1: 2010/08/23(月) 23:06:53.95 ID:wr/g51y10
キョン「お前が書いたのか」

ハルヒ「自信作よ!」

キョン「にしても台詞だけのうえに原稿用紙10枚ちょっとか。えらく短いな」

ハルヒ「なによ。読みやすくていいでしょ? とにかくものすっごい傑作なんだからね」

キョン「ふーん」

ハルヒ「難解! 超難解!」

キョン「マジか。そりゃすごいな。じゃあ俺がもし見事犯人を当てられたらなんか景品くれよ」

ハルヒ「あんたじゃ当てられないから無意味よ」

キョン「ひでえ」
涼宮ハルヒの直観 「涼宮ハルヒ」シリーズ (角川スニーカー文庫)

3: 2010/08/23(月) 23:09:38.37 ID:wr/g51y10
古泉 「まあまあ。とりあえず読んでみませんか」

キョン「あ、いたのか古泉」

古泉 「え」

キョン「さ、朝比奈さんもどうぞ。じゃあみんなで読みましょう。お、長門もだぞ」

朝比奈「あ、ありがとうございますぅ」

長門「……楽しみ」

古泉「え?」

4: 2010/08/23(月) 23:11:36.44 ID:wr/g51y10
タイトル「SOS団の殺人」


キョン「そのまんまだな」


【登場人物】

涼宮ハルヒ SOS団団長にしてこの小説における探偵役を務める
キョン   SOS団 雑用係
長門有希  SOS団 団員
朝比奈みくるSOS団 団員兼マスコット
古泉一樹  SOS団 副団長

5: 2010/08/23(月) 23:14:04.85 ID:wr/g51y10
朝比奈「おっきな別荘ですねえ」

キョン「さすがは古泉だな。なにがさすがなのかはよくわからんが」

ハルヒ「にしても遅いわね。先に来てるはずなんだけど」

長門「古泉一樹ならもう間もなく到着する」

ハルヒ「え、本当? 有希」

長門「本当。あれを見て」

ぶろろろろろん

キョン「おー。これまた高そうなスポーツカーが停まって……」

古泉「(バタン)どうもお見送りありがとうございます」

森「気をつけてね、古泉」

古泉「はい、ありがとうございます、森さん。では……」

6: 2010/08/23(月) 23:16:18.36 ID:wr/g51y10
ぶろろんぶろろん

古泉「皆さん、お待たせしました」

キョン「おい、古泉」

古泉「はい、なんでしょう」

キョン「一人だけ車でこの山道を登ってきやがって。この俺の重装備を見ろ」

古泉「相変わらず荷物持ちですか。よくお似合いですよ(ニコッ)」

キョン「相変わらずお前のエセスマイルを見ると頃したくなるな」

古泉「おっと、物騒ですね。では皆さん、私が先導しますのでどうぞ中へ」

7: 2010/08/23(月) 23:18:10.58 ID:wr/g51y10
PM 0:00(正午)
-2F 各人の部屋-

キョン「さて、荷物も置いたし一眠り……」

ぽわわわわ~ん
※キョンの回想

ハルヒ「各人部屋に荷物を置いたら、五分後に広間に集合よ!」

がばっ!

キョン「まずい」

ガチャリ

古泉「おや、どうされました?」

8: 2010/08/23(月) 23:21:01.02 ID:wr/g51y10
キョン「おう古泉。まだ広間に行ってなかったのか」

古泉「いえ。貴方の到着が遅かったので、様子を伺うようにと涼宮さんが」

キョン「げ。もうみんな集まってたのか?」

古泉「いえ、あなたと、あと長門さんがまだですね」

キョン「長門か……ん?」

ハルヒ「あ、キョン! キョン!」

キョン「な、なんだ、ハルヒ。息切らせて」

ハルヒ「有希見なかった?」

キョン「長門か? 自分の部屋にいるんじゃないのか」

ハルヒ「それがいないのよね。どこにいったのかしら」

9: 2010/08/23(月) 23:23:33.76 ID:wr/g51y10
古泉「もしかしたら図書室かもしれませんね」

キョン「図書室? そんなもんまであるのか」

古泉「ええ。元々は伯父の書斎だったのですが、伯父は無類の本好きでしてね。世界各国の書籍を収集しておりまして、そのコレクションが部屋を覆うころにはいつしかそんな風に呼ばれるようになっていました」

ハルヒ「とりあえず見に行ってみようかしら。あ、二人はみくるちゃんと一緒にいててくれる?」

キョン「んー。わかった。気をつけてな」

ハルヒ「何に気をつけるのよ。じゃあねっ」

10: 2010/08/23(月) 23:25:49.06 ID:wr/g51y10
PM 0:10(正午)
-2F 書斎(図書室)-

ハルヒ「ここね。ドアノブに手をかけてっと……あら、開かないわ」

ハルヒ「有希? 有希?!(ドン! ドン!)」

ハルヒ「ふーん。いないのかしら。とにかく、部屋にでも行ってみましょう」

ハルヒ「にしても行動がいまだに掴めないコよねえ。……あれ? ここは……」

ハルヒ「トイレかしら?」

ハルヒ「~~。せっかくだから寄ってこっと」

11: 2010/08/23(月) 23:28:21.52 ID:wr/g51y10
PM 0:15
-2F トイレ-

(ドンッ!)

キョン「どわぁっ!」

ハルヒ「いたっ! …ってどこに目つけて歩いてんのよこのバカキョン!(バキィッ)」

キョン「ぐわあっ! 出会いがしらにいきなり殴るんじゃねえ!」

ハルヒ「まったく……って、なんであんたが女子トイレから出てくんのよ?!」

キョン「ば、馬鹿ハルヒよく見ろ。俺が出てきたのは隣の男用トイレだろ」

ハルヒ「え? あ。本当ね」

キョン「まったく、人をヘンタイみたいに(ブツブツ)」

ハルヒ「なんか言った?(ギ口リ)」

キョン「なんでもねーよ!」

12: 2010/08/23(月) 23:30:55.58 ID:wr/g51y10
PM 0:20
-1F 広間-

キョン「ただいま……あれ? 朝比奈さん、古泉は?」

朝比奈「さっきトイレに行くっていってましたよ。会いませんでした?」

キョン「いえ。入れ違いになっちまったのかな?」

朝比奈「まあ、すぐに戻ってくると思いますよ」

キョン「そうですね。……朝比奈さん、大丈夫ですか?」

朝比奈「え? 何がですか?」

キョン「なんか朝から顔色が悪いようですけど」

朝比奈「あはは……。山登りで疲れちゃってるのかも」

キョン「確かにキツかったですからね。二人が戻ってくるまではゆっくりしましょう」

13: 2010/08/23(月) 23:33:14.72 ID:wr/g51y10
PM 0:20

ジャーーーー

ハルヒ「ふうっ」

ハルヒ「結構綺麗なトイレよね。ほとんど汚れてないし……あら?」

ハルヒ「なにかしら、この小窓……」

ハルヒ「換気のためかしら。ん~~」

がぽっ

ハルヒ「わっ! こ、格子が取れちゃった」

ハルヒ「……よいしょっと。ふう、なんだ、すぐ直るんじゃないの」

ハルヒ「……そういえばこの窓がある壁って、私達の部屋があるベランダに繋がってるわね」

ハルヒ「……キョン辺りが覗くかもしれないからみんなに注意しておかなきゃ」

ハルヒ「……」

キィ……

ハルヒ「あ」

14: 2010/08/23(月) 23:35:38.12 ID:wr/g51y10
PM 0:25
-長門の部屋-

長門「……」

ドサリッ

長門「!」

長門「……っ!」

長門「くっ……っ!」

長門「~~……~~!!」

ぶすりッ……

16: 2010/08/23(月) 23:39:47.23 ID:wr/g51y10


PM 0:30
-1F 広間-

キョン「おっそいな、ハルヒのやつ」

古泉「そうですね、もう一時間ほど経っていますが……」

キョン「様子見に行くか?」

古泉「そうしましょう。……朝比奈さんはどうされますか?」

朝比奈「え、あ、ごめんなさい。すこし気分が悪くて……しばらくここで休ませてもらいますぅ……」

キョン「マジっすか! 無茶しちゃ駄目ですよ朝比奈さん!」

朝比奈「は、はい~」

古泉「ふむ。ではゆっくり休んでください。それに、このならどこの部屋から移動するにも通るから、様子も伺いやすいですしね」

キョン「しっかり休んでくださいね、朝比奈さん」

朝比奈「え、ええ」

17: 2010/08/23(月) 23:42:39.88 ID:wr/g51y10
PM 0:30
-2F トイレ前-

ハルヒ「……」



PM 0:35
-長門の部屋前-

キョン「お、ハルヒ。何してんだ」

ハルヒ「あぁ、キョン。さっきこの部屋の前まで来たんだけど……」

キョン「長門はいたのか?」

ハルヒ「ううん。ドアが開かなくて」

古泉「ということは長門さんは中にいらっしゃるということですね」

18: 2010/08/23(月) 23:45:04.25 ID:wr/g51y10
ハルヒ「え? そうなの?」

古泉「ええ。だってまだ皆さんに部屋の鍵をお渡ししていないでしょう。だから、外からは鍵がかけられないはずです」

キョン「お前最初に配るべきことだろ、それは」

古泉「んふっ。ついうっかり」

キョン「とにかく長門は部屋にいるんだろ。(ドン! ドン!)おい、長門」

ハルヒ「駄目よ。ぜんぜん返事しないもの。物音ひとつしないし……本当に中にいるのかしら?」

キョン「……なんか嫌な予感がするな」

19: 2010/08/23(月) 23:47:26.43 ID:wr/g51y10
PM 0:45
-長門の部屋前-

古泉「この部屋の鍵をお持ちしました」

キョン「おう、よしこれで……っと」

カチャリ

キョン「おい、長……」

キョン「う……」

キョン「うわあああああああああああ!!!!!!!」


問題編 【了】

20: 2010/08/23(月) 23:50:09.36 ID:wr/g51y10
-現在-
SOS団 部室

キョン「おい、これで終わりか」

ハルヒ「そうよ、なにか文句ある?」

キョン「ストーリーも何もあったもんじゃないな。ただ長門が殺されて終わったぞ」

長門「……不愉快」

ハルヒ「いいのよ! ミステリなんて要は人が氏ねばいいの!」

キョン「物騒なこと言うな!」

ハルヒ「それとはい、これ」

キョン「ん、なんだこりゃ」

ハルヒ「そう! これこそがね」


ハルヒ「“読者への挑戦状”よ!」

21: 2010/08/23(月) 23:52:48.51 ID:wr/g51y10
【読者への挑戦】

○問題 長門を頃した犯人は誰でしょう。フルネームでお答えください。
また犯人は単独犯であり、いかなる理由でも共犯者は存在しません。
これには本人にその意識がないにも関わらず結果的にアリバイ作りに加担させた・凶器を用意させたなども含みます。
加えて動機の有無は関係がありません。さらには、作中に名前が出ていない人物が犯人ということもありえません。

○この作品ではいかなる超常現象・超自然能力・非科学的現象などは起こっておりません。

○この作品における地の文(時間など)に虚偽の記述は一切ありません。また物語を単純化するため、
犯人を除くの登場人物の台詞すべてにもこのルールを当て嵌めております。

○朝比奈みくるが常駐していた『広間』は二階の廊下まで見渡すことができます。
たとえば誰かが長門の部屋の前まで来た場合、朝比奈みくるの視界に入ることを避けられません。
つまり、犯人が長門の部屋に入ったとするのならば、その際に朝比奈みくるの視界から逃れた方法も加えて明記してください。

以上の情報を踏まえた上でエレガントな回答が提出されることをお祈りしています。
それでは、検討を祈ります。

筆者 涼宮ハルヒ

32: 2010/08/24(火) 00:45:13.39 ID:yyWCkUvh0
-夜-
キョンの部屋

キョン「うーん……」

キョン「さっぱりわからん」

キョン「コピーを取らせてもらったんだが、何度読んでもわからん」

キョン「一人ひとり犯行が可能かどうかを調べていくと、どうしても行き詰っちまうんだよな」

キョン「仕方ない。ここはアイツに頼むか」

33: 2010/08/24(火) 00:48:38.65 ID:yyWCkUvh0
-翌日-
喫茶店

佐々木「やあ、キョン。待ったかい」

キョン「いや、俺も今来たところだ」

佐々木「くつくつ。電話では奇妙なことを言っていたね」

キョン「ああ。ハルヒが小説なんぞを書いたんだが、さっぱりわからないんだ」

佐々木「それで僕の意見を聞きたいということだね」

キョン「そうだ。頼めるか?」

佐々木「もちろんだよ、キョン」

34: 2010/08/24(火) 00:51:23.95 ID:yyWCkUvh0
佐々木「ふむ。作品としての完成度はともかく、トリックはなかなか面白いね」

キョン「え!? てことは犯人がわかったのか?!」

佐々木「ああ。明白じゃないか」

キョン「た、頼む! 教えてくれ!」

佐々木「まあそう急かさないで。いきなり犯人の名前を挙げたところで納得できないだろう?」

キョン「そりゃまあ、そうだが」

佐々木「だから一人一人照会していこうじゃないか」


佐々木「まずミステリ小説の大原則に則って一人除外出来るね」

キョン「ああ。それは……」





キョン「“涼宮ハルヒ”だろう?」

35: 2010/08/24(火) 00:55:32.25 ID:yyWCkUvh0
佐々木「そう。≪ノックスの十戒≫にも書かれていることだよ」

佐々木「『ミステリ小説では探偵が犯人であってはいけない』」

佐々木「これでまず一人除外されたね」

×涼宮ハルヒ
○キョン
●長門有希
○朝比奈みくる
○古泉一樹


佐々木「次に除外しやすいのは」

佐々木「……まあ、この人だろうね」

37: 2010/08/24(火) 00:59:40.21 ID:yyWCkUvh0
×涼宮ハルヒ
○キョン
●長門有希
×朝比奈みくる
○古泉一樹

キョン「朝比奈さん……か」

佐々木「彼女は終始1Fの広間にいる。一人になっている時間は、実は皆無なんだよ」

-広間にいる人物-
PM0:00~0:10 朝比奈 古泉 ハルヒ
PM0:10~0:15 朝比奈 古泉
PM0:15~0:20 朝比奈 キョン
PM0:25(犯行時間)朝比奈 キョン
PM0:25~0:30 朝比奈 キョン 古泉

キョン「つまりこの時点で、犯人は“キョン”か“古泉”かに絞られるってことか」

38: 2010/08/24(火) 01:03:24.59 ID:yyWCkUvh0
佐々木「それは後々話すとして……犯人はどうやって長門さんの部屋に入ったんだと思う?」

佐々木「長門さんの部屋の前に立つと、どうしても朝比奈さんの目に入ってしまう」

佐々木「もし目撃されたりしたら、どう言い訳もできないところだ」

キョン「それなんだがな。女子トイレの格子窓なんじゃないか?」

佐々木「うん。いい目の付け所だね」

佐々木「あそこがいわゆる“秘密の抜け穴”」

キョン「つまり、≪犯人は女性≫ってことじゃないのか」

佐々木「さてね。キョンも人を頃すとなれば女子トイレくらい平気で入るだろう」

キョン「そりゃそうかもしれんが」

佐々木「でもそれはムリだね」

キョン「え?」

佐々木「事件の前後、トイレの前には涼宮さんがいるんだ」

佐々木「だからたとえ如何わしい思いをもっていなかろうと、男性は入ることは出来なかったろうね」

佐々木「同じようにベランダから女子トイレに戻ることも不可能だ」

佐々木「つまり」

39: 2010/08/24(火) 01:06:30.27 ID:yyWCkUvh0
×涼宮ハルヒ
×キョン
●長門有希
×朝比奈みくる
○古泉一樹

キョン「お、俺が除外された?!」

佐々木「そもそもキョンは犯行時間にアリバイがあるじゃないか。朝比奈さんと一緒にいたんだから」

キョン「てことはもう犯人は……」

佐々木「くつくつ。それはどうかな」

キョン「え?」


佐々木「一人、忘れていないかい」

41: 2010/08/24(火) 01:09:51.61 ID:yyWCkUvh0
キョン「一人って……もういないだろ?」

佐々木「くつくつ。もう一度最初の方を見直したまえ」

キョン「最初って……」

キョン「まさか……」

佐々木「そうだよ」


佐々木「森さんがいる」

42: 2010/08/24(火) 01:15:10.31 ID:yyWCkUvh0
キョン「森さんだあ!?」

佐々木「ずいぶん捻くれた回答だけどね」

キョン「ちょちょちょ、ちょっと待てよ。じゃあ抜け穴があったのが女子トイレだったっていうのもその伏線だってのか?!」

キョン「くっそー! ハルヒめ! なんて人をなめきった小説を書くんだ」

佐々木「……」

キョン「なあ、佐々木。お前もそうおも……佐々木?」

佐々木「……」

キョン「お、おい」

佐々木「っぷ」

キョン「え?」

佐々木「あーっはっはっはっは。もう駄目だ、あはははははーー!」

44: 2010/08/24(火) 01:19:18.92 ID:yyWCkUvh0
佐々木「いやあ、ごめんごめん、あまりにもキョンが簡単に引っかかるもんだからさ」

佐々木「彼女はスケープゴートさ。一直線のミスリードだね。通常の推理をしていると彼女に行き着くよ」

キョン「ど、どういうことだよ」

佐々木「だから、これをごらんよ」

キョン「これは……」

キョン「“読者への挑戦状”?」


長門を頃した犯人は誰でしょう。≪フルネーム≫でお答えください。


佐々木「森さんはフルネームが出ていないだろう。だから回答が不可能なのさ」

キョン「う……」

佐々木「そういう意味ではこの≪キョン≫もそうなんだけどね。とにかくそういうわけみたいだ」

キョン「てことは……」

佐々木「そう。犯人はこの残った一人」

45: 2010/08/24(火) 01:21:40.65 ID:yyWCkUvh0



佐々木「古泉一樹が殺害した 以外に答えはない」




47: 2010/08/24(火) 01:28:49.20 ID:yyWCkUvh0
キョン「でも古泉はトイレの抜け穴を使えない」

キョン「かといって入り口から入ろうとしたら朝比奈さんに見つかる」

キョン「結局長門の部屋には入れないだろ?」

キョン「あ、まてよ。逆だったのか!」

キョン「つまり長門は女子トイレから入ってきた犯人に殺されたんじゃない」

キョン「女子トイレの窓から連れ出されて、犯人の部屋で殺されて、その後長門の部屋に放り込まれたのか! それこそが古泉……あれ、なんかおかしいぞ」

48: 2010/08/24(火) 01:32:28.34 ID:yyWCkUvh0
佐々木「そもそもなんで長門さんがそんな抜け道を通るのに同意したのか、論理的じゃないよ」

キョン「でもそうとしか……」

佐々木「いいかい、キョン。これは涼宮さんの創作なんだよ」

キョン「百も承知だ」

佐々木「このSOS団は、君達じゃないんだ」

キョン「…………待てよ」

佐々木「だから当然この古泉一樹は、キョンの知ってる古泉くんじゃない」

キョン「待ってくれ佐々木。じゃあつまり……」

佐々木「そう。この作品においてだと」

49: 2010/08/24(火) 01:34:57.27 ID:yyWCkUvh0





佐々木「古泉一樹は、女性だったんだね」





≪Q.E.D.(証明終わり)≫

50: 2010/08/24(火) 01:37:44.90 ID:yyWCkUvh0
おわりです。
トイレの抜け穴を「小柄な女性が通れる程度」と描写し忘れたことだけが
唯一の心残りであり、改心のミスであります。

一ミステリ好きの戯言を書きなぐっただけのSSですが少しでも楽しんでいただければ幸いです。
どうでもいいことですが、ぼくは綾辻行人を心の師と仰ぎ、
『迷路館の殺人』が彼の全盛期であり最高傑作であったと確信しています。まあ、それからはクソ同然ですが。

それでは、長々とありがとうございました。
おやすみなさい。

引用元: ハルヒ「時代はミステリ小説よ!」