゃん、マミは?」

7B「……関係ないだろ?早く行けっ」

7B「全てが終わってから迎えに行ってやる」

7B「それまでお前は何も心配するな」

QB「マミは……氏んだんだね」

7B「!!?」

7B「……気付いていたのか?」

98: 2011/07/08(金) 02:20:56.22 ID:2mbiE8YG0
QB「ぼくは……守れなかったんだ」

QB「いつまでも一緒にいようって誓ったのに」

QB「笑顔にするって誓ったのにっ!!!」ポロポロ

7B「……」

QB「ぼくはマミが好きだったんだ」

7B「お兄ちゃんには不名誉な仕事でも」

QB「ぼくはずっとこの仕事をしてもいいと思ってた」

QB「マミと一緒にいれるのなら」

7B「キュウベエ、お前……」

99: 2011/07/08(金) 02:26:13.51 ID:2mbiE8YG0
QB「お兄ちゃん、ぼくは星へは帰らない」

7B「!!?」

7B「なっ、何言ってるんだよっ!?」

QB「ぼくには、しなくちゃいけないことがあるんだ」

7B「何をするって言うんだ?」

QB「ぼくは決めたんだっ」

QB「マミを助けるっ!!!」

7B「バカ野郎っ、マミはもう氏んだんだぞ!?」

QB「マミだけじゃないっ、全ての魔法少女を救うっ!!!」

QB「僕はっ、この魔法少女システムを破壊するっ!!!!」

7B「!!?」

101: 2011/07/08(金) 02:34:01.15 ID:2mbiE8YG0
7B「そんなこと、どうやって?」

7B「それに、そんなこと本部にっ、インキュベーター全体にあだなす事だぞ!?」

QB「それでも、ぼくはやるよ」

7B「でも、一体どうやって!?」

QB「ぼくは、まどかの願いに賭けて見ようと思うんだ」

QB「あの時ぼくを救ってくれた彼女なら」

QB「ぼくの願いを叶えてくれると思うんだ」

7B「お前の願い?」

106: 2011/07/08(金) 02:40:54.33 ID:2mbiE8YG0
7B「魔法少女自体を無くすのか?」

QB「いや、そうなると、マミが交通事故で氏ぬ運命から救えない」

QB「それに、マミの自分を犠牲にしてでも人を助けたいっていう思い」

QB「魔法少女達の純粋な願いは」

QB「否定しちゃいけないと思う」

7B「じゃあ、どうするんだよ?」

QB「だから、ぼくは魔法少女達を悲しませない、絶望なんてさせない」

QB「その前に救うんだっ!」

QB「全ての魔女を、生まれる前に消し去りたい」

QB「全ての宇宙、過去と未来の全ての魔女を、ぼく手でっ!!!」

7B「!!?」

107: 2011/07/08(金) 02:51:09.83 ID:2mbiE8YG0
公園

まどか「わたしなら、キュウベエに出来ない事もできるのかな?」

QB「と言うと?」

まどか「わたしがキュウベエと契約すれば」

まどか「さやかちゃんを元に戻せる?」

QB(まどかは、さやかを助けたいと思っている)

QB(ぼくがマミを助けたいのと同じように……)

109: 2011/07/08(金) 03:01:02.23 ID:2mbiE8YG0
QB(まどか、君にならできるっ)

QB(ぼくと君ならば、マミも、さやかも)

QB(全ての魔法少女を助けることが出来るんだっ!!!)

QB「その願いは、君にとって、魂を差し出すにたるものかい?」

まどか「さやかちゃんの為ならいいよ」

QB(やっぱりまどかは優しい子だ)

QB(ぼくたちの秘密、まどかに話そう)

QB(ぼくの願いも、まどかならきっと聞いてくれるっ!!!)

QB(マミ、ぼくは君を助けるよ)

QB(たとえ変革して世界で君に会うことが出来なくても)

QB(ぼくはずっと、君を思い続けるよ……)

QB(マミ……)

まどか「わたし、魔法少女に…」

シュパッ

まどか「!!?」

111: 2011/07/08(金) 03:08:36.69 ID:2mbiE8YG0
まどか「あっ!?」

ほむら「……」

まどか「ひどいよっ、何も殺さないでもっ」

ほむら「あなたは、なんであなたはいつだって自分を犠牲にして……」

ほむら「あなたを失ったら、それを悲しむ人がいるって気付かないの?」

ほむら「あなたを守ろうとしていた人はどうなるの!?」


7B(キュウベエ、どこだ?)

7B(早く見つけないと、あいつ……)

7B(キュウベエが犠牲になって魔法少女を救うなんて)

7B(そんなこと、させられないっ!!!)

7B(俺がQBを守るんだっ!!!)

7B(くそっ、どこなんだQB!?)

112: 2011/07/08(金) 03:19:01.95 ID:2mbiE8YG0
まどか「わたし、さやかちゃんを探しに行かなきゃ」

ほむら「美樹さやかはもう……」

まどか「ごめんね」

ほむら「まって、まどかぁ」ポロポロ

まどか「」タッタッタッタ


7B「無駄なことだってわかってるだろ?」

7B「こりないんだな、君も」

7B(キュウベエ、キュウベエっ、なんで)

7B(なんでこんな事にっ)

7B(お前は掛け替えのない、大切な……)

7B「代わりはいくらでもあるけど」

7B「無意味に潰されるのは困るんだよね」

7B「もったいないじゃないか……」

113: 2011/07/08(金) 03:26:32.17 ID:2mbiE8YG0
7B(キュウベエ、あんなに可愛かったのに)

7B(こんなに穴だらけになって……)

7B(酷いっ、ひど過ぎるっ!)

7B(キュウベエは誰よりも優しかったんだ)

7B(自分を犠牲にしてお前達を助けようとしたんだっ)

7B(そんなキュウベエを、お前は……)

ガツガツ

7B(ハチベエだけじゃなくて、キュウベエまでも食べる事になるなんて)

7B(俺が代わりに氏ぬべきだったんだ)

7B(俺が兄貴なのに、キュウベエは)

7B(俺が守ってやらなきゃいけなかったのにっ!!!)

7B(くそっ、くそぉーーーーっ!!!!!!)

114: 2011/07/08(金) 03:34:18.23 ID:2mbiE8YG0
数年前

お母さんインキュベーター「ほーら、よしよし8B」

8B「キャッキャッ」

母B「ほら、ナナベエちゃん、可愛い弟よ」

7B「別にっ……」

お父さんインキュベーター「おい、何言ってるんだ7B、可愛いじゃないか?」

7B「可愛くなんか無いよっ」ダッ

父B「おいっ、何処に行くんだ?」

母B「あなた……」

父B「うん、俺が見て来るよ」

116: 2011/07/08(金) 03:38:22.93 ID:2mbiE8YG0


父B「こんなとこにいたのか、一体どうしたんだ?」

7B「お父ちゃんもお母ちゃんも」

7B「ずっと、ハチベエハチベエって」

7B「ぼくのことなんかどうでもいいんだっ」

父B「なんだ、そんなことか……」

父B「ハチベエはお前の弟じゃないか」

父B「まだ赤ちゃんなんだし、仕方が無いだろ?」

7B「弟なんていらないよっ」

117: 2011/07/08(金) 03:44:23.89 ID:2mbiE8YG0
父B「なあ7B、お兄ちゃんって言うのは楽しいんだぞ?」

7B「弟の為に我慢するのがなんで楽しいの?嫌なだけだよっ!」

父B「そうかな?お父ちゃんは、お前の為に我慢するの楽しいぞ?」

7B「えっ?」

父B「お父さんって一番楽しいんだぞ?お母さんも、お前も」

父B「今度は8Bの為に頑張れるのは楽しい、幸せな事なんだ」

父B「お前も、お兄ちゃんになって、お父ちゃんの楽しさが少し味わえるんだぞ?」

7B「……ほんと?」

父B「ほんとさ、ほら、8Bのところに行って見よう」

118: 2011/07/08(金) 03:50:27.89 ID:2mbiE8YG0
8B「……」

父B「ほら、7B、ナデナデしてあげて」

7B「こうかな?」ドキドキ

8B「きゃっ、きゃっ」ケラケラ

父B「ほら、喜んでるぞ」

7B「えへへ」

父B「いいかい7B、大切な人に優しくできたり」

父B「守ってあげることが出来ることは」

父B「とっても幸せな事なんだ」

父B「お前はもうお兄ちゃんなんだぞ?よかったな」

7B「うん!」

119: 2011/07/08(金) 03:56:11.59 ID:2mbiE8YG0
二年後

母B「ほら、ナナベエ、ハチベエ、可愛い弟よ」

8B「キューベ、キューベっ」ナデナデ

QB「きゃっ、きゃっ」

父B「やったなナナベエ、お前は二人のお兄ちゃんだぞ?」

QB「うんっ、僕はお兄ちゃんだもん」

QB「二人を守ってあげるんだっ!」ニコッ

母B「この子ったら、あんなに甘えんぼだったのに……」グスッ

父B「えらいぞ7B、頼りにしてるからなっ!」

7B「うん!任せてよ!!!」

121: 2011/07/08(金) 04:05:42.61 ID:2mbiE8YG0
現在 公園

ほむら「絶対にお前の思い通りにはさせない……」

ほむら「QB、いえ……」

ほむら「インキュベーターっ!!!」

7B(ほむら、お前はそれで満足か?)

7B(お前は自分の言ったとおりの事をしてるよ)

7B(QBはマミを、お前達を助ける事が出来ずに)

7B(俺はQBを助けることが出来なかった……)

7B(ごめんよ、QB、俺はちゃんとしたお兄ちゃんになれなかったな)

7B(お前を酷く打ったりもしながら)

7B(お前の大切なものも、おまえ自身も救えなかった……)

7B(許してくれ……)

123: 2011/07/08(金) 04:14:56.51 ID:2mbiE8YG0
インキュベーター本部連絡員「どうした?お前はえーっと」

7B「ナナベエです、弟のキュウベエが職務中氏亡しましたのでご連絡を……」

連絡員「はぁ?また氏んだのか?気をつけろよバカ」

7B「……」

連絡員「魔法少女システムを批判するバカどもの団体があるからな」

連絡員「非難のネタにされちまうじゃねーか」

7B「……」

連絡員「キュウベエ、キュウベエっと」

連絡員「あったあった、作業員データベースから見つけた」

連絡員「処理しとくからもういいよ、お疲れさん」

7B「……」

連絡員「あっ、ちょっと待った」

124: 2011/07/08(金) 04:20:51.01 ID:2mbiE8YG0
連絡員「お前ら、反魔法少女システムの学者の息子かーっ」

7B「……」

連絡員「お前ら非難のネタを作るためにワザと氏んでるんじゃねーか?」

7B「なっ……」

連絡員「または親父に会いたくなったとかかぁー?」

7B「そんなっ、訳っ」

連絡員「あん?なんだよ?」

7B「……いえ」

7B(そんな訳ないだろっ!!!)

7B(俺達に現場で危険な仕事をさせながら)

7B(俺達の命なんて、ゴミとしか思っていないんだ)

125: 2011/07/08(金) 04:27:09.31 ID:2mbiE8YG0
7B「それと、今回も母の方へ伝えてもらえますか?」

7B「情報管理でこちらから直接連絡できないもので」

連絡員「ああ、前と同じようにしとく」

連絡員「じゃあな」

7B「はい、よろしく」

連絡員「ったく無駄なのに……」

7B「!!?」

7B「ちょっと待ってっ!」

連絡員「あん、何だよ?」

7B「無駄って言うのは……」

連絡員「あれ、聞こえてた?まあいいや」

連絡員「お前さ、母ちゃんもういないの」

7B「へっ」

連絡員「とっくの昔に氏んでるんだよ」

連絡員「お前らが地球へ行ってすぐにな」

126: 2011/07/08(金) 04:32:20.56 ID:2mbiE8YG0
7B「なっ、そん……な」

連絡員「お前達には必要が無い限りこっちの情報は与えないから」

連絡員「今まで伝えてなかったみたいだけど」

7B「うそだっ、そんなはずは無いっ!!!」

7B「ちゃんと調べてっ」

連絡員「うっせーなぁー」

連絡員「お前らみたいのが何人いると思ってるんだ」

連絡員「こっちも忙しいんだ」

連絡員「教えてやっただけでも有り難く思いやがれ」

7B「……ばか……な」

128: 2011/07/08(金) 04:39:40.15 ID:2mbiE8YG0
街中

7B「お袋まで氏んでいたなんて」フラフラ

7B「8Bは、あんなにお袋に会いたがっていたのに」

7B「よく手紙を出していたQBはどうだ?」

7B「全部届いていなかったのか?」

7B「本部はどこまで俺達をコケにすればすむんだ」

7B「あの連絡員の醜悪な態度」

7B「俺達の事を同じインキュベーターだなんて思っちゃいない」

7B「だが、あの連絡員でさえ組織の底辺」

7B「普段上にコケにされているうさを、俺達で晴らしているに過ぎない」

130: 2011/07/08(金) 04:45:36.80 ID:2mbiE8YG0
7B「みんながみんな、上に踏みにじられ、下を蔑み」

7B「その生活をおくる為に、魔法少女を魔女へと変える」

7B「バカらしい」

7B「俺達は一体何をしているんだ?」

7B「これが優れた知的生命体のすることなのか?」

7B「俺達はエントロピーを超えるなんて言ってるが」

7B「結局それは、ただ氏にたくない、滅びたくない」

7B「自分の損をしたくない、もっともっと生き延びたい」

7B「そう言ってるだけじゃないか?」

131: 2011/07/08(金) 04:54:37.93 ID:2mbiE8YG0
7B「そうやって、今のインキュベーターの暮らしを続けてなんになる?」

7B「犠牲の上で、自分の命を醜くつなぐ本部の連中より」

7B「魔法少女を守るため、自分の命を投げ出す決意をした」

7B「QBの方が、よっぽど立派だっ!!!」

7B「……」

7B「そうかっ、そうだったんだ」

7B「親父が何故魔法少女システムに反対したかわかったよ」

7B「親父は、魔法少女や作業員を救おうとしたんじゃない」

7B「インキュベーター全体を救おうとしたんだ」

7B「目先の豊かさに目を奪われ」

7B「大切なものを失い、生きながら氏んでいるインキュベーターそのものを……」

7B「俺達は、目を覚まさなきゃいけなかったんだ」

133: 2011/07/08(金) 05:03:16.94 ID:2mbiE8YG0
7B「だけど、俺はもうダメだ」

7B「もう何も変える力なんて無いよ」

7B「お父ちゃん、お母ちゃん」

7B「ハチベエ、キュウベエ……」

7B「ううっ、僕はもうダメだ」

7B「もう疲れたよ」

7B「寂しいよ、心細いよ」

7B「もうどうしたらいいか分かんないよぉ……」

7B「うえーん」ポロポロ

7B「誰か、助けて……」

135: 2011/07/08(金) 05:14:40.50 ID:2mbiE8YG0
まどかの部屋

7B「入っていいかい?話があるんだ」

まどか(生きてたのね……)

7B「……」

7B「ほむらちゃんが言ってたこと、本当なの?」

7B「訂正するほど、間違っちゃいないね」

まどか「じゃあ、あなた達は私達を魔女にするために」

7B(まどか、せめて君には本当のことを教えよう)

7B(僕たちインキュベーターがどんなに愚かで残酷な生き物なのか)

7B(これまでに、君達へどれだけ酷い事をしてきたのか)

7B(絶対に魔法少女になんかなっちゃいけない)

7B(都合のいい犠牲になんてならなくていいんだ)

136: 2011/07/08(金) 05:29:32.92 ID:2mbiE8YG0
ワルプルギスに破壊された街

まどか「これまでずっとずっと、ほむらちゃんに守られて」

まどか「望まれてきたから、今の私があるんだと思う」

まどか「ほんとにごめん」

まどか「そんな私が、やっと見つけ出した答えなの」

まどか「信じて、絶対に、今日までのほむらちゃんを無駄にはしないから」

ほむら「まどかぁ……」

7B「……」

7B(まどか、君は魔法少女になる気なのかい?)

7B(その願いも、希望も、ぼくたちのエネルギーになり)

7B(絶望へと変わるだろう……)

7B(それでも望まずにはいられない)

7B(大切なものを守るために……)

まどか「私の願いは」

137: 2011/07/08(金) 05:32:30.63 ID:2mbiE8YG0
まどか「全ての魔女を、生まれる前に消し去りたい」

まどか「全ての宇宙、過去と未来の全ての魔女を、この手でっ!!!」

7B「!?」

7B(ばかなっ、この願いは、QBの願いっ!!!)

7B(QBとまったく同じ願いっ!?)

138: 2011/07/08(金) 05:40:15.38 ID:2mbiE8YG0
まどか神の世界

まどか「今の私にはね、過去と未来が全てみえるの」

まどか「だからね、全部わかったよ」

まどか「ほむらちゃんが私のために」

まどか「どんなに頑張ったかもわかるよ」

まどか「何度も泣いて、傷だらけになりながら」

まどか「それでも私のために」

まどか「いままで気付けなくて、本当にごめん」

ほむら「ううっ、うえーん」ポロポロ

まどか「今の私になったから、本当のあなたを知ることができた」

まどか「そして、QBのことも」

139: 2011/07/08(金) 05:44:17.58 ID:2mbiE8YG0
ほむら「キュウベエ?」

ほむら「キュウベエは、私達を騙して、酷い事を……」

まどか「ううん、違うの、あの子達は優しい子達だよ」

まどか「私達と同じ」

まどか「大切な人のために、一生懸命がんばったんだよ」

まどか「ほむらちゃんにも、QBたちの本当のこと、見せてあげるね」

ほむら「こっ、これは……」

141: 2011/07/08(金) 05:57:03.06 ID:2mbiE8YG0
月夜の屋上

QB「君の言う事は、一つの仮説として成り立つね」

ほむら「あなたたちとの関係も、険悪だったし……」

ほむら「わたしも、あなた達に酷いことをしたわ」

QB「だとしても、証明しようがないよ」

QB「君の言うとおり宇宙のルールが書き換えられたとしても」

QB「君だけがその記憶を持ち越しているのなら」

QB「それは、君の頭の中にしかない夢物語と区別できない」

ほむら「……」

QB「今夜はつくづく瘴気が濃いね」

QB「魔獣を倒してもキリが無いよ」

ほむら「ぼやいたって仕方が無いわ」

ほむら「……」

ほむら「キュウベエ、ナナベエやハチベエは元気なの?」

142: 2011/07/08(金) 06:04:18.78 ID:2mbiE8YG0
QB「うん、お兄ちゃん達は星で…」

QB「えっ、ほむら、何で君がそれを…!?」

ほむら「元気ならいいのよ、さっ行くわよQB!」



ほむら(悲しみや憎しみが耐えない、救いようの無い世界だけど)

ほむら(だとしても、ここはかつてあの子と、あなた達が救おうとした世界なの)

ほむら(それを、思い出を、決して忘れたりしない)

ほむら(だから私は、闘い続ける)


おわり

144: 2011/07/08(金) 06:09:43.49 ID:2mbiE8YG0
QB「さあマミっ、ぼくがゆでたうどんを食べてよっ」

マミ「えっ、またつくったの?」

QB「試験勉強大変だろ?」

QB「さっ、ぼくのうどんを食べて力をつけてよっ」ニコッ

マミ「ええ、ありがとう」ズルズル

マミ(あんまり夜中に間食したくないんだけどなー)



145: 2011/07/08(金) 06:15:24.46 ID:7X9B3fgP0

引用元: まどか「マミさんが夜中に隠れてうどん食べてた・・・」