1: 2020/06/12(金) 22:00:04 ID:Zkdu2Pu40.net
──連結ポイントの狭間で──

アウレオルス「感電氏」プスッ

削板「すごいパーンチ」ゴッ!!


──いくつもの、世界を見た。


食蜂「突然そんなもの振り回したら危ないんだゾ☆」ピッ

ステイル「その意味は……『必ず頃す』」


──いくつもの、終わりを見た。


絹旗「超ふっ飛べ!」ブンッ

杠「くっだらねェ」キィーン!!


──いくつもの、絶望を見た。


しかし、彼の心は決して折れない。
生前、抱いてた夢すらも忘れて。
今尚続くその『一戦』は、とある『人間』と『神様』の物語。

賽は投げられた。
言い訳や大義名分など必要ない。

テッラのテッラによるテッラのための戦いを、存分に楽しもう。


相手>>4

4: 2020/06/12(金) 22:00:54 ID:dIjzrAiJ0.net
ぬめぬめマン

7: 2020/06/12(金) 22:10:37.372 ID:Zkdu2Pu40.net
テッラ「さて、今回の相手は誰なんでしょうかねー」テクテク

ショゴス『』ズズズ…

テッラ「……誰なんでしょうかねー??」

ショゴス『』ダンッ!!

全身をヌメらせた深海に揺蕩うタコのような真っ黒の塊は、跳び跳ねるようにテッラの下へと近づいてくる。

テッラ「くっ…!?とりあえず敵ということでよろしいですかねー!?」

テッラ「優先する。──ぬめぬめを下位に、小麦粉を上位に!」ブンッ

ビチャッ

ショゴス『』ゴッ

テッラ「効いて…ない!?よく考えたらぬめぬめなんて指定では流石に…ぐぁぁあああああ!?」ズシャッ!!

謎の塊から分離するように飛び散る無数の大顎が、彼の体を捕食していく。

9: 2020/06/12(金) 22:14:36.401 ID:Zkdu2Pu40.net
──────────

テッラ「ハッ⋯⋯!?」

テッラはそこで目を覚ました。

テッラ「まったく……あの得体の知れない『黒』は何なんですかねー?」

テッラ「中に人のようなものが見えなくもありませんでしたが……さっぱりわかりませんねー」

テッラ「気を取り直して、次へ行きましょう」

次>>12

14: 2020/06/12(金) 22:30:54.219 ID:Zkdu2Pu40.net
檀黎斗「学園都市…?」

──────────

テッラ「さて、幸先が悪いのはいつものこととして…次からが本当の勝負ですよ」

テッラ「というわけで、あなたが次の相手ですかねー?」

檀黎斗「思い知るがいい。最高神の力を……」ゴゴゴゴ…

テッラ「ほう、そのいかつい駆動鎧(パワードスーツ)程度が神に匹敵すると?そんなものこの私の足元にmごっがぁぁあああ!?」ズサーッ

ガッシャーン!!

テッラ「(この蹴り……『聖人』より…重、い……?)」ドサッ

檀黎斗「…流石、私だ」

17: 2020/06/12(金) 22:35:16.515 ID:Zkdu2Pu40.net
──────────

テッラ「ハッ⋯⋯!?」

テッラはそこで目を覚ました。

テッラ「……学園都市の技術が、聖人級の身体能力すらも獲得できるようになったということですかねー?」


テッラ「そもそも中身が普通の人間であるかも知りませんが、次へ行くとしましょうか」

次>>19

19: 2020/06/12(金) 22:37:29.013 ID:fpW5qftix.net
全開風斬

21: 2020/06/12(金) 22:45:42.839 ID:Zkdu2Pu40.net
テッラ「まだまだ、そんなところで朽ち果てるわけには行きませんよ」テクテク

風斬「………」ヒュンッ

テッラ「……おや、学園都市特有のVR的な何かですかねー?」

風斬「……一つ、質問させてください。あなたはこの町中で、その白いギロチンを使って何をするつもりですか?」

テッラ「ふっ、知れたことです。この私に歯向かうものを全て粉砕する、そのための小麦粉ですねー」スッ

風斬「…なるほど。それは、例え敵意のない相手であっても同じと」

テッラ「当然ですねー」

風斬「…それを私が許すと思いますか?」

テッラ「ほう、でしたらあなたから粉砕するまでなんですがねー!」グッ

23: 2020/06/12(金) 23:01:50 ID:Zkdu2Pu40.net
テッラ「優先する。──人体を下位に、小麦粉を上位に!」ブンッ

スパーン!!

風斬「ぐっ…」シュウゥゥ…

テッラ「な……断ち切った体が……再生していく!?」

風斬「……私は、『AIM拡散力場』の集合体でもあります。それが浸透しているこの町では、私の体を粉砕すること等はできません。同じように、あなたが『超能力』を扱う限り、私の体は自動修復を続けます」

テッラ「……なるほど、それは厄介な能力ですが…あなたは一つ勘違いをしている。この私は扱うものは、学園都市製の超能力等ではありませんからねー!」ブンッ

風斬「そして」バサッ

少女の背中から、紫電を帯びた何枚もの翼が広がっていく。

ズンッッ!!

テッラ「っ…!?ゲホッ…!」ビチャッ

風斬「私は私という存在そのものが、一種の『界』を形成します。相手が魔術師であるならば、自動的にその魔力精製の過程において強い負荷を与え続けます」

テッラ「(ぐ……科学と魔術のいずれでも、有利を取れる……というわけですか……!)」

風斬「終わりにしましょう。私は私の大切な人を、大切な町を、脅かす者に手加減をするつもりはありません!」パキパキパキ

告げる風斬の翼から、同色の剣が現出する。

テッラ「っ──」

ズバッッ!!

後から音が聞こえる程に速く、その紫電の剣が魔術師の胴体を真っ二つにし、戦いを終えた少女の背からその翼が消えていく。

24: 2020/06/12(金) 23:04:14 ID:Zkdu2Pu40.net
──────────

テッラ「ハッ⋯⋯!?」

テッラはそこで目を覚ました。

テッラ「くっ……何ですかあの化け物は、弱点がまるでわかりませんねー」

テッラ「天使……何となくエイワスに近い感覚を覚えたのは気のせいでしょうか」

テッラ「ともあれ、次へ行きましょう」

次>>27

27: 2020/06/12(金) 23:04:55 ID:ARzp4Ymhr.net
御坂三姉妹

31: 2020/06/12(金) 23:22:08.746 ID:Zkdu2Pu40.net
美琴「……あれ?なんでアンタがここにいるのよ」テクテク

御坂妹「それはお姉様(オリジナル)にあえて言う必要があるのですか?とミサカは質問に質問を返します」

打ち止め「あのね、ファミレスで一番美味しいブラックコーヒーを巡って旅してるの、ってミサカはミサカはあっさりバラしてみたり!」

美琴「ふーん……って何でコーヒー?私は特別好きでもないんだけど、しかもブラックて」

打ち止め「引き籠ったあの人を思い出すために、あえて苦いモノに挑戦するのだーって、ミサカはミサカは向かいのファミレスまで走ってみたり!」ダダダダッ

美琴「あの人……?」

御坂妹「その辺りはお姉様は気にしなくて問題ありません、とミサカは面倒事を華麗にスルーしつつそれを押し付けた最終信号(ラストオーダー)を追いかけます」ダッダッダッ

美琴「……?まぁいいけど」

ドア「」ウィーン

テッラ「やはり戦の前の腹ごしらえは大事ですねー、よく考えたら数万年ほど何も食べていませんでしt」ゴンッ

打ち止め「ぎゃあ!?って、ミサカはミサカは突如出現した妖怪エリマキトカゲに恐れ慄いてみたり!」ダダダダッ

テッラ「失礼極まりないですねー、少々氏んでいただきますが、構いませんよねー?」グッ

三姉妹「「「!?」」」

32: 2020/06/12(金) 23:34:52.454 ID:Zkdu2Pu40.net
テッラ「優先する。──人体を下位に、小麦粉を上位に!」ブンッ

美琴「いきなり物騒な口上唱えてんじゃないわよ!」ビリビリッ

神の肉「」ズシャッ

テッラ「ちっ…」

御坂妹「ジャキン、とミサカは最終信号に撃つ予定だったライフルを構えぶっ放します」ジャキン

打ち止め「さらっと恐ろしい台詞がっ…!?」

ダンッ!!

テッラ「優先する。──弾丸を下位に、身体を上位に!」シュウゥゥ…

御坂妹「!?」

テッラ「この優先術式『光の処刑』の前では、全てが無駄なんですがねー」ドヤッ

美琴「優先……そうか、なるほどね」

御坂妹「お姉様も気付きましたか」スチャッ

打ち止め「つまりどういうことなの?って、ミサカはミサカは首を傾げてみる」

テッラ「ではいきますよ」スッ

美琴「今っ!」

御坂妹「という声に合わせて、ミサカは再びぶっ放します」パァン!!

テッラ「だから無駄だと…」

美琴「本当に?」ビリビリッ

テッラ「無駄だだだだだだだだだだっ!!?」ビリビリッビリビリビリッ

テッラ「がふっ…」ドサッ

美琴「1回1回『優先』って言う辺り、その効果ってあんまり持続しないか、『同時には設定できない』とか、そんなとこじゃない?」

打ち止め「なるほどーって、ミサカはミサカは感心しつつも救急車を手配してみたり!」ピッ

34: 2020/06/12(金) 23:39:45.845 ID:Zkdu2Pu40.net
──────────

カエル医者「あの子達と接触したのは災難だったね?」

テッラ「ありがとうございます」

──────────

テッラ「まったく……なぜ同じ顔した女性があんなにいるんですかねー?」

テッラ「とりあえずあの顔を見たら電気を警戒した方がいいということがわかりましたよ……以前も見たような記憶があるのは気のせいでしょうか」

テッラ「さて、次の相手です」

次>>36

36: 2020/06/12(金) 23:43:28 ID:yb9tlHgP0.net
雲川鞠亜

37: 2020/06/12(金) 23:53:27.556 ID:Zkdu2Pu40.net
鞠亜「……お、そこの風変わりな人、ちょっといいか?」

テッラ「ん、私のことですかねー?」テクテク

鞠亜「突然だが、メイドを雇う気はないかね?」

テッラ「ありませんねー」

鞠亜「そうか、なら仕方ないな」

テッラ「仕方ありませんねー。では」テクテク

鞠亜「いかにも無能そうな感じが奉仕するに値すると思ったんだがなー」ボソッ

テッラ「聞き捨てなりませんねー!!」グッ

38: 2020/06/13(土) 00:04:30.925 ID:GfE4NqoK0.net
テッラ「優先する。──人体を下位に、小麦粉を上位に」ブンッ

鞠亜「人体を下位……ね」ダッ

鞠亜「」スカッ

テッラ「……?外しましたか」ブンッ

スカッ スカッ スカッ

テッラ「いや、当たらない!?というか、その奇怪な動きは…」

鞠亜「わからないかな?…まぁそっちは格闘技とか素人っぽそうだしね」ブンッ

テッラ「ぐぉあっ!?」グシャッ

ドカッ バキッ ボコッ

鞠亜「私は私の『暴風車軸(バイオレンスドーナツ)』のために、色んな格闘技を組み合わせて使ってるんだ」

ズサーッ

テッラ「ぅ…」ドサッ

スタッ

加群「………」

鞠亜「これくらいの危機で、わざわざ来てくれなくても大丈夫だよ。先生」

39: 2020/06/13(土) 00:09:00.267 ID:GfE4NqoK0.net
──────────

カエル医者「見かけによらず喧嘩を売るのが好きみたいだね?」

テッラ「売られた方なんですがねー」

──────────

テッラ「……あのメイド、独特な体術を披露してくれましたねー」

テッラ「単に能力頼りというわけではなく、武術を学んでいるというのは厄介ですねー。私は格闘技を学ぶ気はありませんが」

テッラ「では次の相手です」

次>>41

41: 2020/06/13(土) 00:11:13.963 ID:z00w1Pr70.net
オリアナ

42: 2020/06/13(土) 00:23:55.711 ID:GfE4NqoK0.net
オリアナ「さて、次の依頼は……え、左方のテッラの討伐?」テクテク

オリアナ「どう見ても『運び屋』の仕事じゃ
ないわよね、そもそも既に故人じゃなかったかしら?」

テッラ「と、思うでしょう?」

オリアナ「あら、待ち伏せしていたの?一声くれればお姉さんはどんな所にでも行ってあげるのに」

テッラ「ほう、仮に『黒一色の世界』であっても?」

オリアナ「何それ。お姉さんは一方的な目隠しプレイは好きじゃないわあ」

テッラ「ふっ、それはそれで悪くなy……やかましいですねー!」

オリアナ「ふうん、待ち伏せするほど情熱的なのに?」

テッラ「単に『神』からの指令…というか対戦相手というだけなんですがねー」

オリアナ「なら、あんまり焦らさないでくれる?」

テッラ「卑猥にしか聞こえないのは気のせいですかねー」

オリアナ「そう思ってるところがまだまだコドモね」

テッラ「では行きますよ」グッ

オリアナ「夜の町に?」

テッラ「うるさいですねー!!」ブンッ

44: 2020/06/13(土) 00:46:28.105 ID:GfE4NqoK0.net
オリアナ「」ベリッ

お姉さんは手帳型魔道書の1ページを噛み千切った。
その切れ端に文字が浮かんでいく。
青の色で『Soil Symbol』と。

ゴゴゴゴ…

その紙切れが虚空に消えると、突如発生した土砂の壁が津波のように迫り来る。

テッラ「くっ……優先する。──土砂を下位に、小麦粉を上位に!」

スパーン!!

オリアナ「(ふぅん……優先、ね)」ベリッ

続けて記されたのは、赤色の『Wind Symbol』 。
同時に、オリアナを中心として地面に円陣が描かれていく。

ドドドドドドッッ!!

テッラ「(地面から次々と刃が…!?)」

オリアナ「」ダッダッダッ

テッラ「優先する。──刃を下位に、身体を上位に!」

スカッ スカッ スカッ

テッラ「小麦粉で捌き切れないのなら身体を『優先』すれば………ん?奴はどこへ」トントン

テッラ「!?」クルッ

ドシャァッ!!

振り向きざまに、その顔面へと強烈な蹴りがめり込んでいく。

テッラ「がふっ…(…この魔術師……体術まで!?)」

オリアナ「あら。やっぱり見た目通り、お姉さんの激しい動きにはついて来れないのね」スッ

ドドドドッ!!

テッラ「あ……ぅ」ドサッ

オリアナ「……まったく。もう足腰がダメになったの?」テクテク

欲求不満のお姉さんは、次を求めて真夜中の町を歩いていく。

45: 2020/06/13(土) 00:50:24.342 ID:GfE4NqoK0.net
──────────

カエル医者「路地裏の喧嘩も程々にね?」

テッラ「はい…」

──────────

テッラ「まったく、彼女は思いの外強敵でしたねー」

テッラ「その美貌といい複数の魔術といい身体能力といい美貌といい……氏角もなく攻略難易度が高そうですねー」

テッラ「ですがまだ私も負けませんよ、次の相手を探しましょう」

次>>47

47: 2020/06/13(土) 00:51:42.817 ID:ZqO5kJ9w0.net
パンタグルエル

51: 2020/06/13(土) 01:08:33 ID:GfE4NqoK0.net
パンタグルエル「ここは…?」キョロキョロ

パンタグルエル「……我が渇望は成就したはず。しかし再び生を与えられたとすれば、まさか『あのお方』のご意向…?」

パンタグルエル「宇宙エレベーターは見当たらぬが、我が施した『シジル』の方は生きているようだな」

テッラ「さて、あなたが次の対戦相手ですかねー?」ザッ

パンタグルエル「……ふむ。汝はどういうことか、我が『ロンドネット』の影響下にはおらぬようだな」

テッラ「ロンドネット……?」

パンタグルエル「何、様々なサービスを有するSNSサイトの一つよ。汝が望むのなら手動で契約してやってもよいが…」

テッラ「あ、その手の勧誘は遠慮しておきますねー。(私がローマ正教一筋というのもありますがねー)」

パンタグルエル「(こいつ……我が『シジル』の魔術的に記号を瞬時に把握した……?)」

パンタグルエル「なるほど……汝はあの右手の少年のように、我の目的を妨げる不確定因子というわけか」

テッラ「何か物凄く勘違いされてる気がしますねー」

パンタグルエル「では行くぞ、我と師の邂逅を阻む者よ」

53: 2020/06/13(土) 01:21:13.265 ID:GfE4NqoK0.net
テッラ「優先する。──人体を下位に、小麦粉を上位に!」ブンッ

パンタグルエル「(パラメータ改竄:神裂火織)」

ギュンッ!!

テッラ「な…」ボコッ

ヒューン…ドカーン!!

テッラ「お…ゲホッ、ゲホッ」ビチャッ

パンタグルエル「どうした?我を阻むつもりであるのなら、もう少し芸を磨きたまえ」スタッ

テッラ「(……今の速度とパワー、まるで聖人のような……)」

パンタグルエル「(パラメータ改竄:御坂美琴)」ビリビリッ!!

テッラ「今度は…『以前』見た雷撃の槍!?」

ビリビリビリッッ!!

テッラ「っ……!優先する!──電気を下位に、身体を上位に!」スカッ

パンタグルエル「……なるほど、我に対抗するだけの術式は会得しているようだな」

テッラ「(この男……一体何の力で…)」

57: 2020/06/13(土) 02:01:28.531 ID:GfE4NqoK0.net
パンタグルエル「……なるほど、汝のそれは『神の肉』の象徴かね」

テッラ「(くっ…!)優先する。──人体を下位に、小麦粉を上位に」ブンッ

パンタグルエル「(位置パラメータ改竄)」ヒュンッ

テッラ「な…消えた!?」

パンタグルエル「そして『優先』とやらは、大方『神の子の処刑』に肖ったものだろう」

テッラ「……よくわかりましたねー」

パンタグルエル「むしろあまりにも露呈している。それでは正答を持って歩いているようなものではないかね?」

テッラ「あいにくと調整中でしてねー」

パンタグルエル「では不完全で歪なまま試行していると。汝がその程度の存在であれば、少々時間が惜しい。この頭上に広がる『シルバースターの奇跡』が瞬く内に終いとしようか」スッ

テッラ「シルバースターの奇跡……?」

パンタグルエル「(パラメータ改竄:一方通行)」スッ

テッラ「そもかく、見た感じだと奴が一度に操れる能力は一つ。であれば」

テッラ「優先すr──」

ヒュンッ

パンタグルエル「」ゴキッ

テッラ「あ、は……?」

パンタグルエル「確かに……我自身へと参照できる他人のパラメータは一つだが、それ以外のパラメータ、例えば位置パラメータ改竄によるテレポートと併用できない等と誰が言った?」

テッラ「」ドサッ

パンタグルエル「貴様程度に魔術の真髄は理解できん。その半端な術式こそがまさしく蒙昧の証よ」

58: 2020/06/13(土) 02:07:11.004 ID:GfE4NqoK0.net
──────────

テッラ「ハッ⋯⋯!?」

テッラはそこで目を覚ました。

テッラ「くっ……あの男、何の詠唱も霊装もなしに複数の魔術や超能力を……いや、パラメータとやらを操っていましたねー」

テッラ「しかし何の仕掛けもなく扱えるということはないでしょうし……何らかがあるはずですねー」

テッラ「ロンドネットとやらは今一わかりませんが、例えば……あの世界で妙に輝いていた夜空を流れる『流星群』とか?」

テッラ「まぁこれ以上考えても結果は変わりませんし、気を取り直して次へ行きましょうか」

次>>60

61: 2020/06/13(土) 02:24:17 ID:GfE4NqoK0.net
テッラ「もう少しパっと見て弱そうな相手を探しますかねー」テクテク

上里「……去鳴の奴遅いな、レインコートのサイズなんてその時のボディ次第なんだから拘らなくてもいいだろうに」

テッラ「(一般人っぽそうですねー、彼なら勝てるか……?)」

上里「……?えっと、きみは?」

テッラ「左方のテッラですねー。あなたを頃すために遥々ここへやってきましたよ」グッ

上里「……そうかい。そりゃ大変だったね」

テッラ「(妙に冷静ですねー、恐らくそういう性格というだけでしょうが)」グッ

テッラ「優先する。──人体を下位に、小麦粉を上位に!」ブンッ

上里「───新たな天地を望むか?」スッ

ボッッ!!

テッラ「………私の小麦粉が、消えた?」

上里「きみ自身もすぐその後を追えるさ」スッ

テッラ「それはどうい───」ボッッ!!


──そして、彼は世界から消失した。

62: 2020/06/13(土) 02:39:35.279 ID:GfE4NqoK0.net
──新天地──

テッラ「ここ、は……?」テクテク

テッラ「小麦粉はありましたが、この町はどこか歪な感じがしますねー」テクテク

テッラ「まるで人の気配も感じられないですし……」テクテク

テッラ「これは、どうすれば……?」

パキパキパキ…パリーン!!

ネフテュス「ハロー『新天地』、ハロー左方のテッラ」スタッ

娘々「いやあ、まさかアンタが新天地に飛ばされるとはねぇ」スタッ

テッラ「な……魔神、だと……?」

ネフテュス「まぁこの世界は雑に言うと、現実世界の容量の余りで作られた、同一時間軸上の余剰領域といったところかしらね」

娘々「そしてわたし達が『昔』お世話になった場所でもある」

テッラ「魔神が、お世話になった世界……?」

娘々「今は『隠世』が復活してることになってるし、ここ来るの面倒だからあんま使わないんだよねー」

テッラ「隠世……??」

ネフテュス「娘々、話が脱線しているわ」

娘々「悪い悪い。それで、ここへ来たアンタが現実世界に確実に戻れる方法は一つ」

ネフテュス「分離した私の残滓を持つとある少女を媒体にゲートを開く」

テッラ「ふむ……ぶっちゃけ何がなんだかさっぱりなんですがねー」

64: 2020/06/13(土) 02:49:01.178 ID:GfE4NqoK0.net
ネフテュス「でしょうね。だから作業自体はこっちでやるわ」

娘々「アンタはただ戻りたいかどうかだけ答えてくれればおっけー」

ネフテュス「さて、貴方はどうしたいのかしら?」

テッラ「そりゃあまぁ、戻れるのなら戻りたいですがねー」

娘々「……うんうん。素直でよろしい」スッ

テッラ「……何故、構えているんですかねー」

娘々「ネフテュスが作業してる間暇じゃん?ちょっと稽古をつけてあげようかと思って」

テッラ「流石に魔神相手は遠慮したいんですがねー」

娘々「問答無用ー」ボンッ!!

テッラ「ごっ、がぁぁああああああ!!?」ズシャッ!!

ネフテュス「こっちの術式まで乱さないでね?」


──テッラが元の世界に戻るまで、彼の命の灯火がギリギリのところでキープできるかゲームを嗜む仙人様であった。

65: 2020/06/13(土) 02:59:56.581 ID:GfE4NqoK0.net
──連結ポイントの狭間で──

オティヌス「なるほどな」

世界のどこでもない場所で、隻眼の少女は理解した。

オティヌス「私はあくまで『左方のテッラが生きていた世界』を形作っていたのに、他の魔神共に『左方のテッラが必ず負ける位相』を差し込まれていたわけか」

オティヌス「他の魔神と直接対決をしてもいいが……力の総量で及ばない面もあるからな」

オティヌス「であれば、やはりこの後から差し込まれる半端な『位相』を随時消していくしかないか」

オティヌス「まぁ地道な作業になるが、幸い『奴』はまだ平常心も保てている」

オティヌス「あとはお前の根気次第というわけだ。後何回のループを経て、最終的にどこへ着地するのか」

オティヌス「なぁ、お前はどうしたいんだ?……テッラ」


告げる少女の口元が僅かに緩んだことは、彼女以外知る由もなかった。



66: 2020/06/13(土) 03:03:44 ID:4+QqGg+00.net
負けつづけているのは実力だけでなくそんな理由があったのか
それでは今では自販機さえも負けるのだろうか(笑)


67: 2020/06/13(土) 03:06:49 ID:DwAB5MGR0.net

引用元: テッラ「ほう、私がとある禁書キャラと戦うスッドレですか(ver.α)」