617: 2010/03/21(日) 11:40:21.56 ID:jzMmHJayO

前編はこちら
タコス「京太郎!だーい好きだじょ!」【前編】


【鶴賀麻雀部】

妹尾「…でさ~!声をかけられて困っちゃいましたよ~!」

蒲原「ワハハー!かおりんは本当にモテるな~!羨ましいぞー!」

睦月「うむ」ポリポリ…

蒲原「むっきーはそういう経験とかないのか?」

睦月「ふぇっ?わ…私ですか?」

蒲原「ワハハー、正直むっきーが男に声をかけられるなんて想像できないんだよなー」

妹尾「ちょっと智美ちゃん、そういう事は言っちゃ駄目だよ~」

睦月「わ……私は…」

蒲原「ワハハー、正直むっきーの方がモモよりもステルスのような気がするんだよな~!」

睦月「そんな…!蒲原先輩…」

妹尾「だからやめてあげようよ智美ちゃ~ん!智美ちゃんが言った事は気にしないでね睦月ちゃん」

睦月「…………ハァ」

蒲原「ワハハー、どうやらゆみちんが来たみたいだな!じゃあいきますかー!」
咲-Saki- 24巻 (デジタル版ヤングガンガンコミックス)
619: 2010/03/21(日) 11:51:13.55 ID:jzMmHJayO
【その日の帰り道】

睦月「私がモモよりもステルス、か……確かにそうかもしれない…」

睦月「……私だって好きで空気な訳じゃないのに…」

睦月「……やっぱり私には個性がないから…空気扱いされるのだろうか…」

睦月「………私も欲しいなぁ…モモや佳織みたいな個性が…」

?「ホーホッホッホッ……何やらお困りのようですね」

睦月「えっ…?」

彼女の目の前に現れたのは全身黒スーツの男。男は不気味な笑い声をあげながら睦月に近づいてきた

睦月「あの……あなたは?」

京太郎「ホーホッホッホッ、失礼…私はこういう者です」スッ

睦月「ココロのスキマ、お埋めします…?須賀京太郎さん……というのですか…」

京太郎「ホーホッホッホッ、良かったら私にお話を聞かせていただけませんか?」

620: 2010/03/21(日) 12:06:49.77 ID:jzMmHJayO
【BARタコ巣】

京太郎「……なるほど、津山さんは自分の存在感の無さに失望をしている訳ですか…」

睦月「はい……最近では影の薄い後輩よりも薄いと言われてしまいまして…」

京太郎「津山さんは自分の存在感の無さの原因が自分に個性がないから…と思っているのですね」

睦月「はい、私にも個性があれば…と思ってはいるんです」

京太郎「なるほどなるほど、よく分かりました!そんなあなたにピッタリのものがありますよ」ガサゴソ…

睦月「えっ………これは口紅?」

京太郎「はい、この口紅は塗るだけで自分の存在感をアピールできる口紅です!良かったらいかがでしょうか?」

睦月「しかし、私にはお金が…」

京太郎「いーえ、お金はいただきません!津山さんの手伝いが出来れば構いませんので…」

睦月「はぁ……ありがとうございます…」

621: 2010/03/21(日) 12:17:56.50 ID:jzMmHJayO
京太郎「ただし、あまり使い過ぎてはいけませんよ……よろしいですね?」

睦月「はい…分かりました…」

京太郎「ホーホッホッホッ……それでは私はこれで…」

【次の日】

睦月「口紅をもらったものの…本当にこれで目立つ事ができるのだろうか?」

睦月は口紅を眺めながら手のひらで転がす。あのセールスマンの言った事がイマイチ信用できない睦月。

睦月「なんだか胡散臭いような気もするけど…でも、口紅を塗るだけだし……」

睦月「……まあ、騙されたと思って塗ってみよう…どうせタダでもらったものだし…」

ヌーリヌリヌリ…

睦月「さて、そろそろ学校の時間だな……行ってきます!」

タッタッタッ…

623: 2010/03/21(日) 12:42:46.49 ID:jzMmHJayO
蒲原「ワハハー、そんでさ~!その20メートル蛇ってのがテレビで……」

妹尾「ええ~?本当にそんなのいるのぉ?なんだか嘘くさ……」

睦月「失礼します」ガラッ

蒲原「おっ、来たかむっきー………んん?」

睦月「どうかしましたか蒲原先輩?」

蒲原「なんだ~?なんだか今日のむっきーはいつもと違うぞ~?」

妹尾「確かにそうだよねぇ…なんていうか存在感があるというか、気になってくるというか…」

睦月「そ……そうですか?」

蒲原「ワハハー!良かったら買ってきたお菓子でも食べるか?ジュースもあるぞ!」

睦月「蒲原先輩…急にどうしたんですか?」

蒲原「ワハハーいやね、なんだかむっきーの事が気になって仕方ないんだよ~!」

睦月(もしかして……この口紅の効果かな…?)

624: 2010/03/21(日) 13:10:49.95 ID:jzMmHJayO
睦月「ふぅ…疲れた。今日は皆に話をふられて大変だった…」

睦月「どうやらこの口紅の効果は本物みたいだが…まだ信じられない」ヌーリヌリ…

男「ねえ、きみきみ!」

睦月「は…はい!?わ…私ですか?」

男「そうそう!君、可愛いね!良かったら近くの喫茶店で話でもしない?」

睦月「あ…いや……その…」

男「いや~!君みたいな存在感のある女の子に出会えるなんてラッキーだなぁ!俺って運がいいな!」

睦月「ご……ごめんなさ~い!私、用事がありますので~!」タッタッタッ…

男「あっ、ちょっと君~!?」

タッタッタッ…

睦月「ハァ……ハァ…!あれがナンパというものか…初めての事でビックリしてしまった…」

睦月「でも、これで確信する事ができたな…この口紅の力があれば私も……ふふふふふ…」

625: 2010/03/21(日) 13:50:03.01 ID:jzMmHJayO
【数日後】

睦月「…という事だったんですよ!」

蒲原「ワハハー!今日もむっきーは面白いな~!」

妹尾「他に話はないんですか?もっともっと睦月ちゃんの話が聞きたいなぁ!」

睦月「ハハハ…この前ですね…」

ゆみ「睦月、お前に話があるって人が来ているぞ」

モモ「あっ、先輩」

睦月「私に……一体なんでしょうか?」タッタッタッ…

蒲原「ワハハー、早く帰ってこいよむっきー!」

妹尾「行ってらっしゃーい」

【鶴賀学園・校庭】

?「あなたが津山睦月さんですね!?ようやく見つけましたよ!」

睦月「はぁ……失礼ですけど、あなたはどちら様でしょうか?」

スカウトマン「私はトイトイプロダクションの者です!今日、津山さんにお話があって来ました!」

睦月「トイトイプロダクションって…確か芸能界で有名な…!?」

626: 2010/03/21(日) 14:17:13.10 ID:jzMmHJayO
スカウトマン「はい!あなたを我が社のアイドルとしてスカウトしに来ました!」

睦月「え…ええ!?私が…アイドルですか!」

スカウトマン「はい!あなたの事は有名になっているんですよ!存在感抜群の女子高生がこの学園にいるって!」

睦月「はぁ……」

スカウトマン「津山睦月さん!あなたにはスターの素質がある!我々はいつでもあなたが来るのをお待ちしております! それでは私はこれで…」

男は一通り説明をした後、一礼して去っていった。

睦月「私が……アイドル…?なんだか夢みたいだ……」

蒲原「ワハハー、まさかむっきーがスカウトされるなんてなー」

睦月「か……蒲原先輩!?いつの間に…」

蒲原「ワハハー、すまんすまん!何の話か気になったから盗み聞きをさせてもらったぞー!」

630: 2010/03/21(日) 14:39:17.41 ID:jzMmHJayO
妹尾「やったね睦月ちゃん!まさか睦月ちゃんがスカウトされるなんて…でも、睦月ちゃんならやっていけると思うよ」

モモ「おめでとうっす、むっちゃん先輩!むっちゃん先輩が活躍するのを楽しみにしてるっすよ!」

ゆみ「ああ、お前が麻雀部にあまり来れなくなるのは少し寂しいが…今はお前の出世を喜ぶとしよう」

睦月「皆……うむ、私なりに精一杯頑張ります!」

そして、数ヶ月の月日が流れた。

【ライブ会場】

ギャラリーっ「むーっきー!むーっきー!むーっきー!」

ワァァァァァァ…

睦月「みんな~!むっきーで~す!私なりに―――?」

ギャラリーっ「せいいっぱあああい!!」

睦月「それじゃあ……いきますよぉ~!」

トイトイプロダクションに所属した睦月は、会社を代表するアイドルになっていた。

632: 2010/03/21(日) 15:33:00.73 ID:jzMmHJayO
【ライブ終了後】

睦月「ふぅ…今日も疲れたなぁ…」ゴクゴク…

マネージャー「いや~!今日も良かったよ睦月ちゃん!この調子で次のテレビ収録もしっかりと頼むよ!」タッタッタッ…

睦月「………ふぅ」

マネージャーが部屋から出た後、睦月は溜め息を吐いて鞄からあの口紅を取り出す。

睦月「もうそろそろ無くなりそうだな…」

睦月がアイドルとしてやっていけたのは、この口紅の力があったからであろう。
しかし、その口紅も残り僅かとなってしまった。

睦月「この口紅がなくなったら私は……そうなる前にまたあのセールスマンに会わないと…」

須賀京太郎、口紅をくれた男に会ってまた新しい口紅を手に入れるなければならない――そう思いながら
睦月は口紅をポケットの中にしまうと楽屋を後にした。

634: 2010/03/21(日) 15:53:40.86 ID:jzMmHJayO
睦月「もし…口紅がなくなったら私はどうなるのだろうか…?」タッタッタッ…

睦月「……いや、考えるのはよそう…今はあのセールスマンに会う事を考えないと…」

京太郎「ホーホッホッホッ、久しぶりですね津山さん」

睦月「その声は…もしかして京太郎さん!」クルリ

京太郎「ホッホッホッ、どうやら口紅の力でアイドルになったみたいですね!私の口紅がお役に立てて良かったです」

睦月「はい、口紅を私に譲ってくれた京太郎さんには感謝しています!」

京太郎「それは嬉しいですね!しかし…もう口紅が無くなりそうだとは私は思ってはいるんですが…」

睦月「はい…京太郎さんの言う通り、口紅を使える回数が少なくなっています…だからこそ私は京太郎さんを探していたんですよ!」

636: 2010/03/21(日) 16:17:01.98 ID:jzMmHJayO
京太郎「ホッホッホッ、つまり…津山さんは新しい口紅が欲しいとおっしゃるのですね?」

睦月「はい!お願いします京太郎さん!新しい口紅を…私にください!」

京太郎「残念ながらそれは出来ませんね津山さん」

睦月「な……何故ですか京太郎さん!?」

京太郎「その口紅は一つしかないんですよ…ですから、あなたの持っている口紅が無くなったらそれで終わりです」

睦月「そんな……口紅がなくなったら私はどうすれば分かりません!口紅があったから私は…」

京太郎「津山さん…口紅の力に依存するのはもうやめた方がいいと思われます。自分の力で頑張れないのなら……アイドルを引退するべきです」

睦月「そんな――!?それはいくらなんでもあんまりですよ!」

637: 2010/03/21(日) 16:40:41.25 ID:jzMmHJayO
京太郎「ホーホッホッホッ!津山さん、あなたはもう十分に良い夢を見たではありませんか!これ以上、求めるのは贅沢というものですよ!」

睦月「嫌です!やっと皆が私の事を見てくれるようになったのに!やっと幸せになる事ができたのに…」ポロポロ

京太郎「ホーホッホッホッ!それ以外の幸せだって沢山あると私は思いますけどね!とにかく、私は警告しましたよ!それでは私は失礼します」

睦月「待ってください京太郎さん!」

京太郎「ホーホッホッホッ!」タッタッタッ…

睦月「………アイドルを……引退なんて……また空気と呼ばれる日常に戻れっていうの…?」

睦月「でも、口紅がなくなったら私は……アイドルとして頑張る事はできるの…?」

睦月「私は―――どうしたら…」

644: 2010/03/21(日) 17:37:58.01 ID:jzMmHJayO
京太郎と会ってから数日後、睦月はついに決心した。

睦月「決めた、私はアイドルをやめる……これが潮時というものなのだろう…今日、マネージャーに言おう!」ガチャッ

マネージャー「睦月ちゃん!ビッグニュースだよ!」

睦月「マネージャー、あの……私」

マネージャー「実は全国生中継のコンサートがあるんだけど……そのトリに睦月ちゃんが選ばれたんだよ!」

睦月「それは…本当ですか!?」

マネージャー「うん!うん!このコンサートが成功すれば、我が社のイメージアップにも繋がり睦月ちゃんの
人気も爆発的に上がる事間違いないよ!」

睦月「マネージャー、私はあの…」

マネージャー「睦月ちゃんが日本を代表するアイドル…いや、もしかしたら世界に進出する事だってあり得る話なんだよ!」

睦月「私が……世界の?」ドクン…

646: 2010/03/21(日) 18:07:22.10 ID:jzMmHJayO
マネージャー「トイトイプロダクションからスターが誕生するなんて、  本当に鼻が高いって社長も言っていたよ!」

睦月「マネージャー…!私は…」

マネージャー「頑張って社長の期待に答えないとな! それじゃあ今日も頑張ってね睦月ちゃん!」タッタッタッ…

睦月「…………」

【その日の夜】

睦月「結局…芸能界をやめる事をマネージャーに言う事が出来なかった…。 私のバカ」コチンッ

自分の不甲斐なさに睦月は自分の頭を小突く。しかし、それと同時にある感情が睦月の中から生まれていた。

睦月「でも、もし…全国生中継のコンサートに出れば……」

チク…タク…チク…タク…

睦月「…よし、このコンサートを終わらせた後にマネージャーに言おう。 それからでも話は遅くはないだろう…」

647: 2010/03/21(日) 18:33:46.92 ID:jzMmHJayO
【コンサート当日】

睦月「……あれ?」ガサコソ


睦月はコンサートが始まる前に口紅を塗ろうとしたが、探しても探しても見つからない。

睦月「なんで…?どうして……何故鞄の中に入ってないの!?」ガサコソ…

マネージャー「睦月ちゃーん!そろそろ出番だよ~!」

睦月「……そうだ、別の鞄の中に入れておいたんだっけ…忘れてた」ホッ

ガサコソ……

睦月「……………………ない」

ガサコソ ガサコソ ガサコソ ガサコソ ガサコソ ガサコソ ガサコソ ガサコソ ガサコソ

睦月「ない…?ない…!ない…!?ない、ない、ない、ない、ないぃぃぃぃぃぃ!」ガサコソ…

睦月「なんで…!なんでないの…!?あの口紅がないと私は…私はぁぁぁぁぁぁ!」バァン!

649: 2010/03/21(日) 18:50:03.57 ID:jzMmHJayO
マネージャー「何をしてるの睦月ちゃん!もう皆待ってるよ!」ガチャッ

睦月「マネージャー……私…私!」

マネージャー「ほら~!いつまでもそこに立ってないで早く行った行った!」

睦月「どうすればいいの…!?口紅が…口紅の力がなかったら…私は何も出来ないのに…」

タッタッタッ……

睦月「―――こうなったらやるしかない。口紅なしで…やるしかない…。それしかないんだ…このコンサートさえ終わればなんとでもなる…!」ゴクリ

睦月(一生のお願いです神様…私に力を、力をください!お願いします!)

【コンサート会場】

むーっきー! むっーきー! むっーきー! むっーきー!

蒲原「ワハハー!さっきからむっきーコールが止まないぞー!」

652: 2010/03/21(日) 19:15:32.20 ID:jzMmHJayO
ゆみ「ああ、睦月から貰ったスペシャルチケットだが……買うとかなり高いらしいな」

モモ「そうっすね、即日完売したって聞いているっす」

妹尾「すごいよねぇ!睦月ちゃん…もう私達の手の届かない世界にいるんだよね…」

蒲原「ワハハー、なんだか嬉しいような寂しいような…」

ゆみ「そろそろ睦月の出番みたいだぞ」

司会「さあ、今回のコンサートも終わりが近付いて参りました!ラストは最近お茶の間を騒がしているアイドル……むっきーこと、津山睦月さんです!」

ワァァァァァァァァァァァァ!

モモ「凄い声援っすね!耳が痛いっす!」

蒲原「ワハハー!盛り上がってきたなー!むっきー!」

妹尾「頑張って睦月ちゃーん!私達も応援してるよー!」

睦月「あ…………う…」ドキンドキンドキン

653: 2010/03/21(日) 19:42:18.61 ID:jzMmHJayO
睦月(駄目だ…!身体が全く動かない……頭もガンガンする…)ガチガチ

司会「それでは津山睦月さん…どうぞ!」

ギャラリーっA「むっきー!頑張ってくれむっきー!」

ギャラリーっB「俺を頃してくれむっきー!俺の魂をヘヴンへと誘ってくれ!」

蒲原「ん…?なんだかむっきーの表情が固いなぁ…どうしたんだろ」

妹尾「やっぱり緊張しているのかな…?」

モモ「むっちゃん先輩、頑張ってっす!」

ゆみ「大丈夫だ…睦月ならきっとやってくれるだろう」

むーっきー!むーっきー! むーっきー!

睦月(心臓が痛い…!張り裂けそうだ…!吐き気がする…気持ち悪い…!)

むーっきー! むーっきー! むーっきー むーっきー!

睦月(お願いやめて!私の名前を呼ぶのはやめて!お願いだから…私を見ないで!見ないで!見ないで!)

665: 2010/03/21(日) 20:37:01.36 ID:jzMmHJayO
睦月(やっぱり私には無理だったんだ…!もう私には…)

ドクンッ……

睦月(え……何、今のは?)

ドクンッ… ドクンッ…

睦月(さっきまで聞こえていた私を呼ぶ声が聞こえなくなった……むしろなんだろう……
頭の痛みが消えて…心地よい風が通ったような感じ…)

スゥ……

睦月(歌える……今の私なら…歌えるかもしれない!)

妹尾「あれっ、睦月ちゃんの表情が…変わったよ」

ゆみ「ああ……さっきとは明らかに違う…何かを決意したような表情だ」

蒲原「頑張れむっきー!私達がついてるぞ~!」

666: 2010/03/21(日) 20:38:06.60 ID:jzMmHJayO
睦月「いーまーをーぬけだーそーうー…」

モモ「始まったっす!」

ワァァァァァァァァァァァァ!

ギャラリーっA「むっきー万歳!むっきー万歳!」

ギャラリーっB「母なる存在…!観音様・・・! おお…おお…美しい…美しい…!」

睦月(歌える…私は歌える…!自分の力で歌う事ができる…!)

妹尾「睦月ちゃん……凄く輝いてるね」

蒲原「ワハハー!なんだか涙が出てきたぞチキショー!ワハハハハ!」

ゆみ「いわゆる男泣き(女だが)というものだな…」

睦月「それが~どーうしーたのー!」

ギャラリーっB「ウリィィィィィィ!むっきぃぃぃぃぃぃ!」

こうして睦月のコンサートは無事、成功し…その次の日に彼女はファンに惜しまれながらも芸能界を引退した……

667: 2010/03/21(日) 20:39:54.41 ID:jzMmHJayO
京太郎「ホーホッホッホッ!どうやら津山さんは自分の力で自分の道を切り開く事ができたみたいですね~!
きっと彼女なら明るい未来に向かって歩く事ができるでしょう…。さて、私はこれからあの子の所に行かないと…」タッタッタッ…

【風越女子 校庭裏】

京太郎「池田さん!あなたは約束を破りましたね!ちゃんと自分の力だけで麻雀に勝つって言ったのに!」

池田「ごめんだし!次からは気をつけ…」

京太郎「ドォ――――――ン!」

池田「アヒャアアアアアアアア!」

京太郎「ホーホッホッホッホッホッホッ!」

      第11話「ステルス・む・む・むっきー」
次回   マホ「これが……ギャング抗争…!」

677: 2010/03/21(日) 21:54:17.61 ID:jzMmHJayO
パラララララ ダァーン ダァーン ガォーン ガォーン

マホ「こ…これがギャング抗争…!」ガタガタ…

優希「何をしとるんだじょ新人!的になりたいのかバカ!」

マホ「ご……ごめんなさーい!」ピューン

【一時間後】

和「ようやく雑魚を片付けましたね宮永さん」

咲「お疲れ様原村さん……それにしても最近、敵の襲撃が激しくなっているみたいだね」

タコス「それだけ敵が焦っている証拠だじぇ!おい、新人!今日も役に立たなかったな!」

マホ「ごめんなさい……」シュン…

和「優希、そんな事を言ってはいけませんよ!  マホ…あなたはもう清澄ファミリーの一員なのだから、その自覚はちゃんと持ってくださいね」

マホ「はい!ファミリーの役に立てるように頑張ります!」

咲「じゃあ皆、ボスの所に戻ろう!」

681: 2010/03/21(日) 22:06:57.81 ID:jzMmHJayO
【清澄ハウス】

久「お疲れ様、四人共。今日はもうゆっくり休んでいいわよ」

まこ「ボス、会議の時間じゃ」

久「今日は確か…同盟を結んでいる風越ファミリーとの交渉だったわね」タッタッタッ…

マホ「あの~、聞きたい事があるんですけど…よろしいでしょうか?」

和「なにかしら、マホ?答えられるだけ答えるわ」

マホ「その……清澄ファミリーって風越ファミリーと同盟を結んでいるのは分かってはいるんですけど… 清澄と敵対しているファミリーって龍門渕ファミリーの他にどこかありましたっけ…?」

優希「なぬっ!?お前は自分の所属するファミリーの事すら分からないのか!」

マホ「ご、ごめんなさい!」

咲「まあまあ優希ちゃん、仕方ないよ…マホちゃんはファミリーに来たばっかりなんだから」

682: 2010/03/21(日) 22:24:23.62 ID:jzMmHJayO
和「マホ、私達清澄ファミリーに敵対しているファミリーは三つよ。龍門渕ファミリーはもう知っているわね?」

マホ「はい、分かっています!」

和「もう一つは鶴賀ファミリー……小さいながらも力のあるファミリーよ」

優希「とはいっても鶴賀は他のファミリーからの攻撃を受けているからボロボロだじぇ!」

和「優希の言う通りです……今は龍門渕ファミリーを潰して戦力を増強するのが私のファミリーの意向ですよ」

マホ「残り一つのファミリーはどんなファミリーなんですか?」

和「……その組織の名前はガースーファミリー……現在、この街を支配する巨大なギャング組織です。
裏社会のドンと呼ばれる怪物・須賀京太郎の下で数多の組織を吸収してきた一番危険なファミリーですね…」

マホ「な…なんだか凄そうなファミリーですね…」

685: 2010/03/21(日) 22:35:30.92 ID:jzMmHJayO
咲「…………」タッタッタッ……

マホ「あ、あの~どこに行くんですか咲さ~ん?」

和「マホ、宮永さんの事ならそっとしてあげなさい」

マホ「ふぇっ?どうしてですか和さん?」

優希「咲ちゃんと京太郎は昔からの付き合いだったんだじぇ……」

マホ「そうだったんですか…じゃあ咲さんはなんでガースーファミリーの方に…」

和「言葉を慎みなさいマホ、あなたは同じファミリーの人間を信頼出来ないっていうの?」

マホ「ち、違いますよ!もちろん…咲さんの事は信頼しています!」

和「なら、宮永さんを疑うような言動はやめるように……口は災いの下ですよ?」

マホ「気をつけます…」シュン…

優希「それじゃあ腹が減ったから、皆で港の近くにあるタコスショップに行こうじぇ!」タッタッタッ…

和「もう、優希ったら……」

686: 2010/03/21(日) 22:51:53.74 ID:jzMmHJayO
【清澄と風越の会議】

久「……それで、そちらのファミリーの方はどうだったのかしら?」

キャプテン「……あまり穏やかではありませんね」

久「それはどういう事かしら?」

キャプテン「数日前…ガースーファミリーとの交渉の場を設けるため、使者として深堀を行かせたんですけど……」

ドスンッ

久「これは……何かしら?ドン・美穂子…」

キャプテン「はい…今日、ガースーファミリーの方から送られて来たんです……開けてみてください」

ガチャ…ガチャ…

久「これは防弾チョッキ……。でも何で…チョッキの中に魚が入っているのかしら?」

キャプテン「それは深堀の防弾チョッキです……つまり深堀は魚の餌になったって事ですよ」

久「……なんて事…!」

キャプテン「どうやらガースーファミリーは、他のファミリーと交渉するつもりは微塵もないらしいのです…」

689: 2010/03/21(日) 23:12:47.91 ID:jzMmHJayO
久「傲慢ね……流石は裏社会のドンと呼ばれるだけあるわ…」

キャプテン「ドン・久……今やガースーファミリーは私達のファミリーでさえも吸収せんと動いています。 私達はこれまでもバランスを取りながら上手くやって来たではありませんか?」

久「つまり、あなたは協力してガースーと戦おうって言いたいのね…」

キャプテン「このままだと、ガースーによってファミリーが一つずつ潰されてしまうでしょう。
しかしながら、ファミリーが協力すればいかにガースーファミリーであろうとも、手出しは出来ないはずです」

久「確かに一理あるとは思うけど…難しい話だとは思うわ」

キャプテン「すでに鶴賀ファミリーと龍門渕ファミリーにも交渉の手紙を送りました…」

久「呉越同舟という訳ね……それで二つのファミリーの反応はどうだったの?」

690: 2010/03/21(日) 23:22:54.48 ID:jzMmHJayO
キャプテン「鶴賀の方は賛同するとの事ですが……龍門渕の方は嫌がっているみたいです」

久「無理もないわね、私達と龍門渕ファミリーは敵対している最中だから」

キャプテン「しかしながら、ガースーファミリーの力はあまりにも強大……龍門渕の方も重々、理解しているとは思うのですが…」

久「龍門渕のドンである透華は自尊心の塊みたいな人物だから、説得なんて無理じゃない?」

キャプテン「今も交渉の手紙を送っている最中です…
このままではマズイという事にドン・透華が分かってくれたら良いのですが」フゥッ…

久「時間がかかりそうね…その間にガースーファミリーにやられなければいいんだけど…」

まこ「とりあえずこの防弾チョッキはよそに片付けるとしようかのう」

702: 2010/03/22(月) 05:25:54.90 ID:0jRLgPvrO
【タコスショップ】

優希「ふぅ~!やっぱり海を見ながらのタコスは格別だじぇ!」ムシャムシャ

マホ「今日も良い天気ですね~!まるで平和そのものです!」パクパク

和「そうですね……出来ればこんな平穏がいつまでも続いて欲しいものです」

タコス「マスター!スペシャルタコスのおかわりを…」

ドォン! ドォン!ドォン!

和「なに!?今の爆発は!」

マホ「あっちの方から聞こえて来ましたよ!!」

和「行ってみましょう!」

タコス「ぐぐふんがとっと…」モガモガ

和「ゆーき!いつまでもタコスを食べてないで早く行きましょう!」

タコス「もんがー!」モガモガ

タッタッタッ……

704: 2010/03/22(月) 05:40:58.11 ID:0jRLgPvrO
【広場】

マホ「こ…これは!」ゴクリ

三人が目にしたのは黒焦げになった車の残骸だった

ハギヨシ「大丈夫でしたか…衣様!?」

衣「うわ~ん!怖かったよ~!」

和「どうやら車に爆発が仕掛けられていたみたいですね…」

マホ「あわわ…なんて恐ろしい事を…」

ハギヨシ「あの…あなた達は何者でしょうか?」

マホ「はい!私達は清澄ファミリーの者です!」エッヘン

優希「なっ………この馬鹿!ちょっとこっち来い!」ガシッ

マホ「ど…どうしたんですか?」

優希「お前は馬鹿だじぇ!?この状況で自分からギャングである事をあかす馬鹿がどこにいるんだじょ!?  相手が龍門渕のファミリーだったらどうするつもりだ!」

マホ「ご……ごめんなさ~い!」

705: 2010/03/22(月) 05:51:05.22 ID:0jRLgPvrO
ハギヨシ「清澄…ファミリーですか。あいにくですが我々は…」

衣「グスッ……なんだこのペンギンは…?」

和「これはですね…エトペンといって私の友達なんですよ」

衣「友…達?」

マホ「どうしたんですか和さ…」

優希「しー!お前は黙っているんだじょ!」

マホ「は、はい!」

衣「お前は私を慰めてくれるのかー?」グスッ…

和「もちろんですよ。…大丈夫でしたか?もう安心してください」

ハギヨシ「衣様、彼らは清澄ファミリーの…」

ガォーン! ガォーン!

マホ「きゃあああ!?な、なんですか今の銃声は?」

ガースー雑魚「あらあら、衣さん!ファミリーのために悪いですけど氏んでくださいよぉ~!あいややややや!」ガォーン! ガォーン!

和「あのスーツの色は…ガースーファミリーの!」

706: 2010/03/22(月) 05:59:19.25 ID:0jRLgPvrO
ハギヨシ「なるほど、この爆発はガースーファミリーによるものでしたか」カチャッ

和「マホ!その子を頼みます!」カチャッ

マホ「分かりました!それではこちらに…」

衣「あ…ああ!分かった」

優希「ガースーなんてぶっ頃してやるじょ!」カチャッ

ガースー雑魚「殺れるものなら殺ってみてくださいよ~!」ガォーン ガォーン

ハギヨシ「お前達に衣様をやらせはしない!」ダァーン! ダァーン!

ガースー雑魚「ぎゃああああ!当たってしまいました~!」バタッ

和「あんな小さな子供を襲うなんて……絶対に許しません!」ダァーン ダァーン

優希「どうしたどうした!?この優希様にびびってんのかぁ!ああん!?」パラララララ

ガースー雑魚「ひいいいい!痛い!」バタッ

707: 2010/03/22(月) 06:12:21.70 ID:0jRLgPvrO
【一時間後】

和「ようやく片付ける事が出来ましたね」カチャッ

優希「全く、雑魚は所詮雑魚だったという訳だじぇ!」

衣「もう終わったのか?」

マホ「みたい…ですね」スゥッ

ハギヨシ「お怪我はありませんか衣様」

衣「うむ、私は大丈夫だ。賊の始末…誠にご苦労であった」

マホ「あれ…さっきとは雰囲気が違うような…」

衣「貴様ら、確か清澄ファミリーとかいってたな」

和「はい、そうですけど……?」

衣「なら、この私を知らないはずはないのだがな…まぁ、いい」

ハギヨシ「衣様…そろそろ」

衣「わかった、それでは衣は失礼するぞ……縁があったらまた会えるだろう」

タッタッタッ……

優希「一体なんなんだじょ、あのお子様!急に偉そうにして!」

708: 2010/03/22(月) 06:29:11.81 ID:0jRLgPvrO
【ガースーハウス】

ガースー雑魚「はい、誠に遺憾ながら衣暗殺に失敗してしまいました!」

京太郎「そうか……もう下がっていい」

ガースー雑魚「はっ!」タッタッタッ…

京太郎「やれやれ……面倒くさいねぇ…全く!」グビグビ

京太郎「鶴賀といい、風越といい、龍門渕といい、清澄といい……このガースーファミリーのドン・京太郎を馬鹿にしやがって…!」ガシャーン!

京太郎「まぁ、いいさ…最後に笑うのはこの京太郎だ…フフフ…ハハハハハ!」

【清澄ハウス】

マホ「今日も大変でしたね~!」

優希「全く…タコスを食べるために港に行ったのに、とんだ災難にあってしまったじょ!」

和「それにしてもあの女の子…一体何者だったのでしょうか?」

709: 2010/03/22(月) 07:15:41.01 ID:0jRLgPvrO
【会議室】

久「一体どういう事なのかしら…今まで同盟に反対していた龍門渕が急に賛成にまわるなんて…」

キャプテン「さあ……しかし、これで鶴賀・龍門渕・風越・清澄の四連合が出来上がりました」

まこ「これで、ガースーファミリーに対抗できるって訳じゃな」

久「龍門渕が賛成にまわるのは意外だったけど…私達としては喜ばしい事ね」

キャプテン「それでは……」

【料理店】

マホ「まさか清澄ファミリーと他の三ファミリーが連合なんて……びっくりしましたよ!」

和「他の二つはともかく、龍門渕ファミリーが賛成にまわるなんて…どうして急に…」

優希「オーナー、タコスをくれタコスを!」

710: 2010/03/22(月) 07:39:34.68 ID:0jRLgPvrO
マホ「けれどもこれで、ガースーも私達に手出しは出来なくなりましたね!」

和「確かにそうですけど…なんだか嫌な予感がします」

優希「タコスうまー」

ピリリリリリ ピリリリリリ

和「はい、……まこさん、どうしたんですか慌てているみたいですけど…」

まこ『大変じゃ和!うちのハウスが……ガースーの襲撃を受けておる!』

和「―――!それは本当ですかまこさん!?分かりました、今すぐに戻ります!」ガチャッ

和「ゆーき!マホ!今すぐにハウスに戻りますよ!」

マホ「何かあったんですか和さん?」

タコス「タコスうまうま」

和「私達のアジトが……ガースーの襲撃を受けているんですよ!」

マホ「そ…そんな!私達のハウスが…ガースーに…?」

和「そうです!食事をしている暇などありません!行きますよ!」タッタッタッ…

優希「もっとタコスが食べたかったじょ…」タッタッタッ…

712: 2010/03/22(月) 07:54:12.82 ID:0jRLgPvrO
【清澄ハウス】

パラララララ ガォーン ガォーン

まこ「くそっ!なんて数の兵隊じゃ…和達はまだこんのかい!」

清澄兵士「まこ!ボスは無事に避難させました!」

まこ「よくやった!後は和達が来てくれたら…」ダァーン ダァーン

ガースー雑魚「あらあら、ボディががら空きですねぇ!」カチャッ

まこ「しまっ―――!」

ガォーン!

ガースー雑魚「あひやややややや!」バタッ

和「大丈夫ですか、まこさん!遅くなってすいませんでした!」

まこ「和…マホ、優希…!全く、来るのが遅いんじゃボケ~!」

マホ「あわわわわ…!私達のハウスが燃えていますよ!」

優希「くそ~!ガースーファミリーめ許さないじょ!」パラララララ

713: 2010/03/22(月) 08:07:46.79 ID:0jRLgPvrO
まこ「どうやらワシらの他に鶴賀と風越と龍門渕の方も襲撃を受けておるらしい…!」ダァーン ダァーン

マホ「ええ~!?何で急に…やっぱり連合したのが原因でしょうか!?」ダァーン ダァーン

和「でしょうね……連合すればガースーも手出しはしてこないと思っていましたが…まさか直接ハウスを狙ってくるなんて!」ガォーン ガォーン

ガースー雑魚A「痛いですぅ!ひぃやあああああ!」バタッ

ガースー雑魚B「こうなったら逃げましょうっと~!」タッタッタッ…

ガースー雑魚C「これは逃げではありません!戦略的撤退ですよ~!」タッタッタッ…

マホ「みてください!ガースーファミリーが撤退していきます!」

まこ「どうやら諦めたみたいじゃの…やれやれ」

和「ですが……ハウスの被害はかなり深刻ですね」

優希「許せないじょガースーファミリー!この落とし前は必ずつけさせてもらうじぇ!」

715: 2010/03/22(月) 08:40:44.71 ID:0jRLgPvrO
マホ「これから私達どうなるんでしょう…ハウスはボロボロですけど…」

和「……分かりません。ですけど、このままやられっぱなしというのは…あり得ないでしょう」

優希「やっぱり…ガースーファミリーとの全面戦争は避けられないのかな…?」

マホ「あうう……嫌な響きですね全面戦争って」

【夜の港】

ザァァァァ… ザァァァァ…

咲「……やっぱりここにいたんだね京ちゃん」

京太郎「……咲か。海はいいな…全ての生命の力を感じるよ」

咲「京ちゃん、やっぱり……全面戦争を仕掛けるつもりなんだ…」

京太郎「ああ、だからこそ…四ファミリーのハウスに襲撃を仕掛けたんだ」

咲「……もう止められないの?」

京太郎「………だろうな、もう止まらないよ…咲」

咲「もうあの頃の京ちゃんには戻れないの…?」

717: 2010/03/22(月) 08:55:35.58 ID:0jRLgPvrO
京太郎「ガキの頃は楽しかったよな咲……毎日お前と一緒に遊んで、時には喧嘩して…」

咲「お嫁さんごっこもしたよね」

京太郎「ああ、それもあったあった!本当に楽しかったよな」

咲「京ちゃん」

京太郎「咲…俺とお前はもう違う道を進んでいるんだ。そしてその道は決して交わる事はない」

咲「………」グスッ

京太郎「咲、いずれ大きな戦いが起こるだろう…悪い事は言わない、ギャングをやめろ」

咲「京ちゃん!私は!」

京太郎「警告はした、次に会う時はこの港か…それとも頃し合いのステージか…それまで壮健にな」

タッタッタッ……

咲「京ちゃんの…馬鹿!馬鹿!バカァ!」

718: 2010/03/22(月) 09:16:11.93 ID:0jRLgPvrO
【数週間後】

パラララララ パラララララ ガォーン ガォーン

マホ「うひゃあ……まるで戦場ですね」

和「『まるで』ではありません、これは戦争です…ジ・ハードです!」パラララララ

優希「咲ちゃん……結局ファミリーをやめちゃったじょ…」

マホ「みたいですね…ボスは何も言わずに許しましたけど…どうしてでしょうか」

和「今はそんな事を気にする必要はありません……今はガースーを、須賀京太郎を倒すべきです!」パラララララ

ガースー雑魚A「ひいひいひい!」バタッ

優希「のどちゃん……分かったじょ!」ダァーン ダァーン

マホ「マホは必ず……この戦いに生き残ってみせます!そしていつか必ず……ギャングスタに…なるんです!」ダァーン ダァーン ダァーン

719: 2010/03/22(月) 09:44:16.51 ID:0jRLgPvrO
豪雨の如く流れる銃弾、街中に響き渡る爆発音、耳をふさぎたくなるような叫びと悲鳴。
阿鼻叫喚の地獄の戦場を咲は遠くから眺めていた。

咲「京ちゃん…私はギャングとかドンとか…そういう事はどうでも良かった。またあの頃に戻れれば……それで良かった」

マホ『京太郎はどこですか!大人しく出てきてください!』

咲「少しずつ…ゆっくりと……」

京太郎『氏にたい奴だけかかってきやがれ!俺は…ドン・京太郎だあああ!』パララララララララララ

咲「あなたが消えていく―――――」

この日、ガースーファミリーは崩壊を迎えた

      第12話「どっきりギャングに囲まれちゃう!」

最終話 京太郎「俺達の…………存在を!」

727: 2010/03/22(月) 12:28:35.64 ID:0jRLgPvrO
京太郎「う……ん…」ガバッ

京太郎が目覚めたのは真っ白い部屋の中だった

京太郎「こ……ここはどこだよ!?俺は確か咲と別れた後、白い光りに包まれて…」

?「目覚めたみたいですね京太郎」

京太郎がの声のした方に顔を向けると…一人の少女が立っていた

?「おはよう、京太郎……調子はどう?」

京太郎「お前か……俺をさらったのは!お前は何者だ!」

?「私はsakiという世界の創世した者…とでも良いかしら…?」

京太郎「あん…?何を言っているんだお前!」

立「そうね………『立』とでも呼んでもらえれば問題はないわ」

京太郎「立……saki……創世した者……だと」

立「そう、あなたは…いや、あなたにまつわる全ての存在は私が作り出したのよ」

731: 2010/03/22(月) 12:38:05.54 ID:0jRLgPvrO
京太郎「言っている事が全くわからねえよ…!」

立「なら、黙って聞いててちょうだい…話をスムーズにすませたいから」

立と名乗る少女が指をパチンと鳴らすと、京太郎の視界が真っ白になる。

京太郎「ぐわっ…!?……………ここは清澄高校?」

京太郎が目を開けると、そこは清澄高校だった。

京太郎「うおおおっ!?俺が空を飛んでいる!」

立「落ち着いて京太郎、あなたはただ私の写した世界を見ているだけだから」

京太郎「写した世界…?」

立「そう、私が見せているのはあなたがいたsakiの世界……そして」パチン

京太郎「なんだ……この世界は!?」

京太郎「これが1番目の世界……この世界でのあなたは片岡優希と一緒にいた」

京太郎「1番目って…じゃあ俺は」

立「あなたは13番目の京太郎よ」

733: 2010/03/22(月) 12:48:04.05 ID:0jRLgPvrO
京太郎「13番目だと……?」

立「そう、現在京太郎はあなたを含め13人も存在する……それぞれ自分の世界で生きているわ」

京太郎「だから……なんだっていうんだよ」

立「でも…やがて世界は一つになる…、故にあなたという存在は一人にならなければならない…」

京太郎「アンタは俺に何が言いたいってんだ……」

そう問いかける京太郎に対して、立は冷たい眼差しで京太郎を見つめる。

立「京太郎……あなた達13人にはこれから戦ってもらいます……。そして、最後の一人になった者が……一つとなったsakiの世界での『須賀京太郎』として生きてもらう」

京太郎「は……はぁ!?」

立「つまり……自分の存在をかけた戦いが始まるのよ…13番目の京太郎…」

742: 2010/03/22(月) 13:17:40.05 ID:0jRLgPvrO
京太郎「ふざけるな!誰がそんな事を…!」

立「もう物語は始まっている……止める事はできない…」

京太郎「ちょっと待てよお前―――!」

立「さあ、お行きなさい京太郎……そして勝ち取るのです…あなたという存在を」パチン

京太郎「うわああああああああああ!」

ピカァァァァァァ……

そして、しばらくの時が流れた

京太郎「う……ん…ここは…麻雀部の部室…」ムクッ

京太郎「俺は寝ぼけて夢を見ていたのか?……それとも本当に…」

パラララララ パラララララ

京太郎「なんだ…?なんだか騒がしいぞ」

京太郎が外を見るとそこには衝撃的な光景が広がっていた。

京太郎(3番目)「ベーリング海で鍛えたこの俺を甘く見るなよ!」バシュン バシュン

京太郎(11番目)「ホーッホッホッホッホッ!そういうあなたも私を甘く見ないでいただきたい!」パラララララ パラララララ

京太郎 残り13人

744: 2010/03/22(月) 13:32:00.87 ID:0jRLgPvrO
京太郎「な……なんで俺が二人いて、頃し合いをしているんだよ!」

京太郎(10番目)「それがこの世界のルールだからだよ!」チャキッ

京太郎「なに――――!」

ダァァァァァン!

京太郎「あ……危なかった…!」

京太郎(10)「ちっ……運がいい野郎だぜ!」カチャ

京太郎「よせよ!なんで自分同士で戦う必要がある!?こんなバカな真似…」

京太郎(10)「馬鹿が!例え外見が同じでも…中身は全く違うんだよ!」ダァーン!

京太郎「うわあああああああ!」チュイン

京太郎(10)「それに自分が消えるか消えないかがかかってんだ……四の五の言ってる暇はねえ!」ダァーン!

京太郎「よせ!やめろ!」チュイン

京太郎(10)「そういう訳だ13番目の俺!悪いがさっさと氏んでくれや!」

745: 2010/03/22(月) 13:48:43.99 ID:0jRLgPvrO
京太郎「くそっ……話をしても無駄か!……逃げるぞ」タッタッタッ……

京太郎(10)「待ちやがれ!こうなったら…」ガチャン

シュウウウウウ……

井上(10)「待ちやがれ京太郎!」タッタッタッ…

京太郎「何…!?あれは龍門渕高校の……!」

井上(10)「うおおりゃあああああああああああ!」パラララララ

京太郎「あ、危なっ!」チュイン チュイン チュイン

井上(10)「おとなしく殺されやがれってんだ!」パラララララ

京太郎「見境なし……って訳かよ!どうしたらいいんだ!」チュイン チュイン チュイン

京太郎(5番目)「さあ、10番目の京太郎が13番目の京太郎を追い詰めている~!このまま13番目は殺られてしまうのでしょうか~!?」

京太郎「な……なんだ!?」

746: 2010/03/22(月) 13:58:00.73 ID:0jRLgPvrO
京太郎(5)「さあ!この戦いの実況は私、5番目の京太郎がさせていただきます!」

京太郎「こいつが…5番目の世界での俺!?」

京太郎(5)「正解正解!私は5番目の京太郎だ~!それよりもよそ見をしていて大丈夫なのだろうか13番目の京太郎!? 魔の手はお前の喉元にまで迫っているぞぉぉ!」

京太郎(10)「鬱陶しい野郎だ!おい、ノッポ!アイツも始末しろ!」

井上(10)「おうよ!」パラララララ

京太郎(5)「おおーっと!?まさかの私に対しての攻撃!予想していたとはいえ、これはマズイ事になってしまったぞ~!」チュイン チュイン チュイン

京太郎「な……なんだか知らないけど、今のうちに逃げよう」タッタッタッ…

754: 2010/03/22(月) 14:16:11.01 ID:0jRLgPvrO
京太郎(5)「さあ、私としてもやられっぱなしでは終われません!私もアシストを召喚させていただきましょう!」ガチャン

井上(10)「な…なんだぁ!?」

京太郎(5)「選ばれし戦士達よ……出てこいやァ!」

シュウウウウウ……

まこ(5)「清澄ナメんなコラァァァァァ!」

京太郎「あれは……染谷先輩!?なんだかプロレスラーの格好をしているけど……」

まこ(5)「ブゥッ!」

井上(10)「ぐわあああああああああ!目が!目がぁ!」

京太郎(10)「な…!?毒霧だとぉ!?」

まこ(5)「来いよオラァァァァァァ!」バシィ! バシィ! バシィ!

井上(10)「ち……チキショぉぉぉぉぉぉ!卑怯だぞてめえぇぇぇぇ!」ビシッ! ビシッ! ビシッ!

757: 2010/03/22(月) 14:38:08.20 ID:0jRLgPvrO
バリィィィン!

リンシャンカイホー「シャアアアア!」グルグル…

まこ(5)「な…なんじゃこの馬鹿デカイ蛇は!?」

井上「く…くそっ!放しやがれ!」

リンシャンカイホー「シャアアアアアアアア!」ギリギリギリ…

まこ・井上「ぐわああああああああああ!」ミシミシミシ…

京太郎(5)「おおーっと!?突然、蛇が乱入して来たぞ~!?でかい!その長さはゆうに20メートルくらいでしょうか!?恐ろしくデカイ蛇に私も困惑しております!」

京太郎(7番目)「ハハハハハ!ブラジルで発見したリンシャンカイホーの力……とくと見ろ!」

京太郎(10)「クソッタレがぁ!あんなふざけた蛇…倒せる訳ねーだろーがよ!」

京太郎(5)「さあ!私の有利な状況から一転、一気にピンチに追いこまれてしまったぁぁ!  さあ、私はどうしたらよいのでしょうか!全く分かりません!」

京太郎「と…とにかくにげろ~!」ピュー!

762: 2010/03/22(月) 15:02:11.53 ID:0jRLgPvrO
京太郎「はぁ…はぁ…!どうにか逃げ切る事が出来たぜ…」

京太郎(2番目)「うわぁぁぁぁ!」ブォン!

京太郎「なっ!?」ヒョイッ

京太郎(2)「守ってみせる…!ともきーさんの居場所は俺が守るんだぁ~!」ブォン ブォン ブォン

京太郎「やめろ!俺達が戦うなんて間違っている!こんな馬鹿な事はやめるんだ!」

京太郎(2)「黙れ!そうやって俺をだますつもりなんだろう!その手には乗らねーよ!」ブォン

京太郎(駄目だ!完全に自我を失っている!――畜生! 自分自身の狂った姿を見るなんて胸クソ悪いぜ!」

京太郎(2)「うわあああああ!」ガチャン

シュウウウウウ……

京太郎「ま……またかよ!」

智紀(2)「………………」

カタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタ…

763: 2010/03/22(月) 15:26:03.99 ID:0jRLgPvrO
京太郎「い…一体何が起きるってんだ!?」

智紀(2)「…………」

カタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタ

京太郎「………?」

智紀(2)「…………」

カタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタ

京太郎(2)「うわあああああ!頃してやるぅぅ!」ブォン ブォン ブォン

京太郎「何もないのかよ!?」ヒョイッ ヒョイッ ヒョイッ

京太郎(2)「待っててください智紀さん!智紀さんの世界は俺が……!」

バシュンッ ビシッ…

京太郎(2)「えっ…………?」グラッ…

智紀(2)「―――――――!?」ピタッ

京太郎「な…なんだ今のは!?一体何が起こったんだ…?」

766: 2010/03/22(月) 16:06:03.06 ID:0jRLgPvrO
智紀(2「京太郎…………!」タッタッタッ…

京太郎(2)「す……すいませ…ん……智紀さ………俺……智紀さんの事を…まも……」ガクッ…

京太郎「し……氏んだ…のか……!?」

智紀(2)「京太郎…………………」シュウウウウ……

京太郎「龍門渕の人の身体が…消えていく…?」

?「アシストは自分に深刻なダメージを負ったり、召喚した京太郎が氏ねば消滅する」ガチャン

京太郎「お……お前が…こいつを…!」

京太郎(9番目)「アシストが強力だった場合、召喚主を先に殺る……この戦いの基本だぜ…」チャキッ

智紀(2)「………………ありがとう…京太郎…」シュウウウウ……

京太郎「消えた……」

京太郎(9)「これで2番目の世界は消えた…という事だ」チャキッ

京太郎 残り12人

768: 2010/03/22(月) 16:34:10.01 ID:0jRLgPvrO
京太郎「テメェ……!」キッ…!

京太郎(9)「そう怖い顔するなよ……お前だって分かってた事だろ?」

京太郎「だからって…こんなの間違ってるぜ!どうして…こんな事に…」

京太郎(9)「じゃあお前は、大人しく殺されろって言うのかよ?」

京太郎「違う!そういう訳じゃねえよ!」

京太郎(9)「じゃあ、どういう訳なんだ…?」

京太郎「それは…それは…!」

京太郎(9)「…………フゥ…、どうやらお前には戦う事が出来ないみたいだな…終いだ」チャキッ

京太郎「くっ………!」

京太郎(9)「戦えない奴は氏ぬだけだ……この場所ではな…」

京太郎「やめろ……!もうこんな馬鹿げた事は…」

京太郎(9)「お前は、己の世界を守る事もせずに氏ぬ……もう一人の自分とはいえ情けないもんだぜ…」チャキッ

769: 2010/03/22(月) 17:07:46.37 ID:0jRLgPvrO
京太郎(1番目)「伏せろ!」バシュン バシュン

京太郎「えっ!?」

京太郎(9)「チッ…!新手か……」ヒョイッ ヒョイッ

京太郎(1)「そっちの銃を持ってない方の俺!早くこっちに来るんだ!」バシュン バシュン

京太郎「もしかして…俺の事を言っているのか…?」

京太郎(1)「早くしろ!そろそろボウガンの矢が切れる!」バシュン バシュン

京太郎(9)「チッ……面倒くせぇ…!」チャキッ

京太郎(仕方ない…!今はあのボウガンを持っている方の指示に従おう!)

タッタッタッ…

京太郎(9)「逃げるつもりか!?そうはさせん!」チャキッ

タッタッタッ……

京太郎(9)「―――いや、今はやめておくか。囮は多い方がいいからな…」ガチャン…

771: 2010/03/22(月) 17:51:11.70 ID:0jRLgPvrO
【体育倉庫】

京太郎「はぁ…はぁ…助かったぁ…」

京太郎(1)「大丈夫だったか……?あの世界の京太郎は俺の知る中でもトップレベルの実力を持っている……危ない所だった」

京太郎「なんで俺を…助けたんだ?」

京太郎(1)「お前が京太郎同士で戦う事が間違っている、と言っていたからだ…」

京太郎「それは……どういう事なんだ?」

京太郎(1)「俺も…お前と同じ気持ちだからだ。同じ京太郎なのに頃し合うなんて、絶対に間違っている」

京太郎「それじゃあ……!」

京太郎(1)「だが、戦いを求めている京太郎がいるのも事実だ。……さっきの京太郎みたいにな」

京太郎「………なんで、こんな事になっちまったんだろう……」

775: 2010/03/22(月) 18:31:52.28 ID:0jRLgPvrO
【食堂】


モモ(4番目)「やれるものならやってみろっす!」

モモ(7番目)「上等っす!こっちはアンタと違ってサソリやら毒蜘蛛やらで氏線を掻い潜ってきたっすよ!」ポカッ

モモ(4)「馬鹿にするなっす!私はムチで何回も打たれてるっす!」ポカポカッ

モモ(7)「だからどうしたっす!ただ単に自分の変態っぷりをアピールしてるだけじゃないっすか!」ポカッ

モモ(4)「う…うるさいうるさいうるさいっす!私の癖に生意気っすよ!」ポカッポカッポカッ

モモ(7)「やったっすね~!お返しっす!」

ポカポカポカポカポカポカポカ

京太郎(7)「えーい!リンシャンカイホーはまだ戻ったこないのかよ!」

778: 2010/03/22(月) 18:54:16.50 ID:0jRLgPvrO
【プール】

京太郎(3番目)「まずいな!数で圧されつつある!」バシュン バシュン

ガースー雑魚A「あいややややや!戦いは数なんですよぉ!」パラララララ

ガースー雑魚B「エッエッエッ!力こそ数、数こそ力ですぅ!」パラララララ

京太郎(12番目)「ふっ、ただの船乗りがこのドン・京太郎に戦いを挑むなど百万年と3日早いわ!」パラララララ…

京太郎(3)「くそっ、こうなったら……出てきやがれ!」ガチャン

シュウウウウウ……

池田(3)「うおえええええええええっ…!凄く気持ち悪いし…!」

京太郎(3)「出て来て早々に吐いてんじゃねええええええ!」パラララララ

ガースー雑魚A「アラアラ、いい吐きっぷりですねぇ」

782: 2010/03/22(月) 19:15:25.98 ID:0jRLgPvrO
【広場】

ガォーン ガォーン

京太郎(11番目)「ホッーホッホッホッ!案外としぶといですね!」ダァーン ダァーン

京太郎(10番目)「けっ!その鬱陶しい笑い方を治してやるよ!…こいつでな!」ガチャン

シュウウウウウ……

透華(10)「さあ行きますわよ!パソコン!マジック」パラララララ

智紀(10)「了解……アンテナ…」ダァーン ダァーン

一(10)「ボク達の世界を守るんだ!」パラララララ

衣(10)「おまえたちー!がんばれ~!」

京太郎(11)「ホッーホッホッホッ……数で攻めて来ましたか!これはちょっと厄介ですね!」ダァーン ダァーン

京太郎(10)「へへっ…!アシストを呼び出すのは……多い方がいいんだよ!」パラララララ

783: 2010/03/22(月) 19:37:10.11 ID:0jRLgPvrO
京太郎(11)「 ホッーホッホッホッ!こうなったら私も……」ガチャン

シュウウウウウ……

睦月(11)「みんな~!睦月だよ~!私なりに~!?」

パラララララララララララララララ

睦月(11)「きゃあああああ!?やっぱり駄目だ!あの口紅がなければ私は――!」

京太郎(11)「ホッホッホッ……戦いにおいて、彼女はあまり役に立ちませんね……それなら!」ガチャン

シュウウウウウ……

ギャラリーっB(11)「ウリィィィィィィ!むっきーは俺が守るゥゥゥゥゥゥ!」タッタッタッ

透華(10)「な…なんですのあれは!?」

智紀(10)「過激なファンは氏をも恐れない……」

京太郎(10)「けっ!んなもん、まとめてぶっ頃してやんよ!」パラララララ

788: 2010/03/22(月) 20:17:37.58 ID:0jRLgPvrO
【再びプール】

京太郎(5番目)「さあ、ガースーファミリーの攻撃を受けている3番目の京太郎! せっかく呼び出したアシストも池田という役立たずが呼び出されるという残念な結果に!
これは3番目、ピーンチ!」

ガースー雑魚A「さっきから五月蝿いですねえ!やっちまいましょ!」パラララララ

まこ「やかましゃああああああ!雑魚のタマが当たるわきゃねーだろおおおお!」ビシッ ビシッ ビシッ

ガースー雑魚A「いやややややや!もうやだよやだよ~!」バシッ バシッ

京太郎(5)「おおーっと!出ました染谷まこの竹刀ラッシュ!竹刀は銃よりも強し!それが染谷まこという戦士だぁぁ!」

池田(3)「うえええ……まだ気持ち悪いし……うっぷ!」

京太郎(3)「この役立たずがあああああ!」

790: 2010/03/22(月) 20:53:24.96 ID:0jRLgPvrO
パラララララ…… パラララララ…

京太郎「銃声がさっきから鳴り止まないな…」

京太郎(1)「……俺達同士で戦っているんだろうな」

京太郎「……くそっ!何が世界の創世者だよ!あの立って奴!」

京太郎(1)「奴は俺達の事を単なる物語に使う道具として見ているのだろう……でなければ、こんな馬鹿げた事など考えはしない…」

京太郎「結局、俺達が頑張っても立の前じゃ無駄だって事かよ……ふざけるなってんだ!」ドガッ

?「そいつは違うぜ13番目の兄ちゃん…」

京太郎「だ、誰だ!?」

京太郎(8番目)「どんな 人生にも無駄なもんなんかありやしないんだい……人は何かを成すがために生まれてくるんでさあ」ゴクゴク…

京太郎(1)「お前は…8番目の京太郎」

京太郎(8)「隣…空いてっかい?」

794: 2010/03/22(月) 21:20:42.35 ID:0jRLgPvrO
京太郎「お、お前は戦うつもりは…ないのか?」

京太郎(8番目)「なんだい、13番目の兄ちゃんは戦いをお望みかい?」

京太郎「いや、そういう訳じゃ……」

京太郎(8)「なら……物騒な話は止めましょうや…」グビグビ…

京太郎(1)「お前も…俺達と同じように戦う事は間違いだって思っているのか…?」

京太郎(8)「グビグビ…………………さあ、どうだろうねぇ」

京太郎「なんだかあやふやな答えだな…」

京太郎(8)「俺はただ………戦う時が来たら戦うだけさ。今はその時じゃあない…そういう話って事さね…」

京太郎「………9番目の奴が言ってたけど…これは自分の世界を守る戦うだって……お前はどう思っているんだ?」

京太郎(8)「……………世界を守るためねぇ」グビグビ

796: 2010/03/22(月) 22:02:05.36 ID:0jRLgPvrO
京太郎(8番目)「そんな大層なもんじゃあないと思うんだけどなぁ……」

京太郎「えっ…?」

京太郎(8)「まっ、自分の世界を守るために戦うっていう意見も…あるんじゃないかね」

京太郎(1)「だからって俺達が戦う理由は…」

京太郎(8)「ふわぁ~!なんか言ったかい1番目の兄ちゃん?」

京太郎「ふ……フリーダムすぎる…!」

京太郎(1)「やれやれ…なんだか真面目に考えるのが馬鹿らしくなってきた…」

京太郎(8)「戦う事が……間違いだって言うのなら何が正しいってんだい?」

京太郎(1)「なに…?」

京太郎(8)「それを示しもしないで拒否してばっかりてのは筋違いじゃあないかい?」

京太郎「それはそうですけど…」

京太郎(8)「まっ……後ば自分が決める事だろう…頑張んな」タッタッタッ…

797: 2010/03/22(月) 22:25:51.77 ID:0jRLgPvrO
京太郎「行ってしまった……なんだったんだろうか」

京太郎(1)「何が正しいのかを示せ、か……確かに8番目の京太郎の言う通りかもしれないな」

こうして、京太郎達の戦いは一夜を明ける…しかし、戦いが止まる事はなかった

【家庭科室】

京太郎(11番目)「ホッーホッホッホッ!いい加減しつこいですね~!」パラララララ

京太郎(10番目)「てめえの笑い声がウザくてしょうがないぜ!」ダァーン ダァーン

ゆみ(7)「蒲原!今のうちに敵の背後から攻撃するぞ!」

蒲原(7)「ワハハー!りょーかい」サッ…

京太郎(7)「リンシャンカイホーが行方不明の今、皆さんには期待していますよ!」パラララララ…

睦月(7)「うむ」

妹尾(7)「今日も大変だなぁ…」

798: 2010/03/22(月) 22:38:07.08 ID:0jRLgPvrO
京太郎「今のうちに早くこの場所から離れよう……」コソコソ

京太郎(1)「隠れながら移動するのも…なんだか情けない気分になってくるな」

咲(6番目)「あはははははははははは、京ちゃんみーっけ!」ブォン

京太郎「うおっと!?あぶねーって……咲!なんで咲がこんな所に…」

京太郎(1)「落ち着け、おそらく奴は別の世界の咲だ…」

京太郎(6番目)「お前の言う通りだぜ…こいつは俺の世界の咲だ」

咲(6)「あっ、京ちゃーん!見ててね京ちゃん…今から別の京ちゃんを頃してあげるから!でも安心して別の世界の京ちゃん!
京ちゃんは京ちゃんだからいーっぱい愛しながらじっくりゆっくり…頃してあげるからね~!あははははははははははははははははははははははははは!」

京太郎(1)「この感じは……まるで…」

806: 2010/03/23(火) 00:11:02.81 ID:TUUIzldjO
咲(6)「ほらほらほら京ちゃああん!よそ見しちゃあ駄目だよ~!あはははははははははは」ブォン

京太郎「うおっと危な……止めろ咲!そんな物騒なものを捨てるんだ!」

京太郎(1)「13番目の京太郎…残念だが、彼女に説得は通用しない」

京太郎「と…どうしてだよ!?咲はきっと分かって……」

咲(6)「すきあり~!」ブォン ブォン

京太郎「うおおおっと!?あぶねーあぶねー!危うくやられる所だったぜ……確かに話が通じる相手じゃあなさそうだ…」ヒョイッ

咲(6)「なんで逃げるのかなぁ~!?京太郎は私に殺されればいいんだよ~?他の奴に殺されるなら~私に殺されなよ~!あは…ははははあははははははははははははははは!」ブォン ブォン ブォン

817: 2010/03/23(火) 07:59:45.52 ID:TUUIzldjO
京太郎「なんだよこれ……こんなの俺が知ってる咲じゃねえよ!」

京太郎(6番目)「まあ、お前の気持ちも分からないでもない…事実、俺も最初はお前と同じだった」

咲(6)「あははははははははははははははは!京ちゃーん!京ちゃーん!」

京太郎(6)「だけど…それでも俺は咲のいる世界を守りたいんだ。例え監禁されたり、スカンガンで気絶させられたりしても、俺は咲が可愛いんだ」

京太郎「そんな…!」

京太郎(6)「狂ってるとか頭がおかしいとか言われようが……俺は咲の存在を守る!…だから、俺は…お前達を倒す!」

咲(6)「あはははははあははははは!京ちゃんだーい好き!永遠に私の京ちゃんにしてあげる!別の世界の京ちゃんだってその方が嬉しいよね?嬉しいよね!!」

京太郎(1)「似ている…………こいつは、俺に」

820: 2010/03/23(火) 08:18:18.19 ID:TUUIzldjO
咲(6番目)「私達の世界を壊すなんて許せないよね~!そんな悪い京ちゃんは私が頃してあげる!あははははは」ブォン ブォン

京太郎(6)「ああ……そうだな咲」

京太郎「くそっ!あんなデカイ鉈…当たったらひとたまりもない!」ヒョイッ

京太郎(1)「13番目の京太郎…お前のアシストは何が出てくるんだ!」

京太郎「アシスト…光から出てくるあれの事か!?あれって一体何なんだよ!?」

京太郎(1)「もしかしてお前……アシストを持っていないのか!?」

京太郎「持っているもいないも……俺にはさっぱり分からねーよ!」ヒョイッ

京太郎(1)「持って…いないのか。まさかアシストを持っていない京太郎がいたなんて」

咲「あははははははははははははははははははははははははは!」ブォン!

京太郎(1)「…………やむを得ない。本当は……こいつを使いたくなかった」スチャッ

823: 2010/03/23(火) 08:45:41.46 ID:TUUIzldjO
京太郎(6番目)「あれはまさか…!咲!あの1番目の俺を早く倒せ!じゃないと……」

咲(6)「あはははははははははは分かったよ京ちゃーん!」タッタッタッ…

京太郎(1)「優希………!」ガチャン

シュウウウウウ……

咲(6)「あはははははははははは!じゃあね1番目の京ちゃーん!」ブォン

ガギィンッ!

咲(6)「な……なに!?」

優希(1)「そんなおもちゃで京太郎を殺そうなんて…私を馬鹿にするんじゃないじょ!」バキッ!

咲(6)「きゃあああ!?」バタッ

京太郎(6)「さ…咲!」

京太郎「あれは……タコス!?」

優希(1)「きゃははははははははははははははははははははははははは!さ~き~ちゃ~ん!一緒にあソビましょ~♪ひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ」ドルン…ドルルン…!

京太郎(1)「……………」

京太郎「あれは……チェーンソー!?なんでタコスがそんなものを…」

824: 2010/03/23(火) 09:00:57.86 ID:TUUIzldjO
優希(1)「みんなー!ジェイソンごっこをしようじぇ~!モチろん私がジェイソンで~他のみんながコロされるイッパん人の役だじょ~♪あひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ」ドルゥゥゥゥン!

咲(6)「面白いじゃない!そんな無駄にデカイものよりも私の鉈の方が役に立つよ!京ちゃーん!今から優希ちゃんを始末してあげるから応援してね~!
あはははははははははははははははははははは」チャキッ

優希(1)「きゃはははははははははは!イッパン人役は黙ってバラバラになっちゃえ~!」ドルゥゥゥゥン!

京太郎「狂ってる……何もかもが狂ってやがる!」

京太郎(6)「またあの時の悲劇がよみがえった……か」

京太郎(1)「…………………くそっ!」

826: 2010/03/23(火) 09:23:04.88 ID:TUUIzldjO
ガシャアアアアアン!

京太郎(6)「な…なんだ!?」

リンシャンカイホー「シャアアアアア!」

京太郎「あれはまさか……昨日の馬鹿デカイ蛇!?」

リンシャンカイホー「キシャアアアアア!」

咲(6)「なにをこの蛇~!私の邪魔をしないでよ~今から優希ちゃんを殺そうとしているのに~!」

優希(1)「きひひひひひひひひひひひひひひひ
蛇だろうがなんだろうが私の邪魔をする奴はみーんなバラバラニしてやるじょ~!」

京太郎(6)「咲、ここは一旦退こう。あの蛇は相手にするには無理がある!」タッタッタッ…

咲(6)「あ~ん!待ってよ京ちゃ~ん!せっかく皆を始末しようとしたのに~!」タッタッタッ…

京太郎「あんな化け物…勝てるわけがねえよ!」

京太郎(1)「しかし、召喚した京太郎を見かけないが……もしかしてこの蛇は暴走しているのか?」

827: 2010/03/23(火) 09:36:53.49 ID:TUUIzldjO
京太郎「俺達も早く逃げた方がいいと思う!あんなの人間の手に負える訳ない!」

京太郎(1)「そうだな…優希!俺達も早く……」

優希(1)「キャハハハハハハハハハハハ!」タッタッタッ…

京太郎「おいタコス!どこに行くんだよ!」

京太郎(1)「戻ってくるんだ優希!俺達はこっちに…」

リンシャンカイホー「シャアアアアア!」

京太郎「まずいぞ!蛇がこっちに向かってくる!」

京太郎(1)「やっぱりこうなってしまったか……くそっ!」

リンシャンカイホー「キシャアアアアア!」

京太郎「早く逃げようぜ1番目の俺!」

京太郎(1)「……仕方ない!優希……後で必ず見つけ出してやるからな!」タッタッタッ……

828: 2010/03/23(火) 10:03:18.43 ID:TUUIzldjO
咲(6)「あははははははははははどこまで逃げるの京ちゃ~ん!」

京ちゃん(6)「とにかく、あの蛇が見えなくなるまでだ!あいつさえいなければ……」

バシュッ ビシッ

京太郎(6)「ぐわっ!?」バタッ

咲(6)「きょ……京ちゃん!?足から血が…!」

クボ星人A「イケダァァァ!」ガシッ

咲(6)「な…なにこいつ!?離してよ!私は京ちゃんの所に行かないと」

クボ星人の大群「イケダァァァ!タルンデルンジャネーゾ!イケダァァァ!」ガシッ ガシッ ガシッ

咲(6)「離して!離してよこの化け物!」

京太郎(6)「さ……咲!さきぃぃぃぃ!」

京太郎(9番目)「悪いがお前のアシストは厄介だから拘束させてもらったぜ」

京太郎(6)「お…お前は9番目の!」

京太郎(9)「気分はどうだい…6番目の俺」チャキッ

829: 2010/03/23(火) 10:23:41.73 ID:TUUIzldjO
京太郎(6番目)「てめえ…!」

京太郎(9番目)「さて、最後に言いたい事はあるか?それくらいはサービスしてやるよ」

咲(6)「京ちゃん!私の可愛い京ちゃん!離せ!離せブタ共!京ちゃんは私が助ける!こんな奴に殺らせない!」

クボ星人「イケダァァァ!イケダァァァ!」

京太郎(9)「無駄だよ。いくら咲とはいえ、集団のクボ・コーチ星人から逃げる事は不可能だ」

京太郎(6)「さ……き…ごめんな…咲…」

咲(6)「やめてよ!京ちゃんを殺さないで!京ちゃんは…世界で一番大切なんだから!」

京太郎(9)「じゃあな…6番目の俺」チャキッ

京太郎(6)「咲……俺は…お前を……愛して…!」

咲(6)「いやあああああああああああああああああああああ!やめてえええええええええええええええええええええ!」

クボ星人「イケダァァァ!イケダァァァ!タルンデルンジャネーゾイケダァァァ!」

ダァーン………

京太郎 残り11人

831: 2010/03/23(火) 10:51:44.03 ID:TUUIzldjO
【校庭】

照(4)「京ちゃん…私も力を貸してあげるから…必ず勝つのよ?」ダァーン ダァーン

京太郎(4番目)「分かっていますよ照さん……必ずコイツらを倒してみせますぜ!」パララララ

ハギヨシ(10)「思っていたよりやりますね……流石はスパイの世界…と言った所でしょうか」

歩(10)「ハギー様!この戦いが終わったら…塩むすびを……」

ダァーン!

歩(10)「あ………う…まさか…こんな……」シュウウウウ……

透華(10)「キィィィィィ!何をやっていますのメイドは!?」ダァーン ダァーン

京太郎(10番目)「クソッタレがぁ!よそ見をするからだ!」パララララ

蒲原(7)「ワハハー、まばたきしている余裕なんかないなー!」

モモ(7)「それにしてもリンシャンカイホーはどこに行ったっすかね?」

833: 2010/03/23(火) 11:14:55.93 ID:TUUIzldjO
ガシャアアアアアン!

リンシャンカイホー「シャアアアアア!」

照(4)「な…何!?あの長い蛇は一体……」ダァーン ダァーン

モモ(7)「ようやく来たっすねリンシャンカイホー!これで勝てるっす!」

ゆみ(7)「ああ…少し不安ではあるが…」パララララ

透華(10)「いくらなんでも卑怯ですわ!勝てるはずありませんわ!」パララララ

京太郎(10番目)「またあの蛇かよ!?ふざけるなってんだ!」パララララ

一(10)「どうするのアンテナ!?ボク達に蛇を倒す手段なんかないよ!」

ハギヨシ(10)「誠に辛い事ですが……撤退した方が良いと思われます」

妹尾(7)「一気に形勢が逆転したよ!やったねみんな!」

京太郎(4番目)「仕方ない…俺達も逃げましょう照さん!」

834: 2010/03/23(火) 11:33:38.30 ID:TUUIzldjO
京太郎(7番目)「ははははは!流石はリンシャンカイホー!圧倒的じゃないか俺達の世界は!」

ゆみ(7)「少し卑怯な気もするが…私達の世界を守るためだ…仕方ない」

蒲原(7)「ワハハー!そのとーりそのとーり!」

リンシャンカイホー「シャアアアアア!」

モモ(7)「ありゃ…なんだかリンシャンカイホーの様子がおかしいっすよ?」

睦月(7)「うむ……こっちに向かってきます!」

京太郎(7番目)「てか……こっちに向かって倒れてきているし!」

蒲原(7)「ワハハ…もしかしてかなりヤバイって感じ?」

ゆみ(7)「まずいぞ!早く逃げろぉ~!」

京太郎(7番目)「よ…よせリンシャンカイホー!こっちに来るな!」

リンシャンカイホー「シャアアアアアアアアアア!」

一同「ぎゃああああああああああああ!」

ズゥゥゥゥゥン………

京太郎 残り10人

835: 2010/03/23(火) 11:59:19.38 ID:TUUIzldjO
【校舎裏】

京太郎「どうやらあの蛇はまいたみたいだな…」

京太郎(1番目)「ああ……だが優希を見失ってしまった」

京太郎「なあ……なんでタコスはあんな風になっちまったんだ…?元からああだったのか?」

京太郎「いや、違う…俺と一緒にいた時はいつもの優希だった…あいつがああなってしまったのは…」

京太郎「ああなったのは…?」

京太郎(1」「俺が交通事故でし――――」

ピ イ イ イ イ イ イ

京太郎「ん……なんだこの音は…」

ドカァァァァン……!

京太郎(1)「今度は爆発
音―――!?一体なにが……」

ピ イ イ イ イ イ イ ドカァァァァン!

京太郎「うわあああ!?なんだよこれ!?一体なにが起きてんだよ!?」

京太郎(1)「敵の襲撃……いや違う、見ろ!爆発が至る所で起きている!」

837: 2010/03/23(火) 12:16:41.62 ID:TUUIzldjO
ピイイイイイイ ドカァァァァン… ピイイイイイイ ドカァァァァン…

京太郎「一体なにが起きてるってんだ!?別の世界の俺が爆弾を使って無差別攻撃を仕掛けているのか!?」

京太郎「分からない……とにかく、この場から離れるぞ!このままだと爆発に巻き込まれる!」

京太郎「わ、分かった!」タッタッタッ…

ピイイイイイイ ドカァァァァン! ドカァァァァン! ドカァァァァン!

マホ(11)「きゃああっ!こっちでも爆発が起きてますよぉ!」

京太郎(11番目)「畜生が!このドン・京太郎に対して無差別攻撃を仕掛けるなんて、ふざけた真似をしやがる!」

マホ(11)「は…早く安全な場所に避難しましょう~!」

京太郎(11)「言われなくても分かっている!」

ピイイイイイイ ピイイイイイイ ピイイイイイイ ドカァァァァン…

838: 2010/03/23(火) 12:18:43.91 ID:TUUIzldjO
番号を間違えた(11)は(12)
レスが足りるか心配

839: 2010/03/23(火) 12:31:55.01 ID:TUUIzldjO
ピイイイイイイ ピイイイイイイ ピイイイイイイ ドカァァァァン ドカァァァァン

透華(10)「一体なにが起きておりますのマジック!?いきなり爆弾が降ってくるなんて…!」タッタッタッ…

一(10)「分からないよアンテナ!このままじゃあボク達が…」

井上(10)「一体どこのどいつだよ!?こんな狂った事をしやがるのは!」

京太郎(10番目)「チキショー!どこに逃げても爆発がやまねえ!どこに逃げれば…」

ピイイイイイイ ドカァァァァン!

智紀(10)「―――――!」バタッ

一(10)「パソコ~ン!」

智紀(10)「アイル………ビー……バック……」バタッ

京太郎(10)「駄目だ!こっちにも爆弾が……!」

ピイイイイイイ ピイイイイイイ ピイイイイイイ ピイイイイイイ ピイイイイイイ

京太郎(10)「う わ あ あ あ あ あ あ あ あ あ ! 」

ドカァァァァン ドカァァァァン ドカァァァァン ドカァァァァン

京太郎 残り9人

842: 2010/03/23(火) 12:50:36.63 ID:TUUIzldjO
京太郎(5番目)「止まらない!爆発が止まらな~い!まさに阿鼻叫喚!まさに悪夢!
実況している私の近くでも爆発が起きており、非常に危険な状態だ~!私はどこへ逃げたらよいのか全くわかりませ~ん!」

ピイイイイイイ ドカァァァァン!

池田(5)「ぎゃあああああああああ!」

ピイイイイイイ ドカァァァァン…

京太郎(3番目)「くそっ……なんで…急に……爆発……が…!?」ガクッ

京太郎(8番目)「……どうやら逝っちまったみたいだね……全く悲しいこった…」

京太郎 残り8人

京太郎(8)「それにしてもこの爆発は一体どこから起きてるのかね……早く止めないと大変な事になるよ」

【屋上】

シイイイイイイ…… バシュン!

優希(1)「きひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ何もかもぶっ壊れればいいじょ!
京太郎の世界を破壊する奴らを皆頃しだじぇ!」

シイイイイイイ バシュン バシュン バシュン

優希(1)「クックックッ……キャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ」

843: 2010/03/23(火) 13:05:08.53 ID:TUUIzldjO
【屋上】

優希(1)「きゃはははははははは!まさか屋上に爆弾が馬鹿みたいにあるなんて…きっと神様が私にくれたものに違いないじぇ!」

優希(1)「待っててね京太郎……私と京太郎だけの世界がもう目の前まで来ているんだじょ!ひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ」

シイイイイイイ ポイッ

優希1「今度はダイナマイトだじぇ~!当たると痛いじょ~!あはははははははははははは!」

ドカァァァァン……

京太郎(4番目)「お前かタコス!こんな爆発を起こしているのは!」チャキッ

照(4)「気をつけて京ちゃん…あの子、正気じゃないわ!」

モモ(4)「観念するっすよ!この爆弾魔!」

優希(1)「うるさい連中だじょ………」ガサコソ…

京太郎(4)「動くなタコス!そこから動いたらお前を撃つぞ!」チャキッ

844: 2010/03/23(火) 13:20:50.79 ID:TUUIzldjO


優希(1)「撃てるものなら…撃ってみろだじょ!」バッ!

京太郎(4)「な――――!?アイツ、身体中に爆弾を縛り付けてやがる!」

照(4)「狂ってる…完全に狂ってるわこの子!」

モモ「あり得ないっすよ!世界を守るために自分の身体に爆弾を仕掛けるなんて…」

優希(1)「あはははははははははははは!お前達の方こそ下手な真似をしたら…吹き飛ばすじょ~!」

京太郎(4)「クソが……ふざけた真似しやがって…!」

優希(1)「すきありだじょ」ポイッ

カラン…カランカラン…

京太郎(4)「しま――――!」

ドカァァァァン!

照・モモ「きゃああああああああああああ!」シュウウウウ…

優希(1)「ゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラ!京太郎がバラバラになったじょ~!」
京太郎 残り7人

845: 2010/03/23(火) 13:43:38.13 ID:TUUIzldjO
京太郎「何だ、屋上から爆発が起きたぞ!?」

京太郎(1)「あの笑い声はまさか……優希!?」タッタッタッ

京太郎「ちょっ、ちょってくれよ~!」タッタッタッ

京太郎(1)「優希…待っててくれよ優希…!」

ピイイイイイイ ドカァァァァン…

京太郎「なぁ…どうしてタコスはあんな風になってしまったのかまだ教えてもらっていなかったよな……良かったら教えてくれないか?」

京太郎「……優希が狂ったのは…俺が交通事故で氏んだからだ」

京太郎「なんだって……じゃあ!」

京太郎(1)「俺がその事を知ったのは立と出会ってからだ。奴は優希が俺が氏んだ後、何をしたのか…見せてくれたよ」

京太郎「…………」

京太郎(1)「最初は信じられなかったよ…アイツが俺のせいで人を頃してしまうなんて…。でも、これも全て俺のせいなんだとも思った…」

846: 2010/03/23(火) 13:56:50.79 ID:TUUIzldjO
京太郎(1)「さらに立は俺にこう言った…もし、お前が最後の1人として勝ち残ったなら…俺が氏んだ事をリセットしてやるってな」

京太郎「なんだよそれ…!」

京太郎(1)「そうすれば優希がおかしくなる事もなく、復讐のために人を殺める事もない。
悲劇は起きる事もなく、お前も優希も幸せになるだろう…と立は言ったんだ」

京太郎「あの外道―――どこまで汚い真似を!」

京太郎(1)「でも…それを聞いた時、俺は…戦おうと思ってしまった。優希を助けるためなら…なんでもしてやるってな。
だが………奴は…立はこともあろうにおかしくなった優希を俺のアシストにしやがったんだ!」

京太郎「……あの野郎!」

847: 2010/03/23(火) 14:10:04.41 ID:TUUIzldjO
京太郎(1)「立にとってあの約束は…俺を戦わせるための手段に過ぎなかった…それに気がついた時は、例えようのない怒りと憎悪が俺の中に沸き起こったんだ。
だから俺は、京太郎同士で戦う事は間違いだって思ったんだ」タッタッタッ…

京太郎「1番目の俺……」

京太郎(1)「今、俺がやらなければならない事はただ一つ…優希をとめる事だ!これ以上、優希がおかしくなるのは耐えられない……!」

京太郎「……そうだな!俺だってタコスがおかしくなるのを見たくねえ!俺も手伝うぜ!」

京太郎(1)「すまない…恩にきる!」

京太郎(8番目)「なら、俺も一緒に行かせてもらうとするよ」タッタッタッ…

京太郎「お前は…あの時の京太郎!?どうしてここに…?」

京太郎(8)「なーに!俺達は同じ京太郎なんだ!細かい事は気にするない!」

848: 2010/03/23(火) 14:38:12.69 ID:TUUIzldjO
シイイイイイイ バシュン
優希(1)「キャハハハハハハハハハハ!もっともっと爆発するじょ!出来るだけ多くの敵を巻き添えにするんだじぇ~!」キャッキャッ

京太郎(1)「やめろ優希!」

京太郎「なんだこりゃあ!?なんでこんなに爆弾が…」

京太郎(8)「それに…黒焦げになった別の世界の俺達がいるねい……怖い怖い」

優希(1)「あはははははは京太郎!なんで他の京太郎が一緒にいるんだじぇ!?そうか!今から頃すんだな~!じゃあ今から爆弾で頃してやろうじぇ~!ひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ」

京太郎(1)「もうやめるんだ優希!こんな馬鹿な事…俺は望んでいない!俺はもう…お前が誰かを傷付ける姿を見たくないんだよ!」

京太郎「1番目………」

849: 2010/03/23(火) 14:55:50.44 ID:TUUIzldjO
優希(1)「何を言っているんだ京太郎…?私は京太郎を守るためにやっているんだじょ?なのになんで…やめろなんて言うんだじぇ!?」

京太郎(1)「俺は…お前がそんな風になってまで蘇りたいなんて思ってない!
例え…俺の氏がリセットされたとしても、そのために生まれた沢山の犠牲はリセットされる訳じゃないんだよ優希!」

京太郎「………1番目」

京太郎(8)「なるほどねい……」

優希(1)「………」

京太郎(1)「だから優希…もうこんな事は」

優希(1)「違う」

京太郎(1)「京太郎はそんな事は言わないじぇ…いつだって京太郎は私の事を好きでいてくれたんだじょ。  京太郎はいつだって私の味方なのに…それなのに…!」ギリギリギリギリギリギリ

京太郎(1)「優希!」

優希(1)「お ま え は き ょ う た ろ う じ ゃ な い 」

850: 2010/03/23(火) 15:20:35.10 ID:TUUIzldjO
京太郎「なっ…!?アイツ、身体中に爆弾を!」

京太郎(1)「優希…!何をするつもりだ!?」

優希(1)「私の大好きだった京太郎はここにはいない、私だけの京太郎はどこにいるの?私は…私は…」シュポッ…

シイイイイイイイイイイイイ

優希「私には誰も…誰もいないんだじょおおおおおおおおおおおおおおお!」

京太郎「まさかタコスの奴…ここを爆破するつもりじゃあ!」

京太郎(8)「そいつはえらい事になったねい!このままじゃあ俺達も…」

京太郎(1)「優希………!」グッ

優希(1)「あはははははははははははははははははははは!壊れろ!何もかも壊れてしまえ!こんな世界いーらーなーい!」

シイイイイイイイイイイイイ……

京太郎(1)「1番目の京太郎……短い間だったがお前と一緒にいれて良かったぜ」

京太郎「えっ……それはどういう事だよ…」

851: 2010/03/23(火) 15:43:57.59 ID:TUUIzldjO
京太郎(8)「まさかあんた……氏ぬつもりじゃあないだろうね…?」

京太郎(1)「………………ニッ」

タッタッタッ… ガシッ

優希(1)「――――――!」

京太郎(1)「優希……お前は1人じゃない…俺がいる…俺がずっと一緒いる……だから…」

スタッ…… ヒュウウウウウ……

京太郎「きょおたろおおおおおおおおおお!」

京太郎(1)「ごめんな優希……全部俺が…俺が悪いんだ……」

優希(1)「違うよ……京太郎は何も悪くないよ……悪いのは全部……」

京太郎(1)「優希……!お前…」

優希(1)「京太郎……大好きだじょ……次に生まれ変わってもまた京太郎を好きになりたい……」ギュッ…

京太郎(1)「優希………俺もだよ優希…ずっとお前と…一緒に…」ギュッ…

ドカァァァァン………

京太郎 残り6人

853: 2010/03/23(火) 15:55:01.12 ID:TUUIzldjO
【屋上】

京太郎「あの…馬鹿野郎!なんだよ…どうしてだよ…!」

京太郎(8番目)「自分の愛する者のために氏ぬ、か……見事な最期だったねい」

京太郎(9番目)「だが、そのせいで奴の世界は消えちまった訳だ」

京太郎「な……お前は!?」

京太郎(8)「やれやれ…いつからそこにいたんだい?」

京太郎(9)「お前達がここに来た時からずっといた…タコスが自分の身体にある爆弾に火をつけた時はヒヤヒヤしたぜ」

京太郎(8)「ふーん、そうかい……」

京太郎(1)「まあ、結果としては助かった訳だがな。それにしても馬鹿な奴だな1番目も…他にやり方はいくらでもあっただろうに…」

京太郎「んだと……!?」

京太郎(9)「アイツは一人のために世界を消滅させちまったのさ……それを馬鹿と呼ばずになんと呼ぶってんだ?」

855: 2010/03/23(火) 16:27:23.91 ID:TUUIzldjO
京太郎「てめえ!いい加減にしやがれ!」

京太郎(9)「おっと動くなよ。こっちには武器がある事を忘れるな」チャキッ

京太郎「くっ……!」

京太郎(9)「とりあえず…それなりに数が減った訳だし、お前達にはここで氏んでもらうぜ」

京太郎(8)「おっといいのかな9番目の兄ちゃん?そんな事して」

京太郎(9)「ああん?どういう意味だそれは…」

京太郎(8)「さあねい……あんたの後ろにいる12番目に聞いてみちゃあどうだい?」

京太郎(9)「なに!?」クルリ

京太郎(8)「残念!そいつァ嘘だよ!」ポイッ

京太郎(9)「しま―――!」

京太郎(8)「1番目!目をふせえぇぇぇぇぇぇ!」

カランカラン…… ピカッ!

京太郎(9)「があっ……!?目眩ましだとっ…クソが!」

京太郎(8)「上手く引っ掛かてくれて良かったぜい!やはり抜けている所があるってのが京太郎という人間だって事さね!」

858: 2010/03/23(火) 17:09:27.84 ID:TUUIzldjO
京太郎(9)「く……ふざけた真似しやがって!」ダァーン ダァーン

京太郎(8)「今のうちだ1番目の兄ちゃん!さっさと逃げるぞ!」タッタッタッ

京太郎「あ……ああ!」タッタッタッ

京太郎(9)「待て!逃がすかよ!」ダァーン ダァーン ダァーン

京太郎(8)「全く、爆弾に引火するかもしれないってのによく撃つね~!」

タッタッタッ……

京太郎(9)「はぁ…はぁ…!逃げられてしまった、か……」チャキッ

京太郎(9)「だが、ほんの少しだけ寿命が伸びただけに過ぎない……結局は俺が勝つんだからな」

【麻雀部・部室】

京太郎「ふぅ……どうやら逃げる事が出来たみたいだな」

京太郎(8)「そうだねぃ……だが、まだまだ油断は出来ないってもんさ」

859: 2010/03/23(火) 17:34:29.17 ID:TUUIzldjO
【グラウンド】

京太郎(5)「さあさあ!この戦いも終盤戦を迎えて参りました~!  一体との世界の京太郎が最後まで生き残る事が出来るのでしょうか!?」

京太郎(11)「ホッーホッホッホッ!実況している暇があったら攻撃したほがいいですよ~!」パララララ

まこ(5)「ブゥッ!」

ギャラリーっB「ぐはあぁぁ!目をやられたあああ!」

まこ(5)「オラァァァ!往生せぇやああああああ!」ビシッ ビシッ ビシッ

睦月(11)「ギャラリーさーん!頑張ってくださーい!むっきーはあなたを応援しておりま~す!」

睦月(5)「何がアイドルだ!私なんか……空気が薄いって言われたのにぃ!あなたと私…一体何が違うって言うのおおおっ!」タッタッタッ

京太郎(5)「おーっと!むっきー・サムライがアイドルむっきーに突撃したぁ~!むっきー・サムライを駆り立てるものはアイドルむっきーに対しての嫉妬なのだろうかぁぁ!?」

860: 2010/03/23(火) 18:03:41.07 ID:TUUIzldjO
京太郎(11)「ホッーホッホッホッ!嫉妬というものは恐ろしいですね~!」パララララ

深堀(5)「むん!むん!むん!」ビシッ ビシッ ビシッ

京太郎(11)「ホホ!?いつの間に!?」バシッ バシッ バシッ

京太郎(5)「おおっ!?バルバロイ深堀のデストロイ張り手が炸裂~!これには11番目の京太郎も笑みが消える~!」

パララララ パララララ

まこ「うおっと!?なんじゃなんじゃ!いきなり別の方から攻撃されたんじゃが!?」

マホ(12)「この~!あ~たれ~!」パララララ パララララ

京太郎(12)「おうおうおう!このドン・京太郎を忘れてもらっちゃあ困るぜ!」ダァーン ダァーン

京太郎(5)「きたきた~!ドン・京太郎こと12番目の京太郎~!その風格はまさにギャング界のシロナガスクジラや~!」

861: 2010/03/23(火) 18:30:23.93 ID:TUUIzldjO
【麻雀部・部室】

パララララ……… パララララ……

京太郎「もう夜だっていうのにまだ戦いは続いているんだな…」

京太郎(8)「みたいだねい……1番目の兄ちゃん…おでんでも食べるかい?」

京太郎「いや……いらない…なんだか食べる気がしないんだ…」

京太郎(8)「…まだ、1番目の兄ちゃんの事を気にしているのかい?」

京太郎「……アイツは自分の大切なもののために世界を犠牲にした…って9番目は言っていた」

京太郎(8)「ああ、そんな事を言っていたなぁ。アイツの言う事なら気にしない方がいいんじゃないかい?」

京太郎「だけど、もし…アイツの言う事が正しかったら俺達はなんのために…」

京太郎(8)「1番目の兄ちゃん。正しい答えなんてありゃあしないんだよ」

863: 2010/03/23(火) 18:39:49.18 ID:TUUIzldjO
京太郎(8)「これは正しい、これは間違っているなんてもんは俺達が決めるもんじゃあないさね。今はただ…生き残る事を考えるべきさ」

京太郎「8番目の俺……」

京太郎(8)「まぁ…今はゆっくりと休みなよ。見張りなら心配するない」ガチャン

シュウウウウウ……

池田(8)「皆の味方!華菜ちゃんの参上だし!」ボイーン

未春(8)「ちょっと華菜ちゃん…今は静かにしようよ」ボイーン

キャプテン(8)「見張りなら私に任せてください…京太郎さん」モトカラボイーン

文堂(8)「ようやく出番が回って来ました…」ボイーン

深堀(8)「…………むん」ボボボボイーン

京太郎「こ……これはまさにおっOいいっぱい祭り……!」ゴクリ

京太郎(8)「はははは……まぁ、細かい事は気にするなや」

池田(8)「そーそー!華菜ちゃん達に全てを任せて欲しいし!」ボイーン

864: 2010/03/23(火) 18:54:32.42 ID:TUUIzldjO
【食堂】

京太郎(12)「やれやれ……戦力になるアシストはこの二人だけか」

マホ(12)「すいません…あまり役に立てないアシストで…」

久(12)「仕方ないわよ…長い間戦っていたんだから」

京太郎(12)「残っている京太郎もあとわずか…気を引き締めていくぞ!」

マホ(12)「はい!頑張ります!」

久(12)「それにしてもやけに静かね……なんだか嫌な予感がするわ」

京太郎(12)「確かにそうだな……一応注意して…」

パララララ パララララ

久(12)「敵襲!?一体どこから!」チャキッ

マホ(12)「あわわわわ!弾を補充しないと!」ササッ

和(9)「……一応、須賀君の言う通りに牽制はしておきました」

京太郎(9)「ああ……ご苦労」

マホ(12)「あれは……和先輩…!」

久(12)「ええ…だけど別の世界の和みたいね…いつでも戦えるように準備しておきなさい」チャキッ

865: 2010/03/23(火) 19:17:16.95 ID:TUUIzldjO
和(9)「須賀君…あなたとまた一緒に戦う事になるなんて正直驚いています」

京太郎(9)「……まだ俺の事を信用していないのか」

和(9)「いえ、別に…私はただアシストとして戦うだけです。だけど勘違いしないでください…私はあなたのために戦う訳ではありませんから」

京太郎(9)「そうか…なら、いい」

京太郎(12)「よし!今だお前ら!ありったけの銃弾をくらわしてやれ!」パララララ

マホ(12)「マホ!行きまーす!」パララララ

久(12)「悪いわね和!私達の世界を守るために…本気でいかせてもらうわよ!」パララララ

和(9)「――敵を発見しました!攻撃に移ります!」チャキッ パララララ

京太郎(9)「さてと……いきますかね!」チャキッ

京太郎(12)「往生しろや~!うおおおおおお!」パララララ

869: 2010/03/23(火) 20:15:33.23 ID:TUUIzldjO
パララララ パララララ

和(9)「須賀君!このままではまずい事になります!撤退しましょう!」パララララ

京太郎(9)「やむを得ないか……分かった!」タッタッタッ…

マホ(12)「見てください!敵が逃げていきますよ!」

久(12)「今こそ好機ね!ドン・京太郎!」

京太郎(12)「ふはははは!このドン・京太郎に恐れをなしたか!逃がすなよ!」パララララ

タッタッタッ…

マホ(12)「あれ、見失ってしまいましたね?」

久(12)「そんなはずはないわ…いくらなんでも逃げるのが早すぎる…」

京太郎(12)「………何だこの臭いは?調べようにも暗くてよく見えんな」

久(12)「……この臭いはまさか!」

パッ

マホ「きゃっ!?眩しいです~!」

久(12)「この黒い粉は…火薬だわ!私達の周りに火薬が積まれているのよ!」

和(9)「まさかこんな簡単に引っ掛かってくれるなんて思いませんでした…」

870: 2010/03/23(火) 20:23:59.71 ID:TUUIzldjO
京太郎(12)「お前ら…俺達を罠にはめたのか!?」

京太郎(9)「そういう訳だ…すまないな」シュポッ

久(12)「軽率だったわね……まさかこんな簡単な罠に引っ掛かるなんて」

京太郎(9)「その簡単な罠にあなた達は引っ掛かんですよ部長?」

マホ(12)「た…助けてください和先輩!お願いします!」

和(9)「ごめんなさいマホ…これも自分達の世界を守るためなの……本当にごめんね」

京太郎(12)「命乞いをするんじゃねえマホ!お前もギャングなら、最期まで堂々としろ!」

久(12)「ふふ……かっこいい事言うじゃないドン・京太郎……いえ、須賀君?」

京太郎(12)「……余計なお世話だ」

京太郎(9)「最期まで堂々、か……流石はギャングと呼ばれるだけある……じゃあな」ポイッ

ドカァァァァァン……

京太郎 残り5人

872: 2010/03/23(火) 20:46:18.03 ID:TUUIzldjO
【麻雀部・部室】

池田(8)「こっちは異常はないみたいだし…キャプテンの方は?」ボイーン

キャプテン(8)「こっちの方も大丈夫よ華菜」モトカラボイーン

未春(8)「兄貴!私達が見張っていますので、その間はゆっくりと休んでください!」

京太郎(8)「悪いねい姉ちゃん達……じゃあお言葉に甘えますかい」ゴロッ

京太郎「8番目のアシストってこの5人だけなのか?」

京太郎(8)「ああ、そうだよ13番目の兄ちゃん……。そういえば、お前さんのアシストは見ていないんだが一体誰が呼び出されるんだい?」

京太郎「……それが、俺だけアシストがないんですよ」

京太郎(8)「ないだって?そいつぁおかしな話だねぃ……他の連中はホイホイ出しているってのに」

京太郎「自分でも分からないんですよ…なんで俺だけがアシストがないのか…」ハァ…

京太郎(8)「ふーん……それは大変だねい…助けもなしに戦えってのもさ…」

873: 2010/03/23(火) 21:03:11.84 ID:TUUIzldjO
京太郎(てか俺……いつの間にか敬語で話してるし…同じ姿なのに何だこの貫禄は…)

京太郎(8)「どうしたんだい13番目の兄ちゃん?」

京太郎「いや、何でもありませ……ねーよ、気にすんな」

京太郎(8)「なら、いいんだけどね~!今はゆっくりと休んだ方がいいよっと」

京太郎「ああ、わかってい…」

京太郎(8)「グー……グー……」

京太郎「寝るの早っ!?…全く頼りになるんだか…ならないんだか……」

京太郎「って、なに他力本願になっているんだ俺は。情けねえ、こんなんで生き残る事ができるのかよ」

京太郎「……よく考えてみると俺って今までの戦いで何もしてないよな…。 よく生き残れたもんだ」

京太郎「いつも誰かに助けられてばっかりで……何もしてない…」

京太郎「…本当に情けないな、俺」

こうして再び夜が明ける。残る京太郎は後5人。

875: 2010/03/23(火) 21:43:53.22 ID:TUUIzldjO
【体育館】

京太郎(5)「さあ…さあ……!私にも…最期の…時が…やって…来ました……!最後……まで…実況…出来ないのが…誠に残念…です…!」

京太郎(9)「まだ実況できるのか…まさにプロ根性って奴か…」

まこ(5)「まだまだじゃあ……清澄…ナメんなぁぁぁ!」タッタッタッ…

和(9)「さようなら染谷先輩……あなたはよく頑張りましたよ」チャキッ パララララ

まこ(5)「くはっ……!ワシも…ここまで…か…!」バタッ

京太郎(5)「おお……っとぉ…!ついに……染谷…まこが…倒れて…しまったあ…!今まで…よく…頑張って…くれました…! そして…私も…ここまでの…よう…です…!それでは……皆様…また会う日が…来たら…また…いつか…あ…いま…しょ……」バタッ

京太郎(9)「……よくやったよお前は…褒めてやる」

京太郎 残り4人

876: 2010/03/23(火) 22:04:18.27 ID:TUUIzldjO
【広場】

京太郎(8)「うーん!昨日はよく眠れたねい」

京太郎(いびきが五月蝿くて眠れなかったぜ…)

京太郎(8)「それにしても…今まで聞こえていた銃声がぷっつりと止んだねい……嫌な感じがするよ」

京太郎「確かに……もうあまり生き残っていないんだろう……次に狙われる可能性が非常に高いって訳だ」

京太郎(8)「13番目の言う通りだね……念のためにアシストは出しているけどさ…」

未春(8)「兄貴!敵の気配はしませんよ!多分、大丈夫だと思われます!」ボイーン

京太郎(8)「ご苦労様~!じゃあ13番目の兄ちゃんよ……」

キラリーン……

京太郎「――――!危ない8番目!」ガバッ

ダァーン!

京太郎(8)「うおっと!?いきなりの銃声かい!」

未春(8)「兄貴ー!」ボイーン

京太郎(11)「ホッーホッホッホッ!まさか避けられるなんて思いませんでしたね~!」チャキッ

877: 2010/03/23(火) 22:22:50.48 ID:TUUIzldjO
京太郎(8)「悪いな13番目の兄ちゃん!助かったぜい!」

京太郎「今度のターゲットは俺達って訳か…!どうする、あっちは武器持ちみたいだぞ!」

京太郎(11)「ホッーホッホッホッ!あなた達を倒せば残る敵は一人だけ!すいませんが、氏んでいただきますよ!」ダァーン!

京太郎(8)「なるほどねい……どうやら残っているのは俺達を含めて4人だけみたいだなぁ」

京太郎「そんな…!もうそれだけしかいないのかよ!」

京太郎(11)「ホッホッホッ、こちらには武器がたーくさんありますよ!対するあなた達は武器なし……これは私の勝ちですね!」ダァーン!

京太郎「どうする8番目の俺!このままじゃやられちまう!」

未春(8)「兄貴達!こっちに来てください!見て欲しいものがあるんです!」

京太郎(8)「おう、姉ちゃん!何か面白いものでも見つけたのかい!?」タッタッタッ…

878: 2010/03/23(火) 22:46:29.24 ID:TUUIzldjO
京太郎「これは…ボウガンか!」チャキッ

京太郎(8)「確かに銃には負けるけど、何もないよりはマシだねい!」チャキッ

未春(8)「やってやるぞ~!」チャキッ ボイーン

京太郎(11)「ホッーホッホッホッ!私の武器はこれだけではありませんよ~!」ガチャン

シュウウウウウ……

蒲原(11)「ワハハー!ようやく私達の出番だな~!」

ゆみ(11)「ああ、私達も世界を守るために戦わせてもらうぞ」

モモ(11)「みんなで頑張れば楽勝っす!」

妹尾(11)「はわわ……油断しないようにしないと!」

睦月(11)「みんな~!私も一緒にがーんばるよー!私なりにー精一杯!」

京太郎「まずいな……一気に敵が増えてしまった!」

京太郎(8)「やれやれ…こちらもアシストを呼ぼうかね」ガチャン

シュウウウウウ……

879: 2010/03/23(火) 23:05:21.94 ID:TUUIzldjO
池田(8)「じゃーん!華菜ちゃん参上だし!」ボイーン

キャプテン(8)「みんな!頑張りましょう!」モトカラボイーン

深堀(8)「ムン!」ボボボボイーン

文堂(8)「私達の力を見せてあげましょう!」ボイーン

未春(8)「兄貴!鶴賀の連中は任せてください!」ボイーン

蒲原(11)「ワハハー!それじゃあ…いきますか~!」

ゆみ(11)「かかれ~!」

ワァァァァァ…

京太郎(8)「それじゃあ13番目の兄ちゃん!俺達は大将との戦いを始めましょうぜい」チャキッ

京太郎「あ、ああ……」チャキッ

京太郎(俺に…できるのか?自分の姿をした人間を倒す事なんて……。でも、今はやるしかない!)

京太郎(11)「ホッーホッホッホッ!私を倒せるものなら倒してみなさい!」チャキッ

882: 2010/03/23(火) 23:24:41.24 ID:TUUIzldjO
京太郎(8)「そりゃ、よっと!」バシュン バシュン

京太郎(11)「ホッーホッホッホッ!当たりません当たりませんよ~」ダァーン ダァーン

京太郎「………」バシュン バシュン

京太郎(11)「ホッーホッホッホッ!一体どこを狙っているのですかあなたは!」ダァーン ダァーン

京太郎「……くそっ!」

京太郎(8)「兄ちゃん…ちょっとこっちに来い!」ガシッ

京太郎(11)「ホッーホッホッホッ!隠れても無駄ですよ~!」ダァーン ダァーン

京太郎「ごめん…………やっぱり俺にはできない」

京太郎(8)「…そうか、なら仕方ない。兄ちゃんはそこに隠れていな…後は俺がやるぜい」チャキッ

京太郎「……俺を責めないのか?」

京太郎(8)「責めたりするもんかい……13番目の兄ちゃんは今までよく頑張ったんだからさぁ」

京太郎「俺は………」

京太郎(8)「じゃあ、俺は戦いに戻るぜい!」タッタッタッ…

京太郎「…………情けねえ…本当に情けねえよ…!」

884: 2010/03/24(水) 00:01:16.53 ID:Hhqm0Jk3O
京太郎(11)「ホッーホッホッホッ!どうやら13番目はリタイアしたみたいですね~!やはりヘタレはヘタレだったって事ですよ!」ダァーン

京太郎(8)「へっ…そういうのも悪くはねえんじゃないかい?」バシュン バシュン

京太郎(11)「ホッホッホッ、確かにヘタレはヘタレなりの人生を歩んでいるでしょうが……全く無駄な存在ですね彼は!」ダァーン

京太郎(8)「…どんな
人生にも無駄なものがあるもんかい!無駄な命なんてもんはないのと一緒さね!」バシュン

京太郎(11)「ホッーホッホッホッ!そうですか!それは素晴らしいですね~! だが…その無駄じゃない京太郎も私に殺される運命なんですけどね~!」ダァーン!

京太郎(8)「ぐふっ…!当たっ……ちまったか…!やっちまった…なあ…!」バタッ

京太郎(11)「ホッーホッホッホッ!それでは止めといきましょうかね~!」チャキッ

京太郎(8)「くっ…………俺も…ここまでか…」

885: 2010/03/24(水) 00:13:13.05 ID:Hhqm0Jk3O
京太郎(11)「それでは…おさらばでございます!」

バシュン グサッ

京太郎(11)「ホッ!?」

京太郎「はあ……はあ……!」

京太郎(8)「じ…13番目の兄ちゃん!あんた…なんで……」

京太郎(11)「こ……の…クソ野郎がぁぁぁ!」チャキッ

京太郎「……うわああああああああああああ!」バシュン バシュン バシュン バシュン バシュン バシュン

京太郎(11)「ホッ!ホッ!ホッ!ホッ!ゴホォー!」グサッ グサッ グサッ グサッ グサッ グサッ……バタン……

京太郎(8)「に……兄ちゃん……」

京太郎「はあ……はあ…!う……う…俺は……俺は……自分を頃してしまった……!」ガチャン……カラカラカラ……

京太郎(8)「13番目の兄ちゃん……」

京太郎「俺は……俺は!戦ってしまった!あれだけ…戦いたくなかったのに…!」

京太郎(8)「兄ちゃん……兄ちゃんのおかげで俺は助かったんだぜい……だから…気にするない…」

886: 2010/03/24(水) 00:25:27.17 ID:Hhqm0Jk3O
京太郎「だ……大丈夫か?8番目の俺……血が出ているけど…」

京太郎(8)「なーに…心配はいらねえよ…。ただ…ちょっと力を貸してくれないかい…?ちょっと…足が動かんのよ」

京太郎「あ、ああ!分かったよ」タッタッタッ…

京太郎(8)「やれやれ…これで残るは後3人って事かい……」

京太郎「ああ、最後に残っているのはおそらく9番目だろうな…」

京太郎(8)「やれやれ…一番面倒な奴が生き残ったまってるねい…」

チャキッ………

京太郎「確かに奴は一筋縄じゃあ…」

京太郎(8)「兄ちゃん危ない!」ガバッ
ダァーン!
京太郎(8)「か……は…!」

京太郎「――――えっ?」

京太郎(11)「ホッ…ホッ…ホッ……油断してはいけません…でしたねいえ……ぐっ!」バタッ

京太郎「8番目………?おい……おい!」

京太郎(8)「へへっ………兄ちゃん…勝てよ……必ず…な…」バタッ

京太郎「あ…あ…!…………うああああああああああああ!」
京太郎 残り2人

889: 2010/03/24(水) 00:45:50.06 ID:Hhqm0Jk3O
京太郎「なんでだよ!どうして俺なんだよ!どうして…どうして俺が生き残ってんだよ! ふざけるな!間違ってる!こんなの間違ってる!ちくしょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」

未春(8)「間違ってなんかないよ……」シュウウウウウ…

京太郎「あなたは……!」

未春(8)「あなたが……京太郎さんが生き残った事には意味はあるんですよ…」シュウウウウウ……

京太郎「意味……?」

未春(8)「そう……きっと…意味がある…だから……自分を責めるのは止めてください…京太郎さん」シュウウウウウ…

京太郎「…………」

未春(8)「でないと…兄貴が…この人が浮かばれませんから……!」シュウウウウウ…

京太郎「吉留さん……」

未春(8)「最後まで生き残ってください京太郎さん……私達のためにも…そしてこの人の……ため…にも……」フッ……

京太郎「……………」

892: 2010/03/24(水) 01:02:30.79 ID:Hhqm0Jk3O
京太郎「ようやく分かったよ…!1番目や、8番目が俺に何を伝えたかったのかやっと分かった! 俺は…勝つ!そして…」

京太郎(9)「これで、お前と俺の二人だけになったな…」

京太郎「来たか、来ると思ってはいた」スッ…

京太郎(9)「ほう、良い面構えになったな…最初の頃とは全く違う……戦う者の面構えだ」

京太郎「俺は必ず生き残る……氏んでいった奴らのためにもな!」チャキッ

京太郎(9)「まあ、そう慌てるな。今のお前はボロボロじゃないか」

京太郎「だから…なんだって言うんだよ」

京太郎(9)「それじゃあ面白くない。今から二時間後に体育館に来い…そこで全てに決着をつけよう…」

京太郎「……いいだろう。今から二時間後だな?」

京太郎(9)「ああ…お前が来るのを楽しみにしている…じゃあな」タッタッタッ…

京太郎(咲……そして皆…俺は必ず勝ってみせる!)

893: 2010/03/24(水) 01:14:29.38 ID:Hhqm0Jk3O
【体育館】

京太郎(9)「………これで全てが終わる…」チャキッ

和(9)「須賀君……」

京太郎(9)「和、お前は手出しをするなよ…奴との決着は一対一でつける」

和(9)「な…なぜですか!?私はあなたのアシストですよ!」

京太郎(9)「同じ事を二度言わせるな和。手出しをしたらお前を撃つ…いいな?」チャキッ

和(9)「須賀君!この戦いには世界が――」

京太郎(9)「俺は世界なんてどうでもいい。つまらない世界になんか興味はない」

和(9)「須賀君!」

京太郎(9)「俺はただ……自分の存在を消そうとする奴を倒す……それだけの話だ」チャキッ

和(9)「…何を言っても無駄なようですね。分かりました、あなたの戦いには干渉はしません。 ただ…絶対に勝ってください」

京太郎(9)「和に言われなくても勝つつもりだ。……奴が来たみたいだな」

京太郎「………約束通りに来たぞ」

894: 2010/03/24(水) 01:30:52.47 ID:Hhqm0Jk3O
京太郎(9)「逃げずに来たか……よく来たな」

京太郎「当たり前だ、どの道お前と戦わないといけないんだからな」

京太郎(9)「よく言った13番目…それっ」ポイッ

ガシャン……

京太郎「これは……剣?」

京太郎(9)「男同士の戦いに銃を使うのは無粋というものだろう…安心しろ、この剣は強度の割にはお前でも持てるような代物だ」

京太郎「うわっ、本当に軽いわ」チャキッ

京太郎(9)「さて、準備は出来たか?出来たなら早速始めるぞ」

京太郎「俺はいつでも準備OKさ……必ず勝ってみせる」

京太郎(9)「なら始めるとしよう…どちらが氏ぬにしろ…これが最後の戦いだ…いくぞ!」チャキッ

京太郎「俺は負けない…絶対に勝つ!」チャキッ

和(9)「…………始まってしまいましたか」

896: 2010/03/24(水) 01:50:40.03 ID:Hhqm0Jk3O
チィン…チィン…ガギィン…シュッ…

京太郎「はっ!ちっ!このお!」チィン チャキッ

京太郎(9)「どうした13番目!全然動きがなってないじゃねーか!威勢がいいのは口だけか!?」ヒュン チィン

京太郎「うる……せえ!余計なお世話だ!」チィン チィン チィン

京太郎(9)「ふん!ならもっと俺を楽しませてみろよ!そらっ!」ヒュン

ガギィン!

京太郎「くうううううう…!」

京太郎(9)「むううううううううん!」

ガギギギギギギギギギギギギギ……

和(9)「鍔迫り合いが始まった……やはり私達の世界の須賀君が圧倒しているけど…」

京太郎(くそっ…!なんてパワーだ…!全然押し返す事が出来ない…!)

京太郎(9)「むうん!」

ガギィン!

和(9)「やった!私達の世界の須賀君が13番目の須賀君の剣を弾き飛ばした!」


898: 2010/03/24(水) 02:04:38.16 ID:Hhqm0Jk3O
京太郎(9)「これで終わりだ……そらっ!」ヒュン

京太郎「まだだ!まだ終わる訳にはいかない!」ヒョイ

和(9)「な…!?今のを…よけた!」

ギュッ

京太郎「まだ勝負に決着をつけるのは早いんじゃないか?」チャキッ

京太郎(9)「ふん…再び剣を握った所で同じ事だ!13番目!」ヒュン チィン チィン

京太郎「くっ!そりゃ!くらえ!」チャキッ チィン ガギィン

京太郎(9)「ほう、だいぶサマになって来たじゃないか……だがまだまだだ!」チャキッ

京太郎「てやぁぁぁ!」ヒュン!

京太郎(9)「くっ!」

ガギィン!

京太郎「ちっ…後もう少しだったんだがな……」チャキッ

京太郎(9)「貴様……中々やるようになってきたな」チャキッ

京太郎「へへ…それはどうも!」ガギィン

和(9)「もはや…どちらが勝つのか分からなくなって来ましたね…」

899: 2010/03/24(水) 02:21:19.05 ID:Hhqm0Jk3O
チィン…チィン…ガギィン…

京太郎(まずいな……!そろそろ体力が限界に近付いてきた……!)

京太郎(9)(まずいな……奴はこの戦いの最中に確実に強くなってきている…)

京太郎・京太郎(9)「次の一撃で決める必要があるな」

スゥ……

和(9)「お互いに間合いをとりはじめた……そろそろ終わりにするみたいですね」

京太郎(咲…皆…!俺に…力を!)チャキッ

京太郎(9)(ここで負ける事は俺の全てを奴に奪われる事になる…絶対にそんな事はさせん!)チャキッ

ドクン…ドクン…ドクン…ドクン…

京太郎「うおおおおおおおおおおおお!」タッタッタッ…

京太郎(9)「むううううううううううん!」タッタッタッ…

シュン ガギィン!

900: 2010/03/24(水) 02:32:01.90 ID:Hhqm0Jk3O
京太郎「………………くっ!」ガチャン

和(9)「やった…13番目の須賀君が剣を落とした!この勝負は私達の…」

京太郎(9)「…………………」

和(9)「須賀…君?」

京太郎(9)「………」ガチャン ガチャン

京太郎「この勝負………」

京太郎(9)「お前の……勝ちだ!」バタッ………

和(9)「そんな……!須賀君が…私達の世界の須賀君が負けるなんて!こんなオカルトは…オカルト…は…」

京太郎「9番目の俺……」タッタッタッ

京太郎(9)「ふっ……俺は今、満ち足りている。不思議なものだ……負けたというのに…心に心地好い風が流れたような感じがする…」

和(9)「須賀君!」タッタッタッ…

901: 2010/03/24(水) 02:42:50.61 ID:Hhqm0Jk3O
京太郎(9)「和……すまないな…勝つって約束したのに…負けてしまったよ……」

京太郎「和………」

和「………いいえ、あなたがなんと言おうとあなたは私の世界を守るために戦ったんです……謝る必要はありません」シュウウウウウ……

京太郎(9)「そうか……ありがとな…和…。……13番目の京太郎…」

京太郎「どうした…9番目…」

京太郎(9)「例え……俺の存在が消えたとしても……俺がお前と戦った事…そして…俺が俺である事を貫き通した事……
それらは全部…消える事はない…」

京太郎「……………」

京太郎(9)「俺は…確かに……ここに…いた……」ガクッ

和(9)「お休みなさい……須賀…君…」フッ……

京太郎「…………終わったか」

勝者 13番目の京太郎

903: 2010/03/24(水) 03:02:32.57 ID:Hhqm0Jk3O
シュウウウウウ………

京太郎「なんだ!?視界が急に真っ白になっていく…!」

カァァァァァァ

京太郎「う……うわああああああああああああ!」

ピカァァァァァァ……

【真っ白な世界】

京太郎「ここは……最初に見た…」

立「おめでとう、13番目の京太郎」パチパチ…

京太郎「お前は……立!」

立「あなたが勝ち残った事であなたの世界がsakiの世界となる。実に喜ばしい事です」

京太郎「……ふざけるのも大概にしやがれ」

立「なんの事ですか京太郎」

京太郎「何が喜ばしいだてめえ!てめえの腐りきった考えのせいでどんだけの人間が悲しんだと思ってんだ!」

立「……………」

京太郎「どんだけの人間が……涙を流したと思ってんだよおおおおおおおおおおおおおおおお!」

906: 2010/03/24(水) 03:12:31.92 ID:Hhqm0Jk3O
立「確かに沢山の犠牲が生まれたのは事実。しかし、これも全て世界を一つにするため……その者達の悲しみは決して無駄ではありません」

京太郎「ふざけるな!そんな自分勝手な考えが!」

立「ならばあなたは消えても良いというのですか」

京太郎「……何?」

立「ようやく手に入れた自分の存在を、みすみす捨てるつもりなのですかと聞いているのです」

京太郎「それは俺を脅しているのか?」

立「そういう訳ではありません。もちろん私はあなたが勝ち取った世界をsakiの世界にするつもりです。
しかし――京太郎という存在はいくらでも差し替える事はできるのですよ?」

907: 2010/03/24(水) 03:22:28.88 ID:Hhqm0Jk3O
京太郎「…………」

立「せっかく守った世界なのに、その世界にあなたの存在がないなんて辛い事ではありませんか?」

京太郎「じゃあ逆に言えば、俺がいなくても俺の世界はsakiの世界になるんだな?」

立「そうなりますね―――それがなにか?」

京太郎「…………それを聞いて安心したよ」チャキッ

立「何をするつもりですか京太郎。剣などを私に向けて」

京太郎「お前の話を聞いてよく分かったよ……お前だけは絶対に許せないってな!」

立「お止めなさい京太郎。あなたは自分が何をしているのか分かっているのですか」

京太郎「うるせえ!そんなもん最初っから分かってんだよ!」

立「なら、止めなさい京太郎。今なら戯れとして許してあげますよ」

908: 2010/03/24(水) 03:46:35.43 ID:Hhqm0Jk3O
京太郎「悪いな、立…俺はお前を許す事が出来ない!」チャキッ

立「そうですか…なら仕方ありませんね。京太郎、私はあなたを修正する必要があると判断しました。さあ、来なさい……京太郎。私があなたを直してあげるわ」

京太郎「絶対に守ってみせる!俺達の…………存在を!」


―――――――

すまない 後ちょっとだけ続くんだ 長丁場のため思考回路がパンク寸前 休憩させていただく

919: 2010/03/24(水) 10:28:26.82 ID:Hhqm0Jk3O
チュン…チュン……

咲「ふわぁ…今日も眠くなるような天気だなぁ…」

優希「咲ちゃ~ん!見ー付けた!」ガバッ

咲「きゃっ!?ゆ、優希ちゃん!もう、びっくりさせないでよ」

優希「すまんすまん!咲ちゃんがあまりにも可愛いから、思わず襲ってしまったじぇ!」

咲「もう、優希ちゃんったら…」

優希「また居眠りをしていたのか咲ちゃん!もうそろそろ部活が始まるから早く行こうじぇ!」

咲「あっ、待ってよ優希ちゃ~ん!」タッタッタッ…

【麻雀部 部室】

優希「おーっす!優希様の登場だじょ~!」ガチャ

まこ「おっ、優希と咲も来たみたいじゃの」ジャラジャラ

和「遅いですよ二人共。早く練習を始めましょう」

久「これで全員ね…それじゃあ練習を始めるわよ~」

優希「タコスうまー!」

和「もう、ゆーきったらまた喉につまらせますよ?」

921: 2010/03/24(水) 10:45:09.55 ID:Hhqm0Jk3O
咲「ツモ、嶺上開花」

優希「うわっと!また咲ちゃんに上がられちゃったじょ!」

まこ「やっぱりまこは強いのう」ジャラジャラ

久「じゃあ今度は私も混ぜてもらおうかしら?」

和「部長が相手ですか…負けませんよ」

まこ「ほほう、やけにやる気が出とるのお和!」

優希「頑張れのどちゃーん!私の敵討ちは任せたじょ!」

和「それじゃあ宮永さん、本気でいきますよ!」

咲「うん、分かったよ原村さん」ジャラジャラ

【部活終了】
久「じゃあ今日は解散!」

まこ「お疲れ~!部長、メシでも食べに行かんか?」

優希「咲ちゃん!のどちゃん!今からタコスを食べに行こうじぇ~」

和「もう、ゆーきったらまたタコスですか?別に構いませんけど…宮永さんも行きましょうよ」

咲「うん、いいよ!私も一緒に行くよ」

優希「それじゃあレッツゴー!」タッタッタッ

923: 2010/03/24(水) 10:57:49.33 ID:Hhqm0Jk3O
【タコスショップ】

優希「タコスうま~!やっぱりタコスは美味しいじょ!」

和「だからゆーき、喉に詰まらせるって何度言えば」

咲「…………」

和「どうしました宮永さん?」

咲「ううん、なんでもないよ…ちょっと考え事をしてただけ」

優希「おおっ!?咲ちゃんに何やら悩み事があるみたいだじょ!ほれ、のどちゃん!相談に乗ってやれ!」

和「ちょっとゆーき!茶化すのは止めてください!…何か悩みがあるんですか宮永さん。良かったら私達に話してくれませんか?」

咲「悩みとかそういうのじゃないから気にしないで二人共。ただ……」

和「ただ…なんですか?」

咲「何かを忘れているような気がするの」

和「何かを忘れている…?」

926: 2010/03/24(水) 11:08:25.02 ID:Hhqm0Jk3O
優希「なーんだ!咲ちゃんが暗い表情をしてたから、何事かと思ったらそんな事か!」ムシャムシャ

和「宮永さん、その忘れているものって一体なんですか?」

咲「それが、分からないんだよ原村さん…でもなんだか知らないけどそれが気になって……」

優希「何か買い物でも頼まれて、それを忘れているだけじゃないのかー?」ムシャムシャ

和「優希の言うとおりじゃないですか宮永さん?それともただ単に思い違いか…」

咲「う~ん…そうなのかなぁ」

和「きっとそうですよ宮永さん!さぁ、タコスが冷める前に早く食べましょう」

咲「う…うん、分かったゆ原村さん」

優希「タコスをおかわりするじぇ~!」

和「もう、ゆーきったら!あまり食べすぎると太りますよー!」

咲(………やっぱり何かを忘れているような気がする。とても大切な何かを…)

927: 2010/03/24(水) 11:18:55.65 ID:Hhqm0Jk3O
咲「それじゃあ私はここで…じゃあね原村さん、優希ちゃん」

原村「はい宮永さん、また明日」

優希「のどちゃーん!早く次のタコスショップに行くじぇ~」グイグイ

和「もう、ゆーきったら…まだ食べるつもりですか」タッタッタッ…

咲「………帰ろうっと」

久「あら、宮永さんじゃない!こんな所で何をしているのかしら?」

咲「あれ、部長…どうしてここに?」

久「まこと食事に行って帰ろうとしたら、宮永さんを見かけたから声をかけてみたのよ」

咲「はあ……」

久「それよりもどうしたのかしら宮永さん?なんだか悩み事をしている様な顔をしているけど…」

咲「はい……ちょっと話を聞いてもらってもよろしいでしょうか?」

久「ええ、良いわよ。話を聞かせてちょうだい」

928: 2010/03/24(水) 11:32:59.95 ID:Hhqm0Jk3O
久「……そう、何か大切な事を忘れているけどそれが何かが思い出せないって事ね…」

咲「はい、原村さん達は思い違いだって言ってたけど……私にはそう思えないんです」

久「あら、どうしてかしら?」

咲「だって…その事を思い出そうとする度に胸が苦しくなるんです……。大切な事を忘れているのにそれを思い出す事が出来ない……私にはそれが辛いんです」

久「なるほどね…宮永さんの話は大体分かったわ。……きっと宮永さんは大切な誰かを忘れているのよ」

咲「大切な…誰か」

久「そうよ、そういうのは大体相場が決まっているのよね!…きっとその人は宮永さんにとって凄く大切な人だと思うわ」

咲「凄く…大切な…」

久「……私もね、何かを忘れているような気がするのよ。大切な…何かをね」

929: 2010/03/24(水) 11:48:24.90 ID:Hhqm0Jk3O
咲「えっ、部長もですか?」

久「そう…私もそれが何かを思い出す事が出来ないのよ…。でも、必ず思い出してみせるわ!忘れたままなんて…嫌だもの」

咲「部長……」

久「宮永さんも早く思い出せるといいわね…。じゃあ私はこれで…帰るわね」

咲「はい…さようなら部長…」

【帰り道】

咲「凄く大切な……人か。一体誰なんだろう…お姉ちゃんは……思い出す事ができるから違うし…」ピタッ…

咲「なんでだろう…なんでこんなに胸が切なくなるの?思い出す事が出来ないだけなのに…」

咲「なんで思い出せないの…?その人は私にとって大切な人じゃないの…?ずっと一緒に―――!」ハッ…

咲「そうだ…その人はずっと前から一緒にいた…!」

930: 2010/03/24(水) 12:05:24.27 ID:Hhqm0Jk3O
咲(そうだ…その人は私が泣いていた時も優しくしてくれた……ちょっとおっちょこちょいな所があるけど、私はそんな所も大好きだった!)

咲「はぁ……はぁ…!」タッタッタッ

咲(その人は…その人は!)

【空き地】

咲「はぁ…はぁ…!ここだ…その人は確かここで住んでいた!ただの空き地かもしれないけど…私は知っている…!」タッタッタッ

咲「まだ思い出せないの?お願い思い出して私!その人の存在を!その人の名前を!」

『…………き』

咲「――ん!――ゃん!」

『……ほんとうに…トロいよな……さきは』

咲「――――ゃん!―――ちゃん!」

『咲………』

咲「きょう………ちゃん………!」

『咲、俺は………』

咲「京ちゃん……!京ちゃん、京ちゃん!」

931: 2010/03/24(水) 12:14:05.87 ID:Hhqm0Jk3O
咲「ようやく思い出す事が出来たよ!やっと…やっと京ちゃんを思い出す事が出来た!」

咲「だから……だから!出て来てよ京ちゃん!私に…私に顔を見せてよ!」

シーン……

咲「どうして出て来てくれないの!?私は京ちゃんの事を思い出す事が出来たんだよ? なのになんで!」

シーン…

咲「嫌だよ…こんなの嫌だよ京ちゃん!やっと思い出せたのに!…やっと…京ちゃんにまた会えると思ったのに…!」

シーン……

咲「こんなの辛過ぎるよ!京ちゃんがいないなんて…もう二度と会えないなんて…!」

シーン……

咲「私はどうしたらいいの?どうしたら京ちゃんに会えるの?どうしたら…どうしたら私は―――!」

ガサッ……

咲「………誰!?」クルリ

932: 2010/03/24(水) 12:19:19.40 ID:Hhqm0Jk3O
ガサッ…ガサッ…ガサッ…

京太郎「……………」

咲「京……ちゃん……」

京太郎「ありがとな、咲……俺の事を思い出してくれて…ごめんな、辛い思いをさせちまって…」

咲「ううん、私の方こそごめんね…ずっと京ちゃんの事を忘れてて…」

京太郎「咲…………ただいま」

咲「お帰りなさい……京ちゃん」

――京ちゃん!だーい好きだよ!

最終話「時を抜け出そう」

933: 2010/03/24(水) 12:22:11.34 ID:qUlF6rNWO
終わったのか?乙
良かった

934: 2010/03/24(水) 12:24:22.24 ID:Hhqm0Jk3O
ようやく終わった 長かった
誤字脱字が多かったが今まで見てくれた人達に感謝する

935: 2010/03/24(水) 12:27:05.80 ID:hde8LBwo0
スレタイとは別のEDになったか
これは良SSが多い咲SSの中でも一、二を争うほど素晴らしいと思う。楽しかったお疲れ様

936: 2010/03/24(水) 12:35:06.66 ID:SnrWCXiG0

938: 2010/03/24(水) 12:40:09.15 ID:Hhqm0Jk3O
まだまだ1000にたどり着くまで書き続ける

外伝「頭文字M」

咲「私!もっともっと麻雀がしたいんです!」

和「私がこのバトルに勝つ…!清澄のエースは私です!」

優希「私は一人の麻雀士として咲ちゃんとバトルがしたいんだじぇ!」

まこ「流石は清澄のダブルエースじゃのう!」

久「奴は一戦ごとに進化しているわ!」

ゴ ギャ ギャ ギャ ギャ ギャン

キャプテン「上埜さん…見せてあげるわ!風越で鍛えた私の麻雀というものを!」

池田「チョロチョロ鳴きやがって!目障りだし!」

未春「なめてんじゃねーぞ!地獄待ちでいかすかよ!」

京太郎「どれ……プロに勝った腕とやらを拝ませてもらおうかな」

近日公開!(嘘)

940: 2010/03/24(水) 12:51:45.80 ID:Hhqm0Jk3O
外伝2「さよなら池田華菜」

キャプテン「はい…春といえば出会いと別れの季節。私達、風越麻雀部にも別れがやって参りました。
今日、麻雀部に所属する池田華菜が麻雀部を退部する事になりました」

池田「………………どうも華菜ちゃんだし」

キャプテン「さて、まずはコーチのお言葉があります…どうぞコーチ」

コーチ「池田…私はお前が退部すると聞いてびっくりしました…もうこれを何回繰り返せばいいのか、と」

池田「……………」

コーチ「正直…私は池田ァ!と叫ぶのに疲れました。なぜ、私が池田ごときのために喉を痛めなければならないのかと…何回も自分に問いました」

池田「……………」

942: 2010/03/24(水) 13:05:41.12 ID:d5zHA2/i0
ひでぇww

943: 2010/03/24(水) 13:06:53.38 ID:Hhqm0Jk3O
コーチ「私は池田に何故やめるのかを問いました…『最近、文堂さんが私の事をいやらしいで見てくるから』 『文堂さんが私の弁当のカマボコを食べたから』 『風越にいる猫に引っかかれたから』
そう、池田は私に言いました」

池田「…………」

コーチ「それではメンバーの皆から花束を贈呈と共に別れの言葉を」

文堂「池田さん…今までお疲れさんした、まあ先輩としてはすごく軽蔑してましたけど、よく頑張ったな池田! まあ、街中で出会ったら遠慮なく声をかけてくれ…奢るから」ガサッ

池田「………………」ギロッ

944: 2010/03/24(水) 13:22:48.73 ID:Hhqm0Jk3O
深堀「まあ、悲しいと言えば嘘になりますが……お疲れさん。これ以上贈る言葉は特にない」ガサッ

池田「……………」ギロッ

未春「お疲れ様華菜ちゃん、学校以外会う事は無いので、もう話すことはないがお元気で」ガサッ

池田「……………」ギロッ

キャプテン「華菜がやめると聞いて私は正直、だから何?と思いました。
華菜に代わる新レギュラーの候補としては…今までは猫だったのでウナギイヌかアンパンマンのカバ夫君などをあげております。 それではさようなら」ガサッ

池田「……………」ギロッ

コーチ「今までお疲れ池田。一年生の中に池田がウザいせいで麻雀をしたくない人がいるらしいので
これを機にキッパリとやめていただきたい」ガサッ

池田「………………」

【池田はコーチに握手を求めるがスルーされる】

946: 2010/03/24(水) 13:43:05.70 ID:Hhqm0Jk3O
コーチ「次に池田に対して関係者からメッセージがあります」ピッ

ゆみ『池田が麻雀をやめようがやめまいが私の人生に全く影響ない……とにかくお疲れ様』

咲『池田って誰ですか?龍門渕と鶴賀の人以外に誰が大将戦にいましたっけ?』

衣『とにかくウザかった…それ以外の言葉などあろうはずがない』

藤田『これほどウザいのも珍しい。あなたは本当に人間ですか?』

京太郎『あんたのは図々しいんじゃなくて、ただウザいだけ。こういうのは本当に救いようがない』

コーチ「……以上、関係者からの温かい言葉だ」

池田「……………チッ」

948: 2010/03/24(水) 13:56:34.04 ID:Hhqm0Jk3O
キャプテン「それでは最後に…池田華菜から麻雀部の皆にメッセージを送ります…どうぞ」

池田「はい………」タッタッタッ…

池田「………………こんなたくさんの花束に囲まれて……誰が囲まれると思うんだし……!?」

文堂「く………くく……」

池田「ふう………はっ…ふう………!こ、こ、こんな………こんな終わり方は………ど…どうなんだし……?
み、みはるんがぁ………みは…みは…みはるんがおはようって言ったんだし………そうね……嬉しかったね……!」

未春「……………」

池田「ま、麻雀大会だったかな……?この前皆で戦ったの……麻雀大会だったかな………?あれは本当に残念だったね~」

深堀「誰のせいだと思ってんだろ……」

950: 2010/03/24(水) 14:08:17.20 ID:Hhqm0Jk3O
池田「き……キャプテンもお………!…頑張ったって………頑張った……てぇ……がん…………………ばっ………頑張って~!
私に言ってくれたからあああああ~!頑張ったってえ~!頑張った~!」

キャプテン「早く言ってよ……」

池田「ふっ………ふっ…ふっ……た……た…助けてください!だれか~!私はやめましぇ~ん!麻雀部にいたいよぉ~!誰か助けてくださ~い!」

キャプテン「ああもう、吉留さん…華菜を運びましょう」

未春「はい……ほら、華菜ちゃん」

池田「いやだああああ!助けて~!みはるん助けて~!みはるん~!みはるん~!助けて~!麻雀部にいたいよお~!やめたくありませ~ん!」

未春「自分からやめるって言ったんでしょうが……」

953: 2010/03/24(水) 14:21:24.41 ID:Hhqm0Jk3O
未春「ようやく静かになりましたね……」

キャプテン「そうね、早く帰りましょうよ……」

文堂「今日はもう疲れました…」

池田「待て~い、華菜ちゃんは~、麻雀部を~、や~めないし~!」

ガシャアアアアアアン!

キャプテン「あっ、もう準備したのね」

池田「華菜ちゃん、やーめない!気分上々で!まー、じゃん!麻雀部やめないしー♪」

キャプテン「ああもう、本当にウザくてウザくて仕方ないわね」

マホ「ジュース、池田からさんです」ダンッ!

文堂「うわっ、荒々し」

マホ「何見てんだよ、変態」タッタッタッ…

キャプテン「なんだろう…」

こうして池田華菜のウザいコンサートは8時間続いた…めでたしめでたし

954: 2010/03/24(水) 14:43:08.76 ID:Hhqm0Jk3O
外伝3「咲の日記」

○月××日
今日は京ちゃんと一緒に買い物に行ったよ。本当は二人だけで行きたかったのになぜか優希ちゃんがついてきた…なんで一緒にくるの?
そんで「犬~タコス買いに行ってこい!」なんて馴れ馴れしくつきまとってさ。
何調子乗ってるの?京ちゃんに馴れ馴れしくしないでよ。京ちゃんに命令していいのは私だけなんだよ。明日優希ちゃんのタコスに強力な下剤を入れてあげようっと♪
○月××日
うざい、本当にうざいよ部長。なに「今日も買い出しお願いね~♪」ってベタベタまとわりついてるの。
権利を振りかざす女ってむかつくよね。部長の鞄の中に生きたヤリイカでも入れてあげようかな?
○月××日
あははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは京ちゃんだーい好き

955: 2010/03/24(水) 14:55:04.93 ID:Hhqm0Jk3O
外伝4「京太郎の日記」

○月××日
今日は咲と一緒に昼メシを食べた。咲が手作りの弁当を俺に作ってくれてすごく嬉しかったぜ。
しかし…なんだか咲がニヤニヤしながら俺が弁当をを食べるのには違和感を感じた。
「隠し味に私の愛がいーっぱい詰まってるよ♪」っていう咲の言葉はどういう意味なんだろう。
○月××日
おかしい、なんだか視線を感じる。メシを食っている時も、トイレに行っている時も、学校にいる時も、麻雀をしている時も
そして家に帰ってからも…ずっと視線を感じるんだ。咲にその事を相談したら「あははは、気のせいだよ京ちゃん、うん、気のせい」と答えてくれた。
やっぱり気のせいなのだろうか……うーむ。
○月××日
もう駄目だ。アイツは今、俺の部屋の前にいる。どうして気がつかなかったのだろう。彼女の狂気に。
今、扉を破壊しようとしている誰か助けてくれ…ああもうだめ――――

957: 2010/03/24(水) 15:31:49.88 ID:Hhqm0Jk3O
1000まで後45 ネタが尽きそう

外伝5「風越ファイトクラブ」

夏までに全国を制覇するという目的のために始まった風越ファイトクラブ。
だが、それは修羅場の幕開けでもあった!

池田「クチャクチャ………」

コーチ「おい、ガム捨てろやコラ!」ガッ

池田「うるせーし!余計なお世話だし!」

コーチ「おどりゃあ口の聞き方に気をつけろや!らああ!」

池田「やんのかコラ!やんのかコラァ!」

始まっていきなりの大乱闘!池田の不遜極まりない態度に部室内に暗雲が立ち込める!
しかし、一人の少女の発言がさらなる波乱を呼ぶ!

文堂「ワシはなぁ…麻雀をするために来たんじゃわ!この風越麻雀部を潰すために来たんじゃワレ!」

コーチ「もういっぺん言うてみいコラァ!」

風越ファイトクラブは一体どうなってしまうのか! (完)

960: 2010/03/24(水) 15:57:06.94 ID:Hhqm0Jk3O
外伝6「13人の京太郎」

京太郎「ちーっすってありゃ、誰もいねーし」

ガタッ

京太郎「ん、なんだこの玩具。部長のものかな」

ガチャン

京太郎「なっ、勝手に動いた!」

シュウウウウウウ…

京太郎(1番目)「なんだ…ここは?」

京太郎(2番目)「智紀さーん!ジュースってあれ?」

京太郎(3番目)「おい、池田!さっさとカゴを…ってなんだここは」

京太郎(4番目)「了解照さん!今から…ん?」

京太郎(5番目)「おおーっと!一体ここはどこだ~!?突然の出来事に私は面食らっております!」

961: 2010/03/24(水) 16:03:39.49 ID:Hhqm0Jk3O
京太郎(6番目)「分かった!分かった咲、だからこれ以上は…ありゃ?」

京太郎(7番目)「待て!近くにリンシャンカイホーがいるかもしれない!ここは一旦…」

京太郎(8番目)「おんや?ここは一体どこかねい?」

京太郎(9番目)「任務…遂行しようと思ったがここはどこだ」

京太郎(10番目)「へへっ!捕まる訳に……はあ?」

京太郎(11番目)「ホッーホッホッホッ!どうやら私は知らない世界に来てしまったみたいですね~!」

京太郎(12番目)「おう!このドン・京太郎…なにやら変な場所に来てしまったぜ!」

京太郎「な…な…!俺が増えた~!?」

962: 2010/03/24(水) 16:13:21.15 ID:Hhqm0Jk3O
京太郎(1)「全く、優希と一緒にデートをしていたのだが邪魔されてしまった」

京太郎(2)「智紀さん大丈夫かな?早くご飯を作ってあげないといけないのに~!」

京太郎(3)「まあ、いいや。休憩休憩っと」フゥ~

京太郎(4)「ふーん…こっちの麻雀部も悪くないな」

京太郎(5)「さて、須賀京太郎という存在が私を含め13人いるという状況に私は困惑しております!」

京太郎(6)「さ…咲はここまで来ていないよな…?」ビクビク

京太郎(7)「全く、ブラジルの次は別のせかいか!」

京太郎(8)「こいつぁ面白い事になっているねい」グビグヒ

963: 2010/03/24(水) 16:19:09.19 ID:Hhqm0Jk3O
京太郎(9)「まあ、宇宙にまで行っている俺だ…こんな場所など珍しくもない」

京太郎(10)「どうやらあの鬱陶しい警察は来ていないみたいだな…良かったぜ」

京太郎(11)「ホッーホッホッホッ!この世界には心に隙間がある人はいるんでしょうかね~?」

京太郎(12)「酒はないのか酒は!このドン・京太郎を馬鹿にするつもりか~?」

京太郎「一体何がどうなって…ハッ!」

京太郎(まさかこの玩具を使ってしまったからか…?だとしたら戻す方法だって)

京太郎(8)「やれやれ…同じ顔が沢山あるってのも変な話だねい」

965: 2010/03/24(水) 16:31:09.70 ID:Hhqm0Jk3O
【数日後】

京太郎(5)「おおーっと!ここで宮永咲の嶺上開花が決まったあ~!流石は主役なだけありま~す!」

咲「うるさいよ!5番目の京ちゃん!」

京太郎(1)「ほらよ、タコスを買ってきてやったぜ」

優希「よくやったぞ犬!お前は他の京太郎と違って使える犬だじぇ~!」

京太郎(1)「はいはい…」

京太郎(2)「聞いてくださいよ~!智紀さんの所に行ったら…変質者扱いされてしまったんですよ~! ひどい話だと思いませんか~!?」

京太郎(8)「そうかいそうかい!仕方ないさね…ここはあんたの世界とは違うんだからねい」

966: 2010/03/24(水) 16:40:13.38 ID:Hhqm0Jk3O
久「それじゃあ6番目の須賀君と10番目の須賀君には買い出しに行ってもらうわね~♪」

京太郎(6)「はいはい、またですか…行ってきますよっと!」

京太郎(10)「チキショー!なんでこの俺がこんな小娘に顎で使われないと…」

久「早く行ってきなさーい!」

京太郎(10)「チキショー!いつか必ず仕返ししてやるからな~!」

京太郎(12)「ふう~、全く…静かに酒も飲めやしねえなあ…」

まこ「なにを格好つけとるんじゃあ、コーラなんか飲んで格好つけても痛いだけじゃぞ」

京太郎(12)「う…うるさい!このドン・京太郎を…」

まこ「そのネタはもうええわ」

967: 2010/03/24(水) 16:47:17.10 ID:Hhqm0Jk3O
京太郎(3)「部長~!この荷物はこっちに置いておきますよ~!」ドスン

久「お疲れ様、3番目と7番目の須賀君!重い荷物を運ばせて悪いわね~!」

京太郎(7)「はははは!こんな荷物軽い軽い!」ドスン

和「ちょっと9番目の須賀君!こんな所で銃のメンテナンスなんて物騒な事はしないでください!」

京太郎(9)「…断る、俺はお前の言うことを聞く義務はない」

和「じゃあ、せめて部屋の換気をしてください!火薬の臭いが不愉快ですから!」

京太郎(9)「ちっ……相変わらずうるさい奴だ」

和「聞こえてますよ9番目の須賀君!誰がうるさい奴ですか!」

968: 2010/03/24(水) 16:51:13.37 ID:Hhqm0Jk3O
京太郎(4)「注文したブツは持ってきたか?」

京太郎(11)「ホッーホッホッホッ!これの事ですね!それでは受け取ってください」

京太郎(4)「フフフ…11番目、お前も相当の悪よのう~!」

京太郎(11)「ホッーホッホッホッ!いえいえ!4番目ほどではありませんよ~!」

京太郎「一体…一体俺はどうしたらいいんだああああああ!?」

      完

969: 2010/03/24(水) 16:55:32.11 ID:Hhqm0Jk3O
これで本当に終わり 久しぶりに咲SSを書いて楽しかった
できれば1000まで埋めて欲しい またいつか 書きたいと思う
その日までご機嫌よう

970: 2010/03/24(水) 16:56:34.54 ID:oUFlA9kl0

971: 2010/03/24(水) 16:56:46.97 ID:SnrWCXiG0
>>969
乙乙

972: 2010/03/24(水) 16:56:47.58 ID:zvMKsnU90

977: 2010/03/24(水) 17:24:06.78 ID:GZIQyefW0
面白かった乙

978: 2010/03/24(水) 17:30:06.24 ID:hde8LBwo0
これは本当に乙

引用元: タコス「京太郎!だーい好きだじょ!」