1: 2020/02/29(土) 22:39:26.513 ID:mfyOCV950NIKU.net
ヴェント「……?」ベー

舌ピアス「」ジャラジャラ

ヴェント「(この感覚……私の『天罰術式』の機能が回復している?)」

ヴェント「ふぅん…何が原因か知らないケド、せっかくだし正しく機能しているか試してあげようかしら?」

相手>>4

4: 2020/02/29(土) 22:43:04.536 ID:YfwCl+Ac0NIKU.net
上条

7: 2020/02/29(土) 22:50:07.722 ID:mfyOCV950NIKU.net
ヴェント「やっぱり魔術師の敵としては、学園都市辺りが妥当よねぇ」

ヴェント「さて、と。来たはいいケドどうしたモンかしらねぇ」

上条「おっヴェントじゃねぇか、どうしたんだ?」スッ

ヴェント「ッッ!?」ズサーッ

上条「えっ、いやなんだよそんな一気に遠ざかって…」

ヴェント「チッ、なんでよりによって一番手がアンタなのかしらぁ!?」ブンッ

ビュウウウ!!

上条「おわぁ!?」

パキーン!!

ヴェント「……相変わらず気持ちの悪い右手ね」グッ

上条「……何が何だか知らんが、やるしかねぇみたいだな」グッ

9: 2020/02/29(土) 23:03:49.033 ID:mfyOCV950NIKU.net
上条「いくぞ」ダッ

ヴェント「オラッ!」ブンッ

舌ピアス「」ジャラジャラ

上条「確か…その手にしたハンマーと舌から伸びる十字架から、別々の攻撃がくるんだったな!」

振り下ろされたハンマーと十字架から生成された風の衝撃波による横殴りの雨を、右手でいなしながら接近していく。

上条「おおおっ!」ブンッ

ヴェント「チッ!」ヒュンッ

その手に触れそうになった右手のハンマーを左手に瞬間移動させつつ、しゃがんで拳を回避するヴェント。

ヴェント「」ブンッ

上条「うおっ!?」キュッガッ!!

ヴェント「ホント、メンドくさいわねぇ!」ブンッ

上条「(大きく振りかぶった、今だ!)」ブンッ

ヴェント「ッ!?なん…砂!?ゲホッ…」

上条「避けるついでに握っておいたんだ……よ!!」ソゲブッ!!

ヴェント「ぐあぁッ!?」グシャッ

ドサッ

上条「……っ、悪いな。その風の十字架と目潰しするには、顔に砂利を投げつけるしか思い付かなかったんだ」

上条「………」

上条「………で、お前何にし来たんだよ??」

10: 2020/02/29(土) 23:08:49.971 ID:mfyOCV950NIKU.net
──────────

テッラ「おや?私は確か……アックアに殺されたはず」

テッラ「まぁいいでしょう。私の目的は、全ての人々をローマ正教の名の下に平等に救うこと。アックアは一応ローマ正教徒ですし、大目に見てあげましょうかねー」

テッラ「そして、その目的を悉く妨害してくる異教の猿どもに関しては、この私が粉砕して差し上げましょう」

次>>13

13: 2020/02/29(土) 23:23:55.255 ID:3DX+HdFe0NIKU.net
チノ

15: 2020/02/29(土) 23:37:16.349 ID:mfyOCV950NIKU.net
チノ「はぁ……今日は一人だから寂しいです…。うぅ…早く誰か来てください…」

バーン!!

テッラ「この左方のテッラが、異教の猿を駆逐しに来ましたよ!」ザッ

チノ「!!?」

テッラ「おや、ここは喫茶店のようですねー」キョロキョロ

チノ「え、えーと…」

テッラ「では注文させていただきますかねー。あなたの命をひとt」グシャッ!!

パリーン

オティヌス「……なんだこの世界は。こんな位相を差し込んだ覚えはないぞ」スタッ

チノ「え…え?あ、あの、何がなんだか…」

オティヌス「悪い、邪魔したな」グッ

唐突に空間を割って出現した隻眼の少女はその手に持つ槍を振るった。

ヒュンッ

チノ「………」

チノ「………えと、今のは……なんだったんでしょうか?」

17: 2020/02/29(土) 23:43:21.520 ID:mfyOCV950NIKU.net
──────────

アックア「……む?」

アックア「(この感覚……かつてのような力が溢れてくる、私の『二重聖人』としての能力が回復している……?)」

アックア「……私の体で何かがあったのか、誰かしらの介入か、理由はわからんが悪くはない気分である」

アックア「さて、そうすると力の具合を確かめる相手が欲しいところであるな」

次>>19

20: 2020/02/29(土) 23:58:12.584 ID:mfyOCV950NIKU.net
──────────

アックア「……まずはどこへ行くか決めようk」

スタッ

僧正「強すぎて退屈している、といったところかの?若いの」

アックア「!?」

アックア「(……この男……男?…私が気配を感知できなかっただと?)」グッ

僧正「かかっ、そう怖がるでない。儂とてちょっとした『すぽーつ』をしに来ただけなのじゃからのう」

アックア「…スポーツであるか。ふん、いいだろう」

ズズズ…

アックアの影から一本の巨大な剣が出現する。
その名は、霊装『アスカロン』。

アックア「ゆくぞ」グッ

僧正「うほほーい☆」ダダダダッ

21: 2020/03/01(日) 00:14:06.393 ID:N5KfkQYp0.net
──────────

アックア「」ダッ

僧正「うほっ…」

アックア「」ブンッ

音速を優に超えるその大剣による殴打が、ガリガリの木乃伊を襲う。

メキメキメキ…

僧正「ほっほう!?」ガッシャーン!!

アックア「(普通の人間、というか真っ当な生物であればただでは済まないはずであるが……)」

僧正「あ~いいのう、この感☆覚」バキッ…バキバキッ

アックア「(あの木乃伊……ストレッチでもしているのであるか…?)」

アックア「っ……」ブゥン

屈強な体つきの聖人は、空中に浮かべた水を使い、魔法陣を描いていく。

水球「」ブクブクブク…

僧正「ほう?」

アックア「ふん」ブンッ

バッシャーン!!

僧正「………」パキパキパキ…

僧正「……うーん、枯れたこの身には中々染みるのう」パキッ

アックア「(……直径2キロ、質量5000トンの水を叩きつけたわけだが、『アレ』は一体何であるか)」

24: 2020/03/01(日) 00:33:15 ID:N5KfkQYp0.net
僧正「さて、それではこちらからも行こうかの?」ダッ

アックア「ッ!!」

アックア「(……仕組みはわからんが、私が持つあらゆる攻撃手段を使い全力で迎え撃つことに変わりはないのである!)」グッ

ジジジジ…

聖人の握る大剣の輝きが、その色が、使用する部位や角度に応じて切り変わっていく。
アスカロン。その霊装は、架空の悪竜を討つために計算されたあらゆる性質を持っている。

──光の色は赤。悪竜の筋肉を斬るための斧のように分厚い刃。

僧正「うほほーい☆」パンッ

──光の色は青。悪竜の脂肪を切り取るための剃刀のように薄い刃。

僧正「うほほーい☆」パンッ

──光の色は緑。悪竜の鱗をめくるための剣身中ほどにある缶切り状のスパイク。

僧正「うほほーい☆」パンッ

──光の色は黄。悪竜の内臓を取り出すための剣身に寄り添う糸鋸状のワイヤー。

僧正「うほほーい☆」パンッ

──光の色は紫。悪竜の骨格を切断するために背側にある巨大な鋸。

僧正「うほほーい☆」パンッ

──光の色は桜。悪竜の歯牙を抜くためにある柄尻に取り付けられたフック状スパイク。

僧正「うほほーい☆」パンッ

──光の色は白。悪竜の神経を挟り出すためにある背側の根元近くにある接近戦用スパイク。

僧正「うほほーい☆」パンッ

アックア「(ッッ!?その全ての斬撃を、片手で弾き飛ばしたのであるか!!)」

26: 2020/03/01(日) 00:51:06.422 ID:N5KfkQYp0.net
僧正「それでしまいかね?『魔神』への攻撃としては余りにも空虚じゃのう」ダダダダッ

アックア「っ……なるほど、貴様の正体は…魔術を極めた神。そういうことであるか……ッ!!」ダッ

僧正「…空へ逃げるかの?そんなことで儂から逃れられるとでも?」パチン

ゴゴゴゴゴゴ…

アックア「(泥で形成された巨大な腕であるか)」

アックア「……逃げるだと?いいや、これより行うのは私の持ちうる最大の攻撃手段である」グッ

僧正「ほう……ならば儂も、迎え撃つとしようかの」ゴゴゴゴゴゴ…

泥の腕を伝い、木乃伊は天へと昇っていく。
その頂きに佇む聖人に、天使にも匹敵する莫大なエネルギーが集束する。

アックア「──聖母の慈悲は厳罰を和らげる(T H M I M S S P)」ゴゴゴゴゴゴ

アックア「時に、神の理へ直訴するこの力。慈悲に包まれ天へと昇れ!!(T C T C D B P T T R O G B W I M A
A T H !!)」カッ!!

アックアの体が莫大な天使の力(テレOマ)に包まれ、そのエネルギーによる圧倒的な破壊を巻き起こしつつ、重力に従い降下していく。

僧正「……ただの『聖母』ではない。『聖人』と合わせた2つの力によって生み出されるモノか。まぁ、決して悪くはない完成度じゃのう」

対する木乃伊はただ両手を掲げ、泥の腕に任せてアックアへと突っ込んでいく。そして──

27: 2020/03/01(日) 00:56:55 ID:N5KfkQYp0.net
僧正「かかっ、まぁまぁ良い『すぽーつ』じゃったよ」パキパキパキッ

アックア「……私、は…負けたので、あるか」

僧正「そう気に病むことでもなかろう」

アックア「いいや、むしろ本当に『魔神』なら……刃を交えられたこと、誇りに思うのである」

僧正「そうか」

アックア「……まさしく、いい、『スポーツ』であった」ガクッ

僧正「…………」

29: 2020/03/01(日) 01:01:59.589 ID:N5KfkQYp0.net
──────────

フィアンマ「ハッ⋯⋯!?」

フィアンマはそこで目を覚ました。

フィアンマ「……俺様の右腕が、繋がっている?」グッ

フィアンマ「オッレルス……はいないようだな」キョロキョロ

フィアンマ「………さっきの『轟音』と関係あるのかは知らんが、胸騒ぎがする」ザッ

フィアンマ「さて、行くか」

次>>31

31: 2020/03/01(日) 01:17:09 ID:A2bSQCqd0.net
アレイスター=クロウリー

33: 2020/03/01(日) 01:32:14 ID:N5KfkQYp0.net
フィアンマ「音がしたのは向こうの方だったか」クルッ

アレイスター「私が切断した右腕、戻っているようだな」

フィアンマ「!!?」

アレイスター「そう驚くことでもないだろう」

フィアンマ「………この腕、お前がわざわざ直したのか?」

アレイスター「そんなことをするほど暇ではないよ。まぁある程度の見当はついているがね」

フィアンマ「……そうか」グッ

アレイスター「また私と戦うつもりかね?……やめておきたまえ。君では私には勝てない」

フィアンマ「……前にも言っただろう。勝てるかどうかなんて問題じゃないんだ」

アレイスター「………」

フィアンマ「俺様は、あの少年から世界ってヤツの広さを教わった。…いや、まだそれを知るのはこれからなんだろう。だが、だからこそ」

アレイスター「『守る』かね?『救う』のではなく。この世界を、私のような存在から」

フィアンマ「ああ。……そのためなら、何度でも戦ってやるさ」グッ

アレイスター「…そうか」スッ

34: 2020/03/01(日) 01:47:31 ID:N5KfkQYp0.net
アレイスターの指先から、複数の数字が散っていく。
28、4、29。
空間が歪み、その手元にねじくれた銀の杖が現出する。

フィアンマ「………」ブゥン

フィアンマの右手には、『聖なる右』で生み出した刀身が地平線まで続く光の大剣が握られる。

アレイスター「……」スッ

更にその手元から別々の数字が散っていく。
32、30、10。

フィアンマ「(……銃か!だが、その前に断ち切る!)」ブンッ

ガキィン!!

フィアンマ「(…あんな杖に、この大剣を防げる程の硬度が……?)」

アレイスター「…そもそもにおいて」

フィアンマ「っ!!」

アレイスター「君の『聖なる右』は倒すべき敵や困難に対して自動的に最適な力を出力し、その右手であらゆる奇跡を起こした伝承に即した、様々な事象を起こせるのだろう?」

アレイスター「ならば何故、そんな『使えば勝てる』ような術式を持っていながら、君は私に敗北した?」

フィアンマ「っ!!」

アレイスター「それがわからなければ、まず戦うことすらままならんよ」スッ

35: 2020/03/01(日) 02:02:28.799 ID:N5KfkQYp0.net
フィアンマ「そう、か」

ダンダンッ!!

フィアンマ「がはっ…」ドサッ

フィアンマ「…っ、……お前は、言っていた」

アレイスター「………」

フィアンマ「……十字教で、幻想頃しを説明しようとしたことが間違い…だったと」

アレイスター「…それが?」

フィアンマ「……同じだったんだ。『聖なる右』も」

アレイスター「………」

フィアンマ「十字教で、説明できる力。……つまり、オシリスの時代(アイオーン)、近代西洋魔術」

フィアンマ「…そんな、現代の魔術体系の、創始者。それがアレイスター=クロウリー」

フィアンマ「…つまり……現代の全ての魔術に対して、根幹部分の脆弱性を熟知し、自由に……干渉できる」

アレイスター「………100点満点だな。やはり君は、そこらの魔術師とは違うか」

アレイスター「そして、君の勝てる見込みが0になった瞬間でもある。それでもまだ、戦いを望むのかね?」

フィアンマ「……言ったはずだ。…ハァ……俺様は、この世界を、『あいつ』が繋いでくれたこの場所を、守ってやらなくちゃあならないんだッッ!!」グッ

アレイスター「……それもまた僥倖」スッ

37: 2020/03/01(日) 02:10:14 ID:N5KfkQYp0.net
アレイスターの指が数字を紡ぐ。
そして、そのジェスチャーで『再現』された物は……

フィアンマ「ビッグバン、爆弾……?」

アレイスター「甘い」

自ら『魔神』になることを拒んだ『人間』は、無慈悲にもう一つの術式を発動する。

アレイスター「──衝撃の杖(ブラスティングロッド)。その威力と射程を、君の想像の10倍にする」

フィアンマ「ッッ!!?」

カッ!!

──その瞬間、宇宙を10回生み出す程の幻想の爆発が、赤い男を粉砕した。

38: 2020/03/01(日) 02:29:18 ID:N5KfkQYp0.net
──『隠世』──

ネフテュス「各々の『神の右席』が力を取り戻した世界、ねぇ……」

娘々「どうなるかなー?って思って作ったんだけどさ、思いの他バトルした相手が特殊な面子すぎて困っちゃうよねー☆」

キメラ『ぐわんぐわんぎぃぃんぎぃんごいんごいん!!』

ヌァダ「貴様は何故そう全く異なる他所の世界の住民を連れてこようとするのか」

娘々「いやーそれだけじゃないでしょ。幻想頃しだの『人間』だの相対した相手が悪すぎだってー」

僧正「いやー久しぶりに運動すると気持ちいいのう」ザッ

ネフテュス「おかえりなさい、僧正」

娘々「ちょっと僧正ー、考えなしにここから出るのやめてくれない?『世界が壊れていないように見せる』の大変なんだからさ」

僧正「すまなかったな。好奇心というヤツじゃ」

娘々「ジジイ若すぎ」

ヌァダ「しかし困ったな。『魔神』総出で世界を改変し続けていると、地球の時差がどの程度狂っていたか忘れてしまう」

ネフテュス「あ、そういえば今日は『閏年』だったかしら?」

娘々「なんだっけそれ?」

キメラ『ぐわんぐわんぎぃんぎぃんごいんごいんごいぃぃん!!』

娘々「あーなるほど。そんな日もあったねぇ」

僧正「しかしそうするとまた細かく設定するのも面倒じゃのう」

ヌァダ「……いっそ一度壊して『世界の基準点』を元に作り直すか?」

ネフテュス「悪くはないけど、そのためだけに地球を消し飛ばすのは、ねぇ?」

娘々「じゃあさ、大義名分を作ろうよ。『魔神』がバトルした結果、その『火花』で壊れました、とかさ」

僧正「…うん?もしやまた儂が『すぽーつ』していいのかの?」

娘々「いやー今度は『魔神』総出だから『スポーツ』では済まないと思うよ?」ニヤッ

ネフテュス「うーんこの戦闘狂ども。私の涙でジャミングかけてやろうかしら?」

ヌァダ「そういう貴様もやる気十分に見えるが?」

キメラ『ぐわんぐわんぎぃんぎぃんごいんごいぃん!!』


──今日も『隠世』では、惑星が何個あっても足りない戦争が繰り広げられているのであった。


39: 2020/03/01(日) 02:42:07 ID:PjwLXY310.net

四人だけだと短いから残念

40: 2020/03/01(日) 02:46:45 ID:H4Xo1xUn0.net
何 次回は魔神達の番ですと……
今度は夜明けまで掛かりそうだな(爆)

今回はいいところ無しの右席だが相手が悪かった
次回も楽しみにしてるよ乙

>>39
と俺も思ったのだが結局いつもとあまり変わらなかったなあ。

引用元: ヴェント「ハッ、神の右席がとある禁書キャラと戦うスッドレってトコかしら」