3: 2011/08/20(土) 23:59:35.26 ID:MNslz7rc0
スレ立て代行ありがとうございます
数分置かないと書き込めないのでゆっくりですが、最後までお付き合いください


タイトル: 一夏「・・・ラウラ、その嫁って呼ぶの、やめてもらえないかな」

こちらの続きを意識して書きました

6: 2011/08/21(日) 00:02:58.30 ID:hZgSmDq10
 - 朝 教室 -

一夏「おーい、ラウラ」

ラウラ「む、一夏か。 昨日は家に戻っていたそうだな?」

一夏「たまには空気入れ替えないといけないからなー」

ラウラ「そういうのは手伝うと言っているだろう? ちゃんと言え」プクー

一夏「そんな大したことないんだって・・・。 それで、さ」

ラウラ「なんだ」

一夏「今日の昼、一緒に食わないか?」

ラウラ「いつも一緒だろう」

一夏「まぁそうなんだけどさ・・・、弁当作ってきたんだ」

ラウラ「ほう?」
IS<インフィニット・ストラトス>(3) (サンデーGXコミックス)

8: 2011/08/21(日) 00:06:35.80 ID:hZgSmDq10
一夏「弁当、食ったことないって言ってただろ?」

ラウラ「うむ、レーションならいくらでも食ったが」

一夏「それで、作ってきたんだよ。 たいしたもんじゃないけどな」

ラウラ「弁当・・・」キラキラ

一夏「俺がラウラの嫁なら、愛妻弁当だな」

一夏「なんてな、はははっ」

ラウラ「」ズキューン

ラウラ「・・・そう、か」ジーン

10: 2011/08/21(日) 00:09:47.69 ID:hZgSmDq10
一夏「昼まで俺が持ってていいか?」

ラウラ「ああ、よろしく頼む」



箒「愛妻弁当・・・」ピクッ

セシリア「愛妻弁当・・・」ピクッ

シャル「愛妻弁当・・・」ピクッ

鈴「愛妻弁当・・・!?」ガラッ!

13: 2011/08/21(日) 00:13:22.90 ID:hZgSmDq10
鈴「ちょ、ちょっと! どういうことよ!」

一夏「うわびっくりした。 いきなり二組から来るなよ」

鈴「そんなことはどうでもいいのよ! 愛妻弁当って何よ!?」ガオー!

一夏「なんだよー」

一夏「鈴だって、弁当作ってくれるじゃないか」

鈴「そ、そりゃそうだけど」

一夏「ラウラは、弁当食ったことないんだぞ」

鈴「む・・・」

一夏「愛妻はともかく、弁当の差し入れ位、いいじゃないか」

鈴「・・・わ、わかったわよ」

鈴「でも! お昼は一緒に食べるからね!」ビシィ!

一夏「おう」

17: 2011/08/21(日) 00:18:03.61 ID:hZgSmDq10
 - 午前 教室 -

ラウラ「・・・」

ラウラ(・・・一夏の弁当・・・)

ラウラ「・・・」ニヘラ

ラウラ(・・・愛妻弁当・・・)

ラウラ「・・・」ニヤニヤニヤ

真耶「ぼ、ボーデヴィッヒさん・・・?」

ラウラ「・・・」ニヤニヤニヤ

真耶「・・・うぅ」

千冬「・・・やれやれ」

19: 2011/08/21(日) 00:20:50.57 ID:hZgSmDq10
 - 昼休み 教室 -

ラウラ「一夏! 昼だぞ!」クワッ

一夏「お、おう」

ラウラ「弁当! 弁当!」フン!フン!

一夏「ああ、屋上に行こうか」

ラウラ「行こう! 屋上! 弁当!」グイグイ

一夏「おう、引っ張るなって」

ラウラ「早く! 早く!」グイグイ

一夏「はいはい」ズルズル

22: 2011/08/21(日) 00:24:02.33 ID:hZgSmDq10
 - 屋上 -

一夏「では、どうぞ」スッ

ラウラ「・・・」ドキドキ

ラウラ「あ、開けていいのか・・・?」

一夏「もちろん」

ラウラ「で、では・・・」ドキドキ

 ぱかっ

ラウラ「・・・これは」

一夏「オムライスです」

ラウラ「・・・オムライス」ジーン

25: 2011/08/21(日) 00:27:36.63 ID:hZgSmDq10
一夏「ここで仕上げをします」スチャッ

ラウラ「仕上げ」

一夏「ケチャップで名前を・・・、ら、う、ら、」プチュー

ラウラ「・・・!」キラキラ

一夏「そして、旗を」プスリ

ラウラ「シュヴァルツ・ロート・ゴルト! ドイツ国旗ではないか!」ムフー!

一夏「さ、どうぞ」

ラウラ「・・・」ジー

一夏「ど、どうした? ラウラ」

ラウラ「・・・食べるのが、もったいない」

一夏「またいつでも作るから。 食べてくれよ」

ラウラ「そ、そうか」コクリ

26: 2011/08/21(日) 00:31:40.18 ID:hZgSmDq10
ラウラ「と、とりあえず写真を・・・」パシャッ

ラウラ「私も一緒に」パシャッ

ラウラ「一夏! 一夏! 一緒に写るぞ!」

一夏ラウラ「「にー」」パシャッ

ラウラ「皆も! 一緒に写るぞ!」

一夏ラウラ箒セシリア鈴シャル『『にー』』パシャッ

ラウラ「も、もう一枚」フン!フン!

一夏「もういいって」ペチン

ラウラ「むぅー」プクー

30: 2011/08/21(日) 00:35:01.09 ID:hZgSmDq10
ラウラ「で、では・・・。 いただきます」ペコリ

一夏「食べさせてやろうか?」

ラウラ「・・・いや、それは次の機会にしよう」

ラウラ「これは、ひとりで食べる」

一夏「そうか、では、めしあがれ」ニコッ

ラウラ「うむ」ソー・・・

ラウラ「・・・」モグモグ

ラウラ「美味い」

一夏「そりゃよかった」

33: 2011/08/21(日) 00:38:28.02 ID:hZgSmDq10
一夏「おかずはこちら」パカッ

ラウラ「おぉ」

一夏「定番のからあげ、卵焼き、そしてタコさんウインナー」

ラウラ「おぉ」キラキラ

一夏「更に、ラウラの好きなマカロニサラダ」

ラウラ「む・・・? 一夏! 一夏! このマカロニ、繋がっているぞ!」

一夏「パスタを芯にして、輪っかにしてみました。 マカロニラウラと名付けよう」

ラウラ「マカロニラウラ! いい名前だ!」コクコク

鈴「いいんかい」

35: 2011/08/21(日) 00:42:11.13 ID:hZgSmDq10
箒セシリア鈴シャル「「「「・・・」」」」

箒セシリア鈴シャル((((いいなぁ・・・))))

一夏「実は、みんなの分もあるんだ」パカッ

一夏「おかずだけ、だけどな」

箒セシリア鈴シャル「「「「わぁ・・・」」」」キラキラ

一夏「どうぞ、つまんでくれ」

箒セシリア鈴シャル「「「「いただきます!」」」」

37: 2011/08/21(日) 00:45:51.27 ID:hZgSmDq10
箒「これが織斑家のからあげか」

一夏「織斑家、っていうか俺の味だけど。 箒のとは全然違うよな」

箒「これも、す、好きだぞ。 今度、教えてくれ」

鈴「う・・・美味しいわね」

一夏「中華は敵わないけどな、他は中々だろ?」

鈴「じゃあ、中華料理は教えてあげるわよ!」

シャル「うん、美味しい・・・。 こ、今度一緒に、料理しない?」

一夏「おう、よろしくな」

シャル「うん!」

セシリア「次はわたくしがご馳走しますわ!」

一夏「いえ結構です」ボソリ

セシリア「え?」

一夏「いや? 何も言ってないぞ?」ピュ~ピュ~

38: 2011/08/21(日) 00:49:11.31 ID:hZgSmDq10
ラウラ「・・・」モグモグ

ラウラ(・・・あたたかい)

ラウラ「・・・」モグモグ

ラウラ(一夏が・・・私だけのために作ってくれた・・・)

ラウラ「・・・」モグモグ

一夏(一心不乱に食ってる・・・)ニコニコ

ラウラ「・・・ごちそうさま」

一夏「はい、おそまつさまでした」

ラウラ「粗末なものか。 美味かったぞ」キリッ

一夏「・・・そうか、ありがとう」ニコ

ラウラ「ありがとうはこちらのセリフだ」ニコ

40: 2011/08/21(日) 00:52:53.10 ID:hZgSmDq10
 - 午後 教室 -

ラウラ「・・・」ニヤニヤニヤ

ラウラ(一夏の弁当・・・美味かった)

ラウラ「・・・」ニヤニヤニヤ

ラウラ(オムライス・・・、私の名前まで書いて)

ラウラ「・・・」ニヤニヤニヤ

ラウラ(マカロニラウラ・・・、私専用のマカロニ)

ラウラ「・・・ふふふ」ニヤニヤニヤ

真耶(今日のボーデヴィッヒさん、ニヤニヤしっぱなし)

真耶(で、でも、あれでは授業に集中できていません! ちゅ、注意しないと!)

真耶「ぼ、ボーデヴィッヒさん!?」

ラウラ「・・・」ニヤニヤニヤ

真耶「ふえ~ん」

42: 2011/08/21(日) 00:56:00.66 ID:hZgSmDq10
 - 放課後 ラウラ寮室 -

ラウラ「やはり、一夏に礼をしたい」

ラウラ「嫁を喜ばせるのも、亭主の務め」

ラウラ「サプライズ、というやつだな」

ラウラ「食べ物の礼は・・・、やはり食べ物がよかろう」

ラウラ「とはいえ、材料も無い。 ・・・何か無いか」ガサゴソ

ラウラ「む・・・、これがあったか!」

45: 2011/08/21(日) 00:59:03.84 ID:hZgSmDq10
 - 一夏寮室 -

一夏「たーだいまー・・・、って、誰も居ないんだけどね」

ラウラ「おかえり」

一夏「居るしーー!?」

ラウラ「大声を出すな。 近所迷惑だぞ」

一夏「な、なんで居るのかな? ・・・どうやって入ったのかな?」

ラウラ「一度にいくつも質問をするな。 ・・・まあいい。
    昼の弁当の礼をしようと思って、来た。 この程度のセキュリティの突破なぞ、ピン一本でできる」ドヤ

一夏「そ、そうか・・・。 今日ほどそのドヤ顔がウザいと思ったことは無いけど」

ラウラ「亭主の甲斐性を見せてやろう。 夕飯はまかせておけ」

一夏「・・・おう」

46: 2011/08/21(日) 01:04:30.18 ID:hZgSmDq10
ラウラ「さぁ、食え」

一夏「・・・これは・・・?」

ラウラ「私の秘蔵コレクション、”世界の軍隊のレーション”から厳選してみた。
    お勧めは日本とフランスだな。 食というものに対する意気込みが違う」

一夏「そ、そうか」

ラウラ「そしてこちらが、私が普段食べているドイツのものだ。 さぁ食ってみろ」

一夏(・・・テーブル一面に缶詰・・・なんじゃこりゃ)

一夏「いただきます」

一夏「・・・」モグモグ

一夏「へぇ・・・、美味いな」

ラウラ「そうだろう」コクコク

ラウラ「いくら携行食料とはいえ、まずいと士気に関わるからな」モグモグ

一夏「なるほどなー」モグモグ

48: 2011/08/21(日) 01:07:58.84 ID:hZgSmDq10
ラウラ「デザートもあるぞ」

一夏「へええ」

ラウラ「クラッカーのような乾いたものばかりだがな」

一夏「こ、これはちょっと・・・喉が渇くな」モソモソ

ラウラ「粉末を水で戻すジュース」スッ

一夏「・・・」ゴクゴク

一夏「甘っ! 甘すぎるよ!」ブフォッ

ラウラ「うむ、私も苦手だ。 だから飲まん」コクリ

一夏「そういうのを俺に勧めたのかよ・・・」

―――――――――――――――
―――――――――――――――――

一夏ラウラ「「ごちそうさまでした」」

50: 2011/08/21(日) 01:11:32.64 ID:hZgSmDq10
ラウラ「どうだった」

一夏「国で特徴が出てるよな~、いい勉強になったよ」

ラウラ「そうか、それはよかった」コクリ

ラウラ「これで、昼の礼になっただろうか」

一夏「そんなこと気にしなくていいのに」

ラウラ「だがな、私は嬉しかったのだ。 だから、お前にそれを伝えたかった」

一夏「・・・そうか、なら俺からも・・・。 ありがとう、ラウラ」ナデナデ

ラウラ「んー」スリスリ

54: 2011/08/21(日) 01:15:30.16 ID:hZgSmDq10
ラウラ「では、私は帰る」

一夏「おう、ありがとうな」

ラウラ「また明日、だ」フリフリ

一夏「おう、また明日」フリフリ

 ガチャ バタン

ラウラ「・・・」トコトコ

 『ありがとうな』

ラウラ「・・・」トコトコ

 『また明日』

ラウラ「・・・ふふふ」

ラウラ「統一と正義と自由を~♪」フンフフーン

56: 2011/08/21(日) 01:19:53.80 ID:hZgSmDq10
 - 翌朝 食堂 -

シャル「ね、ねぇ一夏」

一夏「おう、どうした」

シャル「昨日のお礼にさ、お弁当作ってきたんだ」

一夏「へぇ」

シャル「お昼、一緒にどうかな・・・?」

セシリア「わ、わたくしも作ってきましたわ!」

箒「私も作ったんだが・・・」

鈴「あ、あたしも・・・」

箒セシリア鈴シャル「「「「・・・」」」」バチバチッ

箒セシリア鈴シャル「「「「お昼一緒に!」」」」クワッ

一夏「ひぃぃ」

59: 2011/08/21(日) 01:27:01.52 ID:hZgSmDq10
ラウラ「騒々しいぞ、皆で一緒に食べればいいではないか」

一夏「そ、そうだよな」

ラウラ「だが」

ラウラ「一夏の弁当は、やらんぞ」

ラウラ「あれは、私だけのものだ」

ラウラ「一夏は、私の嫁だからな」

ラウラ「もちろん、異論は認めん」

ラウラ「そうだろう?一夏」



おわり


一夏「今日は作ってないぞ?」

ラウラ「な・・・! なん・・・だと!?」

60: 2011/08/21(日) 01:30:25.80 ID:hZgSmDq10
おわりました

レーションは国民性が出ていて、見るだけでも楽しいです
機会があれば、是非!

お付き合いありがとうございました!

63: 2011/08/21(日) 01:34:57.45 ID:iFGJ9fQW0

65: 2011/08/21(日) 01:46:42.44 ID:VT+D7qJ20
大層乙であった

引用元: 一夏「俺がラウラの嫁なら、愛妻弁当だな」